三
十
帖
策
子
に
み
ら
れ
る
悉
曇
に
つい
て
真
保
龍
敞
三十 帖 策子 に み ら れ る悉曇につ いて (真保 ) 目 次 序言
一
、
悉 曇 の み ら れ る 策 子 二 、 悉 曇 の 筆蹟
分 類 三 、 弘 法 大 師 の 悉 曇1
第 廿 六・
廿 七・
廿 九帖
の 漢字
2
第 廿 六・
廿 七 帖 の 漢 字 と 悉 曇3
策 子 以 外 の 悉 曇 と の 比 較 四、
唐 人 の 悉 曇 五、
悉 曇 に 対 す る 大 師 の 姿 勢 結語
一
123一
密教 文 化 鵲 集 序 言
ハ
り
弘 法 大 師 の 声 字 に 対 す る 基 本 的 な 姿 勢 は、
「 こ れ 法 仏 平 等 の 三 密 な り 」 と す る と こ ろ に あ る と 思 う が、
文 字、
特ハ
ビ
に 梵 字 悉 曇 に つ い て は、
「 梵 字 悉 曇 字 母 井 釈 義 」一
巻 を 草 し て、
「 こ れ を 誦 し こ れ を 観 ず れ ば 必 ず 不 壊 の 法 身 を 証 す 」 と い う 厳 し い 迫 り 方 を し て い る 。 し か も、
こ の 厳 し さ が 単 な る 観 念 論 で は な く 熾 烈 な 求 道 の ぎ り ぎ り の 境 界 と し て、
現 実 の 歴 史 の 上 に 具 体 的 に 築 か れ 深 め ら れ て い っ た も の で あ る と こ ろ に、
大 き な 特 質 が あ る 。 そ し て、
こ の 梵 字 悉 曇 に つ い て の あ り 方 の 中 に も、
如 何 に し て 生 き る か と い う 永 遠 の 課 題 に 対 す る 大 師 の 基 本 的 な 姿 勢 が、
象 徴 的 に 浮 き 彫 り に さ れ て い る、
と 思 わ れ る 。 し か ら ば、
こ の 梵 字 悉 曇 に 対 す る 大 師 の 姿 勢 は、
現 実 の 歴 史 の 上 に、
如 何 な る 具 体 的 な 在 り 方 を 示 し て い っ た の で あ ろ う か。
そ こ で、
大 師 の 思 想 の 築 か れ て い っ た 形 成 過 程 に 立 ち 入 っ て、
大 師 が 悉 曇 に 対 し て ど う い う 取 り 組 み 方 を し て い っ た か を、
こ こ で 追 求 し て み た い と 思 う。
も っ と も、
そ れ に は 大 師 の 悉 曇 の 全 貌 を 把 え る こ と が 前 提 と な る 。 し か し、
そ れ は 今 日、
史 料 的 に も 極 め て 困 難 な 仕 事 で あ る。
が 幸 に も、
仁 和 寺 所 蔵 の 三 十 帖 策 子 の 中 に は 大 師 自 筆 と み ら れ る 悉 曇 を 可 な り 豊 富 に 見 出 す こ と が 可 能 の よ う で あ る。
と こ ろ が、
現 存 の 三 十 帖 策 子 は、
そ の ま ま が 大 師 入 唐 請 来 の 原 初 形 態 で は な い の で、
特 に こ の 点 に 考 慮 を 払 い つ っ、
飼 々 の 形 態 を 吟 味 し て、
主 と し て 次 の 諸 点 を 検 討 し 乍 ら 問 題 を 究 明 し て い く こ と と し た い。
ま ず、
策 子 全 体 に わ た っ て 悉 曇 の 所 在 を 把 握 し て、
そ れ 等 悉 曇 の 筆 者 を 分 析 し 分 類 す る。
一
124一
三 十帖策子 に み られ る 悉曇につ いて (真保 ) 次 に
、
大 師 の 悉 曇 を 鑑 別 す る 基 準 を 設 定 し な が ら、
策 子 に お け る 大 師 の 悉 曇 の 実 態 を、
策 子 以 外 の 大 師 の 悉 曇 資 料 と の 比 較 を 通 し て つ き と め て い く 。 策 子 に お け る 大 師 の 筆 蹟 で は な い 悉 曇 に つ い て、
そ の 筆 蹟 を 検 討 し て 筆 者 を 求 め、
そ の 悉 曇 資 料 の も つ 特 質 を 考 察 す る。
そ し て、
大 師 の 筆 蹟 と 確 認 し う る 悉 曇 を 手 懸 り に、
悉 曇 に 対 す る 大 師 の 姿 勢 を 浮 き 彫 り に し て い く 。 こ れ ら の 諸 点 を 申 心 に、
三 十 帖 策 子 に み ら れ る 悉 曇 全 体 の 特 質 と そ の 意 義 に つ い て、
い さ さ か 闡 明 し た い と 考 え る。
一
悉 曇 の み ら れ る 策 子 大 師 御 請 来 の 三 十 帖 策 子 に は、
か な り 豊 富 な 悉 曇 が み ら れ る。
ま ず、
そ の 所 在 を 明 ら か に す る た め、
策 子 三 十 帖 の 全 体 に わ た っ て 残 ら ず 悉 曇 を 検 出 す る 作 業 か ら 始 め な け れ ば な ら な い 。 そ の 結 果、
策 子 三 十 帖 の う ち、
悉 曇 の み え る 策 子 は 第一
図 ( 三 十 帖 策 子 梵 字 悉 曇一
覧 衷 ) に 掲 げ る 如 く、
凡 そ、
入 つ の 策 子 に 限 定 さ れ る こ と が わ か っ て き た 。 即 ち、
ハ
ヨリ
ー 第 五 帖 金 剛 峰 等 策 子2
第 八 帖 守 護 国 経 策 子3
第 十 八 帖 法 華 儀 軌 等 策 子 4 第 十 九 帖 金 剛 寿 命 等 策 子一
125一
密教文 化諭集 5678 第 廿 三 砧 第 廿 六 帖 第 廿 七 帖 第 廿 九 帖 尊 勝 釈 等 策 子 縁 生 論 等 策 子 如 意 真 言 釈 等 策 子 梵 真 言 策 子 の 八 つ の 策 子 に 悉 曇 が み ら れ る 。 第
一
図 三 十 帖 策 子 梵 字 悉 曇一
覧 表 群 種 梵 漢 三 十 帖 策 子 経 軌一
頁1
大 師 第 廿 三 帖 普 賢 行 願 讃 梵 本 断 簡 六 十 六 字 1 施 諸 餓 鬼 飲 食 及 水 儀 軌 二 字 9飼
091 1 第 廿 六 帖 文 殊 減 婬 欲 我 慢 陀 羅 尼 五 呪 122
2 八 曼 茶 羅 経 梵 本 横 窗 23 〜 認 旺 大 師 大 師 閻 曼 徳 迦 念 誦 法
一
呪 34 第 廿 七 帖鑼
離
韜
钁
性簸
呪)
二 呪 2 〜 ? A 第 廿 九 帖 林 溜 真 言 策 子
宀
ハ 十一
呪 大 悲 心 陀 羅 尼、
金 剛 輪 、 無 動 尊 如 意 輪、
甘 露 軍 託 利、
六 足 身 金 剛 摧 砕 呪、
持 世、
五 般、
鈴、
三 鈷、
独 鈷、
金 剛 部 独、
宝 羯、
蓮 華 部、
羯 磨 部 縄 磨、
輪、
菩 提 荘 厳、
心、
随 心、
金 削 解 脱 菩 薩、
理 趣 道 場 十 六 菩 薩 三 摩 耶、
一
宇 頂 輪 呪、
等 1 〜 29 第 八 帖鑛
国 界驪
尼 経.
