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遊離中間層植皮部局所の血管像について

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(1)

遊離中間層植皮部局所の血管像について

金沢大学医学部皮膚科学講座(主任 福代良一教授)

     塚  田  貞  夫

     岩  泉  九 二 夫

     竹  田  公  彰

      (昭和46年6月25日受付)

本論文の要旨は第3回日本形成外科学会中部地方会(昭和43年6,月15日於金沢)お よび第236回日本皮膚科学会北陸地方会(昭和43年12月1日於金沢)で報告した.

 中間層植皮法は成績が良く,その有用性は現在,広 く認められている.しかし,本法を施行した場合,そ の植皮片への血液供給がどのように行なわれるかにつ いては,まだ不明な点が少なくない.

 われわれは,人において自家遊離中間層植皮術を行 ない,植皮部局所における血管像の経時的変化を皮膚 顕微鏡的ならびに組織学的に追求した.以下にその成 績を述べ,若干の文献的考察を加える.

材料と方法

 Darier病,神経鞘腫(neurilemmoma)および熱 傷潰瘍の各1、例において,上腕または大腿の健常皮膚 12カ所を実験部位とした.各部位において,大きさ 5×10cm,深さ0.02吋前後の真皮着床創を作り,そ れらに0.02吋前後の厚さの中間層植皮術を施行した。

植皮部の固定は,弾力包帯による単純圧迫によった.

手術直後,12時間後,24時間後,36時間後,2日後,

………C9カ月後まで,20数回に亘り,そζの皮膚血 管像を皮膚顕微鏡で観察した.用いた器械は皮膚粘膜 血管写真装置で,常用倍率は32.5倍とした.なお,被 験部位は角層剥離なしにはよく見えないので,安全カ

ミソリの刃で角層剥離後,直ちにグリセリン浸下に検 鏡した.ついでその部を生検し,普通染色およびアル

カリ・フォスファターゼ染色を施した.

成 績

1.肉眼的および皮膚顕微鏡的所見

 植皮直後(図1−A):視騒は全体として不鮮明で,

血管像はよく見えない.

 12時間目:植皮片の色調はやや暗赤色調を呈する.

表層を浅く剥離すると暗紅色の出血を来たす.血管像

(図1−B)では血管はやや淡紅色に鮮明にみえジ縮 張はない,圧迫すると,淡い色調の赤血球がいくらか 流動するが,まだ血流は見られない.

 24時間目:植皮片はやや淡紅色を呈し,浮腫があ る.血管像(図1−C)では視野め色調は淡紅色,毛 細血管係官(以下,単に係蹄と略)の頂部には血液が 満ちているが細い.乳頭下血管網はやや拡張し,色の 淡い赤血球が充満し,ぼんやり見える,より深層の血 管と連続している.

 36時間目(図1−D):視野の色調は鮮紅色を呈す る,壷屋頂部は細いが,数は多い.乳頭下血管網は全 て拡張し,内腔に赤血球が充満している.血栓形成は 見られない.視野の一部に,やや木鮮明な怒張しだ太 い血管が下床より乳頭下血管網に連続し,そとには血 流が認められる.

 48時間目:植皮片の色調は24時血目より,も紅色調を 増し,幾らか浮腫状である.表層を剥離するとやや赤 味の強い出血を来たす,血管像(図1−E)では係蹄 頂部はやや画論し,数が多い.乳頭下血管網は著しく 拡張し,視野全域に持続的な穎粒状血行が認φられ,

出血巣も多い.

 3日目:係蹄数は前日と同様に多いが頂部の拡張は 強くない.乳頭下血管網は著しく拡張し,血流速度の 増加がみられる.

 5日目:係蹄数の増加,頂部の怒張が著しい.乳頭 下血管網は3日目よりもさらに拡張している,

6〜7日目(図1−F):視野全域に良好な血流が  The Revasculari3ation in Split Skin Autografts. Sadao Tsukada, Kunio Iwaizumi and Kimiaki Takeda, Departlnent of Dermatology(Director:pro五R. Fukushiro), Sch601 0f Medicine, Kanazawa University.

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見られるが,出血巣はまだ幾らか残存している.係蹄 頂部は正常に近い状態を示す.乳頭下血管網のうち,

拡張した血管の数はやや減少した,

 10日目:植皮片はほぼ正常皮膚色を呈し,浮腫はな い.血管像(図1−G):では乳頭下血管網は密で,

屈曲も少なく,わずかに怒張,より深部の,輪廓のや や不鮮明な太い血管に連続している.係蹄は数が正常 に近ずき,頂部も正常像を示す.出血巣はすべて消失 している.

