雪結晶の対称性について
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(2) . 北海道教育大学紀要 (自然科学編) 第53巻. 平成 15 年 2 月. 第2号. l ido Uni i i i Journal of 日oも氷a ty of Educat vers on (NatmaISc ences) Vo .53 .2 , No. Febma ーγ, 2003. 雪結晶の対称性について. 油川. 英明・尾関. 俊浩・丸藤. 貴弘. 北海道教育大学岩見沢校物理学教室. 0n the Sy mum.etry of Snow Cコリメstals. Hidea l 綬 Abmr i直立o ozeki and Takah i ro Gando akawa , Tosh. Phys i i csl aborat ty of Educat i o vers iy,lwam拷awa CamPus on , Ho鰻にaido Uni 工wal 0 6 8 ‐ 8 6 4 2 i n zawa ,. Abstract. vve have t 1 ded t。 express the deg .y by the ee of syntmet sta.s nu コ ヒ コmedcal 工y of snow c“′ ing g士aphi co 1mput cal analysis l igate the format ion s research is to i r vest . The PurPose of thi 1 l i 比ー echa s ]n of these c lystals . As the resul t was found that most snow c t ly syロロロetny and i 1mplete t 1ystals were not co ,i , ly c lad f i ied to do suCh a mal fonned cリメ was expehmental stal of them as not growth f ro ]m vapor but g d phase. i ゴ ビowth from supercooled droplets of uqw. 1. は じめに 雪の結晶は形の整っ た自然の造形物と して知られ, 特に, 樹枝状結晶などの板状雪結晶はその外形や結晶 内の文様が六次の対称性を示すと見なされてきている. このとき, 六本の各枝が完全に対称な形状であれば , その雪結晶の中心を60度毎に回転させたものは元の形と一致するわけであるが, その検証は必ずしも十分 に行われてきていない. )は天然の雪結晶に関して 外観上 対称性の整った正規の結晶よりも 非対称の いわゆる 「崎形 中谷1 」 , , , , 結晶の方が多く見られることを指摘している. 特に, 樹枝状結晶の 「時形」 は六本の主枝から二次的に伸び ている側枝の位置やその大きさの違いによるものが多いが, 中谷は, このような側枝の成長形態 については 結晶学的に決定されるとするよりも, 他の何かに原因を求めるべきであると示唆をしている 人工的な雪結 . ) 晶の成長実験においては, 結晶に供給される水蒸気量の変動により側枝が形成されるとの報告もみられる2 . 一方, 正規型の雪結晶は, 一見, 対称性が整っ ているようであるが 完全に対称的であるとは言い難い3 ) , . 今回, 天然の雪結晶がどの程度の対称性を有するものであるのかを調べるために コンピュータの簡易的な ,. 17.
(3) . . 油川. 英明・尾関. 後浩・丸藤. 貴弘. 画像解析により, その数値化を試みた. この方法は, 雪結晶の投影画像を作成し, それを60度毎に回転さ せ, 元の画像との重なりの度合いを一致率として計測し, その値により雪結晶の対称性を示そうとするもの である. 今回解析された結晶においては, 全ての回転角において完全に一致するものは見あたらず, この限 りにおいては, 正規型と言われている雪結晶であっても対称性の完全な結晶は存在しない. また, 結晶の各々 の回転角における一致率の変化は, 幾つかのパターンに分類ができる. このような雪結晶の対称性に関して は, その結晶の生成過程が反映されていると考えられ, 興味が持たれるところである. 以下に解析の結果を 紹介するとともに, これをもとに雪結晶の成長機構について実験し, 考察した結果を述べる.. 2. 解析の方法と結果 )により雪結晶の顕微鏡撮 雪結晶の形態をコンピュータにより画像解析するために, 今回, 暗視野照明法4 影を行った. この方法による雪結晶の写真は, スキャナーなどを用いて結晶の形をコンピュータに取り込む ことにより, 結晶本体の画像データだけを比較的容易にその背景から分離することができ, 結晶画像の回転 や加工, あるいは面積測定などが手軽に行える.. 李 餐溌 濃艶蚕 ) 白譲与龍 に. 図1. の 二 値 化 がで きる. な お, 結 晶 の 透 明部 分. = B 差 滋 雲犠重 電 響 星 養 も 背 景 と 同様 に 「黒」 と な っ て いる が, コ. 雪結晶の暗視野顕微鏡写真. 1. :. i. ン ピ ュ ータ の画 像 処 理 によ っ て 結 晶 の 輪郭. . 投 影 的 な 二 次 元 の 画 像 を 得, そ れ を60度. ・. 図2. 雪結晶の輪郭. ごとに回転させたものにはじめの画像を重ね, それらの重なり合った面積とその結晶全体の面積の比 (実際 はコンピュータ画像の ドッ ト数の比) を求め, それをこの雪結晶の一致率, すなわち対称性を示す値とした. 形状が全く対称な結晶であれば, いずれの回転角の面積の一致率も1となり, 対称性が良くなけれ ばこの一 致率は減少する. そして, この一致率は各枝の回転角で求められることから, 各枝毎の対称性を知ることも. 18.
