交通処理方法が歩行者の横断挙動に与える影響に関する研究
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(2) 土木学会第55回年次学術講演会(平成12年9月). Ⅳ-32. 歩行速度は、現示のどのタイミングにおいても低い. 14%. 田町事前. 結果を得た。これは、点滅現示を長くすることによ. 12%. って、クリアランス時の歩行者に進入を抑制する働. 広島平均. 10%. きが生じたため、現示の終了間近に無理をして横断. 東京平均 8%. しようとする歩行者が減少したためと考えられる。. NY1. 3)残り時間に対する歩行者の停止挙動の比較. 6%. 図 3はクリアランス時における全赤現示終了までの. 4%. 田町事後. NY2. 歩行者の停止確率を示したものである。ニューヨーク. 2%. での2交差点を比較することによって、横断歩道長が 0% 0%. 16m で通常の点滅現示の交差点における点における歩. 10%. 20%. 30%. 40%. 50%. 60%. 歩行者青現示時間に対する青点滅秒数の割合(%). 行者よりも、横断歩道長が9m で点滅現示の長い交差. 図−1(b). 点の歩行者のほうがクリアランス時における停止. 全赤現示時に横断歩道上にいた歩行者の割合. 確率の増加が比較的 急激に高い割合なる 4. ことが知られた。これは、通常の点滅現. 3.5. 示における横断歩道長の長い交差点に. NY2. おいて、クリアランス時における歩行者. 事前. 3. 事後. 2.5. が横断に対する判断/選択をおこなう のに時間がかかると考えらる。それに対. 2. し点滅現示の長く、横断歩道長が短い交. 1.5. 差点においては、クリアランス時におけ. 1. る歩行者が横断歩道の進入に対して抑. 0.5 0. 制される効果が考えられる。. -20. -10. 0. 5、結論と今後の課題. 20. 30. 40. 50. 60. 現示のタイミング(s) 図 2. 今回の結果をまとめると以下のよう になる。. 10. 田町と NY2における歩行者歩行速度の比較. 1.2. ・実際に運用されている交差点におい. NY2 全赤 1. て調査することにより、通常より長 0.8. い割合の点滅現示を用いた信号現示 方式の効果が、時間経過による歩行. 0.6. 者の慣れによって効果に与えられる. 0.4. 影響を考慮しても信号現示方式の効. NY1全赤 NY1点滅. 0.2. NY2 点滅. 果として有効であることを示すこと 0. ができた。. 25. 15. 10. 5. 0. 残り時間(s). ・停止確率を調べることにより、通常 より長い割合の点滅現示を用いた信. 20. 図 3. クリアランス時における全赤現示終了までの停止確率. 号現示方式におけるクリアランス時の歩行者の挙動が明確になった。 今後の課題として、通常より点滅現示の長い現示方式の歩行者において、クリアランス時に停止した歩行 者が、次回のサイクルの青現示を待ちきれずに赤現示時において、車両のギャップをついて違反横断を選択す る行動がビデオ観察時にみられた、そのため今後も続けて調査をおこなうことが必要であると考える。 【参考文献】 齋藤. 威、森. 健二、矢野 伸裕:交通錯綜の軽減を意図した歩行者用信号の現示方式に関する一考察、科学. 警察研究所報告(交通編)40 巻1号、1999..
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審査要旨
1.はじめに
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