 2〜4週目(図1−H:):乳頭下血管網がいくらか 多く見えるほかは,血管像はほぼ正常状態に復してい

る.

皿.組織 像

 24時間目(図2−A):植皮片の表皮には染色性の 低下なく,ほぼ正常.乳頭層および同下層の血管は開 大し,内記にわずかの赤血球と多形核白血球を含む.

血管周囲には軽度の小円形細胞と多形核白血球の浸潤 がある1主な変化はダ植皮片と着床部との間に赤血球 を含んだブイプリンからなる新しい層(接着層)の形 成されている所見である.また,この層に接する植皮 片および着床部の血管は断端が開大し,壁は浮腫状に 膨大し,内皮細胞の増殖がみられ,内腔には若干の赤 血球を含んでいるが,血栓形成はない,細胞浸潤は接 着層の近くの血管周囲に強く,多形核白血球が主で,

小円形細胞が僅かに混在する.

 48時間目 (図2−B):表皮では細胞の軽い空胞化 と細胞問浮腫がある.乳頭層および同下層の血管は開 大したままで,接着層に接する辺りには多少とも出血 が認められる,接着層のブイプリン集積内には赤血球 を容れた小さな空隙が多数みられ,これを介して,植 皮片および着床部の既存血管の断端が相互に連絡して いるようにみえる.また,ところによっては,植皮片 の血管の断輪がブイプリン三内へ発芽しているように みえる,また,接着層に連なる植皮片の既存血管腔内 には赤血球の充満があり,まわりに多形核白血球と小 円形細胞の浸潤が顕著である.

 3日目(図2−C):植皮片の状態は前日とほぼ同 様で,接着層に空隙が多く,それらは内皮細胞に囲ま れたものもあり,類円形や細長い形でみられる.フイ ブリン門内への多形核白血球の走入は前日より減少 し,代って線維芽細胞がいくらか殖えて来ている.

 4日目:接着層に接する着床部の血管は増殖し,内 腔の拡張がみられる.接着層内には,内皮細胞で囲ま れた拡張.した管腔が静脈洞のように多数みられ,・それ

らは植皮片の血管と互に連絡している.

 6〜7日目(図2−D):接着層内の静脈洞様の管

腔は大きく,数も多い.その周囲の円形細胞浸潤は軽 くなっている.着床部かうの血管の新生は明らかでな いが, 接着層の上縁と下縁には血管の増殖と拡張が強

く,周囲に小円形細胞浸潤が顕著である.

 10日目(図2一:E,:F):植皮片の血管は強く拡張 している.接着層内には小円形細胞,線維芽細胞がか なり密に浸潤し,静脈洞様腔はしっかりした壁を形成

し,水平方向のものや垂直方向のものなど種々の走行 を示す.

 2週問目(図2−G):植皮片はほぼ正常状態に復 している.接着三内にはまだ大小の拡張した管腔が多 いが,そこの浸潤細胞は主として線維芽細胞で,小円 形細胞はごくわずかである.

 1カ月目(図2−H):接着三内の血管腔は数が減 少して来た.

 2〜3カ月目:接着層はごく軽い線維化の状態にな り,血管の拡張は殆んど消失した.

:皿.アルカリ・フォスファターゼ染色所見

 24時間目(図3−B):植皮片の血管は正常皮膚の 血管所見(図3−A)と殆んど変りないが,接着層に ごく軽度の酵素活性あり,これに接する着床部の毛嚢 周囲の血管に酵素活性が強い.

 2〜3日目(図3一一C):接着山内の浸潤細胞に酵 素活性が強い.植皮片の血管では24時間目よりも酵素 活性低下がある.

 4〜6日目(図3−D,E):接着層内の浸潤細胞 の活性は弱くなり,代って,そこの静脈洞様血管壁が 強い活性を示している.毛嚢周囲の血管は前回よりも さらに活性が強くなっている.

 7日目:植皮片乳頭下および接着層の血管に活性が 強まり,接着層への浸潤細胞にも活性が非常に強い.

 10日目(図3−F):植皮片の活性のある血管の数 は7日目よりもさらに殖えている.また,接着層内の 静脈洞様血管壁の活性も強い.しかし,浸潤細胞の活 性は微弱になった.

 2週間目(図3−G):植皮片,着床部とも活性血 管の数は正常とほぼ同じ位になる.接着層の血管壁の 活性は7日目よりも低下し,そこの線維芽細胞の活性 は消失している.

