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一般社団法人

全国ホームホスピス協会

社 員 総 会

2017 年 12 月 2 日 ( 土 ) 午後 12 時~

於:明治大学中野キャンパス 311 教室

≪実践者育成塾ワークショップより≫

決議事項

第 1 号議案 第 3 期 (2016 年 10 月 1 日~ 2017 年 9 月 30 日期 ) 事業報告書承認の件

第 2 号議案 第 3 期 (2016 年 10 月 1 日~ 2017 年 9 月 30 日期 ) 決算報告書承認および監査報告の件

報告事項

1.第 4 期 (2017 年 10 月 1 日~ 2018 年 9 月 30 日期 ) 事業計画及び予算

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一般社団法人 全国ホームホスピス協会

第 1 号議案 第 3 期 事業報告書(2016 年 10 月 1 日~2017 年 9 月 30 日期)

1、まとめ

2015年8月、一般社団法人として歩みだした「全国ホームホスピス協会」は、2年を経て、正 会員と開設を目指して準備中の準会員を合わせると 50 を超えてきました。協会の目的は、ホー ムホスピスのケアの確立と、ホームホスピスを核として理念を共有するコミュニティ(地域社会)

を、全国により良い形で広げることですが、超高齢化社会の課題をどう乗り越えていくのかに向 かい合っていく実践だとも思っています。今、地域で起きている現状に、医療や介護保険などの フォーマルなサービスだけでは対応できずにもどかしさを感じ、自分の暮らす地域でもホームホ スピスをやりたいと志す方々が増えていると言い換えることもできます。

会員が増えるに伴い、ホームホスピスは制度の枠にとらわれないという性質上、開設された地 域の条件や、開設者の想いによってケアの内容に幅と濃淡が出ています。だからこそ、基準に沿 ったケアの質を担保することが求められ、本年度から新たに、「ホームホスピス実践者育成塾」

を開講しました。対象は、日本財団リーダー養成講座の研修生、すでに開設しているホームホス ピスの運営者・管理者・スタッフとし、講師は、それぞれの専門分野における実践者を揃えて、

神戸と宮崎で合わせて5日間にわたって合宿方式で行いました。全国から50名あまりの方の参 加でしたが、研修時間終了後もそれぞれの課題や悩みを語り合い、あちこちで交流の輪が広がり 友情が育まれました。終了後のアンケートには「課題解決のヒントが得られた」「内容が具体的 で分かり易かった」「とにかく勇気が出た」「仲間がいることを実感した」など、その効果を実感 できる感想が多く寄せられ、この育成塾が、ホームホスピスの学びの場として優れたものである ことを確信することができました。この取り組みは、今後も内容をブラッシュアップしながら是 非とも継続していきたいと考えています。

また、開設して 2 年以上の運営実績のある事業所で希望されたところから、「認定審査(レビ ュー)制度」が始まりました。2名以上の評価委員が実際に現場に伺い、自己評価表に基づいて チェックし、また直面している課題を共に考え助言したりする機会になっています。評価後に認 定証をお渡しして、12月2日現在、認定ホームホスピスは9事業所になりました。

消防法の改正で平成30年3月31日までに、一人以上の要介護の方を住まわせるとスプリンク ラーの設置が義務付けられ、ホームホスピスの対応について各地域の行政とのやり取りをどうす るかという課題が浮き彫りになってきました。そこで協会では、各地のホームホスピスで防火マ ニュアル作成に必要となる「防火安全対策ガイドライン」の策定を進めています。

また、平成 29 年 10 月に施行された「住宅セーフティーネット法」は、国が進める地域包括ケ アの住まいと住まい方に関連し、医療福祉行政と住宅行政の協働が可能になりました。これは、

ホームホスピスの理念でもある「とも暮らし」の実践でもある、一戸建ての住宅に共同で暮らす ことを可能にする制度であり、高齢者に限定されない看取りまで視野に入れた暮らしの場として、

新たなカテゴリーになるのではと考えます。残念ながらまだ地域の現場ではこのような認識が定

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着しているとはいえません。しかし、積極的にこのような認識を、自治体をはじめ地域に広げる 必要があります。

