滋賀大学経済学部研究叢書第
2
9
号
退職後所得保護の法理
-ERISA
研究一
小 楼
純 著
退職後所得保護の法理
-ERISA
研究一
小 棲
純 著
目 次
緒 言 第1
部 米国従業員退職所得保障法と議決権・…・……H ・H ・...・H ・ 第1章本稿の目的……...・H ・-……...・H ・..…...・H ・...・H ・..…....・H・..….3 第2章 このテーマを解くための ERISAの諸条文と米国企業年金の分類 5 第3章企業年金と議決権…....・H ・....…・…...・H ・....・H ・-…...・H ・...・H ・...・H・.14 第4章我が国の企業年金制度に対する示唆………....・H ・H ・H・..…...・H・.43 第2部 企業年金保証制度の研究....・H ・....……・・…....・H ・..…H ・H ・...・H ・....・H・.51 第1章本稿の目的…………・………...・H ・...・H ・..…...・H ・..………..53 第2
章企業年金の現行法の保全措置ないし保証制度概観………一5
7
第3章 PBGCの概要と保証....・H ・..……...・H・....・H ・・…H ・H ・-…....・H ・-…62 第4章 PBGCの現状...………...・H ・..………...・H ・...64 第5章 LTV事件の諸判決…………....・H ・...・H・H ・H ・..………...・H ・...・H・.69 第6章 モラルハザード問題…...・H ・...…………...・H ・H ・H ・...・H ・...・H ・..…・・76 第7章おわりに………・…...・H ・H・H・..………...・H ・...・H ・..…..82 第3部 米国従業員退職所得保障法の開示制度の判例研究...・H ・...・H ・-……..85 第1章本稿のねらい……...・H・..……・……...・H・...・H ・..…...・H ・..……...・H・.87 第2章 ERISA開示規定...・H・H ・H ・...・H ・..…………...・H ・...・H・...・H ・-…88 第3
章開示に関する判例法………・……...・H ・..…………...・H ・..…………ー9
0
第4章 終 わ り に 代 え て ・H ・H ・H・H ・...・H ・..…...・H ・...・H ・..…...・H・...・H ・..121 第4部 ERISAのリライアンス・ディフェンス …...・H ・..………123 第1章はじめに…...・H ・...・H・...・H ・..……...・H ・...・H ・...・H ・H・H ・..……125 第2章 ERISA制定前の判例...・H ・...・H ・-・………H ・H ・H ・H ・-…...・H ・.126第4章 ERISA制定後の諸判例 ………・・………...・H ・H ・H ・..….131 第5章 終 わ り に 代 え て 日本法への示唆- ...・H ・..……...・H ・..…...・H ・..…146 第
5
部 米国企業年金法上の実質解釈の原理………...・H ・....149 第l章はじめに…...・H ・..………...・H ・...・H ・...・H ・H ・H ・...・H ・..151 第2章税法上の「実質的」解釈原理…・・…H・H・...・H ・...・H ・...・H ・...・H ・152 第3章 諸 法 に お け る 「 実 質 的j解釈の原理………...・H ・..……157 第4
章 企業年金法上の実質的解釈....・H ・....・H ・....…・・H ・H・...・H ・..…H・H ・.160 第5
章要件の抽出…....・H ・H・H ・...・H ・-…H ・H ・-…H ・H ・...・H・....・H ・..………168 第6章おわりに…...・H ・..………...・H ・...・H・..170 第6部 退職後所得確保のための年金権移転禁止…H ・H ・...・H ・-………H ・H ・..171 第1章本稿の目的...・H ・..…………...・H・..…...・H ・...・H ・...・H ・...・H ・....173 第2章移転禁止条項の原則とその例外…...・H ・...・H ・..…...・H ・-…………175 第1節G
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判決以前 ...・H・..………...・H・..175 第2
節G
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判決 ………...・H ・..…...・H ・...・H・..…...・H ・..…………179 第3
節G
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判決の効力を限定する判決群 ……...・H ・..………190緒 白
退職後所得をどのように確保すべきか、制度はどうあるべきか、規制緩和で老 後のための資金が減らされることが無いのか、公的年金を含めて多くの議論がな されている。 年金のうち企業年金や退職金、個人年金などは、私的な退職後所得確保の制度 として捉えることができ、国家の干渉は、最低限で済まし、本来、当事者の自由 な設計で事足りる分野である。しかし、我が国では、年金加入者が必ずしも契約 当事者になっていない場合があり、年金等退職所得受給までの期間の長きを考え るとその保護は、別途検討されてよい。そのため退職後所得を「包括的に網羅的 に」定めた米国の従業員退職所得保障法を資料とし、第1
部では、年金保有株式 の議決権の問題(平成9年度日本年金学会発表をまとめたもの)、第 2部では、保 証制度の他山の石としての理解(信託 188号 4頁 平成8年11月25日(初出、以 下同じ))、第3部では、開示制度の主に判例研究(信託 187号15頁 平成 8年 8 月25日掲載)、第 4部ではリライアンス・ディフェンス(彦根論叢(滋賀大学)第 298号 平 成7年11月)を、第 5部では実質解釈の原理(彦根論叢(滋賀大学)第 289号 平成6年 6月)を、最終第 6部では年金権移転禁止条項による保護の問題 を取り上げた。本書が、退職後所得保護の研究や問題解決に碑益することができ れば私の念願とするとことである。第l章 本 稿 の 目 的 3
第
1
章 本 稿 の 目 的
財産権は、能動的機能を発揮する本来のシステムと、受動的なものとに分ける ことができる。受動型の場合、権利の集団性から生じる制約から、財産権が本来 有する支配し管理する権能が奪われることがある。 英米法の Equityは、信託制度によって受動型を発展きせてきた。すなわち、 名義上の権利者を、管理者にし、衡平法上の権利者を受動型にしてきた長い歴史 がある。この典型例が、経営者と株主との分離を基礎とした現在の株式会社であ ることは夙に知られている。会社ないし経営者と株主には、信託的関係をEquity のー亜種として構築し、経済的効率性を追求するに必要な理解を進めて、我が国 も受け継いで、きた。 年金管理者と加入者の関係もこれに類する。しかし、年金制度にはさらにパター ナリズムの要素が、これに加わる。パターナリズムとは、「子供に対する父性的情 をもって、時には、押しつけがましい方法で、個人、事業、国家等の管理、支配 を行うシステム、原理、慣行」注1を指し、年金制度に関しては、その「押しつけが ましき」を特に問題視すべきである。受動型でパターナリスティックな性格が、 本来、財産権に備わっていた権能を権利者から奪い、自己責任を減少させて来た。 同時に、年金制度、特に企業年金制度は、加入者の民主主義的(あくまでも比 磁的であることは株式会社の民主主義と同様であるが、)参加を拒んできた。特に 年金基金の利用方法に対する決定に加入者を直接参加させることはなかった。株 式会社の株主の受動性が、問題視され、株主代表訴訟など会社に対する主張を認 める方策が講じられてきたことも、企業年金には影響しなかった。両者の違いの 第lは、株主になるのが完全に任意の問題であるのに対し、企業年金には、パター ナリズムが生み出した、国家、経営者などによる干渉、ないし非任意性にある。 税の優遇措置を根拠にした干渉は、それだけを根拠とするにはあまりにも増えす ぎた感がある。米国の退職所得保障法(ERISA)の諸規定およびその下位のレギュ レイションの多きが、これを物語っている。 第2には、制度からの「撤退」が、株主には自由であるのに対し、企業年金加入者には、制約がある点である。第3には、議決権を含む組織内部に対する発言 権が具体的に承認されている会社に対し、年金加入者には、特に基金財産の使い 道に関してそれがない点である。 そこで、米国企業年金制度が、発言権をどう確保するのが妥当であるかを ERISAの軌跡をたどって検証し、我が国の企業年金制度における加入者の権利、 特に年金基金が有する株式の議決権行使の問題を考える一助とすることが本稿の 目的である tt2 注1 Webster's College Dictionary 1991 p.990
注2 Gregory S. Alexander “Pensions and Passivity" Law and Contempo-rary Problems Vo1.56: No.1 p.111- 参照。
第2章 このテーマを解くためのERISAの諸条文と米国企業年金の分類 5
第
2
章
このテーマを解くための
ERISA
の諸条文
と米国企業年金の分類
確定給付制度と確定拠出制度の違いが、本稿の目的にとって最も重要である。 しかし、以下にまず、一般的な分類を示す。ティポトロジーは、我が国との相違 点を知る上で重要だからである。1
.
