理科教育における時間・空間概念の 育成に関する研究
理学科研究室 高 瀬 一 男
(昭和47年11月2日受理)
1 緒 言 ω天気図上からある点における空気の動きを推定す
る問題。
時間・空間の両者は,この世界の科学的描写の骨格を (2)気圧について説明する問題。
なすばかりでなく,その血肉をも構成しているもので, (3)低気圧,高気圧とはどんなものかを説明する問
科学的描写におけるすべての概念や関係は時間・空間概 題。
諮よって表現されているのである・したが・て揃報 (・)低気圧,故圧と天気状況との関係を説財る問でも,自然認識をしていく上において時間・空間概念 題。
がる,きわめて按な基本聡であることを指摘した・前 (・)低気圧滴気圧の立体白勺モデル把握の程魔みる報では・そのような観点にたって・児童の時間空間概 問題。
念の発達の傾向を調査し,その結果,その発達の傾向 (6)風の起こる原因をモデル的に図解する問題。
は,1〜3年生(6〜8才期)と4〜6年生(9〜11才 問題皿
期)に2分されること,時間倥間概念の発達は科学的 ω問題1−。)の空気の移動方向(コース)が連続的 思考の発達段階と符号すること・巨視的゜微視的時間 にどの程度把握されているかをみる問題。
空間概念の把握の傾向はほぼ類似することなどが明らか (2)北半球における気圧と風の吹き方を図解説明させ となった。 る問題。
本報では,理科教育のなかでも特に時間 空間概念の (3)低気圧,高気圧の中心付近の断面図を書き風の吹 育成が強張されている地学的領域につ て蔚に中学校 訪を図解させる問題
理科第2分野の「天気と気象要素との関係」のうち主と して天気変化を中心に,時間・空間概念の育成の観点か
@ 皿 調査結果ら,生徒の認識の実態とその指導のあり方について考察
した結果を報告する。 調査結果の概要を示すと,つぎのようになる。
問題1−(1)
∬ 天気と気象要素などに関する 厳密にはほとんど正解はみられないが,つぎにその
結果を示す。生徒の実態
・東 43.2%
(1)調査対象 ・西 a7%
気象教材全般について,すでに学習済みの3年生74名 ・南 5.4%
についてである。実施校は水戸市M中学校である。 ・北 13・5%
(2)調査問題の作成と調査方法 ・南西 2.7%
調査の内容は,主として天気と気象要素に関係のある ・北西 5.4%
基礎的な問題1(6問)とさらに問題1を発展させた問 ・その他 18.9%
題皿(3問)の計9問である。 ・無答 8.1%
調査の方法は質問紙法の形式をとり,先づ問題1を行 問題1−2
ない回収後問題Hを行なった。 。空気の圧力と答えたもの 24.3%
調査内容の詳細は,本文末に示すが,その大要はつぎ ・まわりの気圧より気圧が低いものなどと誤って答 のようである。 えたもの 10・8%
問題1 ・無答 64・8%
18 茨城大学教育学部紀要 第22号
問題1−3 ない。
低気圧とは ・正 解 2.7%
・まわりの気圧より低い 16.2% ・誤 86.5%
・天気が悪い 32・4% ・無答 10.8%
・低い気圧 21・6% 問題∬−2
・1気圧より低い 2・7% ・正 解 50%
・雨を降らせる 2・7% 。誤 36・5%
・空気の圧力が低い 2・7% ・無 13.5%
・湿った空気の集り 2・7% 問題皿一3
・乾いた空気の集り 2・7% ・正 解 10.8%
・無 答 16・2% ・誤 1多.9%
高気圧については,低気圧とはほぼ同数の者が答 ・無 答 70.3%
えている。ただ異なるのは・「まわりの気圧より高 立体的(垂直的)表示は10%程度の生徒が出来てい い一17・6%」「無答一14・9%」である。 るが,なかには水平的な関係図で示しているのもあ 問題1−4 る。粒子的考え方は全くみられない。
・正解と解せるもの 10.8%
・誤まっているもの 45.1%
@ IV 実態調査の考察
・無 答 54%
正答例 前述の結果が示すように,どの問題についても正答者
・ まわりから空気が流れこむ。その空気が上昇 が少なく,これらの問題に対する到達度の低いことがわ し,上の方は気温が低いため空気の水分が飽和水 かる。
蒸気量をとおりこして,小さな水滴ができそれが 問題1−1のA点付近にある空気は今後どのような動
雲となる。 きをするか(高気圧の中心付近にある空気)について 問題1−5 は,圧倒的に東と答えたものが多いが,ここでは高気圧