① インフォメーション機能

◎定時社員総会

日時:2016年12月4日(土)12:00~12:40

於:ホテルマイステイズ新大阪コンファレンスセンター 決議事項:第 1 号議案 第 2 期事業報告書承認の件

第 2 号議案 第 2 期決算報告書承認および監査報告の件 第 3 号議案 役員選任の件

第 4 号議案 定款変更承認の件

・社員(会員)の満場一致で承認された。

報告事項:第 3 期の事業計画及び予算書について報告

・事業計画及び予算書は、第 2 期第7回理事会(2016年9月23日)にて承認

◎理事会の開催

第1回理事会 2016年11月2日 場所:東京龍名館ホテルロビー ・人材育成塾プログラムについて

・レビュー及びフォローアップ研修について ・入会の手続きなど

第2回理事会 2016年12月2日 場所:神戸メリケンパークホテル ・総会議案書の承認

・ニュースレターなど

第3回理事会 2017年2月6日 場所:九州大学西新プラザ ・実践リーダー研修生の選考

・認定審査結果

・九州支部、関西支部、関東甲信越支部、東日本支部の設定について 第4回理事会 2017年5月6日 場所:神戸ポートピアホテル

・消防法の問題点と現状

・次年度の全国研修会の会場とテーマ、講師の選定依頼 第5回理事会 2017年6月3日 場所:宮崎シーガイア・ラグゼ一ッ葉 ・正会員入会の承認

・レビューの実施と内容について

東京ミーティング(全国大会実行委員会及びスプリンクラー設置問題について 2017年7月9日 場所:東京・明治大学・アカデミーコモン会議室 ・東京大会組織体制の確認と大会プログラムの検討

・消防法における高齢者施設の取り扱い ・新たな住宅セーフティネット制度について

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第6回理事会 2017年8月8日 場所:東京・高齢者住宅財団会議室 ・スプリンクラー設置について

・正会員審査及びレビュー結果について

第7回理事会 2017年9月5日 場所:九州大学西新プラザ ・ホームホスピス防火対策ガイドラインの作成について ・全国合同研修会東京大会の準備状況

・日本財団拠点整備事業の推薦団体の選定

・ 来期の事業計画と予算について

◎事務局体制

事務局長:黒岩雄二、事務局:岡田瑞穂、理事会記録:古野たづ子

・事務局体制が本格的に始動始めてから2年目になります。協会の活動と共に、業務 も増えてきました。会員の管理、情報発信、研修の企画と運営全般から、本年度は 認定審査が始動しました。それに伴い、それぞれの「家」の選定時や改築時などの 相談、防火管理ガイドラインの策定など、業務が多岐にわたってきています。

◎広報活動

・ホームページの更新(担当:黒岩雄二)

・FBにアップ(担当:岡本峰子)

・ニュースレター発行(担当:事務局)

第2号:2017年9月30日発行

② 人材育成事業

◎全国合同研修会の開催:

第5回ホームホスピス全国合同研修会(大阪府) 開催担当:NPO法人愛逢

期日:

第1日:2016年12月3日(土) ホテルマイステイズ新大阪コンファランスセンター 内容:

基調報告「ホームホスピス協会のこの一年」市原美穂 特別講演「今一度ホスピスの意味を問う」

講師:山崎章郎(小平ケアクリニック院長)

シンポジウム「誇り・味方・居場所」

シンポジスト:花戸貴司(永源寺診療所院長)

加藤忠相(株式会社あおいけあ代表)

瀧脇 憲(ふるさとの会理事)

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4 コーディネーター:大熊ゆきこ

参加人数 189名

≪参加者の感想≫

・山崎先生がホームホスピスについて明確にお話ししてくださり、ガッテンできた。

・山崎先生の講演は、2500 年前のゴーダマブッダの最初の説法を聞くようであった。

・自分たちにとって居心地のいい居場所。気づいたら自分たちのホームホスピスもそういう 場所になっているなあと思った。山崎先生のお話であったスピチュアリティを支えるケア がとも暮らしにつながるということ、まさに私たちが目指すものだと感じた。改めて、同 じ理念のもとにある仲間でいられたことをありがたく感じた。

・高校生の時、山崎先生の「病院で死ぬということ」を読んだ。今日初めて先生の話を直に 聞くことができ、とても貴重な時間だった。

・おおくまゆきこさんの司会の楽しさとマニキュアの美しさに感動。コーディネートのおか げで、楽しく深いディスカッションだった。

・花戸先生、瀧脇さん、加藤さんの実践から深く学ばせていただきました。まずは、自分の ところでアクション!

・NHK「プロッフェッショナル」で加藤さんを見て、今回「生」の加藤さんに会えて、

話も上手で面白い!実践が素晴らしく、介護の基本にそれがなればどんない明るくみんな が過ごせるだろうと希望を持たせてくれるようなお話だった。

・瀧脇さんのお話は、岡林信康「山野のブルース」の最後の歌詞「働く俺たちの世の中が きっとくるさ」は実現されたのかと考えた。山谷地区の方々のようなところへ訪問をして いて、家族もおらず何とか独居できていますがギリギリの状態。地域づくりが理想。

・花戸先生のおっしゃる「コミュニティは作っていかなければならない」というお言葉に「動 きたい!」と思った。

・とも暮らし、ホームホスピスの心、いろいろなことに気づかされ、再認識できた。

・興味深い研修だった。私も制度からはみ出した活動に参加してみたい。

・居場所・味方・誇り、それを支える想像力と度胸をつけたい!

