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2. 乳酸菌製剤 :Lactobacillus Delbrueckii, 通称名 : アンティムッファ株の特徴 抗カビ活性 (Anti Muffa) を有し 且つ単独で用いてもプロバイオティクス活性に優れる新 規な乳酸菌を提供することで 乳酸菌名 : ラクトバチルス デルブリッキー ( Lactob

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乳房炎と環境

2018/07/04

ぬか床ベッド用堆肥の作り方

「ぬか床ベッド」とは、乳酸菌製剤(商品名:バイオバランス,乳酸菌名: Lactobacillus

delbrueckii Anti Muffa strain、以下アンティムッファ株)を乳牛に経口投与して、その

堆肥を静置堆積により増殖した放線菌類をフリーバーン牛舎のベッドに戻し堆肥と共に広 く拡散することで、環境性乳房炎を予防しようとするベッドコントロール手法であると定義 した。「ぬか床ベッド」という名称は筆者独自の命名である。 乳房炎はその原因菌から伝染性乳房炎と環境性乳房炎に大別される。伝染性乳房炎はマイ コプラズマ性乳房炎を除き、乳頭清拭の仕方とミルカーの整備によりほぼ解決ができる。環 境性乳房炎対策は、その名の通り環境を如何にして綺麗で乾燥した状態にできるかが重要で ある。提唱する「ぬか床ベッド」は、環境性乳房炎特に大腸菌性乳房炎や環境性連鎖球菌に よる乳房炎の予防対策として、酪農現場で既に実践されてきているものの紹介であるが、筆 者独自の視点でベッド管理手法を解説する。 以下の文章は、株式会社バイオバランスの 2 本の特許公報より引用して改変したものであ る。この特許により、アンティムッファ株の利用及びアンティムッファ株を利用した堆肥製 造方法に特許が認められている。 通常堆肥製造のための発酵促進剤は、堆肥中の環境条件(空気:好気~嫌気、温度領域: 低温~高温域)が大きく異なる可能性があるので、その環境条件に合った菌種を色々混ぜる のが一般的である。しかし、この堆肥製造方法はアンティムッファ株のみの一種類であり、 特許も取得できるほどの効果が認められた乳酸菌である。また、その堆肥の製造方法にも特 許が認められているので、今までの堆肥製造概念とは違った新規性があることにより特許が 認められた方法である。最も重要な新規性は“切り返し”をしないことである。 特許申請書より、アンティムッファ株とその堆肥製造方法を調査してみる。 発明の名称 新規な乳酸菌 特許出願番号 2004-59912(P2004-59912) 特許出願公開番号 2005-245299(P2005-245299A) 公開日 2005/9/15 発明の名称 バイオバランス Y を利用した堆肥及びその製造方法 特許出願番号 2016-548540(P2016-548540) 特許出願公開番号 2014-190904(P2014-190904) 公開日 2015/8/28

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2.乳酸菌製剤:Lactobacillus Delbrueckii,通称名: アンティムッファ株の特徴

抗カビ活性(Anti Muffa)を有し、且つ単独で用いてもプロバイオティクス活性に優れる新

規な乳酸菌を提供することで、乳酸菌名:ラクトバチルス・デルブリッキー( Lactobacillus

delbrueckii)ANTI MUFFA(FERM P-19705)は、ペニシリウム属のカビ類に対する抗カビ活性を

有する乳酸菌である。 乳酸菌は、乳酸、有機酸、揮発性脂肪酸、過酸化水素、安息香酸、バクテリオシン(ナイ アシン、コリシンなど)など様々な抗菌性物質を産生することが知られており、乳製品のス タータとしてのみならず、抗細菌性を利用して食品の保存にも用いられている。しかし、食 品の保存中には、病原菌や腐敗菌が繁殖するだけでなく、カビ類も繁殖し、ほとんどの乳酸 菌はカビの繁殖抑制には有効ではなかった。特に、動物用飼料にはカビが繁殖し易く、カビ の繁殖による飼料の発熱や悪臭のため、動物の飼料摂取率の低下を招くことがあった。カビ の繁殖を防除するため、動物用飼料に抗カビ活性のある抗生物質や蟻酸などの抗カビ剤が添 加されることがあったが、抗カビ剤が腐蝕を招くという問題や、抗生物質により動物に下痢 や消化不良を招いたり、薬剤耐性菌の出現や腸内フローラの異常を招いたり等の問題があっ た。従来、抗カビ活性を有する乳酸菌は、ラクトバチルス・サンフランシスエンシス(Lactobacillus