解答者43.2%であるが,正解者はほとんどなく,大 や低気圧の変化,つまり北半球における天気変化の様子 多数は低気圧,高気圧を気圧の水平的分布の観点か を概念的に答えていることであって,高気圧の中心付近 ら,矢印やうず形で表現している。ただ1名だけ下図 の空気の動きは,理論的にはあらゆる方向へ動くはずで
のように「だんご形」に表現している。これは気圧の
あり,そのような答えを予想して問題を構成したのであ 垂直的分布を立体的なモデルとして把握しているもの
る。
と解釈できる。 さらに,これを発展的に考えさせるため問題皿一1で は,天気図中にB〜Kまでの記号を入れて,やや暗示的 に空気の移動コースを指摘させたが,74名中2名しか正 答が得られなかった。このことは,巨視的には天気現象 が西から東へ変化することが理解されていることを意味 し,高気圧,低気圧付近の微視的な空気の動きについて は,理解されていないからと判断される。つまり,高気 圧,低気圧付近の空気の垂直的水平的な動き(風の吹き 高気圧 低気圧 方),換言すれば空間的立体的な動きが把握されていな
いことであり,結局,空気の動きの基本的なことがらが 問題1−6 理解されてないことであって,空気の動きに対する部分
・正解と解せるもの 1α8% と全体または相対的関係を把握させる指導が必要となろ
・誤っているもの 37.8% う。
・無 答 5L3% 問題1−2の気圧の定義についてても正答率が低く,
問題皿一1 高気圧とか低気圧と混同しているものが多い。したがっ 問題1−1と同格に,一方向のみしか記入されてい て,気象教材の基本的要素である気圧の概念規定を明確
に理解させる必要がある。 て完成する問題であるが,これは比較的正答率が高く50 問題1−3の低気圧,高気圧の説明も前間2の結果と %に達する。
同様に理解度が低い。ここでみられる特徴は,低気圧, 問題1【−3は低気圧,高気圧の中心付近の断面図を書 高気圧を天気が悪い,よいでとらえているものが多いこ き,風の吹き方を立体的に説明させることを意図とした とである。ここでは,空気の存在度または気圧の相対的 もので,問題1−6に関連するものであるが,1−6と 関係の把握が必要となろう。 同様に,空気の垂直的分布(粒子的考え)との関係にお 問題1−4は低気圧,高気圧における空気の移動,っ ける立体的モデルとして表現することができていない。
まり,上昇気流,下降気流についての説明はほとんどな 以上からみて・「天気と気象要素との関係」特に,天 されていない。したがって,低気圧,高気圧付近におけ 気変化の指導には,気象要素の基本的意味の理解と・そ る天気の悪い,よいの起こる原因については,漠然と理 れらについてでき得るだけモデルの構成またはモデルの 解しているものと考察される。 活用(モデル的思考)をとおして,その意味を十分理解
させることの必要が痛感されるのである。問題1−5では,低気圧,高気圧を立体的空間関係に
おいて把握されていないことが指摘される。指導法を工
夫することによっては,立体的把握が可能である一一報 V 「天気と気象要素との関係」の4)告もあり,それによれば,61%が立体白勺モデ・レで表現さ 指導に対する2,3の提案
れている。
問題1−6は,風の起こる原因を図解させる問題であ 1. 天気図断面の作成と活用
るが,空気の粒子性を導入した意味でのモデル的表現は 第1図は問題1−1に提示した地上天気図をx,y ほとんどみられない。ここでは,気圧配置を空気の粒子 (東径140°)にそって切った気圧の断面図である・つま 的分布の概念を導入することによって,風は空気の移動 り,天気図が気圧の水平的分布をみるのに対して,これ であることをモデル的に取扱うことが望まれるのであ は,気圧の垂直的関係をみるものである・従来・天気変 る。 化の指導にあたっては,気圧の断面をとった指導はほと
問題∬−1については,問題1−1でふれたので省略 んどなされていない。しかし,指導要領の改訂に伴なっ する。 て作成された教科書のなかには,多少これをとり入れて
問題皿一2の気圧と風の関係(北半球)を図示によっ いるものもみられる。
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20° 30° 40° 50° 緯度 第1図 東経130°における気圧断面図
ここで,この断面図から,高気圧,低気圧は気圧の相 おいてとらえ,さらに,それに伴なって起る(気圧差)
対的関係において定義され,かつ,両者を立体的関係に 空気の流れの方向を模式的にとらえ,同時に下降気流,
