細胞内シグナル伝達系の多安定性に関する網羅的解析
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(2) 情報処理学会第 78 回全国大会. 0 2 2 0. 0 2 −2 0. 0 −2 2 0. 0 −2 −2 0. (a)制御ネットワーク A. (b)制御ネットワーク D. 図 4 二次フィードバック制御ネットワークの双安定性 図 3 二次フィードバック制御ネットワーク(2 ノード). より,実質的に同一な制御ネットワークの同値類 への分類と系統的網羅的生成と解析が可能にな る. ノード𝑖をノード𝑗が𝑚次に正に,ノード𝑘が𝑛次 に負に制御しているとし,定常状態を仮定すると 各ノードの状態の関係は次式で表される.ただし, 𝑄𝑖 はノード i のサイクル回路の活性化状態酵素の 相対濃度(P/T)の逆数(T/P)である.. 𝑄𝑗𝑚 𝑑𝑇𝑛𝑘 𝑄𝑖 = 1 + 𝐾𝑖 𝑛 , 𝐾𝑖 = 𝑚 𝑄𝑘 𝑎𝑇𝑗. …式 1. 𝐾𝑖 はノード𝑖 の唯一のパラメータである.𝑇は 当該サイクル回路の酵素の総濃度であり,𝑎と𝑑 は,それぞれ活性化,不活性化の反応速度定数 である.制御行列を𝑀,それぞれのノード𝑄𝑖 を要 素とする縦ベクトルを𝑄とすると,制御ネットワ ークの定常状態値は,行列の積の定義を式 1 とし て,式 2 を解くことにより得ることができる.式 1 の𝑚および𝑛が制御行列の要素である.. 𝑄 = 𝑀𝑄. …式 2. 3. 多安定性の網羅的解析 先行研究に倣い,以下の制約条件を満たす 2 ノ ードおよび 3 ノードの制御ネットワークを解析対 象とした[3].1)ノード 1 を出力ノードとする.2) 各ノードは他の一つのノードを制御する.3) 各ノ ードは他のノードから高々一つの負の制御と一 つの正の制御を受ける.4) フィードバック制御は 高々ノード 1 からの一つのみとする. 2 ノードの制御ネットワークの総数は 6 個で, その内フィードバック制御のあるものは図 3 に示 す 4 個である. →は正の制御,⊣は負の制御を表す. 各制御行列は各ネットワークと対応している.全 てのパラメータ値を 1 とした予備解析では,全て のノードが 1 次制御の場合は多安定性が出現しな いこと,および,全てのノードを二次制御とした 場合でも,2 ノードおよび 3 ノードの場合は多安 定性が出現しないということが分かっている.そ こで,本研究では,全てのノードを一次制御およ. び二次制御とした場合に関して,各ノードの𝐾𝑖 を 2−10 ~210 の範囲で独立に変化させてパラメータ 値に関しても網羅的に解析を行った. 2 ノードでは,二次制御とした場合の図 3 の A および D で双安定性が出現した.図 4 は,制御ネ ットワーク A および D において,2 つのパラメー タに対する出力ノードの活性化酵素の相対濃度 をグラフにしたものである.3 ノードでも双安定 性が出現し,2 ノードの制御ネットワーク D を含 む 2 つの制御ネットワークにおいて双安定性の出 現率が最大となった.出現率とはパラメータの組 合せ総数に対する多安定性が出現したパラメー タの組合せの数の比である.. 4. まとめ 細胞内シグナル伝達系をサイクル回路をノー ド,制御関係をアークとする制御ネットワークと して表現し,その行列表現を用いた解析手法を提 案し,ネットワークの制御関係に加え,各ノード のパラメータについても網羅的な解析を行った. 全てのパラメータ値を 1 以外に設定すると 2 ノ ードでも,多安定性が出現した.3 ノードでは, 多安定性が出現した制御ネットワークは,多安定 性を示した 2 ノードネットワークを部分ネットワ ークとして含むことが示された.. 参考文献 [1] Ramakrishnan, N. and U. S. Bhalla: Memory Switches in Chemical Reaction Space. PLOS Computational Biology, Vol.4, No7: e1000122 (2008). [2] Shah, N. A. and C. A. Sarkar: Robust network topologies for generating switchlike cellular responses. PLOS Computational Biology, Vol.7, No 6: e1002085 (2011). [3] Kuwahara, H. and X. Gao: Stochasticeffects as a force to increase the complexity of signaling networks. Scientific Reports, Vol.3:2297 (2013) [4] WolframResearch : Mathemaica, http://www.wolfram.com/. 4-430. Copyright 2016 Information Processing Society of Japan. All Rights Reserved..
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