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令和元年度(平成31年度)学内研究助成金 研究報告書

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Academic year: 2022

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(1)令和元年度(平成 31 年度)学内研究助成金 研究報告書. 研. 究. 種. □奨 励 研 究 助 成 金. ☑研究成果刊行助成金. □21 世紀研究開発奨励金 (共同研究助成金). □21 世紀教育開発奨励金 (教育推進研究助成金). 目. 研 究 課 題 名. 永遠と一日〜佐藤信と小劇場演劇の半世紀〜(仮). 研究者所属・氏名. 研究代表者:文芸学部 共同研究者:なし. 梅山いつき. 1.研究目的・内容 本書は、劇作家・演出家佐藤信の半世紀にわたる創作活動を検証し、彼が日本の現代演劇に与えた影 響を明らかにするものである。本書は、佐藤の今日に至るまでの全活動を取り上げた初の研究書であ り、さらには、後続世代との影響関係を明らかにすることで、日本の現代演劇史に新たな光を当てよ うとするものである。 2.研究経過及び成果 2020 年 3 月に作品社より単著『佐藤信と「運動」の演劇 黒テントとともに歩んだ 50 年』を刊 行した。以下、本書の概要を述べる。 本書は、本研究が研究対象にしている佐藤信の活動について、彼が中心的な役割を担ってきた劇 団黒テントにおける活動を主に取り上げて論じたものである。本書の執筆を通して、佐藤と黒テ ントの活動とは、演劇という分野を超えた社会運動でもあったことが明らかになった。佐藤たち は活動当初より、テントによる野外公演を上演することで、劇場の外へと演劇を持ち出し、演劇 を市民のより身近なものへと変えようと試みてきた。中でも、1970 年代後半から 80 年代にかけ て展開された、「赤いキャバレー」というシリーズは教育機関や労働現場に作品を持ち込み、観 客と共に作品をめぐって議論しようとする、他の劇団には見られないユニークな取り組みだった が、その実態についてはこれまで多く語られないままであった。本書では、そうした佐藤と黒テ ントの独自の取り組みについて、関係者からの聞き取りや資料考証から明らかにした。 また、本書では近年、佐藤が公共劇場で取り組んでいる、演劇文化を市民社会により開いたもの にしようとする試みや、アジアの近隣諸国の若手アーティストとの共同制作についても取り上げ た。さらに、幼少期から今日に至るまでに佐藤が手がけた作品をリスト化し、詳細な年譜も作成 した。 近年の活動も含め、佐藤の創作活動を論じた研究書は本書が初である。また、黒テントについて も、その活動はこれまで全容が明らかになってこなかった。そうした点で、本書の刊行は、今後、 佐藤や黒テントの研究をさらに発展させる上で意義のあるものと言えるだろう。 なお、本書は JSPS 科研費 JP19K00264「演劇と市民社会:佐藤信による劇場創造とアジア演劇と の交流事業に関する調査」の研究成果の一部でもある。.

(2) 3.本研究と関連した今後の研究計画 今後、研究を進めるにあたって、特に注力したいのは、佐藤が行ってきた 90 年代以降のアジア 演劇との交流事業である。今回、刊行した書籍でもアジア演劇については取り上げたが、黒テン トにおける取り組みや近年の事業が中心だった。本研究でも課題の一つにしていたフィリピンの PETA との交流事業については詳細を知ることができた。一方で、佐藤に大きな影響を与えた、 シンガポールの劇作家クオ・パオクンとの影響関係や、ダンサーの竹屋啓子と行ってきたアジア のダンサーたちの交流事業、ACAW については十分な調査ができていないため、残された研究期 間に行いたい。. 4.成果の発表等 発. 表. 機. 関. 名. 『佐藤信と「運動」の演劇 黒テント とともに歩んだ 50 年』作品社. 種類(著書・雑誌・口頭). 発表年月日(予定を含む). 著書. 2020 年 3 月 31 日.

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