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ICR 処理に用いる工具

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Academic year: 2022

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(1)I-024. 土木学会中部支部研究発表会 (2010.3). U リブと リブと横リブのすみ リブのすみ肉溶接 のすみ肉溶接から 肉溶接から発生 から発生するき 発生するき裂 するき裂への ICR 処理の 処理の適用 名城大学 ○安福 友浩 名古屋大学 正会員 山田. 健太郎,石川敏之 学生会員 村井 啓太. 1. .序論 鋼床版の疲労損傷の 1 つとして,図-1 に示すような U リブと 横リブ交差部のすみ肉溶接において疲労き裂が発生している. このき裂は,鋼床版上を走行する車のタイヤが U リブの重心に 対して偏心載荷されることで U リブがねじれるが,交差部では U リブウェブの面外変形を横リブが拘束するため,まわし溶接 部に面外曲げの応力が繰り返し生じることによって発生すると. 図-1. U リブと横リブの交差部. 考えられる.き裂が進展して U リブを貫通すると補修が大掛か りとなるため,早期段階での簡易な補修が望まれる.本研究で は,低コストで簡易に施工できる補修方法である,衝撃き裂閉 口処理 1) (Impact Crack Closure Retrofit Treatment,ICR 処理)を U リブと横リブ交差部に発生する U リブ貫通き裂に対して適用し, その効果の検討を行った.. (a) フラックスチッパー (b)タガネの先端 図-2. 2. .衝撃き 衝撃き裂閉口処理. ICR 処理に用いる工具. 衝撃き裂閉口処理(ICR 処理)とは,き裂が発生した箇所近傍の 母材を 1~2 往復叩いて鋼材表面を塑性流動させ,き裂を閉口さ せることにより,き裂の進展を停留または遅延させる工法であ る.ICR 処理の施工には,先端の平坦な面が 4×5mm 程度に角が 丸みを帯びるように加工したタガネを取り付けたエアーツール (フラックスチッパー)を用いた. 3. .疲労試験体と 疲労試験体と疲労試験方法 本研究で,図-3 に示すように母材を U リブ,ガセットを横リ. 図-3. 疲労試験体. ブとしてモデル化した面外ガセット試験体(SM490) を用いた. 母板厚を 6mm,ガセット厚を 12mm とした.試験体 1 体につき 3 枚のガセットを脚長 6mm ですみ肉溶接している.試験体には, 溶接止端から幅方向に 65mm,長手方向に 50mm 離れた位置に ひずみゲージを貼付した.止端から 50mm の位置の応力を梁理 論で得られる応力分布勾配を用いて外挿することにより,溶接 止端位置の公称応力範囲を求め,評価に用いた.疲労試験は板. (a) N10+ICR. 曲げ振動疲労試験機 2)を用いて両振りの板曲げを与えた. まわし溶接止端に発生した疲労き裂は,止端部に沿って進展 し,その後止端を離れて母材へ進展する.疲労き裂が溶接止端 を離れて 10mm 進展した段階の繰返し回数を N10 と定義する. き裂が 20mm 進展した段階,または母材を貫通した段階を破断 Nf と定義し,試験を終了した.. (b)as-welded+ICR-side. ICR 処理によるき裂の補修は,図-4 に示すように,N10 の段階 で,図に示した順番で叩いてき裂を閉口した (以下,N10+ICR と -47-. 図-4. (c) as-welded +ICR-all. ICR 処理方法.

