ウ レタ ンに敏 感 で あつ た急 性 淋 巴性 白血 病
の臨 床及 び剖 檢 所 見 につ い て
大 阪女子醫科大學第一 内科(主 任 平川公行 教授) 助 教 授 岡 崎 國 惠 1緒 言 今世 紀 の 初 め に於 て は 急 性 白血 病 の 悉 くが 淋 巴 性 と見 倣 さ才1てv・寒 が(Ehrlich-Pinkus・),そ の 後 細 胞 學 的(勝 沼,Nacgeli),組 織 化 學 的 並 び に 病 理 組織 學 的 観 察 が精 細 に 行 われ る よ うに な り, 往 時 淋 巴性 と思 わ れ た もの の 中 に 多 くの 骨 髄 性 白 血 病 の あ る事 が 判 明 した 。 そ れ以 來 急性 淋 巴 性 白 血病 の 存在 を全 面 的 に 否 定 乃 至 は そ の存 在 を積 極 的 に容 認 しな い 人 々(渡 邊)が あ り,又 例 外 的 、こ小 見 に於 て の み 認 め よ うとす る者 毛あ る(天 野,松 村)。 從 つ て 近 時 は 急 性 白血 病 の 大 部 分 は骨 随 性 の 電の で あ り,特 に 成 人 に於 け る急 性淋 巴性 白血 病 は 極 め て稀 な もの と され て い る◎ 從 つ て急 性 淋 巴 性 白血 病 の診 騒 に は 極 めて 楓 重 を要 す る。 著 者 は 本 症 と見 徹 す べ を …成 人 例 に 覆 遇 し,ウ レ タン 療 法 を試 み,死 後 剖槍 して 組織 學 的 に検 索 し得 た の で こ ㌧に報 蕾す る◎ II臨 床 事 項 症 例18才Ilヶ 月 男 竹 浦 菓 大 學 生 主 訴 汎 獲 性 淋 巴腺 腫,蒼 白 並 に獲 熱 ◎ 家 族歴 父 及 び 姉4人 鯉 在 ◎ 母 脳 盗 血 で死 亡, 結 核,梅 毒 及 び血 液 病 は認 め な い◎ 既 往 症 乳 幼兄 期 は 発 く健 康 に過 し九 ◎13∼15 才 頃 偏 食 に傾'・,口 内炎 に再 三罹 患 し,皮 下 出血 や 鼻ll臆 を惹 起 し 易 く,IV董tam{nC欠 乏 症 と し て 馨 治 を受 げ た 事 が あつ た ○ 其 後 他 の 兄 弟 に比 べ 顔 色 政 勝 イしな か つ た 帆 健 康 で獲 病前 ま で蓮 動 選 手 と し て 活 躍 して いプこ。 現 病 歴 招 和25年11月 初 旬駅 簿 競 走 に 参 加 し そ の 後 鹿勢 感 を発 え る よ うに な つ ナこっ12月20日 頃 右 頸 部 淋 巴 線 が1個,栂 指 頭 大 に腫 張 し て い るの に 氣 付 い九 が,無 痛 な 爲 放 畳 して 吋 こ◎12月 末 ゆ 微 熱,盗 汗 並 に倦 怠 が 綾 き,紹 和26年1月6日 某 結 核 研 究 所 で精 検 を受 け,血 沈 の 著 明 な促 進,胸 部 レ線 撮 影 上 の 雨 側 肺 門 部 陰 影 増 大 所 見 及 び雨 鰯 頸 部 淋 巴 腺腫 脹等 よ り頸 腺 結 核 の 診 断 の 竜 とに 艀 養 を奨 め られ た。 爾 後1ヶ 月 自宅 で灘 臥 しナこが 自 箆 症 は 輕 減 せ ず,加 え て 淋 巴 腺 腫 は腋 窩 及 び 鼠 径 部 に 竜鰯 れ る よ う に な つ た 。2月 中 旬 よ り頚 部 (総 量500ノ),鼠 脛 部(総 量300γ)に レ線 照 射療 法 を受 け た 肌 却 つ て淋 巴 腺 腫 の 檜 大,中 等 度 の嚢 熱 及 び 歯 齪 出血等 が 現 れ,3月14日 當 内科 外 來 を 訪 れ た 。 初 診 時 所 見 心 臓 及 び肺 臓 に 所 見 な く,肝 臓2 横 指 腫 脹 し,汎 獲 性 淋 巴 腺 種 を認 め,検 血 に よ り 著 明 な 貧血(赤 血 球歎210萬,血 色 素 量42?6)と 白 血 球 藪 檜 多(24000)と 異 常 な 細 胞 を認 め 白血 病 と 診 断 し た。 患 家 の 都 合 で其 後 自宅 で灘 臥 加 療 を績 け て い ゾこ恭攣 高 熱 績 き急 速 に全 身 燧 怠,食 思 不振 髄 重 滅 少等 自畳 症 漸 櫓 し3月26日 入院 した 。 入 院 時 所 見 艦 格 中等,榮 養 良 ◎ 脈 腫 頻 数,整, 艦 温38℃ 。 呼 吸 正 常 。 皮 膚 蝋 様 蒼 白,皮 下 及 び 粘 膜 出血 は 認 めなV・。 口内炎 認 め}タ。 淋 巴 腺 は 雨 側 頸 部,顎F,耳 ド,鎖 骨上 窩部 に 胡 桃 竃 大 ∼ 鳩 卵 大 の もの 各1∼2個,小 指 頭 大 の もの 激 飼,雨 側 腋 窩 及 び 訳 繧 部 こ小 鶏 卵 大 の もの1掴,慧 豆 ∼ 大 豆大 の もの藪 個 宛 を燭 知 し 九◎ い す 訴 も癒 渚, 獲 赤 及 び獲 痛 は 認 め 一/㌔肝 臓 法 右 乳 線 上 肋 骨 弓 下 2横 指 季 脾 臓1横 指 鯛 知 す ◎ 肺 臓 異常 な し。 心 臓 依 濁 音界 振 大 亡す,第11肺 動 腋 痔充 進 し,全 心 辮 口 で牧 縮 期 性 雑 音 を賠 取 す ◎ 猫 樂 音著 明 。 骨 打 痛 な く,腱 反 射 正 常 。 尿 は ウ ロビ リン鐙 陽 性,ヂ ア ツ オ 反慮 及 び 蛋 白 陰性,沈 渣 に異 常 な し。 搬 よ虫 卵 及 び潜 血L反慮 陽 性 ⊃血 液 橡 査 二〇 型◎ 血 清 ワ氏 反 慮 陰 性,高 田 氏 反慮 陽 性 》血 溝 蛋 白6。8%㌻ 赤 沈1時 潜1維135mm,出 血時 間4分30沙 ◎ 凝 周 時 聞7分 。 赤 血 球数172萬3血 色素 壁25%。 血4・板-(大 阪 女醫 誌 第7卷 第1∼3號 昭和30年3月)- 31 藪 著 減 。 白旗 球 数75000。 入 院 後 の 経過 本 例 には 藥 物 療法 と して ウ レ タ ン投 與 を試 みた 所,臨 床的 並 に血液 學 的 に興 味 あ る所 見 を得 牝 の で全 経過 を初 期(第1回 ウ レ タ ゾ 投 與 時),中 期(ウ レタ ン休 藥 期),末 期(第2回 ウ レク ン投 與時)に 分 け て述 べ る◎ 初 期(4月1日 ∼4月18日):ウ レ タ ン1日3.O gr(初 め 内服 と して 用 いた が悪 心,嘔 吐 等 副 作 用 が 張 く,以 後 は注 腸 と して用 いた)を 全 量50gr使 用 い ヒ◎ 淋 巴 腺 は僅 か5gr.使 用 で縮 小 し始 め,20 gr使 用 時 には投 與 前小 鶏 卵 大 を示 した ものが 施 大 に縮 小 し牝 。509鶴 投 與 絡 了時 には 僅 か に爾側 頸部 に栂 指 頭 大 の もの1個 宛蜷 す のみ とな り(そ の 内,左 頸 部 淋 巴腺 は 捌 出 し塗 抹 及 び組 織 標 本 を 作 成 し≠こ),他 部 の 淋 巴腺 は 浩失 し て 認 め られ な くなつ た ◎ 脾 腫 は59焦 使 用 で縮 少し鰯 れ な くなつ ナこ◎肝 腫 は ウ レタン壌 量 と共 に縮 小 傾 向 を示 し た が,中 止 時 猫1横 指 鰯知 した。 淋 巴腺 の縮 小 に比 例 し 出血傾 向,至 身倦 怠等 輕減 し食 思 著 し く充進 じた◎ 狗 種 ・鴛の 壌 並測 及 び輪 血 を試 みた が 貧血 は 漸i曾し,1襲 熱(38.0℃ ∼39。5℃)は 持 績 しナこ◎ 以 上 の 如 くウ レ タン第1回 投 與 時 ぽ 日々檜 悪 す る と 思 われ た諸 症 歌 は ウ レ タ ン 量 の檜 加 と共 に輕 快 し,特 に淋 巴腺縮 小 には 著 明 な 効 果 が 認 め られ ゾこ◎ 中期(4月19日 ∼6月9日):こ の 期 間 は ウ レ タ ツ を休 藥 して経 過 を観 察 し た。 