• 検索結果がありません。

複数の象徴事例が歴史的事象の構造的理解に及ぼす効果

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "複数の象徴事例が歴史的事象の構造的理解に及ぼす効果"

Copied!
128
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

平成25年度 学位論文

複数の象徴事例が歴史的事象の

構造的理解に及ぼす効果

学 校 教 育 研 究 科

人 間 発 達 教 育 専 攻

教 育 コ ミユ ニ ケ ー シ ョン コ ー ス

(2)

次 I。 問題 と 目的・

(1)問

題意識

(2)研

究の目的 Ⅱ

.予

備 調 査・・

(1)ね

らい

(2)方

法 ①学習者 ② 期 日 ③ 手続き

(3)結

果 と考察 ● 00000● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● 0● 1 ● ● ● ● ● ●

0,●

0 0 0 0 0 o o o o●

Oo0005

Ⅲ 。本 実 験 。・・ ・・ ● ● ● o● ●0● ● ● ● ● ● ● ● ● ●o● ●

00●

08

(1)ね

らい

(2)方

[1]事

前調査の概要

[2]教

授活動

1,指

導案 と全体の流れ (前半)

2.指

導案の全体の流れ (後半)

[3]事

後調査の概要

(3)結

果 と考察

[1]研

究授業前の児童の認識

1.参

観授業の様子 2。 「不十分な認識」についての事前調査課題について 3。 「構造化」についての事前調査課題ついて

4.「

意欲」についての事前調査課題ついて

[2]研

究授業の様子

[3]研

究授業による児童の認識の変化 1。 「不十分な認識」についての事後調査課題について

2.「

構造化」についての事後調査課題 3。 「意欲」についての事後調査課題

(3)

.遅

延 調 査・・・・ ・ ●●o● ●●● ●●●●● ●●●0● ●●

00072

(1)ね

らい

(2)方

法 ①学習者 ②期 日 ③手続き

(3)結

果と考察 V。 全体 のま とめ と今 後 の課題・

00。

・ ●●●●●・・ ・ ・

000.●

78

.資

料 Ⅶ

.参

考 文献 謝辞

(4)

I.問

題 と 目的

(1)問

題意識 「歴史学習は、暗記 しなければいけないから好きじゃない。」とい う児童が多い。確か に歴 史学習は年号や事柄 を暗記 しなければならない。単元テス トや、入学試験などでは、 年号 (年代

)や

人名 などといった記入問題が出題 される。そのため構造化 された知識 が形 成 されていなくても対処可能である場合 もある。例 えば一夜づけの機械的学習1である

:1

つの歴史的事象は

1つ

の点で しかない。 しか し歴史学習は歴史の流れや事象のつなが りを 理解 して初めて歴史学習の意味を成す。機械的学習では歴史的事象の本質的 な内容や流れ の把握がおろそかになつて しまつている。 また、機械的学習は、学習者の「不十分な認識」 や「誤つた認識」2を生みやすい と考える。教授学習において、ルール教示の効果などについ ての研究を行っている工藤(2001)は、そのひ とつに、ラベ リング効果 によつて歴史的事実を ラベルの意味す る方向へ歪曲 して提 える傾 向が学習者に生 じ誤つた認識が形成 され ること を示 している。「ラバ リング効果」とは、ある一定の事物や状況に対す る命名 (labehng)が その事物・状況の認知や記憶過程 に影響す ることを指 している。例 えば「鎖国」とうい文字 のイメージか ら「江戸幕府は外国 との交流 を一切禁止 していた」とい う「誤つた認識」が生 じ ることである。 これは、歴史的事象を機械的に学習す ることで、

1つ

の点 と して しか捉え られず歴史の流れや内容を把握できていないか らである。 小学校社会科歴史学習は、現在、「調べ学習」が中心の授業 となつている。また、それを「歴 史新聞」として作 らせ発表 させた りもする。パ ソコンを使つた り、小学校の図書室で調べた ことを記事にす るのである。 しか し、パ ソコンは、調べたい人物や出来事を入力す るだけ で、調べ る人物や 出来事が検索できる。子供たちは、それ を印刷 し、切 り貝占りして記事に す るだ けの作業である。子供たちの検索す る技術 は向上 しても、調べた事に対 しての本質 的な内容や歴史的事象の流れを理解できていない ことが多い。例 えば、「参勤交代」につい て調べ るとしよ う。パ ソコンに「参勤交代」と入力す ると参勤交代は何年に誰が施行 したか な どが表示 され る。そのため、なぜ、その歴史的事象が起 こつたのか、その背景には何が あったのか、その歴史的事象への繋が りや流れを理解できていないまま、調べ る活動 が終 わつて しま うことがある。 また、現在使用 されている小学校

6年

生の社会科の教科書において も、時代か ら時代ヘ の、歴史的事象か ら事象への移 り変わ りを説明 してはいない し、またその歴 史的事象の背 景や 当時の社会構造が記述 されていない。例 えば本研究で扱 う「江戸時代を生 きた人 々」の 単元は、

7つ

の小単元か らな り「単元の導入」「それぞれの身分 と暮 らし」「江戸時代 を生 きた人々のくふ うや努力」「力をつける町人」「近松門左衛門のはた らきを調べ る」「国学の 1機械 的学習過程は、材料が学習者あ認知構造へ、その内容的意味の理解 を伴わず、恣意的な、逐語的な連合の形で関 係づけられ るもの。

2熙

った認識J「不十分な認識J 学習者は学校の授業で学ぶ内容 とは別に、学習者が 自然 に現象や社会現象について自 分 な りの知識や認識を持 ちがちであることは教育心理学においては共通の理解 となつてい る。そ うした認識の中に明ら かに誤っているものもあるし、誤 りとまでは言えなくても不十分なものもたくさんある。

(5)

広が りと子 どもの教育」 となつている。一つひ とつの単元は、わか りやす く記述 されては いるが、単元間の説明が記述 されていないのが現状である。そのため、子供たちは時代の 単元 ごとに区切 られた知識 しか教授 されないので、その単元だけの年 号 と歴史的事象の暗 記に とどまる。そのため、歴史学習は暗記科 日と言われ、機械的学習 とな り、 ラベ リング 効果 を生んだ り、「不十分な認識」や「誤つた認識」が生まれやすい と考 えられ る。 「誤つた認識」や 「不十分な認識」の研究は、 自然科学領域の内容を対象 とした ものが圧倒 的に多い。 自然科学領域においては、ある一定の法則や原理がはっき りと決 まってい るこ とと、法則や原理が決まつているので、学習者が持 ちやすい「誤つた認識」や 「不十分な認 識」を探 し出す ことは、比較的容易だつた ことが理 由としてあげられ る。 しか し社会科領 域における誤つた認識における研究は少ない。 これは、社会科領域ではヾ条件が複雑 に絡 み合 う社会現象に即 しては、単純な法則や原理 を取 り出す ことが難 しい こと、歴史に関 し ては、歴史的事象は一回の固有な出来事の集ま りであ り、 自然科学のような法則をとりだ す ことは無理であること。また近年、歴史研究が進むにつれ歴史事象の認識 が少 しずつ変 わつてきていること。社会科歴史学習では、新 しい文献の発見や発掘によ り、はっき り間 違いであつた とい う場合 もあれば、何が正 しくて何が間違いであると捉 えるかが立場 によ つて異なる場合がある。そ うい う場合

:そ

の歴史的事象の認識が間違 つているとは言 えな い。 また、正 しい認識を持 ち合わせているのにその認識を正 しく理解 していない場合 もあ る。その認識に対 して本研究では 「不十分な認識」 として記述す る。明 らかに間違つてい る認識は「誤つた認識」として記述す る。 社会科領域において学習者の「誤つた認識」や 「不十分な認識」に着 目す ることは、有意 味学習の起`点とはな らないだろ うか。田丸(1980は、値段の根拠に関す る認識 を調べ、小学 生、特に低学年において「商品の値段」に対 して誤つた認識 を持 つてい ること示 している。 例 えば「商品が大 きい物のほ うが高い」「おい しいか ら高い」などである。また、進藤(199つ は「北海道は どこでも夏よ り冬の降水量が多い」とす る誤つた認識の存在を指摘 した。学習 者がある社会現象 (歴史的事象

