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IRUCAA@TDC : №2:グアヤコールは象牙芽細胞のTRPV3チャネルを活性化するが機械感受性イオンチャネルを抑制しない

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Academic year: 2021

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(1)

Posted at the Institutional Resources for Unique Collection and Academic Archives at Tokyo Dental College,

Available from http://ir.tdc.ac.jp/

Title

№2:グアヤコールは象牙芽細胞のTRPV3チャネルを活

性化するが機械感受性イオンチャネルを抑制しない

Author(s)

望月, 浩幸; 隝田, みゆき; 大山, 定男; 黒田, 英孝;

木村, 麻記; 澁川, 義幸

Journal

歯科学報, 120(2): 202-202

URL

http://hdl.handle.net/10130/5178

Right

Description

(2)

目的:Thymic stromal lymphopoietin(TSLP)は B 細 胞 増 殖 因 子 と し て 同 定 さ れ た IL−2フ ァ ミ リーサイトカインである。主に上皮細胞から産生さ れ る TSLP は,マ ス ト 細 胞 や Th2細 胞 を 活 性 化 し,アレルギー炎症や抗寄生虫応答などの Th2型 免疫応答を誘導することが知られている。一方で, 近年,自己免疫疾患である関節リウマチの発症など の Th17型の免疫応答への関与が報告されている。 関節リウマチの病態形成において,TSLP は樹状細 胞や T 細胞の活性を増強させ,その結果として破 骨細胞活性の増強を伴う骨破壊が誘導される。しか しながら TSLP による破骨細胞分化への直接的な 作用は全く不明である。本研究ではマクロファージ の破骨細胞への分化における TSLP の機能を明ら かにすることを目的とした。 方 法:野 生 型 マ ウ ス 骨 髄 由 来 マ ク ロ フ ァ ー ジ (BMMs)における破骨細胞前駆細胞(RANK 陽性 細胞)の TSLP 受容体発現を解析した。また,野生 型および TSLP 受容体欠損 BMMs の RANKL 誘導 性の破骨細胞への分化系における TSLP 添加の影 響を,TRAP 染色および破骨細胞分化関連遺伝子 発現量測定で評価した。骨組織における TSLP 産 生細胞の同定するために,マウス頭蓋骨由来骨芽細 胞および BMMs へ LPS 刺激を行い,TSLP mRNA 発現・タンパク産生量を解析した。 結果:BMMs 中の破骨細胞前駆細胞(RANK 陽性 細胞)は恒常的に TSLP 受容体を発現していた。 RANKL 誘導性破骨細胞分化誘導系への TSLP 添加 は,野生型 BMMs から誘導される TRAP 陽性破骨 細胞数を減少させるとともに,誘導される破骨細胞 分化関連遺伝子の発現量も減少させた。一方で, TSLP 受容体欠損 BMMs では,TSLP 添加による 破骨細胞数の減少はみられなかった。このような TSLP 添加による破骨細胞数減少効果は細胞内シグ ナル伝達分子 STAT1の阻害剤添加によって消失 した。頭蓋骨由来骨芽細胞および BMMs は恒常的 に TSLP mRNA を 発 現 し て お り,そ の 発 現 量 は LPS 刺激によって増強された。TSLP タンパクは LPS 刺激を加えた頭蓋骨由来骨芽細胞の培養上清 液中で検出されたが LPS 刺激を加えた BMMs の培 養上清液中では検出されなかった。 考察:破骨細胞前駆細胞上に TSLP 受容体が発現 していることから,TSLP の破骨細胞前駆細胞への 直接的な作用が示唆された。野生型 BMMs でみら れた TSLP による破骨細胞分化抑制効果が TSLP 受 容 体 欠 損 BMMs で は み ら れ な か っ た こ と や STAT1阻害によって消失したことから,TSLP は TSLP 受容体−STAT1経路を介して破骨細胞分化 を抑制していると考えられた。LPS 刺激により骨 芽細胞から TSLP が産生されることから,感染な どによる炎症条件下において骨組織では,骨芽細胞 由来の TSLP が破骨細胞分化を抑制することによ り骨吸収に保護的に機能している可能性が示唆され た。 目的:象牙芽細胞は,象牙質痛覚を担う感覚受容細 胞としての機能を持つ。様々な要因で露出した象牙 質表面に加わった刺激は,象牙細管内液の移動を誘 発する(動水力学)。動水力学は,象牙芽細胞の細 胞膜を伸展させ,細胞膜上にある機械感受性イオン チャネルである transient receptor potential(TRP) チャネルやピエゾチャネルを活性化し,象牙芽細胞 から神経伝達物質の放出を誘発する。放出された伝 達物質は,近傍に存在する歯髄ニューロン終末とシ ナプス伝達することで象牙質痛が生じる。一方で, 象牙芽細胞に発現する機械感受性 TRP チャネルの 一つである TRPV1は,当初カプサイシン受容体 として見出されたが,カプサイシンはフェノール誘 導体に分類される。そこで本研究ではフェノール誘 導体であるグアヤコールの薬理学的な細胞・タンパ ク質標的を明らかにするために,象牙芽細胞のカル シウムシグナルに対する効果を検討した。 方 法:マ ウ ス 由 来 の 象 牙 芽 細 胞 系 細 胞(mouse odontoblast lineage cells;OLC)にカルシウム蛍光 プローブ(fura−2)を負荷し,細胞内 Ca2+ 濃度変 化を fura−2の蛍光強度比として測定した(Olym-pus,浜松ホトニクス)。TRPV3阻害薬は DPTHF を用いた。 結果:象牙芽細胞において,グアヤコールは細胞外 から Ca2+ 流入を活性化させた。この Ca2+ 流入は, TRPV3チャネル阻害薬に感受性を示した。免疫組 織化学染色で象牙芽細胞に TRPV3タンパク質の 免疫応答陽性反応が見られた。しかしながら,低浸 透圧刺激による細胞膜伸展誘発性(機械感受性) Ca2+ 流入は,TRPV3チャネル阻害薬,グアヤコー ルのいずれにも感受性を示さなかった。 考察:象牙芽細胞は象牙細管内液移動を機械感受性 イオンチャネルで感知し,象牙質痛を発生させる。 機械感受性 Ca2+ 流入が TRPV3チャネル阻害薬に 感受性を示さないことから,TRPV3チャネルは象 牙芽細胞に発現するが,象牙質感覚受容には関与し ないことが示唆された。またグアヤコールは象牙芽 細胞の TRPV3チャネルを活性化するものの,同 様に機械感受性 Ca2+ 流入を抑制せず,象牙質痛に 対する鎮痛効果は期待できないことが示唆された。

№2:グアヤコールは象牙芽細胞の TRPV3チャネルを活性化するが機械感受性イオ

ンチャネルを抑制しない

望月浩幸

1)

,隝田みゆき

1)

,大山定男

1)

,黒田英孝

1)2)

,木村麻記

1)

,澁川義幸

1)

(東歯大・生理)

1)

(神歯大院・全身管理医歯学)

2)

№1:TSLP は破骨細胞分化を STAT1依存的に抑制する

大野建州

1)

,中村 貴

2)

,東 俊文

1)2)

(東歯大・口科研)

1)

(東歯大・生化)

2) 学 会 講 演 抄 録 202 ― 100 ―

参照

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