雪結晶のフラクタル次元について
10
0
0
全文
(2) . 平成8年8月. 北海道教育大学紀要 (第2部A) 第47巻 第1号 4 7 i i l t t tyofEduca lo on nA)Vo on(Se fH欲永aido Universi c Jouma .1 . ,No. 996 Aug l器t ,1. 雪結晶 のフラク タ ル次元 について. 油川. 英明 ・ 安武. 学*. 北海道教育大学岩見沢校物理学教室 *北海道砂川 市役所. on fractal dimensions of snow crystals. Hidekaki Aburakawa and M[anabu Yasutake ics Laboratory,lwa Phys ]mPas, 1m迄awa Ca ion i Hokkaido Uni ty ofEducat vers. Abstract. lat ion oftheirsur- Snow crystal ]m there sofplanetype werefoundtheirpatternsto befractalfro imatedfrom t hi ionalareas andtheirfractaldimensions wereest srela‐ roundinglength and project , ir patten・s‐ ions aboutthe ion based on a few assumpt t Asfar as weanalyzed Nakaya’s photo]micrographicsofnaturalsnow crystals which wereshown ” i ” f dthatfractaldimensions ofsnow f icial i in h i sbook, Snow Crystals, Naturaland Art , t was oun. 00~1 55 and the more patterns of snow crystals were complex, the more their crystals were l ‐ . fractaldimenslonsincreased. l l ,den‐ lassi f iedinto severalgroupsbytheir appearances such as plate Snow crystal s werec ,ste er ’ l i l th i atternsby i di diid l h ld tb d f f i i b l i N k dr i te ,so ca as a aya sc ass caton, utt ey cou no e e ne n v ua y erp iy the ir f icat ion‐ By fractaldiロlensions ofsnow crystal lassi ] α L ericai thec s,they could be shown nu patterns one by one‐ キーワー ド. 雪結晶. フ ラク タ ル. 回転半径法. 中谷の結晶分類. 1. 角板型結晶. 羊歯状結晶. は じめ に. )により初めて形 雪の結晶は2つ と同じものがないといわれるほどその形は多様であるが, それらは中谷1 )は中谷の分類を基に 気象学的な観 態学的な分類が行われ, 40種ほどにまとめられた. その後, 孫野・李2 , 点から, それらを80種ほどのより細かなグループに分類を行っ た‐ これらの分類法は, 例え ば 「角板」「扇 型」「樹枝状」「無垢厚板」「角柱集合」 な どのように, 雪結晶の形が視覚的, 定性的に表されたもので, 結晶 全体が簡潔にかつ系統的に整理され, その分類の名称から結晶の形が容易に想定される. しかし, その反面, このような分類法では類似した結晶がひとつの名称でまとめて表されているために, 個々の結晶の独自な形 態が表現されるまでには至らない. 例え ば, 「樹枝状結晶」 と分類されても, それらには比較的単純な形の ものから相当に複雑なものまで, 種々の異なった形態の 「樹枝」 が含まれているわけである. ) 雪結晶がその周 一般に, 雪結晶の形は雪雲のなかの温度と水蒸気量によっ て決められるとされている1 . (7).
