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アジアのコーポレートガバナンスと外 資政策

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アジアのコーポレートガバナンスと外 資政策

丹野 勲

1. はじめに

本稿 では、 アジアの コーポ レー トガバ ナ ンス と外 資政策 に関 して、 アジ アフロ ンテ ィア地域、 カンボジア、 ラオス、 ミャンマー、 タイ、ベ トナム (CLMVT)、中国を中心 として考察す る。す なわち、お よび法律 の制度 とし てアジアの会社法 とコーポレー トガバナ ンス、お よび外資法 と外資政策 を中 心 として研究する。

著者の 「コーポ レー トガバナ ンスと外資政策」 に関する著者の問題意識 と して以下がある。

第1は、 国際経営戦略研究 において、経営学の視点での研 究のみ な らず、

国際経営環境 ・制度の視点での研究が重要であると考 えている。すなわち、

企業のグローバ ル化は、異質な環境 ・制度下での企業競争 という状況である ため、国内戦略以上に、経営環境 ・制度‑の認識が重要である

第2は、制度 として、著者は法律 ・政治・社会制度に関心がある。本稿では、

アジアフロンティア諸国の法制度、特 に会社法 と外資法 を重点的に取 り上げ る。

第3は、著者 は 日本企業の今後のグローバ ル戦略 において、アジア地域 は 依然 として重要であると考 えている。最近BRICsの台頭が話題 となっている。

BRICsとは、今後成長が期待 される大 国、ブラジル、 ロシア、イン ド、中国 である。中国、 イン ドはアジアであ り、 ロシア も極東 アジア地域 にあ り、将 来において もアジア地域は、 グローバル戦略 において注 目されるであろう。

アジア地域の中で、本稿では、アジアのフロンティア地域 として、CLMVT(カ ンボジア、 ラオス、 ミヤンヤー、ベ トナム、 タイ)と中国を取 り上げる.

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2. アジアの会社と制度一 会社法とコーポレートガバナン スの国際比較

2‑1 アジア フロンテ ィア地域の会社法 と企業形態

アジアフロンテ ィア地域 の主要 な会社法の特徴 につ いて、 コーポ レー トガ バナ ンスの視点 を含 めて考察す る。 なお、必要 な場合、 日本、 アメ リカの会 社法 ・コーポ レー トガバ ナ ンス との比較 を行 な う。

図表1‑1 アジアフロンテ ィア地域 の主要 な会社法 主要な会社法

カンボジア 商業企業法(2005年) ラオス 事業法(1994年) ミャンマー 民 間企業法(1990年) ベトナム (統一)企業法(2005年)

タイ 民商法 (22編)(1956、2006年改定)、公 開会社法 (1992、2006年改定) 中国 公司法(1993、2005年改正)

(日本) 会社法(2005年)

(出所:著者作成)

図表1‑1は、 アジアフロ ンテ ィア地域 の主要 な会社法 をみた ものである。

カ ンボジアは2005年4月に 「商業企業法」が採択 され、2005年5月にカンボ ジアで最初 の包括 的 な会社法 と して公布 された。 ラオスは、1994年7月 に 「事 業法」が制定 された。 ミャンマーは、1990年 に民 間企業 に関す る会社法 とし て 「民 間企業法」が制定 された。ベ トナムは、2005年 に 「(統一)企業法」が 制定 され、 これ までの所有 セ クター別 に制定 されていた企業法 を統合 した内 資、外 資共通 に適用 され る企業法である とい う特徴が ある。 タイは、会社 法 の基本 として 「タイ民商法典」 (第22編)があ る。 また、 タイでは公 開会社 に ついては1992年 に独立 した法律 として 「公 開会社 法」が制定 された。 中国は、

1993年12月 に中華人民共和 国公司法 として制定 し、1994年7月に施行 した。

なお、 日本では会社法が、 アメ リカでは州法 として大 きな影響 を持つデ ラ

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アジアのコ‑ポレートガバナンスと外貸政策

ウェア会社法(1)、sox法(Sarbanes‑OsleyAct)(2)な どがある

図表1‑2 アジアフロンテ ィア地域の企業法 による企業形態

カンボジア パートナ⊥シップ(一般パートナーシップ、限定パートナーシップ)、私的有限会社、

公開有限責任会社、外 国企業

ミャンマー パートナーシップ、公 開株式会社、非公 開株式会社、保 障有 限会社、無 限責 任会社

ベトナム パートナーシップ1人有 限会社、2人以上 有 限会社、株 式 会社、私営 企業、

外 資法により設立された会社、国営企業により設立された国営企業

タイ 普通パートナーシップ (無 限公司)、有 限パートナーシップ (両合公司)、非公 開 会社 (有限公司)、公開株式会社

中国 有限責任会社 (有限責任公司)、株式会社 (株式有限責任公司)、上場会社 ( 場公司)、国有独 資企業、外 資系企業 (独 資、合弁、合作、外商投 資株式会社) (日本) 合名会社、合資会社、株式会社、合 同会社、特例有限会社

(アメリカ) パートナーシップ、会社 (コーポレーション)、閉鎖会社、LLC (出所:著者作成)

図表1‑2は、アジアフロンテ ィア地域の企業法 による企業形態 をみた もの である。基本的な会社形態 は、国によ り体制が異 なるアジアフロンテ ィア地 域 において もほぼ共通 している。企業形態 と会社法の特徴 として以下がある

第1は、出資者が全 て無 限責任 の会社形態である。 カ ンボジアの一般パー トナーシップ、 ミャンマーの無 限責任会社、ベ トナムの私営企業、 タイの普 通パー トナーシップ(無限公司)は、無 限責任 の企業形態である。 この企業形 態 には、個人企業 と共同企業が含 まれる。 なお、 日本では合名会社が、アメ

リカではパー トナーシ ップが無限責任 出資者のみの企業形態である。

第2は、無 限責任社貞 出資者 と有 限責任 出資者 か らなる企業形態 である。

ベ トナムのパー トナー シップ、 タイの有限パー トナー シップ (両合公司)は、

この企業形態である。

第3は、 出資者 は全 て有 限責任 の会社形態である。 カンボ ジアの私的有 限 会社、公開有限責任会社、 ミャンマーの公開株式会社、非公開株式会社、ベ トナムの1人有 限会社、2人以上有 限会社、株式会社、 タイの非公開会社 (有 限公司)、公開株式会社 は、中国の有限責任会 (有限責任公司)、株式会社 (秩 式有限責任公司)、上場会社 (上場公司)は、有限責任 の企業形態である。 なお、

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ProjectPaperNo.20

日本では株式会社、特例有 限会社、 アメ リカでは会社(corporation)、 閉鎖 会社(closeCorporation)(3)、LLC(LimitedLiabilityCompany)(4)が有限責任 出資者のみの企業形態である。

