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含 水 モ ニ タ リ ン グ技 術 を利 用 した 高 精 度 レー ザ ー 木 材 加 工 シ ス テ ム

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Academic year: 2021

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(1)

含 水 モ ニ タ リ ン グ技 術 を利 用 した 高 精 度 レー ザ ー 木 材 加 工 シ ス テ ム

報告者

共同研究者

大学院総合理工学研究科東大阪モ ノづ くり専攻 助教授 橋新裕一 株式会社 レザ ック 代表取締役 柳本忠二

1.背 景

現 在 、 抜 型 加 工 の 基 板 の 一 つ と して 、 合 板 が 用 い られ て い る 。 合 板 とは 、 湿 気 に よ る 反 り返 りを な く し、 ま た 強 度 を 向 上 させ る た め 、 木 目が 垂 直 に な る よ うに 奇 数 枚 重 ね られ た 木 材 を 指 す 。 株 式 会 社 レザ ッ ク で は 、 抜 型 の 基 板 に合 板 を使 用 して い る。 抜 型 用 刃 物(ト

ム ソ ン 刃 と呼 ば れ る 長 尺 の1枚 刃)を こ の 合 板 に取 り付 け る た め 、CW‑CO2レ ー ザ ー に よ っ て 合 板 の 溝 加 工(貫 通)を 行 っ て い る。 レー ザ ー 加 工 に は 高 精 度 ・高 品 質 な 加 工 が 行 え る 、 非 接 触 な 加 工 の た め 工 具 の 磨 耗 が な い 、大 気 中 で 行 え る 、 な どの 利 点 が あ る。 一 方 、CW‑CO2 レー ザ ー の 照 射 波 長 で あ る10.6μmは 水 の 分 子 振 動 に 一 致 す る波 長 で あ る た め 、 レー ザ ー エ ネ ル ギ ー は 水 に 強 く吸 収 され る。そ の た め 、合 板 に含 ま れ る 水 分 量 に よ っ て 加 工 精 度(溝 断 面 の 形 状 や 溝 幅)が 異 な る とい う問 題 が あ る。 と く に 表 裏 の 溝 幅 が 異 な る と、 基 板 の 反

り返 りや 破 損 が 生 じて しま う。 加 工 精 度 が 異 な る と、 トム ソ ン 刃 を し っ か り固 定 す る こ と が で き な い 。 現 状 で は 、 加 工 前 に 合 板 の 重 量 を 計 測 し、 あ らか じ め試 行 して 、 レー ザ ー 照 射 条 件 を 見 出 して か ら レー ザ ー 加 工 を行 っ て い る 。 しか しな が ら、 こ の 場 合 で も合 板 の 部 位 に よ っ て 水 分 量 が 異 な る の で 、部 位 に よ っ て加 工 精 度 が 異 な る。水 分 量 の 分 布 を 事 前 に 、 あ る い は 実 時 間 で 知 る こ と が で き れ ば 、 そ の 水 分 量 に 見 合 っ た 最 適 な レー ザ ー 照 射 条 件 で 高 精 度 な加 工 が で き る と考 え られ る 。

2.目 的

合 板 の 水 分 量 の モ ニ タ リ ン グ 方 法 と して 、 レー ザ ー 照 射 中 に発 生 す る加 工 音 に 着 目 した。

レー ザ ー 照 射 中 に発 生 す る加 工 音 は 材 料 の 水 分 量 、 吸 収 係 数 、 分 子 配 列 な ど に よ っ て 変 化 す る。 した が っ て 、 レー ザ ー 加 工 音 か ら材 料 の 特 性 や 状 態 を 判 別 す る こ とが 可 能 で あ る と 考 え られ る 。 そ こ で 、 本 研 究 で は加 工 精 度 を 向 上 させ る た め 、 こ の加 工 音 を解 析 して 、 そ の 情 報 か ら水 分 量 を モ ニ タ リン グ し、 レー ザ ー の 照 射 パ ラ メ ー タ ー を制 御 で き る レー ザ ー 加 工 シ ス テ ム の 開 発 を 目的 と し た。