期日:

第2日:2016年12月4日(日) ホテルマイステイズ新大阪コンファランスセンター 内容:

教育講演1「建築・消防の法規について」

講師:園田眞理子(明治大学理工学部建築学科教授)

教育講演2「医療介護の一体改革について」

講師:神田祐二(厚生労働省医政局長)

「熊本地震」われもこうからの報告 報告者:竹熊千晶(われもこう理事長)

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5 全国ホームホスピス協会の動きと活動

報告者:松本京子:認定審査(レビュー)黒岩雄二(商標登録について)

谷口心美(みよしの家)リーダー研修を終えて 参加人数 139名

参加者の職種(複数回答)介護職(25)看護師(33)ケアマネジャー(13)

保健師(3)行政職(2) 医師(2)医療ソーシャルワーカー(2) 医療事務(2)

その他(薬剤師・理学療法士・作業療法士・経営者・教師・学生・主婦)

うち会員(33)非会員(52)

≪参加者の感想≫

・時間が足りなく、もっと話を聞きたかった。

・制度とホームホスピス創造とのジレンマを感じ、知恵を絞る必要があると思った。

・園田先生の建築基準・消防などの問題、厚労省の神田局長からの国レベルの制度や国策の 説明など、今後のホームホスピスがぶつかる問題を取り組ませていただき、ありがたいと思 った。法令遵守は、ホームホスピスの足元からひっくり返されることも可能性があると考え る。委員会や勉強会など、各地の事例の共有が必要ではと考える。

・法の縛りがいろいろあることはわかっていたが、縛りの根拠となる法律が何なのか、どうい うことでその法律ができているのかなど理解できた。

・気になっていた防災対策の講義、情報はとても参考になった。

・建築士の目から見た住宅や施設の考え方とこれからの課題について、とても勉強になった。

・われもこうからの報告は、他人ごとではなく自分たちのホームホスピスではどのようにして いくのか今後の話し合いの参考にしたいと思う。

・地震被害の大きさ、そこからの立て直しの大変さを感じるとともに、地域やその他のホーム ホスピスの方々の優しさ、横のつながりの大切さを学んだ。

・地域の方に理解してもらう重要性が分かった。ホームホスピスの必要性を再認識したので、

これからスタートするために、しっかりと地に足を付けて頑張っていきたい。

・国が守ってくれるわけでもなく、明らかな法制度で縛られているわけでもないが、各方面か ら支援と需要があるホームホスピスの微妙な立場が分かった。強い対策を立てて、やりたい ことを固めて設立に臨んでいきたい。

・ホームホスピス事業を始めて 4 年。ずっとおぼろげに理解していた部分がある程度理解でき たように感じた。ホームホスピスの運営のあり方について、多くの専門家の方、行政の方の 関りを、今回初めて知ることができた。職員としてこれから何ができるか、何をしていきた いか考える機会になった。

◎支部研修会

・東日本支部ホームホスピス研修会 期日:2017年2月17日

会場:TKPガーデンシティ仙台(宮城県仙台市)

内容:「病気を持っていても暮らしの中で最期まで過ごすために」

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6 講師:松本 京子

(全国ホームホスピス協会副理事長、ホームホスピス神戸なごみの家理事長) 参加人数 83名

・九州支部POOマスター養成講座

期日:2017年3月10、11日、4月14、15日、7月13日 会場:ホームホスピスたんがく(福岡県久留米市)

内容:「POOマスター養成講座inたんがく・おまかせうんちっち」

講師:榊原 千秋(ホームホスピスこまつ理事長)

参加人数 3/10(24名)、11(25名) 4/14(27名)、4/515(26名)、7/13(22名)

◎日本財団ホームホスピスリーダー養成プログラムの研修実施

・ 西野マリ(兵庫県宝塚市)・・神戸なごみの家、

・ 五反田千代(徳島県小松市)・・神戸なごみの家

・ 溝口有紀(熊本県天草市)・・われもこう

・ 青木芳行(神奈川県平塚市)・・愛逢の家

・ 川原まゆみ(鹿児島県薩摩川内市)・・かあさんの家

・ 山崎浩美(福島県伊達市)・・かあさんの家

・ 渡邊誉子(大分県宇佐市)・・たんがくの家

合計7名

研修生の実施にあたっての審査は、これまでそれぞれの実施事業所に申し込み、日本財団 の審査を得て選考してきたが、本年度より、希望者の書類選考をあらかじめ理事会で行い、

