第3編 白血球機能ヨリセル検索二二大網二 加ヘラレタル手術侵襲ノ影響
其L 軍開腹術ノ血液像並二白血球機能二及ボス影響
金隠科輝桂外轍室(故石川教授指導桂教授指導)
專攻生 中 村 謙
}ラ1諭〃アκ Nakamztra
(昭和14年7月6日受附 特別掲載)
内 容 抄 録
余ハ大網二加ヘラレタル各種手術侵襲ノ血液像並二 二血球機能即智ボス影響ヲ検スルニ當リ,先ヅ射干ト シテ4例ノ家兎二剣朕突起直下ヨリ瞬部曲至ル腹部正 中線切開二尊ル軍開腹術ヲ行ヒ,軍開腹術ノ血液豫亜 型白血球機能二等ボス影響ヲ梅索セシニi欠ノ結果ヲ得 タリ,師チ軍開腹術二依リテ
赤血球激及ピ血色素屋ノ輕度ノ減少
白血球数岨二假工嗜好性白血球百分率ノ著四千ビ淋
巴球ノ著減
假工嗜好性白血球核ノ左方移動
假工嗜好性白血球機能(遊走及ビ食喰機能)ノ術後一 過性ノ暦世ノ減退及ビ其後二俘フ著明ナル機能昂進 ヲ來スヲ認メタルモノニシテ,軍開腹爾ハ白血球核ノ 術後一一過性ノ輕度ノ退行性左方移動及ビ其後二於ケル 著明ナル核ノ進行性左方移動ヲ招來スルモノト謂フヲ 得ペシ.
第1章 第2章
ge 3章
緒 言 實験方法 實験成績
目
次
第4章 総括亜二考按 第5章 結 論 主要交献
第1章 緒
大網ノ造構二關シテハ既二諸家二品リテ研索 セラレ大網ノRanVier(1877)氏ノ所謂Taches
laiteuses, Renaut(1893)氏ノ所謂Milchfiecke EPチ乳斑ナル特殊造構ヲ有スル事實ハ萬人ノ認ム ル所ニシテ,乳斑ノ細胞組成二關シテモMarc・
hand (1901),Maximow (1902), Schwarz(1905),
言
Weidenreich(1911)氏等其他二依リテ研究セラ レ,清野,Pappenheim, Seifert,濱崎氏等二依
リテ漸ク共ノ本態ハ明カニセラレ,大網乳斑ハ 組織球遅明組織球性細胞ヲ主成分トシ且網歌組 織ト格子歌織維ヲ有シ定型的ナル淋巴腺構造ヲ 有スル臓器ナル事立詮セラレタリ.カク大網ガ
[ 130 )
大綱二關スル實験的研究 2659
特殊造構ヲ有スル事實叉内多数ノ血管並二淋巴 管ヲ包藏スル事實ヨリ見テ,大網ノ機能腰縄乃 至機能障碍が血液性状二何等カノ影響ヲ及ボス ベキトハ想像二難カラザル所ナルモ,此ノ方面
ノ研究=至りテハ世人ノ注目ヲ引クニ至ラズシ テ未ダ不明ノ無二属ス.余ハサキニ腹腔吸牧機能検索ヨリ個艘防護二 立脚スベシト思惟セル結果ヲ得,更二腹腔局所
ノ抵抗ヨリ之レが究明ヲ企テタルヲ以テ,更:二
末梢血液特二白血球二就キテ之レが有スル機能
ヨリ大網ノ有スル個艦防護機能ノ本態ヲ究理ン
トセリ.
蓋シ血液就中白血球ハ病的状態二時テハ勿論
債1生理的状態二於テモ生艦ノ猷況:或ハ環境二依リテ縄エズ動揺シ良ク全身ノ抵抗ヲ反映スルモ ノニシテ,生薬二侵襲ノ加ハランカ必ズ自然防 護トシテ局所ノ攣化ヲ招來シ引テハ血液就中白 血球ノ攣化ヲ來スモノナリ.而シテ侵襲二千シ
自然防護機能トシテ最:モ重大ナルハ實二貧喰機能ニシテMetchnikoff/Phagocyten Theorie以 來既二諸家ノ等シク認ムル所,白i血球ノ増多
症ノアル所必ズ謝細菌感染抵抗ノ増感アリト.近時杉山教授ハ並等細胞ノ南瓦機能ノ外=更 二細胞ノ有スル遊走機能ノ重大ナルヲ読キ饒多 ナル嫡出二基キ良ク竜燈ノ抵抗ヲ反映セシメル
事實ヲ稜表セリ.蓋シ下野機能ノ完壁ハ實二細 胞ノ有スル貧喰能ト其ノ有スル遊走機能ノ相侯
ツテ期シ得ベキモノナルベシ.