(4) . 雪結晶の対称性について. き る で 国島要驚驚孝 き 養 翼 室選 ま 昆鑓覆驚 で … . 手作業でも輪郭は描けるが, 羊歯状結晶などは相当に複雑で, や はり コ ン ピ ュ ータ による 処 理 が必 要 と なる. な お, 中心 部 の小角. 湖 辞. b )の よう な 時形 結 晶 で は各 線 分 の 一 致 点 が 見 い だ せ な い こ 図 1 の(. 図3. 輪郭の重ね合わせ. とがあるので, その場合は, 線分により中心部にできた図形の中 ) 心 をそ の 結 晶 の 中心 点 と した5 ‐ .-…. 図 4 は, 例 示 した 結 晶 の 各々 の回 転 角 につ い て 図 3 の 操 作 を行. い, それぞれの一致率を求め, それを百分率で示したも のである. 図 の上 部 にはそ れ ら の値 を グ ラ フ に した も の, 下 部 には数 値 の表. ”. 8M !. 斗. が 示 さ れ て い る. こ の 結 晶 の コ ン ピ ュ ー タ 画 面 上 で の 面 積 は 89738の ドッ ト数 で 表 さ れ, 相 応 の精 度 が 得 ら れる‐ ま た, こ の 表 の 平 均 と は60度 か ら300度 ま で の 値 の 平均 で あ る こ の 雪 結 晶 .. 6 。. 2 輯. m. は各枝について一致率がほぼ同等で, 平均は84%ほどになってい る. こ こ で は, こ の 値 を 雪 結 晶 の 対 称 率 と 呼 称 す る .. 図 5 の 1 及 び 2 は 今 回 解 析 を 行 っ た20例 の 雪 結 晶 につ い て , 回転 角 と 一 致 率 (百 分 率) を グ ラ フ にま と め て示 したも の で ある . ま た, 図 6 はそ れ らの 結 晶 の顕 微 鏡写 真 で ある 前 述 の図 4 の結 ‐. 1 8 0. 回転角 0 o i E o 6 0. 晶 は204と して 示 さ れ て い る. な お, こ の よ う な 番 号 は 資 料 整 理 の た め の も の で, 特 に 意 味 は な い. 図 5 に お い て, o 度 は 常 に 100% と な っ て い て, グ ラ フ に 示 さ れ る ほ ど で も な い が , 回転を. 行わ な い 場 合 に画 像 がき ち んと 一 致 する か どう か 今 回 の画 像解 , 析 方 法 の精 度 確 認 と して掲 載 した も の で ある . こ れ ら の グ ラ フ か ら明 ら か な よ う に, 全 て の 回 転 角 で100% と. 8 9 73 3 8 8 9 7 8 7 6 77 17 7 6 1. 1OQOo O 1皿o 84 8E 9 I .. 120. 8{M 758m. 180. 73744. 2‘ i 4 0. 75999. 8469. 3m. 7 1 5 57 7 6 7 6 5 6. 8 5 32 2 8 5 3 ‐ ‐ 84 3 4 1 8 3 1 .. 平 均. 図4. 一致 t - 魂 著do 一 致率(㈱ %) 敷 一致宰. 44 84 47 . ls 82 l .s. 例示の雪結晶の一致率. いうものは無く, 従つて対称性の完全な雪結晶は見られないとい うことになる‐ この図で, 回転角の値に特別な意味があるわ けではなく 六花の一つの枝 あるいは角板の , , 一つの頂点を任意に選び, その隣り合つている枝 (角板の場合は頂点 以下同じ) が60度と300度 もう- , , つ の 対 にな っ て い る 枝 が120度 と240度, そ して も と の 枝 と 真 向 か い の枝 が180度 と い う こ と にな る 各 グラ . フ にお いて も こ れ らの 組 の角 度 が 同程度 の値 と な つ て いる 傾 向 が 見 ら れる 例 え ば グ ラ フ の205で は180度 . ,. をピークと して, 120度と240度が同程度の値でそれに続き 60度と30 0度とが最も小さな値となっている. , このように, グラフにはいろいろなパター ンが見られるが それらの基本形を定義・記号化して その組合 , , ) こ こ で は 180度 が ピー ク と な て い て そ こ か ら離 せ に よ り 分 類 を行 う こ と が で き る5 れ る に従 っ て - っ . , , 致 率 が 減 少 す る 「山 型」 ( 105 ) と か, そ の 逆 の パ タ ー ンで ある 「谷 型」 ( 108 , 109 , 203 , 205 , 206 , 204 ,. 19.
