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令和元年度(平成31年度)学内研究助成金 研究報告書

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Academic year: 2022

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(1)令和元年度(平成 31 年度)学内研究助成金 研究報告書. 研. 究. 種. ■奨 励 研 究 助 成 金. □研究成果刊行助成金. □21 世紀研究開発奨励金 (共同研究助成金). □21 世紀教育開発奨励金 (教育推進研究助成金). 目. 研 究 課 題 名. 筋・骨・血管連関におけるエクソソームの役割の解明. 研究者所属・氏名. 研究代表者:医学部 再生機能医学教室・高藤 共同研究者:. 義正. 1.研究目的・内容 本研究は、筋・骨・血管連関において、骨格筋より産生されるエクソソーム(Myo-exo)に着目し、 生理的あるいは 病態における役割を解明することを目的とする。 筋芽細胞培養上清から Myo-exo を回収し、骨や血管におよぼす影響を in vitro、in vivo で解 析する。また、Myo-exo に内包される miRNA の中から重要な因子を同定し、その因子の作用機 序や役割の解明を目指す。 2.研究経過及び成果 Myo-exo をマウス筋芽細胞株(C2C12 細胞)の培養上清から超遠心法にて単離し、実験に用いた。 まず、骨吸収を司る破骨細胞分化への Myo-exo の影響を検証した結果、Myo-exo は RANKL 刺 激によって誘導される骨髄細胞から破骨細胞への分化を濃度依存的に抑制し、さらに破骨細胞分 化のマスター因子である NFATc1 を含む様々な破骨細胞分化関連遺伝子(TRAP、カテプシン K、 DC-STAMP) の発現を有意に抑制した。破骨細胞への分化過程ではミトコンドリア活性が高まる ことから、次に細胞外フラックスアナライザーを用いてミトコンドリア活性を評価した所、 Myo-exo は骨髄細胞におけるミトコンドリア活性を有意に抑制した。さらに、マクロファージ様 細胞株 Raw264.7 細胞に対しても Myo-exo は破骨細胞分化、破骨細胞分化関連遺伝子発現、ミト コンドリア活性を有意に抑制した。また、線維芽細胞由来エクソソームは破骨細胞分化抑制作用 を示さなかったことから、筋芽細胞は特異的に破骨細胞抑制作用を示すエクソソームを産生して いることが示唆された。 骨格筋は運動や代謝状態によってその機能が変化することが知られていることから、振盪培養 によって筋芽細胞にメカニカルストレスを負荷し、この際に産生されるエクソソーム (Myo-exo-stress)を単離した。Myo-exo-stress は、Myo-exo よりも破骨細胞分化抑制作用が高く、 メカニカルストレスの負荷が Myo-exo の作用を増強する可能性が示された。 一方、骨形成を司る骨芽細胞への Myo-exo の作用を検証するため、マウス初代培養骨芽細胞に Myo-exo を添加、培養した後、骨芽細胞関連遺伝子 (Osterix、ALP など)の発現を解析したが、 有意な変動は認められなかった。また、血管への作用を検証するため、マウス血管平滑筋細胞株 MOVAS 細胞に Myo-exo を添加し、石灰化誘導培地で培養した後、石灰化関連遺伝子 (Osterix、 ALP など)の発現を解析したが、有意な変動は認められなかった。以上の結果から、Myo-exo は 骨芽細胞の成熟や血管平滑筋細胞の石灰化には関与しないと推察された。 次に、Myo-exo の in vivo での骨修復能を評価するため、野生型マウス大腿骨に、1 ㎜径の欠損 を作製し、Myo-exo を含浸したゼラチンハイドロゲルを移植し、動物用 CT を用いて経時的に骨 欠損サイズを測定した。その結果、移植 6 日後において、Myo-exo 移植群はコントロール群(PBS+ ハイドロゲル)と比較して、骨欠損領域が有意に小さく、Myo-exo が骨修復、骨再生に寄与する 可能性が示された。 Myo-exo および Myo-exo-stress に内包される miRNA についてシークエンス解析を行い、骨芽 細胞や骨髄細胞における発現が低く、Myo-exo および Myo-exo-stress における発現が高い複数の miRNA を候補因子として見出した。.

(2) 3.本研究と関連した今後の研究計画 今後は、Myo-exo の骨修復、骨再生能に対する詳細なメカニズムを解明するため、骨組織切片 の TRAP、ALP、TUNEL 染色によって骨表面における骨芽細胞、破骨細胞、アポトーシス細胞 数を解析すると共に、骨組織から RNA を抽出し、骨形成、骨吸収に関連する遺伝子の解析を進 める。また、正常マウスよりも骨修復が遅延する糖尿病などの病態マウスにおける Myo-exo の骨 代謝活性についても合わせて評価を行う。 また、RNA シークエンス解析によって見出した miRNA の中から、実際に Myo-exo の生理作 用を担う因子を同定するため、人工 RNA(miRNA mimic、miRNA inhibitor)を細胞へ導入し、そ の作用を検証する。 これらの検証によって、Myo-exo の生理作用と病態における役割を解明し、責任因子の関与を 明らかにすることを目指す。 4.成果の発表等 発. 表. 機. 関. 名. 種類(著書・雑誌・口頭). 発表年月日(予定を含む). Bone (vol 134, 115298). 研究論文(学術雑誌). 2020 年 2 月 21 日. 第 36 回日本骨代謝学会学術集会. 口頭発表. 2019 年 10 月 13 日. 第 6 回 日本細胞外小胞学会. 口頭発表. 2019 年 10 月 24 日. 第 97 回日本生理学会大会. オンライン 掲載. 2020 年 3 月 19 日. 第 19 回日本再生医療学会総会. オンライン 掲載. 2020 年 5 月 25 日.

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参照

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