羅 尼 品 二 . 三罕
四 字 1 21 1一
126一
三十帖 策 子にみ られる悉曇にっ い て (真保 〉 B 皿 輝
V
(
鍛
鋏
庸大 人師 大 師)
唐 唐 唐 人 人 人 第 第 第 十 五 十 九 帖 八 帖 鮎 大 不 瑜 金(
金 文 成 楽 空 伽 剛一
剛 殊 就 金 剛 羂 索蘿
頂 降 字 峰 唐楼 五 字 妙 法 薩 眦 部 三 人閣 陀 蓮 唾 盧 念 世 a一
搖 華 修 遮 鯒 儀 筆 切 尼 経 業 那 法 軌)
瑜 頌 王 成 仏 法 伽1 瑜 就 大 心 瑜 伽 儀 濯 真 舐 観 軌 頂 言 経 智 光 蓮 儀 真 花 軌 言 大 曼 荼 羅 品 十 光 横(
三 八 明 書朱 十 陀 二 真 三一
呪宇 四 羅 字 言 字 字 多)
呪 尼 5733121025545 〜 〜 〜 61 515529 二 悉 曇 の 筆 蹟 分 類 次 に 悉 曇 の み ら れ る 八 つ の 策 子 に つ い て、
そ の 漢 字 の 部 分 と 悉 曇 と の 関 係 を 筆 蹟 の 上 か ら 相 互 に 比 較 検 討 し て い く と、
凡 そ 五 種 に 分 類 す る こ と が で き る。
即 ち 「一
覧 表」
の 如 く、
第1
は、
策 子 中 の一
経 軌 に、
漢 字 が 混 在 し て い な く、
大 師 筆 と み ら れ る 悉 曇 が 書 か れ て あ る、
そ う い う 経 軌 を 含 む 策 子 で あ る 。 こ れ に は、
策 子 第 廿 三 帖 が 相 当 し、
そ の 冒 頭 の 普 賢 行 願 讃 の 六 行 が あ る。
第H
は、
一
つ の 経 軌 の 中 に 漢 字 と 悉 曇 が 共 に 書 写 さ れ て あ り、
し か も、
梵 漢 い ず れ も 大 師 の 筆 蹟 と 考 え ら れ る も の で、
こ う い う 経 軌 を 内 包 す る 策 子 と し て、
第 廿 六 帖、
第 廿 七 帖、
第 廿 九 帖 の 三 帖 が あ る。
一
127一
密教 文 化 論 集 第 廿 六 帖 の 中 で は
、
施 諸 餓 鬼 飲 食 及 水 儀 軌 に は ヴ ァ ソ 字 が 二 字 あ9
、
文 殊 滅 婬 欲 我 慢 陀 羅 尼 に は 五 つ の 呪 が あ り、
閻 曼 徳 迦 念 誦 法 に は一
呪 が あ り、
入 曼 荼 羅 経 は一
巻 全 部 が 横 書 き の 悉 曇 で 書 か れ 五 頁 に わ た っ て い る 。 第 廿 七 帖 の 中 で は、
如 意 輸 菩 薩 観 門 義 注 秘 決 に 如 意 輪 菩 薩 の 心 中 心 呪 と 根 本 呪 と が あ る。
第 廿 九 帖 の 梵 真 言 策 子 は、
全 帖 の 三 分 の 二 が 悉 曇 で、
六 十一
呪 の す べ て が 大 師 の 筆 蹟 と み ら れ る。
第 皿 は、
漢 字 の 部 分 は す ぺ て 唐 の 写 経 生 の 書 写 に な る 経 軌 に し て、
大 師 の 自 筆 と み ら れ る 悉 曇 が そ の 中 に 書 き 入 れ ら れ て い る も の で、
こ う い う 経 軌 を 含 む 策 子 に は、
第 入 帖 と 第 十 八 帖 と が 掲 げ ら れ る 。 こ の う ち 第 八 帖 の 中 に は、
守 護 国 界 主 陀 羅 尼 経 の 陀 羅 尼 品 に 海 印 陀 羅 尼 の 悉 曇 四 十 四 字 が あ り、
大 師 の 筆 蹟 と み ら れ る。
更 に 第 十 八 帖 の 中 で は、
成 就 妙 法 蓮 華 経 王 瑜 伽 観 智 儀 輓 に 十 八 の 陀 羅 尼 が あ り、
又、
文 殊 五 字 陀 羅 尼 頌 に 三 十 四 の 明 呪 が あ り、
そ の 悉 曇 は い ず れ も 大 師 の 筆 蹟 と み ら れ る。
第W
は、
漢 字 は す べ て 唐 の 写 経 生 の 書 写 に な る 策 子 で は あ る が、
た だ 悉 曇 が 或 る 経 軌 に は 大 師 に よ っ て 書 か れ、
或 る 経 軌 に は 写 経 生 に よ る も の と み ら れ、
一
帖 中 に 悉 曇 の 筆 者 が 二 人 混 在 し て い る 策 子 で あ る。
こ れ に は 第 五 帖 が あ る。
即 ち 第 五 帖 の 中 の 金 剛 峰 楼 閣一
切 瑜 伽 瑜 祗 経 に は 横 書 き の 悉 曇 の 明 呪 が 数 多 く あ り、
す べ て 大 師 の 筆 蹟 と み ら れ る 。 但 し、
同 経 の 大 金 剛 焔 ロ 降 伏一
切 魔 怨 品 第 十 二 の 偈 頌 中 に あ る 「 如 是 等 安 布、
皆 従 葛 召 字 生 」 の 悉 曇 は一
連 の 大 師 の 筆 蹟 と は 異 な り、
写 経 生 の 筆 と み ら れ る。
つ ま り、
悉 曇 の 筆 者 に お い て 大 師 と 唐 の 写 経 生 と の 混 在 が み ら れ る。
又、
こ の 第 五 帖 に は、
金 剛 頂 降 三 世 儀 軌 法 の 心 真 言 蓮 花 大 曼 茶 羅 品 に 穿 甘 と あ り 、 又、
瑜 伽 蓮 花 部 念 誦 法 に も欝
・
冨・
呂 と 三 字 が あ る が、
い ず れ も 写 経 生 の 筆 蹟 と み ら れ る 。 従 っ て 同 じ 第 五 帖 で も 、 こ の 二 儀 軌 は、
梵 漢 共 に 唐 の 写 経 生 の 筆 蹟 で あ る。
第V
は、
梵 漢 共 に 全 帖 に わ た っ て 唐 の 写 経 生 の 筆 に な る 策 子 で あ る が、
こ れ に は 第 十 九 帖 が あ る 。 こ の 十 九 帖 の一
128一
三十帖策子 に み られる悉 曇につ いて (真保) 不 空 羂 索 眦 盧 遮 那 仏 大 灌 頂 光 真 言 の 光 明 真 言 の 悉 曇 廿 三 字 と
、
大 楽 金 剛 薩 唾 修 行 成 就 儀 軌 の ざ 臥・
『 < m の 二 宇 と は、
共 に 写 経 生 の 悉 曇 で あ る。
以 上、
策 子 三 十 帖 全 体 に わ た り、
悉 曇 の 筆 蹟 を 分 析 し て き た が、
そ れ を 今 綜 括 す れ ば、
大 師 筆 の 悉 曇 のA
群 と、
写 経 生 筆 の 悉 曇 の B 群 と の 二 つ に 大 別 す る こ と が で き る 。 A 群 の 大 師 筆 の も の は、
つ ま り、
第 五 帖 の 瑜 祗 経 中 の 悉 曇 (一
宇 を 除 く ) と 第 八 帖・
第 十 八 帖・
第 廿 三 帖・
第 廿 六 帖.
第 廿 七 帖.