(5) . . . 油川. 英明・尾関. 俊浩・丸藤. 貴弘 6 0 1. m. ■■ー ドー 0. ■■■--. ■■■--. 00 0 00 0 9 8地 6 5. 120. 240. 300. r「. 「「 ー. 2 0 1. 100 。. 70. -÷「. 「「. . i i. i . 「. . . i. i. i ]. . . 300. 300. 80. 240. 300. 180. 240. 300. 0 2 1. 240. 0 6. 180. . 3 日 ■一言. . 」 - ■扉. 00 00 0 9胸 7 6和. 240. -. 0 2 1. . 0 6. . 180. m. 180. 0 2 1. 0 2 1. 0 6. . 108. 1. 0 8. 240. 60. 300. 120. 9 0 1. 日煮. 」 -. 0 6. 240. 削. -. ■■■-=. 諭旨三 富胃. 300. 60. 0. 180. 300. 240. 0 1 1. 5 0 1. 一. 図5ー1. 種々の雪結晶の回転角と一致率. -. -. 0 2 1. 5 0. 300. ー. 240. 0 6. 0 6. 0 2 1. 0 6. 80. ■■■扉 r帽 , ■■■-. ,. - ー. 一 部壷 !雨1雷. 一. 180. 240. 一. 300. 0 2.
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(7) . 油川. 英明・尾関 俊浩・丸藤. 貴弘. ー. L 一 - 1 r ・ ,‐. . ‐ F- . 』 ご,. 鰐間 際座 ドー. ‐ ー - - ー ー--ー ー 「 謂キ ,. ー ー ー ー‐ー ー . 、. - -. -. ▼え 210 「. 図回. 図6. 22. -. 解析に用いられた雪結晶一覧. -.
(8) . 雪結晶の対称性について. ), ある い は 回転 角 によ っ て 顕著 な 違 い が 見 ら れ な い 「平 坦 型」 ( 208 101 , 102 , 103 , 104 , 106 , 107 , 201 , ) や 値 の大 小 が順 にあ らわ れる 「交 互 型」 ( 202 110 ) な どと 分 類 が で きる. こ れ らのバ タ ー , 210 , 207 , 209. ンと平均の値により, 雪結晶の対称性が定量的に示されることになる. ところで, 対称性の完全な雪結晶は見あたらないということを先に述べた. 実際, 板状結晶で最も完全な 対称性を有していると考えられる角板について解析を行ったが, やはり完全な一致は得られなかった. それ )の図版のなかで最も対称性の良いと見られる角 板の雪結晶で 外見はほぼ正六 を図7に示す. これは中谷6 , 角形を示している. しかし, 各々の回転角における一致率は図の右側 に示したように, いずれも99%程度 となっていて完全に一致はしていない‐ また, 若干ではあるが数値的には1 80度の場合に他よりも大きな値. と な っ て いる.. 回転角. 0 60 120 ISO 240. 