 4週間目(図3−H):正常皮膚の血管像と殆んど 同じ,殊に接着層にはもはや活性は殆んど消失してい

る,

考 按

 移植三二が生着する過程において,植皮片と着床部 における血管系がどのようにして機能を発揮するよう

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になるかは興味ある問題である.

 Converseら1)によると,(1)植皮後早い時期には,

非血管性の血漿循環(plasmatic Circulation)があ り,ついで②植皮片の既存血管と着床部の血管との直 接吻合および植皮片への着床部からの血管新生による 血液循環をが始まるという.Mc Gregor 2)は,(1)初 期にはブイプリンによる接着,ついで②着床部および 植皮片からの毛細血管の新生によって接着部の組織化 が起こり,(3)接着部の組織化および植皮片と着床部と の血管の連結が行なわれるとした.Zoltゑn 3)は,(1)

血漿とブイプリンによる接着,(2)体液の拡散による寄 生的栄養,(3)血管新生:a)着床部と植皮片の血管と の平凡な毛細血管吻合,b)着床部から植皮片の血管 内への,おそらくば,ヘモタキシスによる血管芽の成 長,c)L着床部の毛細血管が植皮片山へ直接に成長 し,あたかも既存血管の如く豊富な毛細血管網を形成 する,以上をあげた.つまりは,(1)血漿循環の時期,

(2)血管新生期,⑧器質化期の3つの過程を経て植皮片 が着床部に生着するものと考えられる.

 H舳scher 4)は,人の皮膚におけるTiersch植皮 術について研究し,血管が新生して,それから栄養を 受けるに至るまで,血漿循環の形成で植皮片への栄養 供給が行なわれるとし,植皮片の生存には血漿循環が 重要な役割を演ずるものとした.ついで,Hynes 5)は 上の所説を実験的に証明した.すなわち,遊離二二が 採取された時,皮片の血管は虚脱状態に陥り,内腔は 空虚になる.それは,切断された血管が痙縮を起こ し,酸素欠乏状態になる.他方,宿主からの交感神経 支配がなくなるため,血管が拡張する.このように,

血管が空虚で拡張しているので,植皮片は着床部から の滲出液に浸漬され,そこに吸引現象が起こると考え た.すなわち,植皮片を着床部に被覆すると,15分以 内に,多くの赤血球と若干の多核白血球を含んだ滲出 液がそこに溜ってくる.続く2日目までの間に,浸出 液は急激に量がふえる,赤血球は24時閃以内に植皮片 の血管内に認められる.着床部に溜った滲出液は,ブ イプリンの形でブイブリノーゲンを蓄積するため,ブ イブリノーゲンを欠いた赤血球を含む滲出液が血管内 に入る.術後6〜12時二目には血管は虚脱し,空虚で ある.20時間目には血管の多くは拡張しているが,赤 血球は含んでいない.24時間目には血管は正常の大き ざになり,赤血球を含み,.多形核白血球がこの血管の 内外にみられる.滲出液は20mmHgの圧力で欠損 創と植皮片との間に滲出し,圧が0である拡張した血 管をもった植皮片内へ容易に吸引されるというわけで ある.Clemmesen 6)7)は,植皮片をin vitroで全

血・ヘパリン化全血・生食水・エバンスブルー液など に浸すと,酸素欠乏にある血管は高度の透過性がある から,これらの液体は植皮片の血管によって静力学的 に吸収され,それから周囲組織に拡撒されるとした.

さらに,血漿循環の主な機能は栄養を司るばかりでな く,(1)植皮片の乾燥を阻止し,②植皮片の血管を開大 保持させる機能を有し,しかも下部組織からの血管性 連絡を受入れる機能もあると述べている7).Henry ら8)は,移植直後にはブイプリン凝塊が植皮片下に形 成され,栄養は着床部からの血漿循環によるとし,血 管の連絡は1〜数日経たないと確立されないとした.

なお,血漿循環の効率は植皮片の厚さ,真皮膠原組織 の密度および接着部に形成された凝血塊の分布によっ て条件づけられるとした.

 植皮片における血漿循環から血液循環への移行の時

;期について,Clemmesen 9)は遊離中間層植皮直後お よび6,12,24,48,72,96時間目にそれぞれ植皮片 の計量を行ない,最初の48時間目までは重量が徐々に 増加するが,48〜72時間隔では相対的重量の減少があ り,96時間目に再び著しい増加が起ったという.この 事実から,48時間目までは組織液の吸収増加が起こる ためで,植皮片の浮腫と一致する.48〜72時間では血 流の回復によって植皮片の血管を通じて組織液が拡撒 消費される結果であり,96時間目に起こる著しい重量 増加は接着部に肉芽組織の形成が起こるためであると

した.