(3) . 8. 油川. 英明・安武. 学*. りの気象環境を反映して生成されるものであるなら ば, 同じ分類に属する結晶であっ てもその形態にはいる なものが存在することから, 分類上同じ結晶であっ てもそれらが全く同じ環境で生成されたということには ならない‐ このようなことから, 個別の雪結晶の生成条件を特定するためには結晶の形及びその複雑さを併 せた分類, あるいは形態そのものの指標化が必要になっ てくるものと考えられる. また, 分類上のことに関して, 結晶のなかには必ずしも分類名に合致した形のもの ばかりでなく, 時には その中間的な形の結晶が存在することもあり, 多少分類に戸惑うような場合がある. このようなことは視覚 的な分類法から必然的に派生してくる問題で, これを解消するためには, 結晶の個々の形に関して何らかの 量的な表示法が求められることになる. ところで, 雪結晶がどのようにして生成されるのかについては, これまでにも結晶成長の理論や実験, 観 ) ) 5 ) )等 結 晶生 成 に関 わる 形態 学 的 な研 究 を進 める ・4 ・6 ・ 察等 の結 果 に基 づ き 多く の 議論 がなさ れて き て いる が3 ,. 上で, 雪結晶全般についての形に関する数量的な分析は特に必要なことと考えられ, 今後の雪結晶生成に関 する研究においても重要な課題になるものと想像される. 以上のようなことから, 雪結晶の形態をより詳細にかつ定量的に表すために, 雪の形に関するフラクタル 的 解 析 を 試 み た. こ れま で, 雪 結 晶 につ い て は フラク タ ルの コ ン ピ ュ ー タ シミ ュ レー シ ョ ンや 溶 液 内 にお け. } ) 等 本研究は天然の雪結晶の形態をフラクタル次元に ’8 る凝集体の作製による形態実験などが見られるカデ , よっ て数値的に示そう という試みである. 雪結晶の形が定量的に表現されるなら ば, 結晶の形態に関する数 量的な解析が進められることになり, 結晶の形とそれを決める物理量とが具体的に関係付けられ, 雪結晶の 生成機構を解明する上での一助になり得るのではないかと考えられる.. 2 雪結晶の形とフラクタル次元 21. 雪結晶への 「回転半径法」 の応用. 1 )から抜粋された雪結晶 雪結晶の形は, 板状結晶の場合には特に多様で, 例えば図1の中谷の 「雪の研究」 の例にも見られるように, 角板, 扇型, 広幅六花, 樹枝状と多種で, かつ後者ほど複雑な形態になっている. また, 名称が同じでもその形はやはりいろいろで, 例え ば樹枝状結晶では枝の幅や長さあるいは樹枝の形が それぞれ異なっている. このような結晶の複雑さを表現するためには, 従来のような名称のみによる分類で は困難があり, 形を数量として表すことが必要となっ てくる. この数量として, 雪結晶のフラクタル次元を 求めることとした. } 等 を応用することにより求められ 今回の雪結晶のフラクタル次元 は, 図2に示したような 「回転半径法」9 た. こ の 方 法 は, ひとつ の 複 雑 な パ タ ー ン, 例 え ばコロイ ド状 の 凝 集ク ラス タ ー 等 につ い て, いろ いろ なス. ケールの下で構成粒子を計数し, 構成粒子の総数とそれらが収まる回転半径(図2-Aで, 粒子は黒丸, 回 転半径はRとして示されている)をそれぞれのスケールについて求め, それらの関係からフラクタル次元を 算出するものである. この方法を雪結晶に応用する場合, 雪結晶の形を決めている輪郭を適当な半径の小円 で覆い(図2ーB) , これらを形態の構成粒子に相当するものと考える. そして, その小円の数(粒子数) は 結晶の輪郭の長さ(L) に関係した値と見なし, 結局, 輪郭の長さは形を構成する粒子数に比例 した量とし て考えるわけである. 次に, その要素全体が収容され得る円の回転半径として(図2-Aの半径Rの値) , その雪結晶の投影面積 l 2 / の関係より求められる. こ の時, 回転半径法において (s) に相当する円を考えれば, その半径 はR~s 粒子数と回転半径との関係からフラクタル次元を求めるのと同じ手順により, SとLとの間にs~L 2/Dが 成り立てば, その形はフラクタルな図形と見なすことができ, そのグラフからフラクタル次元Dの値を求め (8).
(4) . . 9. 雪結晶のフラクタル次元について. ▼ ′ \.〆. ′ .. , “} 〆ノ: - . ゞ~. 広幅六花. 扇形. 角板. 図1. 樹枝状. 板状雪結晶の形と呼称の例. る こ と が できる わ けで ある.. 2 .2 雪結晶の計測とフラクタル次元の誤差 ) 雪 結 晶 の フ ラク タ ル 次 元 は, 中 谷 の 図 版1. の中から比較的形状 が鮮明な209枚の写真資 料について算定が行われた. これらの図版は. 謎 能率 夏 鑑 ◎. 謬 二 ぎ鶏麗 濯ぎ甑 憂圭. . . す る こ と に よ っ て 行 わ れた‐ 図 形 の 入力 は 図. B. デジタイ ザー を用 い て 結 晶 の 形 をパ ー ソ ナ ル. コンピュータに入力し, その図形を演算処理. 萎 ミ ミ ミ. 図2. 回転 半 径 法 によ る 雪 結 晶 の フ ラク タ ル次 元. 版の上をカーソルでなぞっ て行う という手動 であるため, その座標値には入力誤差が予想されるわけであるが, 図3に示したよう な矩形入力のテス トか ら, 輪郭の長さと面積の誤差はそれぞれ±0 ‐3%という値が得られた. .8%及び±2. (9).