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上昇気流の起こることがモデル的に理解されるであろ てなんなく理解され,高気圧,低気圧も同様に把握され う。すでに,第1分野において物質の粒子的み方を学習 るものと考えられる。
しているので,ここではその発展の意味も含くめて,粒 この粒子的概念を導入するための一つのきっかけとし 子的概念を導入して,大気圏における空気の存在の状態 て,つぎにあげる高層大気の標準値(L.EMiller,1957)
5)考えさせることが必要であろう。なぜなら,調査から は意味があろう。この表には,大気成分の密度数と気象 みられるように・生徒は気圧とは「空気の圧力」である 要素が示されているが,この表の使い方については,単
と答え,さらに低気圧,高気圧を空気の圧力が低い高い 位の意味やその表示のし方を変えることによって,中学 と答えていることから,空気の存在を粒子的概念によっ 生にでも理解が困難ではないであろう。
て把握すれば,気圧についても,この粒子的概念によっ
大 気 成 分 の 密 度 数 気 象 要 素
nく0) nξ0) n N2) n{N) nCA) 分子数(n) 密度⑰ 気 圧 温 度 分子量
㎞ ご例■唱 凸履一3 α露口3 απ『3 α凋一3 ㎝一3 一3№拷セ dynes舩『2 KO 9m/no星e 0 554×1018 一 1.99×1019 一 2.57×1017 255×1019 1,25×10−3 1.013×106 28a16 2ag66
1D 1.80×1018 臼 己71x1018 一 z99×1016 &后OX1018 疏14×10−4 2469×105 22526 90K毎 20 587×1017 1.61×108 1.44×1018
一 1,72×1016 t85×10B a89×1r5 5528×104 216.66 ま
50 Z78×1016 a66×109 290×1017 幽 545×1015 571×1017 1.79xlr5 1.185x104 231.24 で 40 t74×1016 297×101° ム50x1016 幽一 Z74×1014 a52×10164.00×10−6 2.997×103 26α91 憂 50 へ72×1015 545×101° 1.ア6×1016
一 209x1014 2.25x1016 tO8×10→ a784×102 282る6 60 1,52×1015 虚42×1010 567×1015 一 ム75x1013 Z26×1015 549×10−7 2581x102 25Z55
70
F
4.57×io14 1.90x1011 t65×1015 『 1.94×1013 2.09×1015 1』0×10一7 6.520×1D1 21235
11。
1.40×1012 540×1012 1.16×1013 209×1010 1.57×1011 1.65×1013 Z12x10一取 4.629×1σ 20506 25975
第1表超高層大気の標準値(L.E. Miller,1957)
6)
C圧の定義は,ある高度,例えば海面より上空の全体の であって,これが風であることを基本的概念として,お 空気柱の重さが単位面積の底面に及ぼす圧力の大きさで さえることが必要である。したがって,この断面図は,
ある。したがって,第1図の断面図から東経130°上の各 空気の流れ(風)を通して,理科教育における高次概念 緯度の気圧の分布状態を1目にしてとらえることもでき としての平衡概念の育成に有用でもあろう。
るのである。またこの断面図のほかに空気の密度(気 2.イソプレット(lsopleth)の活用
圧)を示す空気柱を用いて,低気圧部分には空気の粒子 気象現象の変化をしらべる場合,図示することが有効 を粗,高気圧部分には密に描いた断面図を作成し,これ であるが,図は変数のとり方によっていろいろな方法が と併用することによって,空気の移動をさらに立体的に ある。
把握することが可能であると考えている。 気象現象の変化は,前述のように空間的変化と時間的 一方,特に地学的領域において対象としている種々の 変化とに分けられ,前者はさらに水平方向(東西,南北)
