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(1)

武蔵野美術大学

芸術文化学科

2018

Musashino Art University

(2)

社会と芸術文化をつなぐ

プロフェッショナルになるための学び

美術大学の芸術文化学科

(芸文)

ならではの強み

理論と実技をバランスよく学べるカリキュラム

実践的な学びを可能にする環境

就職や資格取得などの進路サポートも充実

多様な可能性を見つける入試方法

一般大学では得られない知識と経験

(3)

専門的な研究・実践を

社会につなぎ発信する

自らの学びを選択し

専門性を追求する

専門性の獲得に向けた

具体的研究と実践を行う

芸術文化と

コミュニケーションの基礎を育む

1 年

芸文4年間の学び

学科別科目

造形総合科目

文化総合科目

映像 ワークショップ ソーシャルデザイン 絵画 マネジメント 立体造形 批評 写真 ミュゼオロジー 美術史 空間デザイン 美術教育 グラフィックデザイン 編集 展示 企画 鑑賞 美術館 博物館 学校 自治体 企業 地域 社会 理論

実技

さまざまなメディアの理論と実技が

バランスよく学べる

社会と芸術文化をつなぐ

実践的な学び

武蔵野美術大学 芸術文化学科 2018 2018年5月25日発行 武蔵野美術大学芸術文化学科研究室 |187-8505東京都小平市小川町1-736 |042-342-6712 |geibun@musabi.ac.jp 編集:杉浦幸子・米徳信一・西中 賢・高橋明子 デザイン:西中 賢 イラスト :佐久間茜(2014年度卒業生) 印刷:株式会社アトミ

基礎課程

ムサビの教育課程は、各学科が開設する「学科別科目」、各学科共通の「造形総合科目」

と「文化総合科目」から成り立っています。芸文のカリキュラムの特徴は、卒業に必要

な単位数内で学芸員資格の取得が可能であることです。またこれにより、学芸員課程

と合わせて、教職課程の履修も可能です。取得できる教員免許状は、中学校教諭一種

「美術」、高等学校教諭一種「美術」

「工芸」です。

●芸術文化入門 ●芸術文化特論Ⅰ ○プランニング概論 ○ミュゼオロジー入門* ○ミュゼオロジーと生涯学習* ●西洋美術史概論* ◎造形総合 Ⅰ類 ●デジタルデザイン基礎Ⅰ ○映像デザインⅠ ○デザイン基礎 ●造形総合・絵画 Ⅰ ●造形総合・彫刻 Ⅰ