 以上の如く,寄生性栄養によって生きつづけた植皮 片が続いて,何らかの方法で復元した血管系によって 血液供給をうけ,着床部に溶着するものと考えられ る,そのさい,(1)植皮片の既存血管が移植後,永続的 に機能を取り戻すのか,(2)生着した植皮片の既存血管 は早晩変性し,着床部からの新生血管(ingrowth)に よって置き換えられるのか,それとも③植皮片の血管 が接着部の中へ侵入して着床部の血管と吻合するの か,いろいろ問題があり,血管系の形成については,

組織学的方法,皮膚顕微鏡的方法,Transparent Chamberによる方法10),血管造影法11),色素注入 法,アイソトープ法12)など種4の研究方法によって検 索されつつある.

 以下に,筆者らの行なった実験成績をまとめ,若干 の文献成績と比較してみる.

 1.皮膚顕微鏡的所見について

 Taylorら13)はラットにおける全層植皮実験におい て,1日目に血管が拡張し,静止性に血餅化のない血 液で充たされている.2日目には全血管が正常の2倍 位に拡大し,3日目にゆるやかな血流が見られ・4日

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目には血管の口経は正常となり,血流増加がある,こ れは神経因性血管緊張によるものでなく,宿主の静脈 との血管吻合の増加に伴って,毛細血管の圧が減少し たためであるとした.5日目には血管は正常に見え,

6〜7日目に循環は正常状態に近づきっづける所見を 記述した,Converseら14)は人の全層植皮片におい て,2日以内に血管の拡張があり,静脈性血液で徐々 に充たされる.3〜4日目に遅い血流,5〜6日目に 活発な血流をみとめ,7〜8日目に血管の増加があ る,しかし初期にみられた血管の拡張は少なくなり,

10日目に周囲皮膚の血管像に近くなっている.このこ とから,宿主の血管は術後3〜4日目までは植皮片に 侵入せず,24〜36時間以内の早期の血管の充満は宿主 と植皮片の血管系の吻合で起り,植皮片の循環は宿主 からの新生血管によると考え,明らかな血管系の確立 前の植皮片の生存は植皮片の中への栄養物の直接の拡 撒と早期の血管吻合との組合わせの効果によるとし た.Marckmann 15)もラットにおいて全層植皮を行 ない,Taylorとよく似た結果を示しているが,術後 5〜6日目に血管運動を観察し,神経支配の確立を示 すものと考えた.また,血管の拡張と透過性の増加 は,そこに遊出されたヒスタミンの作用で,術後24時 間目に多量に遊出するのを発見した.

 筆者等の実験成績では,植皮直後は視野は全く不鮮 明で,血管像は見えない.12〜24時間目に乳頭下血管 内に色調のうすい血球の充満を認め,それを圧すと流 動するのがよくわかった.この際,植皮片の表層をカ ミソリの刃で浅く剥離すると静脈性の出血が起る.こ のことは,先に述べた吸引現象による血漿循環の存在 を確認したことになる.36時間目からは視野の一部に 拡張したやや不鮮明な太い血管が着床部より乳頭下血 管網に連続し,部分的血流があり,全面的な持続的血 行は48時間目から穎粒状血行として観察された.従っ て,視野の色調も当初は血管内の赤血球の数や血色素 含量の不足のため,淡紅色調を呈しているが,血流の 回復に伴い血色素に富む赤血球が送りこまれ,紅色調 を増して来る.これは,Taylorら13), Converseら 14),Marckmann 15)の説のように,当初の循環は植 皮片の既存血管と着床部の血管との接着部を介しての 吻合によるものと考えられる.5〜7日目に至り,血 流速度は正常に吟ずき,血管は著しく拡張し,数が多 く,また出血巣も残っている.殊に係蹄数が殖え,そ の頂部の怒張が著しいことから,まだ血管の連結が不 完全であるものと解される.10日目では,植皮片には 浮腫も出血もなく,正常皮膚色を呈し,毛管像は正常 に近い状態となっている.これは接着部の血管網の形

成化とともに着床部と植皮片との血管系の修復化がほ ぼ完成したものと思われる.1カ月目には正常皮膚と 何ら変らぬ状態に復している.

 2,組織学的所見について

 植皮片における初期および終局の血管系が(1)植皮片 の既存血管と着床部の血管との直接吻合によるのか,

②着床部からの血管が植皮片の中へ新生したものか,

あるいは(3)両者によるのか,この点は従来から議論の 多いところである.以下に若干所説を紹介する.