ERISA
の諸条文 すべては信認義務者(fiduciary)概念の実質性から始まる。 ERISA3条例)(A)!土、 年金制度またはその資産運営に裁量権を有するか報酬を得て投資のアドバイスを するか、制度管理または資産の処分に裁量権を有する者を信認義務者とする。こ のような抽象的実質概念を実定法に持ち込んだのは、責任者を別に設け、自らを 無答責の立場に置く事例が過去に多く見られたからである。そしてこの語は、法 領域を越えて受け入れられつつある。注1 そこで、これを一応、具体化する必要があるため、英米法の伝統的概念に通ず る受託者 (trustee)概念を用いている。受託者は、信託的資産所有者であり、制 度文書または指名信認義務者によって任命される。保険会社等の例外を除いて年 金制度には必ず受託者を置かなければならず、受託者が、原則として年金制度を 支配し、権限を行使する。 (403条件Xl)(2)) 受託者は、指名信認義務者から指図を 受けるが、それに盲従することは許されず、 ERISAに従い、信認義務者としての 責任を負う。 指名信認義務者 (namedfiduciary)とは、年金規約にそのように名前(地位に よる特定も可能)が記されるか、その規約にある任命手続き規定により事業主ま たは従業員団体またはその両者によって任命された者を指し (402条件))、制度の 設定者(スポンサー)である事業主や、事業主たる会社の取締役、投資委員会な どが指名信認義務者となる。受託者を兼ねることもあれば、受託者と重なって階 層を作ることもあるo 指名信認義務者を置くことは、責任の所在を明らかにする のに役立ち、制度規約が受託者を記名しなければ受託者を任命する権限、投資マ ネジャーを選任する権限(唯一、指名信認義務者が有する)、そして受託者に資産管理を指図する権限を彼は、有する。 投資マネジャー(i
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とは、登録された投資アドバイザ一、 銀行、信託会社または保険会社であり、規約に基づき指名信認義務者によって任 命される者を指す。 投資マネジャーは、指名信認義務者の指図、制度規約に従い、ERISA
に反しな いで制度資産の管理運用権限を有する。 政治的妥協の産物だといわれているが、会社役員、従業員、代理人その他の利 害関係ある者が、信認義務者になることを禁じられていない。 (408条(cX3)) しかし、以上の受託者、指名信認義務者、投資マネジャーは、その権限の有す るところ、裁量の及ぶ範囲に責任を有する信認義務者であり、注意義務、忠実義 務等ERISA
上の義務を負う。 2. ERISA一般的適用範囲規定ERISA
の一般的適用範囲規定は、ある制度がERISA
に服するか否かを決定 する枠組みを定める。a
.
適用制度(
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)
商取引または産業に従事するか、商取引に影響を及ぽす行動に携わっている事 業主注2によって、及び又は、同様のことに従事し、携わっている従業員削を代表す る従業員組織刊こよって従業員福利制度注5が、設定され、維持される場合、(特殊 な例外を除いて)ERISA
が適用される。2
、従業員福利制度でERISA
の適用きれないものがある。この制度は、ERISA
の要件を満たす必要はない。ERISA
免除制度は、政府制度(連邦、州、もししく は地方政府、または行政機関若しくはその出先機関(in
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が、その 職員(
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のために設定し維持する制度を指す。 政府制度には、1
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年および1
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年のR
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で認められ た拠出によって資金提供される制度及ぴI
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Act
(直訳すれば国際組織免除法)で、課税免除された国際組織の制度も含 まれる。教会制度(教会、教会の協定または教会の団体が、その使用人(
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)
のために設定し、維持する制度を指す。これには、教会、教会の協定または教会第2章 このテーマを解くための ERISAの諸条文と米国企業年金の分類 7 の団体によって支配され若しくは関連する免税団体の使用人のために設定された ものも含まれる。)、労働者の報酬、解雇手当または傷害保険法にのみ従って維持 される制度、合衆国の外でもっぱら非居住者の外国人のために維持される制度、 およびunfundedexcess benefit plans凶である。 たとえ ERISA 免除でも内国歳入法~6039D の年次報告義務を負う従業員福利 制度があることに注意すべきである。 ERISA免除制度は、 IRC要件を満たさな ければならない。
3
.
ERISA
による年金制度の定義 年金制度とは、従業員に退職(後の)所得を与えるため、または、雇用の終了 後の期聞の従業員による所得の繰り延べとするため、事業主、従業員組織、若し くはその双方が、設定し維持する制度、基金、若しくはプログラムを指す。 年金制度の定義にあてはまる制度の型には、次のようなものがある。 (1) 確定給付制度(例えば、 fixedor unit benefit plans) (2) 確定拠出制度(例えば、利潤分配制度、 ~40lk制度、ESOP(従業員持株制度)、 貯蓄制度、または金銭購入制度) (3)単純化した従業員年金制度 (simplifiedemployee pension plans (SEPs))(
4
)
非適格繰り延べ報酬制度 (5) 非課税組織の内国歳入法 ~547による繰り延べ報酬制度 加えて、以下は、一定の例外条件にあてはまらない限り、年金制度である。 (6)解雇支払制度 (severancepay plans) (7)個人退職勘定 (IRAs) (8) 節税型契約年金 (taxsheltered annuities (TSAs or 403 (b) annuities)) (9) 補完的支払制度 (supplementalpayment plans) (10) ERISA制定前退職者に対する恩恵的支払 (11) ボーナスプログラム しかし、年金制度の定義を満たす以上の制度の型は、全てを包含するものでは ない。制度が年金制度であるか否かは、制度の規約に明示された内容、あるいは 制度をとりまく事実と状況による。例えば、株式購入制度は、次のことに該当すれば年金制度である。
a
制度が、従業員に退職以降の所得を与える手段として管理きれている。 b 雇 用の終了後の期間の従業員による所得の繰り延べの結果となる。 C 制度が退職 所得与えるために設定され維持きれていることまたは退職以降の繰り延べ所得の 為であることを制度加入者に通知されていること。 また、上記(
6
)
の解雇支払制度(
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)
は、一定の条件下では年 金制度ではない。同制度は、事業主が、強制的に雇用を終了させた従業員に報酬 を支払う協定であるが、次の条件のすべてを満たさなければ年金制度である。a
支払が直接的にも、間接的にも従業員の退職を条件としていない。 b 支払 総額が、雇用終了の直前の年間報酬の二倍を越えない。C 退職プログラムに2
4
ヶ 月勤務後または一定の退職年齢に達した後2
4
ヶ月勤務後、支払われる場合 さらに(
7
)IRA
の法定要件は、2
種類のIRA
、すなわち個人退職勘定、個人退職 年金(
a
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)
を定める。a
.