講義系

実技系

社会と芸術文化をつなぐプロフェッショナルになるための学び

芸術文化学科の教育は、私たちの生活と密接な関わりを持つ芸術文化を、

理論と実技を通して学び、アートやデザインを社会において有機的に機能

させる人を育てることを目標としています。

カリキュラムは「見る」「聞く」「読む」「話す」「書く」「作る」という、創

造活動の基本的な要素とその本質的な学びをデザインしています。芸術

文化を読み解き、理解し、社会に活用する能力(リテラシー)を育むため、

ミュゼオロジー(博物館学)や、美術館教育、造形理論、また、グラフィッ

クデザイン、映像、ディスプレイ、絵画などのメディア表現について幅広く

研究します。

そして常に変化するリアルな創造の現場に臨機応変に対応し、社会にアー

トやデザインを機能させるために必要なものがマネジメントです。最新の

理論に加え、プロジェクト型授業「アーツプロジェクト」では、学生がマネ

ジメントを実践的に学ぶことができるよう、美術館や学校、企業、自治体

といった学外の諸機関や地域との連携をベースにカリキュラムがデザイン

されています。

4 年

3 年

2 年

文化総合Ⅰ類 (講義) (教養文化に関する科目群) 考古学* 文化人類学* 文芸 哲学 哲学概論 倫理学概論 音楽 歴史学 歴史学概論 日本古典演劇史 古典芸能論 西洋演劇史 論理学 日本文化論 社会学 日本国憲法 法学 経済学 教育学 民俗学 人類史 宗教学 比較文化論 情報社会倫理学 心理学 現代精神分析学 数学概論 幾何学概論 統計学 基礎解析 自然科学 宇宙の科学 生活史 現代音楽概論 インターンシップ演習 西洋思想史 政治学 キャリア設計基礎 生命科学 科学技術史 国際関係論 International Relations グローバルキャリアデザイン 国際社会と人権 生態学 ジャーナリズム論 日本文化史 薬と毒の科学 日本思想史 ムサビ入門 生命進化史 動物解剖学 音楽論 (言語文化に関する科目群) 文学講義 文学 児童文学 日本近代文学史 文化講義 (身体文化に関する科目群) 健康と身体文化 (造形文化に関する科目群) 西洋美術各論* 日本美術各論* 東洋美術各論* 西洋美術史概説 日本美術史概説 東洋美術史概説 西洋建築史  日本建築史 近代建築論 西洋工芸史 日本工芸史 近現代芸術論 デザイン史 デザイン史各論 デザイン史・デザイン論概説 視覚文化論 メディア論 造形学 色彩学 色彩心理学 造形心理 近代技術史 写真概論 環境生態学 美術解剖学 表現論 図法・製図 アートマネージメント 映画史概説 デジタル映像表現 美学 美術の理論と歴史と鑑賞 美術批評 現代美術論  文化総合Ⅱ類 (演習・実技) (教養文化に関する科目) 歴史学演習 音楽研究 法学演習 数学演習 自然科学演習 文学演習 文芸演習 倫理学演習 芸能演習 社会学演習 文化人類学研究 文化人類学演習 音楽学演習 日本演劇研究 言語文化演習 社会学研究 法学研究 心理学演習 生態心理学演習 日本文化史演習 アカデミック・ライティング入門 生態学演習 インターンシップ (言語文化に関する科目) 初級英語 中級英語 上級英語 初級フランス語 中級フランス語 上級フランス語 初級ドイツ語 中級ドイツ語 初級イタリア語 中級イタリア語 初級スペイン語 中級スペイン語 初級中国語 中級中国語 初級韓国語 中級韓国語 初級ラテン語 中級ラテン語 上級ラテン語 初級日本語 中級日本語 上級日本語 日本事情 (身体文化に関する科目群) 健康と身体運動文化 健康と身体運動文化演習 (造形文化に関する科目群) 造形学演習 工芸史演習 日本工芸史演習 生活文化研究 教職に関する科目 教師論 教育原理 教育心理学 教育方法 美術教育法 美術教育法題材開発 工芸教育法 情報科教育法 道徳教育の理論と方法 特別活動の理論と方法 生活指導の理論と方法 教育相談論 教育実習 教育実践の理論と方法 教育学特別演習 教育方法特別演習

専門課程

●芸術文化演習 Ⅱ  (ゼミナール) ○ミュゼオロジー実習* ●卒業研究・制作 ●アートマネジメント ●デザインマネジメント ●芸術文化学概説 ●芸術文化演習 Ⅰ  (ゼミナール) ○日本美術史概論* ○ミュゼオロジーと教育* ○ミュゼオロジーと保存* ○ミュゼオロジーと運営* ○ミュゼオロジーと資料* ◎芸術文化研究  イメージ人類学  イメージリテラシー  エディトリアル  ガラスの展覧会プロデュース  クロスメディア  現代芸術論  都市と書物  ブランディング  マーケティング  ムービングイメージ ●印は必修科目 ◎印は選択必修科目 ○印は選択科目 *印は学芸員課程指定科目 ●デジタルデザイン基礎 Ⅱ ●造形基礎 ●展示基礎* ◎デジタルアーカイヴス ◎ヴィジュアルコミュニケーションデザイン ◎絵画 Ⅱ ◎映像デザイン Ⅱ ○工芸制作Ⅰ ○写真Ⅰ ○写真 Ⅱ

実践系

●芸術文化特論 Ⅱ

○Museum Study & English Communication ○編集計画 ○イベント計画 ○ディスプレイデザイン ○ウェブデザイン ○絵画Ⅲ(映像メディア表現を含む)

○アーツプロジェクトⅠ~Ⅵ

○メディアと情報 Ⅰ・II* ○造形民俗学Ⅰ・II* ○芸術文化論 Ⅰ ○表象文化論Ⅰ(絵本)/ Ⅱ(越境する美術‒音楽と舞台芸術へ)/Ⅲ(マンガ) /Ⅳ(映画 )/Ⅴ(福祉とアートマネジメント)/Ⅵ(パブリックとアート:公共における文化芸術)/Ⅶ(イメージとジェンダー) ○文化社会論 Ⅰ・II ○原書講読 ○美術と教育 ○アートセラピー  ○写真論 Ⅰ・II

(4)