希望に沿って実施場所を決めた。それぞれの現場での研修生の研修過程も理解することが でき、個々の問題点も、相談しながら指導する体制を整えることができた。

本年度開講の「ホームホスピス実践者育成塾」を必須で受講したことにより、理念や運 営などを研修できたことは、大変有意義であった。また、研修生同志がお互いに相談し合う 関係をつくれたことも、今後立ち上げに伴うことを共有出来ることは大きな力になると思われ る。

◎ホームホスピス実践者育成塾 ・総論① ホームホスピスの理念

期日:2017年5月7日

会場:神戸ポートピアホテル(兵庫県神戸市)

内容: ホームホスピスの理念

・ホームホスピスとは何か

講師:市原美穂(協会代表理事)

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7 ・ホスピスとは

講師:二ノ坂保喜(にのさかクリニック院長)

・環境と空間

講師:園田眞理子(明治大学理工学部建築学科教授)

・家族支援

講師:竹熊千晶(われもこう)

・ワークショップ

進行:兼行栄子(愛逢)

・総論② ホームホスピスの運営 期日:2017年5月8日

会場:神戸ポートピアホテル(兵庫県神戸市)

内容: ホームホスピスの運営

・運営とマネジメント

講師:新津ふみ子(メイアイヘルプユー理事長)

・NPO法人について

講師:黒岩雄二(全国ホームホスピス協会事務局長)

・経済的な基盤づくり

講師:樋口千恵子(たんがく理事長、協会理事)

・地域・社会への発信

講師:岡本峰子(朝日新聞社前橋総局長、協会監事)

参加人数 52名

≪運営者の感想≫

・自分たちの課題が明確になった。方向性が分かり、前に進んでいきたいと思えた。

・現実の問題に追いかけられて過ごしている状態の中で、見つめ直すよい機会になった。多く の具体的な内容について、自分の行っていることを評価し、改善を考えていきたい。

・ホームホスピスって、色々な人(経営者)がいて色々な事業所(NPO、一社など)があり勉強 になった。(有)での運営ですが、私だけではなく職員全員に今日の講義を受けてもらいたい。

・講義の内容がすべて資料として配布されていたので助かった。

・懇親会ではなく、ワークショップで皆と語り合う時間が持てたことは、とても良かった。

・理念を実践するためのヒントをたくさん得ることができた。

≪リーダー研修生の感想≫

・立ち上げはできても、継続し次世代に引き継いでいくことの課題がある。基本理念が一番 大切であるが、それを実践するまでの過程で資金調達力、地域で根をはる活動力、困難を チャンスととらえて乗り越える能力、そして発起人の持ち味、アピール力、絆力が問われる。

5つのホームホスピスの創始者と比べることはないか、成し遂げる能力があるかどうか試さ れるし、自然淘汰されていくと思った。

・両日とも、今後の自分にとって大変ためになる内容だった。中でも、「その人らしく」と 簡単に言っていたことには大きくうなずいた。その方の何を知っていてその人らしくな

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のか?やはり家族背景や地域の方々からの情報を聞くことがケアにつながることと思えた。

・申請書の書き方や工夫(役所の方との付き合い方)それぞれの対応を知れた。

・助成金や建築方法について詳しく聞けて良かった。

≪その他の感想≫

・コミュニティを目指す市民運等であるという認識に目からウロコ。最近、1971 年のパリ・

コミューンに関する書物を読み、正義と平等を目指す理念に共通するものを感じた。

・多方面にわたり、専門の講師から話を聞くことができ、興味深く学べた。

・圧倒された。行政や法律と戦うことしか考えていなかったが、それではまだまだダメだダメ だーと思った。じっくり考えたい。

・ホームホスピスは文化だということをあらためて思った。しっかりと知識・技術・つながりを 持ちたいと思う。

・改めてホームホスピスの必要性を感じた。先人たちの熱い思いに心打たれた。様々な課題はあ るが、他者だからこそできること、自分ができる小さなこと、毎日の利用者さんへの対応や変 化をまとめて見える化すること、ホームページの掲載など少しずつホームホスピスに向けて種

まきしていこうと再度決意した。

・「ホームホスピスの基準」を確認し、7 割くらいはできている思 いでいたが、講義を聞いて実際は 3 割もできていないのではな いかということが分かった。漠然の課題が少し具体的に見えて きたので、今回の学びを整理しスタッフに報告したい。