個人退職勘定 個人退職勘定は、個人、事業主が従業員の為、または従業員団体がそのメンバー のため、設定し、維持する、信託または保管勘定(
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)
であって、 次の要件すべてを満たすものをいう。(以下特に断らなければ4
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条例と(
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およびT
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.
1.4
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-
2
(
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)
参照) (1) 同勘定は、書面で設定きれなければならない。内国歳入庁は、個人退職勘 定を設定するためにForms5
3
0
5
および5305A
を定めた。前者は、信託、後者は 保護勘定用で、他に異なる点はない。また、内国歳入庁の承認を得れば、スポン サーは、自らのForm
(様式)を採用することも可能である。(
2
)
ふつう、拠出は金銭に限られ、額は、年に2
,0
0
0
ドルを越えることが出来な い。しかし、移行の際の移転(
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)
拠出は、その額を越えることが出来るし、 金銭に加え、財産でも可能で、ある。(
2
1
9
条と4
0
8
条(
c
X
2
)
も参照のこと) (3) 受託者または保管者は、内国歳入庁によって受託者または保管者と認めら れた、銀行、連邦保証付信用組合または、その他の法主体でなければならない。(
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.
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.
1.4
0
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(
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3
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i削参照)(
4
)
同勘定は、完全帰属でなければならず、担保(
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I)に第2章 このテー?を解くためのERISAの諸条文と米国企業年金の分類 9 利用することはできない。 (5) 同勘定は、生命保険を購入することはできない。 (6) 同勘定は、美術品、敷物、アンティーク、(合衆国が発行するある種のコイ ンを除く)金属製品や貴石、切手やコイン、酒、楽器、歴史的遺産といった「収 集もの」には投資できない。もし投資すれば、同額の分配とみなされ、所有者が 59歳半に達していない場合、満期前の分配に対する10%課税となる。 (408条例お よびProp.Treas. Reg. (1. 408-10)参照) (7) 同勘定の資産は、共同信託基金および共同投資基金を除いて、混同されて はならない。 (8) 同勘定は、合衆国内で設定きれ維持されなければならない。 (9) 同勘定は、個人または個人の受益者の利益にの為だけに存在しなければな らない。(排他的利益のため (exclusivebenefit)の意) (10) 分配は、個人が
7
0
歳半に達した翌年の4月1
日までに始めなければならな い。 (408条(aX6)が引用する401条件X9)、Treas.Reg. 1. 408-2(bX6)参照)b
.
個人退職年金 (annuity) 個人退職年金は、生命保険会社から購入される年金契約を用いた協定(arrange -ment)である。周年金証書は、個人名を所有者として発行され、個人またはその 受益者に対してのみ支払われるものでなければならない。次の法定要件がある。 (1) 年金契約書は、保険会社が発行したものでなければならない。私保険は許 きれない。 (2) 年金契約書は、完全帰属でなければならない。 (3) 年金契約書は、譲渡性を有してはならない。 (4) 年間2,000ドルを越える拠出を年金にしてはならない。ただし移行のための 年金は、この限りではない。払い戻された保険料は、将来の保険料として支払わ れたり、さらなる保険の権利を購入するために用いてはならない。(
5
)
年金契約は、個人の報酬額が変われば、保険料も変わる必要があるため、 変動型保険料性のものでなければならない。 (Prop.Treas. Reg. 1. 408-3f)(
6
)
分配は、個人が7
0
歳半に達する翌年の4
月1
日までに始めなければならな い。 (408条(b)(3)が引用する401条件X9)、Treas.Reg. 1. 408-2(bX6)参照)また、 (3)のSEPsの、法定要件等も次のように定められている。 a SEPは次の要件を満たさなければならない。 (408条(k)とProp.Treas. Reg. 1.408-7) (1) 従業員型SEP-IRAは、個人退職勘定または個人退職年金でなければならな い。それ故その要件は、 IRAの要件に通ずる。 (2) 事業主は、次の従業員各自のSEP-IRAに拠出しなければならない、 ω21歳 になったとき、 (B)J昌去
5
年聞の内、少なくとも3
年間はその事業主の下で働いて いる、(C)少なくとも週給300ドルその事業主の下で年金制度のため年度中、報酬を 得ている。 (3) 役員、株主、自営、または高給の従業員に有利に差を付けた拠出率でないこ と。 (4) 事業主が、以前にした拠出部分の引き出し制限をしないこと。ただし、年金 受給年齢前の受給には、通常の IRAが定める課税となる。 (5) 拠出は、明確な、書面による分配方式に従わなければならない、また、 401条 (1)(2)による、社会保障との調整が可能で、ある。 (6) 各従業員のSEP-IRAは、完全に帰属 (vest)するものでなければならない。(7) SEP協定は、書面に記載されなければならない。 IRSは、 Form5305-SEP
を提示し、これが通常 SEP設定に利用きれる。事業主が、現在別の適格退職制 度を維持していたり、過去に確定給付制度を維持していたり、派遣従業員を勤務 させていたり、統合きせられる従業員すべて加入資格がある場合を除いて414条 (b)、(c)または(r)によって他の事業主と統合するよう求められている場合、この様 式は利用できない。 (8) 統合しない SEPは、従業員が、事業主に給与から SEP-IRAに「繰り延べ の選択」をさせることを望んだ場合は、給与から天引きとすることができる。給 与天引き型 SEPは、 ω少なくとも50%の従業員が、給料繰り延べを選択し、(鴎 有資格従業員が、 25人を超えない人数で、 (C)高給の従業員各自の年間繰り延べ額 が、他のすべての従業員のそれの125%を越えない場合、利用可能である。 繰り延べ総額は、(スライド制で)年間7,000ドルの上限がある。402条
(
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1990 年のインフレスライドした額は、 7,979ドルである。第2章 このテーマを解くためのERISAの諸条文と米国企業年金の分類 11 b. IRA拠出と控除 人は、
7
0
歳半に達するまで、かつ年間に報酬を得ている限り、IRA
を設定し、 拠出することができる。「報酬」とは、賃金、給与、専門的職業の手数料、実際に 勤務したことで得たチップといった勤労所得(
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)
のみを指し、利息、 配当、賃料、繰り延べ報酬、退職収入は、含まれない。IRA
拠出額の最高は、2
,0
0
0
ドルまたは報酬の100%
の内少ない方の額である が、夫婦共働きの時は合計4
.