淋 巴 腺 腫は 醐 頸 部 に小 指 頭 大 の もの1個 だ け認 め られ た、 肝 臓 及 び脾 臓 な 縮 小 し賜知 出來 癒い◎ 出血 時 聞20分,凝 固 時 間6分 。 皮 下 及び 粘膜 轟.血は 認 め なV・。 血 清 高 田氏 反慮 陽 性め 尿 は 蛋 白並 にベ ンス ・ジ ヨン ス 氏 蛋 白 共 に険 臨 グ メ リン及 び 如 ビ リン腿 陽 臨 沈 渣 に所 見 を認 めな い。 頑 固 に持 綾 して いた 獲 熱 は この 期 闇 の第1∼2週 迄最 高38、0℃,第3∼ 4週 微 熱,第5週 に至 り漸 く卒 熱 とな り以 後 約4 週 間 無 熱 に経 過 し'た。 襲 病 以 來檜 悪 傾 向 を示 して い 旗 貧血 は 淋 巴腺 肝 脾 腫 の縮 小 に ょる 白血 病 の 病 勢輕 快 に加 え て反 復 輪血 及 び檜 血 翔 の大 量使用 に よ り,第6週1こ 至 り赤 血球 激375萬,血 色素 量 60%を 示 し,獲 病 來 初 め て頬 部,口 唇.爪 床 は 淡 桃 色 を幣 ぴ る よ うに なつ た。 食 思 著 し く充 進 し 氣 分 爽 快 と な り,自 他 畳的 には 治 癒 を思 わせ る迄 に 輕 快 した 。 然 るに 第7週 末 よ り再 び 肝臓1横 指 腫 脹 し,淋 巴腺 腫 も 日 囎 大 し,輕v噛 繍 血,頑 瞬 な歯 痛,申 等度 の獲 熱,食 思 不 振,全 身倦 怠等 が 現 れ,白 血 球 激 増 多 と貧 血が 目立 つ よ うに なつ ナこ◎ 末 期(6月10日 ∼8月2日):一 般 症 歌,肝 脾 腫 並 に淋 巴 腺 腫 は入 院 時 と全 く同様 な所 見 を示 ず よ うにな つ た 爲 ウ レ タン投 與 を開始(40gr.迄 内服 で 試 み た が悪 心,嘔 吐 が 激 しい 爲 そ の後 注 腸 と して 用v・ナこ)7月17日迄 全 量80gr.を 試 みた 。 淋 巴 腺 は 20gr・ 使 用 頃 よ り縮 小 し始 め,509凱 で使 用 前 の 施 大 に なつ た が,以 後 ウ レ タン を檜 量 す る も大 差 な く経過 した◎ 肝 臓 は50gr・ 使 用 で2横 指 鰯 知 し,以 後 僅 か な が ら縮 小 し使 用 中 止 時 季 肋 下1横 指 鰯 知 しナこ。 (術 是 等 の肝 腫 及 び 淋 巴腺 腫 は 以 後 何 ら治療 を加 えす に死 畝3日 頃 よ り急 激 に縮 小 し 始 め,死 亡 時 は肝 臓 は鯛 れ す,淋 巴 腺腫 は 頸 部 及 び鼠 樫 部 に栂 指頭 大 の もの1∼2個 を蜷 す の み と な る)脾 腫は 此 期間 中全 く鰯知 し な い◎ 獲 熱 は この期 聞 の 第2 ∼3週 は37.8℃ ∼38.5℃ ,第5週 以 後38.0。C∼ 40・0。Cと 持 綾 した 。 全 身 倦 怠,食 思不振,不 眠 及 び膣 重減 少等 自畳 症 が綾 い た◎ 以 上 の 他 この 期 關 に特 に 目立 つ た 事 は著 明 な 出血 傾 向 で あつ た。 帥 ち結 膜下 出血、,皮下 黙駄 出血等 が 反 復 し,臥 床 の まX膿 位 を替 え 又は 更衣 す る等 の 儀か な罐 や 打 撲 で容 易 に皮 下溢 血 を惹 起 した,、從 つ て蝋 檬 蒼 白 だ つ た皮 膚 及 び 粘膜 には,陳 奮 及 び 新鮮 な黙 状 出 血.や紫 斑 が 至 る所 に認 め られ る よ うに なつ ナこ◎ 更 に末 期 には頑 周 な歯 痛 に加 え て 左下 第2臼 歯 の 歯 齪 部 に驚 豆 大 の汚 礒 壊 死 藁 を生 じ,こ れ よ り禺血 し始 め,止 血 捌,輪 血 等種 汝の 藥測 や庭 置 を試 み たが 止 血 せす,5日 間 出血 持 綾 し逡 に心 褻 弱 の た め8月2日(獲 病約8ケ 月)死 亡 し1た◎
(表1)末 梢 血 液 所 見 (表 璽)骨 髄 像 III、 血 液 所 見 1本 白血 病 例 の 淋 巴性 所 属 の 根 握 a)未 柚 血 液 塗 抹 標 本 所 見:常 に過 孚 激 以 上 を 占 め て い る 竜の は 類 圓 形 の 輩 核 細 胞 と細 胞 崩 壊 に よ るグ ン プ レ ヒ ト核 痩 影 で あ る。 酸 化酵 素 反 鷹, ペ ル オ キ シ ダ ー ゼ 反 慮 窺 よ掘 胞 の 大 部 分 に陰 性 , 確 實 に好 中球 と 思 われ る も の の み が 陽 性 で あ つ たo墨 粒 貧喰 能 は 陰 惟 。 超 生燈 染 色 では 核 は 多 形 性 の 傾 向 を 示 し,核 網 ば 姐,ヤ ー ヌ ス緑 で は 粒 歌 乃 至 太 い 短 桿 状 を 示 す 糸粒 盟 は,多 藪 胞 艦 全 般 に
-(大 阪 女醫 誌 第7卷 第1∼3號 昭和30年3月)- 33 散在 し,と き に援 陥 凹部 に蝟 集 す る像 も認 め るa 中性 赤穎 粒 は 輩球 の 如 く花 冠 の 形 成 はみ られ な v・。 萄 ア ウエル 小罷 は認 めな い。 以 上 の細 胞 性 格 よ り淋 巴 球 と考 えた ◎ 塗 抹 標 本 の ギ ムザ ・メ イグ リユ ン ワル ド重染 色 に よ る核 の 成 熟過 程 よ り次 の如 く分 類 しブこっ (1〕 正常 淋 巴球 型 細 胞1小 型 で原 形 質 は狭 く,ア ヅール 穎 粒 を認 めす,核 は 濃 染 し 内部 構 造 の 判 明 せ ぬ もの。(2〕 小 ∼ 中淋 巴芽 球 型 細 胞:核 は 圓形 で核網 が前 者 よ り繊 細,多 くは1∼2個 の 核 仁 を有 して い る。 原形 質 は 強好 璽 基性,概 して 狭 く小 淋 巴 芽 球 で は殆 ん ど裸 核 の欺 態 に近 い もの が 多 いゆ 中淋 巴 芽球 は 大 さ9μ 前 後 で こ¢)中には 核 仁 の 惣d∼2個 の室 胞 を認 め る もの,核 に鏡 い切 れ 込 み の あ る もの等 が あ る。(3)大 淋 巴 芽 球 (定 型的 淋 巴芽 球)型 細胞:著 し く大 型 で13μ 前 後,類 圓形 をな し,胞 髄 は 強盤 基 性 で穣 周 邊 部 よ や 』淡 染 し,顯 粒 や包 含小 匿 を認 めす,核 は 大 型 で核 網極 め て繊 細,1∼3梱 の 核 仁 を 備 え てい るo 以 上 の 細 胞 は病 期 た よ,り 百 分 比 に攣 動 を示 す が,淋 巴 腺 腫 脹 の著 しい病 勢 増 悪 期 には90%以 上 を占 め,病 勢 緩 解 して 白血球 激 の 減 少の著 しV・時 に も50%強 を占 め常 に檜 多 を示 し てい ≠こ◎. 是 に 反 し骨 髄 性 細胞 は初 期 と末 期 の舞 性檜 悪期 に一 過 性 に幼 若 細 胞が 出現 し弛 が,概 して 羽0彊 を示 す に過 ぎす`,病 的 性格 も認 め られ なか つ た。 紛 グ ンプ レ ヒ ト核 陰影 は 白血球 激100.を 算 え る内 に4∼113個 認 めナこ◎ グ ン プ レ ヒ ト核 陰 影が 標本 作 成 時 の機 械的 障碍 に践 る もの としで も,20数 回 に 亘 り反復 施行 した塗 抹 標本 に毎 回讃 明 し,構 も病 勢 に平 行 し て緩 解期 に は 少 な く(4∼10飼),檜 悪 期 には 甚 だ 多撒(86∼ ・113欄)に認 めた。 