・ワークショップでは、同じ目的に向かう皆さんの現状を認識し ながら、課題を少しずつ解決しながら前に進みたいと考えた。

各論①、②、③ ホームホスピスのケア 期日:2017年6月3日

会場:コテージひむか(宮崎県宮崎市) 内容:

各論① ホームホスピスのケア ・生活を支える在宅医療

講師:市原美宏(いちはら医院院長)

・嚥下機能と口腔ケア

講師:宇都仁恵(ひとえ歯科クリニック院長)

・地域包括ケアとホームホスピス

講師:高橋紘士(高齢者住宅財団理事長)

各論② ホームホスピスのケア 期日:2017年6月4日

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9 会場:コテージひむか(宮崎県宮崎市) 内容:

・ケアの概論と看護・介護の連携協働

講師:松本京子(神戸なごみの家理事長、協会副理事長)

・排泄のケア

講師:榊原千秋(ホームホスピス小松理事長)

・ADLをあげて暮らし良くするためのリハビリテーション 講師:金子茂稔(宮崎県作業療法士会事務局長)

・作業記録の書き方

講師:祐末めぐみ(居宅支援事業所ぱりおん管理者)

各論③ ホームホスピスのケアとまとめ 期日:2017年6月5日

会場:ホームホスピス宮崎 「暮らしの保健室」(宮崎県宮崎市) 内容:

・高齢者ソフト食と試食

講師:黒田留美子(管理栄養士、高齢者ソフト食研究会会長) ・研修成果の発表・私のつくりたいホームホスピスとは

司会:久保野イツ子(ホームホスピス宮崎副理事長)

参加人数…6/3(41名)6/4(48名)、6/5(41名)

≪運営者の感想≫

・日常生活が流れていくためには、暮らしってなんだろう、生活ってなんだろう、そしてそれ を支えるケアについて理論と実践の大切さを改めて学び直すことができた。今回学んだこと をスタッフに伝え、実践しながらその人らしい暮らしを作っていきたい。

・理念、口腔ケア、排せつケアなど直接聞く機会をわずかしか持たず開業して、実際に具体的 な講義をいただいたことで、不足している点、新たな発見など確認することができた。

・リーダー研修で学んだことを立ち上げ前の良いタイミングで再度確認ができ大変良かった。

講義終了後も、たくさんの仲間と思える人達と交流ができ、心強く思えた。

・具体的な実践理論を学ぶことができた。現場での実践にうつして、住人の方々の喜びに必ず 繋げます。仲間と出会い、悩みなどの交換ができて良かった。講義も、こんなやりかたがあ るんだと思ったり、今やっていることは間違いないと確信したり‥の 3 日間でした。

≪介護職の感想≫

・ホームホスピスと漠然とした思い毎日の中で「これで良いのか」「これで良い」と思いつつ 今回と神戸に参加。自分の思い違いの大きさに反省と感謝。入居者の想いも汲み取れていな かったことに気づかされ、これから入居者の方が心を開き、笑っていられる毎日を送りたい。

・生活を整えること、食事や排泄、入居者様と関わるうえで当たり前のことについて知らない ことが多かった。また、看護と介護の連携やそれぞれが果たさなければならない役割とは何 か聞いたり、講義後にも参加者と話をすることができたり、貴重な経験だった。

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・その方の〝日常生活″〝生きる″という部分を改めて考えさせられ、課題がはっきりした。

・形や規模は違っても、目標としているものは同じと感じた。

・普通を継続するためには、ケアと医療のバランスが大きな比重を占めていることを知った。

≪看護職の感想≫

・本当に濃い 5 日間だった。開設に向けて全力で進んでいきたい。

・一つ一つの講義は、知らなかったことが多く、もう少し学びを深めていきたい。

・講義の後に理事の皆さんへ相談できる時間がほしかった。

・合宿形式での宿泊は、交流が出来てとても良かった。

≪リーダー研修生の感想≫

・ホームホスピスのケアの根幹を学べた。「ホームホスピスは社会(高齢化)のリトマス試験紙 のようだ」と言われた言葉。地域で生きていくこと、やや孤立化する社会の中で〝ともに暮 らす″場所がある。その場所を作る仲間がいることを実感。

・介護士としては、看護ともっと融合したい。根っこは一緒でも、いつしかやや別れた道を大 きな幹にしていくのは心意気だと思う。

・排便について学ぶ機会がなかったので大変良かった。

・今まで悩みながらしてきたことに自信が持てたことも反省することもどちらもあったが、本 当に学びにつながる有意義な時間だった。

◎ フォローアップ研修(在宅ホスピス実践リーダー養成プログラム未受講団体対象)

