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フランスにおける高校職業教育と高等教育の接続関係に関する実証的研究

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(1)

フランスにおける献鵬折と高等折の鵬関係に関する実証柵究

(課題番号 09610232) 平成9年度∼平成11年度科学研究費補助金(基盤研究(C)(2))研究成果報告書 平成12年3月 00010175001

研究代表者 夏目達也

(東北大学アドミッションセンター教授)

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研究組織;

研究代表者 東北大学アドミッションセンター・教授  夏目達也

研究経費:

平成 9年度  1, 200千円 平成10年度     5 0 0千円 平成11年度     500千円 計     2, 200千円

研究発表:

(1)研究論文等 ・夏目達也「フランスの高等教育における職業教育改革の現状」、 日本産業教育学会『産業教育学研究』第28巻第1号、 32-33頁、平成10年1月 ・夏日達也「フランスにおける非学校型職業教育としての見習訓練制度の現状」 国立教育研究所『学校と地域社会との連携に関する国際比較研究』 275-288頁、 平成10年3月 ・夏目達也「フランスにおける中等教育段階の職業教育の現状」 文部省委託・職業教育・進路指導研究会『職業教育及び進路指導に関する基礎的研 究』、 3745頁、平成10年3月 ・夏目達也「フランスにおける学校選択の現状と課題」、国立教育研究所『近代教育の 変容課程と今後の展開に関する総合的研究』、 171-177責、平成11年3月 ・夏日達也「フランスの高校教育課程改革」 『内外教育』、 8-10責、平成11年7月 (口頭発表) ・夏日達也「フランスの高等教育における職業教育改革の現状」、 日本産業教育学会第38回大会、於中央工学校、平成9年10月19日

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は じ め に 第1章 フランスにおける中等教育段階の職業教育の現状 Ⅰ.中等教育制度の概要 1.前期中等教育と後期中等教育 2.前期中等教育と後期中等教育の接続関係 3.中等教育における教育課程 ⅠⅠ.職業教育 1.職業教育機関の種類と規模 一 2.リセ技術教育課程 3.職業リセ 4.見習訓練制度 第2章 高等教育における職業教育改革の現状 Ⅰ.フランスの高等教育制度の概要 ⅠⅠ.上級テクニシャン養成課程における教育 1.修業年限、生徒数 2.学科の種類 3. STSの工業情報科学科 Ⅲ.技術短期大学部における教育 1.在籍者と機関数 2.学科の種類 3. I UTの工業情報科学科 Ⅳ. STSとIUTの教育課程、教育内容・方法の比較 Ⅴ.上級テクニシャン免状取得試験の内容 第3章 技術教育課程からの高等教育進学の状況 I H Ⅲ Ⅳ 技術教育課程からの高等教育進学の状況 技術教育課程からの高等教育進学後の状況 技術教育課程からの高等教育進学の具休例:ドリアン技術リセ 技術教育課程からの高等教育進学に関する最近の施策・・--・ お わ り に 資     料 I UTの教育課程 リセ憲章 133357 1 0 1 0 1 1 1 7 加 2 22 か Ki か 26 29 29 29 29 3 1 3 742 42 46 48 52 57 甜 6 1 8

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は じ め に

1.問題の設定 本研究では、フランスにおける後期中等段階の職業教育と高等教育との接続関係に関す る問題を扱う。 わが国では、専門高校で職業教育を受ける生徒は、年々減少する傾向にある。高校生総 数に占める専門高校生の比率は、前後30年近くの間ほぼ4割前後であった。しかし、 1970 年代半ばから低下し始め、 1980年代初めには3割を切り、最近では25 %程度の水準にあ る。これらの専門高校に在学する生徒たちの中には、職業教育を積極的に希望してではな く、学業成績等の関係で不本意ながら専門高校に進んだ生徒も少なくない。このような状 況の下で、稔合学科の設置の動きとの関係もあって、専門高校では縮小・再編成も進んで おり、とくに工業高校ではその動きが顕著になっている。 このように、現在専門高校に対する進学希望は低下している。このような事態を招いて いる理由は複雑であろうが、その一つは専門高校からの大学進学が普通高校と比較して困 難になっていることにあると考えられる。専門高校では教育課程の少なからぬ部分を職業 教育が占めるために、多くの場合もっぱら普通教育だけを学習する普通高校と比較して、 大学進学は不利であることは否定できない。高等教育進学率が高まる中で、大学進学が不 利ということは、専門高校にとっては大きなハンディとなっている。しかし、専門高校生 の間でも高等教育進学意欲は、少なくとも潜在的にはかなり高いと患われる。専門高校に 対する評価を高めるためにも、また生徒たちの進学希望を実現するためにも、高等教育進 学機会を拡大することは、専門高校にとっては重要な課題になっていると思われる。 しかし、それを実現するための方策は決して容易ではない。専門高校からの進学を促進 するために取り組むべき条件整備とは何か、進学先としてどの高等教育機関が適切なのか、 専門高校生の入学者選抜方法は普通高校生と同様でよいのかなど、検討すべき課題は多い。 本研究では、このような問題意識に基づいて、フランスにおける高校職業教育における進 学の実態、そこにおける問題点の所在、高校職業教育からの高等教育進学を促進するため に、政府レベルや各学校レベルでどのような施策が採られているのか、それらは効果をあ げ得ているのか等について検討する。 2.先行研究の整理 フランスの職業教育を取り扱った研究は、フランス国内はもちろん、我が国においても 少なくない。フランスでは、失業問題、とりわけ学校修了者の失業問題が依然として深刻 な状況にあることから、学校や学校修了後の職業教育に対する関心は一般に高い。そのこ とを反映して、この間鹿を直接に取り上げた著作・論文は多い。比較的最近のものに限っ ても、たとえば、以下のような著作がある。

C・ Agulhon, L'enseignenent professionnel, 1 994.

M.N.Daumas,Lelycee proBessionnel: bpasse oualtemative? , 1995.

Benoit Bouyx, L'etLSelgnement teChJ1010gique et professionJlel, 1995

C・ Onilhumin, Unealtemance reussie en lycee professionnel, 1997.

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-B.Chrlot, D.Glasm弧,Les lhserLion, 1.etELPloi, 1998・ しかし、これらの著作では、職業教育に関する数多くの問題が取り上げられてはいるも のの、本研究がテーマとする中等教育段階の職業教育と高等教育の接続関係に関する問題 は、ほとんど取り上げられていない。 そのことは、わが国の研究で萄共通している。フランスの技術・職業教育を取り扱った 研究はいくつかあるが、 1)いずれも高等教育との接続問題を考察の直接の対象としてはい ない。フランスの高等教育に関するわが国の研究においても、この間題を取り上げた研究 は、管見の限りではない。 2) 3.本報告書の構成 本報告書の構成は以下のとおりである。第1章では、中等教育段階の職業教育の現状を 明らかにした。中等教育段階での職業教育は、主にリセの技術教育課程と職業リセにおい て行われているが、そこでの生徒数の推移や、教育課程の特徴などについて考察した。 第2章では、フランスに存在する多様な高等教育機関の中から、技術教育課程や職業リ セの生徒の多くが進学している上級テクニシャン養成課程及び技術短期大学部を取り上げ た。そこでの学生数、機関数の経年別の変化や、教育日的、修了証の取得状況、教育課程 の特徴などを解明した。 第3章では、主に技術教育課程の出身者が各高等教育機関にどの程度進学しているのか、 彼らの高等教育進学をめそってどのような間鹿が生じているのか、また、彼らの進学を促 進するために政府が講じている最近の施策の概要などを明らかにした。

【注】

1 )フランスの職業教育を扱った比較的最近の主な研究として,、以下のものがある。 ・堀内達夫「教育・雇用関係に関する研究一一「タンギ-報告」について」フランス教 育学会『フランス教育学会紀要』第4号、 1992年 ・堀内達夫「フランスにおける教育・雇用関係に関する研究動向」、 『フランス教育学 会紀要』第5号、 1993年 ・堀内達夫「高学歴化における職業資格・免状の価値」、小林順子『21世紀を展望する フランス教育改革』東信堂、 1997年 ・吉本圭一『フランス教育制度と職業参入』日本労働研究機構、 1993年 ・神津由紀、内野智宏『フランスの職業教育訓練』日本労働研究機構、 1997年 ・藤井佐知子『教育・雇用システムにおける「資格」の機能に関する仏・英・独比較研 究』 (科学研究費補助金研究成果報告書)、 1999年 2)フランスの高等教育を扱った比較的最近の主な研究として、以下のものがある。 ・拙稿「高等教育における大衆化とその対策」、小林順子『21世紀を展望するフランス 教育改革』東信堂、 1997年 ・服部憲児「フランスにおける大学第1期課程改革の課題」、 『フランス教育学会紀要』 第11号、 1999年. ・松坂浩史『フランス高等教育制度の概要』、広島大学高等教育研究センター、 1999年.

