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令和元年度(平成31年度)学内研究助成金 研究報告書

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Academic year: 2022

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(1)令和元年度(平成 31 年度)学内研究助成金 研究報告書. 研. 究. 種. ■奨 励 研 究 助 成 金. □研究成果刊行助成金. □21 世紀研究開発奨励金 (共同研究助成金). □21 世紀教育開発奨励金 (教育推進研究助成金). 目. 研 究 課 題 名. シロアリ駆除剤の生殖腺への影響. 研究者所属・氏名. 研究代表者: 共同研究者:. 生物理工学部. 遺伝子工学科. 講師. 齋藤. 貴宗. 1.研究目的・内容 線虫の生殖腺の発生、減数分裂の仕組みを知る事で、殺虫剤や除草剤などの農薬が線虫の生殖腺 にどのような影響を及ぼすのか検証する。. 2.研究経過及び成果 ハウスダストによるシックハウス症候群や、環境中のプラスチック(ビスフェノール A)による妊 婦や新生児への健康被害が近年報告されつつある。本研究では農業用殺虫剤やシロアリ駆除剤にフォ ーカスし、それらの薬剤が生殖腺に与える影響を評価する実験系を構築する。ヒトで臨床研究するに は倫理的に不可能であるため、モデルには生殖腺が観察しやすい線虫を選んだ。線虫は雌雄同体であ り、959 個の体細胞とおよそ 1000 個の生殖細胞からなる。生殖腺は体の前後に二つ存在し、体細胞分 裂で生殖細胞の絶対数を増やす減数分裂前 tip とそれ以降の減数分裂期の細胞とに二分される。生殖 細胞は減数分裂前 tip から減数分裂を通してステージが進むごとに、トコロテンのように押し出され ながら、幼虫期に産生し貯めておいた精子のある貯精囊に向かって物理的に進行する。減数分裂前 DNA 複製を終えた細胞では、染色体が核膜の一端に三日月状に偏って配置し、相同染色体の対合を促 進するレプトテン・ザイゴテン期に移行する。ここで交差型組換えの開始反応である DNA 二重鎖切 断が導入され、相同染色体対合を物理的に実行するシナプトネマ複合体の形成も始まる。次のパキテ ン期では シナプトネマ複合体が相同染色体の全長にわたって形成が完了し、交差型組換え形成も完了 する。交差型組換えは、第一分裂の正確な染色体分配に必須であり国内外で研究が進められている。 本研究では、シロアリ駆除剤を代表とする市販の農薬が線虫の生殖腺へどのような影響を及ぼすの かを検討した。まず、市販のラウンドアップという除草剤を 10 倍、100 倍、100 倍に希釈し、線虫を 12時間希釈溶液中で培養後、産卵させ、受精卵の孵化率を測る実験を行った。ラウンドアップはグ リホサートを主原料とするアメリカモンサント社が開発した除草剤である。発がん性が疑われ、カナ ダやフランスでは使用が禁止されている。またアメリカ国内においても使用禁止への運動が進められ ている。しかしながら、日本はこれを輸入し、市販している。この現状からまずはラウンドアップを 使用することにした。グリホサートは、芳香族アミノ酸を作る、植物特有のシキミ酸経路の 5-エノー ルピルビルシキミ酸-3-リン酸合成酵素(EPSPS)の阻害剤である。ヒトはシキミ酸経路を持っていない ので、ラウンドアップは無害とされているが、長期使用者のがんの発症など実際の健康被害も出てき ている。実験の結果 10 倍、100 倍、1000 倍のどの希釈段階でも線虫の産卵が見られなかった。この 結果は、ラウンドアップが産卵へ影響を与えることを意味しているが、グリホサートの影響かどうか は不明である。そこで、ラウンドアップの他の成分である界面活性剤に着目した。界面活性剤の一種 である Tritop を 10 倍、100 倍、1000 倍と希釈系列を作って同様の産卵実験を試みたところ、やはり どの希釈整列においても産卵が見られなかった。コントロールの実験として紫外線照射の産卵への影 響を観察したが、0 [J/m2]で1匹あたり 168 の産卵数に対して、300 [J/m2]では 109 匹、600[J/m2]で は 79 匹という結果であった。照射量が増加すると産卵数が低下傾向にはあったが、無照射の 47%の 産卵数は保っていた。このことから、ラウンドアップの産卵数への影響は界面活性剤の影響であると 結論付けた。.

(2) 3.本研究と関連した今後の研究計画 本研究では、ラウンドアップが産卵に影響することを示したが、その成分である界面活性剤の効 果を否定することは出来なかった。今後はラウンドアップの成分であるグリホサートに着目して 産卵実験を行う予定である。グリホサートは金属のキレート化を促す性質があるという報告もあ り、減数分裂組換えに必要なタンパク質の酵素活性にグリホサートが影響するかどうか検証する 予定である。具体的には、酵素活性に亜鉛を必要とする RING/PHD fipger を有する SLX-1 構造 特異的核酸分解酵素の Holliday jupctiop 解離活性を ip vitro および ip vivo で測定するシステム を構築する。また、ライブイメージング技術を用いて、減数分裂期の染色体動態を未処理区、グ リホサート処理区で希釈濃度毎に観察し、グリホサートが減数分裂期のどの時期に影響するのか 詳細に調べる。さらに SNP の異なるハイブリッド線虫を用いて、遺伝学的に減数分裂期の交差型 組換えの頻度と場所の比較を行い、グリホサートの組換え制御への影響を測定する。. 4.成果の発表等 発. 表. 機. 関. 名. 発表した学会はありません. 種類(著書・雑誌・口頭). 発表年月日(予定を含む).

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参照

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