どんなものでも、提示の仕方でその意味の伝わり方が違います。

それはアートであってもショップの商品であっても同じです。我々

の生活はモノで溢れていますが、そういう中でも新たなモノの魅

力に気づかせる「見せるデザイン」つまり展示の重要性が高まっ

ています。同時に社会はイベント化しています。参加・体験する

ことで、実感というリアルな記憶に強く刻まれ、長く消えない共

感性が生まれます。また、この両者を組み合わせたイベント型展

示も出現しています。それは多彩なメディアを介した表現で我々

を覚醒させるほどの力を持っています。このように、モノを作る

時代ではなく、体験などの出来事を作る時代に私たちは生きてい

るのです。

私は学生時代には舞台美術を専門に学びました。そこでは舞台

に登場する役者の演技が引き立つような舞台装置をデザインし

ましたが、この演者をモノと考えれば、正に展示の手法と同じで

す。また演劇やライブはイベントの最たるもの。ここでも展示と

イベントが結びついています。劇場、美術館、ショップという異な

る環境も、実は本質は変わらないものです。この共通する専門性

を身につけることが、社会的な対応力を高めてくれるのです。

私は、さまざまな現場で培った経験をベースに、アートに関わる

モノ、人、場を活用し、多様な人々が、豊かに学び、生きる仕組み(コ

ト)をデザインしています。

芸文の授業では、学芸員資格取得に関わる「ミュゼオロジー」、美

術館の「展示」や「教育普及」

「鑑賞プログラム」のデザインと実践

を教えています。また、プロジェクト型授業として、工芸工業デザ

イン学科ガラスコースと連携した展覧会プロジェクト「ガラスの

展覧会プロデュース」や、馬と馬文化の魅力を作品展示とワーク

ショップで伝える「UMARTs」などを行っています。

さらに、学外のミュージアムや保育園から高校までの教育機関、

アーティストとも、分野を超えたプロジェクトを行っています。最

近では、武蔵野美術大学美術館、中学校、アーティストをつなぐ「み

らいのたいよう計画2014」や、泉鏡花の小説『化鳥』を軸とし、

国語と美術をつなぐ「東大和五中・化鳥プロジェクト」、学校と

地域のつながりをムサビ生と中学生が制作した看板から発信する

「小平六中・看板プロジェクト」を行いました。

また、個人の研究として、3 ~ 12 ヶ月の赤ちゃんが、アートと出

会うことからどのような刺激を受けるかを、さまざまな美術館や

他大学の教員と連携し、研究しています。

芸文は美大でありながら、実技試験なしで入学できて、理論と同

時に実技も基本から学ぶことができます。アートやデザインが社

会でどのように機能しているのか、それは理論的な研究だけでは

理解することができません。実際に身体を動かし制作してみる。

物事の本質を深くつきつめるには自ら体感し実感することがとて

も大切です。そして制作実習とともに、歴史や思想などの理論と

の出会いもまた重要です。実技演習で直感や体感を磨き、それに

伴う生きた理論を美術館・図書館の書物や画集なども利用しな

がら探究すること、それは美術大学だからこそできる多様な「気

づき」のある学びです。

私は絵画を中心とした制作研究と理論研究の両輪で授業を進め

ています。これは20年以上にわたる美術館学芸員としての経験

と、美術作家として制作し続けてきて得た知見を全開して伝え、

学生とともに探究することを主題としています。

観念的な机上の理論を「手の思考」とでもいうべき制作体験で越

え出てゆくこと。特に実技の授業では、作品の構造分析とともに

造形の偶然性や出現性などを重視して、学生自らが手を動かし、

作り出したものに驚きを持てるような演習を目指しています。

芸文は、新しい時代のミュゼオロジーに対応しつつ、

「見ること」と

「見えること」の根源的な思考を育み、それを自らのものとする

カリキュラムを組んでいます。そのなかで高島は、図式的なチャー

ト型美術史に回収されないアートの生き生きとした在り方を求め

て、視覚表象と社会文化史を重ね合わせて論じる講義科目「芸術

文化学概説」また「芸術文化研究D イメージリテラシー」を担当

しています。これらは30数年のあいだ、批評サイドから近現代