此 様 な 多 激 の種 陰 影 は骨 髄 性 白血 病 や他 種 の 白血 病 時 には 殆 ど認 め難V・様 に思 われ る3 b)骨 賄 塗抹標 本 所見:入 院 時 と病 勢緩 解 期 の 21蛸 旬骨 穿 刺 を試 み た◎ いつ れ も末 楕 血 と 同檬 な 淋 巴球 系 細 胞が 檜 多 し,骨 髄 性 細胞,赤 血球 系 細 胞 は著 し く減 少 して い るo酸 化酵 素 反慮,ペ ル オ キ シ ダー ゼ反 慮等 を試 み ると,末 梢 血 と 同様 に確 實 に好 中球 と認 め られ る もの の み が陽 性 を 示す に 過 ぎなv・。 C)淋 巴 腺 塗 抹 標 本 所 見:末 楕 血液 塗 抹 標 本 に 認 め られ る と 同様 な 酸 化 酵 素 反 鷹,ペ ル オ キ シ ダ ー ゼ 反 慮 陰 性 細 胞 が 殆 ど 全 部 を 占 め てV・ る。 但 し 末 梢 血 液 塗 抹 標 本 に 比 し て,核 網 は 極 め て 繊 細 且 幼 若 性 格 を 持 つ も の が 多V、。 d)劉 出 淋 巴 腺 組 織 所 見:基 質 は 全 般 的 に 圓 型 細 胞(白 血 病 細 胞)で 占 め ら 筏 僅 に 胚 中 心 の 鍛 を み る 。 洞 構 造 も認 め 得 られ る 。 被 膜 え の 細 胞 浸 潤 及 び 破 綻 ぽ 認 め ら れ す・,Lymphadenoseの 範 聴 を 脱 し なV・像 を 示 す 。 何 虚 に も ラ ン グ ハ ン ス 氏 亘 細 胞,好 酸 球 及 び 骨 髄 性 細 胞 の 檜 多 は 認 め ら れ なv・◎ 2ウ レ タ ン の 末 精 血 液 所 見 に 及 ぼ す 影 響 に 麟 い て(圖1) ウ ソ タ ン 使 用 前:病 勢 悪 化 に 比 例 し て 赤 並L球撒 210・》170萬,血 色 素 量42・》25%と 減 少 傾 向 を 示 し リヒ。 白 血 球 激24000・ 》75000と 瀬 櫓 し,百 分 比 に 於 て は 常 に 淋 巴 球97%前 後 を 示 し,そ の 内 謹 か10% 強 が 正 常 淋 巴 球 で,他 は す べ で 病 的 性 格 を 示 す 細 胞 よ りな つ てい る 、 自ロ淀 型 的 淋 巴 芽 球8・0-24・ 0%,小 及 び 中 淋 巴 芽 球15・6∼56・0%を 占 め てv・ る。 骨 髄 性 細 胞 は 著 し く減 少 し 好 中 球L2∼2・4% 輩 球0.4∼L2%,好 酸 球0∼0.4%,形 質 細 胞0。4 ∼0.8%等 が 極 め て 僅 か に 認 め ら れ る に 過 ぎ なV・◎ ウ レ 々 ン 第1回 投 與:既 に 赤 血 球 と 血 色 素 量 は 漸 減 傾 向 を 示 し て い た が,ウ レ タ ン使 用 量 の 檜 加 と 共 に10日 間 に 赤 血 球 緻122∼78萬,血 色i素量23 ∼16%と 著 し い 減 少 を 示 し た 。 白血 球 藪 は 投 與 前 24000∼78700を 算 え た もの が ウ レ タ ン6gr.使 用(4 日後)で155000と … 過 性 壌 多 を 示 し 九 後,20gr・ 使 用(9日 俵)で76000,30gr・ で52000と 減 じ 使 用 18日 ウ レ タ ン 全 量50gLで13000と な め使 用 を 中 止 し た 。 こ の 聞 の 白 血 球 像}よ概 ね 淋 巴 穿 球6.0% 小 及 び 中 淋 巴 芽 球 約90%,骨 髄 性 細 胞4.0%と な り,ウ レ タ ン 使 用 前 と大 差 を 認 め な か つ た ◎ ウ レ タ ン休 藥:ウ レ タ ン 中 止 後 敷 日 で 赤 血 球 数 145萬,30月 後245萬,50日 後375萬 ど 漸 檜 し ≠こ。 血 色 素 量 も赤 血 球 激 檜 加 に 比 例 し18∼45∼68%と 漸 檜 し てv・る ◎ 白 血 球 数 は ウ レ タ ン 中 止 後4日97 00,8日2800と 灘 滅 し,そ の 後 約1ケ 月 に 亘 り20 00諮 俵 を持 績 し 九 ◇ 然 る に40臼 後3200を 算 え,50 日 後17000と 槍 加 し,更 に 数 日後35000と 急 速 に 櫓
第1圖 多 を示 し た ◎ 百 分 比 に於 ごは 休 藥 期 間 の蔚 孚 で 白 血 球 敬 が漸 減 し,病 勢 緩 解 を 示 し て い る時 期 に は 幼 若 淋 巴 球 は 滅 じ,1}1常 淋 巴 球 は25・0∼40・0%と 著 し く壌 加 し,好 中球 は40・0%彊 を算 え,軍 球, 好 酸 球,形 質 細 胞等 も健 か な が ら認 め られ た 。是 等 の骨 髄 性 細 胞 の 内 に は病 的 性 格 は 認 め られ な か つ 》ヒ◎ 然 し この期 の 後 牢 に 入 り,白 血 球撒 檜 加 が 著 明 にな る に從 い再 び 正 常 淋 巴球 は5.5%と 激 減 し,幼 若 型 が66.5%と 増 加 したo又 骨 髄 牲 細 胞 の 幼若 型 も6.0∼7。596に 認 め られ フヒ◎ 即 ち この 血 液 所 見 ば 入 院 時 の もの に概 ね 一致 し,淋 巴 腺 腫,肝 腫 畿 熱 等 の臨 床 所 見 も ほf一 致 し 匙 。 第2園 ウ レ タ ン投 與:ウ レ タ ン檜 量 と 共 に 赤 血 球 撒336∼253∼184萬,血 色 素 量55%∼45%∼35 %と 共 に 瀬 減 し て い る 。 白 血 球 敏 は ウ ソ タ ン 投 與 4.Ogr.で88000,8gr.で130000と 前 回 同 様 な 急 激 な 一 過 性 檜 多 を 示 し,12gr。 で63000と 孚 減 し てv・ る 蓼 そ の 後 約5週 間 は 白 血 球 撒50000薗 後 を 持 績 し,且,臨 床 所 見 に も 期 待 す べ き 効 果 は 見 ら れ な か つ た のe,ウ レ タ ン 全 量80gr,白 血 球 撤63 000で 投 與 を 申 止 し 九 の 百 分 比 で は 淋 巴 球88。0∼9 6.5・}992%と 増 』多 し,特 に 定 型 的 淋 巴 芽 球 は7。0 %よ 勤 一…躍35.0%強 に 噌 加 し て い る ◎ し か し こ の 場 合 も 細 胞 の 多 型 性 は 全 く認 め ら れ な か つ 牝 。 ま
-(大 阪 女醫 誌 第7卷 第1∼3號 昭和30年3月)- 35 た骨 髄 性 細 膳の 幼 若 型 は な く,好 申球,翠 球,好 酸球 を極 め て儀 か に認 める にす ぎた い。 以 上 の 血液 所見 を要 約す る とウ レ タン使 用 に よ り赤血 球 激 及 び 血 色素 量 は爾 画 と も激 値 は 漸 減 し てV・るが,投 輿 を中止 す ると速 か に」曾加 傾 向 を示 してV・砺 白血球 敏 は 小 量使 用 で 一過 性 増 多 をみ るが,ウ レ タン檜 量 と共 に急 速 に減 少 し,第1回 使 用時 は使 用 中止 後 も 長 く 白血球 数 の減 少が績 き,臨 床的 所 見 も輕 快 し ウ レタ ンあ使 用 は 著 効 が あつ た と言v・得 る。 しか し 第2回 投 與 では 前 回程 の著 効 は 認 め られ な かつ ナこ。 XV剖 検 所 見 a)病 理 解 剖學 的所 見 溺 瞼 囎 和26年8月2日(死 後7時 聞) 一■般 概 観 身長160cm ,禮 軍43k&榮 養 蓑 えナニ 男屍o皮 膚 の 色一般 に蒼 白,屍 斑 殆 ん ど欠,出 血 斑 は 顔 面,上 瞬,薗 臆 外側,前 胸 部,腹 部 上 牛, 下 肢 全 般 に亘 り多数 存在 す 。 口腔 粘膜 蒼 白,出 血 斑 あ り。 