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速硬性流動化処理土の基礎研究 流動化処理工法研究機構

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Academic year: 2022

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(1)III‑640. 土木学会第58回年次学術講演会(平成15年9月). 速硬性流動化処理土の基礎研究 流動化処理工法研究機構. フェロー会員. 久野. 悟郎. 林. 智美. 株式会社トーエネック. 上村. 義明. 徳倉建設株式会社. 正会員. 三ツ井達也. 徳倉建設株式会社. 正会員. 中部電力株式会社. ○安田. 知之. 1.はじめに 市街地ではライフラインの地中化が進められている。それらの工事は「即日復旧・夜間交通開放(一部夜 間施工)」が基本であり、工事の時間的問題により埋戻しが不充分で供用開始後に沈下が生じるといったケー スも確認されている。即日復旧工事で流動化処理土を使用する場合、特殊固化材を用いた速硬性流動化処理 土を製造することになる。しかし、特殊な固化材を使用した場合、経済的に不利になり、使用箇所が限定さ れるのも事実である。今回、より安価な速硬性流動化処理土の開発を目指し、その基礎研究を行った。 2.実験方法 今回は「固化材種類の選定」を主目的に実験を行った。以下に実験方法を述べる。 ・ 流動化処理土の主材料は愛 知県長久手産の砂質土、泥 水は愛知県瀬戸市で発生し た粘土泥水を利用した。材 料の物理的性状を表―1 に. 表―1. 使用材料の物理的性状 粒度構成 ( %). 土粒子密度 (g/cm3) 2.58 粘土泥水 2.68 発生土. 粘土 43.7. シルト 54.8. 砂 1.5 77. 18. 礫 5. 含水比 (%) 6.2. 示す。 表―2. ・ 処理土の配合はフロー値. 単位配合量 (kg/m3). 処理土密度. 製造時フロー値. 密度(t/m3). 調整泥水. 発生土. 固化材. (t/m3). (mm). ①. 1.12. 762. 654. 150. 1.57. 350. 泥水密度と発生土の配合. ②. 1.16. 746. 754. 150. 1.65. 250. 量を調整した3配合を基. ③. 1.2. 743. 805. 150. 1.70. 160. 350mm、250mm、160mm 程度となるように、調整. 番号. 実験配合(1m3 当たり). 調整泥水. 本配合とした(表−2)。 表−3. ・ 固化材は普通セメント、 早強セメント、高炉セメ. 外観. 比重(15℃B'e). ント、一般軟弱土用地盤. 青色. 25B'e以上. 珪酸ソーダの化学組成. 二酸化珪素 酸化ナトリウム 17%以上. 4%以上. 鉄. 水不溶分. 0.02%以下. 0.1%以下. 改良材、石灰系固化材(石灰分 50%、セメント分 50%)を使用した。その添加量は 150kg/m3 とした。 ・ 硬化促進剤は「珪酸ソーダ」を使用(懸濁型、液状、特殊タイプ:表―3 参照)した。添加量は 30 ㍑/m3 を外割で添加した。 ・ 処理土の製造にはハンドミキサーを使用し、5分間攪拌を行い、製造した処理土内に珪酸ソーダを 規定量添加し、ハンドミキサーで2〜3秒攪拌した。 ・ 強度確認は材齢 4 時間、1 日、7 日、28 日の 4 回とし、一軸圧縮強さの測定を行った。 なお、材齢 4 時間後の強度測定は「流動化処理土利用技術マニュアル」の即日復旧時の基準値に示さ れている材齢を参考にして設定した。 3.実験結果 表―4、図―1 に実験結果を示す。 (Ⅰ:高炉、Ⅱ:普通、Ⅲ:早強、Ⅳ:一般軟弱土用地盤改良材、 Ⅴ:石灰系固化材) キーワード:流動化処理土、速硬性、即日復旧 連絡先:徳倉建設㈱. 〒460-8615 名古屋市中区錦 3-13-5. TEL052-961-3276. ‑1279‑. FAX052-951-0927. http://www.tokura.jp.