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第1章フランスにおける中等教育朋の職業教育の現状

Ⅰ.中等教育制度の概要

1 .前期中等教育と後期中等教育

フランスの初等中等教育は、小学校(修業年限5年)、コレージュ(同4年)、リセ(同 3年)、職業リセ(同2-4年)で行われている。義務教育は6歳から16歳までの10年 間であり、通常は小学校からリセの第1学年までがこれに該当する。中等教育は前期と後 期に分かれており、前期中等教育はコレージュで、後期中等教育はリセ及び職業リセで、 それぞれ行われている。 図:フランスにおける中等教育の緒学校 後 期 リ  セ (3年) 職業リセ (2-4年) 前 期 コレージュ (4年) (1)前期中等教育 コレージュは、小学校の課程を修了した通常11歳から15歳までの生徒を対象としてお り、修業年限は4年である。 コレージュの教育目的は、新教育基本法(1989年7月10日付け法律)の附属報告書に 以下のように定められている。 ※ 半新教育基本法は、西暦2000年に向けた政府の教育政策の骨格を定めた法律である。 同法には附属報告書が付されており、その中では、同法の趣旨や同法の諸規定につい ての詳細な説明がなされている。 「コレージュは、同一年齢のすべての生徒を受け入れる。多様な方法により、すべての 生徒が第3年級に到達できるようにする。コレージュは、小学校における学習を深化

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ー3-させ、また生徒の多様性に応じた教育方法を採用することによって、そのあらゆる形 態の下で、言語の習熟を仕上げることを任務とする。コレージュの生徒は、さまざま な教科を通して推論すること、観察することを学び、外国語については日常会を行い、 第2外国語を学び始める。」 ‖ つまり、コレージュでは、生徒の学力の多様性や小学校教育との連続性に配慮しつつ、 基礎学力の形成をめざしている。ここには明記されていないけれども、コレージュでは、 将来の進路計画の立案にむけた指導も教育の重要な課題とされている。 1990年代半ばまで、コレージュでの4年間は、前半後半各2年の「観察期」と「進路 指導期」に大きく分かれる「2-2」制で構成されていた。 1995年に、この区分は「1 -2-1」に改められ、それぞれ「適応期」 「中間期」 「進路指導期」という名称が与え られている。 とはいえ、教育課程の面からは、依然として前半2年間と後半2年間に大きく分けるこ とができる。前半ではすべての生徒に共通の教育課程で教育が行われ、後半では多様な選 択教科が設けられている。 「1 -2- 1」制に移行されて、第2学年から選択教科が置か れるようになったけれども、選択教科はラテン語1教科にすぎない。また、後半2年間に は、学力や将来の進路に応じて多様なコースが設置されている。たとえば、技術教育に重 点を置いた特別の教育課程を通じて、学力回復を図りつつ後期中等教育進学をめざすテク ノロジー学級である。このほか、第2学年修了後に職業リセに移って職業教育を受けるコ ース(後述のCAP準備3年課程)も設置されている。 (2)後期中等教育 後期中等教育は、リセと職業リセで行われる。リセは修業年限3年で、バカロレア(中 等教育修了と高等教育入学資格を併せて認定する国家資格)の取得を目的とする教育を行 っている。半 半リセの教育目的は、新教育基本法(1989年7月10日付け法律)の附属報告書に以下 のように定められている。 「リセは、各々の青年に、その個人の進路計画を実現させる。さまざまなコースを生徒 に提供することにより、学業を継続したり、質の高い職業生活・市民生活に参入する ことを可能にする普通教育を保障する。」 2) リセは、コレージュから立案してきた進路計画の実現段階にあり、進学や就職に備えて 普通教育を行う。 3学年は大きく第1学年と第2学年以降に分かれる。第1学年は第2学 年以降の進路分岐に先だって、最終的に進路を決定する時期(進路決定期)とされており、 教育課程は基本的に共通である。第2学年以降は、大きく普通教育課程と技術教育課程と に分化する。さらに両課程は以下のように分化する。 【普通教育課程: 3科】 文学系(L科) 社会科学系(E S科) 自然科学系(S科) 【技術教育課程: 4科】 工業科学技術系(ST I科)

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第3次産業科学技術系(STT科) 実験科学技術系(STL科) 社会・福祉系(SMS科) このように、第2学年以降ではかなり専門に分化した教育が行われる。 リセの生徒総数は1998年度癖で147.7万人である。コレージュ最終学年修了者のう ち、リセに進学した者は1998年度で60.5%である(職業リセは22.6%、残りは留年や離 学)03) 一方、職業リセは、主に就職希望者を対象に、商工業における熟練労働者資格である職 業適任証(以下、 CAPと略)及び職業教育修了証(以下、 BEPと略)の取得に向けた 準備教育を行っている。

2.前期中等教育とこ後期中等教育の接続関係

(1)進級・修了制度 フランスでは、小学校から留年制度が採用されており、留年を経験する生徒は決して珍 しくない。小学校最終第5学年でみると留年未経験の生徒は77.8 %、前期中等教育最終 学年で59.2 %である(1998年度)。 4)っまり、約半数は前期中等教育最終学年に到達する 以前に、最低1回の留年を経験している。 前期・後期とも中等教育では、上級学年への進級などにおける評価は、いわゆる絶対評 価で行われる。評価に関する全国的な基準は設けられておらず、各々の学校の判断で進級 の評価・判定が行われる。 各学期の成肴の標記の方法は、各々の学校によって異なっており、 5段階や得点で標記 される。 5段階で樺記される場合は、 A∼EあるいはⅠ∼Ⅴが用いられ、その内容は以下 のとおりである。 AないしⅠ (優秀)、 BないしⅠⅠ (良)、 CないしⅢ (可)、 DないしⅣ (やや悪い)、 EないしⅤ (悪い)。 得点による標記では、多くの場合20点満点で示される。なお、各学期ごとに各家庭に 渡される通知表には、上記の各教科の成貨のほかに、生徒の学業に関わる総合的な評価や 教員の所見が記される。 (9前期中等教育 コレージュでは、学級委員会が各学年ごとに進級の可否を検討する。この学級垂貞会は 各学級単位で設置されており、クラス担当教員、生徒や父母の代表のほか、後述の進路指 導カウンセラー等で構成される。 1998年度における留年率は、学年により5.5 - 10.4 % である。 5)最終の第4学年の学級委員会で、所定の水準に達していると判断された生徒は コレージュの課程の修了が認められる。 ②後期中等教育 後期中等教育においても、前期中等教育と同様、学級委員会が進級の可否を決定する。 そのほか、第2学年進級に際して、学級委員会は、生徒の学業成績や希望などを考慮して、 それぞれの生徒に望ましいと判断されるコースを提案する(前述のように、リセでは第2 学年から普通教育課程と技術教育課程にコース分岐する)。提案を受け入れれば、それが そのまま決定になるが、提案に不満がある場合には、生徒は不服審査を要求できる。 1997

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ー5-年度の留年率は、リセが7.9-16.1%、職業リセ(2年制課程)が5.8-9.8%である。 8) リセの修了は、全国一斉に実施される試験を経て、バカロレアを取得することによって 認定される。普通教育課程の生徒は普通バカロレアを、技術教育課程の生徒は技術バカロ レアを取得する。 職業リセの修了は、最初の2年触課程の場合は、職業資格(CAP及びBEP)を取得 することにより認定される。職業バカロレア準備課程の場合には、リセと同様に行われる 試験を経て職業バカロレアを取得することにより、修了が認定される。 (2)進学制度 ①コレージュへの進学 コレージュへの進学に当たっては、入学試験等の入学者選抜は実施されておらず、小学 校5年間の課程を修了すると、通常はそのまま学区内の指定されたコレージュに進学でき る。 ②リセへの進学 リセへの進学は、コレージュの学級垂貞会による進路指導を通じて行われ、通常入学試 験は実施されていない。 同委員会は、生徒の学習成績や家庭の希望を考慮して、各々の生徒について望ましいと 判断される学校種(リセないし職業リセ)を検討し、その結果を提案という形で家庭に通 知する。その提案に家庭が同意する場合には、その提案はそのまま決定となる。不服の場 合には、学級垂貞会と協議を行い意見を調整する。それが不調の場合には、家庭は校外の 不服審査委員会に不服審査を要求できる。 上記の過程を経て学校種が決定すると、県配分委員会が各生徒について進学すべき学校 を具体的に指定する。学区制が採用されているために、原則として学区内の学校が指定さ れる。 コレージュからリセ・職業リセへの進学は、基本的にコレージュで行われる進路指導 (orientation scolaiIe)を通じて行われる。進路指導は、ごく大まかには、以下のような手 続きで行われる。各学校に設置される学級委員会(メンバーは教員のほか、父母・生徒の 代表、後述の進路指導カウンセラー等)が、生徒の進路希望や学業成績等を考慮して、適 切と考えられる進路を提案する。生徒が捷案を受け入れれば、それが決定となり、実際に 進学する学校もほぼ決定される、というものである。 もちろん、最終的に進学先が決定するまでに、生徒が自分の個性や学業成績等をふまえ て、進路計画を立てたり、それに基づいてコレージュ修了後の希望進路を決定できるよう に、学校側がさまざまな形態で援助することになっている。それを側面から援助する制度 も整備されている。情報・進路指導センター(C I 0)と呼ばれる進路指導の専門機関が、 ほぼリセの通学区ごと設置されており、進路指導カウンセラーと呼ばれる専門の職員が、 生徒や父母の進路相談に応じている。また、生徒・学生に各種の進路情報を無料ないし有 する進路に不満がある場合には、不服審査を申し立てる機関も置かれている。つまり、フ ランスにおける後期中等教育への進学は、生徒・父母と教員・カウンセラー等が一定の時 間をかけて対話などを繰り返しながら、学業成績や個性等をふまえて、それぞれの生徒に 最も適当と判断される進路・進学先を決定するという方法によっている。