死 剛 憲顎 及 び足 に あ り◎ 頸 部 淋 巴 腺 小 な る もの1∼2個 。 鼠径 部 淋 巴腺 は あま り燭 れ 一す㍉ 腹 腔概 観 や 玉膨 満 し,大 網 淋 巴 腺 は小 豆大 ∼ 指 頭 大 に激 個腫 大,絵 り硬 くな く劉 面淡 黄 色。 諸 腸 の 含氣 量 や&大,腸 間 膜 漿 膜面 は 淡 く混 濁 ず。 脂 肪 織 獲育 貧っ 淋 巴腺 は小 豆 大 ∼栂 指 頭 大 に 多撒 腫 大 し弾 力性 硬,割 面 淡黄 色髄 様 。 癒 着 の 傾 向 を 認 め 一鱈 肝 下 縁正 中線 上 創 歌 突起 底 下6cm,右 乳 線 上 肋 骨 弓下 に渡 す り脾 及 び 爾 腎の 位 置 正 常 。 胸 腔 概 観 前縦 隔 餐 脂肪 織 獲育 貧 ◎ 淋 巴 腺 小指 頭 大 ∼栂 指 頭 大 の もの激 個 腫 大 し劉 面 淡 黄 色髄 様 胸 腺 は そ の位 置 に在 り脂 肪 織 化 す。 心臓225gr。,形 態 尋 常,大 さ死 者 の 手拳 大, 殆 ど著 饗 な しo 肺 臓 左320gr.,形 態 尋 常,大 さ23.5×13×5。 5cm,下 葉 外側 面暗 赤 色。 硬度 やx軟 。 捻 髪 音 や 玉多 く,硬 結 物鱗 知 せ す。 割 面 手滑,帯 黄 白 色, やk膨 隆 し,璽 出血 量極 め て貧 。 含氣 泡沫 液 や 」 多 量 。氣 管 支 粘膜 色淡 く含氣 泡 沫液 で包 ま る。肺 門 淋 巴腺 は 腕 豆大2∼3佃 あ の,黄 白 色,揮 力性 硬,割 面 は 白色髄 様 ◎ 右 肺310gr・,形 態 簿 常,大 さ24× 】3.5×7cm, 下 孚 部 は 充血 し曙 赤 色◇硬 壌 や&軟,捻 髪 蔭多 敷 硬 結 物 鰯 れ す◎ 割面 平滑,上 部 帯 黄 白色,下 牛 部 暗 赤 色。 墜 出血 量上 孚部 中等 量,下 孚 部 多 量 。 含 氣 泡沫 液 やX多 量 。 氣 管支 粘 膜 色淡 く含 氣泡 沫液 で覆 わ れ る。 肺 門 淋 巴 腺 は小 豆 大 ∼栂 指 頭 大5∼ 6個 瞬 大 し 灰 白 色 扁 部 幣 黄 色 ・ 割 面 帯 自 色 髄 檬 脾 臓200gr.,形 態 尋 常,大 さ11×8・8×4・5c m・,外 面 は 暗 赤 色 を 帯 び,綴 嚢 の 像 や 』不 分 明, 硬 度 やX硬 く割 面 の 色 やX淡,刀 背 を 以 て 摩 す る に 附 着 す る 泥 歌 物 少 量,濾 胞 像 や 玉不 分 明,脾 材 像 不 分 明,璽 出 血 量 極 め て 貧,血 管 壁 に 滑v・黒 青 色 に 攣 色 せ る 病 巣 部 あ りρ 腎 臓 左155gr。,大 さ12.6×6.0×3.8cmヤ 實 質 潤 濁 下 極 腎 乳 頭 に 出 血 あ り,左 腎 孟 周 園 脂 肪 織 獲 育 は 食,粘 膜 面 色 淡 く溢 血斑 少 撒 散 在 す 。 右155gr・,大 さ12。6×6.0×3.8cm.,實 質 左 腎 に 一 致 し,右 腎 孟 周 圃 脂 肪 織 獲 育 貧,粘 膜 面 色 淡 く溢 血 斑 少 数 散 在 す 。 副 腎 左6gr・,右5g㍉ 共 に 形 態 尋 常,割 面 皮 質 や 工淡 。 十 二 指 腸 内 容 黄 緑 色 粘 稠 物 少 量,粘 膜 の 色 透 嗣 。 綴襲 不 分 明,総 輸 謄 管 開 通す 。 胃 内 容 曙 褐 色 流 動 物 中 等 量,蜘 虫 一 匹 ◎ 粘 膜 の 色 淡 鐡 襲 や&貧,出 血 斑 著 明 な る 竜 の な しo 限 局 巣 な し ◎ 小 轡 部 淋 巴 腺 魏 豆 大 ∼ 指 頭 大 の も の 多 撒 腫 大 す, 肝 臓1385gr・,形 態 尋 常,大 さ 右25.5×13.5 ×3.8cm.,左10.0×6.0×2.5cm.,外 面 の 色 淡 く … 部 黒 青 色 に 攣 色 す。 硬 皮 やX硬,劉 面 平 滑,幣 黄 褐 色 。 小 葉 像 不 分 明,墜 出 血 量 貧 っ 膿 管 あ ま り 開 大 せ す 。 膵 臓95gr・,形 態 尋 常,大 さ17×5×2cm.,病 竈 及 び 出 血 認 め す ◎ 頭 部 淋 巴 腺 は 小 豆 大 ∼ 雀 卵 大 の も の 多 撒 あ り◇ 割 面 淡 赤 色,や 工出 血 を認 む, 6羅ブ=}性やN軟 ◎ 小 腸 内 容 黄 褐 色 泥 歌 便 。 搬 襲 伸 展 す 。 孤 立 濾 胞 に 一 致 し て 攣 色 し 中 心 小 豆 大2個 所 靡 瀾 す 。 廻 盲 部 色 淡,細 血 管 充 盈 せ す 。 溢 血 斑 な し◎ 虫 様 突 起 長 さ14cm.,内 容 室 。 大 腸 粘 膜 の 色 極 め て 淡 鐡 襲 貧 細 血 管 盗 並し 斑 そ れ 程 多 くな い 。 頸 部 臓 器 舌 形 態 尋 常,犬 さ 正 常 ¢ 舌 根 部 淋 巴 腺 装 緩 は
腫 大 し 一部 出血 す 。舌 背 は 黒褐 色 に 着 色 す ◎ 扁 桃 腺 左 右 共 やX腫 大,出 血 す ゆ 割 面 淡 赤 色 髄 檬 出迩斑 あ り,硬 度 尋 常 。 食 道 粘 膜 面 色淡,病 藁,出 血 斑 を欠 く。 氣 管 粘 膜 面 色淡 く會 厭 軟 骨の部 串 血 多 歎 。' 甲欺 腺11gr・,形 態 大 さ尋常 ひ硬 慶 尋 常 。 割 面 膠 様 像 やx貧 。 淋 巴 腺 氣 管 周 園 及 び氣 管 分 岐部 に栂 指 頭 大 の 淋 巴 腺10飼 内外 あ り,硬 度 弾 性硬,捌 面 淡 赤 色髄 様,一 部 出血 斑 あ り。 骨 盤 臓 器 直腸 内容 欠 く,粘 膜 暗 赤 色 ひ鐡 嚢 尋 常 。 膀 胱 粘 膜 色 淡,柱 材 像 不分 明,三 角 部 細 血 管 充 盈 せ す,溢 血斑 散 在 す ◎ 前 立 腺 形 態,大 さ,硬 度 尋 常《 睾 丸 左13gr・,右13grっ 形 態,硬 度 共 に 尋 常 。 爽 膜 面癒 着 な し,糸 を 引 くこと 貧、 大 動 瑛 幅 上 部4cm.,横 隔 膜 の 高 さ3cm.,総 腸 骨 動 賑分 岐 部L5cm.,形 態 尋 常,暉 力 性 中 等 度 》外 面 色淡,周 園 淋 巴腺 淡 赤 紫 色,小 豆 大 、雀 卵 大 に 多撒 種 大 す 。 臓1500gr.,1、 露態,硬 度 尋 常 ◎ 軟 騒 膜 やx潤 濁 す◎ 骨 髄 色 淡 に し て や ㌧白 色 を帯 ぶ ◎ 病 理 解 剖 學 的 診 断 1全 身 貧 血 及 び 出血 性 素 質 。 2淋 巴 腺 腫 脹(頸 部,肺 門 部,氣 管 周 園,氣 管 分 岐 部,前 縦 隔 洞,腸 闘 膜,胃 小 轡 部,大 網, 膵 頭 部,簿 大 動 脈 部,舌 根 部 。 以 上 は 癒 着 の 傾 向 な く部 位 に よ る差 異 少 し) 3脾 腫(や 』線 維 性) 4肝 臓,小 腸 淋 巴 濾 砲 及 び 扁 桃 腺 の輕 度 腫 尺 5腎 實 質 攣 性 6睾 丸 萎 縮 7蜘 虫 症 b)病 理 組 織 學 的 所 見 淋 巴 腺 胚 中心 の消 失 の 九 めに 爾 漫 性 に登 ゑ 基 質 を白血 病 細 胞 が 埋 め て い るが,淋 巴 洞 内へ の浸 潤 傾 向 は 乏 し く,か え つ て壌 生 した 細 網 細 砲 の 間 に 散 在 ゲる轟 履 々剥 雄 した 洞 内 窯が 満 ち ごい る個 所 も見 られ,るoそ の 他邊 橡 洞 よ り髄 洞 に亘 リア ミ ロイ ド様 物 質 の索 歌 沈 着 が あ るo被 膜 は 保 た れ て V・るo 肺 臓 小 葉 の 肝 細 胞 は萎 縮 歌 な る も索 欺 像 は保 存 され てV・る。 