第4は、ベ トナム と中国の会社法 は、国営企業、内資企業、外 資系企業 を 含む包括的会社法であるとい う特徴がある。ベ トナム と中国は、WTOに加 盟 したこともあ り、国営企業 も含む内資、外資共通に適用 される企業法であ ることに特徴がある。す なわち、ベ トナム と中国の企業法 は、国有、民間、

外国投資を問わず、すべての所有セクターの会社が、設立 されて市場 に参入 し、活動 し、退出す るまでのルールを定めた法である。 また、 これ らの企業 法は、国有企業の民営化や、国有企業であって も民間企業 とほぼ同 じルール で競争 させ るとい う意図 もある。

第5は、外 資系企業の場合、外 国投資関連法の規定が上位で、それに規定 されない事項については会社法が適応 される形が一般的である。 アジアフロ ンティア諸国のカンボジア、 ラオス、 ミャンマー、ベ トナム、 タイ、中国が この ような法的構造 を持 っている。

以上の ように、アジアフロンティア地域の企業形態は、国ごとに体制が異 なるにもかかわ らず。ほぼ共通 してお り、 日本お よびアメリカの企業形態 と 共通点がある。アジアフロンティア地域の会社法は、先進諸国の会社法に見 習っている点が多い といえよう

2‑2 アジアフロンテ ィア諸国での会社の法定機関

国表1‑3 アジアフロンテ ィア地域での会社の法定機関 ミャンマーの公開株式会社 株主総会、取締役、監査役

ベトナムの株式会社 株 主総会、取締役会、監査役会(1名以上会計士ないし会計 監査官)

タイの公開株式会社 株主総会、取締役会 (独 立取締役の設置義務)、監査役会、

会計監査人(認証会計監査人)

中国の上場株式会社 株主総会、取締役会 ((報酬、監査、指名委員会など)董事会:独立萱草の設置義務)、監事会 (従業員代表、委員会3分の

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アジアのコーポレートカハナンスと外資政策

(日本の公開会社) 株主総会、取締役会、3委員会、監査役会、会計監査人 (アメリカのコーポレーション) 株主総会、取締役会、執行役、監査委員会などo

(出所:著者作成)

図表1‑3は、アジアフロンティア地域での会社の法定機関をみた ものであ る。 これ らの諸国の公開会社の法定機関は、基本的には株主総会、取締役会、

監査役会である。アングロサ クソン諸国で一般的である株主総会、取締役会、

各種委員会か らなるコーポ レー トガバナ ンス構造が、中国の上場株式会社 を 除いて、アジアフロンティア諸国の会社法では法制化 されていない(ただ し、

各国とも取締役会か ら委任 された経営執行委員会の設置は認めている)。

ベ トナムの株式会社では、監査役 の内に少 な くとも1名 は会計士 または会 計監査官でなければな らない と規定 している

タイの公開会社 では

、S EC

(証券取引委員会)の規定 によ り、全 ての公 開 会社は外部取締役 としての独立取締役の設置 を義務づけている。 また、 タイ 公開会社では、証券法に基づ き

S EC

が認証 した者だけを会計監査人に選任で き、かつ3人以上で構成 される監査役会の設置 を義務づけた。 タイ公 開会社 での認証会計監査人お よび監査役会の設置、独立取締役義務化は、コーポ レー

トガバナンスの強化 を制度化 したものであろう

中国の上場株式会社 では、取締役会 (董事会)に一定の割合で、独立董事の 設置義務があ り、独立董事 は社外取締役で、専 門的な立場で意思決定するこ とが期待 されている。 ない、独立董事 になる要件 として、資格、独立性、専 門性、経験 などを国が定めている。 また

、CS RC(

中国証券監督委員会)は、

上場会社では取締役会の下に各種委員会 (報酬、監査、指名委員会 など)の設 置 を義務づけ、かつ各種委員会の構成員の過半数は独立董事でなければなら ないと規定 した(5)。社外 ・独立取締役の設置義務 は、中国の上場会社のコー ポ レー トガバナ ンスにおいて重要である。 また、中国の株式会社 (株式有限 会社 と上場会社)では監査役会 (監事会)構成員の3分の1以上の従業員代表 を 入れなければならない とい う規定がある

なお、日本の会社法では公開会社で大会社の場合は、株主総会、取締役会、

監査役会、会計監査人 とい う会社機関の会社、 または株主総会、取締役会、

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3委員会 (指名、監査、報酬委員会)とい う会社機 関の会社 とい う、2パ ター ン があ る。 また、 アメ リカの コーポ レー シ ョン (会社)の一般 的な会社機 関は、

株主総会、取締役会、執行役(o瓜cer)(6)、監査委員会 な どであ る.

2‑3 アジアフロンテ ィア地域 の株主総会

図表1‑4 アジア フロンテ ィア地域 の株 主総会の普通決議 と特別決議 株主総会での普通決議 株主総会での特別決議

ミャンマーの公開株式会社 50%以上の賛成が必要 7更、営業譲渡、合併、経営委託、任期途中の取締役の解任など)5%以上の賛成が必要 (事業目的の変

ベトナムの株式会社 65%以上の賛成が必要 75%以上の賛成が必要、ただし具体的な比率 は定款による(追加、種類株式 .各種株式の授権株式数、会社の再編 .解散、重要な投資決定 .資産売却など)定款の改正 .

タイの公開株式会社 50%以上の賛成が必要 7増 資 .減 資、解散、合併 .買収、会社の売却や譲渡、非公 開会社から公開会社への変更など)5%以上の賛成が必要 (定款の改正、

中国の株式会社 50%以上の賛成が必要 3正、登録資本金の増加 .分割 .解散など)分の2以上の賛成が必要 (減少、合併 .定款の改

(日本の株式会社) 50%以上の賛成が必要 3款でこれ以上も可 (約権募集、資本減少、組織再編など)式の取得、株式併合、株式募集 .樵主剣当 .譲渡制 限株式割当、新株予分の2以上の賛成が必要、ただし定定款改正、自己株

(出所:著者作成)

すべ てのアジアフロ ンテ ィア地域 では、株 主総会が法定機 関 と して設置 さ れ、かつ最高意思決定機 関であ る。

図表1‑4は、 アジアフロ ンテ ィア地域 の株 式会社 での株 主総会 の普通決議 と特別決議 につ いてみた ものであ る。普通決議 では、ベ トナムを除 くすべ て

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アジアのコーポレートガバナンスと外資政策

のアジアフロンテ ィア地域で50%以上の賛成が必要である ベ トナムでの普 通決議は、65%以上の賛成が必要である これは、ベ トナムの外資系企業の 場合、普通決議 を単独 で通すためには、65%以上のマ ジョリティーをとる必 要がある

特別決議では、 ミャンマーの公開株式会社、ベ トナムの株式会社、 タイの 公開株式会社、では75%以上の賛成が必要である。中国の株式会社での特別 決議は、3分の2以上の賛成が必要である。株主総会での特別決議事項は、ア ジアフロンティア地域 ともほぼ共通 してお り、定款の改正、増資 ・減資、解 散、合併 ・買収などの重要 な経営意思決定の場合である。