(5) . 10. 油川. 英明・安武. 1 2 38. l a 1e. 5 1 3. 図3. 学*. 49 1 3. 6 aB 1. 886. ディジタイザーによる線分と面積の計算誤差. (左図は線分, 右図は面積について横軸の値は真の値, 縦軸の値はコンピュータによる計算値). これらの値がフラクタル次元に どのような誤差をもたらすものか, 大略見てみよう. SとLから フラクタ ル次元Dを求めるには, 上述の式s~L2/Dから, 比例係数をkとすれば, s=k.L2/Dとなり, これから, D=21 0gL/l og(S/k) これに, 誤差の値を挿入して表せ ば 23)/kl 1±0 D=21 0gIL( ogis(1±0 .008)}/l .0 こ こ で, m =21 og(1±0 0g(1±0 og(S/k) 0gL/l .023) と置 け ば .008) , β =l , α ;1. l Dニモm.l og(S/k) +βキ og(s/k)十 一 /壬 ニ m 十 (α 一 m . β). となり, 結局 D= m 十{(±0 .003)-(±0 .010).mi となる. これから平面図形としてのフラクタル次元Dの変動範囲である1から2までの間の誤差を計算する と, m は誤差の無い場合の真の次元であるから, これに1及び2の値を代入して, Dの範囲を求めると, D=1士0 .013~2±0 .023. となり, 単純平均としてD士0 .018という値が得られる. つまり, 以後コン ピュ ータの演算処理から求めら れるフラクタル次元は, この程度の誤差を含んでいる ものと判断されるということになる. 9個の雪結晶の輪郭の長さ と投影面積の値を このような条件のもと に, コンピュータにより算出された20 まとめて図4のグラフに示す. これらは角板から羊歯状結晶まで, 中谷の分類による典型的な板状結晶につ いて全て プロッ トしたものである. この場合, 樹枝状とか扇形とか, 典型的な形の結晶に限って プロッ トす 0 ) その勾配からDの値 を求めることはできるが 結晶によっ て は ど れば一定の直線関係のグラフが得られ1 , , 必ずしも従来の分類に則 べきか ような境界領域のものも多く 類す 戸惑う っ てグラフが描けない の種類に分 , ものもある. それ故, ここでは結晶の分類に応じたDを求めるのではなく, 逆にグラフ上の座標の値から演 算によってDを求め, その値から新たな分類を行い, それらと従来の分類とを比較をすることを試みた. 2 .3 フラクタル次元の算定法 図4に示されたグラフの各点は相当に広く散在しているが, 直線A及び弔の領域内に存在 しているこ とか ら, 各々の点のフラクタル次元 は, このAとBの値の間にあるものと考えることができる. (1 0).
