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踏切内レールの腐食量に関する一考察 鉄道総合技術研究所

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Academic year: 2022

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(1)土木学会第66回年次学術講演会(平成23年度). Ⅳ‑117. 踏切内レールの腐食量に関する一考察 鉄道総合技術研究所. 正会員○髙須. 豊. 鉄道総合技術研究所. 正会員 片岡 宏夫. 鉄道総合技術研究所. 正会員 細田. 充. 1.はじめに 踏切内に敷設されたレールに発生する腐食および電食によって、レールの破断に至る事例が発生している。 既往の研究ではレールの腐食および電食がレールの余寿命に影響を及ぼすことが確認されているものの 1)、レ ールの底部に発生する腐食および電食は、目視検査や超音波探傷等による検知が困難なことから、その管理手 法の確立が望まれている。レール底部の腐食および電食の傾向を把握し、腐食量と余寿命の関係を明らかにす ることは、レールの管理に寄与するものと考えられる。本稿では、踏切内レールの腐食および電食の発生状況 を調査した結果について報告する。 2.腐食・電食発生状況の調査. 表1 踏切内レールの諸元. 1) 腐食・電食レールの収集 表1に、収集した踏切内レール 12 本の諸元を示す。腐. No.. 食および電食による減肉が著しい場合は余寿命が短いこ. 1 2 4 5 6 7 11 12 13 14 15 16. とから、レールは、腐食の程度が顕著でない 50kgN レール (長さ 1.5m)とした。レールは、レール交換で発生したも のであり、製造および敷設の後、撤去に至るまで再用履歴 のないレールである。踏切の線形は、全て直線である。 2) 底部厚減少量、底側部腐食量の測定 踏切内レールの表面の錆を除去して素地を露出させた 上で、図1に示す底部厚減少量および底側部腐食量を測定. 経年 年間通トン 累積通トン 幅員 定尺・ロング (年) (万トン) (万トン) (m) 27 200 4,320 12.8 定尺 27 200 4,320 12.8 定尺 27 200 4,320 12.8 定尺 27 200 4,320 12.8 定尺 35 600 29,000 4.0 ロング 35 600 29,000 4.0 ロング 37 690 34,670 4.6 ロング 17 690 13,240 9.3 定尺 17 690 13,240 9.3 定尺 42 720 39,850 4.7 ロング 22 690 16,790 6.5 ロング 22 690 16,790 6.5 ロング. した。底部厚減少量および底側部腐食量の測定および算出 方法を、以下に述べる。 ① 底部厚減少量 まず図2に示すように、レール底面中央および左右各. 底部厚減少量. 底側部腐食量. 30mm の位置の 3 測線におけるレール底面の凹凸量を測定 した。レール底面凹凸量の測定結果の例を図3に示す。凹 凸量の測定結果から最大値を読み取った。. (a) 底部厚減少量. (b) 底側部腐食量. 図1 各種腐食量 30mm 30mm 底面における測線. レーザ-変位計. (a) 測定位置. (b)測定状況 図2 レール底面凹凸量測定. キーワード レール、腐食、電食、踏切 連絡先 〒185-8540 東京都国分寺市光町2-8-38 (公財)鉄道総合技術研究所(軌道構造) TEL042-573-7275. ‑233‑.

(2) レール底面凹凸(mm). 4.0. 底部厚減少量. 3.0. レール底面凹凸(mm). 土木学会第66回年次学術講演会(平成23年度). Ⅳ‑117. No.11. 2.0 1.0 0.0 -1.0. 締結位置. 締結位置. 締結位置. -2.0. 0. 200. 400. 600. 800. 4.0. No.2. 3.0 底部厚減少量. 2.0 1.0 0.0 -1.0. 締結位置. 締結位置. -2.0. 1000. 0. 200. レール長さ方向距離(mm). 400. 600. 800. 1000. レール長さ方向距離(mm). (a) 締結位置で底部厚減少量が最大となる例. (b) 締結位置間で底部厚減少量が最大となる例. 図3 レール底面凹凸量測定結果の例 6. レール底部幅方向の腐食量の最大値を読み取った。 3.測定結果 図4に、最大底側部腐食量が 13.5mm となった 1 本を除く 11 本の 踏切内レールの最大底部厚減少量と最大底側部腐食量の関係を示 す。また、測定の結果、以下のことが分かった。 1) 12 本中 8 本のレールの底部厚減少量が、レール底面と軌道パッ ドが接触する締結位置で最大となった。. 最大底部厚減少量(mm). ② 底側部腐食量. 5 4 3 2 1. 0. 2) 12 本中 7 本のレールの底側部腐食量が締結位置で最大となった。 4) 最大底部厚減少量は 1.5~4.6mm、最大底側部腐食量は 13.5mm となった 1 本を除くと 1.0~5.0mm であった。 5) 底側部の腐食が進行したレールでは、底部厚の減少もある程度. 0. 1 2 3 4 5 最大底側部腐食量(mm). 6. 図4 最大底部厚減少量と 最大底側部腐食量の関係. 進行していた(図4) 。 6) 最大底側部腐食量が 13.5mm となったレールの最大底部厚減少量は 2.3mm であった。 4.考察 踏切内レールの腐食および電食の発生状況を調査した結果、底面および底側部の腐食の形態には様々なケー スがあり、締結位置で底部厚が最大となる場合とそうでない場合があった。この要因としては、レール底面と 軌道パッドの当たり方や腐食環境の違いによるものと考えられる。また、底側部で腐食が進行しているレール では、底面でもある程度腐食が進行している傾向が認められた。この結果は、底部厚減少量を管理することで 底側部が腐食しているレールをある程度管理できる可能性を示唆している。それにより、腐食量と、底側部が 腐食および電食したレールの曲げ疲労試験による余寿命の評価結果から、レールの余寿命の評価が可能になる と考えられる。 なお、底側部で大きく腐食しながら底部厚が減少していなかったレール 1 本については、底側部の腐食部位 が他の 11 本のレールと比較してレール長手方向に長いことは確認されているが、そうした腐食形態に至る要 因については特定されていない。そのため、今後も、腐食形態や摩耗量を含め、様々な観点からレール余寿命 の評価についての検討を進めていく必要があると考えられる。 5.まとめ 本稿で述べた調査結果および一考察は、限定的なサンプルに基づくものであることから、今後も同様の調査 を継続してサンプル数を増やすとともに、レールの曲げ疲労試験を進め、腐食および電食したレールの腐食量 と余寿命の関係を明らかにし、それによってレールの管理に寄与するデータを得るための研究を進めていく。 参考文献 1) 弟子丸将他:腐食および電食レールの余寿命と腐食量の研究、第 63 回土木学会年次学術講演概要集、2008. ‑234‑.

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