)に

対 して「誤つた認識」や 「不十分な認識」を持つていれ ば、授業で「正 しい認識」を取 り上げることにより、その 「正 しい認識」を学習者 自身が持 つている「誤つた認識」「不十分な認識」 と比較 し、 どちらが正 しいか どうかを吟味す る作 業になる。 これは 「考える」 とい うことに他 ならない。不十分なものにあるにせ よ、ある 社会現象や歴史的事象に対 して 自分な りの考 えで説明 してみて、 さらにそれが正 しいか ど うか検討 してみるのである。 この活動は、「暗記」とは対照的な活動である。

(6)

る。それ とは対照的に麻柄 ,進藤 (200の は、「q」 を具体化 した例 を「象徴事例」として位置 づ けた。例 えば 「江戸時代に大名は、参勤交代の際の大名行列にかかる費用 を減 らそ うと した」とい う歴史命題に対 して「大名」を具体化 して、「紀州藩の大名」や 助口賀藩の大名」 とい うよ うに

pを

具体化する代入例である。 これに対 して、「費用 を減 らそ うとした」 とい う

qを

具体化す ることで「大名はお金 を少 しでも節約するために トイ レかごを利用 した リア ルバイ トのお供を雇つた りした」とい う象徴事例を提示 した。そ して、麻柄・進藤(200のは、 社会科歴史学習において象徴事例 を用いることの有効性を示 した。その研究では、①象徴 事例は、学習内容 に対するお もしろさや意外感 を引き起こす。②象徴事例 はそれ と意味的 に類似 した他の象徴事例に対 して 「あ りうることだ」 とい う判断を促進する。③誤つた認 識 の修正に効果的である。④意見命題の受 け入れ を促進す る点。 とい う効果 を明 らかに し ている。 しか し、象徴事例 を用いた研究は、

1つ

の歴史的事象の「誤 つた認識 」や 「不十分 な認識」の修正に限 られている。 また、ほ とん どの研究が大学生を対象に していること。 また、実験は読み物教材のみであ り授業を実践 していない。 そ こで、小学生を対象に象徴事例を用いた研究授業 を実践す ることで、歴史的事象の「誤 つた認識」「」不十分な認識」を修正 (③の効果

)す

ると共に、歴史的事象を本質的に理解 さ せ、歴史的事象間の理解の促進 (②の効果

)が

なされ るか検証す る。 また、象徴事例を用い、事象間の理解が及んだ場合 (①の効果)、 学習意欲に どう影響 を 与えるか検証す る。

(2)研

究の 目的 本研究の 目的は以下の とお りである。 1。 社会科歴史学習に関す る「不十分な認識」の実態 を明 らかにす る。

2.2つ

の歴史的事象 (命題

)に

対 して複数の象徴事例を用いることにより、 a。 「不十分な認識」の修正に効果が見 られるか b。

2つ

の歴史的事象 (命題

)間

の構造的理解が促進 され るか c。 学習内容に関す る面 白さが引き起 こされるかを検証す る。 本研究では、江戸時代の 「武±0町人0農民」に対す る「不十分な認識」を修正す るこ と。複数の象徴事例 を用いることによ り、命題1「江戸時代の農民は、武士による厳 しい支 配の中でも、生活を工夫 して豊かに暮 らしていた」、命題

2「

御 │1家光が制定 した参勤交代 制度 により、大名行列が江戸時代の 日本経済 を発展 させた」 とい う

2つ

の歴 史的事象の命 題 を理解 させ ることによ り、

2つ

の命題の構造的理解が促進 されるのではないか と考える。 また、命題間の繋が りを促進 させ ることによ り、その歴史的事象の時代背景や社会の仕組 みを理解 させ ることが 目的である。 江戸時代 は、鎖国政策 をとっていたにもかかわらず、明治維新以降、現代の 日本が急激

(7)

に発展 した基盤ができた時代である。Hanley Susan B(1990は 、著書の中で 日本の江戸時 代について、平均寿命、食生活、住居、公衆衛生、教育 といった生活文化の視点から江戸 を同時期の西欧 と比較 し、 日本が急速な近代化に成功 した原点は江戸時代 にあると述べ、 当時の 日本は世界的にも秀でた生活水準にあつた と述べている。 しか し、歴史 を学習 した 小学校

6年

生であっても、教師用指導書に基づいた授業を受けた小学校

6年

生であって も、 「農民は貧 しくて苦 しい生活をしていた。」 とい う認識を持っていることが予想 される。例 えば「慶安の御触書」は、農民の生活 に対 しての指南書であるのに、武 士が農民 を支配す る ために出 した法令 のよ うな捉え方 を した り、「支配」「身分」「年貢米」とい う言葉から「農民は 貧 しい生活 を していた」と誤つた捉え方や理解 をしているのではないだろ うか。江戸時代は

80%以

上が農民であるのにその農民のすべてが貧 しい生活 を しているはずはないのであ る。また、小学校社会科指導要領の 目標に「我が国の歴史や伝統を大切に し

,国

を愛す る心 情 を育てるようにする。」とある。 しか し、その 「我が国の歴 史」に対 して初学の小学生が すでに「誤つた認識」を持つていることは問題 である。 そこで、象徴事例を用いて 「誤った認識」や 「不十分な認識」を修正するとともに、江 戸時代の社会の構図を理解 させ ること目指 した。

(8)

.予

備 調 査 ■

.ね

らい :歴史学習 を終 えた小学校

6年

生が 「誤 った認識」「不十分な認識」を持つてい るのかを調査する。

2.方

法 ①調査対象 平成

24年

度卒

W県

公立小学校

6年

59名

②期 日

2013年

3月 ③調査方法 :歴史学習 を終えた、小学校

6年

生に、歴史学習における「誤 つ た認識」「不十分な認識」について調査 した。そ こで先行研究での明 らかに されている「誤つた認識」「不十分な認識」、著者が考える「誤つた認識」を○ ×形式の

10題

の問題 に答 えてもらった。 予備調査課題は、先行研究により明 らかにされている歴史学習における「誤つた認 識」「不十分な認識」

1∼

5と研究者が想定 した

6∼

10の

問題 で構成 した。課題は 以下のとお りである。

1.平

安時代 は貴族の時代であ り武士は存在 していない。

(工

藤 2001)

2,江

戸幕府は、外国 との交渉 を一切禁止 していた。

(工

藤 2001)

3.徳

り│1幕府は、全国の大名か ら年貢を取 り立てた。

(麻

柄 1993)

4.平

安時代 と江戸時代 とでは、江戸時代の方が長い。

(伏

1980

5。 明治時代になるとそれまで途絶えていた天皇家が復活 した。

(工

藤 2001) 6。 江戸時代の農民は厳 しい年貢の とりたてによ り貧 しい生活を していた。

7.鎖

国により日本の近代化が遅れた。 8。 秀吉の「刀狩 り」により民衆は、一切の刀や鉄砲などの武器を取 り上げられた。

9.秀

吉は、北海道か ら沖縄まで全国統一を果た した。 10。 秀吉は、征夷大将軍になった。

3.結

果 と考察

(1)結

果 前年度歴史学習を終えた小学校

6年

59名

に以下の

10題

の問いに○×形式で 回答 をしてもらった。 調査の結果を以下に示す。 ○先行研究で明 らかにされている「誤つた認識」「不十分な認識」

1.平

安時代は貴族の時代であ り武士は存在 していない

41人

lI答

率69.4%]

2.江

戸幕府 は、外国 との交渉を一切禁止 していた

19人

II答

率32.2%]

3.徳

川幕府は、全国の大名か ら年貢を取 り立てた

23人

証 答率40.6%]

(9)

4。 平安時代 と江戸時代 とでは、江戸時代の方が長い

10人

[正答率 16.9%] 5。 明治時代 になるとそれまで途絶えていた天皇家が復活 した

34人

圧 答率 50.8%] ○本研究で新たに想定 した「誤つた認識」「不十分な認識」 6。 江戸時代の農民は厳 しい年貢の とりたてによ り貧 しい生活をしていた

10人

lI答

率 16.9%]

7.鎖

国により日本の近代化が遅れた

20人

lIE答率 33.8%]

8.秀

吉の「刀狩 り]により民衆は、一切の刀や鉄砲 などの武器 を取 り上げ られた

7人

[正答率 11.8%] 9。 秀吉は、北海道か ら沖縄まで全国統一を果た した

24人

[正答率40.6%]

10,秀

吉は、征夷大将軍になつた

27人

lI答

率45。

7%]

