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写真2(摩擦&土圧計2) SS ケーソンの周面摩擦力に関する基礎的研究 ( その3 )

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Academic year: 2022

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(1)III-B001. SSケーソンの周面摩擦力に関する基礎的研究(その3) -土質と周面摩擦力- 日産建設技術研究所 正会員 岡本將昭 日産建設技術研究所 正会員 五味信治 日産建設 東京支店 三国康史 埼玉大学 工学部 正会員 風間秀彦. 3.計測結果 ケーソン壁面に作用する土圧(実測値)について整理し た結果を図−2に示す.図より,位置Aの土圧は深度 が‑4m付近の粘性土層中までばらつきが大きいが,砂層 中ではばらつきが小さい.位置Bの土圧については,全 体的にばらつく傾向が見受けられる.これは,ケーソン 躯体の傾斜による力が作用していると考えられる1).次 に周面摩擦力と深度の関係を図−3に示す.この図よ. 位置A 位置B Y方向 X方向. 約17m. 平面図 2lot. 1lot GL. 3m. 2.計測方法 SSケーソンの対象構造物の概要は,長辺が約17m,短 辺が約6mの小判型で,ケーソン底面の沈設深度は約17m である.また,ケーソンの施工は,約5mのロッド割 (4 ロッド) で構築および掘削・沈設した.SSケーソン掘削・ 沈設時の計測は,ケーソン壁面に作用する土圧と地盤と の摩擦力に着目し,長辺の中央部および短辺曲線部の最 外部に土圧計および周面摩擦計を設置した.計測に使用 した土圧計および周面摩擦計は,土圧計が4MPa計,周面 摩擦計が±200kN計を使用した.また,沈下量の測定は 施工手順より1回の掘削沈設のサイクルが約5mのため 5000mmの変位計,傾斜角は施工精度を考慮して±2度の 傾斜計により実施した.配置図,計測項目およびそれぞ れの計測機器の仕様を図−1および表−1に示す.ま た,土圧計および周面摩擦計のケーソン躯体への設置状 況を写真−1に示す. 計測には高速静的データロガーとPCを用い,データの サンプリングは一定時間 (サンプリング周期) 毎に行っ た.サンプリング周期は,掘削・沈設時は1min(60s) 毎と し,他の作業や夜間は60min毎のサイクルとした.ま た,デ ー タ 整 理 は,地 表 面 か ら EL.0.0m 〜 ‑8.0m 付 近 (GL.‑9.4m付近) の粘性土層および砂層の計測結果を ケーソン躯体壁面に作用する,土圧 (実測値),摩擦力 (実測値),摩擦係数(計算値)および補正摩擦力(計算値) に関して行うこととした.. 約6m. 1.はじめに SSケーソン工法は,オープンケーソン工法に分類され,ケーソン壁面と地盤との間に空間を確保しその空 間内に摩擦力低減を目的としたスペース砂利を充填することによってケーソンの自重のみで沈設できる工 法である.しかしながら,SSケーソンの挙動はケーソン壁面に作用する土圧と周面摩擦力等に左右される. 本報では,SSケーソン沈設時の挙動把握のため,SSケーソ 摩擦計 土圧計 傾斜計 変位計 ンの躯体壁面に作用する土圧と周面摩擦力の現場計測を 実施し,粘性土層と砂層の実測結果を比較検討した結果 を報告する. SSケーソン躯体. 刃口金物. 側面図. 図−1 表−1. 計測機器配置の概念図. 計測項目および計測機器の仕様. 計測項目. 計測機器. 計測範囲. 精度. 周面摩擦力. 摩擦計. 200kN. 0.05kN. 土圧(側圧). 土圧(圧力)計. 4MPa. 0.1kN. 躯体傾斜量. 2方向傾斜計. ±2deg.. 0.001deg.. 沈下量. 変位計. 5000mm. 1mm. 写真2(摩擦&土圧計2) 摩擦計. ケーソン躯体. 写真−1. 土圧計. 土圧計,周面摩擦計の設置状況. キーワード:オープンケーソン,SSケーソン工法,周面摩擦,現場計測. 350‑1205. 埼玉県日高市原宿746. TEL 0429‑85‑5655. -2-. FAX 0429‑85‑5179. 土木学会第56回年次学術講演会(平成13年10月).