 4)着床部からの新生した血管によるという説  Garr616)は,人の真皮創面にTierschの皮片を 移植し,3日目に血管の新生を見出し,それの僅かの 血管が機能を回復した植皮片の既存血管の中にあるこ

とから,結局,血液の供給は新生血管によるとした.

 Goldman 17)もThiersch皮片で,植皮後,数週 間目に血管の新生が起るとし,植皮片の既存血管は全 て変性し,終局の血液供給は専ら新生血管に基づくも のとした.

 Davisら18)は犬の全層植皮で,植皮片の血液供給 は次の3つの方法で確立されるとした,(1)最初の血行 は植皮後約22時間目に起り,植皮片と着床部のほぼ同 じ外経の小血管とが互に吻合し,約72時間目まで続

く,次いで(2)既存血管内への毛細血管の新生が起り,

さらに(3)植皮片の結合織間質内への着床部の毛細血管 の新生が起るとした.植皮片における永続的な血管の 形成は4〜5日目に始まり,12日目には新生血管が完 全に植皮片に入っていることから,植皮片における循 環の大部分は着床部の組織からの新生した血管に由来 するという.なお,植皮片の生存を決定する十分な循 環は8日目までは確立されていないという.

 Medawer 19)は家兎を用い,植皮片内の血管再生化 は4日目以後に新生血管によって完成される.他方,

植皮片の既存血管は4日目以後に大きさが縮少し,数 も減少し始め,大多数のものは8日目に消失する.こ の過程は最初,血管のうっ滞が起こり,次いでそれの 内皮細胞性の内張りが分離し,そして血管内腔が閉鎖 されると考えた.

 2)既存血管と新生血管による説

 Jungengel 20)はThiersch皮片を用い,3日目に 植皮片と着床部との間のブイプリン層内で新生血管の 形成が始まり,植皮片へ侵入する.少数のものは,植 皮片のまだ変性していない既存血管と吻合するとし た.       l

 Enderlen 2DもThiersch皮片を用い,着床部か らの新生血管の形成は2〜3日目後に植皮片直下で起 る.またKrauseの皮片では既存血管で内皮細胞の

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生存したものと変性したもめとが交互にみられ,生き 残った一部の内皮力}ら血管の再生が起こるとした.

 Braun 22)は「部は新生した血管により,一部は植 皮片の機能を取り戻した既存血管によるとし,これを 機能的な血管の弾力膜の存在から明らかにした.

 Henryら8)は入の中間層と全層植皮で,幾らかの 例で血管吻合を初日にみとあたが,血液供給の確立に 必要な時間は2.1日,正常経過をとるものでは血管新 生は5㌣6日で完全となる.2日目まで植皮片に浮腫 があるが,ζれは後に,血管系の完成によって消失す る,これらの新生血管の内皮細胞は着床部の毛細血管 からか,あるいは植皮片の血管の生きた要素から発生 するのかは決定出来ないが,既存の経路に沿って生長

して再構成されることが考えられるとした.

 3)既存血管によるという説

 Thiersch 23)は色素注入法を用い植皮片の血管を組 織学的に検索し,18時間目の全層皮片の中に色素で充 たされた血管を見出し,これは細胞間空隙を通じて植 皮片と着床部の既存血管との間の連絡を意味する血管 一吻合があるとした.18時間以上経過すると細胞間連絡

の大多数のものは破壊ざれるが,それのあるものは肉 芽組織の細胞の助けによって実際の血管に組織化され

るという.

 浜田24)も,人においては植皮片の既存血管を利用し て血液循環が開始されることが多く,着床部からの新 生血管が植皮面内へ侵入して植皮片面の血管と吻合も するが,この着床部よりの血管新生は少なく,移植後 8日目においても僅かに植皮片に侵入するだけとい

う.

 Clemmesen 8)9)は墨汁の注,入をうげた豚の中間層 皮片から,吻合は,2日目に着床部既存血管と植皮片の 既存血管との間で接着層のブイプリン網の間隙を介し て始まるとし,ζれが僅力〉⑱静脚同様吻合として形成 され,後にその数が増し,次第に目立たなくなってく る.このように,2〜3日目に静脈身様通路は薄い壁 の血管に変り,そして,植皮片の既存血管を通じて植 皮片の血液供給が回復されるとした.

 以上の如く,実験に使用された材料,植皮片の厚 さ,一着床部の状態などの如何によって,(1)着床部と植 皮部の血管との吻合の時期,(2)植皮面内への血管の新 生する時期,(3)植皮片の血管内の初期循環を起こす時 期,㈲充分な循環が植皮廷内に回復してくる時期など の確認が,幾らか異なった結果になると思われる.

