• 検索結果がありません。

肺小細胞癌手術症例の検討 利用統計を見る

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "肺小細胞癌手術症例の検討 利用統計を見る"

Copied!
3
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

肺小細胞癌手術症例の検討

山梨医科大学 第2外科 高橋渉 奥脇英人 鈴木章司 保坂茂 吉井新平 橋本良一 多田祐輔 第2内科 成宮賢行 池田フミ 西川圭一 小澤克良  はじめに

 肺小細胞癌(以下SCLC>は予後不

良の癌で、比較的早期より遠隔転移を生 じ、一般には手術適応例が5%以下¶,2, といわれている,、これは、肺小細胞癌が 中枢側の比較的太い気管支に発生するこ と・発育が早いこと等に起因すると思わ れ、手術例は肺野末梢型や一部の肺門型 に限られている.また、肺野末梢型のな かには、リンパ節転移のない結節性腫瘤 形成例(solitarV pulmonarv nodule二 SPN・・SCLC>もあるab 4とされ、その臨床・ 生物学的特異性に興味がもたれているn 今回報告する当院での肺小細胞癌手術症 例にもSPN−SCLCが存在し、他の生存例 とともに検討したt,  対 象  1983年10月の開院以来山梨医科大学第 2内科・第2外科にて診断した肺小細胞 癌は60例で、このうち8例13%に手術を 施行した(表1)t,サイズは胸部X線に て計測した入院時の大きさで、発生部位 は区域気管支までの中枢部に発生したと 考えられるものを肺門型Hと表示し、無 印は亜区域支以下に発生した末梢型であ るnStaqinqは治療開始前のもの、組織 像は経気管支的肺生検の診断と切除標本 との診断の相違を示す.術後経過は、手 術施行時と、術後の生存期間である. 肺小細胞癌手術症例 症例年齢!性Size(mm)Stage Tx  組織  術後経過 1. 6iF 2. 54M 3. 69M 4. 74M 5. 67M 6. 73M 7, 76M 8. 78M 18×14  1 27×25 田A 55×40 口 37×30  1 45×37H H 15×15  1 68×48  1 40×20  1 S→C.R  lnt   ’84.6  17M◆  S→C  Ad一φlnt ’84.11 25M+ S−・C.R  lnt   ’85.2  StM◆  S−→C   lnt  ・87.8 ey生#中  +:d白ath

      M months

S→C.R Sq→lnt,Sq’90.6  26M◇ C−》S→C  lnt   ’92,3  25M◇ S→C,R Int→UCS ’92.7  tlM+ C→S→C  lnt  ’92.7 3Y生#中 S→C 

surgery

followed by

chemotherapy

C→S:chemotherapy

 followed by surgery

 山N医科大学  1983.10∼1995・4

  1nt:intermediate ce|l ca白

  Sq:squamous cell ca・

 Ad:adenoca.

 UCS:undifferentiated ca.

     small cell type

−25一

(2)

 結 果

 現在、症例4・症例8の2例がそれぞ

れ術後7年9か月・2年9か月生存中で

ある。症例2は術前低分化腺癌と診断し、 Staqel且Aで手術を行っている,,症例1・ 2は術後1か月で再発し、1アか月後・25 か月後に死亡した.症例3も術後2か月 で再発し、11か月後に死亡した,,これら 3例は術後化学療法を施行しているが、 adjuvant chemOtheraPVというより、 術前から潜在的に存在した遠隔転移が顕 著になり、そうした再発病巣にあわただ しく治療を施した感が否めない。現在生 存中の2症例と、SPN−SCLCのX線像を 呈示する,, 症例 8178歳 男性 白色粘稠疲 B.1.360 化療前診断:右S340×20mm T2 N。M。 StageI     Small cellca, NSE←), S−100〔一}, LCA(一)     血中NSE 11,0 ng’mr 治療経過:1992.6 PE療法1クール          腫瘍径20×15mrnに縮小      1992,7.27右下葉切除 右B320×20×15mm TINoMo NSE 10,3    Sma「l cell ca. intermediate    PO |yt−]》仁1 1992,9 CAV療法2クール     7.63 1995,4現在生存中(術後2年9か月) 図2、胸部X−P・CT  症 例 症例4:74歳 男性  無症状  B.1.800 術前診断1右S237×30mm丁2N oM。Stage I     Sma|!cell ca, intermediate     NSE 7.07 ngtml 術後診断:右B2 a 40×25×22mm T2 N2(#3}Mo     #3リンパ節は上大静脈に直接浸潤     Stage皿A 相対的治癒切除 b} 治療経過:1987.8.5 右上葉切除、上大静脈合併切除     1987.10  CAV療法2クール     1995.4 現在生存中(術後7年8か月)         NSE 6,03 nロ’耐  症例6は、辺縁が比較的境界明瞭で、 検診発見時から数か月経過しても腫瘤の 増大をみない発育緩徐なS8の腫瘍である。 気管支鏡上の異常所見とCT検査でのリン パ節腫脹はみとめず、積極的手術対象症 例となる,,とはいえ、小細胞癌の範疇で あることには変わらず、現在の検診・発 見・診断・治療各々のDe|ayを考慮する と、診断がつき次第直ちに化学療法を施 行したのは正しい選択であったと思われ る,術後診断からも長期生存が期待され たが、他疾患にて失った. 図1、胸部X−P・C丁 図3、胸部X−P・C丁 一26一

