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Clinical, pathological, and genetic analysis of sporadic inclusion body myositis in Japanese people

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Academic year: 2018

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学位論文審査の概要

博士の専攻分野の名称 博士(医 学) 氏名 蔡 華英

主査 教授 野口 昌幸 審査担当者 副査 教授 松野 吉宏 副査 教授 佐々木秀直 副査 教授 佐邊 壽孝

学位論文題名

Clinical, pathological, and genetic analysis of sporadic inclusion body myositis in Japanese people (日本人の封入体筋炎における臨床症状、筋病理所見と遺伝学的背景に関する研究)

孤発性封入体筋炎(IBM)は慢性進行性筋疾患であり、筋病理学的に炎症性変化に加えて筋線維内に 縁取り空胞やアミロイド沈着を認めるという特徴がある。その病態機序は不明であり、有効な治療法 はない。一方、遺伝性封入体筋症や縁取り空胞を伴う筋症においては、複数の原因遺伝子 が同定され ている。本研究では、IBMの遺伝学的背景を明らかにするために、IBM 23症例を対象に遺伝性封入体筋 症や縁取り空胞を伴う筋症の原因遺伝子であるDesmin, GNE,MYHC2A, VCP, ZASP, DNAJB6遺伝子について 遺伝子解析を行うと伴に、臨床症状と筋病理学的所見を検討した。その結果、23例中Desmin, VCP, DNAJB6

各遺伝子変化を認める症例は存在しなかったが、3例にMYHC2A遺伝子 p.V805Aを、1例にZASP遺伝子 p. V566Mを、もう1例にZASP遺伝子p.D673NとGNE遺伝子 p.V421Aとp.N635Kの複合ヘテロ接合を認めた。筋組 織免疫染色の検討から、このうちZASP遺伝子p.D673Nのみが多型であり、その他は病的変異の可能性が 高いことを報告した。また、臨床症状と筋病理所見の解析では、現在用いられている複数の国際IBM診 断基準を用いると、診断基準によってはIBMと診断できない症例も存在することを報告した。

学位論文審査では、副査の松野教授、副査の佐々木教授、主査の野口教授の順に質疑応答が行わ れた。IBMの筋組織免疫染色の方法と結果、今回認められた遺伝子変化の特徴、遺伝子変化を有するIBM と有しないIBMの発症機序、筋電図所見、申請者の母国である中華人民共和国におけるIBM有病率、国際 診断基準の有用性、今後の研究の方針などの質問を受け、申請者は全ての質問に対し、自身の研究結 果や過去の文献引用などから、概ね適切に回答したが、審査終了後に申請者より、免疫組織染色に用 いた試料は本来凍結筋組織であったにも関わらず、パラフィン包埋組織を用いたと学位申請論文に誤 って記載していたこと、それに伴い誤った回答をしてしまったことの申し出があった。該当箇所を訂 正した学位申請論文を再提出することを指示した。

この論文は、IBMの遺伝学的背景を明らかにした点と、現在の国際診断基準の問題点を明らかにした 点で高く評価され、今後のIBMの発症機序を理解する一助になるのみならず、正確なIBM臨床診断のため に重要な情報となる事が期待される。

参照

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