第 廿 九 帖 の 悉 曇 の す べ て で あ る。
又、
B
群 の 写 経 生 の 悉 曇 は、
第 五 帖 の 三 儀 軌 の も の と 第 十 九 蛄 の す ぺ て の 悉 曇 と が そ う で あ る が、
な お こ の 両 帖 の 筆 者 に つ い て は、
そ れ ぞ れ 別 人 と み ら れ る 。 そ こ で、
こ の 大 師 の 悉 曇 の 認 定 基 準 に つ い て は、
次 に 明 ら か に し た い と 思 う。
三 弘 法 大 師 の 悉 曇 三 十 帖 策 子 に み ら れ る 悉 曇 の 筆 隈 を、
私 は 以 上 の 如 く に 捉 え て き た が、
し か ら ば、
定 し う る 根 拠 を こ こ で 明 ら か に し な け れ ば な ら な い 。 そ の 重 要 な 資 料 と な る の が 「 悉 曇一
覧 衷 」 に お け る A 群 の 第 皿 種 の 三 帖 で あ る。
1 第 什 ヱ ハ・
廿 七・
廿 九 帖 の 漢 字 そ の う ち 大 師 の 悉 曇 と し て 認 こ の 三 帖 の 漢 宇 は、
い ず れ も 大 師 の 真 筆 と み ら れ る が、
こ の こ と が 実 は、
大 師 の 悉 曇 を 考 定 し て い く 前 提 と な る の で、
筋 と し て こ こ で 論 及 し て お か ね ば な ら な い 。 特 に、
第 廿 六 帖 と 廿 七 帖 の 行 書 体 は、
第 十 四 帖 の 帖 末 に 流 記 さ れ て あ る 「 策 子 総 目 録 」 や 「 風 信 帖 」・
「 灌 頂 配 」・
「 金 剛 般 若 経 開 題」
の 筆 蹟 と 全 く 同一
で あ る 。一
129一
密教文 化論集
ロ
るり
例 え ば、
第 廿 六 帖 の 施 諸 餓 鬼 飲 食 及 水 法 井 手 印 の 「 観 想 誦 此 呪一
七 遍 巳 、 写 於 浄 地 無 人 行 処 、 或 水 池 辺 樹 下 」 のハ
らり
さ ロリ
観 の 字 と、
第 廿 七 帖 の 「 如 意 輪 菩 薩 観 門 義 註 秘 訣 」 「 聖 観 自 在 」 の 観 の 宇 と は、
「 風 信 帖 」 第一
通 の 「 兼 恵 止 観 妙 門 」 の 観 の 字、
及 び 「 高 雄 灌 頂 記 」 弘 仁 三 年 十 二 月 十 四 目 の 条 の 「 太 僧 九 円 澄 ロ ロ 寺 観 音、
沙 弥 円 成 観 音、
義 仲 観 音 」 の 観 の 宇、
そ し て 「 金 剛 般 若 経 開 題 」 の 「 般 若 波 羅 蜜 多 者 挙 所 観 法 、 能 住 此 不 住 不 着 三 摩 地 」 の 観 の 宇 と そ れ ぞ れ 筆 勢・
結 構・
筆 意 が 全 く 同一
で あ る 。ハ
り
又、
第 廿 六 。 廿 七・
廿 九 帖 の 楷 書 体 に つ い て も、
竹 生 島 宝 厳 寺 所 蔵 の 「 弘 法 大 師 御 請 来 目 録 」 の 筆 蹟 と 相 互 に 顕 著 な 同一
魅 が 認 め ら れ る。
へ
も
ヤ
も
も
ちハ
リ
ヘ
ヘ
へ
ち
も
も
例 え ば、
第 廿 六 帖 の 「 施 諸 餓 鬼 飲 食 及 水 法 」 の 筆 蹟 は 御 請 来 目 録 原 本 の 「 施 諸 餓 鬼 飲 食 儀 軌一
巻 」 と一
致 し、
第 廿ヘ
へ
も
へ
あ
モ
へ
あ
あ
へ
も
ヘ
ヘ
ヘ
セ
へ 七 帖 の 目 次 に あ る 「 如 意 輪 菩 薩 観 門 義 注 秘 決 」 は 御 請 来 目 録 の 「 如 意 輪 観 門 義 注 秘 訣
一
巻 」 と 同一
の 筆 蹟 で あ り、
ヘ へ も ヘヘ
ハ
リ
ヘ ヘ ヤ もあ
第 廿 九 帖 の 「 仏 説 出 生 無 辺 門 陀 羅 尼 儀 」 は 御 請 来 目 録 の 「 出 生 無 辺 門 経「
巻一
十 紙 」 と 筆 勢 結 構 の 同一
性 を 示 し て い る 。 な お、
第 廿 九 帖 に つ い て は 着 干 の 補 足 が 必 要 で あ る 。 郎 ち 、 第 廿 九 帖 の 「 受 灌 頂 訖 讃 歎 伽 他 偈 」 及 び 「 大 方 広 菩 薩 蔵 経 中 文 殊 師 利 根 本一
字 陀 羅 尼 法 」一
巻 の 漢 字 は 、 共 に 大 師 の 筆 蹟 で は な い。
以 上 の 如 く、
A
群 第 皿 種 の 三 帖 の 漢 字 は、
第 廿 九 帖 の 二 経 軌 を 除 き、
全 帖 大 師 の 御 真 筆 と 考 定 し う る も の で あ る。
2 第 廿 六・
廿 七 帖 の 漢 字 と 悉 曇 漢 字 が 大 師 筆 で あ る こ と が 明 ら か に な っ た 第 廿 六 廿 七 の 二 帖 に つ い て、
て、
悉 曇 の 筆 者 を 浮 き 彫 り に し て ゆ く こ と と す る 。 ( 10)
第 廿 六 帖 中、
悉 曇}
覧 表 に 掲 げ る 如 く 「 施 諸 餓 鬼 飲 食 及 水 儀 軌 」 に は、
漢 字 と 悉 曇 と の 相 関 関 係 を 明 ら か に し 苺 數 字 が 二 字 み え る が、
こ の 悉 曇 と そ の一
130一
三十帖策 子に み られる悉 曇につ い て (真保 ) 前 後 に あ る 漢 宇 と の 筆 意 は ま っ す ぐ に 通 っ て い て
、
梵 漢 同一
の 筆 者 に よ っ て、
一
気 に 書 か れ た も の で あ る こ と が 極 く 自 然 に 看 取 せ ら れ る 。 更 に 有 力 な 根 拠 を 提 供 し て い る の が、
策 子 第 廿 七 幡 の 如 意 輪 菩 薩 観 門 義 注 秘 訣 で あ る 。 こ れ は、
特 に、
梵 漢 入 り ( 11)
交 り 如 意 輪 菩 薩 の 心 中 心 呪 と 根 本 呪 と が 墨 書 さ れ て あ る 。 そ こ で、
こ の 義 註 秘 訣 を 観 察 す る に、
ま ず 第一
に、
そ の 悉 曇 の 結 構 の 規 格 正 し い 堂 々 と し た 品 格 と、
重 厚 で 丸 味 を 帯 び エ ネ ル ギ ヅ シ ュ で 力 感 の 豊 か な 筆 勢 と は、
非 凡 な 筆 者 を 想 わ せ る に 充 分 で あ る。
と 同 時 に、
こ れ は 又、
大 師 の 漢 宇一
般 に み ら れ る 共 通 し た 特 質 と、
全 く一
致 し て い る 。 そ し て 第 二 に は、
悉 曇 と 義 註 と の 梵 漢 相 互 の 在 り 方 を み る と 悉 曇 は や や 大 き め に 書 か れ、
漢 宇 の 義 註 は や や 小 さ め に 轡 か れ て あ る。
し か も、
梵 漢 と も 筆 意 が 通 っ て い て 相 互 に よ く 調 和 し、
全 体 に お い て 梵 漢 を 通 じ 筆 蹟 の一
貫 性 が 認 め ら れ る 。 こ れ は 梵 漢 と も 同一
の 筆 者 に よ っ て一
気 に 書 写 さ れ て い っ た も の と み ら れ、
更 に、
墨 色 の 上 で も 梵 漢 同 色 で あ る こ と か ら 同 時 に 書 写 さ れ た も の で あ る こ と を 示 し て い る。
こ の よ う に、
漢 字 と の 相 互 の 在 り 方 か ら し て、
こ の 第 廿 六・
廿 七 帖 に み ら れ る 悉 曇 は、
漢 字 の 筆 者 た る 大 師 に ょ っ て 墨 書 さ れ た も の、
と 認 定 す る こ と が で き る 。 そ し て、
こ の 大 師 の 悉 曇 は、
単 に 両 帖 所 見 の も の に 止 ま ら ず、
前 節 に お い て 明 ら か に し た 如 く、
悉 曇一
覧 表 のA
群 に 属 す る 七 つ の 策 子 に わ た っ て.