(6) . . 11. 雪結晶のフラクタル次元について 1. l ol. ↑S ( m m2) 「 。. o. ・. ‘. 。。8 /. 。 。 馨隷. 乙o. : l o e‐. /. 0 /. 『 夕. pず。 d 珊 希. g. 0 0 傍役ソザO. き夢み. 。 ‘ 。. 一. 1 1 1 1 11 ‐ ・. 等. …. -. 1. o. 。. / 。。 も. /. L ( m m) 1 0 ‐I. 1 02. 1 01. 1 06. 図4. 1 03. 板状雪結晶の輪郭の長さ (L) と投影面積 (S) の関係. ところで, 直線Aは角板の値に即 したグラフであり, 直線Bは羊歯状結晶の値による グラフであり, これ の グラ フ か ら フ ラク タ ル 次元Dを 求 める と, そ れ ぞれ1 .55と なる. つ ま り, 直 線Aか らBに 移 る に .00 ,1. って雪結晶の形が角板から羊歯状へと複雑になっ ていることがDの値にあらわれており, それが増加する 向を示している わけである. 尚, 角板のフラクタル次元 が1 .00になることは, 簡単な図形の 計算からも導 れる こ と で ある.. グラフ上の各点のフラクタル次元Dの値は, その座標の位置と直線A及 びBの値から求められる わけであ が, その算出にあたり以下の仮定を行った. すなわち, 1) 板状雪結晶の形は, 単純な角板から最 も複雑 羊歯状結晶まで, その変化は連続的であるものと見なし, 図4のAとBの2つの直線間の値は連続的な 変 をしていること, 2)各点を通るグラフはAやBと同様に全てs~L2/Dの関係で表す ことができるこ と, ある点を通る グラフのDの値は, A, B二直線の値(1 .55) の間にあり, かつそれらの直線か ら .00及 び1 れた距離に比例した値であること, の3項目である. これらの仮定は, 雪結晶の形の変化が全くの不規則 なものではなくて, 角板と羊歯状の間の形態変化には, 何らかの系統性が存在しているということを前提 した も の で あり, ま た, ひとつ の 結 晶 を単独 で考 える の で はな く て, あるDの 値 を 持 っ た グ ルー プ の 一 員. して取り扱う ということを意味している. ) を 通 る グ ラ フS=k・L 上述の仮定を基に, グラフ上の一 点のDを 求 める 方 法 を 図5に 示 す. 点P (Lo o ,S 2 n i D につ い て 仮 定より 2/D (=nと する) の値 は角 板 の グラ フS=k 2・L ,.Ln と 羊 歯 状 の グ ラ フS=k , ,. 間の値として, それらの値の比例配分により算定される ことになる. すなわち, 図5において a=Lo一L, - -L, b=L2. , L2はそれぞれ角板と羊歯状のグラフの式から. LI=2何 遍 29何 遍 L2=1 .. 1) (1.
(7) . . 12. 油川. 英明・安武. 学*. と な り, Pを通 る グ ラ フ の勾 配 は a b L, L2が比例 関係 にある も の と して , , , , , 2 △n=loga/l 9 ) ogb.(2 -1 .. より 1 01 -S. ( m m 2). ‐. 2 ′ 羊状 kし / ÷ ジ. 角 板. Q よ / /. . 三. ん4. 1 09. D = 1‐ 5 5. D = 1. 0 0. L (m m) 1 0 ‐1. 1. 1. ー 1 i 1 11. 1 06. 1. 1. 1 1 1 111 ー 02. 1 0ユ. 1 03. 図5 角板と羊歯状結晶の中間に位置する雪結晶のフラクタル次元の算出. n=2- △n. と求められ, これから D=2/n. として点Pの結晶のフラクタル次元が算定される. 2 .4 雪結晶の分類とフラクタル次元 こ の よう に して, 209の 結 晶 につ い て各々 計算 を 行 い, そ れ ぞ れの フ ラク タ ル 次 元 の 値D を 求 め た. そ の. )から複写されたもので 結晶の片括 中から, 幾つかの例を図6~図1 1に示す. 各々の雪結晶は中谷の図版1 , 弧の数値は中谷の図版番号を表し, その右側にフラクタル次元の値が示されている. 図6は 「角板」 でフラ クタル次元Dの値は1 .0台の値, 図7については後述することとして, 図8は 「扇形」 で1 .2台, 図9 は「広 幅六花」 で1 .3台, 図10は 「星状」 で1 ‐4台, 図11は 「樹枝状」 及 び「羊歯状」 で1 .5台となっている. ここで, 図7は中谷により 「樹枝付き角板」 等に分類されていたものであるが, フラクタル次元で は 「角板」 と 「扇 型」 の 中 間 の値 で, 1 .1台 と な っ て いる こ と か ら, そ の 数値 に基 づ い て ひとつ の グ ル ー プ と して 分 類 す る こ とと した.. このようなフラクタル次元の数値によれば, 同類の結晶でもひとつひとつの区別が可能となる. 例え ば, 図8において, このような形の結晶はこれまで 「広幅六花」 と一括して呼称されてきたが, 図においても明 らかなように, これらはそれぞれ異なっ た形をしている. このことは, フラクタル次元Dの数値にその違い として表されている. すなわち, 形の複 夏雑さに応じてDの値が段々と大きくなっ ていることが判る. 2は, 各雪結晶について求められたフラクタル次元の値をまとめて, 従来の中谷の分類に対比したもの 図1 (1 2).