※なお児童に配布 した問題用紙は、Ⅵ

.資

料 に記載 されている。

(2)考

1)先

行研究で明 らかになつている 「誤つた認識」「不十分な認識」について 先行研究で明 らかになつている 「誤つた認識」「不十分な認識」は、歴史を学んだ小学校

6年

生調査においても明 らか となつた。 「1」の正答率は

69.4%で

あつた。「2」 の正答率は、

32.2%で

あつた。「4」 の 正答率は 16。

9%で

あつた。「1、 2、 4」 は、工藤

(2001)に

も書かれているよ うに、 ラベ リング効果の影響を受けているもの と考 えられ る。「1」 は、「平安」 とい う漢字のイ メー ジで平和な世の中をイメージす るのか 「武士は存在 しない」 と誤 つた認識 が生まれ た もの と考 えられ る。「2」 においては、「鎖国」 とい う漢字 とそのイメージが、「外国との交 渉を一切禁止 していた」 と理解 しているもの と考え られる。「4」 においては、教科書の単 元や、年表の書き方で、江戸時代の方がより詳 しく、授業時間 も長 くとられてい るので、「江 戸時代の方が長い」 とい う誤つた認識を持つ子 どもが多かった と考える。「3」 の正答率は

40.6%で

あった。 これは、教科書に、江戸幕府の支配や幕府の強大な力 を示す記述 が 多 く、大名 は、幕府に従つていた とい う理解か ら、年貢は、すべて江戸幕府 に徴収 され て いると考 えたからだ と思われる。「5」 の正答率は、

50.8%で

あった。 これは、教授 内 容が不十分であると共に、幕府 と天皇 との関係が理解できていないことか ら「誤 つた認識」

(10)

農産物を作つた りして、工夫 して生活 をしていた とい う内容の記述があるにもかかわ らず、 農民のイメージのほとん どが「苦 しい」「貧 しい」であつた。「7」 「8」 の正答率はそれぞ れ

33.8%、

11.8%で

あった。 これは、教科書に詳 しい記述がないためだ と考 え ら れ る。「9」 「lo」 のそれぞれの正答率は 40。 6%、

45.7%で

あつた。 これは、児 童の理解力不足であるもの と考えられる。 このよ うに、「7、 8」 を除いては、教師の説明不足の可能性 もあるが、授業 で教授 され ているにもかかわ らず、「誤つた認識」「不十分な認識」が生まれてい る。 もちろん教科 書 の記述や、教師の発言により補えば、学習者 の 「誤つた認識や」「不十分な認識」は減少す るであろ う。 しか し、教師は、児童が どこで 「誤つた認識や」「不十分 な認識」が生まれ る か予想 はできない。それが、中学校や高校にな り、 日本史を学ぶ ことにより修正され るこ ともあるが、先行研究のほとん どは、大学生を対象に した調査である。 この よ うに、子 ど もの頃に獲得 した誤つた知識や不十分な知識は年齢 を重ねれば、あるいは社会 に出て経験 を積 めば 自然に修正 されるわけでもない。 また、 「3」 、 「6」 の 「不十分な認識」は、 江戸時代の社会の構図を理解できていないばか りでなく、なぜ幕末に明治維新が起 こつた のか も理解できていない ことになる。そこで、本研究では、間 「6」 を中心に、江戸時代 の社会の構図を理解 させ るとともに、象徴事例を用いることにより、歴史的事象間の知識 の構造化 を目指す。

(11)

Ⅲ 。本 実 験

1.ね

らい :歴史学習を終えた小学校

6年

生が 「誤つた認識」「不十分な認識」 を持つてい るか調査 し、その修正を目指す とともに、江戸時代の社会 の構造 を理解 させ る。

2.方

法 ①調査対象 平成

25年

度卒

W県

公立小学校

6年

29名

②期 日

2013年

10月 10日

11日

` ③調査方法 :歴史学習 を終 えた、小学校

6年

生に、歴史学習における「誤 つ た認識 」「不十分な認識」について事前調査 し、「不 十分な認識 」

.

「誤つた認識」の修正及び歴史的事象の構造化を試みるため、 事前調査

(15分

)お

よび授業 と教材 を用いた教授活動

(2時

間)、 事後調査

(15分

)の

研究授業を行つた。

[1]事

前調査の概要

(1)事

前調査課題 :平成

25年

度卒業予定の歴史学習を終えた小学校

6年

生に江戸時 代について どのような「不十分な認識」が存在す るか どうか授業前に調査を行った。 ※なお児童 に配布 した調査用紙はⅥ

.資

料に記載 されている。 問

1.江

戸時代 の武士、町人、農民に対す る「不十分な認識」の調査 0自分が思 うところに○を付ける問題 (複数回答可 ) 問2。 参勤交代に対する 「不十分な認識」の調査 ・ 自分が思 うところに○を付ける問題 (複数回答可) 問3。 江戸時代の武士、町人、農民の生活や暮 らしについて、 どれ ぐらい理解 しているか の調査課題である。 ・ 問題は、

5段

階で (そうである

多分そ うだ ∼ そ うではない

)の

当てはま る自分の考えに○を付 ける問題である。

1(武

士の生活についての理解の調査課題〉 この課題は、江戸時代の武士が どのよ うに生活 をしていたかの調査である。児童が 持 つている武士のイメー ジは、贅沢、裕福 と考 えている児童が多い。 しか し、現実

(12)

3∼

6(農

民の 日常生活についての理解度課題〉 農民が 日々、武士の支配の中で どのよ うな生活 をしていたのか理解 しているかの課 題である。

3(農

民の休 日課題) 農民に休 日や休暇があつたのかを問 う課題である。

4(農

民の娯楽課題) 農民は、慶安の御触書によ り、タバ コや酒 を禁止 されていた。農民は、たば こ や酒 を買い、娯楽を楽 しみ、本業の米作 りが疎かになつてこないよ うに出された 手引書のよ うなものであつにもかかわ らず、児童は、最初か ら禁止 されていた と 考 えるものが多い。そ して、その決ま りを守 り酒やたばこを飲んだ りしていない と考 える児童が多いことか らこの課題 を設定 した。

5(農

民の現金収入課題) 農民に現金収入があつたのかを問 う課題

6(農

民の暮 らし課題) 農民の暮 らしは、どのよ うなものだつたのかを問 う課題

7(町

人の生活についての理解度調査課題〉 町人 と農民の関係 についての理解度調査課題である。江戸時代の学習で、取 り分 け子 どもたちが印象に残るのは、「武士の支配」「農民の苦 しみ」などが多い6「江戸時 代の人々の暮 らし」の単元で町人の暮 らしについても述べ られているが、町人の暮 ら しについて どれ ぐらい理解 しているか確かめてお くものである。

8(武

士 と町人の関係の理解調査課題〉 武士 と町人の関係 についての理解度課題 である。武士 と農民の関係は、教科書で も 取 り上げるページ数 も多いが、武士 と町人の関係について書かれている記述はない。

9(参

勤交代制度についての理解度調査課題) 参勤交代制度は、江戸幕府が諸大名 を支配す るため、「参勤交代制度の大名行列 を 行 う際の莫大な費用 を使 わせ ることにより諸 大名の力 を削 ぐためのものである」と い う理解 しかない子 どもが多い。参勤交代による江戸社会への影響を理解 している か問 う課題である。

10(江

戸時代の身分制についての理解度調査課題) 教科書の記述では、「江戸時代に身分を変 えることは許 されなかつた」とい う記述 がある。 しか し、長子相続についても述べ られている。次男以下や女性はどのよ う

(13)

に生活 を しているのかは述べ られていない。その中には、町人の元に奉公に出され た り、また養子縁組 を して、そのまま町人 として暮 らしてい く者 も少な くなかった が、その事実は書かれていない。 また農村で生まれた女性が町人 と結婚す る者 もい た。 この課題は、「身分制度 を作つた武士の権力」について児童が どれ ほ ど強大で あ つたかと理解 をしているか確かめる課題 である。 問

4

歴史学習についてのアンケー ト 歴史学習についての興味や意欲に関するアンケー ト課題を

10題

用意 した。 「思 う∼思わない」の五段階評価で該当する回答に○を付ける課題である。

[2]教

授活動 教授活動は、

2時

間で計画 されていた。 前半は、命題1「江戸時代の農民は、武士による厳 しい支配の中でも、生活 を工夫 して豊 かに暮 らしていた。

(1時

間)」を教授す るための研究授業、後半は、命題2「徳川家光が制 定 した参勤交代制度 により、大名行列が江戸時代の 日本経済 を発展 させた。

(1時

間)」 を 教授す るための研究授業の内容であつた。 なお、社会科教育を専門 とす る研究者 にチェックをお願い しコメン トいただいた。

1.指

導案 と全体の流れ (前半) 前半の指導案について FIGlШ

E lに

示す。 ※なお児童に配布 した調査用紙はⅥ

.資

料に記載 されている。 指導案前半

『江戸時代つてどんな時代だろう

J

【目標】

江戸時代の単元を学習後の

6年

生に

2つ

の命題に対 して、複数の象徴事例を用いることに より江戸時代の社会の仕組みを理解 させ ① 江戸時代の武士、町人、農民に対する「不十分な認識」の修正

(14)

【工夫】 江戸時代のそれぞれの身分に置かれている人々の詳 しい日常の生活を知ることにより、 江戸時代の社会

(2つ

の命題

)を

具体的に理解 させるように象徴事例を用いた授業を展開 す る。 『江

F時

代』●τこん

0-っ

=0=ろ

?

