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浸透破壊時の間隙率の変化と多粒子限界流速の関係 中部大学工学部

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Academic year: 2022

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(1)III‑412. 土木学会第58回年次学術講演会(平成15年9月). 浸透破壊時の間隙率の変化と多粒子限界流速の関係 中部大学工学部. 正会員. 杉井. 俊夫. 中部大学工学部. 正会員. 山田. 公夫. 中部大学大学院. 学生会員 ○名倉. 晋. 1.はじめに 本研究は浸透破壊メカニズムの究明を目的に、鉛直一次元流れによる浸透破壊時の間隙率の変化を把握する ため、誘電率式土壌水分計 ADR(Amplitude Domain Refrectmetory)を用いて計測を行った結果、限界動水勾配 に達する以前に土試料内で間隙率の変化が生じることが分かった。本報告は粒子移動のレベルから実験結果を 説明できないか、限界流速を用いて考察を行っている。 2.鉛直一次元流れによる浸透破壊モデル実験1) 実験の装置の概要を図 1 に示す。試料には豊浦砂. DC12V 水槽. 排水口. (Gs=2.645,D=0.1mm〜0.3mm)を使用し、供試体のサイ. 55mm ADR. ズは(D)290mm×(W)300mm×(H)400mm となるようにし た。水槽には間隙水圧計を3点(試料下端から. 400mm. 砂層. 0mm,140mm,260mm) の 3 本 と 誘 電 率 式 土 壌 水 分 計 50mm. ADR(試料下端から 80mm,200mm,320mm)の3本を設置. データ ロガー. 入水口. している。給水タンクは昇降式になっている。デー タはデータロガーを介してパソコンにとり入れられ るようになっている。. 665mm. 試験の手順は(1)水をはった水槽に、3層に分けて. アンプ. 水中落下法により砂試料を入れる。(2)各層の乾燥密. 水圧計. 度が所定の密度となるように締め固める。(3)砂試料 のセットが終了した後、水位が落ちつくまで待つ。. 図1. 実験装置概要図. (4)試験開始より間隙率、間隙水圧の計測を行い、流量を測り安定したところで水位差を上昇させた。 3.間隙率の計測方法 著者らは、ADR による土中の間隙率の計測方法を以下のように行った。ADR は土中の体積含水率を計測する ものであり(式(1)),土中は飽和度 Sr=100%であることから式(2)より求めることができる。 体積含水率θ =. Vw Vw Vv n × 100 = × × 100 = Sr ⋅ V Vv V 100. (%). (1). 間隙率 n =. 100θ = Sr. θ(%) (2). ここに V:土層の体積〔cm3〕,Vv:土層内の空気と液体の体積〔cm3〕,Vw:土層内の液体の体積〔cm3〕. 4.多粒子限界流速式2) 単一粒子の終末沈降速度 Vc の一般式は式(3)で示され、粒子レイノルズ数(Re 数)の全領域で成立するが、 抵抗係数 CD が Re 数の関数である為、Re>0.1 の領域では解析的に表現できない。そこで杉井ら2)は Rubey 式を用いてこれを解決した。Rubey の式は準理論式であるが、適用性が高いとされている。誘導方法は粒子の 水中重量と、粘性抵抗および流体による衝撃とのつりあいより導かれ、式(4)となる。また、浸透破壊時の流 体と土粒子の相対速度に Richardson の多粒子干渉沈降速度(式(5))を援用することを試みその適用性を得て いる。ここで式(5)のm’ は補正係数を液体に対する相対速度として修正した係数で式(6)となり、多粒子限界 流速式は式(7)となる。 キーワード. 浸透破壊,実験,隙率の変化,多粒子限界流速式. 連絡先. 〒487‑8501 愛知県春日井市松本町 1200. 中部大学工学部土木工学科杉井研究室. ‑823‑. TEL0568‑51‑1111(内線 4288).

(2) III‑412. 土木学会第58回年次学術講演会(平成15年9月). 4 g (Gs − 1) d 3C D. Vc =. Re<0.2 のとき 1/m 0.2<Re<1.0 のとき 1/m. (3). =3.65+19.5・d/D =(4.46+17.6・d/D)Re ‑0.1. Vc =. 1 / 6 ⋅ g ⋅ ρ w ( ρ s − ρ w ) d 3 + 9 µ 2 − 3µ. ρ w ⋅ ( d / 2). (5). Vcm ' = Vc × (n1 / m' ). ‑0.03. −1. (4). (6). 1.0<Re<500 のとき 1/m. =4.45Re. −1. 500<Re<7000 のとき 1/m. =(4.46+17.6・d/D)Re−0.03−1. Vcm ' = n1/ m'.   6 µ  ρ w ( ρ s − ρ w ) gd 3  + 1 − 1 (7)  2 ρ wd  54µ  . ここにVc:単一粒子の終末沈降速度〔cm/s〕, Vcm ':多粒子限界流速(液体に対した相対速度) 〔cm/s〕,d:粒子径〔cm〕 g:重力加速度〔cm/s2〕,Gs:土粒子の比重〔−〕,CD:粒子の抵抗係数であり、Reynolds 数の関数 ρs:土粒子の密度〔g/cm3〕,ρw:液体の密度〔g/cm3〕,μ:液体の粘性係数〔g/(cm・s)〕,n:間隙率〔%〕. 5.結果と考察 鉛直一次元流れによる浸透破壊モデル実験を行った。図2中のA点においては該当する粒子径の含有率がほ ぼゼロであるので間隙率の変化は生じていない。しかし、動水勾配が限界動水勾配に達する以前(B点)に砂層 内部において間隙率が変化した後(上層は密に、中層および下層は疎になる)、上層の動水勾配が限界動水勾 配にほぼ達したところ(C点)で全体破壊が生じることが分かった。そこで動水勾配が限界動水勾配に達する以 前の砂層内部における間隙率の変化は限界流速に達した粒子移動と目詰まりに起因すると考えられる。 また、全体破壊発生時の実平均流速が限界流速となる粒子は砂層内部に最大で約35%程度移動していると 推察され、上層での密度増加によって局所動水勾配が限界動水勾配に達し(表 1)、破壊したものと考えられる。. 粒径. d(mm). 0.5. 多粒子限界流速式 0.1. 0.05 100. 80. 60. 40. 20. 0. ⊿n(%). A. 0. B. C. 表 1 破壊時の動水勾配 上層 中層 下層 全体. 破壊時の Terzaghiの 動水勾配 i 限界動水勾配 Icr 0.963 0.995 0.956 1.013 0.677 0.996 0.876 1.001. 5.おわりに 浸透破壊発生以前に起こる砂層 内部における間隙率の変化は限界 流速に達した粒子の一部が動くこ. 間隙率の変化量. 通貨質量百分率(%). 0.005. 全体破壊. 上層 中層 下層. 0.01 0.01. 0.02. 実平均流速. 0.03. 0.04. 0.05. 0.06. 0.07. v /n(cm /s). 図 2 限界流速と実平均流速および間隙率の変化量と粒度分布の関係. とにより起こる可能性が高いこと が推察される。この現象を検討するために今後、浸透破壊時の砂層内部における粒度分布の計測を行う。 参考文献 1)杉井俊夫・山田公夫・名倉晋:浸透破壊時の間隙率の変化についての一考察,土木学会中部支部研究発表概要集,pp.265‑266,2002 2)杉井俊夫・山田公夫・中島賢:多粒子限界流速を用いた地盤の浸透破壊メカニズムに関する研究,地盤の浸透破壊メカニズムと評価手法 に関するシンポジウム,pp.123‑128,2002. ‑824‑.

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