ホームホスピス事業を開設するには、原則として「在宅ホスピス実践リーダー養成研修(以下、

リーダー研修)」を履修している必要がありますが、現実にはリーダー研修を受けずに事業所を 開設しているホームホスピスもあります。そのような事業所の運営者と実践のリーダー的立場に ある人が 1~2 年かけて研修の単位を取得していただく「フォローアップ研修」という仕組みを 設けました。

その内容は、1~2年間で100単位以上の獲得が必須(実習のみ、実習+座学…選択可)

実 習…認定ホームホスピス(6項に掲載)にて現場実習 1日8時間の実習=10単位 座 学…育成塾及び全国合同研修会への参加 1日研修の場合10単位

(例) 育成塾5日間+実習5日=100単位

現在、フォローアップ研修を修了(100単位取得)もしくは実施中のホームホスピス は次の7ヶ所です。

・ ゆずの家(修了)

・ はーとの家(修了)

・ フローラファミリー(修了)

・ ひなたの家(実施中・今期合同研修で修了)

・ にじいろのいえ(実施中・今期合同研修で修了)

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・ まろんの家(実施中)

・ ホームピアむつみあい(実施中)

③ 評価レビュー

☆レビュー(認定審査)の実施 2016年11月2日 認定審査勉強会(東京都)

11月3日 ホームホスピス楪:松本、樋口、竹熊、市原、新津、久保野 12月21日 楪(東京都)再レビュー:松本 園田

12月2日 ホームホスピスひなたの家(兵庫県) 樋口、市原、松本、竹熊、兼行 2017年 7月 9日 栃木かあさんの家(栃木県)市原、松本

7月28日 まろんの家(広島県)樋口 竹熊 7月29日 ゆずの家(広島県)樋口 竹熊

*評価審査委員:高橋紘士、市原美穗、松本京子、兼行栄子、樋口千恵子、竹熊千晶、

園田眞理子、岡本峰子、新津ふみ子、久保野イツ子

☆現地指導・視察及び相談支援

2017年3月11日 ホームホスピスいせ あこや開所式(三重県) 高橋 4月19日 みよしの家(愛知県) 市原

7月24日 ホームホスピスいせ あこや(三重県) 市原 8月 5日 風の栞(大阪府)兼行

8月 8日 なかの里を紡ぐ会(東京都)兼行

④ 政策への提言

協会には、有料老人ホームへの届け入れについての行政の指導を受け、その対応に苦慮し ているのだがという相談が寄せられる。これには地域での温度差はあるものの、消防法に関 しては、有料老人ホームに限らず、一人以上の要介護者を住まわせている事業所は、平成30 年3月31日までにスプリンクラー設置が義務付けられた。

協会理事である園田眞理子さんに、その対応について多くの助言を頂いてきた。東京都で 全国研修会を開催するにあたり、民家の「空間のもつ力」にテーマを据えたのも、喫緊の課 題ととらえたからだ。

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平成29年7月9日、実行委員会を開催した折に、「消防法における高齢者施設の取り扱い」、

「新たな住宅セーフティネット制度について」のレクチャーを受け、消防庁に意見交換がで きないかを探ることにした。

平成29年9月21日 厚生労働省老健局 武井佐代里・高齢者支援課長に面談し、「有料 老人ホーム標準指導指針(ガイドライン)」の見直しのお願い(要望書)を提出した。

以下抜粋する。

1)ホームホスピスが、住宅セーフティネット法の「登録住宅」として届け出た場合は、「有 料老人ホーム」の届出を不要とするか、あるいは届出の条件を緩和すること

2)ホームホスピスは地域の既存住宅資源を活用し、支援・サービスの提供は一定以上の質は 担保しつつもその方法は多様であり、一つずつの個別性が高いことから、有料老人ホームに 係る取扱い等については、住宅セーフティネット法により設置される

「居住支援協議会」において、住宅、医療・看護・介護等の多分野の関係者が参集・協議し て判断すること。

これは、地域の既存資源(空き家)を利用し、適切な生活全般の支援と、法令順守の介護保 険サービス等の利用により、ホームホスピスの活動が適正に行われる環境を整備くださるこ とを強く要望するというものである。

平成 29 年 10 月 25 日に新しい住宅セーフティネット法が施行された。ホームホスピスは 年齢も、疾患病名も、状態も区別なく、家で自立して暮らせなくなった方が、少人数でとも に暮らす家であるから、登録住宅として届け出ることも視野に入れて、今後協会として研修 会の開催など、会員のサポートができるように考察していきたい。