(2) I-024. 土木学会中部支部研究発表会 (2010.3). 呼ぶ).き裂の進展が予測される方向に 10mm 程度余分に ICR 処理を施した.止端部のき裂に対してまわし溶 接止端に沿って ICR 処理を行うが,実橋では横リブによって,スカラップ内の溶接止端前面を処理すること が困難であるため,ガセット正面にガセット厚分の未処理部を設けて ICR 処理を行った. き裂発生前に ICR 処理を施すことによる疲労強度向上効果を確認するために,図-4(c)に示すように,試験前 に溶接止端前面を ICR 処理した(as-welded +ICR-all).また上記の理由により,図-4(b)のようにガセット正面に ガセット厚分の未処理部を設けて ICR 処理した試験体も用意した(as-welded +ICR-side). 4. .試験結果 端位置の公称応力範囲,横軸は破断時の繰返し回数(Nf) である.ICR 処理で補修した試験結果は,処理した後の繰 返し回数を示している.比較のために,同段階での as-welded の試験結果も示している.図中の矢印はき裂が 発生しなかったことを表している.また,破線の矢印はき 裂が発生しなかった試験体に対し,応力範囲を上げて再度 試験したことを表している.N10+ICR の試験結果は JSSC. Stress rangeΔσtoe(MPa). 図-5 に N10+ICR の疲労試験の結果を示す.縦軸が溶接止 JSSC-A(190). 200. B(155) C(125). 100 90 80 70 60. D(100). As-welded t=6mm N10+ICR t=6mm. 50 40 30 5 10. の B 等級から C 等級の範囲内にばらついており,き裂が. E(80). 6. 10. 7. 10. Number of cycles,Nf. 発生した後に ICR 処理した結果が as-welded 試験体の試験. 図-5. 結果より高い疲労強度となった.. N10+ICR の試験結果. する繰返し回数で整理している.比較のために,同段階で の as-welded の試験結果も示している.as-welded 試験体で は 200 万回程度で N10 に達したのに対して,as-welded +ICRall 試験体では 1000 万回程度で N10 に達しており,5 倍程度 の疲労寿命の延命が見られた.止端前面に ICR 処理するこ とで止端部に圧縮残留応力が導入された結果,疲労強度が 向上したと考えられる.一方 as-welded +ICR-side の試験結 果は,ICR-all と同程度の疲労強度を示す結果もあれば,. Stress rangeΔσ toe(MPa). 図-6 に as-welded +ICR の疲労試験結果を示す.N10 に対 JSSC-A(190). 200. B(155) C(125). 100 90 80 70 60 50. D(100). As-welded As-welded+ICR-side As-welded+ICR-all. 40 30 5 10. 6. 10. 7. 10. Number of cycles,N10. as-welded 試験体と同程度の疲労強度を示す結果もあり, その効果にばらつきがあった.as-welded +ICR-side 試験体. E(80). 図-6. as-welded+ICR の疲労試験結果. では, 止端前面の一部分しか ICR 処理していないため,ICR 処理の終端の位置によってき裂発生に対する遅延効果がばらついたと考えられる. 5. .まとめ U リブと横リブ交差部をモデル化した面外ガセット試験体を用いて疲労試験を行った.疲労き裂が N10 に達 した段階で ICR 処理を施して補修した場合,as-welded よりも疲労強度が高くなることを確認した.また,き 裂発生前に ICR 処理した場合,as-welded よりも 5 倍程度長い疲労寿命が確認された.一部分しか ICR 処理さ れない場合で疲労強度にばらつきが生じたが, as-welded と同程度以上の疲労強度になることを確認した. 謝辞 本研究は,名古屋高速道路公社の委託研究を受けて実施した.また,研究を進めるにあたり,試験体の製作においてトピ ー工業(株)山田聡氏に多大なるご協力を頂きました.ここに記して感謝の意を表します. 参考文献 1) 山田 健太郎,石川 敏之,柿市 拓巳:疲労き裂を閉口させて寿命を向上させる試み,土木学会論文集 A Vol.65, pp.961-964, 2009.11 2) 山田健太郎,小薗江朋尭,小塩達也:垂直補剛材と鋼床版デッキプレートのすみ肉溶接の曲げ疲労試験,鋼構造論文集,Vol.14, No.55, pp.1-8,2007.9. -48-.

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参照

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