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(3)接続における問題点 コレージュとリセの間の接続は、進路指導や教育課程などさまざまな方法により追求さ れている。たとえば、コレージュにおける進路指導の一環として、リセにおける教育や学 校生清などについての説明会や学校開放などが行われている。また、教員レベルでも、近 隣のコレージュとリセの間で、画一教科担当の教員が教育内容や指導方法の調整や改善等 のために会合を開いている。しかし、国民教育省視学官の報告書によると、このような取 り組みは地域による格差があるうえに、全体としては不十分な状況にあるという。とくに 教育にかかわって両校間で協力体制を構築することは、近隣の学校同士、さらにはコレー ジュとリセを併設する学校であっても難しいのが実情といわれる。 7) このように、コレージュとリセ闇での接続の改善に向けた取り組みが難しい理由として、 祝学宮報告書は地理的な問題よりも、むしろ教貝のメンタリテ'・(-の閉息である、と指摘 している。フランスでは教月の個人主義的傾向が強く、同一校内の同一教科担当であって も、協力関係を築くことが難しいといわれており、他校との間ではいっそう難しいことは 想像に難くない。たとえば、上記のようなコレージュとリセとの教員の会合でも、相互の 意見を他方に対する一方的な要請と、しばしば受け止められているという。

3 . 中等教育8こお8ナる教育課程

( 1 )共通化されている前期中等教育の教育課程 初等中等教育については、国民教育省が全国一律の基準として、学習指導要領と各教科 の配当時間表を定めている。各学校はこれに従って教育課程を編成し、教育を行うことに なっている。 前期中等教育の教育課程は、共通必修教科が中心となっている。必修教科としてフラン ス語、数学、第1外国語、歴史・地理・公民、生命・地球科学、物理・化学、テクノロジ ー、芸術、体育・スポーツの各教科が配置されている(表1-1参照)。選択教科は基本的 に後半2学年から履修するが、ラテン語のみ第2学年から履修できる。このほか、選択教 科としてギリシア語、地域語、テクノロジー、第2外国語の各教科が配置されている。生 徒は、自分の興味・関心や将来の進路に応じてこれらの教科を履修する。 ( 2 )多様化された後期中等教育の教育課程 後期中等教育の教育課程は、リセと職業リセで異なる。リセの第1学年は、共通必修教 科が中心である。多様な教科の履修を通じて自分の興味・関心や能力を見きわめさせ、第 2学年から分化するコースの選択を促すことを目的としている。教科の種類や教育目的の 点で、リセの第1学年はコレージュの教育と類似した性格をもっている。共通必修教科の ほかに、コースに対応した選択教科(進路決定教科)と自由選択教科が置かれている。前 者は2教科、後者は1教科を選択して履修する(共通必修教科が過当たり時間数全体の7 割以上を占める)0

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ー7-表ト1 :コレージュの教科秩程表(1996年より学年進行で実施) 適応期 hュHッ「 刋育y; ッ「 第1学年 c(ァyD 第3学年 cHァyD X ,ィサ8支オィ サ8屍 <必修> フランス語 澱 4-5.5 .5 釘絣 数学 釘 3.5-4.5 釘 第1外国語 蔦B 3-4 歴史.地理、公民 3-4 .5 生命.地球科学 絣 1.5-2 .5 絣 物理.化学 辻 1.5-2 絣 テクノロジー 絣 1.5-2 辻 芸術 2-3 体育 釘 3 <選択必修> 第2外国語 - 3 辻 テクノロジー 辻 - 辻 - 迭 <自由選択教科> ラテン語 辻 2 3 辻 ギリシア語 辻 - ヤ 3 辻 地域語 辻 - 3 辻 テクノロジー イ - - メメ 第2外国語 辻 - 辻 - 計(必修のみ) b 25.5- R絣メ 25.5 "絣 第2学年からは、コースが分化し教育課程も多様化するなど、リセとしての独自の性格 が明確になる。前述のように、普通教育課程が3科、技術教育課程が4科に分化する。両 課程の間ではもちろん、普通教育課程の中でも3科間で教育課程は多様化しており、それ ぞれのコースの専門に関連する教科を重点的に履修させる構造になっている。リセの修了 証であるバカロレアも、これらのコースに対応して多様化されている。バカロレアは高等 教育の第-資格としての性格を併せもっており、高等教育における専門分化とある程度対 応している。つまり、リセの教育課程は高等教育進学に向けた準備教育としての性格をも っている。 各科に共通する教育課程の主な特徴は、まず、第2学年以降の各系の教科を「主要教科」 「補足教科」及び自由選択教科の3種類により分類していることである。このうち、主要 教科と補足教科に分類される教科が必修となっている。主要教科は、各科の専門に関わる 教科が分類されており、時間数も多めに配分されている。なお、 1999年度から実施され る新教育課程では、これらは「共通必修教科」 「進路決定教科」 「自由選択教科」の3種 類に分類されている。

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表1-2 :第1学年の現行教科課程表と新教科珠程表(1999年度から実施) 教科名 弌ノ/倬隴I B 現行時間数 共 逮 め 鰭 敬 料 H8 85夷「 4(0.5) 釘 歴史.地理 絣 絣 3 第-外国語3) 2.5 数学 絣 絣 3.5 物理.化学 絣 絣 3.5 体育.スポーツ 2 公民.政治.社会教育8) 絣 絣 0.5(0.5) 生命.地球科学5) 絣 2 または自動システム技術 またはその他の技術教科 特別補強活動) 進 路 汰 定 教 料 2教科 i? 、 ル ホ」B 2.5(0.5) 第三外国語4) 絣 絣 3 ラテン語 3 ギリシア語 3 芸術7) 3 経済.社会科学 絣 絣 3 経営.通信情報科学 -- 物理の情報科学.電気工学 3 自動システム8) 3 電気工学" 4 実験物理.化学○) 3(3) 実験生物.パラメディカル"lO) 4 医療.社会科学10) 4 体育.スポーツ 迭 3 生態学.農業.土地.公民11) 釘絣 絣 ■-- 創造.デザイン12) 迭コ 5 文化.デザイン12) 3 個別援助13) 情報科学の補習14) 僖隴C クラス活動 僖隴C 芸術表現活動 僖隴Cs" 選択 倆 橙饉h峪4們 R 年間72 17) ikメ 雕X怦ァr -- 物理技術 辻メ 3 第3次産業科学.技術 辻 3 負 i? 、 ル ホ」9?ゥ?」b 2.5(0.5) 由 h蓼、 ル ホ「 2.5(0.5) 逮 X98ホ「 3 釈 リ8ィ5h4 ホ「 3 教 ネ屍 ネ ク62 3 料 1教科 佗ネ r 3 馬学.馬術11) 3 社会.文化的実践 辻メ 3 選択 Xシh 饑 怦ァs r 3