0
0
0
ドルとなる。一方の配偶者が、働いていない場合 は、「配偶者IRAJ
を設定することができ、この場合の拠出額は、働いている方の 配偶者の報酬から、最大2
,2
5
0
ドルまたは報酬の100%
の内少ない方の額である。 その金額を一人の方に2
,0
0
0
ドルを越えない様に分別して二つのIRA
勘定に分割 することができる。 (1) 控除可能 IRA拠出額1
9
8
7
年までは、拠出額は、限度額まで認められていたが、同年に「段階的削減 規則」ができ、一定の人には、削除ないし減額されることとなった。新法では、 夫婦の何れも、事業主がスポンサーとなっている退職制度に入っていないで、共 同申告書を提出した場合、IRA
の認める控除を全額認める。しかし、同書が提出 されても、何れか一方が、事業主の退職制度に入って、一定額を超える所得があ る場合、控除可能額は、削減ないし否認される。 このIRA
控除規則は、ω
適格年金、利潤分配、株式賞与、金銭購入年金制度 (B)4
0
3
条(
a
)
の年金(
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)
制度(
C
)
4
0
3
条件)の節税(t
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年金(
a
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)
(防連邦、州、地方公共団体によって職員のために設定された制度または、包)SEP
(
2
1
9
条(fX
3
)
参照)に適用きれる。c
SEP拠出 事業主が、各従業員に拠出することができる限度は、各従業員ごとに、その報 酬の15%
と3
0
,0
0
0
ドル(インフレ修正あり、この額は、確定拠出額のそれに見合っ た額である。)の内、少ない方の額(
4
0
2
条(
h
X
2
)
参照)である。事業主のSEP
に 対する拠出額上限は、他の確定拠出額と合算して算定する。(
4
1
5
条例(
2
)
(
C
)
参照)SEP
を認められた従業員は、IRA
拠出をSEP-IRA
とするとも、分離型(
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)
IRA
とすることもできる。(
4
0
8
条(j))IRA拠出額の最高額は、 2,000ドル、前述の配偶者型IRAで2,250ドルである。 SEP-IRAへの拠出は、 IRAsの段階的削減規則に従う。したがって、報酬額が上 限に達しない従業員は、 IRAに対する拠出2,000ドルを全額することができる。上 限を越えた従業員は、控除はできないが2,000ドルの IRA拠出をすることができ る。 SEP-IRAへの拠出額は、 415条の拠出制限規定上の拠出制限の対象とならな し、。 以上のように、確定拠出型となり得る全ての年金制度は、自営業者年金制度の 確定拠出型や、 IRAの確定拠出型まで含めて、個人勘定制度(individualaccount plan)となり、また確定給付制度でも「分離勘定 (separateaccount) (ERISA 3 条(1力参照)
J
は、 ERISA第4編の保証規定の適用がないため、 (4021条例(12))自己 責任の範囲が、広がる。 そして、この確定拠出制度である年金制度は、本稿の目的に照らして、さらに 二分きれる。すなわち404条(c)下の規則適周年金とそれ以外である。(次章参照) 注I 道垣内 弘人信託法理と私法体系(有斐閣 1990) 注2 事業主とは、直接事業主として行動する人又は団体を指すのはもちろんで あるが、従業員福利制度に関しては、間接的に事業主としての利害関係を有 する者、事業主の集固または団体 (association)も含まれる。 注3 従業員とは、事業主に雇用された個人である。従業員福利制度に加入する 従業員であるか否かを判断するにあたって、(法人化されていようがいまい が)事業の単独所有者および予パートナーシップのパートナーおよびその配偶 者は、従業員ではない。 注4 従業員組織とは、従業員が参加し、従業員福利制度または雇用関係に伴う その他の事項を事業主と交渉するために(全的に、若しくは部分的にでも) 存在する労働組合若しくは組織、または、従業員福利制度を設定するために (全的に、若しくは部分的にでも)組織化された従業員利益団体を指す。 注5 従業員福利制度とは、年金制度、福利制度または両制度兼用制度を指すが、第2章 このテーマを解くためのERISAの諸条文と米国企業年金の分類 13 制度に従業員が加入しない場合は従業員福利制度とはいえない。ここに云う 加入者とは、従業員若しくは元従業員、または従業員組織のメンバー若しく は元メンバーであり、従業員福利制度から給付を受ける資格がある若しくは 資格を得る可能性がある者、またはその受益者が、給付の資格を得る可能性 がある者を指す。 注
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とは、事業主が、内国歳入法9
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の定める拠出およ ぴ給付の限界を越えて利益を与えることを認める制度を指す。もし事業主が この目的のために制度を分割するようなことがあると、その分割した部分がe
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になるo第
3
章 企 業 年 金 と 議 決 権
1.事業主指図型と従業員指図型 従業員の多くは、資産管理に習熟していない。投資判断が困難で、あることが、 従来の退職所得保障制度の特徴に反映している。同制度は、従業員から投資判断 を奪う仕組みになっているのが常である点が特徴である。我が国でも、米国でも 企業年金資産保有株式につき従業員が投資判断、そしてその一部としての議決権 を行使することなど、考えられなかった。もっとも、従業員持株制度を企業年金 制度に含めない我が国の現行法では、同制度上の議決権行使規定が比較対照とな るべきであるが、本稿の目的から必要な場合に限りふれることとする。 社会保障制度は、積立制ではないのでこのリスクを考える必要はないが、税制 上優遇措置が与えられることによって社会保障を補完してきた退職所得保障制度 の方も、従業員に投資判断を求めることはなかった。数十年間、事業主が拠出す る確定給付制度(給付立て制度)が、企業年金制度の主流を占めてきたためであ る。 しかし、最近になって米国では政府や市場が、投資リスクを、資産管理を得意 としない人々に転嫁するようになってきた。そして確定給付制度に代わって、確 定拠出制度(拠出立て制度)が、増加した。この変化の理由は、前者では管理が 困難で年金給付保証公社に対する保証料支払いなど主に事業主にとって不利な点 が目立つようになったからである。この理由の中に、受託者その他の投資判断の 困難きも含まれている。後者では、投資判断する者が、受託者である場合と加入 者にゆだねられる場合とがある。 加入者にゆだねられたときは、加入者指図型制度となり、その投資の巧拙が、 退職時の年金額の多寡になって自身に跳ね返ってくる仕組みである。当然、保有 株式の議決権行使にも関心を持たざるを得なくなる。現実には、その判断の煩雑 きと困難さから、リスクの低い消極的な投資、たとえば、GICs (