⑤ その他の事業

ホームホスピス関連の書籍は、図書出版木星舎の古野たづ子さんの取材も含め、「かあさん の家のつくり方」からすでに 6 冊になる。地域を耕す「ホームホスピスたんがくの夢」2016 年12月2日刊行された。ホームホスピスの見学者は、これ等の書籍を読み込んで来られる。

ホームホスピスが今後広がるにあたっては、このような媒体の充実も図ることが必要であろう。

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第3期予算額 第3期決算額 決算差額

1,964,821 1,964,821

10,950,000 20,025,000 9,075,000日本財団13,300,000、9~3月分6,725,000 1,300,000 2,065,000 765,000正団29(1,820,000)正個10準団6賛7

25,000 110,420 85,420ホームホスピスの基準 30,000 4,568,050 4,538,050全国大会947,050育成塾3,621,000 500,000 200,000 △ 300,000レビュー100,000×2

195,196 195,196

736 736利息他

12,805,000 29,129,223 16,324,223 収入の部

助成金収入 会費収入 繰越金

講座参加費収入 認定審査収入 寄付収入 雑収入

本販売収入

第 2 号議案 第3期決算書

2016 年 10 月 1 日~2017 年 9 月 30 日期

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第3期予算額 第3期決算額 決算差額

年次大会 3,200,000 3,134,536 △ 65,464 12月大阪

認定審査 2,500,000 438,134 △ 2,061,866旅費217,270 謝金195,000 認定プレート25,000、864

育成塾 0 3,792,534 3,792,5345月神戸 6月宮崎

支部活動費 1,500,000 1,153,748 △ 346,252九州支部・東日本支部

ホームページ

作成更新 250,000 234,428 △ 15,572ドメイン使用料、ソフト

7,450,000 8,753,380 1,303,380

人件費 2,410,000 3,332,403 922,403事務局給与2名(社保含む)

家賃 600,000 610,000 10,000事務局家賃

設備費 100,000 203,691 103,691PC・会計ソフト・マウス・U SB

印刷費 100,000 23,900 △ 76,100ニュースレター

事務用品 40,000 269,209 229,209ファイル・ケント紙・封筒・名刺・書棚

会議費 100,000 16,823 △ 83,177会議室利用9,490

旅費・交通費 1,300,000 721,767 △ 578,233理事会・視察

通信・運搬費 250,000 41,474 △ 208,526切手・レターパック・宅急便

業務委託費 250,000 466,822 216,822社労士事務所・税理士事務所

雑給 100,000 120,000 20,000理事会記録

広告宣伝費 10,000 33,993 23,993ホームホスピスの基準 贈呈

租税公課 41,000 133,271 92,271収入印紙・振込手数料

本仕入れ高 54,000 54,000 0ホームホスピスの基準

期末商品棚卸高 △ 14,580 △ 14,580ホームホスピスの基準 在庫

5,355,000 6,012,773 657,773

12,805,000 14,766,153 1,961,153 0 14,363,070 14,363,070

収支差額(収入-支出) 支出の部

(18)

15

(19)

16

報告事項

第 4 期(2017 年 10 月 1 日~2018 年 9 月 30 日期)事業計画及び予算 1、事業活動方針

協会の設立から 4 期目に入る。全国の組織、体制がようやく見えてきたという時期であるが、

消防庁が平成 30 年 3 月 31 日までに設置することとしているスプリンクラーについては、協会と して個々の相談に乗っていく必要がある。ホームホスピスの質の担保と合わせて、建物に関して は存続が危ぶまれることもあり得るため、レビューの役割が大きくなっている。

昨年開催した「ホームホスピス実践者育成塾」の成果として、目指す方向性を示すことができ たため、今後も続けていきたい。

協会として地域の事情も鑑みながら、相談にのったり、支部の活動を応援しお互い交流しなが ら、ケアの実践の交流を深めていくことが今年度の大きな目標である。

次期はこのような項目を重点的に実施します。

目的 事業名 事業内容

① 基 準 に 沿 て 評 価及 び 認定

レビュー(評価) 年間 5 か所をめどにレビューを行う

認定審査会 評価の在り方を検討しながら、評価表を作成 今後の取り組みについての助言、支援

ホームホスピスの基準 基本的に変更はしないが、評価の過程で解釈を 変えることがある

② 研修 及び リ ダ 養成

全国合同研修会 東京に、ホームホスピスの種をまく

「空間の力」

住まいの研修会 住宅セーフティネットについて

地区研修会 ・関西・中部地区(大阪・和歌山・三重・愛知・

奈良・兵庫・石川・四国)