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ー9-【注】 1.改訂時間数の( )内は半学級指導の時間。共通必修教科のフランス語、歴史・地理、 第-外国語、数学については特別強化指導の時間。現行の特別強化指導はこれら4教科 で3時間が配当されている。 2.進路決定教科と自由選択教科において、同一教科を履修することできない。 3.アシスタントを伴って会話を週1時間実施することができる。 4.外国語又は地域語 5.技術関連教育を選択した生徒は「生命・地球科学」を履修しな.くてもよい。 6.農業普通・技術教育リセでは、この教科は「生態学・農業・土地・公民」に含む。 7.造形、カメラ・オーディオビジュアル、芸術史、音楽、演劇・ダンス舞台表現の中か ら選択する。 8.工業・情報科学・技術系の教科。両教科を統一してあるいは単独に行ってもよい。 9.実験科学・技術系の教科。両教科を統一してあるいは単独に行ってもよい。 10.医療・社会・情報科学系の教科。両教科を統一してあるいは単独に行ってもよい。 ll.農業普通・技術教育リセで開設する教科。 12.応用芸術系の教科。両教科を統一してあるいは単独に行ってもよい。 13.フランス語1時間、数学1時間を優先的に行う。援助システムについては、生徒の社 会条件や教育条件を考慮しつつ、評価の結果に基づいて見直したり拡充する。 14.コレージュで当該教育を受けていない生徒を対象に、少人数で指導する。 15.農業普通・技術教育リセでのみ開設し、芸術表現アトリエで代替できる。 16.進路決定教科で技術関連教科を2教科履修した生徒を対象とする。 17.現行はr自由選択教科」とされており、 2教科を選択して履修する。 18.親行は年間25時間。他の自由選択教科との2重履修が認められる。 【資料】 ・ 1999年3月18日付け省令(国民教育省官報1999年第14号、 1999年4月8日付)

・ ONISEP, Mini-Guide, Apl島s la 3e, 1997-1998, p.7・

'ONISEP, De 6e au BacLeguide des parents ,1998, p・71・

・ ONISEP, Mini-Gdde, Apr占s la 3C, 1998-1999.

また、生徒の学力が多様化している現状にかんがみて、学力別の指導を行う「特別強化 指導」の時間が、各学年に設けられている。配当時間は、第1学年が3時間、第2学年が 2時間15分、第3学年が1時間30分であり、それぞれ主要教科の3教科に均等に配分さ れる。 一方、職業リセは、 CAPとBEPの職業資格の取得準備を目的としている。これらの 職業資格は職種が細分化されているため(CAPは約250種類)、それに対応して教育課 程もかなり多様化されている。

II.#i#5

1 .職業教育機関の種糞頁とこ規模

後期中等教育段階の職業教育は、リセの技術教育課程及び職業リセによって行われてい る。これらは学校教育によるものである。このほかにも、教育機関における教育と企業に おける実習とを組み合わせた、見習訓練制度(apprentissage)による職業教育も行われて いる。 a) これらの職業教育を受けている生徒数が同一年齢層に占める比率は、 1998年度で68.6 %であり、ほぼ7割に当たる。穀

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米 国民教育省が毎年公刊している統計表では、この比率は発表されていない。そこで、 比較的算出しやすいコレージュ終了後2年の段階(各機関の第2学年に相当。標準年 齢は17歳)での在籍者の状況から試算する。 1998年度の各教育機関の在籍状況は、 技術教育課程第2学年の生徒数182,509人、職業リセ第2学年の生徒数249,471人、 農業系の技術教育課程及び臓棄リセ第2学年生徒数9,986人、見習い訓練生養成セン ター第2学年の生徒数は99,388人であり、これらの合計561,354人である。これが 1998年度の17歳人口817,905人に占める比率は68.6 %となる。ただし、実際には留 年を経験するなどで17歳以上の者もかなりいるため、この数値は実態よりも多いと 考えられる。なお、これらの職業教育のほかに、職業リセ修了レベルで取得できるC APやBEPを取得しないままに、早期に学校を離れた青年などを対象として、職業 資格の取得を促すために、職業教育・訓練が行われている`。 17歳人口の中にも、こ れを受けている青年がいるけれども、ここでは除外してある。 以下では、リセ技術教育課程、職業リセ及び見習訓練制度について、在学者数や教育の 内容・特徴などを概観する。

2 . リセ技術教育課程

( 1 )技術教育課程内の各系、及びその在籍状況 リセは第2学年から技術教育課程と普通教育課程に分かれる。 1980年代頃までは、技 術リセとして独立した学校が数多く設置されていたが、 1980年代はじめに教育課程が改 訂され、現在のように第1学年の教育課程が共通必修教科中心となってからは、普通教育 課程をも設置するいわゆる多課程併置校が主流になっている。 表1-3 :リセ技術教育辞程の系別の生徒数(1998年度) 公立 倩Izr 合計 男子女子計 ィ x ヌb 男子女子計 工業 70149552075669 ノ ノ ツ Sss塔人人人 SSr 80726650087226 ノ ノ ツ 第3次産業 鉄 sC田3# CsC 2 139271802331950 田S C3S# s S2 実験 鉄c3ScCcc # 158617393325 都## S SC#b 医療.社会 涛c # 塔 ##鼎 8481383014678 S 3sc 音楽.舞鹿 3s3ccR 144357 cC cs#" 農.業 C 鼎2 - C 鼎2 ホテル #c3 c涛C# R 505399904 # # 塔S テクニシャン免状 sc S CC#sB 272473745 3# 塔sS 適応学級 #c# 3 #cS3 286950917950 SCン ン 3CC 計 CSsss Cs 3# S 307774059571372 scSSC ャ3塔3cC鉄" 【注】 適応学級を除き、第2,第3学年在籍の生徒数の合計。 「テクニシャン免状」は テクニシャン免状取得準備科をさす。 ll

(15)

-【資料】 Ministare de l'i血cation nationale, de la recherche et de la technologie,

Repとres r`粘rences stadstiques stlr les enselgnementS, lafomatioA et la recherhce,

1999, p.103.をもとに作成。 技術教育課程は、通常は第2 ・J第3学年で設置されている。しかし、一部のコースでは、 共通必修教育主体の通常の第1学年を経由せずに、最初から専門の職業教育を行うコース が設置されている。ここでは、 3年間一貫の専門教育が行われる。テクニシャン免状取得 準備科、ホテル科、音楽・舞席料がこれに当たる。ただし、これらの在籍者は少なく、第 1学年の生徒稔数のわずか4.5 %を占めるに過ぎない。 第2学年から進む通常の技術教育課程は、工業科学技術系(S T I科)、第3次産業科 学技術系(STT科)、実験科学技術系(STL科)、社会・福祉系(SMS科)の4科 で構成されている。このほか、適応学級が設けられている。これは、職業リセ修了後に技 術リセに編入学した生徒向けに、第2学年に設置されている学級である。特別の教育課程 による1年間の教育を通じて、通常の第3学年に進級させるとともに、技術バカロレアの 取得をめざすことを目的としている。 表ト4 :技術教育辞篭の系・専攻・選択コース 系 ィユR 5( ク5 工業科学技術系 クエ 、(ヤ逢x怩 (STⅠ科) 冦胃粨ュi ン驅ⅸ > hン鶫 泳xオィ Hエ 、) h蝴Hセ 構造、機械化システムの各選択コースに分化. ○土木工学科 ○材料工学科 ○電子工学科 ○電子技術科 ○エネルギー工学科 ○光工学科 第3次産業科学技術系 クニ 怩 (STT科) c8ァyD X檍ヌb霹 怺H 饑 霹 怦,兒ィ崋 ○行政.商業活動科 第3学年で行政活動.通信料、商業活動.通信料に分化. 実験科学技術系 ク ヒ 靫鮎iZ謁リ怩 (STL科) ク ヒ 靫鮎h嶌ァx怩 ○生化学.生物工学科 社会.福祉系 ィユX,リ, X ゥ c8ァyD ZH4 H4(5り4 ク6x8 ク5h8x98,jB (SMS科) 兢クノ"竟 檠YInX韋ヒ OX,ノ 5( ク5 兒ィ峇

【資料】 ONISEP, Mini Guide 1997-1998, Apres la 3e, 1997, p.10を参考に作成。

技術教育課程の在籍状況は表1-3のとおりである。リセの生徒全体に占める技術教育課

程の生徒の比率は、第2学年36.9 %、第3学年35.6 %である。この比率は1990年代以降、 ほとんど変化していない。男女別にみると、第2学年が男子39.4%、女子34.9%であり、 第3学年が男子38.3 %、女子33.3 %という状況である。両学年とも男子がやや多い。