肝 細 胞 は 褐 色 萎 縮 の 傾 向 を認 め る◎ 白.血病 性 浸 潤 は や 工線 維 性 に 肥厚 した グ リソ ン氏 鞘 に著 明 に 認 め られ る。 而 し て浸 潤 は グ リ ソ ン氏 鞘 に留 り,小 葉 内 血 管 洞 には 殆 ど認 め られ な いo 脾 臓 淋 巴 濾 胞 は 概 して 小 型 で所 謂 白血 病 性 の 濾 胞 の欺 態 で は な い 、 濾 胞 と髄 索 とが い り齪 れ た 感 で あ る◎ 髄 索 に も網 欺 織 線 維 の 肥 厚 及 び 線 維 芽 細 胞 の増 生 が あ る。 一 見 して 線 維 化 の著 明 に起 つ ナこ駅 態 で あ る。 そ の 間 に 散 在 性 に又 は 小 集 落 性 に 白血 病 細 胞 が 認 め られ る。 赤 血球,骨 髄 球 は認 め られ なV・◎ 一 般 に 静 脈 洞 の 援 大 した もの は なV・◎ 脾 材 は 中等 度,申 心 動 脈 は やx肥 厚 してv・る。 要 す る に脾 臓 で は 白 血 病 性 浸 潤 の た め に實 質 を荒 慶 し而 も白血 病 細 胞 の 劣 勢 とな る に及 ん で 急 速 に 白 血 病 性浸 潤 が 滑 邊 した と見 る べ き所 見 で あ る. 骨 髄 腰 椎 骨 で検 索 した が,細 胞 は豊 か で あ る が,固 有 の洞 構 造 は 大 艘 溝 失 し禰 漫 性 に 白 血 病 細 胞 の浸 潤 が あ る。 骨 髄 内 淋 巴 性 白血 病細 胞 集 籏 と も考 え られ る所 見 が やXう か が え る と こ ろ もあ る◎ 赤 血 球,白 血 球(特 に骨 髄 且 核 細 飽 は 殆 ん ど 認 め られ な い)等 の 骨 髄 細 胞 は殆 ど姿 を清 し(v・ る。 盒 既 して 自 血病 細 胞 の浸 潤 も濃 密 でな な く, やX細 胞 闇 が 疎 こな つ てい るoや は り消退 の途 に あ る もの と考 え られ る。 扁 桃 腺 禰 漫 性 に 白血 病 細 胞 が 増 殖 し て 充實 性 の まが あ る◎ 腎 臓 緬 尿 管 に や ㌧退 行 性 攣 性 を認 め るが 一般 に 正 常 ひ 間 質 の と こ ろ ど こ ろ に怒 毬 饅 及 び 細 尿 管 を 中心 に 白血 病 性 細 胞 浸 潤 が あ る◎ 睾 丸 年 令 に比 し襲育 やX貧o精 細 駒 は 主 と し て セ ル ト リ細 胞 で 占 め られ 強 く萎 縮 性3闇 質 の 檜 生 強 くそ の 一部 に極 め て 局 在 性 に血 管 周 園 性 に 白 血 病 細 胞浸 潤 が 散 在 して い る。 膵 臓 死 後愛 化 張 く核 染 色 不 能 ◎ 甲歌 腺,副 腎 多 少 茎…縮 性 。 心 臓 肺 臓.購,前 立 腺,小 腸 大 腸,食 道 及 び 大 動 瓢,い す れ も白血 病 性 浸 潤 とみ なす べ き も の な く,又 其 他 の 病 愛 も 忍め な い。 術 回腸 淋 巴 濾
-(大 阪 女 馨誌 第7巻 第1∼3號 昭 和30年3月)- 37 胞 に 志殆 ど白血 病 性 浸 潤は な いが,粘 膜 下組 織 は や 製線維 化 が 著 明 で あ る。 以 上 の よ うに殖 存 又 は新 た に集 籏 し拠 白血 病 細 胞 は何 れ の 部位 を も問 わ す,大 艦 一様 で7∼13μ で あ り,時 に大 型 の もの もあ る。 核 は 圓 形 で核 網 が 粗 く,原 形 質 に 乏 しい ものが 多V・が,不 定 形 あ るいは 盤 基 性 の 強 い もの 竜認 め られ る。 浸 潤 組織 に は嗜 銀 線 維 の 新 生 を絵 り俘 わす,か えつ て清 退 した後 に膠 原 線維 の檜 生 が惹 起 され てV・る。 以上 に よ り白血 病 性 浸 潤 は 一時,淋 巴 腺,肝 臓 脾 臓,骨 髄 等 に 高度 の浸 潤 を呈 した の ち,藥 物 の 侵襲 に あつ て全 面 的 に消 退 の傾 向 を呈 した も の と考 え られ る。 そ の闇,肝 臓 及 び骨 髄 に比 し脾 臓 に於 け る浸 潤 の 溝退 が 特 に 目立 つ て い る◎ 又 こ れ 等 の 白血 病 性 浸 潤が 一 鼠高 度 に起 る と,そ の際 に造 血臓 器 に 竜 構 造 上 の破 綻 が 惹 き起 され る九 め,た とえ 白血 病 性浸 潤 が浴 退 した後 で も,そ の 修 復 部 位 に本 例 に 見る よ うな一 定 の繊 維 化 乃 至 疲 痕 を廼 す 竜の と考 え られ る。 V線 括 並び に考 案 急性 淋 巴 性 白血 病 につ い て は,そ の 存在 を否 定 す る もの(勝 沼,渡i漫,Naegeli)と 成人 例 には 稀 で殆 ど否定 的 と見 る こ と 毛出 來 よ うが,小 児 例 に は そ の頻 度 稀 に非 ず とす る もの(天 野)が あ る。 し か し 自血 病が 造血 臓 器 の 無 制限 且 非 可逆 的 檜 殖 を來 す系 統 的 腫瘍 性 屠殖 を本 態 と して 考 え る立 場 か らす る と,骨 髄 系 細胞 にの み急 性 症 を認 め なが ら淋 巴系 細 胞 には 皆 無 だ とす る事 は 了解 し難v・こ とに思 われ る。 而 して往 時 の 如 く急 性 白血病 の悉 くが 淋 巴性 に麗 す ると の 考 え は 慶 す べ きで あ る が,し か も樹 急性 淋 巴性 白 血病 を認 め よ うとす る 者 は跡 を断 た なv・◎外 國 に於 て も少撒 乍 らそ の報 告 は壇 して 來 てv・る。 本 邦 に於 て 竜最 近10ケ 年 聞 に 相當 確 實 と思 われ る ものが10鍮 例 報 轡 され てv・ る◎ 蓋 し骨髄 性 白血 病 が 急 性 型 を呈 チ る塀 合に は,成 熟穎 粒 球 が 清 失 し去 り,敗 血 症 様 の臨 床 症 欺 を呈 して 來 る と共 に 璽血 と 出血 性素 質 の 加 わ る ことに よ り,恰 も穎 粒 球 減 少症 と 同歌 態 に 早期 に 路 る結 果が あ る。 しか る に淋 巴性 白血 病 で は淋 巴 腺 の 系 統的 な 白血 病 性浸 潤 の 後 に も術 末 だ骨 髄 の 全 く侵 襲 に よつ て破 壊 され な い ものが 成人 にて は 往 女に し て あ 凱,此 爲 に疾 患 の 経 過 は 急 性と な る こ と を冤 れ る場 合 が 多V・。 これ に封 して等 し く淋 巴 性 白血 病 と難 も,小 見 に あ つて は比 較的 早期 に 骨髄 へ の 白血病 性 浸 潤 が 完 了 し,こ の た め に顯 粒 球 減 少症 型 の 防衛 欠 如 の 欺態 に隆 り,こ 蕊に急 性 型 の 経過 をと る淋 巴 性 白血 病 を生 む に 至 るの で あ る6雨 者 の致 死 條 件 は 同 じで あ るが,骨 購 性 の場 合 に は骨 髄 芽 球 が 骨 髄 を占線 す る に封 して,淋 巴 性 の 場合 には 淋 巴 性 の 白血 病 細 胞 が 異所 的 に骨 髄 を 占領 し絡 る こ とに於 て 異 るの で ある 。 撮,本 症例 を急 性 淋 巴性 白血 病 と診 断 い ヒ根 擦 につV・て述 べ る。 D急 性症 を決 定 す る もの に期 闇 が あ る。 