 そこで,Hallerら25)は,観察に不向な不;透明な皮 片の使用をさけ,血管の透見出来る状態をもち,かつ 色素沈着・附属器を欠くハムスターの頬嚢を材料に使

用し,新鮮創面および1週間を経過した肉芽面にそれ ぞれ移植し,2日目に移植片は赤血球を含んだ体液に 浸漬され,既存血管の殆んどが血液を含有した.そし て,3〜4日の中にその既存血管によって受動的に力 学的血流を起こす.4〜5日すると,移植片の血流は 着床部からの毛細血管性結合を経由して起ってくる.

移植片の既存血管は変性することなく,永続的な血管 系を構成する.そして,着床部からの毛細血管の新生 がこれを補足する.このように,活動的な血流は5日 目に植皮片の血管に観察されることから,これらの血 管の大きさと成熟度をみれば,こんな短期間に血管が 宿主から新生する可能性は考えられないとした.

筆者らの成績をまとめると,植皮直後に接着部に赤 血球を混じたブイプリンの集積が薄く帯状にみられ,

これが4〜7日目に微小な血腫から静脈洞様構造の血 管腔を形成する.他方,植皮片め既存血管は24時間ま では腔の開大が著しく,ごく僅かの赤血球を容れるだ けで,24〜48時間以後に至って始めて赤血球が充満し てくる. これは,着床部の血管から発生した血管芽 が,接着層の静脈洞を介して,植皮片の既存血管の血 管芽と連結した結果であろ.う.」0〜14日経過すると,

接着部の線維化過程が進展しづ静脈洞様構造の血管腔 は縮少し始めてくる.この時期を経ると,拡張も次第 に少なくなり,数は多いが形態の整った血管となり・

いわゆる接着層血管網を形成する.これも,1カ月す ると,全体に細胞浸潤は消失し,接着面の血管も数が 減り,ほぼ縮少し,修復過程としての役割も終り,終 局の血管へと移行するものであろう.

 3.組織化学的所見について

 この方法は既存血管の変性,新生血管の状態を検索 するために行なわれている.

 Converseら26)はラットの全層植皮片の晦管の reduced diphosphopyridine nucleotide(以下,

DPNH脱水素酵素と略)の存在を示すためにテトラ ゾリウム塩を用いた.宿主の着床部の血管は植皮後6 時間目に,血管拡張の増大と内皮細胞性活性を示し た.拡張した血管からの内皮細胞芽は接着部領域を穿 通している.また,植皮片の既存血管に完全な近接を 示すものもあった.2塒量目に着床部の血管は植皮片 の真皮の厚さの約%を穿通している,そして48時間目 に至ると真皮一表皮結合部のレベルに達していた.3

〜4日遅間で,植皮片真皮は血管の再生を起こしてい た.植皮片の既存の血管系の変性は最初の4日目で DPNH脱水素酵素活性が次第に消失してゆくことが 明らかで,この事実は立体毛管顕微鏡像と一致し,新 しい血管が宿主から植皮片へと急速な過程で入り込ん

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でくるものとした.この血管系はその後,より細い聖 経の血管に戻り,数も少くなる.以上から,植皮片の 決定的な血管系は着床部からの血管新生によって形成 される.一方,植皮部の既存血管には変性がみられ,

新生血管系は植皮片の既存血管系の像と根本的に区別 される像をもつとした.

 筆者等はアルカリ・フォスファターゼ(以下,Ap と略)活性が植皮片の血管系にどのような状態で分布 するかを経時的に検索した.

 2塒耳目,移植片のAp活性は正常皮膚とほぼ同 様,2〜4日目は若干低下,5日以後は表皮下まで浸 潤細胞のAp活性が加わり,乳頭下血管網にもAp 活性が出現し,7日目までにその活性は次第に強くな り,陽性血管の数も増え,10日目が最高,殊に,接着 部に形成された静脈洞様血管腔,それに連続する血 管,接着部直下の皮膚附属器の周辺で活性が強い,そ の後はこれらの陽性像も次第に活性の減弱を示す.す なわち,血管のAp活性は外傷性炎症徴侯として,そ の血管が未熟であるかあるいは血管内皮細胞活性の強 い時に陽性である事実27)からみれば,接着層を中心と した植皮片と着床部のAp活性陽性所見も外傷によっ て血管の内被細胞性活性ないし再生状態の元進のある