(3)

 考 察  肺小細胞癌は中枢側の気管支に発生す ることが多いが、肺野末梢の発生例もあ り、まれにはリンパ節転移のない肺野型 結節性腫瘤例(SPN−SCLC)も経験され

その頻度は、肺小細胞癌全体の5∼10

%といわれている.SPN・・SCLCの定義は、 Quioxらに従い5》、原発部位が肺野末梢 にあり、辺縁は比較的境界明瞭でほぼ球 形塊状、CT上肺門・縦隔に病変がなく、 気管支鏡上も所見がなく胸水もない症例 とする。

 本院開院当時の1983年頃は、

cisplatin.etoposideが臨床に導入されは じめた時1)6)で、腫瘍マーカーとしての NSEも存在せず、この十数年来の抗癌剤 の進歩は肺小細胞癌治療の進歩といって も過言ではない,,確かに一部の症例を除 いて、初回治療は、放射線療法と併用す ることなどにより納得のいく結果が得ら れることも多いnしかし奏効例において も再発する症例が少なくなく7)、早期に 遠隔転移をきたしやすいなど、全身性疾 患である1)ことが浮き彫りにされる。当

院の症例1・2は、術後わずか1か月で

それぞれ鎖骨上リンパ節・頚部リンパ節 に再発をきたした.いずれも、術前の前 斜角筋リンパ節生検は陰性となっていた。 長期生存の得られている症例4は、術前 化学療法を行っていないが、最近の症例 からは術前化学療法は有効8)かつ必須と 考えるn  最近の肺小細胞癌の治療においては、

有効な多剤併用化学療法によりDown

Staqeが見込まれ、 III期例も手術適応と なりうる9)10)が、その適応についてはい まだ議論が多い11),,これは前述の如く、 肺小細胞癌が全身性疾患であることから も当然といえる.我々の現時点での肺小

細胞癌に対する積極的手術適応は、

SPN−SCLCであり、他の病態・病期の肺 小細胞癌に対しては、広い視野と柔軟な 姿勢から治療方針の決定が望まれる。 文、献  1)中山秀章.横山 晶,木滑孝「他:小細胞癌  の治療別予後と長期生存例の検討.肺癌34:  867−873,1994.  2)Hansen HH:Managementof small   cell cancer of the;ung.Lancet339   :846−849,1992.  3)山地康文,山鳥一郎,藤田俊和,他:肺野型弧   立性陰影を呈する肺小細胞癌の臨床・病理   組織学的検討.肺癌34:853−859,1 994.  4)Higgins GA, Shields TW, Keehn RJ   :The solitary pulmonary nodule:Ten   year follow up Of Veterans Adm|n|s・・   −tration−・Armed Forces Cooperative   study. Arch Surgl10:570−575.1975. 5)Quiox E, Fraser R, Wolkove N,et al   :Small cell lung cancer presenting   as a solita ry pulmonary nodule.   Cancer 66:577−582,1990. 6)木村郁郎,大慰泰亮,平木俊吉,他:肺小細胞   癌に対する多剤併用交代療法に関する検討.   肺癌24:51−58,1984. 7)Vogelsang GB, Abe loff HD, Ettinger   DS, et al:Long−term survivors of   small ce”carcinOma Of the Iung.   AmJMed79:49−56,1985. 8)横山 畠,木滑孝一,栗田雄三他:肺小細胞  癌に対するNeoadjuvant chemotherapy  のpilot phasenstudy.肺癌28:604,  1988. 9)広野達彦,小池輝明,大和 靖.他:小細胞癌   一癌の生物学的性状からみた外科治療一.   外科治療63:533−538.1990. 10)小林俊介,岡田信一郎,稲葉浩久,他:    StageM肺小細胞癌の手術適応とNeo一    一adjuvant therapyの有効性に関する    検討.日胸外会誌39:587−590,1991. 11)中山健司,広野達彦,大和 靖,他:集学的    治療により治癒したと思われる皿B期    肺小細胞癌の1例.日胸外会誌41:151−    154,1993. 一27一

参照

関連したドキュメント

にて優れることが報告された 5, 6) .しかし,同症例の中 でも巨脾症例になると PLS は HALS と比較して有意に

しかしながら生細胞内ではDNAがたえず慢然と合成

の多くの場合に腺腫を認め組織学的にはエオヂ ン嗜好性細胞よりなることが多い.叉性機能減

 肺臓は呼吸運動に関与する重要な臓器であるにも拘

今回completionpneumonectomyを施行したが,再

1) Aberle DR, Adams AM, Berg CD, Black WC, Clapp JD, Fagerstrom RM, Gareen IF, Gatsonis C, Marcus PM, Sicks JD. Reduced lung -cancer mortality with low-dose computed tomographic

N2b 同側の多発性リンパ節転移で最大径が 6cm 以下かつ節外浸潤なし N2c 両側または対側のリンパ節転移で最大径が 6cm 以下かつ節外浸潤なし

N2b 同側の多発性リンパ節転移で最大径が 6cm 以下かつ節外浸潤なし N2c 両側または対側のリンパ節転移で最大径が 6cm 以下かつ節外浸潤なし N3a