広 く 確 認 す る こ と が で き る の で あ る。
3
策 子 以 外 の 悉 曇 と の 比 較 策 子 中 に み ら れ る 悉 曇 自 体 が、
大 師 の 悉 曇 と し て の 特 質 を 充 分 に 具 備 し て い る か 否 か を 究 明 し て ゆ く た め に は、
ど う し て も 策 子 以 外 に み ら れ る 大 師 の 悉 曇 と の 比 較 検 討 が 必 要 と な っ て く る 。 そ こ で、
ま ず 東 寺 所 蔵 の 真 言 七 祖 の 画 像 に み ら れ る 梵 号 が 注 目 さ れ る 。 こ の 七 祖 の う ち、
竜 猛・
竜 智・
金 剛 智・
善 無 畏・
不 空 の 五 祖 に は 梵 号 が み ら れ る 。 こ の 五 祖 の う ち、
金 剛 智・
善 無 畏・
不 空 の 画 像 は、
大 師 が 唐 土 よ り 請 来一
131一
密教文化 論集 さ れ た も の で
、
竜 猛・
竜 智 の 二 画 像 は 我 国 に て 製 作 さ れ た も の で あ る。
(
12 ) さ て、
こ の 五 祖 画 像 の 悉 曇 を 検 す る に 、 金 剛 智 の 梵 号 は 「 苺 智 卯 『9
窪 虜 日 嘱 二 合 冒 地 」 と あ り、
不 空 金 剛 の 梵(
13 ) 号 は 「 》 目 o σq 匿 く 餌 冒 国 阿 目 怯 囓 日 嘱 二 合 」 と あ っ て そ れ ぞ れ 厳 正 な 悉 曇 で あ る。
こ の 筆 蹟 を、
三 十 帖 策 子 中 の 悉 曇 と 比 較 す る に.
< 9・ 智 暁 は、
策 子 第 五 帖 金 剛 峰 楼 閣一
切 瑜 伽 瑜 祗 経 に み ら れ る 諸 真 言 中 の 悉 曇 と一
致 し て い る 。 第 二 図 弘 法 大 師 悉 曇 資 料 表 ( 三 十 帖 策 子 を 除 く ) 皿1
/
金 真晶
悉 剛 般呈
祖 最 若 画 経 開 像 の 梵 資 題 号 料 竜 竜 善 不 金 捨 無 空金 剛 漢 智 猛 畏 剛 智 く 集 鴇 … z邑
疂
諱
讐 母 器、
裟
訂響
ぎ
尋
m蚕
冨 ぎ 悉 蘭 口 P く 臣 岳 碧・
謀 m 曇 ロ翼
協 籌 碧8
護
賽
雇鹽
撃
茣
同 上 同 上隆
象
冨塁
砠 遍 照 o圃
望 畠 翫 遍 照 金 剛 吉 祥 之 印 金 剛 く m 臥’
冒 帥 3 吉 祥 窪 ケ く O 肖 00 国 5 凶 〈 国 冒 暫 曾剛
一
132一
三十帖 策 子にみ られる悉嚢に っ いて (真保) ( 14
)
.
囓
6
獣 岳富
沼 p 毒 ざ 鐙 葛 翫 \ 丶O
籔 く p冨
「
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器 ざ 紗 例 え ば 、 そ の一
切 如 来 大 勝 金 剛 頂 最 勝 真 実 三 昧 耶 品 第 八 に ρ 冨 ケ \ 丶O
籔 話富
孚
胃 ヨ p ぎ 蹄 腎 尋 丶 \O
獸 話一
冨 訂§
餌ぎ
診 魯 \ \、
と あ る 中 の く o 智 ロ。 の 筆 蹟 と 全 く 同}
で あ る 。 又 、 金 剛 智 の 梵 号 の、
σ O 穿呻
、
の 筆 蹟 も、
策 子 第 廿 七 帖 の 如 意 輪 菩 薩 観 門 義 註 秘 訣 の 中 の 如 意 輪 菩 薩 根 本 呪 の 中 の窪
影
齢
卵 の ひ釜
聖
第 + 八 帖 の 成 就 妙 法萋
経 王 瑜 伽馨
儀颱
O
朕 げ 巳 露 呉 宙 ヨ ニ ぢ 紲 昌 箇 ヨ坤
゜
庵 冒 引 地 喞 多 母 枳 播 二 合 引 娜 夜 引 銘 の 中 の ぎ 島 窰 や、
策 子 第 廿 九 帖 の 菩 提 場 荘 厳 陀 羅 尼 の(
17)
O
ヨ び o 匹 蟹 σ 巳 譯 血 o 匹 窯 げ O 匹 ま「
の σa
竅 と、
全 く 筆 蹟 の 同一
性 が 認 め ら れ る 。 又 、 不 空 金 剛 の 梵 号 の、
国 ヨ 。 切q 冨.
の 筆 蹟 も、
策 子 第 五 帖 瑜 祗 経 の一
切 如 来 内 護 摩 金 剛 軌 儀 品 第 十 の 五 種 の 如 来 智 の 中 の 真 言 の ( 18)
\ \O
ヨ < ε 「 m 四 ヨ o 塵Q 冨 σ自 巳 隅 ゲ \ 丶 の擘
ooq7 国 の 筆 蹟 と、
よ く一
致 し て い る。
、
(
19)
次 に、
善 無 畏 の 梵 号 に つ い て み る に、
画 像 に は 「 ω ロ げ 冨 腎 胃 m 輪 波 迦 曝 」 と あ り、
.
げ 匿.
字 は 策 子 第 廿 六 帖 の 閻 曼(
20 ) 徳 迦 念 誦 法 に み ら れ る 大 威 徳 尊 の 根 本 真 言 の び 『 m 字 と 筆 蹟一
致 し、
、
訂 冨、
字 も 策 子 第 廿 七 帖 の 如 意 輪 菩 薩 観 門 義(
21)
(
盟 ) 註 秘 訣 の 根 本 呪 の 中 の 「 ヨ 鋤 7p 冨 「 o 嘗 訂 大慈
悲 者 」 の ざ 字、
「 轟 宇一
切 法 離 塵 義 了 亦 不 可 得 」 や 「 冨 ヨ 国 三 宝 義 」 の 茜 字 等 と 結 構 が一
致 し て い る。
(
23V し か し、
ぎ
、
字 に つ い て は、
多 少 の 疑 問 が 残 る。
滝 精一
博 士 は、
こ れ を ・・ ロ と 読 ん だ が、
必 ず し も そ う と は 断 定 し か ね る 。 他 の 三 字 か ら 推 し て こ の 字 も 大 師 の 筆 蹟 と は 考 え ら れ る が、
策 子 中 に 相 応 す る 悉 曇 も 見 出 し 難 く、
こ こ で は し ば ら く.
駆 ロ.
と 読 ん で お く 。一
133一
密教 文化論集
(
24>
次 に、
竜 猛 菩 薩 の 梵 号 に つ い て み る に、
画 像 に は Z ⇔ σq 訂 蕁 猷 巨 m と あ っ て、
現 今 Z 凋旦
雪 9 と し て い る の と 綴 り に 多 少 の 開 き が あ る。
そ し て、
そ の 筆 蹟 も 可 な り 損 滅 が あ り 、 必 ず し も 明 確 に 把 握 し 難 い が、
特 に.
診.