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(特徴は、額面額(帳簿価格)で評価を受け、元本価値が第3章 企 業 年 金 と 議 決 権 15 変動せず、一定額の支払保証が付〈投資物であって、保険会社によって売られて いる、一定期間の投資資金に利子支払いを保証した、年金払い (annuity)契約で ある。)なと。の分散性に劣る投資に偏りがちであるとの指摘がある。 一方、事業主指図型は、従業員を captiveclientele(囚われの身)にして、投 資リスクをそれに転嫁しているため、事業主その他信認義務者は、基金をうまく 運用しようとするインセンティブに欠けるという批判がつきまとう。 ここに云う加入者指図制度(Participant-DirectedPlan)とは、金銭購入制度、 利潤分配制度および401(k)制度のような個人勘定制度において、 ERISA404条(c) が、信認義務者の投資判断を加入者に「パススルー(移行
)
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させることによって 信認義務者の責任を免れる事ができると定めるものを指す。もし制度が、個人勘 定を定め、個々の加入者や受益者に自己の勘定の支配権行使を認め、現実にその 支配権を行使するなら、年金証書に名前が記載されたいわゆる指名信認義務者な ど他の信認義務者は、加入者たちの支配権行使により損失が生じても責任を間わ れることがない。また、加入者たちが支配権行使したとしても信認義務者になる わけではない。 (404条例) 同条同項と関連する労働省規則の目的は、個人勘定の資産上の加入者の判断で 行った投資結果に、信認義務者が責任を負わせないためであると考えられている。 個人勘定制度を必ず加入者指図型にしなければならないことはない。 資産の一部につき加入者指図型制度にすることもでき、その一部に限って信認 義務者の責任免除規定が適用される。 (DolReg. 29 CFR92550. 404c-l) たとえば、加入者が、課税前拠出金を、広範な投資選択肢から選んで投資でき る401条(k)型の利潤分配制度は、投資マネジャーだけが投資判断する、事業主に適 合する拠出部分を付加することもできる。その制度が、 ERISAの404条(c)の他の 要件をすべて満たしていると仮定すると、それは、同条が適用きれない事業主拠 出部分を除いて、 ERISA404条(c)型の年金制度で、ある。 信認義務者の責任免除のためには、加入者が積極的な指図を行わなければなら ない。また信認義務者が投資助言をする義務も負わない。 (DolReg. 29 CFR92550. 404c-l参照) 404条(k)の要件を満たしても受託者のすべての信認義務が免除されるわけではなく、特に次の義務が残る。 1.制度の投資の選択肢の慎重な選別と監視 2.加入者の投資決定の速やかな実現 3.必要な情報のタイムリーな伝達 4.取引禁止行為を行わないこと(すなわち制度と利害関係人との取引、または、 信認義務者との間で利益相反となる、または自己取引となる取引) 2.判例、労働省 Letterおよび学説 (1) Donovan v. Bierwerth判決削 この判例は、以下の一連の判例の重要な先例をなす。グラマン社の経営者が、 LTV社に買収されそうになったときに、対抗手段として同社年金制度を利用し、 多量の新株を発行して議決権の稀釈化を図った事件である。判旨では発行された 株式の議決権行使を含む行為の差し止めが認められた。注2 信認義務違反が、認め られたためである。議決権を現経営者のために行使する義務がないことが明らか にされた。その後同様の事態が Avon社を巡って生じたため労働省が Letterを 発した。 (2) 労働省 Avonletterの要旨 米国労働省 年金と福利給付プログラム 1988年 2月 23日 当初の番号は付けられていない。参照 年金制度の設定402(cX3) A von Product
,
Inc.の退職委員会委員長 HelmuthFandul氏の問い合わせ 意見:労働省の年金と福利給付部 (Pension& Welfare Benefits Administara. tion (PWBA))は、 1974年従業員退職所得保障法 (ERISA)の第1章を管理し強 制する責任を有する。第1
章は、従業員給付制度の運用を支配する基準を設け、 ERISAの適用される Avon社退職制度(以下、制度と略す)のような従業員給 付制度の資産に対し裁量権を有し支配する、制度に携わる人々の行動を規制する 信認義務者の責任に関するルールを定めている。 PWBAは、制度の投資管理者が保有する株式の委任状による議決権行使に関第3章 企 業 年 金 と 議 決 権 17 する一連の行動につき、制度と貴殿の行動を調査し判断した。労働省主務庁は、 この調査の間提示きれた事実は反証を許きないものではないが、違反が起こる可 能性から、また、制度資産管理の本件に関する問題が繰り返される可能性がある た め 、 制 度 所 有 株 式 の 委 任 状 に よ る 議 決 権 行 使 に 関 す る 指 名 信 認 義 務 者 と
ERISA 4
0
2
条(
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)
(
3
)
によって任命される投資管理者の一般的な信認義務に関する 労働省の見解を貴殿に知らせることが妥当であると信じる。この情報は制度の退 職委員会の他の委員と投資顧問にとって有益で、あると思われるため、この文書の コピーを彼らに配布する。1
.
ERISA
の適用きれるべき条項 (略)1
1
.