レー ザ ー 加 工 音 か ら材 料 の 状 態 を判 別 す るた め に は 、 レー ザ ー 加 工 音 が 変 化 す る原 因 を 詳 し く調 べ る 必 要 が あ る。 そ こ で 、 今 年 度 は レー ザ ー の 照 射 部 位 、 レー ザ ー の 照 射 エ ネ ル

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ギ ー 、 合 板 の 水 分 量 と レー ザ ー 加 工 音 特 性 との 関 係 を調 べ 、 加 工 音 を 利 用 した 水 分 量 の モ ニ タ リ ン グ の 可 能 性 を 実 験 に よ っ て 検 討 した 。

3.研 究 組 織

近 畿 大 学:橋 新 裕 一 、 佐 野 秀(D2)、 宇 野 晴 木(M1) レザ ッ ク:柳 本 忠 二 、 清 水 隆 司

4.研 究 方 法

実 際 の レー ザ ー 加 工 で はCW‑CO2レ ー ザ ー が 用 い られ て い る が 、第 一 段 階 と して パ ル スCO2 レー ザ ー(TEA型 、 照 射 波 長10.6μm、 パ ル ス 幅80nsec)を 用 い た 。 実 験 配 置 図 を 図1に 示 す 。 レー ザ ー は 焦 点 距 離10cmのZeSe平 凸 円 レ ン ズ で 集 光 し、 試 料 に 垂 直 照 射 した 。

レー ザ ー 照 射 に よ り発 生 す る加 工 音 の 測 定 に は 、超 音 波 音 圧 計(測 定 範 囲20Hz〜70kHz、

無 指 向 性)を 用 い た 。 音 圧 計 は 非 接 触 ・空 気 中 に配 置 して 受 音 し 、 デ ジ タ ル オ シ ロ ス コ ー プ に よ り加 工 音 波 形 を観 測 した 。

試 料 に は 厚 さ18㎜ の 合 板(シ ナ 材 、9層)を 用 い た 。24時 間 水 に浸 漬 させ た 吸 湿 合 板 、 自然 乾 燥 させ た 自然 乾 燥 合 板 、100°Cの 電 気 炉 に よ り十 分 に 乾 燥 させ た 乾 燥 合 板(重 量 が 減 少 しな い 状 態 ま で 乾 燥 、 約3時 間)の3種 類 を 用 い た 。

加 工 音 実 験 は合 板 の 照 射 部 位 に よ る違 い 、 照 射 エ ネ ル ギ ー に よ る 違 い 、 故 意 に 合 板 に 水 分 を含 ま せ 、 そ の 含 ま せ た 部 位 に よ る違 い に つ い て 調 べ た 。

超音波音圧計

10cm 10cm

45°

反 射 ミラー

平 凸 円 レ ン ズ(ZnSe)

レー ザ ー 加 工 音

合板

オ シ ロス コー プ

(3)

5.研 究 成 果

本 研 究 で は 、 レー ザ ー の 照 射 条 件 お よび 合 板 の 状 態 を 変 化 させ 、 レー ザ ー 照 射 に よ っ て 発 生 す る加 工 音 が どの よ うに 変 化 す る か を調 べ た 。

5‑1.照 射 部 位 に よ る違 い(吸 湿 合 板 と 自然 乾 燥 合 板 との 比 較)

合 板 の 照 射 部 位 に よ る レー ザ ー 加 工 音 の 違 い を 調 べ た 。 吸 湿 合 板 と 自然 乾 燥 合 板 との 比 較 を行 っ た 。 レー ザ ー の 照 射 条 件 は 照 射 エ ネ ル ギ ー‑50mJ、 照 射 面 積0.75㎜2、 照 射 エ ネ ル ギ ー 密 度6.67J/cm2と し、 無 垢 の試 料 に1パ ル ス 照 射 した 。 合 板 の 大 き さ は 、210h×297w