(8) . 13. 雪結晶のフラクタル次元について. 5 8 ) 1 6 1 1 .3. )1 1 9 3 9 4 .8. 1 8 8 9 ) 1 1 .8. 6 9 6 2 ) 1 1 .2 1 7 6 ) 1 1 9 .8. 1 9 5 ) 1 8 4 .6 9 9 ) 1 5 1 4 .8. 図6 角板の形とフラクタル次元 (結晶の右側の数字, 以下同じ. 各結晶の左側の片括弧数字は中谷の 「雪の研究」 の図版番号). 9 4 7 6 ) 1 1 .3. 図9. ) 1 6 5 2 1 2 .1. 広幅六花のフラクタル次元. 3 3 ) 1 45 4 1 .. 1 3 5 ) 1 5 6 .4. 1 3 4 ) 1 1 7 .4. 1 4 6 ) 1 8 1 ‐4. ) 1 a 5 2 5 4 .l. 図7 角板と扇形の中間型のフラクタル次元 (中谷の分類では 「樹枝付角板」). 図10 星状結晶のフラクタル次元. 7 ) 1 1 7 1 6 .2. 3 2 8 8 ) 1 1 .2. . 3 ) ー 4 1 9 .5. 3 ) 1 3 9 6 .4. 7 2 4 5 ) 1 .4. ) L5 2 1 4 8. 3 9 ) 1 1 2 .5. 5 9 )1 4 1 ‐5. 8 8 ) 1 7 8 1 .2 ) L2 1 8 1 1 4. 図11 樹枝状及び羊歯状結晶のフラクタル次元. 図8 扇形結晶のフラククル次元. (13).
(9) . 油川. 14. 英明・安武. 学*. である. 雪結晶の形状には鮮明な境界が存在するものではなく, フラクタル次元の数値においても 「角板」 の1 .55まで連続的に変化している. それ故, 従来の分類をフラクタル次元で数値的に .00から 「羊歯状」 の1 表すことは必ずしも容易なことではないが, この図に示したように, おおよその目安としては以下のように 対比される. すなわち, 「角 板」. 1 .00~1 .01. 「角板-扇形の中間(仮に, つの付角板と呼称) 」1 .15 .01~1 「扇 形」. L15~1 .25. 「広幅六花」L25~1 .40 「星 状」. 1 .40~1 .45. 「樹 枝 状」. 1 .45~1 .52. 「羊 歯 状」. 1 .52~1 .55. 尚, 中谷の分類における 「角板付樹枝」 及 び「樹枝付角板」 は, フラクタル次元ではそれぞれ1 .37~1 .44 , 1 .28~1 .48という値の領域になり, 「広幅六花」 から「樹枝状」までの範囲に重なっ ていて, 固有の数値範 囲を見出すことができなかっ た. これらをフラクタル次元の上で どのように位置づけるかは今後の課題と考 え ら れる. 1 .8a. 酸. l ‐19. (っのf撹板) - ー. 1 ‐28. 扇 形. 1 ‐48. 1 ‐39. 広幅 域. =. 1.59. ー匪 ロ 巨 匠 コ 陸 ー ーー ー・ ーー ー ー - . ・ ー ・. .. ・. - . . . ‐ ‐ - - - - .”. ‐ ‐ ‐ . - - . - . ・ ‐ . ‐ ‐ - - - . ‐”- - - - - - - ‐ ‐ - - ““ - - ‐ - - - 『. . :. 樹枝付角板. …. 図12 板状雪結晶のフラクタル次元と中谷の分類との比較. 3. おわ り に. 板状雪結晶の輪郭の長さと投影面積の関係から, 雪結晶がフラクタルな形状あることが示され, さらに, 幾つかの仮定に基づいて, 各々の結晶についてのフラクタ ル次元が求められた. 雪結晶のフラクタル次元は, 中谷の図版を資料として用いた限りにおいて は1 .55までの値にあり, 結晶の形に応じて複雑になれ ば ‐00~1 なるほ どその値が大きくなり, 連続的に変化していることが見られた. これらを従来の分類と対比したとこ ろ, 基本的な結晶の分類形につ いては, フラクタル次元の数値の範囲として, それぞれ表すことができた. フラクタル次元はひとつひとつの結晶を具体的な数値で示すことができることから, 従来の分類では表現 が困難な, 同種の結晶における個別 的な表示を行うことが可能である. ただ, フラクタル次元を求めること に際して, より簡便な決定法が望まれる ことは確かである. 雪結晶のフラクタル次元が, 結晶の生成に どのような関わりを持っ ているか, あるいは関わりがあるとす れば結晶生成の如何なる因子と関連するものであるか等は, 今後の研究課題であると考えられる. 尚, 本論文は著者の一人である安武 学の1994年度卒業論文をもとにして執筆されたものである.. 4) (1.