なお、 日本 とアメ リカの会社法では、株主総会での普通決議 については、

50%以上の賛成が必要であるとしている

214 アジアフロンテ ィア地域の少数株主の保護規定

図表1‑5 少数株主の権利規定

株 主の株 主総会の招 集 .提 案権 .訴

訟権 累積投票制度

ミャンマーの公開会社 1主総会を開催できるo0%以上を保有 する取締役 は臨時株 特に規定なLo

ベトナムの株式会社 1ループは、株 主 総 会での提 案権 を持つo0%以上を保有する株 主または株 主グ 特に規定なLo

タイの公開会社 発 行済み株式数の式を保有する25人以上の株主、または 株 主総会での取締役の選任に10%以上の合計株 20%以上 を保 有する株 主 は、取 締 役

会に臨時総会の招集を請求できる○ 累積投票制度を導入○

中国の株式会社 1主総会招集権主 は株 主総会で提案権 を持つ○株主代表訴訟権o0%以上 の株 式を保 有 する株 主 は株、3%以上の保有する株 株主総会で、董事、監事を選任意に実施することができるo出する場合、累積投票制度を

(日本の公開会社) 総株主の議決権のる株 主は、取締役会 に株 主総 会の招 株主総会での取締役会の選任集 を提 案できる01%3%以上 の株 主 は株 で累積投票制度を任意に導入以上を有してい

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(アメリカのコーポレー

ション) 1臨時株主総会を招集する権 限を認め で、定款の定めがある場合導0%以 上 の株 式 を保 有 する株 主 は、 株 主 総 会 での取 締役 の選任 (出所:著者作成)

図表1‑5は、アジアフロンテ ィア地域の公開会社 (中国 とベ トナムでは株 式会社)の場合 における、株主の株主総会での召集 ・提案権 ・訴訟権お よび 累積投票制度に関す る少数株主の権利規定 をみた ものである

臨時株主総会 を招集で きるのは、基本 的には ミャンマー、 タイ、 中国で 10%以上 を保有す る株主 または株主 グループである (ただ し、 ミャンマーで は株主ではな く取締役、 タイでは10%以上の合計株式 を保有する25人以上の 株主、 または20%以上 を保有す る株主)。 また、ベ トナムでは10%以上保有 する株主、中国では3%以上 を保有する株主は、株主総会で提案権 を持つ。

累積投票制 とは、株主1株 につ き、選出人数 と同等の投票権 を有す る制度で、

中小株主に有利な制度である。 タイの公開会社では、株主総会での取締役の 選任 に累積投票制度 を導入 している。中国では株主総会での取締役 (中国で は監査役 も含 む)の選任 において累積投票制度 を任意で実施で きるとしてい る

なお、日本の公開会社では、総株主の議決権の3%以上 を有 している株主は、

取締役会 に株主総会の招集 を提案で き、1%以上の株主は株主総会で提案権 を持つ と規定 している。

アメリカでは、株主総会の招集は、デラウェア会社法においては、取締役 会 もしくは定款 によって招集権限を認め られた者のみ とされているが、他の 多 くの州では、 これに加 えて、10%以上の議決権 を有する株主にも召集権限 を認めている。提案権については、アメリカのコーポ レーシ ョン(会社)では、

2000ドル以上の市場価値 または10%以上の議決権付株式 を1年以上保有 して いる株主は、株主総会に1つの提案 をすることがで きる(7)。

OECD

コーポ レー トガバナ ンス原則 において も、累積投票制度の採用が奨 励 されていることもあ り、 タイと中国ではこの制度を採用 したのであろう。

なお、 日本 とアメ リカで も累積投票制度を株主総会での取締役の選任で任 意に導入することがで きると規定 されている

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アジアのコーポレートカハナンスと外資政策

以上のように、アジアフロンティア地域の公開会社では、少数株主の権利 の保護が強化 されて きている。 ミャンマー、 タイ、中国の公開会社 では基本 的には10%以上保有す る株主 または株主 グループは株主総会招集権 を持つ。

また、ベ トナムの株式会社 では10%以上の株主、中国の株式会社 では3%以 上の株主は、株主総会で提案権 を持つ。中国の以前の会社法の規定では、臨 時株主総会の開催要件 として株主の25%以上の要求が必要であったが、2005

年の会社法改定では株主の10%以上の要件 に緩和 された。 さらに、株主総会 で、董事、監事 を選出する場合、累積投票制度 を任意 に実施することがで き るとした。 また、2005年の会社法改正で中国の会社では株主代表訴訟権 を認 めた。 中国の有限責任会社 の全株主、お よび株式会社 の1%以上の株式 を保 有する株主は、書面により監事会、 または董事会 (ない場合は執行董事)に訴 訟の提起 を請求す ることがで きると規定 した。 なお、 日本 とアメリカで も株 主代表訴訟権 を認めている

このアジアフロンティア地域、特 に中国では、少数株主の権利 を保護する 規定が強化 された。

2‑5 アジアフロンテ ィア地域の取締役会 と経営参加制度

図表1‑6 取締役会 と経営参加制度

取締役会の選任と人数 独 立 (制度化外部)取締役の 経営参加の制度化 ミャンマーの公 開株

式会社 取 締 役 は主総会で任命o3名 以 上、 株 特になし○ 特になし

ベトナムの株式会社 取締役 は株 主総会で選任 (国人制限あり)社は締役会の設置義務o外 資では、 以 前 外、3人から11名の取o株式会 特になし○ 特になし?

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中国の株式会社 取締役 は株 主総 会で選 会社法により、公 開会 有 限責任 会社、株 式会社、 国有独 資会社では、監 査 役 会 に従 社では義務化oCSRC業 員代 表 を3分 の1以 (中 国 証 券 監 督 委 員 上参加することを義務 会)により、公 開会社 づ けo 国有 資本 の有 任o株式会社は5人から では、委 員会 (報 酬、 限責 任 会 社 (国有 独 19名の取締役 会の設置 監査、指 名 委 員会 な 資会社)では、取締役 義務o ど)を設 置 し、それら 会 に従業 員代 表 の参 の委 員 会 の構 成 員の 加 を義 務 づ けo 有 限 過半 数は独 立取締役 責任 会社、株 式有 限

によることを義務化o 任意規定o会社 は、取 締 役 会へ従 業員代 表の参加 は

(日本の株 式会社) 取締役 は株 主総会で選任o公 開会社 は取締役会の設置義務o 会 社 法 で、委 員会 設置会社のみ義務化o 特になし

(出所:著者作成)

図表1‑6は、 アジアフロ ンテ ィア地域 の公 開会社 (中国 とベ トナムでは株 式会社)での、取締役会 と経営参加制度に関す る規定 を見た ものである。

全 てのアジアフロンテ ィア地域 (ミャンマー、 タイ、ベ トナム、 中国)は、

公開会社 (中国 とベ トナムでは株式会社)での取締役 の選任 は株 主総会 で行 い、かつ取締役会の設置義務がある。 なお、 日本 とアメ リカで も、取締役 の 選任 は、株主総会で行 なうことになっている。