―あまり知 られていない江戸時代の人々の様子一

1時

間 目 ○導入1 二学期か ら江戸時代 について学習 しま したね。江戸時代つて どんな時代で したか

?

このクラスを江戸時代の身分に分けてみま しょう。 担任が大名

3∼

4人

が武士

3人

町人 残 りの児童は農民 江戸時代の人 口比率はこれ ぐらいだつたんだれ 農民の人数が武士よ り圧倒的に多いですれ 「武士は農民を支配 していま した。でも支配 され苦 しい生活 をしている農民は、武士を 倒そ うとしなかつたのだろ うか」 11

(15)

○導入

2

江戸時代は、今で言 う都道府県のよ うに、藩で地域が分けられていま した。その藩で一 番位 (く らい

)の

高い人がお殿様 と呼ばれ、武士はお殿様に仕 えていまいた。江戸時代 に は

300も

の藩があ り、その藩の中でも、お米が

1万

石以上採れる藩のお殿様 のことを大 名 と呼びま した。 江戸時代は、さっきこのクラスで分けたよ うに、武士、農民 (百姓)、 町人 (商人、職人) と身分が分けられていました。 それぞれの身分の人 々は どんな生活をしていたので しょうか? ○ ×で答 えて ください。 武士について 武士は どうやって生活 をしていたのだ と思いますか

?(予

想問題)

1.農

民から徴収 した年貢米を売つて贅沢な生活 をしていた。

2.給

料 をもらって生活を していた。

3.寺

子屋などで子 どもたちに勉強を教えて生活 していた。 4。 現在の警察の役割をしていた。

′ 実は武十の多 くは大名か ら給料 をもらつて生活 していま した。武士は現在 の警察の よ うな仕事を した り、税 (年貢米な ど

)の

徴収、藩 の警備や、道を整備 した りし、藩 の 中での仕事を していま した。給料の少 ない下級武士は、生活が苦 しいので、寺子屋で こどもたちに勉強を教えた りしてお金 を稼いでいま した。 農民か ら納め られた年貢米は藩のもので、武士のものではあ りません。武士の中で 年貢米 を取 り立てる仕事 をす る武士が年貢米を集 めるだけで した。集 め られた年貢米 を藩が商人などに売 り、そ こで得 られたお金を参勤交代の費用に使つた り武士に給料 として支払つていたのです。 ○導入 3 農民の暮 らしは どうだつたのだろ う? 農民は年貢を納 めなくてはな りませんで した。五公五民 とい う年貢率で、収穫 した半 分のお米 を年貢米 として納めていま した。例 えば1000 kgのお米の収穫があつても半分 の

500k gを

年貢米 として藩に納めなければな りませんで した。 現在、お米の重 さの単位は、キログラムです。 しか し、江戸時代は石 (こ く

)と

い う

(16)

して栄えま した。他の大名 よりも位が上で した。 紀り11藩はお米の収穫量は、年間約

55万

石で

50万

人ほど住んでいま した。当時、農民 の人 口は全体の約

8割

なので

40万

人の農民が紀州藩で住んでいました。五公五民の年貢 率で年貢 として採れるお米の半分の約

27万

石が藩に納められていま した。残つた

27万

石を

40方

人の農民が食べて暮 らしていま した。 問 何 かおか しいな と感 じる ところ、疑 間に思 うところはないです か

?

「あれ

?お

米 が足 りないぞ !」 農 民はお米 を食べ られ なかつたのだ ろ うか や は り、農 民は貧 しい生活 を していた のかな? 農 民の生活

1.紀

州藩の農民は どうやつて生活 していたのかな。

(1)み

んなが江戸時代の農民だつたなら、どうして生活していくだろう

?

もし、農民がこんな生活をしていたら、農民は死んでしまいます。

・農民がみんな死んでしまつて、一番困るのは誰だろう

?

年貢を波さない、一揆、他の農産物を食べる。

2.紀

州藩の農民は、お米以外に田畑で何 も作つていなかつたのだろ うか。 ※紀州の産業 (資料1)、 日本の産業 (資料

3)の

提示

(1)紀

州藩だけでな く他の藩でもいろいろな特産品があ りま した。 3。 みんなだつた ら、みかんや梅、醤油、鯨な どを自分が食べる分以外、どうする

?

売 る。 ※ 蜜柑の資料 (資料2)

(1)農

民には野菜や特産品な どを作 り自分が食べ る以外の物は商人に売つてお金を稼 い でいま した。 その稼いだお金でみんなだつた ら、何 をしますか? 好きなものを買 う。遊ぶ。 ○江戸時代の農民 もきつとそ うしていたのではないだろ うか? 13

(17)

象徴事例 ■―

(0

江戸時代の農民は、武士による厳 しい支配 の中で も、農産物や特産品な どを売 りお金 を稼いで いた 4。 次にこの絵を見て ください。江戸時代の農民の様子 (資料

4)の

提示 これは、江戸時代の農民の 日常の姿を描いた絵です。農民は何を していますか? タバ コを吸つている。 お酒 を飲んでいる。 腕相撲 をしている。 5。 絵 を見て疑 間 に思 つた ことおか しい と感 じた ことはないです か ? ※慶安のお触書で禁止 されていることに していることに気づかない場合は、発間で気 づかせ る。

(1)農

民つてタバ コを吸つた り、お酒やお茶 を飲んで もよかつたの

?

※慶安の御触書 (資料

5)の

提示. 慶安の御触書で禁止 されていることをしている。なぜだろ う? 慶安のお触書きはなぜ出された と思いますか ? 慶安のお触書の解釈 0た ばこやお茶、お酒 を飲む ことを禁止するとい うことは、たばこやお茶 を買 うだ けの余裕が農民にはあつた とい うことです。 御触書を出 して農民の生活 を規制 しない と農民がなまけてお米 を作 らなくな り 年貢米が少なくな り武士の給料 も少なくなつて しまいます。 ◎農民に一生懸命にお米を作 らせ るよう、農民の生活 をよくさせ るための農民の 心得だつた。

(18)

命題 ■ 江戸時代の農民は、武士による厳 しい支配の中でも、生活を工夫 して豊かに暮 らしてい た。

FIGURE l指

導案前半 農民の生活 指導案前半をイ乍成す るにあつたつて留意 した点は、以下の点である。 ○指導案前半の全体の流れ 導入

1

‐ 江戸時代の身分別の人 口比率を再確認 させ るために学級 を身分の人 口比率に分け、農 民が どれだけ多かったか、確認 させ る。

、 導入

2 1

教科書には、「武士は政治を行っていた。」としか記述 されていない。「日常の武士の生 活は どのようなものであつたか」とい うことが子 ども達には理解できていない。そこで予 想問題 として、子 ども達が思 う武士の暮 らしについて選択問題 (複数解答可

)を

出題す る。 武士は どうやって生活 をしていたのだ と思いますか ?

1.農

民か ら徴収 した年貢米を売つて贅沢な生活 をしていた。

2,給

料をもらつて生活 を していた。

3.寺

子屋な どで子 ども達に勉強を教えて生活 していた。 4。 現在の警察め役割 をしていた。 その後、武士の 日常の生活について説明 し理解 させ る。 導入 3 課題の展開 農民の暮 らしを中心に授業を展開する。予備調査により子 ども達は、「農民は貧 しい生活 をしていた」 と考 えるものが多い。そこで地元の紀州藩の農民の暮 らしについて問題提起 をす る。 ここでは

t貧

しい生活を していると認識 している7・どもが多いので、お米が足 りず、生 活が苦 しいのは当た り前だ と子 どもは考えていると思われる。 15

(19)

農民の生活 発問

1

紀州藩の農民はどうやつて生活 していたのかな。

1-(1)み

んなが江戸時代の農民だつたな ら、どうして生活 してい くだろう

?