而シテ大網三二スル這般ノ研究二丁リテハ夫
ダ前人未踏ノ境地二三スルモノニシテ,大網ノ血液像=及ボス意義ノ未ダ確誰セラレザル事忌
ト共二品ハ本研究二着手シ,末梢血液像並二末 梢1血液中白血球ノ機能的方面ヨリノ楡索ヲ試ミ
全身ノ抵抗二及ボス大網ノ意義二就キテ閑明セ
ントセリ.
而シテ大網二各種ノ手術侵襲ヲ加フルニ當リ テハ必然開腹ヲ行ハザルベカラズ,然ルニ閉腹 手術タルや必ズ腹壁二創傷ヲ形成シ腹壁組織ノ 損傷ヲ菟レズ,且腹膜切開ハ腹腔内堅,腸蓮 動,腹腔内血液循環其他腹腔内臓器ニー定ノ墾
動ヲ來シ種:々ノ意味二於テ生白二影響ヲ及ボス事甚大ニシテ,他方創傷治癒機韓二随件スル諸 組織ノ憂慮性機能攣化ヲ招來スルモノナリ.之 等ノ繕言ハ血液ノ組成,成分,性状ノ外之レが
有スル細胞ノ機能上二特殊ノ攣化ヲ示スベク,軍開腹二基因スル之等ノ複雑ナル攣化ヲ無界シ テ大網=加ヘラレタル手術侵襲ノ影響ヲ論断ス
ルヲ得ズ.從ツテ余ハ先ヅ塁∫照トシテ軍開腹手術操作ノ生蜜忌日血液像並二白血球機能=及ボ
ス影響二曲キテ槍索セリ.
第2章實 験 方法
4例ノ家兎二軍開腹術ヲ行ヒ手術前後二於ケル血液 細胞ノ憂化印チ赤血球数,白血球凱各種白血球百分 率,假工嗜好性自血球核分葉数亜二血色素量及ビ假工 嗜好性白血球ノ機能(貧喰亜二遊走機能)ノ攣化ヲ梅雨
セリ.
實 験 動 物
供試動物ハ2kg前後ノ白色雄性家兎ニシテ實験前1 週間以上一定鯛料ニテ飼養シ其ノ健康ナルヲ確メタル 後實験二一セリ.
採 血 方 法
家兎ノ耳殻外面ヲ剃毛シ70%ノ「アルコールjニテ消 毒其ノ乾燥スルヲ待チテ,耳殼邊縁小静脈ヲ穿刺シ湧 出スル血液ノ最初ノ1滴ヲ拭去シ次デ湧出スル血液二
就キテ各種ノ検査ヲ行ヘリ.備警護ハ撮食前二行ヒ撮 食置依ル影響ヲ避ケタリ.
血色素量ノ測定亜二血球計算法
血色素量ノ測定ニハSahli氏血色素計,血球計算r ハThoma−Zeiss血球計算器ヲ用ヒ血球計er =アリテ ハ少クトモ2回以上測定シ其ノ面面ヲ求メテ網激トセ
リ.
載物団子及ビ三蓋硝子
本實験二使用セル三物硝子及ピ丁丁三子ハ絡テ10%
重クローム酸加里加粗製濃硫酸申二浸漬スル事3日以 上,後充分水洗シ蒸下水ニテ源ギタル後80%ノ「アル コール」申二貯藏セルモノニシテ,用二瀬ミテ之レヲ 取出シ豫メ石鹸ニテ充分洗瀞脱脂後乾燥セル絹布ヲ以
[ 131 ]
テ清拭シテ使用セリ,
塗抹標本ノ作成並二樵査法
上記ノ如ク麗置シタル載物硝子及ピ覆蓋硝子ヲ以テ 型ノ如ク塗抹標本ヲ作成シメイ・ギムザ染色ヲ施シ鏡 槍ス,鏡師ハナルベク李等二可動性載物毫ヲ縦二端ヨ リ端迄動カシ覗野二現ハレタル白血球ヲ選澤スル事ナ ク200個数へ,假性エオジン嗜好白血球爾100個二満 タザル時ハ之ノミ100個迄計算セリ.核分葉数ノ算定 ニハ連結糸ヲ基準トシ100個ノ弁蓋嗜好白血球ニツキ テ楡査セリ.