制度信認義務者による議決権代理行使 一般的に会社株式を所有する制度資産管理のための信認義務者の行為には株式 に伴う議決権代理行使が含まれる。例えば、制度が所有する株式の発行会社の定 款変更の(それによって会社の意思決定の手続が変更され投資価値に変化をもた らすような)議案や、制度が投資している諸会社との「ポイズン・ピル」協定の 解除議案に関してどのように議決権を行使すべきかは、信認義務者の制度資産管 理行為である。きらに、このような議決権行使が制度資産管理に相当するため、4
0
3
条(
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)
は、同条に定める2
つの例外を除いて受託者が議決権行使を行う排他的権 限を有し責任を果たすよう求める。 制度規約が、指名信認義務者にERISA4
0
2
条(
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および4
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3
条(
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2
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に基づいて 制度資産の管理、取得、処分を行う投資マネジャーの任命権を認めている場合、 そのような権限附与期間内は、投資マネジャーの権限に属する議決権行使の判断 はできないので、もし、受託者も指名信認義務者も、制度が所有する株式の議決 権行使を行えばERISA
違反である。つまり制度規約にそのような規定があれば、 もし、投資マネジャー以外の誰か信認義務的権限を有しない人の判断によって議 決権行使きれることになるため4
0
4
条件X
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)
倒に違反する。最後に一定の例外はある が、投資マネジャーに投資の責任を負わせた指名信認義務者は、もはや投資管理 者にどのように議決権行使させるかを判断する権限を持たず、そのような権限を 行使すれば、(議決権行使権限を留保しない限り)4
0
4
条(
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)
(
D
)
に違反する。さらに、
ERISA
には、投資マネジャーが他人の指図によって行った判断の信認 義務の責任を免除する規定は存在しない。ERISA
の構成上、受託者だけが指図を 得ることによって自己の責任を回避することができるのであり、それも制度規約 が指図を受けることを認め、制度の要件に従った指図であり、ERISA
に反しない 「妥当な指図jである場合に限られる。さらに、ERISA
の3
条側も4
0
5
条(
C
)
も、 他人に制度資産の投資管理機能を配分し権限附与する指名信認義務者の能力を認 めていないので責任を回避できない。したがって、誰かが投資管理者に議決権行 使を指図しようともくろみ、投資管理者も議決権行使の責任を誰かに負わせよう としても、他人の指図があったからというだけで、または他人に責任を負わせた というだけで、投資管理者は自己の責任を回避することはできず、議決権行使の 全責任を負う。 最後に、労働省は、4
0
4
条(aXl)(B)が、資産マネジャーを任命した指名信認義務者 に適宜同マネジャーの資産管理状況を監視するょっ求めている点を指摘しておく 必要がある。普通この義務は、投資マネジャーの議決権行使に関する判断と行動 にも及ぶ。同条は、投資マネジャーの行動と、彼を監視する指名信認義務者の行 動の正確な記述を残しておくことであると労働省は考えている。特に議決権行使 に関しては投資マネジャー及びその他の責任者が行った正確な記録を保管するこ とが要求される。(
3
)
ラングパインの批判I
A von Letterは、効果的だろうか?次のような批判にこの Letterが、耐え得 ないほど大きな、内在する利益相反が存在するのではないだろうか? 制度スポンサーが、4
0
8
条(c)(3)で、認められた権限を使って利害関係ある信認義務 者を利用することを避けたとしても、すなわち中立の外部の投資マネジャーなど を普通に選択したとしても、ひとたび買収問題などが生じると、株主と経営者の 聞の戦いに饗は投じられたのである。株主は企業の所有者であるが、企業経営者 は、「独立した」投資マネジャーや信認義務者を選ぶことができる。投資マネジャー が、勢いよく、買収に反対する手段を講じることに異論を唱えて、制度保有株式 の議決権を株式価値最大化方針に殉じて行使することは、彼を選んだ経営者の機第3章 企 業 年 金 と 議 決 権 19 嫌を損ねることである。そして「多くの投資マネジャーは、スポンサーや顧客か らの圧力を感じている、また、基金運用が他の投資マネジャーに変更されないか という怖れがある」との報告がある。 同
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は、理論的には正しいものの、役には立たない。問題の元となる利益 相反の深層に達していないため、信認関係の問題に机上の空論をもたらす、いわ ばインチキ万能薬の類と化している。外見だけが尊重きれるに違いない。事業主 は、書面によるガイドライン、実施状況の監視、議決権行使記録の保管等々の信 認義務者の「独立」の行動を尊重する振りをするに違いない。委任状操作で不用 意に基準に抵触するようなへまをする僅かな人だけが問題となるにすぎないこと は、疑いがない。要するにこのLeUer
の内容は、信認義務者のへつらいをもたら すインセンティブを隠蔽する窓飾りとなる。投資マネジャーは自分を選んだ人が 誰であるかを知っているからである。」凶(
4
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前配AvonL
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は、次のようなレギュレイションになった。S
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2
議決権行使の方針とガイドラインを含む、投資方針の書面によ る記述に関する解釈通達 この解釈通達は、従業員給付制度投資ポートフォリオ中の証券の議決権行使と、 議決権行使方針を含む投資方針の維持と遂行に関する1
9
7
4
年従業員退職所得保障 法4
0
2
、4
0
3
、および4
0
4
条に対する労働省(以下、省と呼ぶ。)の解釈を明らかに したものである。 きらに、本解釈通達は、制度信認義務者による会社経営の積極的監視にふさわ しいERISA
のガイダンスを説明している。 (A) 議決権行使 会社株式が資産である制度の信認義務者の管理行為には当該株式の議決権行使 が、含まれる。その結果、(
1
)
受託者が、ERISA4
0
3
条件X
1
)
に従って指名信認義務 者者(制度約定書によって信認義務者と指名された人…訳者注)の指図に従うと 定められている場合、または(
2
)
投資マネジャーが、ERISA4
0
3
条件X
2
)
に従って指名信認義務者によって、制度資産管理権限をゆだねられている場合を除き、議決 権行使の責任は、制度受託者に専一的に存在する。投資マネジャーが、ERISA403 条(a)(2)に従って制度資産管理権限をゆだねられている場合、指名信認義務者が、 議決権行使を制度受託者に指示する権利を自ら(または、制度文書で授権された 他の信認義務者)に留保しない限り、制度資産に付随する議決権行使権限を有す るのは、投資マネジャー以外にはない。 これに関し、指名信認義務者は、投資マネジャーに投資管理権限をゆだねる際 に、受託者に指示する議決権行使権限留保を、全ての議決権に及ぽしでも、特定 の資産または特定の議案(issue)に限ってもよい。 もし、制度文書または投資管理合意書が、投資マネジャーに議決権行使を求め ないものの、明示的に議決権行使を排除していない場合は、投資マネジャーは、 専一的に議決権行使の責任がある。さらに、投資マネジャーは、議決権に関する 他人の指示に従うことによって、または他人に責任をゆだねることによって、自 己の信認義務者としての責任を免れることはない。 しかしもし、制度文書または投資管理契約書が、明示的に投資マネジャーの 議決権行使を排除している場合は、議決権行使の責任は、専一的に受託者が負う。 しかし、受託者は、制度が、 ERISA403条件Xl)の要件を満たし、指名受託者の指 図に従うと定める場合は、それに服する。 信認義務者は、 ERISA404条件Xl)ωおよび侶)に定められた義務によって、議決 権行使の際に、制度の投資物の価値に影響を与える諸要素を検討しなければなら ず、加入者と受益者の退職所得の利益を、それと無関係の目的に服従きせではな らない。また、同条の義務によって、投資マネジャーを任命した指名信認義務者 も、議決権行使に関する投資マネジャーの判断と行動を含む制度資産管理行動を 定期的に監視する義務を負う。 指名信認義務者は、加入者と受益者のためだけに責任を負い、制度スポンサー との関係を考慮しではならない。 監視義務の遂行には、監視されるべき行動を正しく文書化することが必要で、あ るというのが、省の見解である。そこで、投資マネジャーまたはその他の責任を 有する信認義務者は、議決権行使に関する正確な記録を残すことが求められる。