・ 農民は、お米だけしか残 らないな ら生活 をしていけないことを理解 させる。 発問

2

紀州藩の農民は、お米以外に田畑で何 も作つていなかつたのだろ うか。 ・ 紀州藩の特産品や米以外の農作物 を農民が作つていたことを理解 させ る。

2-(1)紀

州藩だけでなく他の藩でもいろいろな特産品があ りました。 ・全国の特産品の資料を提示 し、紀州藩 の農民だけでなく各地の農民が特産品 や農作物を作つていたことを理解 させ る。 発問

3

みんなだつた ら、みかんや梅、醤油、鯨な どを自分が食べる分以外、 どうする? ・農民の立場に立ち考えさせ る。 ・蜜柑の資料の提示 紀伊国屋文左衛門が江戸時代に江戸へ紀州有 田蜜柑 を船で輸送 していたことを 知 り、その蜜柑は農民が作つていた事を知 る。

3-(1)農

民には野菜や特産品な どを作 り自分が食べる以外 の物は商人に売つてお金 を 稼 いでいました。 ・農民は、年貢米 を徴収 されるだけではな く、お金 を稼いでいたことを理解 させ る。 象徴事例

1-(a)

、 江戸時代の農民は、武士による厳 しい支配の中でも、農産物や特産品などを売 りお 金を稼いでいた。 発間

4

これは、江戸時代 の農民の 日常の姿を描いた絵です。農民は何をしていますか? ・農民がタバコやお酒、お茶を飲んでいた ことを理解 させ る。

5

(20)

象徴事例 1-(b) 江戸時代の農民は、武士による厳 しい支配の中で も、たば こやお茶 、お酒 を 飲んでいた。 命題

1 ,

江戸時代の農民は、武士による厳 しい支配の中で も、生活を工夫 して豊かに暮 らしてい た。 このように、授業前半には命題1「江戸時代の農民は、武士による厳 しい支配 の中で も、 生活 を工夫 して豊かに暮 らしていた。」、象徴事例

1-(a)「

江戸時代の農民は、(武士によ る厳 しい支配の中でも、

)農

産物や特産品などを売 りお金を稼いでいた。」、象徴事例

1-(b)

「江戸時代の農民は、(武士による厳 しい支配の中でも、

)た

ばこやお茶、お酒を飲んでいた。」 が示されるように計画されていた。

2.指

導案 と全体の流れ (後半) 次に後半の指導案について FIG■

IRE 2

に示す。 指導案後半 ※紀州藩徳川家参勤交代絵巻物を黒板に掲示す る。紀州藩 参勤交代の様子 (資料 6)

1.徳

川家光は、他の大名 に対 して参勤交代制度を制定 しま した。

(1)参

勤交代制度つて どんな制度ですか

?

(2)参

勤交代制度で得 をしたのはだれだろ う? 御

│1新

大名にお金を使わせて大名の力を弱めるため。

(3)江

戸時代には全国で約

300も

の藩があ りま した。江戸幕府の命令によ り

2年

に 1 度、江戸に行かなければな りません。そ うしない と、江戸幕府 により、藩が潰 され て しまいます。また、藩の大きさによ り参勤交代にかか る人数 も決め られていま し た。 さらに江戸に着 くと、一年間、江戸に住まなければな りません。

300も

の藩が江戸 と自分の藩の間を歩いて往復す るわけですか ら、道 も整備 され 17

(21)

ていきま した。 ※江戸時代の街道と宿場町 (資料 7) 象徴事例

2-(D

(徳川家光が制定した参勤交代制度により、

)大

名行列が五街道を整備させた。(往来) 約

15日

※紀州藩参勤交代 の 日程表 (資料8)

(1)紀

州藩の大名行列は総勢何名 ぐらいだつた と思いますか。 参勤交代では、

3000人

が一 日中歩きます。一 日中ずつと歩 くと疲れ るので休憩 しま す よね。 どんなお店があつただろ う? 現在な ら道の駅みたいなもの。※東海道沿いの茶店 (資料9) 象徴事例

2-0

(徳川家光が制定 した参勤交代制度により、

)大

名行列が街道沿いの茶店を作つた。

(2)ま

た、約

15日

間も江戸に向けて旅を します。そ うす ると休憩だけでな く宿泊もし なければな りません。一晩に

3000人

が泊まれるところが必要です。 どんなとこ ろに宿泊 したのだろう。 ※宿場町 (資料

10)

(1)紀

州藩の参勤交代には どれ ぐらいのお金が必要だつたのだろ う。一年後 の帰 りの費 用 も必要です。

2.紀

州藩の江戸まで参勤交代にかかる日数 は どれ ぐらいだ と思いますか ?

3.宿

泊す るとい うことは、何 をす ることですか

?修

学旅行 を思い出 しま しよう。 夕食

お風呂

(22)

それを

(大

名行列の人数の差はあるものの

)300も

の藩が行つていました。

300も

の藩が参勤交代し、宿場町に泊まることにより宿場町が儲かり繁栄しま

した。

象徴事例

2-(0

(徳

川家光が制定した参勤交代制度により、

)大名行列が宿場町を繁栄させた

(1)日

本の特産品の資料 を見てみ よう。※ 日本の産業 (資料 3) 各地の特産物がた くさんあ ります。 ※この特産物を農民が作 り、宿場町の宿や商人に売 りに行きお金を稼 ぎました。 参勤交代により五街道が整備 され、街道沿いにお店ができ、宿場町を繁栄させた。 チャー ト (板書言十画) 宿場町にた くさんの大名や武士が宿泊す る。(夕食が必要) ↑商人か ら材料 を購入 商人が得 をした。 ↑農民が作つた米や野菜、魚、酒、調味料の買付 け ※食べ物だけでなく、草戦や、綿など生活必需品等 農民が得 をした。 ↓ 農民がお金を稼 ぐ。 ↓ ‐

稼いだお金で、いろいろなものを買つて農民は豊かに暮 らしていた。 江戸 の社会 の仕組 み (資料

10)

3. 宿場町で宿泊す ると食事が必要にな ります。 りません。その食事の材料のお米や野菜、 仕入れたのだろう。 た くさんの人の食事 を用意 しなければな 魚、調理に必要な調味料や酒 は どこか ら 19

(23)

命題

2

徳川家光が制定 した参勤交代制度により、 大名行列が江戸時代の 日本経済を発展 させた。

FIGURE 2

指導案後半 参勤交代 指導案後半を作成す るにあつたつて留意 した点は、以下の点である。

2時

間 目 参勤交代制度 発問

1

徳川家光は、他の大名に対 して参勤交代制度を制定しました。

1-(1)参

勤交代制度つて どんな制度ですか?

1-(2)参

勤交代制度で得を したのは誰だろ う? ・参勤交代制度について子′ども達が どれだけ理解 しているか把握す ると共にどの よ うな制度であつたか再度確認 させ る。

1-(3)

・参勤交代制度を詳 しく理解 させ る。 ・参勤交代制度においての大名行列 を

300も

の藩が行いそのため五街道や各地 の街道が整備 されていつたことを理解 させ る。 象徴事例

2-(a)

(徳川家光が制定した参勤交代制度により、

)大

名行列が五街道を整備させた。(往来) ・象徴事例

2-(a)を

理解 させ る 発問

2

紀州藩の江戸まで参勤交代にかかる日数はどれ ぐらいだ と思いますか ?