字 は、
策 子 中 に み ら れ る、
診、
字 の 結 構 と は 異 っ た 趣 き が あ る 。 即 ち、
策 子 第 五 帖 の 瑜 紙 経 の 金 剛 吉 祥 大 成 就 品 第 九 に あ る ( お)
金 剛 吉 祥 成 就一
切 明 の 中 のO
旨 く 餌 智 帥 い ユ ヨ 咎 帥 脇 ユ や 診 ξ 帥 珍凶
’
のい
と は 運 筆 結 構 に 相 違 が あ る の が わ か る 。(
26)
次 に 竜 智 菩 薩 の 梵 名 に つ い て み る に、
画 像 に はZp
αq 『 母 旨 似 と あ っ て、
普 通Z
鋤 σq 甲 『 巳 霞 と す る の と 異 っ て い る。
悉 曇 の 筆 蹟 か ら い う と、
.
畠.
宇 は 策 子 第 廿 七 帖 の 如 意 輪 菩 薩 観 門 義 註 秘 訣 の(
解 ) 富 ヨ o 帰 命 義 。 ロ p 日 9。 ザ 稽 首 義 と あ る 中 の 蒭 字 に 結 構 が 類 似 し て お り、
σq 冨 字 も、
前 述 の 不 空 の 陣 ヨ 畠 匿 の σq 訂 に よ く 似 て い る 。 又、
盲 画 の 宇 も、
三 十 帖 策 子 第 廿 九 帖 の 真 言 陀 羅 尼 の 中 の(
銘 ) 話』
茜8
覧 冨 旨 倒 唱 昌p 緜 m く 毀 卿 の 旨 倒 に よ く 似 て い る 。 そ し て、
竜 智 の 画 像 が 製 作 さ れ た 時 に は、
勿 論、
金 剛 智 の 画 像 が 参 考 に さ れ、
金 剛 智 の 智 が げ o ユ 三 で あ る の を 知 っ て の 上 の こ と で あ る か ら、
竜 智 の 智 が げ 巳 窪 で よ い こ と は、
わ か っ て い て わ ざ わ ざ 盲 剛 と し て い る。
こ れ を、
滝 博 士 は、
誤 謬 と み て、
「 大 師 た る も の 祖 師 の 名 号 に 対 し て 是 の 如 き 過 誤 を な す べ し と は、
( 閤)
所 詮 考 へ 得 ら れ ざ る 事 な り 」 と し、
昌 泰 期 頃 の 製 作 と 推 定 し て い る が、
三 十 帖 策 子 の 悉 曇 と の 比 較 に お い て は、
こ の 竜 智 の 画 像 は 必 ず し も、
滝 博 士 の 所 説 を 積 極 的 に 支 持 す る こ と と は な ら な い 。 し か し、
竜 猛 の 画 像 に は、
策 子 中 の 悉 曇 と 相 応 し な い.
砺 气 字 も あ っ て、
大 師 の 筆 蹟 で は な い ら し い 徴 証 も み え て い る。
総 じ て い え ぱ、
竜 猛・
竜 智 の 梵 号 の 悉 曇 に つ い て は、
そ の 綴 り に 錯 乱 が あ り、
書 風 の 上 か ら も 三 十 帖 策 子 に 相 応 し な い 特 異 な 悉 曇 を 含 ん で い て、
少 く と も、
善 無 畏・
金 剛 智 及 び 不 空 の 梵 号 と は 同 列 に 扱 え な い も の が あ る。
従 っ て、
こ の 二 祖 の 悉 曇 が、
大 師 の 筆 蹟 か 否 か を 明 ら か に す る た め に は、
今 後 に な お 少 な か ら ぬ 問 題 を 残 し て い る 。一
134一
三十帖 策子にみ られ る悉曇に っ いて (真保) 次 に
、
比 較 の 対 象 と な る の は、
金 剛 般 若 経 開 題 に み ら れ る 悉 曇 で あ る。
即 ち、
四 無 量 心 の 捨 を 釈 す る 段 に、
四 依二
大 捨 三墜
騨
二 切轎
平簔
凹
・
芦
萋
梵 云 二 く量
(
ξ 簿 噸 四y
即 平落
離華
と あ っ て、
〈 舞 嚼 な る 悉 曇 が み ら れ る 。 こ れ は、
名
穿 風 な る 語 が 訛 っ た も の で あ ろ う。
< 字 は 多 少 虫 害 が あ る が、
冨 m 字 は、
策 子 所 見 の も の と よ く 似 て い る。
例 え ば、
策 子 廿 六 帖 の 入 曼 茶 羅 経 の 中 の 地 蔵 菩 薩 の 密 言 に(
31)
畜呂
げ 書 「 ε 切 品 ゴ 叫 \ \ と あ る マ 紹 ケ や、
又、
策 子 第 廿 九 帖 十 五 頁 の ゜り 母 茜・
「 鱒 招 芻 『 7 釦 冨…
と あ る 厂 蟹 と ほ ぼ 同一
の 結 構 を 示 し て い る。
従 っ て、
こ の 開 題 の 悉 曇 は 綴 り の 訛 り が あ り 乍 ら、
大 師 の 筆 蹟 と し て の 特 徴 を 具 備 し て い る、
と 考 え ら れ る。
次 に、
策 子 の 悉 曇 と 比 較 し う る も の に 所 謂 「 遍 照 金 剛 吉 祥 之 印」
の 印 影 が あ る 。 こ れ に つ い て は、
別 に 論 究 し た ( 23 ) も の が あ る が、
こ の 印 影 は、
三 十 帖 策 子 と 仁 王 経 良 寅 疏 及 び 御 鬻 来 目 録 ( 竹 生 島 宝 厳 寺 所 蔵 ) に み ら れ る も の で あ る。
そ し て、
印 文 は ω ユ 劇 巳 ダ ロ數
い
く ロ 罫一
冨 ヨ と あ り、
吉 祥 な る 遍 照 金 剛 と い う 意 味 を 有 す る 梵 字 印 で あ る。
そ こ で、
印 文 の 悉 曇 と 策 子 所 見 の 悉 曇 と を 比 較 す る に、
い 『 尋 の 宇 は、
策 子 第 五 帖 の 瑜 祇 経 の 金 剛 吉 祥 大 成 就 品 第 九 の 金 剛 吉 祥 成 就一
切 明 に、
。
.