×18t㎜ と した。

発 生 した レー ザ ー 加 工 音 波 形 の 第1ピ ー ク か ら第2ピ ー ク ま で を加 工 音 の 最 大 振 幅 とす る。 図2(a)に 示 す20点 に レー ザ ー 照 射 を 行 い 、 加 工 音 が どの よ うに 変 化 す る か を観 測 し た 。 図2(a)で 示 した20点 の 照 射 点 の 内 、 ① 〜 ⑤ を下 端 、 ⑥ 〜 ⑩ を 上 端 、⑪ 〜 ⑳ を 中央 部

と して 照 射 部 位 の 区分 を行 っ た 。 図2(b)よ り、 各 照 射 部 位 に お い て 自然 乾 燥 合 板 に 比 べ 、 吸 湿 合 板 の 場 合 に 加 工 音 の 最 大 振 幅 が 大 き い 。 す な わ ち 、 合 板 の 水 分 量 が 多 い 場 合 に 、加 工 音 は 大 き くな る こ と が 確 か め られ た 。 ま た 、 吸 湿 合 板 の 場 合 に 比 べ て 、 自然 乾 燥 合 板 で は 照 射 部 位 に よ る加 工 音 の 最 大 振 幅 に 大 き な バ ラ つ き が 見 られ た 。 こ れ は 照 射 部 位 に よ っ て 乾 燥 の 程 度 に バ ラ つ き が あ る た め と考 え られ る。 す な わ ち 、 水 分 の 多 い 部 位 で は加 工 音 が 大 き く 、 乾 燥 し て い る 部 位 で は加 工 音 が 小 さい た め で あ る。

5‑2.照 射 部 位 に よ る違 い(十 分 に 乾 燥 させ た 合 板 の 場 合)

十 分 に 乾 燥 させ た 合 板 の 場 合 に つ い て も 、 前 項 と同 様 に 、 照 射 部 位 に よ る 加 工 音 特 性 の 違 い を調 べ た 。照 射 部 位 に よ る加 工 音 波 形 を 図3に 示 す 。合 板 の 大 き さは 、30h×30w×18t㎜

と した 。 図 の よ うに 、 十 分 に 乾 燥 させ た 合 板 の 場 合 の 加 工 音 の 最 大 振1幅は 、 照 射 部 位 に 依 らず ほ ぼ 一 定 で あ っ た。 こ の こ と か ら、 表 面 の 水 分 量 が ほ ぼ 一 定 で あ れ ば 、 加 工 音 の 最 大 振 幅 は 照 射 部 位 に依 らず ほ ぼ 一 定 とな る こ とが 分 か っ た 。 ま た 、 そ れ ぞ れ の 照 射 部 位 に お

い て加 工 音 波 形 の 比 較 を 行 う と、 加 工 音 発 生 か ら0.03‑0.05msecと0.08‑0.11msecの2

箇 所 の 波 形 に わ ず か な 変 化 が 観 測 され た が 、 他 の 部 分 に は 大 き な 加 工 音 波 形 の 違 い は 観 測

297mm

図2(a)合 板 照 射 部 位

(4)

(﹀)出鯉・ミ冥ム出掴e如H暴

00.020.040.060.080.100.12

時 間(ms)

図3照 射部位による加工音波形

30mm

され な か っ た 。 した が っ て 、 発 生 す る レー ザ ー 加 工 音 の 最 大 振 幅 お よ び 波 形 は 、 照 射 部 位 に 依 らず ほ ぼ 一 定 と な る こ とが 分 か っ た 。

5‑3.照 射 エ ネ ル ギ ー に よ る違 い

乾 燥 合 板 を用 い て 、 レー ザ ー 照 射 エ ネ ル ギ ー に よ る加 工 音 特 性 の 違 い を調 べ た 。 合 板 の 大 き さ は30h×30w×18t㎜ と した 。 実 験 の 結 果 、 図4に 示 す よ うに 、 レー ザ ー の 照 射 工

(5)

1・5‑一 乾 燥 部 位

ε1つ 一 吸湿部位

解o.5 ミ て0 .0 ム 出 詞皿 一〇・5

e 湘.1.O

H 異.1 .5

00.020.040.060.080.10 時 間(ms)