遊走速度測定法 ・
假工嗜好臼血球ノ遊走速度ノ測定ハ杉山敢授ノ方法 二準篠セリ.部チ豫メ上記ノ如ク三二セル三物高子ヲ 適温二加温セル後1萬倍「ノイトラール赤無水酒精溶 液ヲ二三シ直チニ之ヲ垂直二立テ鯨分ノ色素液ヲ流下 セシメ室温二放置乾燥セシメタル「ノイトラール赤色 三三ヲ有スル三物硝子ノ膜面・㍉下面二血液ノ1滴ヲ 有スル覆蓋三子ヲ伏セ血液ノ一散スルヲ待チテ周回ヲ
「ワゼリソ」ニテ封鎖シ,之レヲ豫メ37。Cノ恒温二保 テル杉山氏加温七二二二シ約15分ヲ縄タル後側定ヲ開 始シ,選言スル事ナク20個ノ假工嗜好白血球ニツキ白 血球ノ中心瓢ノ運動ヲ3分間追跡シAbbeノ大型描爲 器ヲ用ヒテ晶晶ノ白紙上二投影セシメ,之ノ軌跡ヲ曲 線計ヲ用ヒテ計測シ「オブエクトミクロメーター」ノ助 二依リテ翼ノ遊走距離ヲ算出,各白血球ノ1分間二三 ケル李均速度ヲ晶出シ/tヲ高位トシテ表ハセリ.
二二三品能漁査法
O.1%「アラビヤゴム水溶液ヲ以テ古梅園紅花墨ヲ良 硯ニテ磨り(「アラビヤゴム水溶液5ccヲ1分聞約120 往復ニテ5分間)コレラ0・1%「アラビヤゴム水溶液二
テ外型適當ナル濃度トナシ数回濾過シ,之レニ500倍 ノ割合=「ノイトラール赤ヲ加ヘタル溶液ヲ,豫メ清 拭セル呼物硝子面二注加垂直二保持シ乾燥セシメタル
「ノイトラール赤加墨粒膜ヲ有スル硝子面二,下面二 1滴ノ血液ヲ有スル覆蓋硲子ヲ三殿其ノ鑛ガルヲ待チ テ周團ヲ「ワゼリン」ニテ封ジ,37。Cノ加温戸内二2 時間放置シタル後取出シma :嗜好白血球100個口ツキ 其ノ貧喰能ヲ槍シタリ.墨粒貧喰能ノ表示ハ谷氏法二 從ヒ大燈次ノ如ク定メタリ.
一〇
士1 十2
一3
柵4
モ冊5
全然墨粒:ヲ貧喰セザルモノ 小園粒1乃至激個ヲ貧喰スルモノ
中墨粒1乃至3個,或ハ之=小墨粒数個ヲ混 ズル程度ノモノ
中墨粒4乃至5個以上或ハ大二二2個迄ヲ有 スルモノ
大墨粒3個以上或ハ亘大墨粒1個,或ハ小三 三が全三二ノ2/3以上ヲ占ムル程度ノモノ 細胞全膿が二二ニテ満タサレタル如キ襯ヲ呈
スルモノ 軍開腹術
冨腹:時二於テ家兎ヲ背位二固定シ腹:壁ヲ剃毛シ10%
沃度丁幾並二70%「アル=一一ル」ニテ手二野ノ消毒ヲ行 ヒ,無菌的操作ノ下二創状突起直下ヨリ濟部二至ル腹 部正中線切開二依リテ開腹シ約5分間開放シタル後手 術創ノ縫合ヲ行ヒ軍開腹:操作ヲ終ル.手術時二於ケル 出血亜二腹膜及ピ腹腔内臓二二i討スル過重ナル侵襲ハ 充分注意シ之レヲ避クルニ努メタリ.
カクテ余ハ4例ノ家兎ニツキテ術前及ビ術後30乃至 40日ニワタリテ樵査シ,軍開腹術ノ血液像亜二白血球 機能二及ボス影響ヲ三下セリ.
第3章實験成 績
家兎4例二劒駿突起直下ヨリ膀部下至ル輩開 腹術ヲ行ヒ其ノ前後二選テ血液細胞ノ鹸化並二 塁工嗜好性白血球ノ機能ヲ調査シ,輩開腹術ノ 血液像堅目白血球機能二及ボス影響ヲ槍鞠唄シ
ニ次ノ結=果ヲ凹凹リ.
第1例 家兎Nr・7.(第1表及第1圖)
白血球轍
術前ノ平均9250ヨリ術後第1日目ニハ自血球数著明 二1曾加シ12700丁目リ第3日目11800ニシテ佑f増加ア リシモ,術後5日目ニハ9000ニシテ既二術前ノ白血球
雄山復麟シ爾後著攣ヲ詔メズシテ繹過セリ.
自血1球百分率
假工嗜好性自1血正軍用術前zls均40.5%淋巴球ハ牛均 53.0%ナリシモ術後第1日目ニハ假工嗜好性自血球ハ 62・0%,淋巴球ハ36・e%トナリ,假工嗜好悌自主L球ノ 著増淋巴球ノ著減アリ,其後假工嗜好性白血球ハ減少 淋巴球ハ増加ヲ示セリ.大軍核僻耳ビ肥腓細胞ハ術前 ノ群籍夫々5・5%及ビ1・0%ヨリ術後第1H夫々1.5%
及ビ0・5%トナリ減少ヲ示シタル後次第二増加ヲ示シ,
「エ」嗜好自血1球ハ術前及ビ術後5日迄ハ至然出現セザ
( a32 ]
大綱二關スル實験的研究 2661
リシモ術後7日目ヨリ出現シタリ.