一般 には 獲 病 よ り死 亡 迄 の 経 過 が3ケ 月 ま で を急性 症,8ケ 月位 ま で を亜 急 性症,そ れ 以 上 を慢 性 症 と して 観 察 してv・る◎ 從 つ て本 例 竜経 過 の み か ら 限 定 す れ ば 亜急 性 症 とな る◎ 然 し経 過 に就 て は 各 症 例 に於 て 初 獲時 期 を確 實 に決 め難 い場 合 が あ る こと,ま ソこ白血 病 に封 し系統 的 溜 寮 を加 えて 有 効 で あつ た 場 合 に は當 然 非 治 療群 よ り経 過 が 長 くな り得 るう 本 例 に於 ては ウ レ タ ン療 法 に よ り約50日 闇 諸症 歌 の 輕 快 をみ てV・る◎ 成 程 白血 病 には それ 自身 レ ミツ シ ヨン を示 す ものが あ るが,本 例 の 場 合 は 先 に述 ぺ 九 如 く藥 物 療 法 との 閣連 性 が臨 床 的,血 液 所 見 に 於 て よ くと らえ る ことが 出來 るの で,自 然 的 レ ミツシ ヨン と考 え る よ りは ウ レ タン に よる綾 解 と考 え るのが 委 當 で あ る◎入 院 時 の重 篤 さ よ りす れ ば,白 血 病 の特 殊 治 療 を行 わ す に経 過 を観 察 した な らば 當然 もつ と早 期 に死 亡 した も な の と推 定 され る◎ 此 様 に 白血病 に封 す る藥 物療 法 の 進 歩 に俘 い生 存 期 間 の 延長 を來 し得 る こ と よ り 考 えて 急性 症 の 概 念 に は攣 動 が 起 めつXあ る こと は 否 む べ くもなv・◎ 從 つ て期 聞 に主 き を置 くよ り 次 に述 べ る如 き細 胞 の 特 微 に よ り重 黙 を置V・て 考 え る方 が餐 當 で あろ う。 2)細 胞 の特 徴bこ の黙 に關 して は天 野 民 は 急. 性 淋 巴 性 白血 病 の 細 胞 性 格 及 び急 性 型 と慢 性 型 と の 異 同につV・て 細 胞 學 的,病 理 組 織 學 的 な詳 細 な 報 告 を して居 るが,蔑 潜 の この症 例 は 天 野 氏 の 読 を よ り明確 に裏 警 す る こ との 串來 る症 例 で あ る◎ 本 例 の 血液 所見 につ い ては 既述 の諸 黙 よ り,骨 髄 性 細 胞 とは 明か に匠 別 出來,淋 巴性 な る こ とに 疑
問 の 鹸 地が な い と考 え ら れ るが,今 一 鷹 本 例 の 白 血 病 細 胞 の 特 徴 につ い て考 察 す る と,常 に80%彊 を占 めて い る病 的 細 胞 は 酸 化 酵 素 反 慮,ペ ル オ キ シ ダ ー ゼ反 鷹,墨 糧 貧喰 反慮 等 を試 み る 鰯もいつ れ も陰 性 。 超 生 艦 染 色 に依 る も軍 球 に見 ら れ ろ所 見 とは 全 く異 つ て い る 等 の 諸 黙 よ り淋 巴性 と考 え た 。 本 症 例 で は これ ら淋 巴 球 の 酌,成 熟 した 正常 淋 巴 球 は平 均 し て20%強 で,こ の2∼3倍 を 占 め る もの は 未 熟 型 で あ る。 この 酋,大 淋 巴 芽 球 は メ イグ リユ ン ワル ド ・ギ ムザ 重 染 色 で見 る と,細 胞 は 著 し く大 型 類 圓 形 で原 形 質 は 強 慶 基 性 。 穎 粒 や ア ウ エル 氏小 艦 等 の 包 含小 盟 は 認 め られ なV・◎ 核 は 園 形 大 型 で核 網 は極 め て緻 細 で1∼3燗 の 核 仁 を有 つ て い る定 型 的 な 竜の で あ る♂ 又 小 及 中淋 巴 芽球 と した 細 胞 は骨 髄 芽球 や 軍球 性 芽 球 の 小 型 の もの との鑑 別が 問題 とな るが,本 例 の 小 及 び 中芽 球 に は ア ウ ェル 小 盟 が 無 い,ア ヅール 顯 粒 が 見 ら れ な い,酸 化 酵 素 反鷹 及 び ペ ル オ キ シ ダ ㌘ ゼ 反慮 が こ と ご と く陰 性 な こと,更 に これ ら芽 球 よ り顧 粒 球 に 至 る 中問 型 が 全 く欠 け て い る こ と,む し ろ 淋 巴 芽 球 よ り正 常 淋 巴球 へ の 中闇 型 と して の 成 熟 過 程 が 明 か で あ る こ とか ら此 等 も亦 淋 巴 球 系 の 幼 若 細 胞 と 考 え られ る◎ 術,急 性 檜 悪 期 には 中淋 巴 芽 球 は原 形 質 に 突 起 を 繊 し て い ろ ーもの,核 に深 い 切 れ 込 み の あ る もの,細 胞 内 に室 泡 を認 め る も の 等 他 の時 期 と 異 つ た 性 格 が 見 られ たが,側 骨 髄 芽 球 と稽 せ られ る場 合 の 如 き 多 形 性 は 認 め なか つ ソこ。 以 上 の 細 胞 特 徴 は 慢 性 型 では 捕 え 難 く,急 性 型 叉 は 急 性 化 に於 て の み 観 察 し得 る 竜の と考 え る3 爾,白 血球 激 に 就 い て は 一 般 に慢 性 症 で は 往 々 10籔 萬 或 は 其 以 上 を算 え るの に 反 し,急 性 症 は 比 較 的 少 なv・と さ れ て い るが,本 症 例 で は 初 診 時2 萬 齢,急 性 壌 悪 期 に於 て は6∼7萬 を算 え てv・る に す ぎ な い。(経 過 中 白血球 撒13萬 ∼15萬 醗 を算 えた 時 が あ るが,い つ れ も投 與 した ウ レ タ ンに よ る一 過 性 反 慮 と考 え られ ろ 喝の で極 め て短 期 聞 の 後 に もと の 歎 値 に復 してv・る)。 3)臨 庫 所 見 に於 て著 明 な汎 焚 性 淋 巴 腺 腫 が 認 め られ 夢 病 勢 に 比 例 し て壌 大 して い る◎ 肝 牌 睡 は 慢 性 症 の 際 には概 し て 大 きい 毒の が 多 いが,急 性 症 は これ に 反 し小 さい もの の 方 が 多 い,本 症 例 に 於 て 庵肝 牌 腫 脹 は輕 度 で,檜 悪 期 に於 て す ら肝 鳳 肋 骨 弓下2横 指,脾 は1横 櫓 賜 れ た に 過 ぎ なv・。 4)病 理 組 織 學 的 所 見 に於 て 白 血 病 浸 潤 は 淋 巴 腺,脾 臓,骨 髄,扁 桃 腺 等 に極 め て 高 度 に,肝 臓 は グ リソ ン氏 鞘 に の み,腎 臓 睾 丸 は 輕 く局 在 性 に認 め られ る。 こ こに 見 られ る白 血 病 細 胞 は 何 れ の部 位 で も大 盟 一檬 に7∼13μ の 大 さ を示 し,時 に や 玉大 型 の ものが 混 じて い る。 核 は 圓形,核 網 は粗,原 形 質 に 乏 しv・もの が 多 い 。 時 に不 定形 或 は蜜 基 性 の 強 い もの も認 め られ る。 街 浸 潤 組 織 に は 嗜 銀 線 維 の 新 生 は 少 く,か えつ て消 退 し た後 に 膠原 線 維 の壇 生 が 惹 起 され て い る。 禰 し て これ は 是 等 の臓 器 は 初 め高 度 の 白血 病 性 浸 潤 を 呈 し た も のが,ウ レ タ ンに よる藥 物 的 侵 襲 に逢 つ て 全 面 的 に清 退 傾 向 を呈 してV・る もの と思 わ れ る所 見 が あ り,特 に脾 臓 に 於 て その 所 見 が 最 も著 明 で あ る。 以 上 の 臨 床 的,血 液 細 胞 學 的,病 理 組 織 學 的 所 見 よ り急 性 淋 巴性 白血 病 と診 断 レ た◎ 5)ウ レ タ ン療 法 につv・て の文 献 的 考 察,ウ レ タ ンUrethan(H2N・CO。