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日本義日肢装本具学会誌義肢装具 Vol. 学 28 会 No. 誌 講 座 Vol. 28 No 義肢装具における歩行評価 歩行分析の基礎 正常歩行と異常歩行 江原義弘 1) キーワード 眼による観察, ロッカー機能, 重心 1. 歩行の 1 周期の区分歩行は 2 歩を

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Vol. 28 No. 1 2012

義肢装具における歩行評価

歩行分析の基礎

─正常歩行と異常歩行─

江 原 義 弘

1) キーワード 眼による観察,ロッカー機能,重心 1. 歩行の 1 周期の区分 歩行は 2 歩を 1 周期とする繰り返し運動です.1 周期の 中の各時間帯を「相」あるいは「期」といいます.歩行分 析をするにあたってこの用語を覚える必要があります.片 足に着目すると,足が床に着いている期間を「立脚期」,着 いていない期間を「遊脚期」といいます.両足同時に着目 すると,両足が床に着いている期間を「両脚支持期」,片足 のみが床に着いている期間を「片脚支持期」といいます. 詳細に分析するにはペリーらの表記法を覚えるのが良いで しょう.この表記法は,装置を使用して歩行分析する場合 には必ずしも適していませんが,歩行を眼で観察する場合 には最適なものと思います.図 1 はペリーの表記法をも とに,表現の方法を一部改変したものです1).図を時計と 見立てた場合,12 時から始まります.着目足が床に着いた 時点が「初期接地」です.次に反対側が離地するまでを「荷 重応答期」といいます.ここは両脚支持期です.さらに, 片脚のみが床に着いていて,しかも踵が離れるまでを「立 脚中期」といいます.着目足の踵が離れてから,反対足が 床に着きますが,この期間を「立脚終期」と呼びます.こ こで 6 時の位置になり,半周期が終わったことになります. さらに着目足が床を離れるまでを「前遊脚期」と呼びます. この期間では着目足はまだ床に接地しているのですが,す でに遊脚の準備をしていると考えられるので前遊脚期とい う名前を与えています.この期間も両脚支持期です.ここ を過ぎると遊脚期になり,ペリーの表記法では遊脚期を 3 つに区分します.振り出された着目足が反対側の下§と 交差するまでを「遊脚初期」,着目足の下§が垂直に下垂す るまでを「遊脚中期」と呼びます.遊脚中期の終了時期は 図で 10 時半になっていますが,この時期の“6 時間前の自 分の足”(すなわち 4 時半)を見てもらうと踵離地になって います.これは着目足の下§が垂直に下垂する時期は正常 歩行では反対足の踵が浮く時期に一致することを表現して います.このように,この図では 6 時間前の時期は「反対 足の状態」に相当しています.例えば着目足の荷重応答期 は反対足の前遊脚期です.着目足の立脚終期は反対足の遊 脚終期です.さて,遊脚中期が終わって,着目足が再び接 地するまでの時期を遊脚終期といいます.こうして次の新 しい歩行周期が始まります.正常歩行では立脚期は 1 周期 の 60%,遊脚期は 40%,両脚支持期は 10% が 2 回あり, 合わせて 20%となります.片脚支持期は反対足の遊脚期 と同じなので,40% になります.図 1 は周期をわかりやす く表示したもので,時間配分はこの数字と一致しません. 2. 初期接地 着目足が床に接地した瞬間を「初期接地」といいます. この際,健常人では必ず踵から踏み込みます.この時期, 着目側の骨盤は 5° 前方に突き出た形になり,歩幅をかせぎ やすくしています.股関節は 20° 屈曲,膝関節は 5° 屈曲, 足関節は中立位です. 3. 荷重応答期 着目足が床に接地した瞬間を「初期接地」といい,その 時期から反対足が床を離れるまでを荷重応答期といいま す.踵を回転中心として足裏が徐々に床に接触していきま す.この様子をロッキングチェアになぞらえて「ヒール ロッカー」と呼びます.これはペリーによって提唱された もので,障がい者などで踵からの踏み込みが見られない場 合に「ヒールロッカー不十分」と表現します.床反力は踵 から立ち上がり足関節の後方を通過します.したがって, 床反力は足部を急激に底屈させようとします.このままで は前足部は急激に床に打ち付けられます(フットスラッ プ).正常歩行では背屈筋を遠心性収縮させ,滑らかに前 足部を床に接触させます(図 2).この際,背屈筋は同時に 下§を前方に回転させ,膝を前方に引き出すことによって

