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歌津大橋の津波流出に関する水理実験 八戸工業大学

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Academic year: 2022

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(1)土木学会東北支部技術研究発表会(平成25年度). I-31. 歌津大橋の津波流出に関する水理実験 八戸工業大学. 学生会員 ○雪田 康平. 八戸工業大学. 正会員. 長谷川 明. (株)長大. 正会員. 虻川 高宏. 1.はじめに 2011 年東北太平洋沖地震による津波によって、多くの橋梁が被災した。橋梁上部工の流出被害が発生した ことにより、今後、橋梁の津波対策が重要になると考えられる。被災した宮城県南三陸町にある歌津大橋は、 スパンによって形式が異なる PC 橋である。流出したスパンや流出を免れたスパンがあり、流出状況がスパン によって異なる。被災写真(図-1)を見ると、スパン 6 (11 本主桁)では上部工がスライドして落橋したのに対 し、スパン 9 (4 本主桁)では上部工が横転して落橋したと考えられる。そこで、スパン 6、9 の 2 種類のアクリ ル模型を作成し、ゲート式水路を用いて水理実験を行い、結果を検討した。 2.実験概要 (1) 実験方法 実験水路幅の関係から、縮尺を1/50 とした。 フルード数を一定として実験を行った。被災映像. スパン 9 スパン 6. より解析された流速が当該地区で3.9m/sec と報 告されている1)ことから、現地観測値の1⁄√50倍の 約0.55m/sec とした。実験では、流速制御のため に水深11cm上の水路に津波が浸入することとし、 模型に一定の波が被ることを条件とした。. 図-1 歌津大橋被災写真(国土交通省から). (2) 橋梁模型 スパン6模型は、主桁本数が11本、橋長288.3mm、 幅員166mm、地覆を含む桁高25mm のアクリル 製模型で、中央に厚さ6mmの中間横桁、両端部に 厚さ11mmの端横桁を取り付けた。 スパン9模型は、主桁本数が4本、橋長290mm、 幅員166mm、地覆を含む桁高40mm のアクリル 製模型で、中央から100mm の位置2ヶ所に厚さ 4mmの中間横桁を取り付けた。本来スパン9模型 は橋長598mmとなるが、水路幅の上限が300mm となるため、両サイドをカットしたものを使用し た。スパン6,9橋梁模型写真、模型断面図を図-2. 図-2 スパン 6(左),9(右)橋梁模型写真、模型断面図. に示す。 (3) 模型および流速計設置位置. 模型設置位置は、2つの模型の上面が同一の高さとした。水槽水深が11cmであるから、スパン6では桁下空 間が13.5cm、スパン9では桁下空間が12cmとなる。流速計位置は、スパン9模型の中央(水路底面から14cm)とし た。 キーワード. 2011 年東北地方太平洋沖地震、津波、橋梁、歌津大橋. 連絡先. 〒031-8501 八戸市妙字大開 88-1 八戸工業大学 TEL 0178-25-8075 FAX 0178-25-8075 至 仙台.

(2) 土木学会東北支部技術研究発表会(平成25年度). 30. 分力 (N). 20 10. スパン6Fx. スパン6Fz. スパン9Fx. スパン9Fz. 0 -10. 0. 1. 2. 3. 4. -20. 衝撃時. 定常時. -30. 1sec. 1sec. 5. 6. 7. Fx. 8. 9. 10. Fz. 時間 (sec). 図-3 スパン 6,9 模型実験分力グラフ 3.実験結果 ここでは、津波が最初に衝突したときを衝撃時、その 1 秒後 の 1 秒間を定常時として考察する。 1)分力グラフ、流況写真:スパン 6,9 模型実験分力グラフを図-3 に示す。橋梁模型に作用した水平、鉛直方向の分力の 1 回目の 計測結果である。3 回の実験結果の平均から Fx の衝撃時の最大 値は、スパン 6 が 12.9N、スパン 9 が 18.3N、定常時はスパン 6 が 1.1N,スパン 9 が 2.2N となって、いずれも桁高の高いスパン 9 が大きい。一方、Fz の衝撃時の最大値はスパン 6 が-15.1N,スパ ン 9 が-22.0N となる。定常時の Fz はスパン 6 が-1.2N,スパン 9 が-0.8N となり、ほぼ同一の揚力を発生させていた。図-4 からは. 図-4 スパン 6,9 流況写真. 波形や空気の流れなどの違いは明確には確認できない。 (2)水平抗力係数Cd:流速Vxが0.55m/sec となるよ うに3回の平均値を換算し、定常時での水平力Fxから 水平抗力係数Cdを式(a)を用いて求め表-1に示す。併 せて、気仙大橋模型(桁高48mm)2)、直方体模型(寸 法48*270*266mm)の実験結果も記載する。. 表-1 水平抗力係数 Cd の計算 橋梁模型 スパン6 スパン9 気仙大橋 木製直方体. Fx(s) (N) ρ w(kg/m3) Vx (m/sec) A(m2) 1.053 1000 0.55 0.0072075 2.164 1000 0.55 0.0116 11.463 1000 1.22 0.01296 4.046 1000 1.00 0.01296. Cd 0.97 1.23 1.22 0.62. 表-1から抗力係数は、スパン9模型≒気仙大橋模型>スパン6模型>直方体模型の順となる。また、形状が似 ているスパン9橋梁模型と気仙大橋橋梁模型の値はほぼ同じである。さらに、直方体模型の水平抗力係数Cdが 最も小さな値を示し、多主桁のスパン6模型は、直方体とスパン9模型の間に位置づけられている。このため、 主桁本数が増えるにつれて直方体模型の形状に近づくと考えられる。 4.おわりに 歌津大橋の異なる被災について実験による検証を行った結果、形状の違いによって水平力は大きく異なり、 一方鉛直力の違いは少ない、また、抗力係数Cdが異なるなどが明らかになった。しかし、このことが実際の 流出状況と関連しているかは現時点では解明されていない。流出状況が異なる要因は構造材料の違い、幅員の 違いなどの影響も考えられる。引き続き検討していきたいと考えている。 参考文献 1) Yulong ZHENG 他:EVALUATION FOR OUTFLOW OF GIRDER DUE TO TSUNAMI、土木学会第67 回年 次学術講演会講演概要、I-029、2012 2) 中村悠人ら:津波による気仙大橋流出に関する水理実験、鋼構造年次論文報告集、No.21、2013.11.

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