假工嗜好性白血球核移動
術前ノ孕均核分葉ew 1.86ヨリ術後第1日目二1.72,
第3日目1・71ト減少セシ モ,術後第5日目ニハ1.85ト
ナリ正常値二復シ爾後著攣ヲ認メザリキ,
貧 喰 能
術前ノZF均貧1喰度2・20ヨリ術後第1日目2・01ト弄省減 少セシモ術後第3日目ハ2.30ト増加シ術後第5日目更
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[ 133 ]
第1圖 白血球数.亭均核数,平均遊走速度,雫愚母喰度
(家兎Nr・ 7)
準均丁数 賜勒一鴨輌卒均遊走速度
↑↑ 1:量
白挙 2,3 均 2・2 核 2・1 血数130002・0
;一 12000 1.9
A:一 .1!99.9A 1・ft
球響ロ
緯度
g6 器
;:
:5, 1
23
カ
難 談
前 後1 5 10 15 20 25 30日
二増加シテ2.44ナリシモ,術後7日目223ニシテ略正 常範園二復セリ.
遊走速度
術前ノ譜面遊走速度ハ24・87Y/分ニシテ術後第1 日目23・78μ/分ト稻減退ヲ示セシモ,術後第3日目 ハ2920μ/分ト著明二上昇シ術後5日目30・70〃分
ト最モ増強ヲ示シタル後術後7日目24.39μ/分トナ リ略正常遊走速度=復シ,12日目一時遊走速度ノ上昇 ヲ詔メタルモ直チニ下降シ正常範園ニアリタリ,
第2例 家兎Nr・9.(第2表及第2圖)
白血球激
術前卒均9850ヨリ術後第1日目著シク増加シテ14800 トナリ術後第3日及第5日目夫々11300及ビ12400ニ シテ膚壇加アリシモ,術後7日目ニハ10800トナリ略 正常範團二復シタリ.
白血球百分率
術前ノ李均假工嗜好性白血球43.0%,淋巴球5L8%
ヨリ術後第1日目夫々66.5%及ビ3L5%トナリ假工嗜 好性白血球ノ著増淋巴球ノ著減ヲ示シタル後,假工嗜 好性白血球ハ…欠第二減少シ淋巴球壇加ヲ示シ,大軍核 球並二肥絆細胞ハ衛前ノ夫k 2・8%及ビ2・3%ヨリ術後 第1日目夫k1.5%及ビ0.5%ト減少ヲ示セシモ直チニ 正常範園=復シ其後一定ノ攣化ヲ認メシメズ.「エ」嗜 好自血球ハ術後至然姿ヲ浸スルモ術後7日目再ピ出現
シー過性ノ浦失ヲ認メタリ.
假工嗜好性白血球核移動
術前ノ翁島核分葉va 1.95ヨリ術後第1日目二1・62ト 著明ナル減少ヲ示シ第3日目爾1.72ニシテ減少ヲ示セ
シモ,術後5日目1・82ニシテ7日目1・97ヲ示シ略正常 値二復セリ.
食 喰 能
術前ノ食喰玉山李均1・95ナリシモ術後第1日目ニハ 1.73トナリ輕度ノ減退ヲ示シタル後,術後第3目目ニ ハ1.92トナリ第5日目2・26,第7日目239ト著明二充 進ヲ示シタルモ,術後9目目1・84,12日目L96ニシテ 既二正常値二復セリ,
遊走速度
術前ノZF均24・18μ/分ヨリ術後第1日目2L18!4/分 トナリ輕度ノ減退ヲ示シタルモ,術後第3日目ニハ 28.54P/分ト上昇シ第5日目29・87μ/分ト更二充進ヲ 示セリ.而シテ術後7日目ニハ既二25・11、1i/分トナリ テ正常範團二復セリ.
第3例 家兎:Nr・10.(第3表及第3圖)
自血球撒
術前白血球数ハ10700ナリシモ衡後第1日目13500ト 増加シ2日目13070,3日目12200ト爾増加アリ術後第
5日目10700トナリ術前ノ値二復シ爾後著礎ヲ認メズ.
白血球百分率
假工嗜好自血球ハ術前35.5%ナリシモ術後第1日目 58.5%二増加,淋巴球ハ術前53・0%ナリシモ術後第1
日40・5%二減少,其後假工嗜好白血球百分率ハ減少シ 淋巴球増加シ術後18日以後二於テ淋巴球百分率ハ術前
[ 134 ]
大綱二關スル實験的研究 2663
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日工嗜好性白血球核移動
術前ノZISily核分葉数ハ1・82ナリシモ術後第1日目著 明二減少シテ1・52トナリ,第2日目1.61,第3日目 1.69,第5日目1・75ニシテ尚減少アリタルモ術後7日
[ 135 ]
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目ニハ1.81トナリ術前ノ数値二復シ其後著攣ヲ認メザ
リキ.