現象は,物質,エネルギーなどの安定または平衡への時 と鉛直方向に分けて考えることができる。これを数学的 問的空間的変化過程を対象としているものである。すべ には,X, y, Zはtの関数となる。したがって,この ての物質は不安定状態におかれた場合には時間とともに 変化を図示するには4次元的グラフが必要となるが,こ 空間的に変化を生じ,その変化は安定状態になるまでつ の表示は不可能であるから,普通は変数2の2次元的表 つく,つまり物質界の現象は,すべて不安定状態から安 示となり,他の2変数を一・定とする。例えば,地上天気 定状態にむかって進む。またエネルギーという立場から 図では,高さ(z)と時刻(t)を一定にしている。
は・エネルギーの不均衡から均衡の方向へとその現象は ここで,地上天気図では,ある時刻における気象状態 進み,平衡状態に達するまでその現象が進行する。ここ の水平的分布をみるのには便利であるが,時間的変化を で,もちろん空気の流れも太陽エネルギーの放射に原因 しらべる場合には何枚もの天気図を準備しなくてはなら して起こるものであるが,要は気圧の平衡状態への過程 ない不便がある。
そこで,変数の1つに時間tをとり,もう1つの変数 に掲載されている天気図を準備して,例えば第2図のよ には南北(y)方向をとれば一定なのは東西(x)方向 うに縦軸(縦の線1本ごとが1日にあたる)に天気図の と高さ(z)となる。ここで,2変数を一定(例えば, 東経140°線上の気圧を読みとって記入し,順次24時間ご x,z。 z=140°E, z=0)にして,例えば縦軸に緯度, との気圧を記入して,等気圧を結んで等圧線を描く,さ 横軸に時間をとって,気圧の変化を図示したものをイソ らに高気圧,低気圧・前線などを記入するとイソプレッ
7.8)
プレット(Isopleth)という。なお,時間の経過は図の ドが完成する。
左方へとった方がよい。それは日本付近では,天気は一 この図は短的にいうと,140°Eという隙間から,低 般に西から東へ移るので,西にあった低気圧が時間的に 気圧,高気圧などの通過を観察し,それをつないで作成 あとで通過することになるためである。 したことになる。この図は,気圧変化の周期や前線の移
イソプレットの作成法は,新聞天気図または気象年鑑 動などを知るのに有効である。
11 10 9 8 7 6 5 4 5 2 1
(日) 1020 1020 回O \
100
50。N
沁 )
千 45
ノ 、 3 S0
1一 〜 ノ
ノ ↑
55
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100 1
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25
10 o 1
lolO
第2図 イソプレット図 (昭和44年10月,東経140°,毎日9時)
第2図に示したイソプレットは,昭和44年10月1〜11 型の気圧配置が1見にしてわかることがあげられる。 9,
日について,毎日午前9時の地上天気図から,東経140° 3.連続図(Continuity Chart)
線上の気圧を読みとって作成したものである。この図か イソプレットとは逆に縦軸に東西方向のある特定経度
ら,北緯35°付近では,1週間周期で低気圧が通過する をとり,横軸に時間をとって,気圧の谷の変化を図示し 10)
こと。ほぼ30°〜35°Nには停帯前線が存在すること。秋 たものを連続図(Continuity Chart)という。
楚160
150 140
P50°
120
110°
100 0
1 2 5 4 5 6 ア 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 Oct.1969
第3図 北緯50度線にそった連続図
22 茨城大学教育学部紀要 第22号
驕B 回日本地学教育学会(於札幌市,昭和47年8月1日)に
おいて「気象教材の指導に関する研究」と題して,講演 これらの作成によって,北半球における気象変化,特 発表してある。に低気圧の発生地域の推定と消滅(寿命)への経緯を類
. 推することが可能な教材である。低気圧が低緯度で,し
かも低経度で発生し,東方高緯度帯へ移動することが類 文 献
推され,広義の大気の大循環を把握させることが可能で 1) 高瀬一男:理科学習指導に関する基礎的研究,本紀要,あろう。 第18号,(1968)。
以上,天気変化の指導における天気図断面(気圧)図 ・)高糊・理科鮪にお・ナる時間.空間概念の糖こと気象要素の関係的把握イソプレ・腱続図の活用など ついて,本紀要,第・・号(197。).