独立 (外部)取締役 の制度化 に関 しては、 タイの公 開会社 お よび中国の公開 会社で義務化 している。

タイでは、公開会社法では外部取締役 としての独立取締役の設置義務 はな いが、SEC(証券取引委員会)の規定 に よ り、公 開会社 は全 て専 門取締役 と

しての独立取締役の設置 を義務づけた。

中国では、会社法 によ り上場会社 のみ外部取締役 としての独立董事 を置 く ことを義務づ けた。独立董事 は、CSRC(中国証券監査委員会)の規定によ り

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アジアのコーポレートカバナンスと外賓政策

資格、独立性、専 門性、経験 などの用件が定め られている。

なお、 日本の会社法では、委員会設置会社 のみ外部取締役 を義務づ けた。

アメリカでは、ニュー ヨーク証券取引所の上場基準 において、上場会社では 取締役の過半数を独立取締役 にす ることを義務づけた(8)

コーポ レー トガバナ ンスの視点でみると、 タイと中国の公開会社での独立 取締役の設置義務は、取締役会の経営監督機能の強化 を制度化 した ものであ ろう。上場企業に専門家 としての外部取締役の設置の制度化 は、取締役会で の外部取締役の監視 という観点でその成果が極めて注 目される

2‑6 アジアフロンテ ィア地域の監査役会

図表1‑7 監査役 (会)の特徴 ミャンマーの公開株式会社 監査役 は、外部でも内部でもよいo

ベトナムの株式会社 監査役会 (では監査役の1有 限会社名以上が会計士 または会計監査官である必1‑3名、株 式会社3‑5名)o株式会社 要○

タイの公開会社 監査役 会(3名以上)○さらに会計監査 人(SEC認証会計監 査人)の設置義務

中国の会社 監事会 (有 限責任会社、株 式会社、 国有独 資会社では、従業員代有 限責任会社は原則3名以上、株式会社3名以上) 表を3分の1以上参加義務o

(日本の公開会社) 監査役 (会)は、委員会設置会社以外の会社は設置する必要 (委員会設置会社では監査委員会を設置)

(アメリカの公開コーポレーション)SOX法で独 立取締役 のみによる監 査委員会 の設置 を義務 (出所:著者作成)

図表1‑7は、アジアフロンテ ィア地域の公 開会社 (中国 とベ トナムでは株 式会社)での監査役 (会)の特徴 についてみた ものである。

全てのアジアフロンティア諸国 (ミャンマー、ベ トナム、 タイ、中国)は、

監査役会 ない し監査役の設置義務がある

ベ トナムの株式会社では、会社法の規定によ り監査役会 を置 き、かつ監査 役の専 門性 と中立 ・公平性 を確保す るために、監査役の内に少 な くとも1名

ll

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は会計士 または会計監査官でなければならない としている

タイはSEC(証券取引委員会)の規定によ り、公開会社 は3人以上で構成 さ れる監査役会の設置 を義務づけた。 また、公開会社法では会計監査人の設置 義務がある。 タイの上場会社 はSECが認証 した者だけを会計監査人に選任す ることがで きるとしている。 コーポ レー トガバナ ンスの視点でみると、 タイ の公開会社での認証会計監査人、お よび監査役会の設置は、独立取締役 とと

もに、取締役会の経営監督機能の強化 を制度化 したものであろう。

中国の有限責任会社では原則3名以上、株式会社では3名以上の監査役 を置 くことを義務づけた。 さらに、中国の有限責任会社、株式会社、お よび国有 独資会社では、監査役会 に従業員代表 を3分の1以上参加することを義務づけ た。

日本の会社法では、監査役 (会)は、委員会設置会社以外の公開会社で葉設 置義務がある (委員会設置会社では監査委員会 を設置義務)。 アメリカでは、

SOX法で、独立取締役のみか ら構成 される監査委員会の設置 を義務づけた。

以上のように、ベ トナムとタイでは、監査委員会に会計士のような独立 し た専 門家による監査 を義務づけた。中国では、有限責任会社、株式会社、国 有独 資会社では、従業員代表 を監査役 に3分の1以上参加すること義務づけた

ことは注 目すべ きであろう

2‑7 アジアフロンテ ィア地域の コーポ レー トガバナンス

アジアフロンティア地域 の会社法は、 これまで考察 していたように相違点 もあるが、共通点のほうがはるかに多い。 これは、WTO加盟 による内外 資 の同一処遇、世銀 ・IMF等の国際機関の要求 (特 にタイ)世 界的なグローバ ル化の圧力、 国際会計基準 の対応、世界的な コーポ レー トガバ ナ ンス原理 (OECDコーポ レー ト原理など)の採用、海外投資家の圧力、金融の国際化の 圧力、直接投資の拡大、法整備‑の先進国支援、市場経済‑の移行、などの ためであろう。各国の会社法では、企業形態、株式、会社の機関、株主の権利、

株主総会、取締役会、監査役会 などの規定に関 しては、類似点 も多い。会社 とい う制度が、世界でほぼ共通ルールとして行 なわれて きているという歴史

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アジアのコーポレートカバナンスと外 資政策

的な状況が うかがわれ る。 アジアフロンテ ィア地域 の多 くの国は、中央集権 的な計画経済か ら市場経済体制 に移行 し、資本主義諸 国 と共通 なルールで競 争す るとい うことである。今後、会社法制が ます ます収赦す る方向に進 むの か、それ とも各国の政治 ・経済 ・社会 ・文化の異質性か ら多様 な会社法制度 になるのか興味深い課題であろう。

著者の見解 としては、アジア各国の会社法制度に関 してはかな りの共通性 が見 られるものの、現実の企業 ガバ ナ ンス構造 については今後 とも各国で多 様性が存在す るであろ うと考 えている。会社法制 ・ガバ ナ ンスについては、

情報開示、公正 な権力分立、チェ ック機能の強化 に関 しては、その ような方 向に進 んでい くと思われるが、実際の株主構造、支配構造、法 の執行、ステー クホルダー構造 などについては、各国ごとに相違が存在す る。つ ま り、 アジ アでは、 コーポ レー トガバナ ンスにおける所有構造や コーデ ィネー トに多様 性がみ られるのである。アジアフロンテ ィア地域のそれ らの具体的な特徴 と

して以下 を指摘で きよう

第1は、中国、ベ トナム、 ラオス、 ミャンマーの ようなア ジアフロンテ ィ ア諸国は、国が主要企業の大株主 として所有 している構造が まだ支配的であ る点である。 中国では、依然 として国営 ・公営企業 の経済 に占める割合が高 く、上場企業で も国が所有す る株式の割合が高い。す なわち、中国の上場企 業の実際の所有構造は、国有法人や国有資産管理法人 などが間接的にこれ ら の企業 を支配す るか、または国が直接 に所有す る形態が まだ多い。す なわち、