2-(1)紀

州藩の大名行列は総勢何名 ぐらいだつた と思いますか 0紀州藩の大名行列 を行 うことの大変 さや道の りの理解 ・街道沿いには、休憩のため茶店が多 くできたことの理解 させ る (資料) 象徴事例

2-(b)

(24)

00人

が泊まれ るところが必要です。 どんな ところに宿泊 したのだろ り。 ・ 宿場町の資料を見て、宿場町が どんなに大きな街だつたか理解 さする。 発問

3

宿泊す るとい うことは、何をす ることですか

?修

学旅行を思い出 しま しよう。

3-(1)紀

州藩の参勤交代 には どれ ぐらいのお金が必要だつたのだろ う。一年後の帰 りの費用 も必要です。 ・参勤交代には、莫大な費用がかかつたことを理解させ る。 ・参勤交代は、

300も

の藩が行 つていた ことを理解 させ る。

3-(2)300も

の藩が参勤交代 し、宿場町に泊まることにより宿場町が儲 かり繁栄 しま した。 ・大名行列が宿場町に宿泊す ることによ り、宿場町が儲 か り栄えた ことを理 解 させ る。 象徴事例

2-(c)

(徳川家光が制定した参勤交代制度により、

)大

名行列が宿場町を繁栄 させた。

・象徴事例2-(6)を 理解させる

発問

4

宿場町で宿泊すると食事が必要になります。そんなたくさ

んの人の食事を用意

しなければなりません

:そ

の食事の材料のお米や野菜、魚、調理に必要な調味

料や酒 は どこから仕入れたのだろ う。

4-(1)日

本の特産品の資料を見てみよう。 各地の特産物がたくさんあります。 ・ 日本の各地に特産品があることを理解 させ る。

4二

(2)こ

の特産物を農民が作り、宿場町の宿や商人に売りに行きお全を稼

ぎました。

・象徴事例

1-(Dに

戻り、農民がどこに農産物や特産品を売りお金を稼ぃ

でいたかを理解させる。

(江

戸時代の社会の構図

) 0参 勤交代により五街道が整備 され、街道沿いにお店ができ、宿場町を繁米 させた。 チャー ト 参勤交代制度の大名行列により 宿場町にたくさんの大名や武士が宿泊す る。(夕食が必要) ↑商人から材料 を購入 9 “

(25)

商人が得 をした。 ↑農民が作つた米や野菜、魚、酒、調味料の買付け ※食バ物だけでな く、草職や、綿な ど生活必需品等 農民が得 をした。 ↓ 農民がお金を稼 ぐ。 ↓ 稼いだお金で、いろいろなものを買つて農民は豊かに暮 らしていた。 命題2 徳川家光が制定 した参勤交代制度により、大名行列が江戸時代の 日本経済を発展 させた。 命題 1と 命題

2を

理解することで 「大名行列が江戸時代の商人や農民にお金を稼がせ、豊かに生活できた。」 ことを理解 させ る。 このように、授業後 半には命題2「4劇11家光が制定 した参勤交代制度により、大名行列が 江戸時代の 日本経済を発展 させた。」、象徴事例

2-(al「

(徳川家光が制定した参勤交代制 度により、

)大

名行列が五街道 を整備させた。」、象徴事例

2-(b)「

(徳川家光が制定 した参勤 交代制度により、

)大

名行列が街道沿いの茶店を作った。」、象徴事例

2-0「

御 II家光が制定. した参勤交代制度により、)大名行列が宿場町を繁栄させた。」が示 されるように計画されていた。

[3]事

後調査の概要 ○問1、 間

2に

関 しては、事前、事後調査 とも、同 じ質問を用意した。 授業後に武士、町人、農民、参勤交代 に対 しての 「不十分な認識」が修正 されたか ど うかを問 う課題である。 問

3は

、事前課題 の回答 と比較できる課題 を用意 した。江戸時代の社会の構図及び命題 間のつなが りが理解できたかを問 う課題である。 ・問題は、

5段

階で (そ うである

多分そ うだ ∼ そ うではない

)で

自分が思 うところに○を付ける問題である。

(26)

1。 (武士の生活についての理解 の調査課題〉 事前調査課題 (問

3-1)に

対応 した課題である。

2.〈

武士 と農民の関係の理解調査課題) 事前調査課題 (問

3-2)に

対応 した課題である。

3.∼

7.(農

民の 日常生活についての理解度課題)

3.(農

民の休 日課題) 事前調査課題 (問

3-3)に

対応 した課題である。 4。 (農民の娯楽課題) 事前調査課題 (問

3-4)に

対応 した課題である。 ○ この課題で象徴事例

1-(b)の

理解について調べた。 5。 (農民の現金収入課題) 事前調査課題 (問

3-5)に

対応 した課題である。 ○ この課題で象徴事例

1-(a)の

理解について調べた。 6。 (農民 と宿場町の関係課題) 事前調査課題 (問

3-7)に

対応 した課題である。

7.(農

民の暮 らし課題) 事前調査課題 (問

3-6)に

対応 した課題である。 ○ この課題で命題1の理解 について調べた。

8.(町

人の生活にういての理解度調査課題〉 事前調査課題 (問

3-8)に

対応 した課題である。

9:〈

農民 と大名行列の関係の理解度調査課題〉 参勤交代 と農民 との関係 を理解 したかについての調査課題 命題 1と 命題

2の

構造化についての課題 ○この課題で命題 1と 命題

2の

構造化の理解について調べた。 lo。 惨 勤交代制度 と江戸社会についての理解調査課題) 参勤交代 と江戸の社会の構造が理解できているかの調査課題 ○ この課題で象徴事例

2-(め

の理解について調べた。

11.(参

勤交代制度 と江戸の経済についての理解度調査課題〉 事前調査課題 (問

3-9)に

対応 した課題である。 ○ この課題で命題

2の

理解 について調べた。 問

4

歴史学習についてのアンケー ト 歴史学習についての興味や意欲に関す るアンケー ト課題を

10題

用意 した。 「思 う∼思わない」の五段階評価で該当す る回答に○を付ける課題である。

(27)

3.結

果 と考 察

[1]研

究授業前の児童の認識

1.参

観授業の様子

研究授業前に「江戸時代を生きた人々

1の

授業を参観させてもらつた。この中単元は、

7

つの小単元からなり「単元の導入」「それぞれの身分と暮らし」

「江戸時代を生きた人々の

くふうや努力」「力をつける町人」

「近松門左衛門のはたらきを調べる」「国学の広がりと子

どもの教育」となつている。その中で

「それぞれの身分と暮らし」「江戸時代を生きた人々

のくふうや努力」「力をつける町人」を参観した。

3つ

の小単元の日標を以下の表に示す。

TABLE l参

観授業の概要 「それぞれの身分 と暮 らし」では、参勤交代制度、武士・町人・農民の暮 らしについて記 子 どもの追求活動 を支 える評価 基準の具体例 学習のね らい 【社会的な思考・判断・表現】 身分の違いに問題意識 を持ち、 幕府や藩が秀吉の身分のきま り をもとに

(い

つそ うの身分固定 化を図つたことを考 え、適切に 表現 している。 幕府や藩は、武士による支配体 制を維持 0強化 してい くために 秀吉 の身分 の決ま りをもとに ぃっそ うめ身分固定化 を図 つ たことを考えることができる。 それぞれの身分 と 暮 らし 【社会的事象への関心・意欲・ 態度】江戸時代を生きた人々の 願いや、それに対する工夫や努 力に関心を深めている。 江戸時代の農民や町人は、どの ような願いを持ち、どのような 努力 をして、暮 らしを高めてい たのかを調べ、当時の暮 らしの 様子 に関心 を持つ こ とがで き る 江 戸 時 代 を 生 き た 人々のくふ うや努力 【社会的事象への関心0意欲・ 態度】江戸時代の人々の楽 しみ に関心を持ち、意欲的に調べ、 考えながら追求 している。 江戸時代 の商人が、流通経路の 整備や販売方法 を工夫 な どで 巨額の富を得 ることで、力をつ けた ことを とらえることがで きる。 力 をつ ける町人

(28)

にあるように、児童の「不十分な認識」や 「江戸時代の社会の構造」な どは、理解できて いない児童が多いことが予想 され る。 これは、単元を区切ることによつて、児童 は、単元 どうしのつなが りを理解できていなか らではないか と考 える。 また、授業内容において も 単元 どうしのつなが りを説明 していない ことが原因ではないだろ うか。歴 史学習は、歴史 的事象の本質的な理解やつなが りを理解 して初めて、歴史学習 と言 える。歴史的事象やそ の時代の流れを理解できていないことが、歴史学習への興味やおもしろさなどを欠き、暗 記 中心の学習方略を選択 している児童がいるのではないか と考 えられ る。

2,「

不十分な認識」についての事前調査課題 について ここでは、参観授業の後に実施 された事前調査の結果 とその分析 を行 う。江戸時代の武 士、町人、農民に対す る「不十分な認識」によるイメージ (問

1)や

、参勤交代制度にお ける「不十分な認識」によるイメー ジ (問 2)、 (「不十分な認識」にぶるイメージの事前調査の結果 とその分析 (問 1)〉 (武士に対す るイメージ調査〉 まず 、江戸時代の武士のイメージに当てはまる語旬に○を付 ける調査 (複数回答