Basic knowledge for gait analysis

1)新潟医療福祉大学 〒950-3198 新潟市北区島見町 1398 Niigata University of Health and Welfare

1398 Shimami-cho, Kita-ku, Niigata-shi, Niigata, 950-3198 Japan Yoshihiro EHARA(エンジニア)

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膝関節の小屈曲を生み出す重要な働きをします.荷重応答 期では,踵から接地することで接地の衝撃がまず踵の軟部 組織で吸収され,次に背屈筋の遠心性収縮で吸収されます. 膝が前方に引き出され,膝が小屈曲する過程で,床反力は 膝の後方を通過し,膝を屈曲させようとします.大§義足 の膝折れはこれが原因です.正常歩行では膝の伸筋群が遠 心性収縮をしてこの動きを滑らかにし,接地の衝撃をほぼ 完全に取り除きます.この際,膝の小屈曲角度が適正に足 関節角度変化と連動すると,大§部の角度が一定に保たれ, 重心の動きが滑らかになります.このような一連の関節角 度連携は,初期接地時に踵から接地できるからこそ始まり ます.多くの片麻痺者のように前足部からの接地では, ヒールロッカーは消失し,前足部先端を回転とした足部回 転になります(図 3).このような回転では,足関節は後方 に引き戻される動きになります.前進しながら接地した足 関節が接地と同時に方向転換を余儀なくされ,大きな衝撃 を生むことになります.床反力は接地点である前足部から 立ち上がり,足関節の前方を通過し,さらに膝関節の前方 を通過することで膝を過伸展させようとします.この状況 では,膝の伸展筋群が衝撃の吸収に加わる余地はありませ ん.このように,障がい者では大きな衝撃を避けるために 極めてゆっくりと歩行せざるを得なくなります.荷重応答 期におけるヒールロッカーの重要性をもっと認識する必要 があります. 床反力は初期接地後に急激に増加し,足裏が全面接触す る頃に体重のほぼ 100%に達します.荷重応答期の終了時 点では体重のほぼ 120%になります.この期間,床反力は 脚に沿って立ち上がり重心に向かいます.したがって,こ の期間の床反力は後ろ向きであり,身体全体にとってはブ レーキになります.しかし,このブレーキがあるからこそ, 前に踏み出した足を越えて重心が前進できるのです.これ は床面の摩擦のおかげです. この時期の終わりには,膝関節 15° 屈曲,足関節 5° 底屈 です. 4. 立脚中期 膝は小屈曲した状態から伸展状態に戻り,足裏は全面接 触して床に安定した基盤をつくります.上半身・下肢が一 体となって足関節を回転中心として前方回転します.この 状態をアンクルロッカーが正常に機能していると表現しま す.やがて反対足が支持足の真横を通過します.このとき 重心は最高点に到達します.骨盤は水平,体幹も鉛直位に 保持されます.立脚中期の前半では股関節伸展筋が活動 し,身体全体を回転させることで重心を上方に押し上げま す.反対側では,下肢を前方に振り出すために股関節の屈 筋群を活動させます.正常歩行ではこの際の両者の活動が 適正であり,屈筋群・伸筋群の反作用がキャンセルされて 体幹を安定位で鉛直を保つことができます(図 4).もし人 図 1 歩行周期の表記 図 2 荷重応答期 背屈筋の遠心性収縮で衝撃が吸収される.同時に膝を 前方に引き出す. 図 3 前足部から接地した場合 足部は後方に回転し,足関節は後方に引き戻される.