図5(a)乾 燥 部 位 お よび 吸 湿(表 面)部 位 に お け る 加 工 音 波 形 の 比 較

図5(b)照 射 部 位 お よび 吸 湿 部 分

ネ ル ギ ー の 増 加 に伴 い 、 発 生 す る加 工 音 の 最 大 振 幅 は 大 き くな っ た 。 加 工 音 の 波 形 を 比 較 す る と 、発 生 す る加 工 音 の位 相 が 大 き く変 化 し、 照 射 エ ネ ル ギ ー の 増 加 に伴 い 第2ピ ー ク 以 降 の 位 相 の ず れ が 長 くな る こ と が 分 か っ た 。 これ は 照 射 エ ネ ル ギ ー が 大 き く な る と、 蒸 発 気 化 させ る 水 分 量 が 増 加 す る た め と考 え られ る。

5‑4.合 板 に 含 ま せ る水 分 の 部 位 に よ る違 い

乾 燥 合 板 を用 い て 、 故 意 に 水 分 を 含 ま せ て 、 水 分 を含 ま せ る合 板 の 部 位 に よ る加 工 音 の 違 い を調 べ た。 合 板 の 大 き さ は 、30h×30w×18t㎜ と した 。 水 分 を合 板 の 表 面 に含 ませ た 場 合 お よび 内 部 に 含 ま せ た 場 合 の 加 工 音 波 形 を観 測 した 。

5‑4‑1.合 板 表 面 に 水 分 を 含 ま せ た 場 合

図5(b)に 示 す よ うに 、合 板 表 面 に 水 分 を 含 ま せ た 場 合 の レー ザ ー 加 工 音 波 形 を 調 べ た 。 合 板 が 乾 燥 して い る場 合 と合 板 表 面 に 水 分 を 含 ま せ た 場 合 の加 工 音 波 形 の 比 較 を 図5(a) に示 す 。 合 板 表 面 に水 分 を含 ま せ た 場 合 、 加 工 音 の 最 大 振 幅 は 乾 燥 合 板 に 比 べ て 大 き くな っ た 。 ま た 、 合 板 表 面 に 水 分 が 含 ま れ て い る 場 合 、 わ ず か で は あ る が 乾 燥 合 板 に 比 べ て 位 相 の ず れ が 観 測 され 、 水 分 を含 ん だ 合 板 の 方 が 乾 燥 合 板 に 比 べ て 位 相 の ず れ が 長 く な っ て い た 。 そ の 理 由 と して 、 合 板 中 を伝 わ る音 速 約3,000m/secと 水 を 伝 わ る音 速 約1,500m/s が 違 うた め と考 え られ る。

5‑4‑2.合 板 内部 に水 分 を含 ま せ た 場 合

合 板 表 面 は 乾 燥 させ た ま ま で 、 合 板 内 部 の み に水 分 を含 ま せ た 場 合 の 加 工 音 波 形 を調 べ た 。 水 分 は 図6(b)に 示 す よ うに 、 合 板 の 表 面 か ら第2層 目に 含 ま せ た 。 合 板 が 乾 燥 して い る場 合 と合 板 内 部 に 水 分 を含 ませ た 場 合 に お け る加 工 音 波 形 の 比 較 を 図6(a)に 示 す 。 合 板 内 部 に 水 分 を 含 ま せ た 場 合 、 合 板 表 面 に 水 分 を含 ま せ た 場 合 と 同様 に 、 乾 燥 合 板 に 比 べ 加 工 音 の最 大 振 幅 が 大 き くな っ た 。 ま た 、 合 板 内 部 に水 分 を 含 ま せ た 場 合 、 第2ピ ー ク

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1・5‑一 乾 燥 部 位

ε

出t・ 一 吸 湿 部 位

ム0.5

ム0.0 刊皿 一〇.5e

宵 一1つ 暴 一1.5

00.020.040.060.080.10 時 間(ms)