行 っ た結 果 で ある が, 結 晶 内部 の 形 態, 例 え ば文 様 な ど も 含 め て 一 致 率 を 計 測 す れ ば, そ の 値 は こ れ よ り も 減 少. ,. ′. ・. 3m 平均. さ れ た 角 板 に お い て も 同 様 で あ る.. 一致率(%). lm聞 lmm 99 .醸. 9 8 3 1 .. 99 37 . 99 15 . 9 9 1 1 . 98 99 .. 図7 角板の対称性. 3. 雪結晶の非対称性と その成長機構について. 天然の降雪に見られる雪の結晶には二つと同じものが存在しないととも に, 今回の解析の限りにおいては , 各々の形態も完全に対称的であるものは見あたらない. このような天然の現象をもとにして実験及び考察し た雪結晶の成長機構に関して, 以下に述べる. これまで, 雪結晶は大気中の水蒸気が特別な核に昇華・凝縮して生成するものであると定義され その形 , ) このような成長機構から考えるならば これ 態は温度と水蒸気量の条件により決められるとされてきた1 . , まで述べてきたような雪結晶の非対称性は, 当然の帰結として, 結晶の周りの温湿度 特に水蒸気量が空間 , 的に不均一であることを認めなければならない. しかも, ほとんどの雪結晶の周りに関してこのような現象 が生じているということになる. このことに加えて, それらの結晶は各々がそれぞれ異なる温湿度の環境で 生成され, 結局, 二つと同じものには成長せず, かつ非対称性の結晶が見られるというわけである しかし . , このような現象が実現されるためには, 天然において, 上述のような温湿度の不均一性が雪結晶の大きさの 範囲 (数 mm) かそれ以下のスケールで日常的に起こっていなければならないことになる しかも 平均的 ‐ ,. な大きさの雪結晶が成長するまでには 分から1時間もの時間が 3 o 必要で, その間, ほぼ一定の成長環境が保持されなければならな ) 大気中でミクロな領域が不均一的かつ定常的に いことになる1 .. 議題蟻 豪遊. 保たれるということは想定が極めて困難なばかりではなく, 天然 か 」 ,註 さ の現象は特別な作用が働 かなければ, 不均一から均一に変化する 二 言トーぎざ ざラ ニ ぎ. ム-“:〆 ‐ き ‐ ・ 一ー キ ココ - } ≧ 慧 ; . ‐ , 導 )≧. . ・キ. こ と は一 般 的 な法 則 と して 示 さ れ て い る こと で ある こ の よう に さ ー ー* . , きキ. 従来の雪結晶生成説は ,実際の結晶の形態及び自然の現象との 一 に少なからぬ矛盾が存在していると考えられる.. ここで, 特に非対称な雪結晶 について目 ,てみる- 雪結晶の非対. 臓 き憂欝閣議聡 騒ぎ さ. 罰謝 雄 語さ義 馨軽 総 愛護瀞 竪. ‐ ,. ‐‐. r凝議墓濯ぎ . 種 鞭 璽 潮 騒欝. 態に起因している. 例えば, 図2の結晶に見られるように, 上方 の枝 にだ け右 方 向 にの み 変則 的 な側 枝 が成 長 して いる も の が ある 図8 時形雪結晶.中谷の「雪の研究」( 1 9 4 9 )より .. 23.