OC2H5)は1834年 Dumasに よつ て 合 成 され た 藥 鮒 で あ るが,1025 年Hawkinsは 正 常 家 兎 茸 に鼠 に就 い て,ウ レ タ ンは 比 較 的 淋 巴 球 減 少 及 び穎 粒 球 檜 多 を架 す こ と を認 め,其 後1946年Haddow&Sextonに よつ て 鼠 の 實 験 的 腫 瘍 に投 與 し た 際,そ の 白血 球 激 が 減 少 し た こ と に注 目 し,同 年Murphy& Sturm,Engstrom等 は骨 髄 性 白血 病 マ ウ ス,淋 巴性 白血 病 蟹 に封 し 有効 な る こ と を實 謁 し,1947 年Kirschbaum&工uは 骨 髄 性 白 血 病 マ ウ ス に 同様,ウ レ タ ン投 與24時 闇 内 に 白 血 球 数 の 減 少, 骨 髄 内 に 多 くの 成 熟 細 胞 の 出現,核 分 剖 像 の 減 少 を報 告 してv・る。1946年Paterson&Haddow 等 は初 め て 人 の 悪 性 腫 瘍 及 び 白血病32例 に使 用 し て,骨 髄 性 白血 病 には 可 成 りの,淋 巴 性 白血 病 に は 弱 程度 の 効 あ りと 言 い1948∼1949年Moes-chHn,Meiliは 入 正常 血 液 像 に 封 す る ウ レ タ ンの 影 響 を検 査 し,本 邦 に於 て は 金 森,平 岡 等 は 家 兎 に於 け る賓 験 的 研 究 を磯 表 して い る。 即 ち赤 血 球 及 び血 色 素 量 は 影 響 が 少 い の で 貧 塩 は 鋸 來 しな い◎ 白 血 球 は これ に 反 し 影響 が 大 き く,個 麦の 細 胞 に つV・(は 淋 巴 球 と穎 粒 球 は 初 め壌 加 し,の ち 減 少ず る緬 して穎粒球 幽 す る影 響は輕度 で緩
-(大 阪 女 醫 誌 第7卷 第1∼3號 昭和30年3月)- 39 徐,淋 巴 球 の方 が 饗 化 が 強V・と,い す れ も同様 な 結 論 を出 してV・る。 其後 ウ レ タンは 恥 扱 が容 易 で,副 作 用の 少 い 事 よ り白血 病 に 野 す る多 くの 遙試 報 告 が 見 られ る よ うに なつ た。 特 に慢 性 白血 病 に於 てはWatkins 其 他 は ウ レ タ ン 投 與 に よ り白血球 激 の減 少臨 庫 的 には 肝脾 腫 等 の 縮 小 に よ り可 成 りの程 度 又 は 一 時 性 の輕 快 例 の報 告 が あ る 。 是 に 反 し急 性 症 に於 て はWatkins,Kirschboeck等 の様 に 白血 球 数 は著 明 に減 少す る も,病 勢 には 無 効 で あ る と す る報 告が 多v・。 この 内には 病 勢 が す で に末 期 に 過 ぎ る もρ や 臆 が強 く一時 有 効 に思 われ 焼 の が穎 粒 球 減 少症 や ア 綴イキ ーに移 行 した 不 幸 の 轄 齢 や,其 他 の合 併 症に 就 てのWebsterHens-haw&Mayer等 の記 述 も見 られ る。 著 者の 例 では投 與 前 白血 球 激2。4萬,8.8萬 を算 え)ヒが小 量 使 用 で15.5萬,13。1萬 と 一過 性 壇 多 を 示 しナこが,そ の 後使 用 量 の壇 加 と共 に漸 減 して い る。 特 に第1回 投 與 時 には 全 量50gL(18日);白 血球 藪L3萬 絵 で休藥 したが,1週 後 に僅 か2800 とな り,そ の 後1ケ 月鯨 に亘 砂白血 球 減 少症 が 綾 き,ウ レタ ンは病 的 墳殖 を して 杁た 白血 球 に饗 し 明 か に抑 制 的 に働 い てい るこ とが わ か る。 是 に反 し赤 血球 激,血 色素 量は ウ レ タン使 用 中稻 救低 下 し てV・るが,中 止後 長 く白血 球 撒 が 減 少 を績 けて V・る に 竜拘 らす 速か に恢 復 に 向つ て い る。 帥 ち 白 血病 病 勢 の溝 長 に比 例 し七 い る。 以 上 の所 見 は Moeschlin其 他 の實 験 成 績 と概 ね一 致 してv・る。 な を百分 比 で見 る と淋 巴芽 球 は 使 用前 平 均77.0% を示 しえが,2回 に 亘 る ウ レ タ ン使 用 中 も略 汝同 様 な%を 示 してv・た。 特 に第1回 使 用 後 に50日 醗 に亘 る 白血球 減 少 期聞 中に も常 に40%絵 の高 牽 を 示 して い た。 帥 ちウ レタ ン使 用 に よ り白血 球 激 は 著 減 したが,幼 若 細胞 は浩 失 しなか つ た。 この こ とは 淋 巴腺 の 縮小,肝 脾 腫 の漕 失 等 の臨 床 所 見 の 秦噸 に も拘 らす,將 來 の 再悪 化 が豫 想 され た 所 σ あ る。 而 して再 燃 後 に試 みた ウ レ タン療 法 で は初 回程 の効 果 は得 られす総 量809ぬ(50日 使 用)で 中 止 した 。然 し組 織 學的 槍 索 で もウ レタ ンが 白並蜻 細 胞 浸 潤 を抑 制 した と思 われ る所 見 を得 た と こ ろ か ら考 え る と,ウ レタ ンは腫 瘍 や 白血 細胞 の 病 的 璽 殖 に根 活 的 に作 用 す るとは 考 え られ な いが,白 血 病 の初 期 で輕 症 な もの に適 當 量 を用 うれ ば,更 に 長V・臨 床 緩 解 期 を得 る こ と が 出 來 ると考 え ら れ,他 の 白血 病化 學 療 法 と共 に試 み て債 値 あ る も の と思 わ れ る◎ VI結 語 18才llヶ 月男 子 ◎淋 巴腺 腫 を初 獲 症 歌 とし,末 槍 血 は高 度 の 貧血(赤 』血球 藪172萬,血 色素 量25 %)と 白血 球数 檜 多(細 胞 激75400,中 性 球2.0%, 形 質 球0・4%,病 的 細 胞97。6%)を 示 し,内97.0% は淋 巴 系 細 胞 で あ る こ と を確 認 し,骨 髄 に も多 撒 の 淋 巴 系 細 胞 を認 めた 。 療 法 と し て ウ レ タ ン投 與 を試 み,初 回は 血 液 所 見 及 び臨 床 所 見 に 見 た著 明 な効 果が 認 め られ た。 し か し病 勢 再 悪 化 し た末 期 に再 投 與 した ウ レ タ ンは前 回程 の 効 果 は見 られ す,全 経 過8ケ 月 で死 亡 した 。 剖検 に よ り肝 臓 脾 臓 淋 巴 腺,骨 髄 等 に高 度 の 淋 巴球 の 白血 病 性 浸 潤 を認 めソこ。細 胞 學 的,組 織 學的 所 見 は 多 くの 黙 で定 型 的 淋 巴性 白血 病 に 一致 す る。 術 本 例 の諸 臓 器 には 高度 の 白血 病 細 胞浸 潤 に逢 つ た 後 ウ レ タンの 侵 襲 に あつ て全 面 的 に浩 退 した と思 わ れ ろ 所 見 が認 め られ ゾこ。 (本論文の要旨は第16回内科箪會近畿地方會及 び昭和 27年血漢學會総曾 に於 て獲淡 した) 稿 を終 るに臨み,御指導 と御按固を賜 わつ た平川数授, 病理學的所見につ き御 指導 と御校 閲を戴いた京大病理天 野重安博士に深甚 なろ謝意 を捲げ ると共 に病 理標本の作 成 と検索に御援助下 さつ た京大痴 里森井外吉學士 に謝意 を表 する。 主 要 文 献 1)天 野重安:白 血病 に於け る急性 型 と慢性型 との異同 に關す る病理解剖學 的及び細 胞學的考察,日 血曾誌 4警498,1940. 2)天 野重安;急 性型淋巴性 白血病のこ三擁 ,日 血會 誌,7,283,1943. 3)天 野重安,松 村 忠樹;急1性淋 巴性 白血病に就いて, その細胞學的並 に剖検観察2例,病 理學雑誌,2, 60,1943. 4)珊 重 安 ・急蹴 雅 的 病 蹴 いて 謝 その押 胞 性 格,診 察 と経 験,7,228,1943 .