によって学習効果を期待できることを指摘した。 3)文部省:中学校指導書,理科編大日本図書株式会 生徒に実際の作業をとおして作成させることが望まし 社(1970)。
いと思われるが,時間的に無理な場合は,教師が参考資 4)特定研究「地学教育一渡部班」中学校部会:「天気と 料として作成し,OHPなどで説明されても効果がある 天象要素との関係」についての学習指導,地学教育,
と考えている。なお・連続図については,地方の気象台 第25巻・第3号(1972)。
等から資料を得て(特に低経度の資料),北緯40・度線 5)気象学ハンドブツク編集委員会:気象学ハンドブック,
にそった連続図を作成すると,天気変化がより明確に把 P542・技報堂(1959)・
握されると考える。 6)能沢源右衛門・天気図と気象減山堂書店(197・)。
7)気象学ハンドブツク編集委員会・気象学…ドブツク,
W結語 ・)峯9蝿謙、難地学事象、、おけるL変
以上,中学校理科「天気と気象要素との関係」にっい 化「の指導法゜地学教育・第23巻・第3号(1970).
て・時間・輔概念の育成の観点から,その手旨導のあり 9)気象艦修゜日本気矧会編・気象年鑑1970版・大蔵
印刷局(1970)。方について考察した。
10)文献7)と同じ。1,天気と気象要素についての生徒の認識の実態は前述
のように低位である。本教材の取扱いにあたっては,
モデル的思考(モデルの構成またはモデルの活用)を 重視する指導の工夫が望まれよう。
2・学習指導への試案
(1)気圧(高気圧,低気圧)については,物質の粒子 概念を導入して,空気を粒子としてとらえ,さらに 単位面積の上方に在る空気の粒がその底面をおす圧 力を気圧という定義によって,また,気圧の平衡と いう観点から,風の吹き方などを論理的に把握する
ことができるであろう。
(2)天気図の断面図を作成することによって気象現象 をやや立体的空間的に把握することができるであろ
う。
(3)気象要素の時間的変化を表現したイソプレットや 連続図は気象変化の連続性を把握させるのに有効で あろう。
終りにのぞみ,調査ならびに集計等にご協力いただい
高 瀬:理科教育における時間・空間概念の育成に関する研究 23
Ab8tmct
On the Forming an Adequate Conception of Time−Space in the Science Education Kazuo Takase
(Faculty of Education, Ibaraki University)
The aim of this paper is to consider how to teach the relations between weather and meteorological elements to junior high school students from the view−point of the forming an adequate conception of time−space・
1. The actual conditions of the students
The research on the actual conditlons of the students shows a great want of their cognition of weather and meteorological elements.
2. Some tentative suggestions to teaching plan
(1) As to the teaching atmospheric pressure(anticyclone, depression), the introduction of granular nature of air may deepen students,10gical understanding of the wind.
(2) Preparing a cross sectioll of weather map may be able to make the students spatially grasp the meteorological phenomeDa.
(3) To make good use of Isopleth and Continuity Chart which represent momentary change of meteorological elements may be one of the effective ways to familiarize the students with the contirluity of meteorological change.
ら
24 茨城大学教育学部紀要 第22号
調 査 内 容 のちらどんな動きをすると思いますか。予想されるこ 問題1 とをできるだけくわしく書きなさい。
1.つぎの天気図において,A点付近の空気は,これか
,
ハo 伽 30 160 ω
」 釦
天 気 図 裏o 0
昭和45年9月15日9時
lo
J
11
ψ
B ψ
● 2 jo2
8
△ o
loo
●
30 o
C 30
D ●
●
20 ● 8000
卸 80
F
K
G ●
20 30 140 150
@ ご
2.気圧とは,どんなものか説明しなさい。 6 風の起る原因について,図を書いて説明しなさ、㌔
3.低気圧,高気圧とは,どんなものか説明しなさい。
4.一般に低気圧におおわれた地域は天気が悪るく,ま 問題皿
た高気圧におおわれた地域は天気がよいとされてい 1.つぎの天気図において(問題1−1の天気図を活 る。その理由を説明しなさい。 用),A点付近の空気はこれからのち,どの方向に移 5.低気圧,高気圧に形があるとすれば,図を書いて説 動しますか,そのおおよその移動コースを記号で答え
明しなさい。 なさい(移動方向に矢印をつけること)。
2.つぎの図は北半球における気圧と風との関係を
口l l目 のふ訪を翻しなさ ㌔
ニラ 心==ゴ モ=
低 気 圧 高 気 圧