)に

つ いて、事前の結果をまとめたものを

TABLE 2に

示す。

FIGURE 3は

、その結果 をイメー ジ の項 目ごとの棒グラフに表 した ものである。 また設間の項 目を、プラスイメー ジ (贅沢・ 豪華、裕福、豊か、自由

)と

マイナスイメー ジ (辛い、苦 しい、貧 しい、不自由

)に

分け、 その回答数の割合を表 したものが

FIGU皿

4で

ある。

FIGURE 3よ

り、武士に対す るイ メージは、裕福 とい う回答が一番多 く見 られ、武士は、 何不 自由な く暮 らしていた と思つている児童が多い。また、 自由記述において「武士は、 どんな仕事をしていたか」とい う間に対 して、「自由に暮 らしていた」「遊んでいた」など、 武士は働かな くても暮 らしていけた と思つている児童 も多かった。 次に、武士のイメー ジをプラスイメージとマイナスイメー ジに分けて分析す る

FIGURE 4よ

り武±に対す るイメージは、プラスイメージが

93%、

マイナスイメージが

7%で

あつた。大多数の児童 は、武士に対 してプラスイメージを持つていることがわかる。 25

(29)

TABLE 2「

不十分な認識」における調査課題 (武士について)

事前調査

口事前調査 - 0

FIGlШ硼 3「不十分 な認識 」にお ける武 士のイ メー ジ 40ツ6 60% 80% 100°Z ロプラスイメージ (贅沢・豪華 、裕福 、豊 か、自 由) sマイナスイメージ (辛い、苦しい、貧しい、不 自 由)

FIGURE 4「

不十分な認識」による武士のイメージ分け (プラス、マイナスイ メージ) (町人に対す るイメー ジ調査〉 次に江戸時代の町人のイメー ジに当てはまる語旬に○を付 ける調査 (複数回答

)に

つい て、事前の結果を

TABLE 3に

示す。

FIGURE 5は

、その結果をイメージの項 目ごとの棒 グラフに表 したものである。また設間の項 目を、プラスイメー ジ (贅沢・豪華、裕福、豊 マイナスイメージ い、苦 しい、貧 しい、不 自由

)に

分け、その回答数の ・ ﹁ 一 ド

(30)

「貧 しい」「不 自由」 と捉 えてい る児童 も数 人い る。 このこ とは、江戸時代 は、武士の支配 が とて も強い とい う印象 を受 けてい る児童 が回答 した ものではないか と考 え られ る。

TABLE 3「

不十分 な認識」にお ける調査課題 (町人 につ いて)

事 前 調 査

口事 前 調 査 ロプラスイメージ (贅沢・豪華、裕福、豊か、自 由) sマイナスイメージ (辛い、苦しい、貧しい、不自 由) FIGttE 5「不十分 な認識」にお ける町人 のイ メー ジ 20%

FIGURE 6「

不十分 な認識 」に よる町人 のイ メー ジ分 け (プラス、マイナ スイ メー ジ) (農民に対す るイメージ調査〉 江戸時代の農民のイメージに当てはまる語句に○を付ける調査 (複数回答

)に

ついて、 その結果を

TABLE 4に

示す。Π

GURE 7は

、その結果をイメージの項 目ごとの棒 グラフに 表 したものである。また設間の項 目を、プラスイメージ (贅沢・豪華、裕福、豊か、自由) とマイナスイメージ (辛い、苦 しい、貧 しい、不 自由

)に

分 け、その回答数の割合 を表 し たものが

FIGURE 8で

ある。 FIGlЛ週 7、 Π

GURE 8よ

りわかるように、農民に対す るイメージは、プラスイ メージ 27

(31)

をあげる回答は全 く見 られなかつた。特に、「貧 しい」、「苦 しい」、「不 自由」 とい うイメー ジを持たれていることが確認できる。 自由記述で「江戸時代の農民は どんな生活をしてい た と思いますか」の問いに 「お米を作っているのに、稗やあわを食べて生活 している」「毎 日田んぼで働 か されている」「お金がなくて貧 しい」などマイナスイメージを持つ解答 しか あげられていなかつた。

TABLE 4「

不十分な認識」における調査課題 (農民について) 農民のイメー ジ

事前調査

ど が

FIGURE 7「

不十分な認識」における農民のイメージ 団プラスイメージ (贅沢・豪華、裕福、豊か、自 由) ロマイナスイメージ (辛い、苦しい、貧しい、不自 由)

FIGURE 8「

不十分な認識」による農民のイメージ分け (プラス、マイナスイメー ジ) ○ (参勤交代制度における 「不十分な認識」によるイメージ調査 (問 2)〉 一   一 一   一   一     一 一 一

(32)

れていることがわかる。参勤交代は江戸幕府によ り作 られた制度であることか ら、当然制 度 を作った ものが得をす るようになつているはず と考えられるのは妥当であ り、制度の成 り立ちが正 しく理解 されている結果 ともいえる。しか し、教科書記述には、「大名行列には 莫大な費用がかかつた」「大名行列で藩の財政が苦 しくなつた」とい う記述があるにもかか わ らず、大名が得 をしていると答 える児童が約三分の一 もいた。制度の成 り立ちは理解で きているものの、参勤交代の本質的な理解や、参勤交代における社会への影響な どは正 し く理解 されていない。 自由記述の「選んだ理由」においても約三分の二の児童が、無回答 であ り、「江戸幕府が得をした」と回答 をしている児童のほとん どが、「藩にお金 を使わせて 貧乏にし、反乱 させないため」 とい う内容の回答がほとんどであつた。

TABLE 5

参勤交代制度 における「不十分な認識」によるイメージ調査 2。 ■8 ・6 ・4 ・2 ・0 8 6 4 2 0 江戸幕府 ■― ― ― ―

l ill_`

町人 農民

FIGURE 9

参勤交代制度 にお ける 「不十分な認識 」によるイ メー ジ調査 3。 「構造化」についての事前調査課題について ○ (江戸時代の歴史認識や社会の構造についてアンケートの結果 とその考察 (問 3)〉 江戸時代の武士、町人、農民の 日常の生活や社会の構造を実験授業前に どれだけ理解 し ているかについて事前調査の結果 とその考察 を示す。

江戸時代の武士、町人、農民の日常の生活やそれぞれ

の身分同士の関わり、参勤交代の

役割についての内容の

10問

題に5段階

(そ

うである∼多分そうである∼わからない∼多

分そ うではない∼そ うではない

)で

○ を付 けて もらつた。以下にその結果 を示す。また、「正 答」と 「正答で ない」 に分 け、 グラフで表した。

(33)

1。 (武士の生活についての理解 の調査課題)

江戸時代の武士は、農民か ら取 り立てた年貢米を売つた りして生活 していた。

TABLE 6

武士の生活についての理解度調査課題結果

FI創腑

E10武

士の生活についての理解調査課題結果 (正答、IE答 以外別)

TABLE 6よ

り「していた」「多分 していた」 と回答 した児童が

16人

いた。 これは、武士 の支配が とて も強い と理解 しているもの と考 える。 しか し、農民か ら見ると武士は、権力 そのものであらたか もしれないが、武士 も藩に雇われ仕事を していることは理解できてい ない と考えられ る。

FIGIIRE 10よ

り、約三分の二の児童が、正答以外の回答をしている。これは、武士は、ど のように して、収入を得ていたのか理解 していない と考えられる。

2.〈

武士 と農民の関係の理解調査課題〉 江戸時代の農民は、武士の厳 しい支配の中で、毎 日、田畑などで働か されていた。

TABLE 7

武士 と農民の関係の理解調査課題結果 していた 多分 していた わか らない 多分 していない していない

4人

12人

3人

9人

1人

回答

(29人

) 日正答 10人 (していない、多分 し ■[ぃ スrしヽ) 国正答以外19人 (しでいた、多分 して ぃた、わからない) そ うでない 多分そ うでない わからない 多分そ うだ

(34)

回答

(29人

) 口正答1人 (そ うでない、多分そ

s皇

碁級昇し8人 (そ ぅだ、多分そうだ 、わか らない) 正答以外別) ︱ ﹁ ︵ リ 一  4

TABLE 7よ

り、「そ うだ」「多分そ うだ」力`

28人

で大多数をしめた。ほとん どの児童が「武 士の支配が とても強かつた」と考えている。また農民は強帝1的に働か されていると考えてい ると思われる。 ΠG■lRE llよ り、江戸時代の農民は武士か ら強制的に働か されていると考える児童がほ とん どであることがわか りる。農民には 自由な生活ない と理解 していると思われる。 3。 (農民の 日常生活についての理解度調査課題 (農民の休 日)〉 江戸時代の農民は、休 日や長期の体みな どがあつた。