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間の足が鹿のように細い足であったら遊脚を振り出すのに 大きな屈筋活動が必要でないので,伸展筋群の活動がキャ ンセルできずに,体幹を安定に保つことはできないでしょ う.障がい者歩行では伸筋群・屈筋群のバランスが取れず に,体幹を安定に保つことが困難になります.またこの意 味では,重さゼロの義足が好ましいとは考えられません. さて,前額面から見ても,骨盤は水平,体幹は鉛直に保 たれています.正常歩行では,外転筋群の強い等尺性収縮 によってこれらを実現しています(図 5).障がい者歩行 では,中臀筋などの活動をいやがって着目足の股関節の上 方に体幹の重心をもっていきたいために側屈をする場合が あります.こうすると前額面から見た場合に,床反力が股 関節近辺を通過しやすくなり,外転筋群を活動しなくても 済むからです. 足裏の床反力に着目すると,踵から立ち上がった床反力は 足裏の外側部を通りながら徐々に前足部に向かいます.こ の際,このカーブの軌跡と滑らかさは特に足関節の滑らかな 動きと密接な関係があります.例えば,義足の足継手の制動 や制限が適正でないと,カーブが滑らかにならず,また床反 力の方向に乱れが生じます.床反力は重心の動き(加速度) と直接的な関連があるので,床反力を乱すことは,とりもな おさず重心の動きを乱すことで好ましくありません. 重心が最高点に到達する頃,前額面から観察すると重心 は着地足のほうに寄ります.このように重心は左右に蛇行 しますが,その幅は 4 cm ほどであり,直進といっても差 し支えありません.上体はあくまで鉛直が保たれ,側屈や 前後傾することはありません.上体が鉛直が保たれたまま 左右にスライドするイメージです.着地足が支持基底面を 形成していますが,立脚中期ならびにこの後の立脚終期に は重心の投影点がこの支持基底面に乗ることはけっしてあ りません.ただし極めてゆっくりな「抜き足差し足」状態 なら別ですが.つまり普通の歩行では片脚支持期に重心が 支持基底面に乗ることはありません.このことから,歩行 はけっして安定したものでなく,倒れている状態が安定し て継続しているものなのです.重心の投影点が支持基底面 に乗るのは両足支持期のごく短時間だけです. 重心が最高点に達する頃には矢状面では床反力は真上を 向きます.しかし,大きさは体重分よりも 20%ほど小さく なります.つまり床反力よりも重力の影響が強くなり,下 向きの加速度がつくので,重心の動きが上向きから下向き に変更されるのです.こうして重心は下降を始めます.床 反力は前方に傾き推進力になります.重心の前進速度が若 干増加します.やがて踵が浮き,つま先立ちの状態になる と立脚終期が始まります. この時期の終わりには,股関節中立位,膝 5° 屈曲,足 5° 背屈です. 5. 立脚終期 踵が浮くと,回転中心が足関節から前足部に移動するこ とになります.前足部での回転をフォーフットロッカーと 呼びます.このように,ペリーの表記法は荷重応答期・立 脚中期・立脚終期がおのおのヒールロッカー・アンクルロッ カー・フォーフットロッカーに対応しています.この頃に なると,当然,床反力は前足部に移動し,また大きさも体 重を越すようになります.この際の床反力がどんな働きを しているかは議論があるところですが,少なくとも普通の 歩行速度では,速度を上げるというよりも速度が上がりす ぎないように抑制していると考えたほうがよさそうです. 図 5 外転筋で骨盤が水平に保たれる 床反力が股関節の内側を通るので,外転筋活動が必要となる. 図 4 伸展筋・屈曲筋のバランスで体幹が鉛直に保たれる 支持脚の伸展筋,振り出し脚の屈曲筋の反作用が体幹に伝わっている.