Sanfranciscencis)、ラクトバチルス・プランタラム(Lactobacillus Plantrum)以外はほとんど知

られていない。従来のプロバイオティクスとして用いられる乳酸菌は、乳酸菌単独で用いる 提案もあるが、十分な効果が得られなかったため、乳酸菌と他の微生物を併用するものや他 の有用物質を併用するものが大半を占める。 1)乳酸菌アンティムッファ株を用いる動物飼育効率の向上。 動物飼育効率の向上は、動物の排泄物の消臭効果向上、動物の生存率向上、採卵鶏の産卵 率向上あるいは牛乳の乳質向上である。アンティムッファ株は、抗カビ活性を有するので、 食品保存中のカビ防除、飼料のカビ防除などに有用であり、抗生物質や抗カビ剤の添加によ る問題点を回避できる。また、プロバイオティクス活性に優れるので、腸内フローラを改善 し、家禽や家畜などの宿主の飼育効率を向上させる。 2) アンティムッファ株の細菌学的特徴 アンティムッファ株は、通性嫌気性のグラム陽性桿菌で、芽 胞形成はなく運動性は見られない。至適発育温度は 15℃ での 生育はせず、45℃ での生育は可能である。 商品名:バイオバランス アンティムッファ株は、乳酸菌の培養に一般的な、MRS 培地、TYLG 培地、ミルク培地など を用いて培養できる。培養温度は、20~50℃(30~40℃)、培養 pH は pH 3.5~9.0(4.5~7.0)、 培養時間は 6~30 時間が好ましい。本菌は抗カビ活性を有し、特にペニシリウム属のカビ類 に対する抗カビ活性を有する乳酸菌である。

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率の向上、乳牛の乳質向上など様々なものをいい、動物飼育効率向上と同義である。本菌は、 これを有効成分とする動物用飼料添加剤が添加された動物用飼料を動物に摂取させ、プロバ イオティクス活性により動物飼育の向上を図ることができる。 例:乳成分の違い 詳しい試験内容は記載されていない 乳脂肪率% 乳蛋白質率% 無脂固形分率% 実施例8 4.01 3.41 9.00 対照 3.91 3.29 8.82 3) アンティムッファ株の経口摂取後の畜舎内アンモニア濃度の変化 アンティムッファ株の経口摂取後の畜舎内アンモニア濃度の変化を表に示す。 牛舎内 アンモニア濃度(ppm) 対照 実施例5 5.52 検出限界以下 以上の結果より、本菌は家禽や家畜の腸内への定着性が高く、消化吸収を向上させ、本菌単 独で用いても優れたプロバイオティクス活性(消臭活性)を有するものと思われる。 3.アンティムッファ株を利用した堆肥製造方法と その特徴 好気条件下、低温域から中温域(20~40℃)に おいて高い増殖活性を示す放線菌の数が多い堆肥、 特にアンティムッファ株を含有する飼料を摂取した 家畜動物から得た糞便から製造された堆肥及びその 製造方法と、そのような堆肥において増殖が確認さ れた放線菌株とその利用に関して記す。 静置堆積中の取り出しばかりの堆肥 豚舎 アンモニア濃度(ppm) 対照 試験例 20 日後 40 日後 離乳子豚育成舎 32.6 8.67 検出限界以下 育成舎 27.0 8.11 2.5 母豚舎 16.1 0.70 検出限界以下