食喰能
術前ノ李均負喰度191 aリ術後第1日ハ減少シテ
1・74トナリ第2日目1・89トナリ,第3日目2・14ト増加 第5日目2・31ト最モ昂進スルモ,術後7日目ニハ1.9N
トナリ術前二復シ爾後著攣ナク縄過セリ.
遊走速度
[ 136 ]
大綱=onxル功験的研究
鰯
第2圓 白血球数,狂恋核藪,雫均遊走速度,雫均貧喰度
(家兎Nr・9)平均核敏
Z4 一 M ..... 2iS
二二l1818器 均130002,0 核玉2㎜19
皿:敷110001.8 L looOO 1.7 .}S gOOO 1.6 一 球#づ 8000 1.5
貧 喰 轍度 前後1
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第3圖 自血球籔:,卒均核数,卒均遊走速度,準一書喰度 (家兎:Nr・IO)
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核12000X.9 血数110001.8 loooe 1.7 雫90⑰⑰1.6 球均80001.5 貧
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雫均遊走速度 亭均貧喰度
白血球数
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整 饗
前後1 5 沁 15 鐙 鶴 罰ヨ
術前ノZド均遊走速度26.75〃分ヨリ術後第1日ハ 24・80Pt/分ト梢減退セシモ,第3日目ニハ3L79!1/分
ト著明二昂進シ第5日目尚30・86!t/分ノ上昇ヲ示シ,
術後第7日目24・40 /i/分ニシテ既二正常範三二復シ 居レリ.
第4例家兎Nr.11.(第4表及第4圖)
白血球歎
術前ノ白血球轍9830ヨリ術後第1日ハ12570ト櫓 加シ第3日目12120ニシテ増加筒著明,第5日目11350 ナリシモ術後7日目ニハ9780トナリ術前二復セリ,
白血球百分率
術前画工嗜好白血球ハ35・5%,淋巴球56・0%,大軍 核球5・5%肥脾細胞3.0%ナリシモ,術後第1日目二 於テ假工嗜好白血球59・5%,淋巴球38.5%,大軍核球 1・5%,肥脾細胞0・5%ヲ示シ下刷嗜好白血球ノ著噌,
淋巴球ノ著減,大軍核球及ビ肥月牛細胞ノ減少ヲ見タ リ.「エ」嗜好白血球ハ術前及ピ術後5日ハ歪然認メザ リシモ術後7日目0・5%ヲ示シ其後比較的出現スル事 頻ニシテ最高1,5%ヲ示セリ.
假工嗜好性白血球核移動
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第4圖 白血球藪:,平均核敏,雫均遊
走速度,卒均貧喰度
(家兎Nr・11)
ド均核徴 剛O贈一鰯 ド・均遊走速度 一一}}一 李均貧喰度
一白th1球贈
2.4
礁羅1
均130002.0 核120001.9 血藪110001.8 10000 1.7 2ド 90001.6 球均 8000 貧 喰 藪度
術 ^ t 1 SSs
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前後1 5 10 1S
3旦
磐 39 ig 511 1
均 遊 走 速 度
寸
21日
術前ノZF甲州分葉撒ハ1・79ニシテ術後第1目目1・60 ト著明二減少シ第3日目尚L68ニシテ減少ヲ認メタル モ,術後第5日目1・81トナリ既二正常範園二復シタ
リ.
負喰能
術前ノ李均貧丁度ハ2・05ニシテ術後第1日目1・88ト ナリ輕度ノ減退ヲ示シタルモ,術後第3日目2・21ト 却ツテ累進ヲ示シ第5日目2.33トナリ貧喰能ノ昂進最 モ著明トナレリ.而シテ術後第7日目ニハ2・02トナリ 正當値二復シ其後著鍵ヲ認メザリキ.
遊走速度
術=前ノ李均遊走速度25・go〃分ヨリ術後第1日目 24.21μ/分ト精減退ヲ示シタル後第3日目二28・94〃
分,第5日目二30・22〃分ト著明ナル遊走速度ノ上 昇ヲ示スモ,術後7日目ニハ26・85〃分トナリ略術 前値二復セリ.
第4章総括並二考按
以上丁丁成績ノ総李均ヲ示セパ第5表及ビ第 5,6圖ノ如ク,共ノ實験成績ヲ総括スレバ次
ノ如シ.
