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令和元年度(平成31年度)学内研究助成金 研究報告書

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Academic year: 2022

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(1)令和元年度(平成 31 年度)学内研究助成金 研究報告書. 研. 究. 種. □奨 励 研 究 助 成 金. □研究成果刊行助成金. ■21 世紀研究開発奨励金 (共同研究助成金). □21 世紀教育開発奨励金 (教育推進研究助成金). 目. 研 究 課 題 名. 筋萎縮性側索硬化症の患者由来運動ニューロンモデルの病態解明と治 療薬開発. 研究者所属・氏名. 研究代表者:医学部脳神経内科・平野牧人 共同研究者:高度先端総合医療センター再生医療部・福田寛二 高度先端総合医療センター再生医療部・竹原俊幸. 1.研究目的・内容 筋萎縮性側索硬化症(ALS)は、顔面、四肢、体幹、呼吸筋を支配する運動ニューロンの変性によ り、筋肉が徐々に萎縮する予後不良の神経難病である。近年その治療に焦点があてられているが、 効果は十分でなく、病状は進行し、患者は治療を断念することが多い。申請者は、孤発性 ALS 患 者の遺伝子診断により、遺伝子変異陽性者を含む4例の患者由来 iPS 細胞を樹立し、さらに現在 順次作製中である。iPS 細胞から通常の神経細胞を誘導すると細胞質内に、病理所見でみられる p62 陽性細胞質内凝集体が観察された。次に、正常対照 iPS 細胞の運動ニューロンへの分化誘導 も成功した。一方、患者由来の運動ニューロンは生存率が低下し、何らかの治療が必要と考えら れる。これら ALS の培養モデルを用いて病態機序解明を行い、剖検組織で検証し、治療薬候補を 開発する。 2.研究経過及び成果 ➀ iPS 細胞の運動ニューロンへの分化とシグナル伝達系の解析 iPS 細胞は患者線維芽細胞から ALS4例、対照2例で作製済である。このうち、2例は p62 遺 伝子の変異を有している。最近報告された比較的短時間に iPS 細胞から運動ニューロンへ分化さ せる方法を用いて、正常対照および患者の運動ニューロンへの分化誘導に成功しているが、患者 由来細胞では生存率が約 1/2 であった。p62 の発現量は患者細胞にて減少していた。これまで、 想定されていた、ユビキチンプロテアソーム系の賦活剤ラパマイシンを用いて、細胞死抑制を試 みるも、十分な成果はなかった。そこで、新たなシグナル経路 X について調べたところ、患者細 胞ではそれが亢進しており、阻害剤にて、劇的に細胞死が抑制された(論文準備中)。 ②遺伝子発現研究 VCP や p62 変異の病態機序は本来の機能が損なわれる(loss of function)か、毒性の獲得(gain of toxic function)かがまだ解決していない。野生型および変異型 p62 または VCP の発現ベクターは 構築済みである。野生型 p62 を、患者培養細胞に発現させて、細胞の生存が改善するかを観察し たところ、細胞の生存には影響がなかった。一方、変異 p62 細胞を発現させると、細胞死が誘導 された。以上から、変異型発現は、細胞維持に対して、阻害作用があると考えられた。 ③遺伝子解析研究 ALS に関係する新しい遺伝子 ATXN8OS を同定し、線維芽細胞が確立されている患者にも同定で きた。現在、iPS への分化を行っている。また、病理組織的に、ALS と確立している検体からも、 初めて同遺伝子異常が同定され、この遺伝子の病原性について、指示をえる結果となった。また、 iPS 細胞も確立した。. 3.本研究と関連した今後の研究計画.

(2) 新たに見出した運動ニューロンの生存率改善を示す薬剤のメカニズムを解明しつつある。また、 同様の薬理作用が報告されている既存の薬剤についても、運動ニューロンへの同様の効果がある かを検証し、同様の成果を得ている。一般的な ALS 患者細胞に対して、これまでの p62 変異陽 性患者運動ニューロンと同様の性質を有するか、さらに同じ薬剤により、細胞死が抑制されるか を検証する。. 4.成果の発表等 発. 表. 機. 関. 名. 種類(著書・雑誌・口頭). 発表年月日(予定を含む). 日本神経学会. 口頭. 2020 年8月予定. World Congress of Neurology. 口頭. 2019 年 10 月 29 日. J Neuropathol Exp Neurol. 雑誌. 2019 年5月. Cerebellum. 雑誌. 2019 年2月.

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参照

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