国や公有法人などが所有す る非流通株 の存在である。ベ トナムは、 中国以上 に国が主要企業の大株主 として支配的 している。 また、 ラオスや カンボジア もほぼ同様である。 ミャンマーは、社会主義国ではないが、長年経済 に占め る国営企業 に割合が現状で も依然 として高い。 この ように、 タイを除 くアジ アフロンテ ィア諸 国は、国が主要企業の大株主 として存在 しているとい う構 造がある。 この ような中国、ベ トナム、 ラオスな どのガバ ナ ンス構造 を、 ア

ジア社会主義国ガバナ ンスモデル と類型化 で きよう

第2は、 タイで典型 的に見 られ るような、大企業 ・企業 グループの所有構 造 は、依然 として家族所有 による特徴が見 られる点である。 タイの大企莱や 企業 グループでは、公開会社 は少 な く、家族所有の形態が多い。 さらに、そ

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れが公開会社 であっても非公開の家族所有持 ち株会社 による株式所有の割合 が高い。以上の ように、 タイでは、家族所有、いわゆるファミリー ビジネス という特徴 も持つ ガバナ ンス構造である。 この ようなタイのようなガバナ ン ス構造 を、アジアファミリービジネス・ガバ ナ ンスモデル と類型化で きよう。

第3は、 イ ンフォーマルセ クターが、企業の コーポ レー トガバナ ンスに大 きな影響 を与 えている点である。 インフォーマルセクターとして、中国、ベ トナム、 ラオスでは、共産党の存在が、 ミャンマーでは軍事政権の存在があ る。中国やベ トナムでは、企業のガバナ ンスにおけるステークホルダー とし て、共産党の企業委員会、地方委員会、中央の委員会などの力が強いのである。

第4は、 アジアフロンテ ィア諸国では会社法が整備 されて きているが、実 際の法の執行 に課題が多い点である。法律や各種規則が存在 して も、それを 遵守 し、 もし違反 した場合厳格 に取 り締 まるとい う、法の執行 にまだ問題が ある。

以上か ら、アジアフロンテ ィア諸国のガバナ ンス構造は、中国、ベ トナム、

ラオスなどのアジア社会主義国 ・ガバナ ンスモデル、お よびタイなどのアジ アファミリービジネス ・ガバナ ンスモデルに分類で きるであろう

この ような多様 な会社法 ・コーポ レー トガバナ ンスの制度 とい う視点で注 目されるのは、中国での経営参加の制度である。中国の会社法では、各種 の 経営参加が法制化 されている。中国の有限責任会社、株式会社、お よび国有 独資会社では、監事会 (監査役会)に従業員代表 を3分の1以上参加することを 義務づけた。 また、国有資本の有限責任会社 (国有独資会社)では董事会 (敬 締役会)の構成員 に会社の従業員代表 を入れることを義務づけた。 なお、一 般の有限責任会社お よび株式会社では、董事会‑従業員の代表 を入れること がで きるという任意規定を置いた。以上の ような監事会、董事会への従業員 代表の参加規定は、 トップマネジメン ト‑の経営参加 とい う観点か ら注 目さ れる。その意味で、経営参加の中国モデルと言 えよう。

ヨーロッパの ドイツな どで も監査役会‑の経営参加 は制度化 されている。

ドイツでは、共同決走法 によ り、2000人以上の従業員 を雇用す る株式会社、

株式合資会社、有限会社 などにおいて、資本側 としての経営者、従業員代表 としての一般従業員 ・中間管理者 ・労働組合代表は、資本側 と従業員側が同

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アジアのコ‑ポレ‑トガバナンスと外 資政策

数の代表 を出す ことによ り監査役会 を構成す る と規定 された。 この ような、

監査役会‑ の経営参加 は、 ドイツをは じめ、オランダ、デ ンマーク、ルクセ ンブルグ、 ノルウェー、スウェーデ ンで導入 されてお り、経営参加 の ドイツ モデル(9)とも言われている。中国は、 ドイツモデルに近い形での監査役会へ の経営参加であることか ら、 アジアの社会主義国中国での経営参加 の今後が 注 目される

3. アジアの投資環境と制度一 外資関連法の国際比較を 中心として

図表2‑1 アジアフロンテ ィア地域の外 資関連法

主要な外 資関連法 外 資企業の主要な企業形肯 旨JLL 外 資‑の各種規制と環境

カンボジア カンボジア王国投資法 外 国企業 の子 会社(1994、2003年 改 外 資所有企業、合弁企業)(100%移行 と外 資導 入政 策○ 外 国1企 業 の子 会 社 は外 資993年 頃か ら市 場 経 済‑ の51% ) 上の出資o適格投 資プロジェクト‑の各種優遇政策○

ラオス 外 国 投 資 奨 励 法(1)988、2004年 改 100%外 資所有企業、合弁 1イ(策 と外 資導 入 政策○ 外 資 出98新思考)政策による改革政6年からナン夕ナカーンーマ 企業、契約に基づく事業 域での投 資に各種優遇策○間規 定○ 奨 励 す る分 野 .地30%以 上o 外 資の存 続 期

ミャンマー 外 国投 資法(1988年)企業、契約に基づく事業o100%外 資所有企業、合弁 1軍事政権による規制、インフラの未整備、多重為替問題○988年 か ら外 資 導 入 政 策○

ベトナム 共通投 資法(2005年)100%外 資所有企業、合弁 1る改革政策と外 資導入 政策○内 資と外 資の投 資法 の一 本986年 か らドイモイ政 策 によ

企業、契約に基づく事業 化o 外 資 の存 続 期 間 規 定o各種 の外 資誘 致 政 策年にWTO加盟o 02007 タイ 投 資奨励法(1991、100%外 資所有企業、合弁 1960年 代 か ら外 資導 入 政 策

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ProjectPaperNo.20

中国 中外合資経営企業法改 正 )、 中外 合作 経(1979、2001 100%外 資所 有企業 (外 資 1978年から、改革 .開放によ 営 企 業 法(1988年、 独 資企業)、合弁企業 (

2CK)0年 改 正 )、外 資 外 合 資企 業 )、 中外 合作 る外 資導 入 政 策02001年 に 独 資企業法(1986年、 経営 (契約に基づく事業)、 WTO加盟o

(出所:著者作成)

図表2‑1は、 アジアフロンティア地域の外資関連法についてみた ものであ る。

カンボジアは、1994年にカンボジア王国投資法 を施行 し、外資を積極的に 導入する政策 を打ち出 した。海外か らの投資を促進す るために、 カンボジア 開発評議会

( CDC)

を設置 し、この下部組織 として投 資委員会

( CI B)