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系別の在籍状況を見ると、全体では第3次産業科学技術系がもっとも多く、全体の49.1 %とほぼ半数を占めている。ついで工業科学技術系の23.9 %、医療・社会系の10.3 %、 実験科学技術系の4.2 %の順になっており、最初の2系だけで全体の7割以上を占めてい る。ここで注目されるのは、男女による在籍状況の違いである。男子の場合、工業科学技 術系が45.7 %、第3次産業科学技術系が36.8 %で、この両者で8割以上を占めている。 女子の場合には第3次産業科学技術系が60.7 %、医療・社会系が19.0 %であり、やはり 2系だけで8割を占めている。このように、性差により履修する専攻領域は大きく異なっ ている。 技術教育課程の4系は、さらにいくつかの専攻・選択コースに分かれている(表114参 照)。つまり、技術教育課程の教育は、系や専攻などによって教育課程はかなり多様化し ているのである。 (2)教育課程 次に、在籍者の多い工業科学技術系と第3次産業科学技術系を中心に、技術教育課程の 教育課程の特徴をごくおおまかに述べる。 ①工業科学技術系 工業科学技術系の各専攻領域の各教科と過当たり時間数は、表1-5に示すとおりである。 数学やフランス語などの普通教育教科については、共通必修教科と自由選択教科はともに、 各選択コース共通になっている。職業教育教科については、それぞれのコースの特徴を反 映して、時間数にはかなりの差がある。 表1-5 :技術教育辞程(工業科学技術系)の教科辞程表 学年 亢23 、" 電子 2 H23 オィ 2土木 23 x6ネ8ク4リ2イ 材料 佰Xァr23 【共通必修】 数学 B 43 鼎2 43 鼎2 43 鼎2 フランス語 メメ 33 2 33 2 33 2 哲学 ィ璽" 2-- メ 2-- メメ 2-- メメ 歴史.地理 メ 12 " 12 白 12 " 第1外国語 " 22 " 22 " 22 " 体育.スポーV) " 22 " 22 " 22 " モジュール メメ 2- メ 2- メメ 2- メメ 製造学習 都r絣 54.5 鉄B絣 54.5 鉄B絣 54.5 鉄B絣 工業技術 810 塔 810 塔 810 塔 物理.応物 計 B 78 都 78 都 78 都 【自由選択】 第2外国語 " 22 " 22 " 22 " 体育.スポーo) 2 33 2 33 2 33 2 芸術 2 33 2 33 2 33 2 【注】 「モジュール」は、特定の教科について少人数による重点的な指導を行うものであ り、多くの場合学力別に学級を編成して行われる。工業科学技術系の場合、 1時間は

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ー13-数学にあて、もう1時間は学校選択の教科にあてる。 「物理・応物」は「物理・応用 物理」をさす。

【資料】 ONISEP, Mini Guide 1998-1999, Apr由la 2de, 1998. p.15.

「製造学習」では、一般力学、材料力学、流体力学、気体力学などを学ぶ。また、実習 も行われ、理論を活用しながら機械・道具を使用して、実際にさまざまな工業製品を製作 する。 「工業技術システム」では、オートメーション・システムや手業情報科学などを学 習する。 「物理・応用物理」では、各種の実験を通して、理論や計算・測定の方法などを 学習する。 ②第3次産業科学技術系 ‥第3次産業科学技術系の各専攻領域の各教科と週当たり時間数は、表1-6に示すとおり である。数学、フランス語、第1外国語などの普通教育教科の多くは、工業科学技術系で も同様に開設されているけれども、経済・法律、経営・情報、通信・組織、第2外国語な どはこの系独自の教科である。職業教育についても、会計・経営、情報・経営、行政活動 ・通信、商業活動・通信などこの系の教育を特徴づける内容の教科が置かれている。 表1-6 :技術教育課等(第3次産業科学技術系)の教科錬程表 学年 専攻 c(ァyD 第3学年 剔 学年 c8ァyD 経営 ヌb ニ 情報ノ経営 俎9 メ ⅸシb 行政括/過 傅Hシhィ 暈 経済.法律 迭 6 澱 5 澱 6 経営.情報 迭 - 辻 4 辻 - 通信.組織 釘 - 辻 5 辻 - フランス語 ■- 辻 3 辻 - 数学 3 2 3 哲学 辻 2 - 2 第1外国語 2 3 2 第2外国語 3 3 3 歴史.地理 2 2 2 休育.スポーV) 2 2 2 会計.経営 辻 9 辻 - 辻 - 情報.経営 辻 - 湯 ■- 辻 - 活動通信1 メ - 辻 - 湯 - 活動通信2 辻 - 辻 - 辻 9 モジュール 計 - 辻 2 辻 - 【自由選択】 職場活動 2 2 2 経営.情報 辻 ■- メ ■■- 辻 - 通信.組織 辻 2 -■ 2 会話速習 辻 3 ■- 3 外.地域言吾 2 2 2 体育.スボ-V) 3 3 3 芸術 3 3 3 【注】専攻の「「行政/商業」 「行政活/通」 「商業活/通」は、それぞれは「行政・商業活動」

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「行政活動・通信」 「商業活動・通信」をさす。教科の「活動通信1」 「活動通信2」 はそれぞれ「行政活動・通信」 「商業活動・通信」をさす。 「第2外国語」 「外・地域 語」は、ともに外国話に代えて地域語を開設できる。モジュールの2時間のうち、 1 時間はフランス語または数学にあて、もう1時間は学校選択の教科にあてる。

【資料】 ONISEP, Mini Chide 1998-1999, Apr主s la 2de, 1998. p.17.

第2学年では経営専攻と行政・商業活動専攻に分化し、第3学年になると、経営専攻は 会計・経営専攻と情報・経営専攻に分かれ、行政・商業活動専攻は行政活動・通信専攻と 商業活動・通信専攻に分かれる。これらは、選択履修の4教科の職業教育教科(会計・経 営、情報・経営、行政活動・通信、商業活動・通信)の種類が異なっている。第3学年で のこれらの履修時間は、各専攻とも9時間と大きい。 _.教科「経済・法律」では、利潤、需要、経済分野、職業領域、マーケット等に関する基 礎的な知識や、生産と消費に関するいくつかのテーマについて学習する。 「通信・組織」 では、与えられた状況に直面して、口頭及び書式によって効果的にコミュニケーションを 行ったり、ある一定の状況の下で適切に行動すること、活動を組織することなどを学習す る。選択した専攻領域に応じて、ケーススタディなどの実践的な学習も行われる。 「経営 ・情報」では、会計学の基礎を学習し、経営の活動(見積書や給与明細書の作成など)杏 実際に行えるようにする。また、これらの活動を各種情報関連機器を用いて行う。 表ト7 :技術教育餅程(実験科学・技術系)の教科課程表 各科共通教育 劍ヲX怦,ノ ゥnXサ8屍 2年 D c(ァyD 第3学年 【共通必修】 フランス語 - 們 ヒ 靫鮎iZ謁リ 「 Z謁モゥ│リァr颯メ騷ノ ツ 3 数学 B 2/4 Hエ8ヤ逢r 5/6 澱絣 第1外国語 2 ゥ.り4 ク6x8 ク5h8x92 2 哲学 辻メ 2 駢 嶌ァr 2 歴史.地理 ■■- 佰Xァr饂謁リ嶌ァr 6 澱 体育.スポーo) モジュール 計 " B 2 8/10 駢 饑 怦ァr - 【実験.工業化学】 物理 2 【自由選択】 2 化学 釘 5 第2外国語 劔Z謁リ イ 2 体育.スポ-QJ 3 クァx イ 7/8 迭 芸術 3 們 ヒ オィ 3 途絣 【生化学.生物工学】 生化学 途 7 精密生物学 迭 b 6 人体生物学 辻メ 5.5 物理科学 途 6 【注】共通教育数学のうち第2学年の3時間は実験・工業科学科と生化学・生物工学科、 4時間は他の2科、岡第3学年の2時間は生化学・生物工学のみ、 4時間は他の3科。 -

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15-モジュールの2時間のうち、 1時間は数学にあて、もう1時間は学校選択の教科にあ てる。各科の専門教育のうち、電気工学の6時間、化学実習の8時間は、第1学年で 選択教科「物理技術」を未履修の生徒向け。精密生物学の6時間は同じく「生物・パ ラメディカル科学・技術」を兼履修の生徒向け。

【資料】 ONISEP, Mini血ide 1998-1999, Apres la 2de, 1998. p.18.

