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Academic year: 2021

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(1)

b. 身体と食物の利用(1)──エネルギーと生命活動

b.1 グルコースの代謝

1) 血糖とエネルギー 血液に含まれているグルコースは血糖とよばれ,全身の 臓器にエネルギーの供給をする役割をもち,最後には二酸化炭素と水に変化する. さらに脂肪の合成,核酸の材料となる五炭糖の合成,グルクロン酸(解毒機構で必 要となる物質)の合成にも利用される. 2) 解糖系 グルコースがピルビン酸を経て乳酸に至る変化であって,酸素なし でエネルギーを利用できる特徴をもっている.この過程ではグルコース 1 分子から 2 分子 ATP をつくりだすことができる.マラソンの走り始めはこの状態に近い. 3) TCA(クエン酸)サイクルと電子伝達系 酸素が十分供給されるようにな ると,グルコースはピルビン酸に変化した後にアセチル CoA に変化し TCA(クエ ン酸)サイクルで効率よく酸化され二酸化炭素を生じ,さらにエネルギーを保有す る物質である ATP をつくりだす.ATP を産生する反応はミトコンドリアで行わ れ,呼吸により供給される酸素をグルコースがもっていた水素に渡して体内で水生ずる反応(電子伝達系)とともに進められ,グルコース 1 分子から約 30 個の ATPがつくられる. 4) グリコーゲンの合成と分解 食後,血糖増加の時にはグルコースは貯蔵物質 であるグリコーゲンに合成され,反対に血糖低下の場合は貯蔵されているグリコー ゲンが分解される.これらはホルモンの作用で調節されるため,一時的な変化が生 じても血糖値は一定の範囲に維持される. 5) 糖新生 血糖を維持するために,糖質以外からグルコースを用意する代謝経 路であり,グルコース合成の材料となる物質は乳酸,グリセロール,アミノ酸であ る.血糖増加のホルモン,グルココルチコイドはこの代謝を亢進させる作用がある. 6) 血糖調節とホルモン 血糖を下げるのはインスリンの作用である.すなわち グルコースを組織に取り込ませること,肝臓や筋肉でグリコーゲンを合成するこ と,グルコース分解を促進すること,脂肪の合成を促すことなどの作用で血糖低下 がもたらされる.血糖を上げるホルモンは多数知られる.アドレナリングルカゴン は肝臓のグリコーゲン分解に,グルカゴンとグルココルチコイドは糖新生に関与し 血糖が増加する.また成長ホルモン,甲状腺ホルモンにも血糖上昇作用がある. 2. 食物と身体の関わり:元気に生きるしくみ 20

p20

(2)

身体はグルコースを分解し活動のエネルギーを得ている グルコースはグリコーゲンとして貯蔵される 食物に含まれる糖質のなかま デンプン マルトース ラクトース スクロース (砂糖) ʈ˃ʋĜʑ (血糖) ʈ˂ʋĜʊˋ (貯蔵) ʈ˃ʋĜʑ 解糖系 TCAサイクル H2O 〔代謝水〕 BUQ )ʀʥ˃ʆĜ* 〔活動 生命維持〕 細胞の中では...

O

2

CO

2 呼吸 乳酸 グリセロール アミノ酸 ດఛ౺ 《血糖低下》 ・インスリン 《血糖増加》 ・グルカゴン ・アドレナリン ・グルココルチコイド グルコースが もっている エネルギーは ATPにうけつがれる 電子伝達系 C6H12O6

p21

(3)

b. 身体と食物の利用(1)──エネルギーと生命活動

b.1 グルコースの代謝

1) 血糖とエネルギー 血液に含まれているグルコースは とよばれ,全身の 臓器にエネルギーの供給をする役割をもち,最後には二酸化炭素と水に変化する. さらに脂肪の合成,核酸の材料となる五炭糖の合成,グルクロン酸(解毒機構で必 要となる物質)の合成にも利用される. 2) 解糖系 グルコースがピルビン酸を経て乳酸に至る変化であって,酸素なし でエネルギーを利用できる特徴をもっている.この過程ではグルコース 1 分子から 2 分子 ATP をつくりだすことができる.マラソンの走り始めはこの状態に近い. 3) TCA(クエン酸)サイクルと電子伝達系 酸素が十分供給されるようにな ると,グルコースはピルビン酸に変化した後にアセチル CoA に変化し TCA(クエ ン酸)サイクルで効率よく酸化され を生じ,さらにエネルギーを保有す る物質である ATP をつくりだす.ATP を産生する反応はミトコンドリアで行わ れ,呼吸により供給される酸素をグルコースがもっていた水素に渡して体内で水生ずる反応(電子伝達系)とともに進められ,グルコース 1 分子から約 30 個の がつくられる. 4) グリコーゲンの合成と分解 食後,血糖増加の時にはグルコースは貯蔵物質 であるグリコーゲンに合成され,反対に血糖低下の場合は貯蔵されているグリコー ゲンが分解される.これらはホルモンの作用で調節されるため,一時的な変化が生 じても は一定の範囲に維持される. 5) 糖新生 血糖を維持するために,糖質以外からグルコースを用意する代謝経 路であり,グルコース合成の材料となる物質は乳酸,グリセロール,アミノ酸であ る.血糖増加のホルモン,グルココルチコイドはこの代謝を亢進させる作用がある. 6) 血糖調節とホルモン 血糖を下げるのは の作用である.すなわち グルコースを組織に取り込ませること,肝臓や筋肉でグリコーゲンを合成するこ と,グルコース分解を促進すること,脂肪の合成を促すことなどの作用で血糖低下 がもたらされる.血糖を上げるホルモンは多数知られる. と は肝臓のグリコーゲン分解に,グルカゴンと は糖新生に関与し 血糖が増加する.また成長ホルモン,甲状腺ホルモンにも血糖上昇作用がある. 2. 食物と身体の関わり:元気に生きるしくみ 20

p20

(4)

身体はグルコースを分解し活動のエネルギーを得ている グルコースはグリコーゲンとして貯蔵される 食物に含まれる糖質のなかま デンプン マルトース ラクトース スクロース (砂糖) ʈ˃ʋĜʑ (血糖) ʈ˂ʋĜʊˋ (貯蔵) ʈ˃ʋĜʑ 解糖系 TCAサイクル H2O 〔代謝水〕 BUQ )ʀʥ˃ʆĜ* 〔活動 生命維持〕 細胞の中では...

O

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CO

2 呼吸 乳酸 グリセロール アミノ酸 ດఛ౺ 《血糖低下》 ・インスリン 《血糖増加》 ・グルカゴン ・アドレナリン ・グルココルチコイド グルコースが もっている エネルギーは ATPにうけつがれる 電子伝達系 C6H12O6

p21

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