[ 1ss ]
大綱二瀾スル實験的研究 2667
第5表 血液像並二白血球機能 (家兎4例ノ顛動)
縄 盟 血 赤 白
白血球百分率
騨 等分 14圭 一走均
過日 色素 血球 血球
旧劇「 1
淋巴 大回 肥細 三好L 下葉 貧喰 均速
記 重 量 数 激
3好
球 軍球 絆胞 嗜 核激 度 遊度前 2238 73 583
} 一 } 』 一 一 一
@9908
3&6 53.4 5.1 2.3 0.6 ■85 2.03 25.43後1 2153 71 547 13408 61.6 36.6
L3
0.5 0 1.62 ■84 23.49 3 2215 69 536 11880 45.4 51.5 1.8 1.4 0 1.68214
29.625 2215 68 528 10863 43.3 51.1 2.1 3.3 α3 1」79 2.33 30.41
7 2250 67 540 9745 44.4 50.0 2.9 2.4 0.5 1{}7 2.14 25.19
9 2240 67 542 9975 43心 50.4 2.1 3.6
09
■83201
25.9112 2268 68 544 10280 35.6 57.3 3.1 3.4 0.6 1.82 2.12 26.84
15 2195 70 568 9200 38.5 55.8 1.9 3.1 0.8 ■87 2.05 25.68
18 2205 69 581 9650 38.4 53.9 2.5 4.5 0.8 1.83
200
25.4221 2345 71 577 9288 38.9 55.9 3.0 1.8 0.5 1.83
207
25.5525 2387 72 615 9600 36.5 54.0 2.5 6.0 1.0
184 202
25.8230 2395 73 612 10760 37.0 55.0
30
3.5L5
1.85206
26.08假淋 毒 粁三 白
器
7
6
5
4
5
第5圖 血色素量,赤血球数,血液像
(家兎4例ノ李均)假工嗜好性白血球 ___._一一一一淋巴球
子 一一一一一一一血 色 索 :量 _一,一一一一一一一一.一一一赤血球数
術
t
//N N s NNv.一 t一一 一. ..一.一 一 一.
X 、、一ノ
x. t/
Xv/
、噛\ N ノ
亀、亀 ノ 噛》
、 一一
8 赤血
7血色 質素 6奨彙
s
r
5製
前後1 5 10 15 20 25 5◎ 日
1.艘重
術前ノ濃紅22389ヨリ術後第1日=ハ21539 ト輕度ノ減少ヲ示シタルモ,術後第3,5日ニ ハ夫々22159術後7日ニハ2250gトナリee =術 前ノ艦重二復シ,爾後著攣ヲ認メザリシモ術後
3週後術前二比シ却ツテ」曾加ノ傾向アリタリ.
即乎輩.開腹術二依リテ術後第1日極ク輝度ノ鶴i
重減少ヲ認メタルモ術後第3日目ニハ既二略術
前ノ十重二上シ,軍開腹術二基ク盟重ノ減少ハ
著明ナラズ.2.血色素:量
術前ノ最:小68%,最高79%,平均73%ヨリ術
後日ヲ経ルニ從ヒ次第二減少ノー途ヲ辿り,術 後7乃至9日目夫々69%トナリ減少最モ著明ナ
リシモ其後次第二恢復シ術後21乃至25口=正常
範園二復セリ.而シテ血色素:量ノ減少ハ最高6[ 139 ]
第6囲 白血球藪,準均核藪:,李均遊走速度,李均溜出度 (家兎4例ノZF均)
牛憶見敷
一一一一一李均遊走速度一一一一一挙均貧喰度
↑↑ 1:1
白馬 2・4
霧 1:1
乱民釜1
本1200019 しお 球均loaoo 1.7 貧gooo 1.6 喰 数度
白血球敷
術 ハ 染二ご=
v
N
V
一一一 v一
ヨエ
讐 ll 髪 24↑
23卒 均 遊 走 速
前後1 5 10 駕 2⑪ 2S 30日.
%(平均)ナリ.
3.赤血球藪
衛前ノ雫均583萬ヨリ術後次第二減少ヲ示シ 術後第5日目平均528萬トナリ減少最モ著シケ
レドモ,其後次第二恢復シ術後18 El T l =ハ雫均 581萬トナリ術前二復蹄シ爾後著攣ヲ認メズ.
而シテ減少最モ著明ナリシ第5日=於ケル赤血
球敷ノ減少ハ55萬(卒均)ナリ.4.白血球藪
術前ノ最:小9250,最:高t2100,李均9908ヨリ
術後第1日目12570乃至148QO,挙均!3斗08ト
白血球撒ノ増加著明ニシテ,術後第3日目『i均 11880ニシテ樹白血球ノ増加認メラレシモ術後 第5日目ニハ準均10863ニシテ略正常範園二復 シ爾後著攣ヲ認メザリキ.而シテ白血球数増加
ノ程度ハ最高:李均3500ナリ.5.白血球百分率
假工嗜好性白血球 術前ノ35.5乃至40.5%rF
均38.6%ヨリ術後第1日ニハ58.5乃至665%雫 均61.6%ト著明二増加セシモ,術後第3日ニハ 既二李均45.4%二減少シ術後第5日目ニハ卒均
43.3%トナリ,假工嗜好性白血L球ノ増加ハ最高23.◎%(平均)ナリ.
