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営業線トンネル内におけるレール電食対策の一考察

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Academic year: 2022

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(1)

上塗り 7

テープ貼り付け 6

中塗り 5

下塗り 4

乾燥 3

錆処理 2

3種ケレン 1

施工方法 工程

上塗り 7

テープ貼り付け 6

中塗り 5

下塗り 4

乾燥 3

錆処理 2

3種ケレン 1

施工方法 工程

硬化シリコン樹脂 仕上塗り

⑩

アクリル樹脂 9 上塗り

ポリエステル系不織布 テープ貼付け

8

アクリル樹脂 中塗り

7

フェノール系樹脂 6 下塗り

ポリエステル系不織布 テープ貼付け

⑥

フェノール系樹脂 4 下塗り

乾 燥 3

リン酸水溶液 錆処理

2

3種ケレン 1

材 質 施工方法

工程

硬化シリコン樹脂 仕上塗り

⑩

アクリル樹脂 9 上塗り

ポリエステル系不織布 テープ貼付け

8

アクリル樹脂 中塗り

7

フェノール系樹脂 6 下塗り

ポリエステル系不織布 テープ貼付け

⑥

フェノール系樹脂 4 下塗り

乾 燥 3

リン酸水溶液 錆処理

2

3種ケレン 1

材 質 施工方法

工程

営業線トンネル内におけるレール電食対策の一考察

東京地下鉄(株) 正会員 武藤 義彦 東京地下鉄(株) 小林 実

軌道システム研究所 フェロー 佐藤 吉彦

1. はじめに

当社は施設の特徴として営業線の約84%(158km)をトンネル構築物が占めており、現場における保 守管理の問題点としてレール電食の発生がある。鉄道の直流電化区間ではレールを帰回路として用いているた め電流がレールを介して変電所に戻っており、敷設レール付近が常に湿潤状態となる箇所では、レールに流れ ている帰線電流が大地に漏洩する。このときにレール底部や締結装置等に電気化学的腐食が発生することをレ ール電食という。レール電食の進行が早い箇所では、レール等の鉄分が溶出し断面減少が起き短期間でのレー ル交換が必要となる。そのため過去にさまざまな対策が講じられてきたが有効的な対策は確立されていないの が現状である。今回、レール電食対策として液状樹脂を不織布に含浸しテープ状に成形したテープをレールに 貼り付ける「レール防食システム」を検討し、さらにレール対地電圧の低下、レール漏れ抵抗値の向上等の観点 から改良を施した方法にて試験を実施し、効果が確認されたので報告する。

2. レール防食システムの概要

レール防食システムは、レールの錆及び腐食を防止する ことを目的に開発され、他鉄道においては地上踏切部での 電食防止対策としても施工されている。レール交換前に敷 設するレール腹部及び底部の錆処理を施し、その後、下塗 り、中塗りにプライマーを塗布し、防食テープを貼り付け 仕上げにプライマー塗布して施工は完了する。(図-1)

3.試験箇所 図-1レール防食システム概要図 試験箇所は、千代田線の新御茶ノ水~大手町駅間におけ

る25mレールとした。この箇所は、コンクリート道床の 試験レール RC短まくらぎ区間で軌間内は排水溝となっている。(図-

2)線形的に縦曲線の勾配変更点のため、排水溝が滞水し 排水溝 やすく漏水も多く、常に湿潤状態の箇所のため、短期間に

レール電食が発生している。

4.施工方法 図-2 試験箇所断面図 このような環境下での試験に伴い、既存のレール防食シ

ステムを検討した結果、さらに絶縁性の向上を目的に、従 来のレール防食システムを改良した方法で施工を行った。

改良点として防食テープを2重に貼り付け、システムの 表面保護を目的に仕上塗りとして硬化型シリコン樹脂を採 用した。(図-3)

また、敷設時にはレール締結部にシステムの保護を目的

にレールガードを取り付けた。(図-4) 図-3 レール防食システムの改良

キーワード:レール電食、漏洩電流、防食テープ、レール防食システム、漏れ抵抗値

連絡先:〒110-8614 東京都台東区東上野3-19-6 東京地下鉄(株)鉄道本部 工務部工務課 TEL03-3837-7092 土木学会第59回年次学術講演会(平成16年9月)

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4‑050

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750

328 300

0 3.9 100 200 300 400 500 600 700 800

敷設前 敷設後 開封前 開封後

Ωkm

5.試験結果

今回の効果を確認するため、定期的(3ヶ月毎)に現場調査 を実施した。現場調査の方法としては締結装置を取り外しレー ルを高上後、目視により異常の有無を確認した。

また、敷設前、敷設直後及び3ヶ月後に漏洩電流測定も実施 レールガード レールガード した。

(1)目視による結果

①敷設後3ヶ月経過

レールガードに錆が付着している箇所が軌間内側に2箇所 材質=SUS304

発生した。この箇所のテープにシワや膨らみが確認されたた 厚さ=ガード0.5㎜ 絶縁部0.5㎜ め、テープ開封を実施したところレールベース部に電食によ 図-4 レールガード取り付け図 る腐食が発生していた。

この原因として、締結装置を取り付ける際にレ―ルガード により防食テープを損傷したために漏洩電流が流れて電食が

発生したと考えられる。対策として、レールガードのベース 改 良 前 改 良 後 部の折り返し部を短く改良し(図-5)、 防食テープが損傷

しにくいようにした。なお、腐食箇所は処理した後に再度防 食テープで補修を行った。

②6ヶ月経過後

前回と同様に調査した結果、電食等による異常は確認され

ず良好な状態であった。 図-5 レールガード改良図

(2)漏れ抵抗試験による結果

試験区間25mレールの漏れ抵抗値を測定し、その値をkm 当りに換算した結果(Ω・km)を図-6に示す。

敷設前のレール漏れ抵抗値は3.9Ω・kmとかなり低い値で あり電食が発生しやすい状況が確認できる。なお、一般的に地 下鉄専用軌道においての漏れ抵抗値は8.5Ω・km程度とされ る。敷設後の測定値は 750Ω・kmと敷設前と比較すると1 92倍と向上した。敷設後3ヶ月は、テープ開封前では300 Ω・km(敷設前の77倍)、テープ補修後では 328Ω・km

(敷設前の84倍)の測定結果が得られ、レール漏れ抵抗の向

上が確認できる。 図-6 漏れ抵抗試験結果 6.まとめ

現在、試験敷設から6ヶ月経過したが、これまでの追跡調査結果からもレール電食が発生しておらず良好で であり、漏れ抵抗試験結果からも今回のレール防食システムの有効性が確認された。また、試験敷設したゴム クリップ区間では、従来のレールガードではレール防食システムの施工面を損傷するため、改良型のレールガ ードの取付けが有効であることがわかった。

今後も追跡調査(3ヶ月毎)を継続してレール防食システムの効果の持続性を確認し、有効的なレール電食 対策として検証を重ねていくとともに、今後の課題としては費用対効果を考慮したレール防食システムの施工 基準、施工方法の標準化の確立を行う必要がある。

【参考文献】

御船・阿部・江成:レール防錆・防食テープの開発, JREA 1996年 VOL39 No7 P33~P35 3ヵ月後 土木学会第59回年次学術講演会(平成16年9月)

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参照

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