(10) . 15. 雪結晶のフラクタ ル次元について. 引. 用. 文. 献. 1 61 9 4 6 1 ) 中谷宇吉郎,1 , 雪の研究, 岩波書店, pp‐ ido. i ence f t ralsnow crystals i t i l if ‐Sc , Hokka , J‐Fac 2 ) Magono,C-,and Lee,C.W-,1966 , Meteorogicalc ass ca ono na u 2 4 1411 01 Univ ‐ ‐ Ser‐7 , No‐ ,1. 3 ) Frank,F.C.,1982, Snow Crystals, Contemp‐ Phys.,vol.23, No.1,3‐22 ) Kobayasi, T.,and Kuroda, T.,1987, Snow 4. 43 45 7 fC t l, 6 Crystals ‐ , Morphology o rys a s. icsoficecrystalsf rom thevapour t th l 983 R nd experimentofgrowth kinet 5) Kuroda,T. ,1 , ecentdeve opmen s eory a. 3 5 5 th6 fC tIG ‐ ir growth forms ,27 phaseandthe ,Journalo rys a row i ‐ i i th f stal soccurringin the surface k 6 ) Yokoyama,E.,and T‐Kuroda, 1990 , Pattern Formaton n grow o snow cry 38 ÷ 2049 f fus ion process, PhysicaI Review, ▽ol‐41, No.4,20 i icprocessandthed net icgrowthpat - ialtension anddendrit it ing withoutint t erfac pspl )Joliann Nittmannand H‐Eugenestanley,1986 7 ,Ti. 668 ‐ is ingf terns ar rom molecularanisotropy, Nature,vol.321, 663. ) BsheIBen-Jacob and Peter Garik, 1990, Theformation ofpatternsin non-equilibrium 8. growth, Nature , vol.343,. 3 530 52 ‐ 2 58 987 9) 高安秀樹, 1 , フラク タ ル科 学, 朝倉書 店, pp, 10) 安武. 北海道教育大 掛社 会教育 課程卒業 論文, pp‐58 94 学, 19 , 雪結晶のフラクタ ルにつ いて,. (1 5).
(11)
関連したドキュメント
蛋白質科学会アーカイブ, 8, e081 (2015) 工夫とコツ 結晶化
(2) 第 86 号 2022(令和4)年2月10日(木) 弘 学 時 報 るのであるから、彼らに対する 信頼感が低ければ、リスクを、 より大きく見積もることになる のは当然であろう。 以上に述べたことが示すの は、人々のリスクの見積もりは 社会的関係の中で形成されると いうことである。リスクの低減 には科学技術的な知が重要だが、
でにも数多く存在する わけであるが,
a C ↑ b Fig.7 KDP crystal form.
渡 辺 KiyoshiWatanabe 潔* 内 容 長時間の,再結晶温度以上の加熱によって生ずる粗大 梗
C18a4 結晶性 2 元ブロック共重合体の結晶化・融解に伴う高次構造変化 結晶性 -結晶性2 鷲
2
となる.ただし,ψ{は着目した分子と第ゴ近接位置の分子との結合エネルギー,m{は着目した