を設立 し、

投資家 に対 しワン ・ス トップ ・サー ビスを提供 している 政府は、民間資産 を国が収用 しない、販売価格規制 を しない、外 国投資家の外貨の購入 ・海外 外貨送金、利益 の海外送金 を認める、 などの規定 を投資法により明記 してい る。 さらに、投 資インセ ンテ ィブとして、適格投資プロジェク トに対する法 人税の免除、輸出税 の免税 などの優遇策 を講 じている。適格投資プロジェク トとは、100%輸 出型投資、各種製造業の投 資、各種 のイ ンフラ投 資な どカ ンボジア政府が歓迎する投 資プロジェク トである。なお、非適格投 資プロジェ ク トは、貿易、流通、サービス、金融、マス コミなどの優遇措置 を受けない 投資プロジェク トである。以上の ように、カンボジア政府 は投資法 を整備 し、

インセ ンテ ィブを提示す ることによ り、外 国企業の誘致 を行い、成果 を上げ つつある。

ラオスは、1988年 に外 国投資奨励法が制定 された。 この法律 は外 国企業 を 積極的に誘致することを目的 とし、外 国投 資家の財産は国有化 されないと外 国投資家の資産 を保障 している。 ラオスでは外 国投資の形態 について、①契 約に基づ く業務提携、②外 国投資家 と国内投資家 との合弁企業、③ 100パー セ ン ト外国投資企業 を規定 している。なお、合弁企業では、外国投資家は登 録資本の30パーセ ン ト以上 出資 しなければな らない とい う出資規制がある。

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アジアのコ‑ポレートガバナンスと外賓政策

また、ラオスでは、外資企業の存続期間(投資ライセ ンス存続期 間の有効期限) を設けなければならないとい う規定があ り、通常は50年以内、最長は75年以 内である。外資の資産 (土地の所有権 は除 く)の所有権 と知的財産権 を保証 し、

利益 などの海外送金 を認めている。奨励す る分野 ・地域へ投資する外 国投資 家 に対 して、関税、租税、規則、情報の提供 などの便宜 を与 えている

ミャンマーは、1988年に外 国投資法が公布 され、外国投 資を積極的に受け 入れる政策 に転換 した。100%外 資企業 を認め、合弁企業 は外 資側 出資比率 を35%以上 とした。 しか し、投 資環境 としての リス ク要因が多い ことか ら、

外国か らの投資は少ない状況である。最大の リスクは軍事独裁政権である点 である。閉鎖的な経済で、経済制裁などの問題 も大 きい。そのほかイ ンフラ の未整備、国際的援助の少なさ、外国為替での公定 レー トと実勢 レー トの著 しい乗離 とい う多重為替問題、 インフレーシ ョンの問題 などが大 きな課題 と なっている

ベ トナムは、 ドイモイ政策が決定 した後の1987年 に新たな外 国投資法が制 定 され、この法は外資を積極的に導入することを目指 した ものである。ベ ト ナム政府 は、外資を積極的に導入する攻策 として、1980年代後半か ら輸出加 工区を設置 し輸出志向の外資を誘致 した。 また、工業団地 も積極的に設置 し、

輸出志向とともに輸入代替 をも目的 とする外 資を誘致 した。ベ トナム政府 は、

2005年、 これ までの外 国投資法 を改正 して、国内企業 と外資企業 を区別 しな い共通投 資法 を制定 した。共通投 資法 は、ベ トナムの

WTO

加盟 に向けて、

従来の外国投資法 を全面的に見直 し、外国資本 と内国資本の投 資に関する法 制度 を一本化する投資法 として制定 された。共通投 資法は、国内資本 と海外 資本 を同等に扱 うとい うことを基本理念 とす る。共通投資法では、投資の優 遇投資分野 と優遇投資地域、お よび投資の禁止分野 を規定 している。海外投 資家の保障 として、投資家の資本 ・財産は国有化、没収 しない、投資秦の知 的所有権 を保護する、海外送金 を認める、内国投資家 と外国投資家の価格 と 料金の統一適用、などを規定 している。 さらに、国家 は外国投 資家 に対 して、

国内の商品 ・サー ビスの購入の優先、一定割合の輸 出規制 ・外貨の均等 ・現 地調達率の規制などは しない、 と規定 している。なお、ベ トナムは2007年 に

WTO

に加盟 した。

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ProjectPaperNo.20

ベ トナム共通投資法では投 資形態 として、 (1)国内投資家又 は外 国投資家 の100%投資形態、(2)国内投 資家 と外 国投 資家 との合弁形態、(3)BCC契約 (事業協力契約)、BOT(契約建設 ・運営 ・譲渡契約)、BTO契約 (建設 ・譲渡 ・ 運営契約)お よびBT契約 (建設 ・譲渡契約)による投資形態、 (4)営業分野の 開発への投資形態、 (5)投資活動 を管理するための株式の購入又は出資、 (6) 企業の合併及び買収 に従 う投資、(7)その他の合法的な直接投 資形態、がある。

ベ トナムでの合弁企業、100%外資企業、お よび各種 の外資契約形態において、

原則50年以内、特別 な場合70年以内 とい う合弁期限(契約期限規定)が存在す る。

ベ トナム旧外国投 資法では、外資系合弁企業については、取締役会の人的 構成 に関する国籍制限の規定が存在 していたが、共通投資法お よび2005年会 社法では、外資系合弁企業 を含む全ての外資系企業 において、取締役の国籍 制限は撤廃 された。 また、旧外 国投資法では、外 資側の合弁企業に対する出 資比率 は、下限が30%以上 と規定 されていた。新 たな共通投 資法では、外国 企業の出資比率 に関するこのような規定は撤廃 された。

タイは、アジアフロンティア地域で最 も早い時期か ら外資導入 を行い、輸 入代替 と輸出志向の工業化 を行い成功 した国である。 タイは、1960年代か ら 主に輸入代替 を目的 とする外資政策 を行い、1970年代前半か らは輸出志向の 外資 も積極的に受け入れる政策 を採 った。工場団地の整備、外資に対する各 種優遇策などを採用 し、 日本企業 を含む多 くの外 資が タイに進出 した。 タイ は、資本主義国であることもあ り、アジアフロンテ ィア地域の中では、外 資 に対する各種規制が緩い とい う特徴がある。

中国は、1978年頃か らの改革 ・開放政策により外資導入政策が行 なわれる ようになった。外資系企業 に適用する外資系企業法 (外商投資企業法)として、

合弁企業 を規定 した中外合資 (合弁)経営企業法(1979年施行、2001年改正)、

合作企業 を規定 した中外合作経営企業法(1988年施行、2000年改正)、100%

外資企業 を規定 した外資独資企業法(1988年施行、2000年改正)、外商投資株 式会社 を規定 した外商投資株式会社規定(1995年施行)な ど、が制定 された。

