博士課程用(甲)
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楢原 創 氏から学位申請のため提出された論文の審査要旨
題 目 Comparative effects of flurbiprofen and fentanyl on natural killer cell cytotoxicity, lymphocyte subsets and cytokine concentrations in post-surgical intensive care unit patients: prospective, randomized study.
(術後集中治療患者におけるフルルビプロフェンとフェンタニルによるナチュラル細胞活性、
リンパ球サブセット、サイトカイン濃度に対する影響の比較:前向き無作為化研究)
Journal of Anesthesia. 5: 676-83. 2013
Hajime Narahara, Yuji Kadoi, Hiroshi Hinohara, Fumio Kunimoto, Shigeru Saito
論文の要旨及び判定理由
近年麻酔薬と周術期免疫抑制との関連が指摘されている。集中治療室(ICU)においてフェンタニルは頻 用されている鎮痛薬であるが、術後ICU患者にフェンタニルを長期間投与した際の免疫系への影響を調査し た臨床研究は過去に無い。楢原らは術後ICU患者にフェンタニルを長期間投与した際の免疫系への影響は非 ステロイド系抗炎症薬(NSAID)と比較して異なると予想し、本研究を行った。
頚部安静のために48時間以上の鎮静が予定されている患者を、ICU入室後の鎮痛方法によってランダムに Group N(NSAID使用群)とGroup F(フェンタニル使用群)に割り付け、Group Nの患者はプロポフォール による鎮静とフルルビプロフェンによる鎮痛を行い、Group Fの患者はプロポフォールによる鎮静とフェン タニルによる鎮痛を行った。麻酔導入前、術後、術後病日(POD)1、POD2においてそれぞれナチュラルキ ラー細胞活性(NKCC)、リンパ球サブセット、血中サイトカイン濃度を測定し、比較検討した。POD1にお いて、NKCCはGroup Fと比較してGroup Nで有意に高値を示した(p<0.05)。リンパ球サブセット及び血中 サイトカイン濃度に関しては、両群間で有意差を認めなかった。
フェンタニルの免疫系への影響に関しては、NKCC抑制を認めたという報告がある一方で免疫には影響を 与えないという報告も存在する。本研究では、Group Nに比べてGroup Fでは一時的なNKCC抑制効果が観察 された。このことから本研究の臨床上の意義として、ICUで長期鎮静を必要とする患者においてフルルビプ ロフェンはフェンタニルよりも免疫抑制が弱いという点で臨床的に有用である可能性が示された。以上の 結果は今後の術後感染症の予防に関して重要な知見となり、博士(医学)の学位に値するものと判定した。
平成26年 2月 3日 審査委員
主査 群馬大学教授(医学系研究科)
応用生理学分野担任 鯉淵 典之 印
副査 群馬大学教授(医学系研究科)
顎口腔科学分野担任 横尾 聡 印
副査 群馬大学教授(医学系研究科)
病態制御内科学分野担任 山田 正信 印
博士課程用(甲)
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最終試験の結果の要旨
手術後ナチュラルキラー細胞活性が低下することの生理的意義についておよび免疫担当細胞に 発現するオピオイド受容体について
試問し満足すべき解答を得た。
平成26年 2月 3日
試験委員
群馬大学教授(医学系研究科)
麻酔神経科学分野担任 齋藤 繁 印
群馬大学教授(医学系研究科)
応用生理学分野担任 鯉淵 典之 印
試験科目
主専攻分野 麻酔神経科学 A 副専攻分野 応用生理学 A