第3章 企 業 年 金 と 議 決 権 21 さらに、もし、指名信認義務者が、 ERISA404条件)によって責任を果たすべき場 合は、投資マネジャーが、管理契約を継続するに足る方法で制度資産投資に信認 義務を果たしているかを判断することになり、その際、議決権行使記録があれば、 指名信認義務者は、投資マネジャーの制度保有株式の議決権行使手続きだけでな く個々の議決権行使状況における行動まで、検討を加えることができる。 信認義務者は、制度加入者と受益者に対する慎重に行動する義務と、忠実義務 によって、制度の投資物の価値に影響を及ぼす議案に責任を持って議決権行使す るよう求められる。同じことは、外国会社の株式に付随する議決権にも妥当する が、省は、場合によっては、そのような議決権行使にさらなる費用が嵩むことを 承知している。したがって、信認義務者は、自らにしろ、他の株主とともにしろ、 制度の議決権行使が、命Ij度資産投資物価値にそのコストを上回る(好)影響を及 ぼすことを期待することができるか否かを考慮、しなければならない。きらに、信 認義務者は、外国会社株式購入に際し、議決権行使の困難きと費用が、市場価値 に反映されているかを考慮しなければならない。 (8) 投資方針の声明書 従業員給付制度が、制度の目的と積立方針を促進するため、考えた投資方針を 守ることは、 ERISA404条(aXl)ωおよび(B)に定める信認義務の内容に合致する。 会社株式である制度資産に対する信認義務者の管理行為には、株式に付随する議 決権行使が含まれるため、その行使方針を明らかにすることは、全体の投資方針 の表明の重要な一部をなす。この文書に関して、「投資方針の声明書
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なる語は、議決権行使の判断を含む種々のタイプ、範時の 投資運営判断に関するガイドラインまたは一般的な指示を、制度の投資に責任を 持つ信認義務者に与える書面を意味する。投資方針の声明書は、ある時の特定の 投資物の売買や、ある特定の議決権行使に関する指図とは区別きれなければなら ない。投資運用責任が、 ERISA402条例(3)従って基本的に任命権を有する指名信 認義務者によって任命された投資マネジャーにゆだねられた制度では、投資マネ ジャーを任命する責任を有する指名信認義務者は、任命に際し投資方針声明書受 け入れを条件にすることができる。そこで、かかる指名信認義務者は、投資運用に関する合意の中で明文をもって同マネジャーがと。のような投資判断および投資 判断に関する行動をとることができ、またできないのかを定めたガイドラインを を明らかにした投資方針声明文の内容を守るよう同マネジャーに要求することが できる。この投資方針には、同マネジャーが責任を持つ、株式議決権行使の方針 またはガイドラインが含まれている。投資方針に従うよう明文で定められていな い場合は、投資マネジャーが、専一的に同マネジャーの支配下におかれた制度資 産運用権限を有する。 受託者は、 ERISA403条(aXl)に従って指名信認義務者の指図に服することがあ るけれども、議決権行使の判断を含む投資判断権限を有する投資マネジャーは、 指名信認義務者またはその他いかなる人からの特定の投資判断に従ったとしても その信認義務者としての責任を免れることはない。 投資マネジャー任命権を授権された指名信認義務者が明らかにした投資方針声 明書は、ERISA404条(a
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1
ω
)
にいう「制度統治文書J
(documents and instruments govering the plan)の一部である。投資方針が適用される投資マネジャーは、 ERISA 404条件Xl)ω)に従えば、方針の指図ないしガイドラインが、 ERISAの1 編及び4
編の定めに反しない限り、それに従わなければならない。それ故、たと えば、ガイドラインに従うことが、ある場合に慎重さに欠けることになれば、投 資マネジャーが、それに従わないことは、ERISA404条(aXl)(U漣反とはならない。 さらに、 ERISA404条件Xl)仰は、投資マネジャーが、投資方針声明文に従つでも なお慎重さを欠いた行動となる場合の責任を免除するものではない。 制度文書または信託の合意で、受託者のガイドとなる投資方針声明書を明文で 定めることができ、また、指名信認義務者に受託者に適用される投資方針声明書 発行権限を与えると定めることができる。制度受託者が、投資方針声明書に服す る場合、投資方針に従う受託者の義務もまた、 ERISA404条件Xl)(防(の上記解釈) によって分析することができる。 したがって、受託者は、一定の条件下で投資方針声明書に従うことが、慎重さ を欠くことになる場合を除き、同書に従うよう求められる。指名信認義務者が、 投資方針声明書を持つことで、投資マネジャーや受託者を任命し監視する点で第3章 企 業 年 金 と 議 決 権 23
ERISA 4
0
4
条(a)に定める指名信認義務者の義務を果たしたことにはならない。つ まり、投資マネジャーを任命した指名信認義務者は、定期的に同マネジャーの資 産運営行動を監視しなければならない。さらに、ERISA4
0
4
条件X1)(B)に従って、 指名信認義務者は、同マネジャーとその行動を監視する自身のの行動を正確な記 録しなければならない。さらに、指名信認義務者による投資方針声明文の内容の 決定は、信認義務者の責任を果たすことの一部であり、制度の積立方針、資金の 流動性の問題、ならびにERISA
の慎重き、分散投資、その他の信認義務者に課 せられた要件を考慮して定められる必要があると、省は理解する。 複数の従業員給付制度の資産をプールして投資する手法の投資マネジャーは、 一つの制度の議決権行使方針と、対立する別の制度の方針とに服することがあり 得る。投資マネジャーが、ERISA4
0
4
条件X
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)
(
:
防に従うには、(同法同条に各方針が 違反しないことと仮定して)対立する方針を可能な限り一致させる必要があり、 必要があれば、そして適用法令が許す限り、プールされた投資手法における各制 度の権利の割合に応じて、投資方針を反映した、議決権行使を行う必要がある。 (議決権の不統一行使を指すものと思われる。一筆者注一)しかし、もし投資マ ネジャーが、相対立する議決権方針に追従することが、ERISA4
0
4
条(
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l)ω
)
に違 反する、たとえば、慎重きを欠くことになったり、制度加入者の利益のためだけ に行使するものでないと判断したときは、同法同条に反する議決権行使を拒否す る(ignore)必要がある。しかし、このような投資マネジャーは、参加する投資家 (年金基金を指すと思われる一筆者注一)が、投資する前に、同マネジャーの議 決権行使を含む投資方針声明書を受け入れるよう要請するものとする (may)0 指 名信認義務者が作成した投資方針を、投資マネジャーが提出し、参加する制度が 採用した場合、それは、参加制度を支配する文書と見なされ、投資マネジャーの かかる方針遵守は、ERISA4
0
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条(
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)
(
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)
に統治される。(同法同条に矛盾しない限 り認められる。一筆者注 ) (C) 株主の積極主義 制度が、所有する株式を発行する会社の経営を監視し、影響力を発揮するとい う積極主義を標楊する投資方針を持つことは、制度単独または他の株主とともに、経営者の監視やそれとの対話が、それにかかる費用を考慮した上で制度の会社へ の投資価値を高めそうな合理的期待があると、信認義務者が責任を持って判断す る、彼の
ERISA
上の義務に一致する。このような合理的期待は、いろいろな場 面で起こり得る。たとえば、制度の株式が長期保有きれている場合や容易に処分 することができない場合である。積極的な監視や対話は、会社取締役候補者の独 立性や専門家性の問題、そして取締役会が、経営を監視する責任を果たすための 情報を十分に得ているかの確信を得る問題に関係するのが一般的である。他の問 題点としては、役員報酬の妥当性、M&A
に関する会社の方針、借入による資金 調達や資本化の程度、長期的事業計画の性質、労働者の能力開発のための訓練費 投資、その他の職場(の労使)慣行、そして、企業業績の金銭的、および非金銭 的評価が、含まれるものとする。積極的な監視と対話は、株主権行使だけでなく、 通信手段や、経営者との会合といったいろんな手段で実行され得る。 公布:5