図6(a)乾 燥 部 位 お よ び 吸 湿(内 部)部 位 に お け る 加 工 音 波 形 の 比 較

に わ ず か な 位 相 の ず れ が 観 測 され た 。

内部に水分を吸湿

図6(b)照 射 部 位 お よび 吸 湿 部 分

5‑5.研 究 成 果 ま と め

本 研 究 は 、CW‑CO2レ ー ザ ー を 用 い た 合 板 加 工 の 精 度 お よび 品 質 を 向 上 させ る こ と を 目的 と して 研 究 を行 っ て い る。CW‑CO2レ ー ザ ー の 発 振 波 長 で あ る10.6μmは 、 水 の 分 子 振 動 に 一 致 す る 照 射 波 長 の た め 、 レー ザ ー エ ネ ル ギ ー は 水 分 に 吸 収 され や す い 。 加 工 対 象 で あ る合 板 は 水 分 を 含 み や す い た め 、 加 工 の 精 度 が 照 射 部 位 の 水 分 に左 右 され る。 そ こで 、 照 射 部 位 の 水 分 量 や そ の 分 布 を レー ザ ー 照 射 中 に 発 生 す る レー ザ ー 加 工 音 か ら判 別 す る こ と を 目 的 と して 研 究 を行 っ た 。

実 際 の レー ザ ー 加 工 で はCW‑CO2レ ー ザ ー が用 い られ て い る が 、 今 年 度 は レー ザ ー 照 射 中 の レー ザ ー 加 工 音 を捉 え や す くす る た め 、パ ル スCO2レ ー ザ ー を 用 い た。 レー ザ ー 加 工 音 か ら水 分 の 判 別 を行 うに は 、 レー ザ ー 加 工 音 が どの よ うな 原 因 で 変 化 す るか を調 べ る必 要 が あ る。 そ こ で 、 レー ザ ー の 照 射 部 位 、 照 射 エ ネ ル ギ ー 、 合 板 の 水 分 含 有 部 位 に よ る加 工 音 特 性(大 き さ と波 形)の 違 い を調 べ た 。

自然 乾 燥 させ た 合 板 に レー ザ ー 照 射 を行 っ た 場 合 、 レー ザ ー の 照 射 部 位 を変 え た だ け で 加 工 音 の 最 大 振 幅 が 大 き く変 化 した 。 こ の 場 合 、 照 射 部 位 の含 水 量 が そ れ ぞ れ 異 な っ て い た の か 、 含 水 量 は 一 定 で あ る が 照 射 部 位 に よ っ て 加 工 音 が 変 化 す る の か 、 そ れ らを 区 別 す る こ とが 困 難 で あ っ た 。 そ こ で 、 合 板 を 電 気 炉 に よ り加 熱 し、 十 分 に 乾 燥 させ た 合 板 を用 い て 加 工 音 の 測 定 を行 っ た 。 そ の 結 果 、 照 射 部 位 を 変 え て レー ザ ー 照 射 を行 っ て も 、 レー ザ ー加 工 音 に は ほ とん ど変 化 の な い こ と が 分 か っ た 。

レー ザ ー の 照 射 エ ネ ル ギ ー を 変 え て加 工 音 の 測 定 を行 っ た 場 合 、 加 工 音 の 最 大 振 幅 は レ ー ザ ー の 照 射 エ ネ ル ギ ー の 増 加 に伴 い 大 き く な っ た。 ま た 、 加 工 音 波 形 の 比 較 を行 っ た 場

(7)

合 、 照 射 エ ネ ル ギー の 増 加 に 伴 い位 相 のず れ が 長 くな る こ とが 分 か っ た 。

合 板 表 面 に 水 分 を 含 ま せ た 場 合 、 乾 燥 合 板 に 比 べ 加 工 音 の 最 大 振 幅 が 大 き くな っ た 。 ま た 、 合 板 と水 で 音 速 が 変 化 す る た め 、 合 板 表 面 に 水 分 を 含 ま せ た 場 合 、 乾 燥 合 板 に 比 べ わ ず か で は あ る が位 相 が 長 く な っ て い た 。