5) Engstrom, Kirschbaum , Mixer : Effect of Ure thane on Mouse Myelogenous Leukemia ;
6)岡 野 錦 彌,土 井 甲子 郎,杉 本 宗 雄,島 峰 昌義 拳 高 掃 擬 信 一 亀 田和 彦:成 人 急 性 淋 巴性 白 血病 の1剖 検例 日血曾 誌,17,23,1954. の 緒 方 和 三郎,所 安 夫:白 血 病 病 理 の 憂 遷 と回顧,日 血 會 誌,14補 冊,1,1951 8)勝 沼 精 藏:血 液 疾 患 の診 蹄 及療 法,白 血 球 方 面,日 内曾 誌,23,1,1935. 9)金 森 微 李:ウ レ タン の 家兎 末 梢血 液 及 び 骨 髄 像 に及 ぼ す影響 に關 す る實験 的研 究,ロ 血曾 誌,131,176, 1941. 10)金 澤 謙 影 山 圭三:亜 慢 性 リン パ性 自血 病 の 興 味 あ ,る1例,臼 血 會 誌,11,79.1948. 11)倉 田誠:亜 急性 白血 病 の 骨 髄,脾 臓,漱 巴 腺 穿刺 所 見 に就 い て,日 血倉 誌,5,595,1941. 12)小 闘 一雄,丘 其福:急 性 淋 巴 性 白血 病 の1例,日 血 會 誌,11,106,1950. 13)柴 田 堅 誠:急 性 淋 巴 性 白 血 病 の1例,日1血 會 誌,6, 343夢1942. 14)田 坂 定 孝:白1血.病 の 臨 床 と治 療,日 血 曾 誌,14補 冊 227,1961. 15)辻 井 敏,三 上 外 紀,木 原 悼 郎,西 内 憲 章:淋 巴 性 白 血 病 の 臨 床 及 び 剖 検 襯 察 に 就 い て.口 血 會 誌,5, 319,1941. 16)蓮 山 道 雄=急 性 淋 巴 性 白 血 病,實 験 醫 報,26,187, 1939.
17) Naegeli, 0.: Blutkrankheiten und gnostik, 1931, Berlin. 18)芳 賀 圭 五:白 血 病 細 胞 の 細 胞 學,日 血 會 誌,14補 冊 48,1951. 19)日 比 野 進,木 村 喜 代 次:白 血 病 の 臨 床,日 血 會 誌, 14補 刑},261,1951.
20) Haddow & Sexton : Influence of Carbonate estens (Urethanes) on experimental animal
tumors Nature 157; 500, 1946 .
21)李 岡 辰 蟻,山 田光 堆:ウ レ タン の 正常 家兎 血 液 像 及 び 骨 髄 鹸 に 及 ぼ す 影響,日 血 曾 誌,1a176,1950。
22) Hirschboeck, Lindert, Chase & Calny : Effect of Urethane in the treatment of leukemia and metastatic malignant tumors J. A. M. A. 136;
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23) Moeschlin ; Wirkungsmechanismus des thans bei leukaemien, Experimentia 195, 1947. 4) Moeschlin Einfluss 'des 1_,TrethanF auf des
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25) Moeschlin : Die Therapie der Leukaemien
mit. Roentgen, Arsen u. Urethan. Hely. med. Acta, 15, 107, 1948. 26)武 藤 二 郎,千 田通:霞 血病 の ウ レ タン療 法,綜 合 醫 學,5,578,1948. 27)村 田巧,島 田 淳子,水 綺 み の る子:白 血 病 の ウ レ タ ン療 法 知 見 補 逡,綜 合 醫1學6,187,1949. 28)森 田久 男,平 山次 郎:淋 巴性 白血 病 の1剖 検 例,日 血會 誌.5,645,1941. 29)山 下 恋,古 賀 新,永 田 二 郎:白 血 病 に於 け る急 性 型 と慢 性 型 との 異 同 に 闘 す る病 理解 剖 學 的 及 び細 胞學 的考 察,日 血會 誌,4,355.194. 30)渡 邊 漸:急 性骨 髄性 白 血病 の病 理 形 態 學 に就 て,附 淋 巴性 白 血病 に 闘 す る疑 義,日 血倉 誌,4,119,19 40. 31)渡 邊 漸:急 性 白血病 の病 理,血 液 細 胞 及 び 腫 瘍 細 胞 とし て の 白血 病 細 胞,日 血 會 誌36,663箏1941。
32) Watkins, Cooper & Giffin : The use of thane (EthylCarbonate) in the treatment of
Leukemia blood 3; 892, 1948.
33) Webster : Urethane in Leukaema J. A. M. A. 135, 901, 1947. 図 版 読 明' 1、 末 櫓 血液 塗 抹 榎 本(500x)申 及 び 小 淋 巴 芽 球 。 2。 末 槍 血液 塗 抹 標 本(500×) M… … 軍 核球G… … グ ン プ レ ヒ ト核 痩 影 L重 … …淋 巴 芽 球 で 核 に深 い切 れ 込 み が あ るo L2… …申 淋 巴 芽 球 で核 仁 のあ る もの 。 3.肝 臓(48×)肝 グ リ ソン氏 鞘 にの み 白血 病 細 胞 の浸 潤 が 認 め られ る◎ 4。 肝 臓(370x)肝 グ リ ソン氏 鞘 に於 け る白 血 病細 胞 の浸 潤 部 を披 大 す ◎ 5.脾 臓(70×)線 維 化 の 著 明 な脾 臓 で諸 所 に 白 血病 細 胞 が浸 潤 して い るが荒 慶 した感 じ で あ る◎ 6淋 巴 腺(70x)祓 膜 は保 たれ てお り肉腫 襟 で は な ぞ い。 胚 中心 は殆 ん ど浩 失 し 白血病 細 胞 が充 滞 して い るo セ 洞 内 へ浸 潤 す る傾 向 は 少 い。 、 乳 骨 髄 比 較 的 モ ノ トーン な標 相 を示 し白血 病 細 胞 が 充滞 して い る◎ 洞 内 皮 の構 逡 は か な り織 され て い る◎
岡
崎
論
文
附
図
図1 図2 図3
図4 図5