TABLE 8

農民の 日常生活についての理解度課題結果 (農民の体 日) あつた たぶんあつた わか らない たぶんなか つた なかつた 1人

3人

1人

4人

20人

Π

GURE ll武

士 と農民の関係の理解調査課題結果 (正答、 回答

(29人

) 60'6 8096 10096 o,6 2000 4096 五 さ

URE 12薦

罠あ

L書

星善についての理解度課題結果 (農民の休 日)

TABLE 8に

ついて、「なかつた」「多分なかつた」と回答 した児童は、 民は休 日もな く働かされていた」と考える児童が大半を占めた。 日正答

4人

(あった、多分あつた)

N正

答以外

25人

くなか った、多分なか つ た、わか らない) (正答、正答以外別)

24人

であつた。「農 31

(35)

4。 (農民の 日常生活についての理解度調査課題 (農民の娯楽)〉 江戸時代の農民は、たばこを吸つた り、お酒やお茶を飲んでいた (農民の娯楽)

TABLE 9農

民の 日常生活 についての 回答

(29人

) 口正答1人 (していた、多分 して いた)

FIGURE 13農

民の 日常生活についての理解度調査課題 (農民の娯楽

)(正

答、正答以外別)

TABLE 9よ

り、「多分 していない」「していない」と回答 した児童は、

28人

いた。これは、 慶安の御触書の理解が不十分であると考 えられ る。

FIGURE 13よ

り、ほとんどの児童は、「江戸時代の農民は、たばこを吸つた り、お酒やお 茶 を飲んでいる」とは思つていない。慶安のお触書は、武士が農民を支配下に置 くために農 民に課 した制度のように考えている。児童は、身分制度が敷かれた時 と同時に「慶安の御触 書」が出され、今まで、 自由にできていた喫煙や飲酒などが禁止 された と理解 している。 し か し、実際は、農民が飲酒や喫煙で農作業を怠 らないための手引書である。 この児童の「慶 安の御触書」への間違 つた解釈は、江戸時代の武士 と農民の関係や農 民の生活 についても 「不十分な認識」を生む原因になる。 していた 多分 していた わか らな 多分 していない していない

0人

1人

0人

9人

19人

(36)

5。 (農民の 日常生活についての理解度調査課題 (農民の現金収入)) 江戸時代の農民は作つた野菜やお米を売つてお金を稼いでいた。

FIGu田

14農民の日常生活についての理解度調査課題 (農民の現金収入)(正答、正答以外別)

TABLE 10よ

り、「していた」「多分 していた」 と答 えた児童 は、14人であつた。約 半数 の 児童 は、現金 収入があつた と考 えてい る。 同じよ うに

FIGURE 14よ

り、約 半数 の児童は 正答 を出 してい る。 しか し、他 の半数 の児童 は、現金収入 がない と考 え、 これが、「農 民は 貧 しい生活 を してい る」 とい う考 えに繋 が る と考え られ る。

6.(農

民の 日常生活 につ いての理解度調査課題 (農民の暮 らし)〉 江戸時代 の農 民は、武 士に よる厳 しい支配の中で も、生活 を工夫 して豊かに暮 らしていた TABLE ll 農民の 日常生活についての理解度調査課題 (農民の暮 らし) していた 多分 していた わか らない 多分 していない していない

3人

6人

6人

7人

7人

FIGURE 15農民の 日常生活についての理解調査度課題 (農民の暮 らし)(正答、正答以外別) TABLE 10農民の 日常生活についての していない 多分 していない わか らない 多分 していた していた 回答

(29人

) 日正答

14人

(してぃた、多分 してい た) 、正答以外

15人

(していない、多分 して いない、わか らない) 答

(29人

) 日正答

9人

(してぃた、多分 していた ) 、正答以外

19人

(していない、多分 してい ない、わか らない) 33

(37)

TABLE llよ

り、「していた」と回答 した児童は

3人

、「多分 していた」と回答 した児童は 6

6人

だつた。「多分 していない」と回答 した児 人だつた。「わか らない」と回答 した児童は、 童は

7人

、「していない」と回答 した児童は

7人

だつた。(農民の暮 らし

)課

題については、 回答に偏 りがない。

FIGURE 15よ

り正答が

31%で

あつた。

69%の

児童は農民の暮 らしを理解できていない もの と考 える。

7.(町

人 と農民の関係の理解度調査課題〉 江戸時代の町人は、商人や農民か ら商品を買つていた

TABLE 12

町人 と農民の関係の理解度調査課題結果 回答

(29人

) 口正答

20人

(していた、多分 してい 、正ち讐以外9人 (していない、多分 して いない、わからない)

FIGURE 16

町人と農民の関係の理解度調査課題 (正答、正答以外別)

FIGURE 16よ

り正答 と回答す る児童 が

69%い

た。約七割 の児童が「江戸時代 の町人は、 商人や農 民か ら商品を買つていた」と理解 してい る。

8.〈

武 士 と町人の関係 の理解調査課題〉 武士 が町人のお店 で食事 を した り、宿泊 した りす るのに、お金 を払わな くて よかつた

TABE 13

武士 と町人の関係の理解調査課題結果 いないと思 う 多分いない と思 う わか らない 多分いた と思 う いた と思 う よかつた 多分よかつた わか らな 多分払 っていた 払 つて い た

5人

7人

7人

7人

3人

TABLE 6  武士の生活についての理解度調査課題結果
TABLE llよ り、「していた」と回答 した児童は 3人 、「多分 していた」と回答 した児童は 6 6人 だつた。「多分 していない」と回答 した児 人だつた。「わか らない」と回答 した児童は、 童は 7人 、「していない」と回答 した児童は 7人 だつた。 (農 民の暮 らし )課 題については、 回答に偏 りがない。 FIGURE 15よ り正答が 31%で あつた。 69%の 児童は農民の暮 らしを理解できていない もの と考 える。 7.(町 人 と農民の関係の理解度調査課題〉 江戸時代の町
TABLE 17歴 史の背景調べ調査結果 人数 (人 )2.学 校で習つた歴史の背景を自分で調 べよ うと思 う 「思 う」「まあ思 う」が 9人 、 「どちらでもない」が 6人 、「思わない」「あまり思わない」 が 14人 となつた。「思 う」「まあ思 う」 と回答 した児童は間 1で は、「好きだ」「まあ好 きだ」と回答 している児童が多く、 「思わない」「あまり思わない」と回答した児童は間 1で 、「あまり好きでない」 「好きでない」と回答 している児童が多く見られた。 3.テ ス トがなければ歴史は
TABLE 52象 2.江 戸時代 の農 民 は、武士 に よる厳 しい支配 の中で も、た ば こやお茶 、お酒 を飲んでいた FЮ URE 55  象徴事例 1‑(a)の 正答・正答以外の比較 FIGU皿 56よ り正答 を選んだ児童は 26名 いた。正答以外を選択 した児童 は 3人 いた。 大多数の児童は命題 1の 内容を理解できている。 3.江 戸 時代 の農 民は、武 士 に よる厳 しい支配 の 中 で も、生活 を工夫 して豊 か に暮 ら してい た 日正答 、正答以外 Π GURE 56
+2

参照

関連したドキュメント

だけでなく, 「家賃だけでなくいろいろな面 に気をつけることが大切」など「生活全体を 考えて住居を選ぶ」ということに気づいた生

平成 29 年度は久しぶりに多くの理事に新しく着任してい ただきました。新しい理事体制になり、当団体も中間支援団

巣造りから雛が生まれるころの大事な時 期は、深い雪に被われて人が入っていけ

子どもたちが自由に遊ぶことのでき るエリア。UNOICHIを通して、大人 だけでなく子どもにも宇野港の魅力

・ホームホスピス事業を始めて 4 年。ずっとおぼろげに理解していた部分がある程度理解でき

夜真っ暗な中、電気をつけて夜遅くまで かけて片付けた。その時思ったのが、全 体的にボランティアの数がこの震災の規

都調査において、稲わら等のバイオ燃焼については、検出された元素数が少なか

古澄ゼミは私たち三回生が 1 期生で、自主的に何をしてい くかを先生と話し合いながら進めています。何より個性的な