(2) III‑640. 土木学会第58回年次学術講演会(平成15年9月). ・ ①、②の配合はすべてのケ 表−4. ースでフロー値 140mm 以上. フロー値 (mm). の値が得られ、ほぼ同じ値 を示した。. 配合①. Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅴ Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅴ Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅴ. ・ ③の配合ではすべての固化 材においてフロー値は 80mm となった。. 配合②. ・ Ⅴの流動性は他の固化材と 比べて小さな値を示した。 ・ 材齢 4 時間後強度は、明ら. 配合③. かな硬化反応が確認された のはⅠ,Ⅱ,Ⅲであった。Ⅳは 若干ながら硬化を示した。. 実験結果一覧表 密度 (t/m3) 1.61 1.62 1.62 1.62 1.62 1.66 1.67 1.66 1.66 1.66 1.71 1.71 1.71 1.71 1.71. 160 170 160 220 140 160 170 160 160 140 80 80 80 80 80. 一軸圧縮強さ(N/mm2) 1d 7d 0.101 0.505 0.063 0.294 0.087 0.167 0.115 0.329 0.087 0.190 0.182 0.808 0.147 0.505 0.180 0.401 0.163 0.445 0.120 0.260 0.276 1.315 0.221 0.913 0.251 0.676 0.241 0.726 0.177 0.468. 4h 0.023 0.014 0.013 0.007 0.000 0.033 0.034 0.030 0.015 0.000 0.046 0.054 0.033 0.027 0.000. 凡例 Ⅰ 高炉セメント Ⅱ 普通セメント Ⅲ 早強セメント Ⅳ 一般軟弱土用地盤改良材 Ⅴ 石灰系固化材. 28d 1.137 0.451 0.217 0.403 0.261 1.620 0.729 0.526 0.644 0.381 3.170 1.300 0.776 1.320 0.764. ・ Ⅴは材齢 4 時間後に硬化を示さなかった。 ・ 材齢 4 時間後の強度結果はすべての配合で 0.05N/mm2 以下であった。. 3. 一軸圧縮強さ(N/mm2). 2 1.5 1 0.5. 一軸圧縮強さ(N/mm2). 3. 3 2.5. 2.5 2 1.5 1 0.5. 0. 2.5 2 1.5 1 0.5. 0 0. 5. 10. 15. 20. 25. 30. 凡例 ◆高炉 ■普通 ▲早強 ×地盤改良 *石灰系. 3.5. 3.5. 3.5. 一軸圧縮強さ(N/mm2). 材齢と一軸圧縮強さ(配合③). 材齢と一軸圧縮強さ(配合②). 材齢と一軸圧縮強さ(配合①). 0 0. 5. 10. 材齢(日). 15. 20. 25. 30. 0. 5. 10. 材齢(日). 図―1. 15. 20. 25. 30. 材齢(日). 材齢と一軸圧縮強さの関係. ・ 流動化処理土の密度が大きいほど、材齢 4 時間. 材齢7日と材齢28日の一軸圧縮強さの関係. 後の強度は大きくなる傾向を示した。. 3.50. ・ すべてのケースでⅠが一番高い強度を示した。 3.00. 以上の結果より、短期強度が得られる固化材は高炉・ 次に材齢 7 日と 28 日の一軸圧縮強さの関係を図−2に 示す。 全体的に良い相関が得られている。 このことより、 珪酸ソーダの添加は流動化処理土の短期強度の発現を促. 2. 2.50 qu28(N/mm2. 普通・早強といった「セメント」であることがわかった。. qu28=1.948qu7-0.0248qu7. 2.00 1.50 ○高炉 □普通 △早強 ×地改 ―石灰. 1.00. 進し、長期強度には大きく影響しないことがわかる。し かし、高炉セメントはすべて相関グラフの上に位置して おり、 材齢 7 日の値が大きくなると材齢 28 日の値は相関. 0.50 0.00 0.00. 0.50. 1.00. 図より大きく外れる結果を示した。. 1.50 2.00 2.50 qu7(N/mm2). 3.00. 3.50. 4.まとめ 今回、速硬性流動化処理土開発に向けた実験を行った。. 図―2. qu7 と qu28 の一軸圧縮強さの関係. 珪酸ソーダを硬化促進剤として使用する場合の固化材は早強セメントが有力であることがわかった。しかし、 まだ不明な点が多く、珪酸ソーダを添加した場合の特性について調査研究を行う必要がある。今後は今回の 実験結果をもとに、更なる早期強度の発現と長期強度を抑制できる流動化処理土の配合手法について研究開 発を行いたいと考えている。 参考文献:建設省. 土木研究所. 「流動化処理土利用技術マニュアル」1997.2. ‑1280‑.

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