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表  小脳性失調が主症状で、小脳皮質に強調される変性を認めた症例 

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Academic year: 2022

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厚生労働科学研究費補助金 

難治性疾患等克服研究事業(難治性疾患克服研究事業) 

「運動失調症の病態解明と治療法開発に関する研究」班  平成 25 年度ワークショップ報告書 

 

【演題名】皮質性小脳萎縮症の病理組織学的所見   

【演  者】豊島靖子 

【所  属】新潟大学脳研究所病理学分野   

【要  約】 

皮質性小脳萎縮症 (CCA) は孤発性、高齢発 症、長期経過の疾患で予後が比較的良いため、

剖検の報告は多くない。我々の施設では、厳 密な意味での CCA の剖検はなく、今回、自験 例のうち、CCA に近い臨床病理学的所見を有し た も の に つ い て 提 示 し た ( 表 ) 。 Spinocerebellar ataxia type 6(SCA 6)が複 数例あり、我々の地方において CCA としてみ られていた症例は多くが遺伝子検査の結果、

SCA6 であったことが考えられた。表にある症 例の病理組織学的検索では小脳皮質に強調さ れる変性と、それに関連した下オリーブ核の 変性が共通して認められた。錐体外路系には 異常を認めなかった。 

SCA6 ではプルキンエ細胞の胞体に異常伸長ポ リグルタミン鎖の蓄積を示す顆粒状の封入体 が認められた。SCA31 はプルキンエ細胞の胞体 周囲に、ヘマトキシリン‑エオジン染色で好酸 性にそまる構造帯が認められ、電子顕微鏡で の観察で、その部位には異常シナプスの形成 が認められた。まだ診断のついていない兄妹 例は、病理組織学的にプルキンエ細胞層に茶 褐 色 の 色 素 を 有 す る 構 造 物 が 観 察 さ れ 、

action  myoclonus  renal  failure  syndrome  (AMRF)と似た所見を呈していた。この症例は ミオクローヌスや腎障害の家族歴がないこと から、AMRF と異なる疾患の可能性もあり、現 在遺伝子検査を依頼中である。孤発性で、高 齢発症の症例は、小脳プルキンエ細胞の核内 に好酸性の封入体を有するが、ポリグルタミ ン病が否定されている。 

今回再検索した症例では、後索変性や、末梢 神経病変を伴うものがあった。これらは脊髄 の変性を伴い、いわゆる脊髄小脳変性症(SCD) としてとらえてよいものと思われるが、強い 小脳の変性が脊髄症状をマスクして CCA とし て長年経過観察されていたことが考えられる。

また、頭部のみに検索が限られてしまうと見 逃されてしまうため、臨床所見をとるうえで 注意が必要と思われた。 

今回提示した数例においても特徴的な病理組 織学的所見をもつものがあり、CCA には多くの 疾患が含まれている可能性がある。今後遺伝 子検査などで原因が解明されるとともに CCA の中から独立して分類されてゆく疾患が出て くることが考えられる。 

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【参考資料】(必要な図表、引用文献等おつけ下さい)   

                                                       

SCA6* SCA31 孤発性CCA 家族性SCD- 1 家族性SCD- 2 paraneo*

性 女性 男性 男性 男性 女性 女性

発症年齢(歳) 56 39 71 30 56 70

臨床経過(年) 19 43 11 36 20 6

失調 体幹 下肢 体幹  体幹   体幹・四肢 四肢

眼振 記載なし - - - 垂直性 +

構音障害 + + - + + +

振戦 + + - + + +

感覚障害 - - + - - -

錐体路症状 + - - + + -

認知症 + - - + 精神発達遅滞 -

その他 首下がり 精神症状, 難聴 精神症状, 難聴

病理組織学的特徴 1C2陽性

somato- dendritic sprout

Purkinje細胞

核内封入体 炎症細胞浸潤

両親いとこ婚 兄妹例 Purkinje細胞層のpigment

表  小脳性失調が主症状で、小脳皮質に強調される変性を認めた症例 

新潟大学脳研究所病理学分野

 

SCA 6 と paraneoplastic cerebellar degeneration は複数例あり 

参照

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