( 33)
O 訊 く ε 冨 い 二 目 接 鋤 瓮ゆ
の o ヨ ロ 晦 昌 げ & 訂 陰”
日 魯 剛 毘 旨 餌 旨 吟 斜 ω く 警 倒 \ \ と あ る 中 の い 臥 の 結 構 と一
致 し て い る 。 し か も、
こ の 類 似 性 は、
善 無 畏 の 梵 号 悉 曇 や、
竜 智 の 梵 号 悉 曇 に み ら れ る 費 の 字 よ り も、
盆 の 本 体 に お い て 、 遙 か に 策 子 中 の 大 師 の 悉 曇 に 深 く 契 当 し て い る。
皐 と く ε 茜 と は 前 に 触 れ た の で 略 す が、
勿 論、
策 子 中 の 悉 曇 と一
致 し て い る。
そ こ で、
o 忌 の 字 で あ る が 、 こ れ は、
策 子 第 廿 七 帖 の 如 意 輪 菩 薩 観 門 義 註 秘 訣 に、
9
器
尋
恵
鬘
義 ・ 亦絮
宝 義 ・箸
六 種・
藩
衆 生艶
・一
135一
密教文化 論集 と あ る o
一
や、
又、
第 八 帖 守 護 国 界 主 陀 羅 尼 経 の 陀 羅 尼 品 ニ ノ 三 に、
(
訪 ) 畠 者 宇 印 者 眼 及 諸 行 皆 清 浄 故 。 と あ る 畠 字 に 類 似 し て い る 。 た だ 梵 字 印 の 。 忌 の 本 体 $ の 第 三 画 は 右 あ が り の 趣 き を 示 し て い る が、
策 子 中 の $ 字 の 多 く は、
水 平 か 心 持 ち 右 さ が り が一
般 的 で あ る 点 に、
多 少 の 相 違 を み せ て は い る。
し か し、
総 体 と し て、
梵 字 印 の 悉 曇 は、
点 画 が 細 め で は あ る が 厳 正 な も の で、
策 子 中 の 悉 曇 と 筆 蹟 が 相 呼 応 す る も の で あ る。
以 上 、 三 十 帖 策 子 の 中 に 把 え ら れ た 所 謂 大 師 の 悉 曇 の 筆 蹟 に つ き、
そ れ ら が、
大 師 の 真 筆 で あ る こ と の 根 拠 を 明 ら か に す る た め 、 策 子 以 外 の 資 料 に み ら れ る す べ て の 大 師 の 悉 曇 資 料 と 比 較 し て き た 。 そ の 過 程 に お い て、
大 師 の 悉 曇 の 形 態 的 特 質 が 浮 き 彫 り に さ れ て き た と 同 時 に、
却 っ て、
策 子 以 外 の 資 料 の 再 吟 味 も 可 能 と な っ て き て、
大 師 の 悉 曇 の 全 貌 が よ う や く 鮮 明 に な っ て き た の で あ る 。 四 唐 人 の 悉 曇一
136一
三 十 帖 策 子 の 悉 曇 の う ち 唐 朝 写 経 生 の 筆 蹟 は、
梵 字 悉 曇一
覧 表 の B 群 に 指 摘 す る 如 く、
第 五 帖 の 三 儀 軌 の 五 字 と 第 十 九 帖 の 二 経 軌 に 廿 五 宇 の 合 計 三 十 宇 程 に と ど ま る 。 し か も、
光 明 真 言 を 除 け ば、
僅 か 七 宇 に 過 ぎ な い。
そ し て、
こ の 両 帖 の 筆 者 は、
筆 蹟 の 上 か ら そ れ ぞ れ 別 人 と み ら れ る 。 こ れ 等 唐 朝 写 経 生 の 悉 曇 の う ち、
光 明 真 言 に つ い て 若 干 指 摘 す る と、
御 請 来 目 録 に は 不 空 羂 索 毘 盧 遘 那 仏 大 灌 頂 光 真 言一
巻 二 紙 と あ り、
巻 子 本 の 請 来 が 記 録 さ れ て あ る が、
今 日 見 る こ と が で き な い。
し か し、
そ れ が 如 何 な る も の で あ っ た か は 、 実 は、
こ の 三 十 帖 策 子 本 に よ っ て は っ き り 窺 う こ と が で き る。
特 に、
そ の 冒 頭 に み ら れ る 光 明 真 言 は 、 後 世 非 常 に 珍 重 さ れ る こ と に な る が、
こ の 不 空 訳 は、
実 は、
菩 提 流 志 訳 の 「 不 空 羂 索 神 変 真 言 経 」 三 十 巻 の(
36)
第 廿 八、
灌 頂 真 言 成 就 品 第 六 十 八 の 異 訳 で、
我 国 で は 奈 良 時 代 の 中 期 に 既 に 書 写 さ れ て い た。
従 っ て、
大 師 も 入 唐前 に 披 見 さ れ て い た こ と で も あ ろ う か ら
、
不 空 の 新 訳 を 請 来 し た と い っ て も、
左 程、
重 大 な 意 味 も あ っ た わ け で は な い ら し い。
(
73)
し か し、
策 子 第 十 九 帖 の 光 明 真 雷 が、
た ど た ど し い 稚 拙 な 悉 曇 で は あ り 乍 ら、
今 日 知 ら れ る 光 明 真 言 の 最 も 古 い 形 態 を こ の 策 子 の 中 に 留 め て い る 点 で、
貴 重 な も の で あ る。
(
38)
な お、
こ の 経 の 悉 曇 が 大 師 自 筆 の も の で な い こ と は、
「 三 学 録 」 に 明 ら か な 如 く 本 経 が 雑 部 真 言 経 と し て 位 置 づ け ら れ て い て、
大 師 の 教 学 体 系 に お い て は 必 ず し も 最 重 要 経 典 と は さ れ て は い な か っ た こ と と、
或 い は 関 係 が あ る の か も し れ な い 。 五 悉 曇 に 対 す る 大 師 の 姿 勢 三十 帖 策 子に み られる悉Pttc
つ い て (真 保 ) 入 唐 前 の 大 師 の 悉 曇 研 究 に つ い て は、
そ の 資 料 が な く 残 念 な が ら 知 る こ と が で き な い 。 し か し、
入 唐 申 の め ざ ま し い 活 躍 か ら 推 し て、
大 師 は 入 唐 前 に 受 学 す べ き 準 備 は、
殆 ん ど 整 え ら れ て い た、
と 考 え ら れ る。
入 唐 後 は、
貞 元 廿一
年(
八 〇 五)
六 月 上 旬 恵 果 阿 閣 梨 よ り、
胎 蔵 界 灌 頂 を 受 け て 胎 蔵 の 梵 字 儀 軌 を え、
七 月 上 旬 に は 金 剛 界 灌 頂 を 受 け た 。 更 に、
入 月 上 旬 に は 伝 法 灌 頂 を 修 し て 「 梵 字 梵 讃 間 々 以 っ て こ れ を 学 」 ん だ と あ る 如 く 悉 曇 学 に 精 励 さ れ た の も 、 こ の 時 期 で あ っ た 。 又、
写 経 生 を 集 め 請 来 す べ き 経 軌 の 書 写 を 開 始 し た の も こ の 頃 か ら(
39)
で あ る。
経 軌 の 書 写 に 際 し て は、
三 十 帖 策 子 に み ら れ る 悉 曇 の あ り 方 か ら し て、
こ と 悉 曇 に 関 し て は、
徹 底 し て 写 経 生 に 書 か せ な い で、
経 軌 に 悉 曇 の 個 所 が あ れ ば、
そ こ は 空 白 に 残 さ し め て、
後 に 大 師 自 ら 悉 曇 を 記 入 し て い く、
と い う 方 式 を と ら れ た。
そ れ は、
第 五・
八・
十 入 帖 を み れ ば 明 白 で、
漢 宇 は 写 経 生 に 書 か せ つ つ も、
悉 曇 は 必 ず、
自 か ら 後 に 記 入 す る と い う 基 本 的 な 姿 勢 を 貫 ぬ か れ た。
一
137一
密教文 化論集 こ の 大 師 の 悉 曇 に 対 す る 基 本 的 姿 勢 と そ の 根 本 思 想 は