なお、中国は2001年 にWTOに加盟 した。

中国の合弁企業では、かつては会社存続期間の規定 としての合弁期限を設

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アジアのコーポレートガバナンスと外資政策

足 し、その期間は10年か ら30年 に設定す ることが義務づけ られていたが、現 在では一定の業種のみ合弁期限を定めなければならない以外 は、合弁期限を 定めることも定めないこともで きると改正 された。外商投資株式会社 は、会 社機関やその決議事項 については基本的に中国会社法が適用 され、董事会や 株主総会の議決についても会社法の規定が適用 される。合弁会社 と外商投資 会社 を比較 した重要な相違 として、合弁会社 の場合、定款変更、資本の増減、

合併、解散等の重要事項について董事会での全会一致が必要であるのに対 し て、外商投資会社ではその規定がないことである。合弁会社では、現地側の 少数株主が任命 した董事が反対すれば、 この ような重要事項は否決 される少 数株主に拒否権があるような形 となっている。外商投資株式会社では、会社 法の規定によ り特別決議事項で も董事会で過半数の賛成、株主総会で3分 に2 以上の賛成があれば議決で きるので、少数株主の拒否権 をめ ぐる紛争が発生

しに くい とい う特徴がある。そのため、 日本企業や欧米の企業などで、合弁 企業形態か ら外商投資会社形態への移行、新規設立の場合外商投資企業形態 での設立の動 きもみ られる。

4. おわりに

以上議論 してきたように、アジアフロンテ ィア地域では、会社法、労働法、

外資法などの法制度に関する整備がかな り進展 している。 しか し、 アジアフ ロンティア地域では、その執行 に課題が多い。つ ま り、法 は整備 された もの の、皆が法 を遵守 し、法律違反 をした場合は適正でかつ公正 な司法制度によ

り処罰 されるとい う、法の執行に問題がある

新制度派経済学 は、制度的要因、特 に市場での取引 コス トを重視 している 新制度派理論では、市場での取引にはコス トが発生すると考えた。現実の市 場では、取引 コス トがかかるので、新古典派経済モデルで仮定 したような効 率的な結果は生 じない。取引 コス トには、(D交渉、(む測定、(釘執行 などのコ ス トがある。新制度派経済学は、一国の制度的枠組みは、長期 間にわたる経 済パ フォーマ ンスを決定する要因 として最 も重要であるとしている。政府の 重要 な役割は、取引コス トを下げる制度的枠組みを作 ることである。 この制

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度的枠組みには、その国のフォーマルな制度、 インフォーマルな制度、お よ び執行 メカニズム、などがある。

アジアフロンティア地域では、法律 などで成文化 されたフォーマルな制度 は整備 されたが、インフォーマルな制度お よび執行 メカニズムの不備 などの ため取引 コス トが高 くなるとい う問題がある。執行 に関 しては、法の執行に 課題がある。 カンボジア、ラオス、 ミャンマー、ベ トナム、 タイ、中国とも 司法制度や監督機関は、先進諸国に比較するとまだ遅れている点が多い。特 にミャンマーは、法治国家 とい うよ り軍事国家 という側面が強い。著者の現 地調査 によると、中国では中小民間企業のみならず民間大企業で も新たな労 働契約 を規定 した労働契約法 を守 らない企業がかな り存在 している。む しろ、

労働契約法を無視す る現地資本企業が大半であるという。中国は、法治国家 ではな く人治国家であるとい う言葉がある くらい、法律 を遵守 しない傾向が ある。 イ ンフォーマルな制度に関 しては、汚職、不正、賄賂、 コネ (関係)、

地下経済の存在、共産党による支配、軍人による支配、などの問題がある。

アジアフロンティア地域は、国の法規制 などの制度、 インフォーマルな制 度、執行制度などの制度的枠組みが最 も重要な課題 となるであろう。つ ま り、

政府 による制度の強制執行(enforcement)なども必要 となるであろう。また、

行政か ら独立 した第3者の機 関によるモニ タリングが必要か もしれない。イ ンフォーマルな制度は、法律 による成文化やその厳格 な執行 などで、時間が かかるか もしれないが変えることがで きるのである。

図表3‑1 アジアフロンテ ィア地域の投 資環境での優位性 と問題点 投資環境での優位性 投 資環境での問題点

カンボジア 低廉な労働力o 戟争の痕跡oインフラ.サポートインダストリーの未発達o ラオス 低廉な労働力o政治的安定性○豊富な 内陸国○少ない人口oサポートインダスト

天然 資源o リーの未発達o

ミャンマー 豊富で低廉な労働力o仏教 国o豊富な 軍事政権 による政治リスクoインフラの未

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アジアのコーポレートガバナンスと外 資政策

ベトナム 低廉 で優 秀な労働力o 政治的安 定性08づく内外投 資の平等な処遇の原則o,000万 人の人口規模oWTO加盟に基 サポートインダストリー .インフラo政府の規制o

(出所:著者作成)

図表3‑1は、 アジアフロンテ ィア地域 の投 資環境 での優位性 と問題点 をみ た ものである。

カンボ ジアは、1991年 にパ リ和平協 定 に よ り内戦が終結 し、 その後市場経 宿‑ の移行政策 を実施 したが、戦争 の爪痕が残 りイ ンフラ整備 も極 めて遅れ ている。カンボ ジアは、地理的 には、タイお よびベ トナムに国境 を接 してお り、

両 国の経済発展 に影響 され、 タイ、ベ トナム、 そのほかのアセ ア ン諸 国、 中 国 との経済的、経営的 な交流 ・相互依存 を深 め なが ら発展す るであろ う。 イ ンフラの未整備、サポー トイ ンダス トリーの脆弱性 が最大 の障害要 因であ る が、低廉 な労働 力 の存在、諸外 国の各種 援助、外 資導入 政策 の推 進、GMS 開発 の恩恵 な どの要因 もあ り、 カ ンボ ジアの将来の発展が期待 され る。

ラオスは、1986年か ら、チ ンタナ カー ン ・マ イ(新思考)とい う社会主義か ら市場経済‑ の移行政策 を行 なっている。 ラオスは、イ ン ドシナの内陸国で、

人 口が約574万 人 と少 ないが、豊富 な天然 資源、共産党政権 に よる比較 的安 定 した政治状況の国である。注 目され るのは、隣国 タイ企業 に よる工程分業、

製品分業 を目的 とす る海外投 資が活発 であ ることであ る。 ラオスは、文化 的 に近 い タイを中心 としたアセア ン、お よび中国 との経済的、経営 的 な交流 ・ 相互依存 を深め るであろう。 ラオスの資源 開発 関連投 資 も注 目され る。

ミャ ンマー は、 アジア フロ ンテ ィア地域 で人 口が約5,700万 人 と多 く、天 然 ガスや各種 の鉱物 な ど豊富 な天然 資源 と豊か な農産品 を もち、優 秀 で豊富 な労働力が存在す ることか ら、最 もポテ ンシ ァリテ ィのあ る国の1つ であ る。