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BB堆肥の製造方法 バイオバランス(登録商標)Y(株式会社バイオバランス、日本国愛知県名古屋市)を給与し た牛の糞にオガクズを加えて水分70%に調整し、雨除けの下で2~3mの高さに堆積し、 1月静置した。この期間の中心温度を測定したところ、40~55℃であった。その後、反 転してさらに1ケ月間静置堆積を行ない、堆肥化を完了した。(以下、得られた堆肥を「B B堆肥」という) 家畜の糞尿を原料とした最近の堆肥製造方法は、糞尿とおがくずなどの副資材を混合して、 攪拌装置を利用して切り返しを行い、短期間で堆肥化処理されている。この方法では切り返 し時のアンモニアガスなどにより悪臭が生じることが問題である。堆肥化の過程では、枯草 菌などの好気性微生物による発酵を利用することから、従来は複数回の堆積切り返しを行う か、機械攪拌を行うことにより悪臭を除くと共に、空気との接触面や接触時間(送風)を増や す必要があった。悪臭の発生を抑制して短期間で堆肥化させる別の手段として、有機物の分 解作用を促す微生物を添加する堆肥化方法が報告されている。また、堆肥化過程における悪 臭を抑制するための別の手段として、微生物を含む飼料を与えた家畜の糞尿から堆肥を製造 することが報告されている。しかし、そのほとんどは得られた糞尿の堆肥化には従来どおり の複数回の堆積切り返しや攪拌を必要としている。 家畜にとってより安全で、簡便な手法で質のよい堆肥を製造する方法について検討した結 果、ラクトバチルス属デルブリッキー種に属する乳酸菌を摂取した動物由来の糞尿を原料と して用いることにより、切り返しの数が1回程度でも悪臭を発することなく堆肥化が短期間 で進み、かつ、堆肥中の水分含有量も豊富となる堆肥が製造できることを見出した。好気条 件下、このような堆肥においては、低温域から中温域(20~40℃)において高い増殖活性 を示す放線菌の数が際立って多いことを見出した。このような放線菌の中から特徴的である と思われる菌株を単離することに成功し、本発明を完成させた。 すなわち、本発明は、好気条件下、中温域において高い増殖活性を示す放線菌の数が際立 って多いことを特徴とする堆肥であり、特に、ラクトバチルス属デルブリッキー種に属する 乳酸菌を摂取した動物由来の糞尿を原料として用いることにより得られた堆肥には、以下の 特徴がある。 1)家畜動物が、乳酸菌アンティムッファ株を含有する飼料を摂取した家畜動物であること を特徴とする。 2)家畜動物の糞便から製造した堆肥であって、低温域又は高温域の好気条件下で生育する 放線菌数よりも、中温域の温度範囲内の好気条件下で生育する放線菌数が多いことを特 徴とする堆肥。 3)大腸菌陰性であり、pHが6.0~9.0であることを特徴とする堆肥である。

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a)乳酸菌アンティムッファ株を含有する飼料を摂取した家畜動物から得た糞便の水分 を調製する。 b)前記糞便を堆積して静置する。 c)前記工程により得られた堆肥を反転させる。 d)前記堆肥を静置する。 7)堆肥堆積物の内部温度が30~60℃であることを特徴とする堆肥である。 本発明堆肥は、作物又はそれを食するものにとって有害な微生物となりうる大腸菌が陰性 である特徴を備えている。大腸菌が陰性とは、大腸菌がまったく存在しないことを意味する ものではなく、堆肥1g当たりの大腸菌数が100個以下であることを意味する。 本発明堆肥は、弱酸性~弱アルカリ性を示し、有用菌の生存・増殖が妨げられない55% 以上の水分含量であることが特徴である。その製造工程において有用微生物(放線菌、バチ ルス属の微生物を含む)、又は有用微生物を含有する資材が添加されておらず、堆肥化過程 において微生物資材などを添加しなくとも比較的嫌気的な条件下(切り返し1回)でも、質の 高い堆肥を得ることができる。 本発明は、家畜にとってより安全で簡便な手法で質のよい堆肥を提供することができる。 堆肥を原料とした戻し堆肥は、堆肥と副資材との混合物であり、混合割合は堆肥:乾材=7: 3~8:2とする。副資材としては、オガクズ、カンナクズ、モミガラ等である。 本発明堆肥の培養土、肥料、又は土壌改良剤における含有割合は、目的に応じて任意の量 とすることができ、特に本発明の堆肥はそのまま(100%)でも培養土として使用することが できる点で優れている。 本発明堆肥は、非常に簡単な方法で製造することができるため、堆肥化に要する費用、時 間等を節約することができる。堆肥中の水分含有量が豊富で、大腸菌数が非常に少なく、戻 し堆肥や植物の育成用の肥料として非常に有用である。また、本発明の放線菌は、このよう な優れた堆肥の性質を維持する上で非常に有用である。 本発明の堆肥製造方法は、放線菌又は放線菌を含有する資材を添加しないことを特徴し、 堆肥化開始時には放線菌数が少ないにもかかわらず、堆肥化が完了した時点では非常に多く の放線菌を含有させることができる。以下に堆肥培養温度とその放線菌数を示す。低温域か ら中温域での放線菌数が多いのが特徴である。 この放線菌が「ぬか床ベッド」の乳房炎予防効果すなわち「菌をもって菌を制する」効果 を示す。

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