、
帰 朝 後 に 撰 述 さ れ た 「 梵 字 悉 曇 字 母 丼 釈 義 」 の 中 に 明 ら か に さ れ て い る。
即 ち、
此 梵 宇 者、
亙 三 世 而 常 恒、
遍 十 方 以 不 改。
学 之 書 之 定 得 常 住 之 仏 智 、 誦 之 観 之 必 証 不 壊 之 法 身 。 諸 教 之 根 本 諸 智 ( 如 ) 之 父 母、
蓋 在 此 宇 母 乎。
と あ っ て、
梵 字 は 法 身 如 来 の 仏 徳 を 象 徴 し た も の で、
本 来 三 世 常 恒 に し て 十 方 に 普 遍 し て い る 。 修 生 す る 立 場 か ら は、
こ の 梵 宇 を 修 学 し 墨 書 す る こ と に よ っ て 三 世 常 住 の 法 界 体 性 智 を 獲 得 す る こ と が で き 、 こ れ を 念 謫 し 観 想 す る こ と に よ っ て、
不 壊 金 剛 の 法 身 大 日 如 来 を 証 得 す る こ と が で き る の で あ る。
こ の 梵 字 を 法 身 如 来 の 実 相 と す る 思 想 は、
声 字 に よ せ て、
声 字 実 相 義 に 明 ら か に さ れ て い る。
即 ち(
41 ) 声 字 実 相 者、
即 是 法 仏 平 等 之 三 密 、 衆 生 本 有 之 曼 茶 也。
と あ り、
悉 曇 梵 字 が、
つ ま り 法 身 如 来 平 等一
如 な る 生 命 活 動 そ の も の で あ る、
と の 思 想 的 境 位 が 達 成 さ れ て い る の で あ る。
そ し て、
こ の 悉 曇 に 対 す る 基 本 的 姿 勢 は 、 承 和 二 年 正 月 廿 二 日 の 三 業 度 人 の 太 政 官 符 に 定 め ら れ た 如 く、
真 言 宗 年 分 度 者 三 人 の一
人 に は 声 明 業 が 設 け ら れ、
官 符 に 、一
声 明 業一
人 ( 姐)
応 暗 書 誦 梵 字 悉 曇 章一
部 二 巻 、 兼 可 読 大 孔 雀 明 王 経一
部 三 巻、
又 可 習 声 字 実 相 義 と あ っ て、
梵 宇 悉 曇 章一
部 二 巻 の 暗 誦 書 写 が 課 せ ら れ る こ と に な っ て、
制 度 的 に も 真 言 宗 団 の 中 に 定 着 せ し め ら れ て い っ た の で あ り、
こ れ に よ っ て ま た 、 真 言 宗 を 独 特 な も の た ら し め る こ と と な っ た の で あ る 。 結 語一
138一
三 十帖策子 に み ら れ る悉 曇につ い て (真 保) 三 十 帖 策 子 に み ら れ る 悉 曇 の 実 態 に つ い て 究 明 し て き た が
、
そ れ を 纒 め る と 左 の 如 く で あ る。
三 十 帖 の う ち、
入 帖 に 悉 曇 が み ら れ る こ と ( 第 五・
八・
十 八・
十 九・
廿 三・
廿 六・
廿 七・
廿 九 帖 )。
大 師 の 悉 曇 が、
こ の 八 帳 の う ち 第 十 九 帖 を 除 く 七 帖 に み ら れ、
唐 の 写 経 生 の 悉 曇 が 第 五 帖 と 第 十 九 帖 と に み ら れ る こ と 。 策 子 中 に み ら れ る 大 師 の 悉 曇 の 認 定 根 拠 を 検 討 し た 結 果、
真 言 五 祖 画 像 の 梵 号 の う ち、
金 剛 智・
不 空 ・ 善 無 畏 の 悉 曇 と 密 接 な 同一
性 が 確 認 で き た。
竜 猛・
竜 智 の 画 像 の 梵 号 悉 曇 と 策 子 中 の 大 師 の 悉 曇 と の 間 に は、
必 ず し も、
共 通 性 が 豊 か と は い え ず、
多 く の 問 題 点 を 残 す こ と と な っ た 。 金 剛 般 若 経 開 題 及 び 遍 照 金 剛 吉 祥 印 の 悉 曇 と 策 子 中 の 大 師 の 悉 曇 と は、
基 本 的 に 筆 蹟 の一
致 を 確 認 し え た。
唐 の 写 経 生 の 悉 曇 で は あ る が、
光 明 真 言 の 最 古 の 形 態 が 策 子 第 十 九 帖 に み ら れ る こ と。
大 師 は、
基 本 的 な 姿 勢 と し て、
策 子 中 の 悉 曇 は、
自 か ら 書 写 し て ゆ こ う と さ れ た こ と。
そ し て 、 こ の 大 師 の 姿 勢 は、
悉 曇 が 法 身 如 来 平 等 の 三 密 を 標 幟 す る も の で あ る、
と の 声 字 実 相 観 に 由 来 し て い る こ と 。 等 を 明 ら か に し た。
こ こ で、
三 十 帖 策 子 に み ら れ る 悉 曇 の 意 義 を 明 ら か に し て、
本 論 考 を 閉 じ る こ と と す る。
大 師 自 筆 の 悉 曇 が、
比 較 的 豊 富 に 策 子 中 に 伝 え ら れ て い て、
悉 曇 に 対 す る 大 師 の 姿 勢 が、
観 念 的 な も の で な く、
具 体 的 な 歴 史 の 上 に 築 か れ て い っ た 重 要 な 形 成 過 程 を 留 め て い る。
こ れ は、
声 字 実 相 義 や 梵 宇 悉 曇 字 母 丼 釈 義 の 所 説 を 裏 付 け る も の と し て、
密 教 史 上 の 意 義 は、
極 め て 大 き い 。 ( 43 ) 「 悉 曇 字 記」
等 を 請 来 し て、
我 国 に は じ め て 体 系 的 な 悉 曇 学 を 伝 え た 大 師 に ふ さ わ し く、
厳 正 で 荘 重 な 悉 曇 が 横 溢 し て い る 生 の 資 料 と し て、
三 十 帖 策 子 の 悉 曇 学 的 価 値 と 意 義 は は か り し れ な い。
策 子 中 の 悉 曇 に は、
種 字・
真 言 ・ 陀 羅 尼 ば か り で な く、
梵 文 経 典 と し て 梵 文 普 賢 行 願 讃 断 簡 ( 第 廿 三 帖 ) や、
一
139一
密教文 化 醗集 八 曼 茶 羅 経 梵 本 ( 第 廿 六 帖 ) が あ り
、
九 世 紀 初 頭 の サ ソ ス ク リ ッ ト 資 料 と し て 、 梵 語 学 上 に も 甚 だ 貴 重 な も の を 含 ん で い る 。 大 師 の 悉 曇 重 視 の 姿 勢 は、
承 和 二 年(
八 三 五)
正 月 の 三 栗 度 人 の 必 須 に、
金 剛 頂 業 に は 「 梵 字 大 随 求 陀 羅 尼 」 を、
遮 那 業 に は 「 梵 字 大 仏 頂 陀 羅 尼 」 を、
そ し て 声 明 業 に は 「 梵 字 悉 曇 章一
部 二 巻 」 を そ れ ぞ れ 定 め て 課 す る こ と と な り、
悉 曇 は 真 言 宗 に 深 く 根 を お ろ す こ と と な っ た。
そ し て、
悉 曇 学 は 後 に 安 然 の 「 悉 曇 蔵 」 八 巻 の 大 著 等 を 生 む こ と に も な り 我 国 悉 曇 研 究 の 伝 統 を 形 成 し て い っ た。
又、
悉 曇 は、
中 世 に 至 り 民 間 の 信 仰 生 活 の 中 へ も 流 伝 し、
板 碑 に 種 字 真 言 が 刻 ま れ る よ う に も な っ て い っ た。
こ れ 等 悉 曇 法 流 の 上 に お い て、
三 十 帖 策 子 の 悉 曇 は、
そ の 源 泉 に 位 置 す る も の で あ り、
真 言 宗 史 上 に お い て も、
三 十 皓 策 子 は、
実 に、