1988年 に外 国資本 を積極 的に導入す る投 資法 を制定 した ものの、軍事政権 に よる政治的 リスク、海外か らの経済制裁、 国際機 関か らの援助停止 な どに よ る国際関係 リス ク、閉鎖経済 な どの経済 リス ク、 イ ンフラ ・裾野産業 の未発

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達 という経営 リスクなどがあ り、現状では外 国企業の ミャンマー投資は困難 な状況 となっている。以上か ら、短期的には ミャンマーの国際経営環境 は悲 観的状況であるが、中長期的には最 も可能性 のある国の1つではないか と思 う。 まず、政治 リスクを克服すれば、優秀で豊富な労働力の存在、仏教 国と しての文化 的基盤、治安の良 さな どがあ り、約5,700万人の人口規模 は市場 として も大 きい。 また、豊富な天然資源の開発 も期待 される。 さらに、 ミャ ンマーはイン ドと地理的に接 し、アセア ンの一員であることか ら、イン ドや アセア ンとの経済的関係が密接 となるであろ う。GMS開発 の恩恵、AFTA の進展 などの要因もある。数十年単位で見 ると、 ミャンマーは最 も可能性 に 満ちた国ではないか と著者は考 えている。

ベ トナムは、1986年か ら ドイモイ(刷新)政策 を採 り、アジアフロンティア 地域の中では最 も順調に発展 している国である。特 に近年、外国か らの投資 も多 く、経済発展が著 しい。豊富で優秀 な労働力、人口約8,500万人の大 き な国内市場、GMS開発、AFTAな どの要 因か ら、近年 アジアフロンテ ィア 地域で多 くの外 国投 資を惹 きつ けている。 さらに、ベ トナムの

WTO

加盟に 基づ く内外投資の平等の処遇 を共通投資法 により実施 している。障害要因で あるインフラやサポー トイ ンダス トリー もまだ課題 も山積 していが、近年急 速に改善 して きつつある。ベ トナムは、 これか ら中国 との経済的 ・経営的な 交流 ・相互依存 を持 ちつつ、アセアンの一員 としての域内交流 ・相互依存 も 深めなが ら、経済発展 をす ると考えられる。

タイは、アジアフロンティア地域の先進国である。 タイは、経済発展の遅 れているタイ内陸部の開発、 さらにアセアンの一員であるラオス、ベ トナム などのアジアフロンティア地域 などとの交流 ・相互依存 を深めなが ら発展 し てい くであろう。タイは、優秀 な労働力の不足、賃金の上昇 などの問題 もある。

戦争の爪痕が残 り、経済発展 に取 り残 されていたイン ドシナ、お よび中国 といったアジアフロンティア地域 は、21世紀のこれか ら最 も発展が期待 され る可能性 を秘めた地域であろう。 ミャンマーを除 くアジアフロンティア諸国 は、新制度は経済学で言 うと取引費用が下がって きている。アジアフロンティ ア地域 の経済発展 は、雁行型経済発展(10)がい よい よ現実 になって きている といえるか もしれない。著者 は、 これか らも今後 とのアジアフロンティア地

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アジアのコーポレ‑トガバナンスと外 資政策

域 を注視 してい きたい と考 えてい る

(1) デ ラウェア法 につ いて は、 ミルハ ウプ ト(2009)、9‑15ペ ー ジに詳 しい 解説が あ る

(2)SOX法 につ い て は、 ミルハ ウプ ト(2009)、279‑312ペ ー ジに詳 しい解 説 が あ る。

(3)アメ リカの会社(Corporation)と閉鎖会社(CloseCorporation)につ いて は、Hamilton,R.W.(1996),お よび ミルハ ウプ ト(2009)に詳 しい解 説 が あ る。 なお、 閉鎖会社 は非公 開会社 であ る。

(4)LLC(LimitedLiabilityCompany)は、 出資者 は有 限責 任 で、 弁 護士 や 会計士等 の専 門家 に よる事業 に適 した企業形態 であ る。 日本 で は、合 同 会社 が類似 してい る。LLCの意思決定 は、事 業 に関す る事 項 につ いて は 原則 と して各構 成 貝 の過 半 数 (持 分 で は な く人 数 に過 半 数)に よ り行 な

う。

(5)呉(2008)、120‑126ペ ー ジ。

(6)ア メ リカのCorporationで の執 行 役(omcer)につ い て は、 ほ とん どの州 の会社 法 は、CorporateSecretaryと一 般 的 に よばれ る執行 役 の任 命 の み義務付 け、他 の執行役 の任 命 に任 意 と してい る (ミルハ ウプ ト(2009)、 34ペ ー ジ)0

(7)ミルハ ウプ ト(2009)、108ペ ー ジ、114ペ ー ジ。

(8)ミルハ ウプ ト(2009)、63ペ ー ジ。

(9)ドイツの場合 は、他 の国 と比較 して監査役会 の権 限が強 い。大会社 につ いて は、監査役会 の半数 を従業員代表 と して従業員が選任 す る形 となっ てい る。 さらに、監査役 会(Aufsichtsrat)は、執行役 を選任 す る権 限 を 持 ち、執 行役 会(Vorstand)は実 質 的 に、経 営 の業務 執 行 を担 う機 関 と して位置づ け られてい る。 また、執行役 と監査役 の兼任 は認 め られ ない。

ドイツで は、業務執行機 関 と しての執行役 会 と監査機 関 としての監査役 会 を明確 に分離 して、別個 の機 関 とす る システムで あ る。以上 の ような ドイ ツの経営参加 は、法律 に よ り明確 に制 度化 されてお り、世界 的 にみ

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PrqjectPaperNo.20

て も注 目すべ き経営参加の制度である。

ドイツでは、 この ような監査役会 に従業員代表が参加す る とい う経営 参加の制度が、1951年 に制定 された石炭 ・鉄鋼共同決走法、1952年 に設 定 された経営組織法に始 ま り、1976年 に制定 された共同決走法 により確 立 された。共同決定法では、2,000人以上の従業員 を雇用す る株式会社、

株式合資会社、有限会社 などにおいて、資本側代表 としての経営者、従 業員代表 としての一般従業員 ・中間管理者 ・労働組合代表は、資本側 と 従業員側が同数の代表 を出す ことによ り監査役会 を構成する。

さらに、 ドイツの経営参加 には、事業所 における経営参加 もある。事業 所 における経営参加 は、従業員 と経営者が事業所協議会 を通 して共同決 定する制度である。すなわち、経営参加では、勤務時間、福利厚生、賃 金などの労働条件に関する提案権、採用、配置転換 などに関する同意権、

作業場所の設計、作業手順、作業範囲などに関する協議権、解雇 などに 関す る意見表明権、雇用計画に関す る情報共有権 な どがある。提案権、

同意権の2つは、従業員の同意が必要 とされる点で、共同決定事項であ り、

その他 は協力事項である。

(10)雁行型経済発展 に関する代表的研究 として、小 島(2003)、小 島(2004)が ある。

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参照

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