合 板 内 部 に 水 分 を 含 ま せ た 場 合 は 、 合 板 表 面 に 水 分 を含 ま せ た 場 合 と同 様 に加 工 音 の 最 大 振 幅 が 大 き くな っ て い た 。 しか し、 位 相 の ず れ は ほ とん ど観 測 され ず 、 乾 燥 合 板 との 加 工 音 の違 い は 、 最 大 振 幅 の み で あ っ た 。

以 上 の こ とか ら 、 レー ザ ー 加 工 中 の 加 工 音 を 測 定 す る こ と に よ り、 どの よ うな 原 因 で 加 工 音 が 変 化 す る か を 判 別 す る こ とが 可 能 で あ る と考 え られ る。 まず 、 レー ザ ー の 照 射 部 位 を 変 え て も加 工 音 は ほ とん ど変 化 しな い の で 、 加 工 音 特 性 が 変 化 した 場 合 そ の 原 因 と して 、

レー ザ ー の 照 射 エ ネ ル ギ ー に よ る も の か 、 照 射 部 位 の 水 分 に よ る も の か の2点 に絞 られ る。

レー ザ ー の 照 射 エ ネ ル ギ ー が 変 化 した 場 合 、 照 射 エ ネ ル ギ ー が 変 化 す る こ とで 加 工 音 の 最 大 振 幅 と加 工 音 波 形 の 位 相 が 変 化 して い る は ず で あ る 。 一 方 、 照 射 部 位 の 水 分 が 変 化 し た 場 合 、 加 工 音 の 最 大 振 幅 は 変 化 す る が 、加 工 音 波 形 の 位 相 は ほ とん ど変 化 して い な い は ず で あ る。 そ の た め 、加 工 音 の 最 大 振 幅 と加 工 音 波 形 の 位 相 を 観 測 す る こ と で 、 加 工 音 波 形 が 変 化 した 原 因 が レー ザ ー の 照 射 エ ネ ル ギ ー の 変 化 に よ る も の か 、 照 射 部 位 の 水 分 に よ る も の か を判 別 す る こ と が 可 能 で あ る と考 え られ る。

本 研 究 に よ り、 レー ザ ー の 照 射 エ ネ ル ギ ー が 変 化 し た 場 合 と合 板 の 水 分 量 が 変 化 した 場 合 に レー ザ ー 加 工 音 特 性 が 変 化 す る こ とが 明 ら か と な っ た 。 ま た 、 加 工 音 の 最 大 振 幅 と加 工 音 波 形 の 位 相 か ら、 合 板 の 水 分 量 を モ ニ タ リン グす る こ と が 可 能 で あ る こ とが 明 らか と な っ た。

6.今 後 の 展 開

レー ザ ー 照 射 中 の 加 工 音 特 性 を 測 定 す る こ と で 、 合 板 の 水 分 量 をモ ニ タ リン グす る こ と が 可 能 とな っ た が 、 定 量 化 が な され て い な い 。 今 後 の 展 開 と し て 、 レー ザ ー の 照 射 エ ネ ル ギ ー お よ び 合 板 の 水 分 量 を 定 量 的 に 変 化 させ 、 そ れ に 伴 う加 工 音 特 性 の 変 化 を 測 定 した い と考 え て い る。 続 い て 、今 年 度 はパ ル スCO2レ ー ザ ー の 加 工 音 特 性 を調 べ た が 、実 際 の加 工 で はCW‑CO2レ ー ザ ー が 用 い られ て い る の で 、 次 年 度 はCW‑CO2レ ー ザ ー の 加 工 音 特 性 を 調 べ る。 ま た 、 加 工 音 情 報 か ら水 分 量 を モ ニ タ リ ン グ して 、 そ の 水 分 量 に 見 合 っ た 最 適 な レー ザ ー 照 射 条 件 を 制 御 す る シ ス テ ム を 構 築 す る た め 、 レー ザ ー 照 射 条 件 の 制 御 方 法 を 検 討 す

る。

参照

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