(9) . . 油川. 英明・尾関. 俊浩・丸藤. 貴弘. さらに, 中谷が時形結晶として分類しているものには, 図8に示したような, 一つの枝だけから特別に側枝 ) 中谷は このような結晶の成因について 一つの枝に特別な核 (氷晶核) が成長しているものが見られる6 , , . が付着し, そこから側枝が成長したものであると述べている‐ しかし, この結晶の成長途中で, この箇所だ けに集中的に水蒸気が供給されたと想定することは極めて不自然なことである. なお, この結晶の大きさは 1 3mm ほ どで ある‐ さ ら に, 図 2 の 場 合 の 結 晶 で は, 一 つ の 枝 の 右 側 面 の み に, 他 の 箇 所 よ り も 多 く の 水 .. 蒸気が供給されたことになり, 水蒸気の供給方向までも特定しなければならないことになる‐ 中谷によれば, 雪結晶は回転しながら落下して成長するとしており, 雪結晶の回転運動を考えるならば, 例え大気中に水蒸 気の不均一場が存在していたとしても, 雪結晶の成長に関しては均一的になるはずである. このような時形 結晶だけが回転せずに, 極めて特異な水蒸気の供給を受けて成長するということは, 余り現実的なことでは なし\. このような非対称性の雪結晶は, 例えば図8のような結晶で は, その箇所に他よりも結晶の成長を促す作 用が働いたことは事実である. 雪結晶の成長であることから, その作用は局所的な水分の供給であることは 当然で, そのような特別な水分の供給が現実的に可能なこととして, 水蒸気のような均一的な拡散現象を呈 するものではなく, 水分が常に凝集している微水滴が想定される. 天然においては雲粒として過冷却微水滴 が無数に存在している‐ 問題になることは, 微水滴が雪結晶に捕捉されたとき, それが水分としてその結晶 の成長に寄与するかどうかということである‐ 一般には, 極微な過冷却水滴は結晶に取り込まれるとされる ) 雲粒程度の大きさの過冷却微水滴が雪結晶に付着した場合は氷粒として凍結し 天然では雲粒付雪結 が1 , , 晶, あるいは緩の成因として考えられてきた. つまり, 雲粒は雪結晶の成長に対して, 蒸発して水蒸気の供 給源とはなっても, 直接的に水分を供給するものとは考えられてきていない. しかし, 最近において, この ような雲粒, つまり過冷却微水滴は温度や大きさだけによって特徴付けられるものではなく, その形成過程 ) により, 固相化に違いがあることが実験的に示された7 . 過冷却微水滴は, 急激に凝結されて形成されたものは単なる氷球として凍結するが, 氷点下で比較的ゆっ くりと形成されたものは, 固相に変化する 際, 雪 結 晶 と 同 じ 形 態 と な り 得 る. そ の よ. ぅ な過 冷 却 微水 滴 が母 結 晶 に接 触 した 場 合 には, そ の形 状 は基 本的 には母結 晶 と同 じ. ,. 【. .. 〆 デ r メ. も. . . . ;圏. 、 o o iな. 、 .. . - - *- . ’′ メB メ. 〆 ,. メド. 1 」. ,. 毎. ; 1 も、 ,. . . も .. 1 ー . キ. ,. . 」 . 二 一 汁も 、 メノ ‐ 一 . , 」ゞノホ山〆. 1. 50員 m. ム, つ ま り, お よ そ20秒 の 時 間 が 経 過 し. 24. 図9. ‘. 過冷却微水滴の結晶化. .
(10) . 雪結晶の対称性について. oCほ どで ある て いる こ と になる. なお, この 実験 容 器 内 の温度 は-16 .. この図において, 1の画像の過冷却微水滴 A は1 5口m ほどの大きさで, それが画像2では母結晶から触 手のように伸びた突起により捕捉され (図の矢印P) , 画像3においてその微水滴が縮小 していることとは 対照的に, 側枝が成長してきている. それが, 画像4でははっきりとした樹枝状結晶の側枝を形成している . しかも, その主枝の反対側には側枝が形成されておらず, 図2の変則的な側枝と同じ状態を示している . また, この図の画像1の B は過冷却微水滴が結晶の枝の先端部分に捕捉された 直後の状態で すでに角 , 板状となっている. そして, これが時間の進行とともに枝の一部を形成していっていることがわかる これ . が樹枝状の場合には, 図8に示されたような結晶を形成することになるものと考えられる . このように, 過冷却微水滴は雲粒程度の大きなものであっても, その形成過程によっては, そのまま氷球 とはならずに結晶の一部として固相化することになる. なお, 図の微水滴は1 5~20分の時間をかけて凝結・. 形成されたものである.. 六花状の結晶では雲粒の径の分布が広い領域にわたっており,. 