淋巴i球 術前ノ51.8乃至56,0%平均53.4%ヨ
り術後第1日=ハ著明ナル減少ヲ示シ315乃至
40.5%『玄均36.6%トナルモ,術後第;3日目ニハ 三半5L5% トナリ略正常三園二復セリ.而シテ 其後ハ著讐ヲ示サズシテ経過セリ.大包隠球並二方眼細胞 術後題下嗜好性白血 球増多ヲ示ス時期二手テ稽減少ノ傾向アリシモ 輩開腹術二基因スベキト認メラル・著明ナル蟹
イk7認メザリキ・らエ嗜好球 術前ノ平均0.6%ヨリ術後第1日
及ビ第3日ハ全然姿ヲ波セシモ,第;5日目=ハ 出現シテ0.3%トナリ其後術前二比シ増加ノ傾
向アリ.
6.挙均核敷
術前ノ李均核:敷1.79乃至L95李均1.85ヨリ術 後第1日=ハ1.52乃至1.72平均1.62ト著明二核:
藪減ジ,術後第3日目李均L68トナリ梢恢復シ 術後5及ビ7日目各々干均1.79及ビ1.87ニシ テ,術後5乃至7日=テ正常核数昌復シ爾後著
攣ヲ認メズシテ二三セリ.師チ翠閉腹術=依り 著明二核ノ左:方移動ヲ行ヘルヲ認メタリ.7.墨粒演題能
術前ノ負喰能ハ最低1.91,最高2.20,雫均2.03
ニシテ,術後第1日目ニハ1.73乃至2.01牢均
1.84トー一時貧喰能低下セシモ,術後第3H目昌[ 1 se 1
大綱二關スル實験的研究 2669
ハ1.92乃至2.30ト面喰能ハ正常範園ヲ凌駕シ術 後第5日目ニハ最低2.26,最高2・44,平均2・33 ト貧喰機能ノ充進著明;シテ最高値ヲ示シ,術
後7日目二於テハ術雫均2.14=シテ充進ヲ示セ
シモ9日目=ハ雫均2.01トナリ正常範園二復:シ 爾後高慮ヲ認メザリキ.8.遊走速度
術前ノ油漉遊走速度ハ最小24・19μ/分,最:大 26・75μ/分,挙均25・43μ/分ナリシモ,術後第1 日ニハ21・18乃至24・80μ/分,手均23・4911!分ト
輕度ノ減退ヲ示セシモ術褒第3日=ハ2854乃
至31・79#/分,平均29・621i/分トナリ遊走機能 挺進シ,術後1第5日ニハ最:小29・87,μ/分,最:大 30・86窄/分,雫均30・41/x/分ヲ示シ遊走機能ノ昂進最モ著明トナル.サレド術後第7日目ニハ
最小24・39μ!分,最大26・85μ/分,李均25・191i/分トナリテ正常範園回復シ爾後著攣ヲ認メズシ
テ経過セリ.今手術侵襲二幅ク血液像ノ蟹化ヲ検索セル文 献ヲ渉猿スルニSchulz氏が無菌的手術後白血
球1数」上面スト唱道セシヲ初メトシ,Albrecht,
:Busse, stah1, L6hr, Jung, saidl氏等其他二依リ
テ手術後白血球敷ノ」曾加シ,白血球百分率二於 テ中性嗜好球ノ増加,淋巴球ノ減少二二「エ」嗜
好球ノ減少晶出消失,及ビ中性嗜好白血球核ノ 左方移動ヲ認メラレ,爾後諸學者二依リテ槍認 印ラレタル感激ダ多敷ニシテ今園庭二贅言ヲ要
スベキ限りニ非ラザルモ,手術部位,手術創ノ大小及ビ出血量等手術侵襲ノ大小,手術時間ノ 長短等=依りテ血液像応化ノ程度ヲ異ニスルモ ノ=シテ,余目實瞼的二面状突起直下ヨリ膀部 二至ル腹部正比線切開二面ル軍開腹術=依り テ,術後7乃至9日ヲ最:高トシ術後21日前後二
術前回復スル血色素量ノ減少,術後5日ヲ最:高トシ術後18日二術前=復スル赤血球数ノ減少ヲ
認メ,白血球数二於テ術後第1日目ヲ最高トシ 術後第5日目ニシテ正常範園二復スル著明ナル 増加,白血球百分率二於テ術後第1日目ヲ最高
トスル假エ嗜好性白血球ノ著増並二淋巴球ノ減少,及ビ術後1乃至3日=及ブ「エ」嗜好性白血 球ノ浩失ヲ認メ,術後第1日ヲ最モ著明トシ術 後5乃至7日目削正出血園二二スル假エ嗜好白
血球核ノ左:方移動ヲ認下層リ.