③実験科学・技術系 実験科学・技術系の各専攻領域の各教科と週当たり時間数は、表1-7に示すとおりであ る。数学、フランス語、第1外国語などの共通教育の教科の多くは、他の系とほとんど同 じである。この系は、実験・工業物理、実験・工業化学、生化学・生物工学の3科が、そ れぞれ独自の教科を設けており、 3科間で教科構成が大きく異なっていることが一つの特 徴である。 ④医療・社会系 実験科学・技術系の各専攻領域の各教科と週当たり時間数は、表1-8のとおりである。 この系では、他の系のように専攻領域に分かれることはなく、共通の教育課程が主体であ る。 教育は高等教育への進学準備を主要な目的としており、教科構成も普通教育教科が多く、 これらの配当時間数も多い。 表1-8 :技術教育辞程(医療・社会系)の教科辞程表 第2学年 c8ァyD 【共通必修】 衛生.社会科学 迭 R 5 経済学 保健.社会活動コミコニケ-シヨン .5 人体生物学 釘 2 "絣 4 生理病理学.医療用語 フランス語 哲学 3 物理 数学 2 第1外国語 2 歴史.地理 →■.- 体育.スポーツ 2 モジュール 計 【選択必修】 試験準備(医療社会/OA) 【自由選択】 第2外国語 " 2 2 2 オフィス.オートメーション 会話速習 体育.スポーツ 芸術 3 【注】試験準備は、医療・社会分野とオフィスオートメーション分野 の選択。モジュールは1時間はフランス語、もう1時間は学校の

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選択の教科にあてる。

【資料】 ONISEP, Mini Chide 1998-1999, Apres la 2de, 1998. p.19.

3 . 職業リセ

( 1 )職業リセの各課程とその在籍状況 職業リセは、商工業関係の熟練労働者・従業員資格であるCAP及びB E Pの取得準備 を目的として教育を行っている。 職業リセには、以下のような多様なコースが設置されている。なお、 1998年度の生徒 数は70.8万人である。 職業リセには、以下のような多様なコースが設置されている。` ①B E P準備課程 ②CAP準備課程 ③cAP準備3年課程(中学校2年修了後に進み、修業年限は3年) ④職業バカロレア準備課程(修業年限2年) 上記のうち、 ①と②は中学校における4年間の課程を修了した後に進む課程であり、修 業年限は通常2年である(一部に1年制の課程も設置されている)。 ③はコレージュの前 半2年間の課程を修了した後に進む3年制の課程であり、この課程を選択する生徒はコレ ージュを途中で終えることになる。この課程に在籍する生徒数は1980年代半ばまで、職 業リセの生徒全体の約半数を占めていたが、 1985年から1995年の10年間に40.5万人か ら2.5万人へと10分の1以下にまで減少し、その後も減少を続けている。これは、コレ ージュの教育を中断させることなく、すべての生徒が4年間のコレージュ教育を受けるこ とを重視する政府の方針に基づくものである。代わって、最近では①が職業リセの主要な コースとなっている(①の生徒が全体に占める比率は65%)。 8) ⑧は、 ①あるいは②を修了した者を対象として、上位の資格である職業バカロレアの取 得準備を目的とする課程であり、修業年限は2年である。 1980年代半ばまで、職業1)セ の生徒には修了後の高等教育進学が認められていなかったが、 1985年に職業バカロレア が創設されたことにより、高等教育進学への道が開かれた。 1998年度における生徒数は、 ①が46.3万人、 ②が4.9万人、 ⑧が1.6万人、 ④16.3万 人で、その他のコースを含めた全体で70.8万人である。 lO) 表ト9 :職業リセの各コースの生徒数の推移(1970-1998年)   (単位:人) 197019801985199019951998 CAP3年課程 鼎sSS#イ# C S3 C S S CAP2年課 Sツc#ツ c# #s3 CC3鉄ピC鼎Sb BEP2年課程 3CCC 3 c s3c c#CS# 塔CSゴ 3Cc#ンb 職業′ー如レア課程 3 s c SS s ccs R 合計 田S cCcss3# C Csscc田sCscャSS#s c2

【資料】 Ministere de l'iducation Rationale, de la recherche et de la techJIOlogie,

Rep台res rifirences statistiques stu les etLSelgnemeZLtS, lafornation et la recherhce・

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17-1998, p.91, 1999, p.87. コレージュ修了後に職業リセに進学する生徒は、全体の22.6 % (リセは60.5 %)であ る。職業リセへの進学は、コレージュでの進路指導を通じて行われる。職業リセを積極的 に選択する生徒は多いとはいえず、多くの場合、学業不振やそれに伴う留年経験などの理 由により、不本意ながら職業リセを選択しているのが実情である。通常の入学年齢である 16歳よりも上の年齢で2年制のBEP ・ CAP準備課程第1学年に入学する生徒は、 1998 年度で44%と半数近くに上っている。 (2)教育課程 職業リセが教育の目的としているCAPとBEPは、職庫が細分化されているため(C APは約250種類)、それに対応して教育課程もかなり多様化されている。 学習指導要領では、各教科の週当たり配当時間数と稔授業時間数が規定されている。こ れにより、普通教育と職業教育の時間数、及び両者の比率を算出することができる。実験、 実習の時間数については、学習指導要領ではとくに定められていない。 職業リセでは、 BEP工業科の場合、第1学年では週当たり総時間数は36時間であり、 そのうち職業教育の時間数は17時間であり、職業教育の比率は55.6 %である。第2学年 では37時間中の19時間であり、比率は51.4 %である。リセの技術教育課程と同様に、 職業リセでも教育課程における職業教育の比重を低下させる措置が近年とられている。こ れは、 B E P準備課程等の2年制課程の修了後に、職業バカロレア準備課程への進学を促 すことなどを目的とする措置である。 1980年前後から失業問題が全般的に深刻化する中で、職業リセでも生徒の修了後の就 職が次第に困難になった。そのため職業リセでは、生徒の就職促進に向けて、教育内容等 に関してさまざまな改善の試みが行われてきた。その一つとして1979年度から企業実習 が導入された。これは、労働体験をさせることにより、生徒に企業における労働の実態を 理解させるとともに、職業教育に対する意欲を高めることなどを目的としている。必修で はないうえに、実施に反対する教員が多かったことなどから、当初は実施する学校は少な かったが、 1980年代未にはほぼすべての職業リセで実施されるように至っている。対象 はBEP準備課程やCAP準備課程であり、実習の期間は法令上は2年間を通じて10週 間と規定されているが、実際には2- 3週間程度の学校が多い。 企業実習は職業バカロレア準備課程でも実施されている。 B E P準備課程等と異なり、 同課程では企業実習は必修となっており、その期間も2年間で16週間と長い。 (3)課程修了・資格取得率 職業リセの2年課程の修了は、 CAPとBEPの取得試験に合格することにより認定さ れる。また、職業バカロレア準備課程は、リセの場合と同様、職業バカロレア取得試験に 合格することにより認定される。 1998年の結果は、以下のとおりである。 ll) CAP・-・・公立職業リセ78.7%、私立83.7% BEP・・・・・・公立職業リセ72.1 %、私立82.4% 職業バカロレア・・・-公私立職業リセ77.0 %

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表1-10 : CA P及びB E P準備課程の生徒数(1998年) 専攻領域 佰izx鍼zxリxヌi c(ァyD顋x 基礎工業技術 工業加工指令技術 3Cs S3都cS B 農学.農業系総合技術 鼎s Sc"メメ 野菜.特殊栽培.農業保護 CBメモ3CC Cs 家畜生産.特殊家畜 3 メモ#3 r 景観調整 32メモ333 sSCr 複合加工技術 ゴ3 # C都s sr 農業食料.食品.料理 鉄33 # Scs3ツ3 #C s 化学.類似加工 都鼎 ##3 s 3 金属 製造材料 涛3 C CC s 53088618356188 プラスティック.複合素材 C#ゅ #ンC 級.厚紙 cツS#33 3#b 土ネルギ-.空気工学 都c # CSツCsC 塔#B 土木工学系複合技術.製造.木材 田田##s 33CC " 鉱物.土木工学.土地測量 田#s #ピ#涛3c Sc 建築:製造.屋根 鼎 S C S sS##C#3 建築:仕上げ 鉄Sゴ#ScSイ #3 cr 木材.家具作業 Cゴc#cン sSCャC3C3#r 柔軟素材の複合技術 鼎s #3#CS #cC#ャC CR 繊維 #3 イC s 衣料 #S#s 3ツ 3 3Cs#sCSCB なめし皮.祖皮 3S#s#c# #SB 機械電機系複合技術 都c 3ツS#3c#S s C c 一般.精密機械工学、仕上げ C#C S3##ss 3C#鼎#R モーター.自動機械 c # #C涛 ツ# ン田澱 航空.宇宙機械工学 s"メモ s#sぴメ 金属構造 ャ S C # #ャ田3 c 電気.電子工学 鉄3#3 sSツC塔 # s澱 第2次産業系の小計 C3 s33csc#3s塔3 #S3s 3 b 流通.経営の複合技術 運輸.流通.商品管理 田cs ss イS C#塔 #r 商業.販売 C3 3 3SCsCCS###ツ Cccr 財務.銀行.保険 #Bメモ #Cs S 会計.経営 鉄ン3C s ss C3ンs3#3c #r ジャーナリズム.マスコミ 田ScSc ##CS鉄# 印刷.出版技術 CSC3cC# 3ンc イメージ.音響技術 鼎鉄C s #Cャ#ビ 秘書.オフィスオートメーション 鼎ピ33 3c3Cc#3cs3 sSC# r 衛生.社会専門 #S3C C田 3sC鉄 田 sCc 保健 都3 C# c Sc##釘 社会労働 sS c鉄 #C湯 接待.ホテル.観光 3 C3c 鼎# 3s C css 文化.スポーツ、余暇促進 ィ耳璽ャャCぴメ 理容.美容、対人ケア 鼎C ン Sc 3CsCsc #s S2 団体サービス系複合専門 辻モ#S#Rメメ 清掃.衛生.環境整備 Cイ# C #S33S SS B 対物.対人保安 鼎33C C s3csc 第3次産業系の小計 CC3塔 3#田3S# Cc#3 s # 合計 鼎 ピCc SSンS3C33S#c ssS # 鼎r

【資料】 Ministire de l'iducation nationalC, de la reやerche et de la te血ologie,

Rep主res references statistiques sur les ezLSelgnementS, la fomation et la recherhcc,

1999, p.95.