ことがうかがえる.Ap活性陽性を示す血管の数が経 時的に殖える所見は,植皮片と着床部との血管の吻 合,血管薪生による内皮細胞性修復の充進の結果,循 環が開始されたものと考えられる.また,他の見方を すれば,初期に植皮片の乳頭層の未熟な血管は陽性,

他の血管は正常では不活性であるが,植皮片の既存血 管は血液供給の途絶の結果局所代謝障害に陥り,一 時的に変性しかけるが,血行の回復と共に次第に修復 し,内皮細胞性活性躍進によって,Ap陽性を示して くるものであろう.Ap活性が正常状態に復したこと は,植皮片の完全早着とあいまって血管内皮細胞の修 復の終了状態を意味するものと考えられる,

ま  と  め

 遊離自家中間層植皮片の血管系が,植皮片の生着過 程において,どのような状態で成立するかを皮膚顕微 鏡的・組織学的・組織化学的に検索した.

 材料はDarier病,神経鞘腫(neurilemmoma)お よび熱傷潰瘍の各1例である.これらにおいて,皮膚 正常部12カ所に,大きさ5×10cm,深さ0.02吋前後 の真皮着床創を作成,これに同様の厚さの中間層植皮 を施行した.術直後,12時間から9カ月目までの20数 回に亘り,そこの皮膚血管像の経時的変化を,皮膚顕 微鏡下に観察し,ついでその皮膚を生検し,普通染色

およびアルカリフォスファターゼ染色を施し,組織学 的ならびに組織化学的に検索した.

 1.皮膚顕微鏡的には,12〜2喚問目に,色調め淡 い血球の充満が認められ,圧迫すると流動する.ま た,植皮片に浮腫があり,表層を剃ぐと出血が起こ る.これらの事実から,吸引現象による血漿循環の存 在が確認された.36時間目には,視野の一部に拡張し た不鮮明な太い血管が下床より乳頭下血管網に連続し ている所見があり,そこに部分的血流を認め,48時間 目からは全面的な持続的血行がみられる,これは,植 皮片の既存血管が接着部に形成されたブイプリン網の 管腔を介して着床部の血管と直接吻合した結果と考え られる.そして,これらの吻合が完成する2〜4週間 目には,ほぼ正常の血行が観察される.

 2.組織学的には,植皮初期に接着部は赤血球を含 んだブイプリン網の集積層としてみられる.これが次 第に赤血球を含んだ微小血腫となり,4〜7日目に至 り,これらが幾つか集合して静脈洞鼻血管腔となり,

10〜14日目には接着層の線維化に伴い,この血管腔は 縮少し始め,ここに新しい接着層血管網が形成され る.従って,この血管網は,植皮片の既存血管から新 生した血管芽と着床部の血管から新生した血管とを連 結する導管的な役割を演ずるものと考えられる.2〜

3カ月目はこれらの血管網は痕跡的となる.

 3.アルカリ・フォスファターゼ所見からは,24時 間から2週目までの間に植皮片,接着層および着床部 の表在層の血管に活性がみられる.殊に,接着層の静 脈洞様血管腔,それに連続する血管に活性が顕著であ る.これは接着層の導管としての血管形成を中心とし た修復機転の強さが増大したためと考えられる.10日 目には,一時は変性しかけた既存血管が再び内皮細胞 性活性開進状態を示すことも加わり,活性は最高とな

るが,その後は血行の改善に伴って活性も次第に減弱 し,1カ月目で正常に復してくる.

 4.以上の結果から,移植皮帯における血管系の再 構成についで考察すると,植皮片の既存血管は変性す ることなく,着床部からの毛細血管の新生に,植皮片 の既存血管からの血管発芽も加わり,接着部において 両者の血管を連結する導管的な役割を演ずる新しい血 管網が形成され,やがて永続的な血管系が成立すると 考えられる.

文 献

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写 真 説 明  図1−A.皮膚顕微鏡像

 植皮術直後.視野は不鮮明で,血管像はよく見えな い.(皮膚顕微鏡像の倍率はすべて32。5倍である)

 図1−B.皮膚顕微鏡像

 術後12時間目.血管内に色調の淡い赤血球充盈像は あるが,血流は見られない.

 図1−C,皮膚顕微鏡像

術後24時間目.乳頭下血管網に連続した,より深部 の血管がぼんやり見え,拡張している.係蹄頂部に血 液の充盈がある.

 図1−D.皮膚顕微鏡像

 術後36時間目.やや不鮮明な極度に拡張した血管が 下床より乳頭下血管網に連続し,部分的に血流が認め

られる.