・西日本地区(九州・山口・広島)

・東日本地区(秋田・青森・宮城・福島・栃木)

・関東地区(東京・神奈川・埼玉・長野・静岡)

日本財団在宅ホスピス リーダー養成研修

・ホームホスピスリーダー研修生の受け入れ

・研修内容を組み立て計画に添って、指導や 相談に乗りながら、ホームホスピス立ち上げ まで助言指導

(20)

17

フォローアップ研修 ・みなしホームホスピスの研修

・単位制の導入

(21)

18

目的 事業名 事業内容

③ ホ ムホ ス ピス 立 ち上 げ 支援

相談支援 ・建物が妥当かどうか

・仲間がいるのか

・地域をどう耕しているか

・運営がうまくいっているのか ホームホスピス実践者育成

(初期研修も含むが、これま での開設している団体も参 加可能。)

・ホームホスピスの基準に沿ってケアの実践

・NPOとファンドレイジング

(助成金や公的文書作成)

・高齢社会と地域ケア

(地域包括ケアとホームホスピスの役割)

・看護と介護の一体化について

・地域力をどう高めるか

・運営に関するマネジメント

④ホ

ム ホ スピ スの 調 査・ 研 究と 普及

建築法規及び消防法

検討委員会

・消防庁との意見交換会

・ガイドライン策定

園田眞理子、高橋紘士、樋口伸一 市原美穂、岡本峰子

・スプリンクラーの設置の課題

(平成 30 年 3 月 31 日まで)

・他団体との情報交換

各地の情報 それぞれの地域の行政との関係性について の情報収集

⑤ 事務 局

会員管理 ・会費の確認

・入会にあたっての理事会の承認

・賛助会員の呼びかけ 商標登録運営管理 ・認定証の発行

・無断で使用できないことを告知

広報 ・ホームページの充実

・協会ニュースレター(たんぽぽ)の発行

・テキストの発行

リーダー養成研修受付 ・日本財団在宅ホスピスリーダー養成プロ グラムの受け入れの窓口→認定ホームホ スピスに打診して受け入れを決定 経理業務 ・会費、助成金の管理

(22)

19

第4期予算額 第3期予算額 増減差額

13,900,000 10,950,000 2,950,000日本財団

2,205,000 1,300,000 905,000正団32正個7準団6賛7

20,000 25,000 △ 5,000ホームホスピスの基準 3,500,000 30,000 3,470,000全国100万 育成塾250万

900,000 500,000 400,00010万×5カ所、3期未収

50,000 50,000

0 14,766,153

35,341,153 12,805,000 22,536,153 本販売収入

収入の部 助成金収入 会費収入

前年度繰越金 参加費収入 認定審査収入 寄付収入 雑収入

第4期予算額 第3期予算額 増減差額

年次大会 3,200,000 3,200,000 0 12/2,3(東京)

レビュー(認定審査) 1,250,000 2,500,000 △ 1,250,000 旅費・レビュー審査謝金

住まいの研修会 1,000,000 0 1,000,000住宅セーフティネットについて

支部活動費 1,500,000 1,500,000 0九州支部50・関西支部50・東日本支部50

育成塾 3,500,000 0 3,500,000神戸・福岡(予定)

ホームページ作成・更新 100,000 250,000 △ 150,000ドメイン使用料

研修会等の抄録 300,000 0 300,000

防火ガイドライン作成費 300,000 0 300,000

人件費 4,100,000 2,410,000 1,690,000事務局給与2名(社保含む)・理事会記録雑給

家賃 600,000 600,000 0事務局家賃

設備費 50,000 100,000 △ 50,000会計ソフト・PC 外付けドライブ

印刷費 80,000 100,000 △ 20,000ニュースレター

事務用品 30,000 40,000 △ 10,000

会議費 60,000 100,000 △ 40,000

旅費・交通費 2,000,000 1,300,000 700,000理事会・相談訪問、視察

通信・運搬費 78,000 250,000 △ 172,000切手・レターパック・宅急便

業務委託費 250,000 250,000 0社労士事務所・会計事務所

広告宣伝費 20,000 10,000 10,000

租税公課 100,000 41,000 59,000収入印紙・振込手数料

本仕入れ高 27,000 54,000 △ 27,000ホームホスピスの基準50冊

予備費 16,796,153 日本財団助成金含む(平成30年度10~3月分)

35,341,153 12,705,000 22,636,153

支出の部

第4期予算書

2017 年 10 月 1 日~2018 年 9 月 30 日期

参照

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