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もこの規則も本質的には変わりなく、ERISA404
条(
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(
防によっ て、制度規約より、ERISA
上の諸義務が優先することを確認している。しかし、 最後の規則の方は「積極主義」を記して、加入者の保護を確認しようとしたこと は評価することができるが、表現は抽象的なものから抜け出ているわけではない。(
5
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個人勘定制度(ESOP
など)には、以前から次の判例とL
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が出ている。M
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、(判旨は公表されていな いため孫引きする。S
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参照) [事実の概要】 被告B
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は、信 託保有の同社株式を売却その他の処分を行う権限も義務も有していなかった。信 託資金を受給者へ分配、変更、支払いのためなら、それを売却することはできた。 受託者は、ERISA
上の信認義誘違反を怖れてSESSOP
保有株全てを、原告第3章 企 業 年 金 と 議 決 権 25 Martin Marietta社の公開買付に提供することを決定した。 これに対し被告Bendix社は、規約改正し、提供された株式を、原則撤回する と定め、加入者が受託者に撤回の意思のないことを指示した場合に限って撤回し ないと定めた。同制度はまた、(原告の買付期間経過後の)月末でなければ SES-SOP内の Bendix杜を加入者が引き出すことができないとも定めた。 [判旨の概要】 被告Bendix社の行為は、従業員の利益を守るにはふさわしくなし加入者が、 受託者に提供の撤回を指示する場合を除いて、受託者によって提供された株式を 提供されたままの状態に置くことを命ずる。 最終的に、指示した加入者の91%の加入者の内、 90%は、提供の申し出を撤回 した。この判決は、会社支配と従業員の職の確保が問題になったときに専門家で ある受託者がどのように行動すべきか、また従業員の忠誠心の問題を、投げかけ た。 Carter Hawley Hale (CHH)社買収問題が1984年に起こったとき、 CHH社の 制度は、加入者に自己の勘定にある株式の議決権行使を認め、受託者は加入者の 指図がなければ、株式の提供をしてはならないと定めていた。
CHH Letter(本文取得できないため、Langbein& W olk "Pension and Employee Benefit Law 2d ed_ p_771より引用する。)
CHH社従業員福利制度は、同社株の約3分の1、議決権付き持分証券の23%を 所有している。その株式は、特別なメンバーが反対の意思を明らかにしない限り、
「提供拒否」の制限を、規約で定めている。
ERISA上の責任が生じることを怖れ、制度受託者 (Bankof America)が、
同制度保有同社株式を買収のために提供しない場合受託者の責任を正当に行使す るにはどうすればよいかを判断するために労働省の指示を仰いだ。 労働省は、「制度規約が、受託者の義務と責任を限定する場合に、企業買収問題 に対処する受託者の一般的責任」につき考察したことを明らかにした。 まず、労働省は、受託者が買収者に保有株式を提供するか否かを決定する際、 「受け取られた指図が妥当で、 ERISAに反しない限り
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制度加入者の指示に従うと規約に定めることが合法であると述べた。 ERISA404条件
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防によれば、同法 に反する行為であれば、制度規約に定められた行為でも受託者の信認義務違反と なるとの警告も忘れなかった。 労働省は、「妥当な指図」が何かを示す際、受託者の卓絶した義務は、「加入者 が、議決権行使時に事業主からの圧力を受けることなく受託者に自身で判断した ことを受託者に指図するようとり図る」ことであると強調した。ついで同省は、(
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制度規約の公正な実施(
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加入者に必要な情報が正確に伝わること(
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第三者によ る間違った、または誤解を招〈風説の流布がある場合、それを正す、受託者の義 務があることを明らかにした。 最後に、加入者の指図に従うことが、 ERISAに反するか否かを判断するのは、 受託者の責任であり、議決権行使に事業主の圧力がかかるているかも判断しなけ ればならない。裁判所が、このLetterを受け入れるか否かは、定まっていない。 また、同省は、加入者指図を、積極的指図に限定して承認している。同省によ れば、 403条(
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は、受託者が加入者の指図がないときに一定に指図があると見な す(たとえば株式を提供しないと見なす)規定に従うことを許きない。このよう な場合受託者は、たとえ規約に反しても慎重人原則に従って判断すべきこととな る。 (6) ポラロイド Letter(Avon letterに関連する letter) 米国労働省 年金と福利給付フ。ログラム1
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年2
月2
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日 当初の番号は付けられていない。 Citizens and Southern Trust Companyの(ポラロイド・株式持分制度受託者で ある)Thobin Elrod氏の問い合わせ 当該年金制度は、事業主証券を保有する適格個人勘定制度である。制度の14編 は、各加入者に配分きれた事業主証券の売却の指図を認めている。同編の一部は 次のように定める。 14.2 受託者への指図 受託者は、本14編に別段の定めのない限り公開買付に応じではならない。各加 入者は、公開買付の規定、条件、要件と本14編に従って加入者の普通株勘定に配第3章 企 業 年 金 と 議 決 権 27 分された普通株を売却、売却の申し出、交換もしくはその他の処分を受託者に指 図することができる。 14.3 加入者の指図に基づく受託者の行動 受託者は、加入者によって本14編または 14.6条の定めにより指図きれたときに 限り加入者の普通株勘定にある普通株を売却、売却の申し出、交換もしくはその 他の処分をおこなれ 14.4 受託者に指示しないまたは有効な指示を行わない加入者がいる場合の行動 加入者が、自己の普通株勘定にある普通株を売却、売却の申し出、交換もしく はその他の処分をおこなう受託者に指示せず、または有効な指示を行わない場合 は、そのまま自己勘定で投資を続けるよう受託者に指示したものと見倣す。 14.6 未配分株式の取り扱い 受託者は、未配分普通株式勘定に保有されている会社株式を、全配分済み普通 株式の内、加入者が売却、売却の申し出、交換もしくはその他の処分をおこなう よう指示した割合と同率の割合でのみ、処分することができる。 制度が、加入者に自己勘定に属する株式の買付に応じるよう受託者に指示する ことを認め、その指示を与えるという限定的な意味で加入者が指名信認義務者で あると考えられるというのが労働省の立場である。受託者は、403条(aXl)に基づき、 指示が制度内容及びERISAの諸規定に反しない限りこの指示に従うことが許さ れる。したがって、貴殿は、加入者の指示があるかぎり、 403条例の基準に従って 指示に従うことが許される。 加入者が議決権を行使し、または買付に応じる場合であっても、受託者または 信認義務者に相当する者は、加入者が如何に議決権行使するか、または買付に応 じるか否かを検討するために必要な正確な情報提供の確保の責任がある。 さらに、もし加入者が不当な圧力の下に意思決定を迫られたものならば、受託 者は、加入者の指示を無視するよう求められる。受託者は、加入者の指示に従っ た場合でもそれがERISA違反にならないかどうか責任を持って判断しなければ ならない。 制度の規約が、いかなる場合でも未配分株式または議決権行使きれなかった配