 図1−E.皮膚顕微鏡像

 術後48時間目.持続的な穎粒状血行が認められる.

 図1−F.皮膚顕微鏡像

 術後6日目.乳頭下血管網は拡張しているが,係蹄 頂部の拡張は減り,良行な血流が見られる,

 図1−G。皮膚顕微鏡像

 術後10日目.接着層の血管網に連続する乳頭下血管 網は正常化し,出血巣も吸収されて見えない.

 図1−H.皮膚顕微鏡像         ・  術後1カ,月目.血管像はほぼ正常像に復している,

 図2−A.組織像

 術後24時間目.植皮霞め血管は極度に開大,内腔は 空虚。接着層にブイプリンと細胞浸潤が見られる.

H−E染色,×50

 図2−B.組織像

 術後2日目.接着層に接して,植皮片および着無知 に血管の新生が見られる.H−E染色, x125  図2−C.組.織 像

 術後3日目,接着層内に血管の新生がある, H−E 染色,×125

 図2−D.組織・像

 術後6日目.接着層に内皮細胞に囲まれた静脈洞様 血管腔の形成が見られる.H−E染色,×200

 図2−E.組織像

 術後10日目.静脈洞欝血管腔は次第に縮少し,接着 層血管網が形成されている.H−E染色, x50

 図2−F.組織像

 術後10日目.i接着層の血管網の横断面と縦断面がみ られる.H−E染色,×80

 図2−G.組織像

(8)

1520 塚由・岩泉・・竹田

   も、

 術後14日目.接着層内の浸潤は軽微,線維芽細胞が 主,血管腔は縮少してきた.H:一E染色,×50

 図2−H.組織像

 術後1カ月目.接着層はほぼ組織化され,血管腔は 殆んど縮少し,数も少なく,細胞浸潤もわずかに残存 の程度.H−E染色, x80

 図3−A.アルカリ・フォスファターゼ染色組織像

(正常対照)

 乳頭層および同下層の毛細血管係蹄にのみ活性が見 られる.×50

 図3−B.アルカリ・.フォスファターゼ染色組織像  術後24時間目,植皮片の血管像はほぼ正常.接着層 およびその直下の血管に酵素活性がみられる.×50  図3−C,アルカリ・フォスファターゼ染色組織像  術後2日目.植皮片部の血管に活性低下があるが,

接着部の新生血管と浸潤細胞に活性が強い.x50

 図3−D.アルカリ・フォスファターゼ染色組織像  術後5日目.植皮片の浸潤細胞,乳頭下血管網,接 着層の血管に活性が強い.×50

 図3−E.アルカリ・フォスファターゼ染色組織像  術後6日目.接着層の静脈洞様血管に活性が顕著.

吝50

 図3−F.アルカリ・フォスファターゼ染色組織像  術後10日目。植皮片と接着層の血管は連続し,とも に活性が最も強い.x50      1  図3−G.アルカリ・フォスファターゼ染色組織像

術後2週間目.10日.目よりも血管,浸潤.細胞の活性 はやや低下している.×50

 図3−H.アルカリ・フォスファターゼ染色組織像 術後1カ月目.接着面の活性はほとんど消失し,ほ ぼ正常の血管像に復している.×50

       Abstract

 It has been discussed whether the original vessels of the graft can resume their function after the transplantation or blood supPly to the graft is in effect exclusively through ingrowth of new vessels.

The experiments were perform6d in 3 subjects from which medium spIit skin autografts were removed and applied directly to the exposed dermis layer of upperarms or thighs.

 Observations were made successively after 12 hours,24 hours,2days,・……・・…,10 days,

1month,・・………・and 9 months from the operation. Methods employed were the follo・

 w.ing: 1. histological,2. histochemical and 3. vital microscopic examinations.

  On the 2nd day lafter the operation, newly formed vessels became visible in the fibrin layer between the, graft and the recipient bed, and started to enter into the graft. Then anastomosing of the vessels took place in the interstic¢s of the fibrin layer. Sinusoid vessels in the interstices of the fibrin layer were increased in number and decreased in size with the aging of the graft. 「

  The vital microscopic examination revealed that the first sign of the resumed micro.

circulation in the graft was seen 36 hours after the operation and then the circulation was active 12 hours later.

 In the specimens stained by Gomori s method for alkaline phosphatase, the endothelial cells of the vessels showed a strong activity about 104ays after the operation.

These findings suggest that the blood c量rculation in the grafted skin is based exclusi.

vely upon newly ingrowing vessels from both the recipient bed and the graft.

(9)
(10)

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