(23)

19-4)教育課程編成の責任主体・組織と関与する社会的パートナー リセの技術教育課程や職業リセの教育課程の基準は、国民教育省が省令により定められ ている。国民教育省は、同省に設置されている職業諮問童貞会(ConmissiozLS professi。nneues00nsultatives、 C P C)の審議結果などを参考にしながら、具体的な教育課 程の内容の基準を定めている。′12) 職業資格の新設・改編、職業資格取得の準備教育の内容等に関する決定に当たっては、 「社会的パートナー」 (経営者団体、労働組合等)からの意見聴取もS必要とされている。 意見聴取が不十分と判断された場合には、新設・改編の法令が無効となることもある。こ の社会的パートナーへの意見聴取の場が、職業諮問垂貞会である。経営者団体や労働組合 等は、この委員会を通じて、職業資格の種類やその取得のための職業教育の内容等の決定 にみずからの意見を反映させることが可能になっている。 職業諮問委員会は国民教育省だけが設置しているのではなく、管轄する業種に関して職 業教育・訓練の内容等を決定する権限をもつ省庁が、それぞれ独自にこれを設置している。 その数は国民教育省が17、労働省が4、農業省が1である。 国民教育省の職業諮問委員会については、金属、建築・公共事業、化学、食品、織物、 衣料、木材関連、運輸・貨物等の計17の委員会が設置されている。各垂貞会の構成は、 以下の4着構成になっている。 ①経営者団体の代表(10名)、 ②労働組合の代表(10名)、 ③行政の代表(関係業界を管轄する省庁の代表、国民教育省の視学宮、資格調査研究セン ター、成人職業訓練協会の代表等)、 ④その他(11名。教貞組合、父母団体、商工会議所 ・手工業会議所の代表等)。そのほか、全体の総括を担当する事務局が省内に置かれてい る。同委員会は、産業界の変化等を考慮しながら、所管する職業資格について設置改廃等 の見直しを5年ごとに行っている。 4 . 見習謬rl練希U産 後期中等教育レベルの職業教育には、技術教育課程や職業リセのような学校教育による 職業教育のほかに、見習訓練制度によるものもある。これは、教育機関における教育と企 業における実地訓練を組み合わせた教育訓練により、職業資格の取得をめざす制度である。 訓練生数は1996年現在28.9万人である。訓練生の教育を担当するのは見習訓練生養成セ ンター(CFA)と呼ばれる機関であり、商工会議所や手工業会議所等が設置している。 見習訓練制度は、主たる対象者が義務教育修了者であることや、取得できる主な職業資 格がCAPであることなど、職業リセと類似した面が多く、両者はいわば競合関係にある といえる。ただし、訓練生数や教月等の点で、見習訓練制度は職業リセよりも規模が小さ いうえに、社会的評価も職業リセよりも一般に低い。 しかし、近年、政府は見習訓練制度の振興を潰極的に図っている。その背景には、 ①企 業が教育訓練に直接に関与するため、企業のニーズに適合した人材育成という点で有利で あること、 ②そのため職業リセ修了者よりも就職に有利であること等に関する政府の判断 がある。 見習訓練度の振興策の一環として、この制度を通じて取得できる職業資格の制限が1986 年の法律改正によって撤廃された。見習訓練制度を通じて取得できる職業資格は、 1980

(24)

年代半ばまでCAPにほぼ限定されていたが、そのことが見習訓練制度に対する社会的評 価を引き下げる一因になっていると判断されたのである。その結果、 CAPと岡等資埠の BEPはもちろんのこと、職業バカロレア、上級テクニシャン免状、さらには高等教育レ ベルの技術短期大学部修了証や、技師資格までも見習訓練制度により取得することができ るようになった。

【注】

1 ) Jotmalofficiel de la Republique fran9aise,Leis et deqets, 14 juillet 1989, pp・8864-8869・

小林順子編『21世紀を展望するフランス教育改革』東信堂、 1997、 pp.383-407 に同

報告書の全訳がある。 2_)bid.

3 ) Minis縫re de lliducation Rationale, de la recherche et de la technologie, Rep台res ri結托nOeS

statistiques stLr les enselgneneZltS, 18fornation et la recherhce・ 1999・ p・81, p・99・ 4 ) bid., p.59, p.83.

5 ) Ibid. p.81

6 ) Ibid. p.93, p.101.

7 ) Minist主re de I.education mtionale, de la recherche et de la technologie, Rapport giniral 1999

hspection g占nirale de l'admidsitration de l'iducation Rationale, Do00nentatioA丘an9aise・ 1999, pp・89-90

8 )拙稿、 「現代フランスにおける見習訓練制度改革一一職業教育の公共性の現段階」 『日

本産業教育学会研究紀要』第23号、 1993年、 pp. 29-40.

9 ) Minis縫re de l'i血cation nationale, de la recherche et de la techJ10logie, op・cit・, p・87・

10) Tbid. ll) Ibid. p.193.

12)職業諮問童貞会については、さしあたり以下の文献が参考になる。 Benoit Bouyx,

L・enseignement techologique et professionel, La Documezltation丘an9aise, PP・67-77・邦文

文献としては、藤井佐知子『教育・雇用システムにおける「資格」の機能に関する仏 ・英・独比較研究』 (科学研究費補助金研究成果報告書)、 1999年が参考になる。

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-第2章高等教鞭階における職業教育の現状

一一テクニシャン養成教育の現状と改革一一 本章では、フランスの高等教育段階における職業教育、とくにテクニシャン養成のため の教育の現状について取り扱う。 近年、技術教育課程では、修了後に高等教育に進学する生徒が大半を占めるようになっ ている。しかし、 1980年代初めまでは進学者の数はまださほど多くなく、技術教育課程 は本来の目的とされてきたテクニシャン養成の機能の一翼を担っていた。しかし、 1980 年代半ば以降には、修了後に高等教育機関に進学する者が増加し、それとともにテクニシ ャン養成の機能は停滞し、現在ではほぼ停止するに至っている。代わって、テクニシャン ta)ほとんどは、高等教育段階で養成されるに至っている。大学やグランゼコールなど多種 類あろ高等教育機関の中で、テクニシャン養成の主体となっているのは、短期高等教育機 関に分類される技術短期大学部とリセ付設の上級テクニシャン養成課程である。 本章では、これらの両機関について、教育課程や学生の就職状況等の概要を明らかにす るとともに、最近これらの機関で学生数の減少ないし停滞という状況を打開するために打 ち出された改革の内容と若干の特徴について概観する。

Ⅰ.フランスの高等教育制度の概要

1 . 高等教育機関の種類とこ規模

フランスでは、多種多様な高等教育機関が設置されているが、これらは修業年限が2年 以上の長期教育機関と、 2年の短期教育機関とに大別される。り 長期教育機関には大学とグランゼコールがあり、短期教育機関には技術短期大学部(以 下、 IUTと略)、リセに付設される上級テクニシャン養成課程(以下、 STSと略)が ある。そのほか、グランゼコールへの進学準備教育を目的とするグランゼコール準備級(臥 下、 CPGEと略)がある。以下では、 IUTとSTS以外の教育機関について、その性 格をごく簡単に述べておく。 大学は、国立大学だけで1998年現在機関数87校、学生数129.0万人である。 1)高等教 育の学生総数の約6割が大学に在籍している。私立大学もあるが、機関数、学生数とも少 なく、とくに学生数は大学生総数の2%未満にすぎない。修業年限は学部レベルが3-4 年である。その教育は、文学・人文、経済、法学、理学、医・歯・薬学、スポーツ等の幅 広い分野に及んでいる。他の高等教育機関が職業専門教育中心の教育を行っているのに対 して、伝統的に教養教育が重視されてきた。 主要4機関の中で最難関となっているCPGEをはじめ、 STSやIUT等がいずれも 入学者選抜を実施しているのに対して、大学はバカロレア取得者を原則として無選抜で入 学させている。そのため、バカロレア取得者はどの大学にも原則として入学できる。ただ し、実際には、施設・設備による収容能力等の関係で入学制限が行われている。 グランゼコールは、官界・産業界の幹部職員等の養成を目的とする教育機関であり、技