結晶の径が大きいほど雲粒の分布が径の大きな方に移行して いる傾向が見られる. 一般に, 六花の雪結晶はその径が大き. 『0. い ほ ど形 態 が複 雑 にな っ て いる ので, こ の図 により, 結 晶 の. . 形態が複雑なも のほど雲粒の径が多岐にわたると考えられる.. z. そして, そのような雲粒分布により成長がなされる複雑な結 晶の形態は, その分布による いろいろな径の雲粒を捕捉して 成長するとすれば, その対称性は雲粒分布の分散の大きさに 応じて減少することが予想される. この よう な こ と か ら, これま で解 析 した雪 結. 縦軸の対称率とは図4に示されたような平均の 値 で あり, 横軸 の 形 態 指 数 と は結晶 の 投影 面 積. に対するその輪郭の長さの比で, 前述のコンピュー タ画面の ドッ ト数による演算から求められた・ 形態指数が大きいほど雪結晶は角板から樹枝状. 20. 30 40 50. 60. 70 80. 図10 雪結晶 に付着したの雲粒の数と粒径分布 (Haヒロロaya に よ る). 晶の対称性と形態の複雑さとの関係を見てみた. 図11にそ の グ ラフ を示 す. この グ ラ フ にお いて,. ー0. DROPLET DぬMETER {芦m}. 1 .0 Q .8. 0 6 - 蝶 寂o4 .. へと変化して複雑な形となる. こ の図 か ら明 ら かな よう に, 形 態 指 数 の増 加. 0 .2. とともに対称率が減少しており, それは, 上述 の よう な 図10の 雲粒 分 布 の傾 向 を反 映 して いる. と考えられる. すなわち, 雪結晶の非対称性は 雲粒の粒径分布の分散に起因しており, このこ とは雪結晶が過冷却微水滴の雲粒により成長が. 0. 0 .10. 形態指数. (角板←→樹枝状) 図11 雪結晶の形態と対称率. 25.
(11) . 油川. 英明・尾関. 俊浩・丸藤. 貴弘. なされるという傍証でもあると考えられる. なお, 図のグラフのなかで, 全体的な傾向から外れている点 は 崎形結晶の値によるもので, 図6の結晶番号を添えてある.. 4. おわりに 雪結晶の対称性について, 暗視野照明の顕微鏡写真を用いてコンピュータの画像解析により, 定量的な計 測を行った. その結果, 対称性の完全な雪結晶 は見られず, 六花の各枝においても全く同じ形のものは見い 出せなかった. 非対称的な結晶が一般的なものであると考えたとき, 従来のような雪結晶が水蒸気から気相成長する とし た場合には理解が困難となることから, ここでは, 雪結晶が雲粒, つまり過冷却微水滴から液相成長するも のとして考 えてみた. このような液相成長は実験によって確かめられ, 相応の時間をかけて凝結・生成され た過冷却微水滴は結晶の形態で固相化することが見いだされた. このことから, 雪結晶の非対称性, 特に時 形結晶の形態形成について説明が可能となっ た. また, 雪結晶の形態が複雑になるほど対称性が減少し, こ のことは天然の雲粒の粒径分布を反映 したものであり, 雪結晶の液相成長を傍証していると考えられる. 本論文は, 著者の一人である丸藤貴弘が本学社会教育課程地域科学コースの卒業研究として著したものを もとに, 実験の結果や新たな考察を加えてまとめられたものである.. 引. 用. 文. 献. 6 1 9 4 9:雪の研究‐ 岩波書店,1 1) 中谷宇吉郎,1 pp . ‐ 2 7 8 4 9 0 0 2:雪結晶の晶癖変化と側枝の形成機構. 雪氷, 6 2) 権田武彦, 清 忠師, 2 , 26 6 0 0 1年度日本雪氷学会講演予稿集,1 0 1:雪結晶の対称性について. 2 0 3) 油川英明, 尾関俵浩, 2 1 4 7 4 4 5 ‐ 2=二光源による雪結晶の暗視野顕微鏡写真撮影法. 雪氷, 6 0 0 4) 油川英明, 尾関俊浩, 2 ,5 0pp 3年度卒業論文, 4 0 2:雪結晶の対称性に関する研究. 北海道教育大学社会教育課程平成1 5) 丸藤貴弘, 20 ‐ i司, Ha ess t辻i v l 「 vard Uni ld ar c 6) N欲【aya, U‐, 1954=Snow Crystals naturalar . ‐, 510PP , Pr. 2 ) 9 9 9年度日本雪氷学会講演予稿集, 214 7) 油川英明, 1 99 9:雪結晶の生成過程について( .1 l fsnow Crys t t i t s eo 8) H印出血aya a r eso ng ProPe , 384‐392 ‐ Japzm, 53 ‐ Soc . Me .J , T. ,1975:The R誼m血. 26.
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