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(ただし速度は上がっています.上がりすぎないようにコ ントロールされているという意味です.)この時期の床反 力は足関節の関節モーメントの影響を強く受け,底屈筋を 強めると床反力が大きくなります.足関節の底屈筋は身体 を前進させる働きがあるのではなく,身体を後方に反らせ る作用があります.つまり,重心が前方に倒れ込むのに抵 抗しているのです.足継手にまったく抵抗がない足部を装 着したら,この時期に重心が前方回転するのに抵抗できな いでしょう.事実,この時期の最後には反対足の初期接地 というイベントがひかえています.このイベントに先立っ て反対足をどの位置にどのタイミングで接地すべきか,支 持足の足関節モーメントを調整しているのです(図 6).同 時に,反対足の初期接地時に衝撃を最小限にすべく下降速 度を制限しています.接地時の衝撃吸収はすでにこの時期 に始まっているのです.片側に障がいがあると,この機能 が失われるために,非障がい側に過剰な負担を強いること になります. 義足の足部についていうと,足継手のモーメントは足継 手の構造,足底の材質形状,キールの機能の影響を受けま す.これらによって振り出し足の歩幅がおおいに影響され るでしょう. この時期の終わりには,股関節 20° 伸展,膝 5° 屈曲,足 10° 背屈です. 6. 前遊脚期 反対足が初期接地すると両脚支持となり,前遊脚期と呼 ばれます.この時期には着目足の床反力は急激に減少し, 反対足への荷重が急激に増加します.反対足の床反力は後 方に傾いています.つまり制動力です.着目足の床反力は 前方に傾いています.つまり推進力です.片足でアクセ ル,逆の足でブレーキを踏むような状況です(図 7).この 時期にスムースに支持足を後方の足から反対足に移してい きます.足関節を底屈し,足の先端を地面に着けた状態で 膝を前方に振り出していきます.この際,下§部は振り子 状態になって膝が股関節屈筋によって前方に振り出される ので,足部が後に取り残され膝が屈曲します.正常歩行で は膝の伸展筋が遠心性収縮し,膝が過剰に屈曲するのを防 止します.大§義足でこの機能が適正でないと,遊脚初期 に膝が過剰に屈曲します.正常歩行では足関節の底屈筋が 活動しますが,前進運動に寄与するというよりも,着目足 を前方に振り出す機能と考えます.義足のエネルギー蓄積 型足部の機能も同様で,前進運動に寄与するというよりも, 足を持ち上げやすくし,前に振り出しやすくなる効果があ ります. 大§義足でこの時期に膝継手が過剰に安定な場合,床反 力が膝の前方を通ってしまい,膝を適正に屈曲できなくな ります. この時期の終わりには,股関節 10° 伸展,膝 40° 屈曲,足 15° 底屈です. 7. 遊脚初期 着目足が床を離れると遊脚初期になります.足関節を背 屈させ,足先が床をこすらないように余裕分をつくります (トウ・クリアランス).股関節は屈曲していくので足が後 に取り残され,膝が下§部の慣性力によって自動的に屈曲 します.膝が過剰に屈曲しないように正常歩行では膝の伸 図 6 立脚終期の速度調整 底屈筋の関節モーメントで,上体が急激に前方回転 するのを防いでいる. 図 7 片足でアクセル,逆の足でブレーキ 両脚支持期には後の足でアクセルを踏み,前の足で ブレーキをかけているのと同じ.