SE =手術侵襲ノ白血球機能=及ボス影響二關
スル検索二心リテハ未ダ其ノ業績甚ダ蓼タルモ ノニシテ,病的歌態二於ケル白血球機能ヲ検セ ルモノニ山下及ビ市場氏アレドモ生理的厭態下 二於ケル手術侵襲ノ影響ヲ槻面目ルハ僅カニ頸 部切開手術二一ル影響ヲ槍シタル鷹津氏ノ業績 アルノミナリ.而シテ劒猷突起直下ヨリ膀部二
至ル腹部正中線切開二二ル輩開腹術二二リテ,余日術後第1日目輕度ノ減退ヲ示シタル後鼻後
言3日及ビ第5日目二面テ正常二品シ夫々 4.19 μ/分及ビ4・98μ/分遊走速度ノ昂進シ,術後第7日目略術前二復スル假工嗜好白血球遊走機能 ノ著明ナル促進ヲ認メ,更二術後第1日目輕度 ノ減退ヲ示シ第3日目ヨリ却ツテ機能ハ昂進シ
術後第5日目ヲ最:高トシ術前二心シ0.30ノ貧喰度ノ昂進アリ,術後第9日目略正常範園二復ス
ル假工嗜…好性白血球貧真丸ノ著明ナル昂進ヲ認メタリ.
以上輩開腹術二依ル核移動ト白血球機能トヲ 相關聯シテ考察スルニ,箪開腹術ハ術後第1日
目假工嗜好白血球核ノ輕度ノ退行性左方移動ヲ
示シタル後,術後3乃至7日間ニワタル著明ナ ル進行性左方移動ヲ招來スルモノト謂フヲ得ベ
シ.
第5章 結
余ハ4例ノ家兎ニツキ智慮突起直下ヨリ膀部 口争ル腹部正中線切開二依ル輩開腹術ヲ行ヒ之
レが血液像並二白血球機能=及ボス影響ヲ槍シ論
タルニ次ノ縞占果ヲそ昇タリ.
赤血球数及ビ血色素量
術後次第昌減少シ術後18乃至21日ニテ正常範
[ 141 ]
園二復スル強度ノ減少アリ.
白血球数
術後白血球歎増加シ第1日ヲ最:高トシ術前二 比シ興野3500ノ」曾加アリ術後5日略正常二復ス ル白血球歎ノ著増ヲ認ム.
白血球百分率
術後假工嗜好白血球ノ著増,淋巴球ノ著減及
ビ1エ」嗜好球ノ消失ヲ認メタルモ,大二二球及ビ三二細胞ニハサシタル昭島ヲ認メザリキ.而 シテ之等ノ攣化モ術後5乃至7日目ハ正常範園
=復シ其後血忌ヲ認メズ.
曲庇核藪
術後平均懸鼻ハ減少シ,術後第1日目最:モ著 明ニシテ術前ノ平均1.85ヨリ『i均1.62・=減ジ其
後次第二恢復シ術後第5日目正常範團二復スル 假工嗜好性白血球核ノ著明ナル左方移動ヲ行ヘ
ルヲ認メタリ.墨粒貧喰能
術後第1日目輕度ノ減退ヲ示シタル後項第二
昂進シ術後第;5日目ヲ最高トシ術前ノ『■均2.03ヨリ恵山2.33二昂進,術後第9日目略正常二復
スル著明ナル目顔機能ノ昂進ヲ認メタリ.
遊走速度
術後第1日目輕度ノ機能減退ヲ示シタル後直
チ目撃明二機能昂進シ,術前ノ雫均25・43μ/分二比シ術後第3日目ニハ側帯29.62μ/分,第5 日目ニハ『i均30・41μ/分ヲ示シ,術後99 7日目
=ハ正常範二二復スル著明ナル遊走機能ノ昂進 ヲ認メタリ.
要二軍心腹術二依リ
赤血球油鼠ビ血色素量ノ輕度ノ減少
白血球藪及ビ假工嗜好性白血球百分率ノ著増 並二淋巴球ノ減少
船団嗜好性白血球核ノ左方移動
假工嗜好性白血球機能(遊走及ビ貧喰)ノ術後
第1日目輕度ノ減退ヲ示シタル後術後第3日 ヨリ7日二至ル著明ナル機能昂進
ヲ來スヲ認メタルモノニシテ,從ツテ軍開腹術 ハ術後第1日目二於テ假工嗜好性白血球核ノ輕 度ノ退行性左方移動ヲ示シタル後術後第3日目
ヨリ第7日目二士ル著明ナル核ノ進行性左:方移 動ヲ招來スルモノト謂フヲ得ベシ.主 要 文獄
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大綱二關スル四丁的研究 2671
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