(2) III-B001. +1.17. 施工基盤 砕石. ▽+0.99. 敷砂. 圧. (KPa) 50. 75. 0. 0. 度(mm). 周面摩擦力 10. (KPa) 15. 20. 0 位置A. 位置A. 位置B. 位置B. ‑2000 表 示 範 囲. 5. ‑2000. ‑4000. ‑4000. 深. ‑4.78. +0.00. 土 25. 深. サ(ンド コン パクシ ョンパ イル ). シルト質粘土. +0.17. 0. 度(mm). 標高(m) +1.37. ‑6000. ‑6000. ‑8000. ‑8000. 細砂. ‑8.00. 柱状図. 図−2. 土圧(実測値)と深度. 図−3. 周面摩擦力(実測値)と深度. 深. 深. 度(mm). 度(mm). 補正周面摩擦力 (KPa) 摩擦係数 り,土圧と深度の関係 (図− 0 2 4 6 0.00 0.25 0.50 0.75 1.00 2) と同様に位置Aの周面摩 0 0 位置A 擦は粘性土層中のばらつき 位置B は大きいものの,粘性土層 ‑2000 ‑2000 の約1mと砂層中ではほぼ一 定の値 (約4kPa) で推移して いる.位置Bの周面摩擦力 ‑4000 ‑4000 はケーソンの傾斜に伴って 増減する傾向がある1) という ‑6000 ‑6000 結果を得ている.したがっ 位置A て,位置Bの周面摩擦力の 位置B ‑8000 ‑8000 実測値では,ケーソンの躯 図−4 摩擦係数と深度 体壁面に作用する力 (土圧, 図−5 補正周面摩擦力と深度 周面摩擦力) を評価すること が出来ない.そこで,実測により得られた土圧と周面摩擦力より,摩擦係数を算定することとした.摩擦 係数と深度の関係を図−4に示す.摩擦係数は,掘削・沈設初期では大きな値であり,またばらつきが大き い.これは,施工初期の段階でケーソン躯体の重心が地表面以上にあるので,掘削による傾斜等の影響が 顕著に表れているためであると考えられる.しかし,粘性土層の下部(深度‑4m)付近以深ではほぼ一定値と なり,ばらつきも非常に小さくなっている.次に,一般的に周面摩擦は理論的に評価することは困難であ るといわれているが,土圧のばらつきによる影響を考慮できないかと考え2つの仮定をした.第1の仮定 は,静止土圧がケーソン壁面に作用している.第2の仮定は,一般的な摩擦力と垂直抗力,摩擦係数の関 係が成り立つこととした.これらの仮定の下,静止土圧と摩擦係数により補正周面摩擦力として算定した 値を深度の関係について整理したものを図−5に示す.この図より,補正周面摩擦力は粘性土層と砂層と もに多少のばらつきはあるもののほぼ一定の値で推移する傾向であるという結果を得たが,周面摩擦力に ついては今回のような仮定でのデータ整理 (補正方法の妥当性が問題),ケーソン外壁面の材質,地質と使 用するスペース砂利 (玉砂利) の関係等によって変動すると推察される.しかし,SSケーソン工法による壁 面の周面摩擦力は,土質が異なる場合でも同程度の値で推移すると考えられる.また,今回の計測結果よ り,粘性土層および砂層ともにスペース砂利による周面摩擦力の低減効果を確認することができた.. 4.おわりに SSケーソンの掘削・沈設時の土圧および周面摩擦力の実測結果より,粘性土層と砂層における周面摩擦力 は同程度であると考えられる.また,粘性土層および砂層いずれの土質においてもスペース砂利による周 面摩擦力の低減効果を確認することができた.今後も引続きデータ収集に努め,室内実験等も実施し総合 的な検討・評価を行う予定である. <参考文献> 1) 松尾義仁,五味信治,岡本將昭,沖川敬祐,風間秀彦:SSケーソンの周面摩擦力に関する基礎的研究 (その 2),第55回土木学会年次学術講演会講演概要集3,2000.. -3-. 土木学会第56回年次学術講演会(平成13年10月).

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