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筋群が遠心性収縮します.膝継手には屈曲制限機構が必要 です.やがて着目足が反対足を追い抜く瞬間に遊脚初期は 終了します.この時期が厳密にどこなのかはあまり重要で はありません.ペリーの表記法は眼による観察を想定した ものなので,「着目足が反対足を追い抜く」くらいの感じで 構いません.さてこの頃,膝は屈曲しています.伸展のま まだと,反対足を追い抜く少し前の時点で足先が床にぶつ かってしまいます.正常歩行では,膝を屈曲した状態で遊 脚初期を終えますが,障がい者歩行では,外転歩行や分回 しや伸び上がり歩行となります.正常歩行ではまず膝が股 関節の真下を通過し,その後で足部が股関節の真下を通過 し,このように時間差を設けることでトウ・クリアランス をつくっています(図 8). この時期の終わりには,股関節 15° 屈曲,膝 60° 屈曲,足 5° 底屈です. 8. 遊脚中期 次に遊脚中期が始まります.股関節が屈曲し膝が十分に 前方に出て,しかも高い場所になってから,膝を伸展させ ます.そうでないと足が床を蹴ってしまいますから.この 際,膝が途中まで伸展して,下§部が地面と垂直になる時 期までを遊脚中期といいます.この頃に反対足の踵が浮く ことになります. この時期の終わりでは,股関節 15° 屈曲,膝 25°,足は中 立位です. 9. 遊脚終期 最後の期間が遊脚終期です.膝が伸展します.正常歩行 では膝の屈筋群が遠心性収縮をして,膝が急激に伸展する のにブレーキをかけます.大§義足の膝機構にこの機能が ないと膝のインパクトが起こります.インパクトが起こる と衝撃音がします.この時期は反対足の立脚終期で,足関 節の底屈筋によってタイミングが計られ時間稼ぎをしてく れるので,そのタイミングと合わせて,膝を完全伸展ない しは 5° 屈曲状態で初期接地を迎えることになります.正 常歩行では,膝が伸展し終わるタイミングと初期接地のタ イミングがぴたりと合います.大§義足歩行では,万が一, 膝の伸展のタイミングが遅れると膝折れの危険性があるの で,切断者は余裕をみて早めのタイミングで膝を伸展した 状態にしておきます.この時間帯は伸展の保持をより確実 にするため,股関節を最大屈曲させた状態から伸展に戻し ながら初期接地を迎えることが多いです. この時期の終わりでは,股関節 20° 屈曲,膝 5° 屈曲,足 は中立位です.つまり初期接地の姿勢に戻ります. 10. 再び初期接地 大§義足歩行では,股関節を最大屈曲させた状態から伸 展に戻しながら初期接地を迎え,そのまま股関節伸筋群を 強く活動させながら荷重応答期に入ります.股関節伸筋群 を作用させると,床反力の後方への傾きを減少させること ができます.つまり,制動力を弱めて,床反力をより上方 に向かわせることができます.こうすると,床反力が膝の 前面を通過することになり,膝折れを防止できるわけです. このため,大§義足装着者は健常者よりも大きな伸展筋の 筋活動が必要です. さて,初期接地時に着地側の骨盤は 5° 前方に突き出した 形になります.つまり水平面で 5° 回旋します.上体はよ ほど高速度で歩かない限りほとんど回旋しません.骨盤を 回旋する場合,上体を逆方向に回旋しないと脚にねじれの 力が加わり好ましくないのですが,上体を逆に回旋する代 わりに腕の振りで代償していると考えられます. 11. 歩行の観察 歩行の観察は矢状面と前額面で行います.頭部・体幹・ 骨盤を観察し,次に左右の脚を片側ずつ足・膝・股関節の 順に観察します.前掲の関節角度の数字を頭に入れて,正 常データと比較してください.眼による観察では細かい数 値の判定は無理ですので,正常データはあくまで目安です. 関節角度と各期間の時間を観察してください. 文 献 1 )臨床歩行分析研究会編:臨床実習のための歩行分析ト レーニングブック,金原出版,2010 2 )キルステン・ギョッツ・ノイマン:月城慶一ほか(訳): 観察による歩行分析,医学書院,2005 3 )山本澄子ほか:基礎バイオメカニクス,医歯薬出版, 2010 図 8 トウ・クリアランス 膝を股関節の真下を通し,その後でタイミングをずらせて,足 部を股関節の下を通すことでクリアランスを確保している.

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