宗 祖 の 真 筆 悉 曇 を 豊 か に 留 め る 秘 極 の 宝 蹟 で あ る 。 そ し て 、 九 世 紀 初 頭 の 貴 重 な 悉 曇 資 料 と し て、
そ の 密 教 史 上 に 占 め る 意 義 は、
極 め て 大 き な も の が あ る 。 註 1 声 字 実 相 義、
弘 大 全一
ノ 五 二一
頁 。 2 梵 字 悉 曇 字 母 井 釈 義、
弘 大 全 ニ ノ 七 二 三 頁 。 3 各 帖 の 策 子 の 名 称 は、
策 子 第 十 四 帖 帖 末 の 策 子 総 目 録 に よ る。
拙 稿 「 三 十 帖 策 子 」 原 型 の 輪 郭 に つ い て、
印 仏 研 十 五 ノ一
二 六 九 頁、
策 子 目 録 対 照 表 参 照 。 4 三 十 帖 策 子、
仏 書 刊 行 会 発 行 影 印 本(
大 正 4・
12・
25)
で は 第 廿 六 幡 十 三 頁 。 5 影 印 本 第 廿 七 帖 二 頁。
6 影 印 本 第 十 七 帖 三 頁。
」
7 拙 稿、
弘 法 大 師 御 請 来 目 録 の 原 本 に つ い て、
印 仏 研 十 七 の一
、
二 二 二 頁 以 下 に、
竹 生 島 本 が 大 師 の 御 真 筆 な る こ と を 論 証 し て お い た 。一
140一
三十 帖 策 子にみ られ る悉 曇に つ い て (真保 ) 写 真 1 8 影 印 本 餓
測
廿 エ ハ 帖 七 百ハ
。
9
影 印 本 第 廿 九 帖 廿 三 頁 。 10 策 子 第 廿 六 帖 十 二・
十 三 頁 「 施 諸 餓 鬼 飲 食 及 水 儀 軌 」 梵 漢 と も 大 師 筆。
想 二 此 く餅
字一
以 二 右 手 心 中一
猶 如乙
乳 色一
変 為 二 功 徳 海扁
流 二 出一
切 甘 露 醍 醐一
。 開 五 指一
向 γ 下 臨 二 食 器 こ 。 策 子 第 廿 七 帖 「 如 意 輪 善 匳 観 門 義 注 秘 11 訣 」 の 椴 本 呪 の 義 註 の 部 分 。 梵 漢 と も 大 師 筆 。 写 真 2 「 Z 昌 5 帰 命 義 。 話 言 m ぎ 穿一
躍 竃 口 岩 菩 薩。
12 写 真 2 写 真 1 「 次 作二
眦 盧 遮 那}
字 心 水 輸 観 真晶
=
ヨ 。 先 即 引 γ 手 臨 二 食 器 上}
呪 二 此 く籔
字一
七 遍一
。 即 展二
写 真 3 三 宝 義 。 胃 環 叫 醤 所 謂 帰 敬 三 宝。
田 目 口。 げ 稽 首 義 。 画q9
。 〈 舞 鼻 津 臥 く 聲 曙 働琶
p 瞿 署 曙 口 大 勇 猛 道 心 者 。薨
訂 岸 碧 o 忌 匡 大 慈 悲 者。
冨 量 9 冨 」 。 金 剛 智 阿 閣 梨 画 像 梵 号、
東 寺 蔵 。 大 師 筆。
く p 冒 口甕
匡 写 真3。
4 真 写 聖 観 自 在。
一
i41一
密 教 文 化 論集 13 不 空 金 剛 三 蔵 画 像 梵 号 。 東 寺 蔵
。
大 師 筆 。 〉 目 ◎ 国 ザ m く 口 廿 陣 写 真 4 。 14 策 子 第 五 帖 ( 三 十 五 頁 ) 瑜 紙 経 の}
切 如 来 大 勝 金 剛 頂 最 勝 真 実 三 昧 耶 品 第 八 の 悉 曇。
悉 曇 の み 大 師 筆 。 篝 冨 に 注 意 。 写 真 5 。 15 註 11 所 掲 の 写 真 2 参 照 。 写 真 6 19 18 17 16 写 真 7 策 子 第 十 八 帖 二 十 四 頁、
成 就 妙 法 蓮 華 経 王 瑜 伽 観 智 儀 軌 の 発 菩 提 心 真 言。
悉 曇 の み 大 師 筆。
写 真 6 。 策 子 第 廿 九 帖 廿 頁、
菩 提 場 荘 厳 陀 羅 尼 の 悉 曇 。 大 師 筆 。 ♂ o 酔 一.
に 注 意 。 写 真 7。
策 子 第 五 帖 四 十 四 頁、
瑜 祗 経一
切 如 来 内 護 摩 金 剛 軌 儀 品 の 真 君。
悉 曇 の み 大 師 籔 。 三 行 目 の 悉 曇 に 注 意。
曹 無 畏 画 像 ( 東 寺 所 蔵)
の 梵 号。
写 真 9 。 写 真 8 。一
142一
三十帖策 子に み られ る悉 鑾につ いて (真 保) 20 閻 曼 感 迦 念 誦 法 の 大 威 徳 明 王 根 本 真 言
。
策 子 第 甘 六 帖 三 十 四 頁。
梵 漢 と も 大 師 筆 。 二 行 目冨 日 穿 嚶 国 の げ 匿 は 善 無 畏 画 像 の 梵 号 の 『 『 ρ と 結 構 全 く 合 致 し て い る
。
写 真 10。
21 註 11 所 掲 の 写 真 2 参 照 。 22 註 11 所 掲 の 写 真 2 参 照。
23 滝 精一
氏、
東 寺 七 祖 画 像 の 研 究、
滝 拙 庵 美 術 論 集 日 本 篇一
四 二 頁、
昭 和 十 八 年 。 24 竜 置 菩 薩 画 像 ( 東 寺 所 蔵)
の 梵 号 。 い ロ の 字 は 、 善 無 畏 画 像 の 梵 号 悉 曇 の2
の 字 と も 相 違 し て い る。
写 真 11。
25 策 予 第 五 帖(
四 十 二 頁)
瑜 紙 経 金 剛 吉 祥 大 成 就 品 第 九 。 悉 曇 の み 大 師 筆。
2
字 に 注 意 。 写 真 12。
写 真 1i 26 竜 智 菩 薩 画 像 ( 東 寺 所 箴)
即 識 11 所 掲 の 写 真2
参 照 。 の 斃 号。
写 真 13。
一
143一
密 教 文 化 論 集 写 真 12 写 真 13 銘 策 子 第 十 九 帖 十 七 頁 の 真 言 陀 羅 尼
。
29 滝 精一
氏 前 掲 論 文一
四 三 貰。
写 真 14。
三 行 目 の 養 瑚 と 竜 智 梵 号 悉 曇 の N 旨 倒 と 類 似 し て い る 。 写 真 16一
144一
30 金 剛 般 若 経 開 題
、
梵 漢 と も 大 師 筆。
「 冨 捨 者 梵 云 く 舞 鴇 」 と あ る 。 写 真 15。
31 八 曼 茶 羅 縄、
三 十 帖 策 r 第 骨 六 帖 廿 七 頁 。 梵 漢 と も 大 師 筆 。 写 真 16。
二 行 目 ポp ケ に 注 意。
32 拙 稿 「 三 十 帖 策 子 」 に み ら れ る 梵 字 印 に つ い て、
印 仏 研 十亠
ハ ノ ニ、
六 七 七 頁 参 照。
写 真 17 は、
尼 経 巻 第 十 の 巻 末 に み ら れ る 「 遍 照 金 剛 吉 祥 之 印 」 の 印 影。
中 央 が 窪 σ。
33 註 25 所 掲 の 写 真 12 参 照 。 三十 轄 策 子にみ ら れ る悉 曇につ いて (真保) 写 真 17趣
吾
膣
叢
羈
鍵
炉
}
爵
、
飄コ
蟹
写 真 写 19 策 予 第 八 帖 守 護 国 界 主 陀 羅 34 策r
第…
一
十 七 帖 如 意 輸 菩 薩 縦 門 義 譲 秘 訣 。 梵 漢 と も 大 師 筆。
9 の 字 に 注 意。
写 真 18。
35 策 乎 第 八 帖 守 護 国 界 虫 陀 羅 尼 経 陀 羅 尼 品、
十…
頁。
36 正 倉 院 虻 霧、
天 平 勝 宝 五 年 二 月 十}
日 の 種 々 観 世 音 経 并 応 用 色 紙 注 文 お よ び 同 年 五 月 七 日 の 来 写 経 律 論 集 目 録 に、
不 窒 羂 索 神 変 真 言 経 册 巻 と み え て い る(
大 日 本 古 文 書、
第 十 二 巻、
四 = 二・
五 五 二 頁 ) 。 既 に、
一
145一
密 教 文 化 諭 集 42 41 40 39 38 37 策 子 第 十 九 帖 三 十 三 頁 に み ら れ る 光 明 真 書 。 梵 漢 と も 唐 朝 写 経 生 筆