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師養成を目的とする技師学校、企業の幹部職員等の養成を目的とする商科学校、中等教育 や高等教育教員の養成を目的とするエコール・ノルマル・スぺリウール(高等師範学校) 等で構成されている。このほかに、建築、芸術、文学系の学校、高級官僚等の特別公務員 の養成を目的とする学校などがある。修業年限は多くの場合3年である。通常は、以下の c p GEでの受験準備を経て入学するが、リセ修了者を直接に入学させる学校も一部に存 在する。 CPGEは、グランゼコールへの進学準備教育を目的とする機関である。主要なリセに 付設され、修業年限は専攻領域により1-2年である。グランゼコールと同様に、大学以 上の社会的評価を得ている学校も少なくない。主要なリセ494校に設置されており、学生 数は7.7万人である(1998年。高等教育の学生総数の3.7%)。 2) 表2-1 :フランスの高専教育機開の種類とその特徴 期間 亢 ュikツ 設置形態 做8シiD靂 主な特徴 長 期 敬 Xァr 主に国立. モ9D 幅広い専門分野の教育を行う伝統的な機関.

グランゼ ゥYH鍼zr 主に3年 伜仂h、R隱 、X,ネォ)YI9 wケ ツ顫Hヤ鮎i9 ツ 育 ( ク8イ 剋タ際的な教育を行う.一部は大学に付設. 痩 期 亰ィ %ィッ「 国立 公.私立 偃X, D 皦, D 第2次、第3次産業系の専門教育主体の教 大学部 上級テクニシャ 劍支, h. 8ク X4 ィ5h8898/ wケ ネ+x. Xァr 付設機関。 教 育 劔第2.第3次産業系の専門教育主体の教育 ン養成課程 劍, h. 8ク X4 ィ5h8898/ wケ ネ+x. ィ5ゥWB 設機関。 そ の 他 備級 劍*J85ク5"リ8ク 公.私立 国立 国立 偃X, D 皦, D 9D グランゼコール入学のための準備教育を行 皦, ィ5ゥWI メ 教員教育 劔]ク支ァxユィ* x8ィ5ィ-ネ,X,ネサ8醜,ノwケ ネ/ ラ8*B 大学センター 劍エ ュb ネァx,ル Xァs9D頡9{佩2 大学付設 劍リ(ク亰ィ wケ ネ/ mゥ4 h+x. XァyWI リ,ネエ 職業教育 センター 劍ュR ネァx,リ皦, Xァs D頡9{佩2 2.高等教育人口の増加とテクニシャン養成教育機関の変化 1980年代半ば以降、フランスでは高等教育の学生が急増している。その背景には、後

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ー23-期中等教育や高等教育に関する政府の積極的な拡大策がある。低迷する経済を立て直し国 際競争力を向上させるためには、国民の教育水準の大幅向上が必要として、後期中等教育 最終学年への到達者を西暦2000年までに同一年齢層の80 %にまで高めるという目標を掲 げた。一方、国民の間でも、失業問題の深刻化の中で就職をより確実により有利にするた めに、高度の職業資格の取得や了それを可能にする高等教育への進学が必要との認識が広 がった。その結果、高等教育機関の在学者数は1985年から1995年までの10年間に136 万人から214万人へと約6割増加した。 3) 表2-2 :機開別の幕等教育在籍者数の推移   (単位:人) 1980年1985年1990年1995年1998年 国立大学 都涛 s ン s 都SS 3c#S C # S 私立大学 c#Sc イ3S 涛s ## # #3途 技術短期大学部 津S3ccsc R縱C# #鉄3 C3 " 上級テクニシャン養成課程 田s3 S sscc 涛 イ##S#33#3C3 グランゼコ-ル準備級 鼎 #3Cs33CcsCcSsc 3 ss ィ 技師学校 ツ##3#鼎 C 3#ゴ CSCSSC3B 商科学校 S C#cc#イc cS C cS 芸術.建築学校 3 3SS C 鼎ゴ#c S sS 医療系学校 涛 sC s c s 3ゴゴSs# sCr その他 cC3S3 S ss # 塔CC ツ3 合計 sC鼎 3Ssンs c塔s c# C 鉄S# ンS#B 【注】技師学校は、大学付設以外の学校。その他には、法律・行政系、大学付設教貞教育 センター(1990年までは師範学校)、エコール・ノルマル・スぺリウール、獣医学校、 他省庁所管グランゼコール等を含む。芸術・建築学校の1980年と1985年は推計値。

【資料】 Ministere de l'iducation Rationale, de la recherche et de la technologie,

Rep台res references statistiques sur les en錐lgAementS, lafomation et la recherhce,

1998I p・153I 1999 p・147・ このような高等教育在学者の増加の中で、テクニシャン養成の教育機関にも少なからぬ 変化が生じている。テクニシャン養成は、少なくとも1980年代初めまで、後期中等教育 段階と高等教育段階の両方で行われてきた。後期中等教育段階では、 3年制のリセの技術 教育課程がその役割を担ってきた。一方、高等教育段階でのテクニシャン養成は、 2年制 の短期高等教育機関であるI UTとSTSを中心に行われてきた(大学にもテクニシャン 資格相当の修了証を授与する2年制のコース(DEUST取得コース)があるが、学生数が 少なく、ここでは取り上げない)。 つまり、リセの技術教育課程ではテクニシャンの養成を行い、 IUTとSTSでは上級 テクニシャンの養成を行うという構造になっていた。しかし、大半の生徒が高等教育に進

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′ 学するようになった現在では、技術教育課程におけるテクニシャン養成機関としての性格 は著しく後退した。これに伴って、テクニシャン養成機関は事実上IUTやSTSに限定 されるようになった。

ⅠⅠ.上級テクニシャン養成課程における教育

技術教育課程や職業リセの生徒が、修了後に進学する高等教育機関としては、 STSと I UTが代表的である。以下では、この両機関を中心に、在籍者の状況や教育などの特徴 を概観する。

1 . 修業年限、 生徒数

STSは主要なリセに付設されている機関であり、修業年限は主に2年である。医療系 を中心に修業年限3年の課程もある。また、大学やグランゼコール準備級を修了あるいは 修了前に進路変更した学生など、 S T S入学以前の教育で習得した知識・技能等の評価に よって、修業年限が1年に短縮されることもある(ただし、その場合でも修業年限は1年 以上であること、省令で定められた最低期間の職場実習を体験することなどが条件となっ ている)。 4) STSは、主要なリセに付設されている。公立と私立があり、同課程を設置しているリ セの学校数は、 1998年で公立1166校、私立¶0校、計1936校である。公立が全体の6 割を占めている。 1991年はそれぞれ929校、 763校、 1692校であり、 1998年までに公立 で約2割の増加となっている。私立は、 1991年から1992年の1年間だけで68校増えた ものの、これを最高にその後は次第に減少する傾向にある。 5) 表2-3 : ら T Sの学生数の変化(1960-1998年) (単位:人) 19601970198019901993199419951998 公立 迭テ C# テC3#C2テ C bテs# S テsC# SRテc Srテs c3 s 私立 テ# bテC Bテ# テ3cC テ #s"テCsツrテCC s # 計 唐テ C#bテイ crテ3 S 湯テ イ#3"テイC##づ c #S333#3C3

【資料】 Minist台re de l'6血cation Rationale, de la recherche et de la techJ10logie,

Rep主res rifirences statistiques sur les etLSelgnementS, lafo-ation et la托Cherhce,

1999, p.169. 学生数は1998年現在23.4万人である。これを設置者別にみると、国民教育省所管の学 校が14.9万人、農業省所管の学校が1.4万人、私立学校が7.1万人である。生徒数は1980 年代に急増しており、 1980年の6.7万人と比較すると1998年には3倍以上の増加となっ ている。¢)

2 ー 学科の種実頁

国民教育省の分類ではSTSの学科は145種類あり、これらは産業区分に対応して、第 1次産業系学科、第2次産業系学科、第3次産業系学科の3つに大きく区分されている。

参照

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