美術の状況と同伴し、さまざまな経験を積み上げてきた成果のひ

とつです。

また同時に、40年ほど出版企画編集に携わってきたキャリアもふ

まえて、イメージ対象に対して、見て、感じて、味わい、考えて、

人に伝え、また感想を交わし合う演習科目「編集計画」を担当し

ています。これは眼で見て、言葉を紡いで文章化し、それを声に

出して発表するというパフォーマティヴな「生の表現」でもありま

すが、同時に紙面設計と編集技術を学ぶことができ、卒業後のさ

まざまな可能性に対応していきます。ここでは、代表的な担当3

科目をとりあげてみました。

1950 年 鳥取県生まれ 武蔵野美術大学造形学部産業デザイン 学科卒業。1996 年武蔵野美術大学短 期大学部空間演出デザイン専攻助教授。 1999 年武蔵野美術大学芸術文化学科 着 任。2009 年 から 同 学 科 主 任 教 授。 1980 年文化庁芸術家 国内研修員。現 在、芸術工学会会員、日本ビジュアルマー チャンダイジング協会副理事長。 1966 年 東京都生まれ お茶の水女子大学文教育学部哲学科美 学美術史専攻卒業。ウェールズ大学院 教育学部修了。2001年横浜トリエンナー レ2001 教 育 プ ロ グ ラム 担 当。2002-04 年森美術館パブリックプログラムキュ レ ー タ ー。2005-12 年 京 都 造 形 芸 術 大学世界アーティストサミットコーディ ネーター。2012 年武蔵野美術大学芸術 文化学科着任。 1960 年 鹿児島県生まれ コロンビア大学大学院芸術学部美術学 科絵画・彫刻専攻修了。1991 年 -99 年 セゾン美術館学芸員。1999 年 -2003 年 セゾン現代美術館学芸員。2003 年 -14 年神奈川県立近代美術館主任学芸員。 2014 年武蔵野美術大学芸術文化学科 着任。 1951 年 宮城県生まれ 武蔵野美術短期大学デザイン科卒業。 1978年週刊書評紙「日本読書新聞」編 集部入社。学術書評欄を担当しながら美 術・デザイン・写真・建築の記事を企画。 同紙編集長を経て84 年に退社ののち、 美術批評(近現代美術 / デザイン史)に 携わる。1994、95 年ならびに2001、02 年ギャラリーαM キュレーター。2004 年武蔵野美術大学芸術文化学科着任。

五感による展示デザインと

イベント企画による活性化

絵画を中心とした造形演習と理論

アートを活用して学び、生きるための、

コトのデザイン

見て、感じて、味わい、思考する

スペースおよび展示デザイン、

ビジュアルマーチャンダイジング研究

ミュゼオロジー、美術館教育、鑑賞教育、

アートマネジメント、プロジェクトマネジメント

絵画および立体造形、

近・現代美術、ミュゼオロジー

近現代美術史、

造形理論、デザイン史

専門分野 専門分野 専門分野 専門分野

さまざまな分野のプロフェッショナル

芸術文化入門、デザイン基礎、展示基礎、ディスプレイデザイン、イベント計画、 ヴィジュアルコミュニケーションデザインC、ビジュアルマーチャンダイジング、 ミュゼオロジー実習、芸術文化演習Ⅰ(ゼミ)、芸術文化演習Ⅱ(ゼミ)、アーツプ ロジェクト、造形総合5期・展示表現、芸術文化政策演習Ⅰ(大学院)、芸術文化 政策演習II(大学院)、芸術文化政策特論Ⅱ(大学院) 芸術文化入門、ミュゼオロジーと生涯学習、ミュゼオロジーと教育、アートマネ ジメント、造形総合Ⅱ類・造形と批評、展示基礎、ガラスの展覧会プロデュース、 芸術文化演習Ⅰ(ゼミ)、芸術文化演習Ⅱ(ゼミ)、造形総合5期・キュレーター入門、 ミュゼオロジー実習、アーツプロジェクト、芸術文化政策演習Ⅰ(大学院)、芸術文 化政策演習II(大学院)、芸術文化政策特論Ⅱ(大学院) 芸術文化入門、絵画Ⅱ、絵画Ⅲ、造形基礎、クロスメディア、芸術文化演習Ⅰ(ゼミ)、 芸術文化演習Ⅱ(ゼミ)、アーツプロジェクト、造形総合5期・素描と油彩画の表 現A、芸術文化政策演習Ⅰ(大学院)、芸術文化政策演習II(大学院)、芸術文化 政策特論Ⅱ(大学院) 芸術文化入門、編集計画、造形基礎、芸術文化学概説、イメージリテラシー、 芸術文化演習Ⅰ(ゼミ)、芸術文化演習Ⅱ(ゼミ)、アーツプロジェクト、芸術文 化政策演習Ⅰ(大学院)、芸術文化政策演習Ⅱ(大学院)、芸術文化政策特論Ⅱ(大 学院)博士後期課程

楫 義明

KAJI Yoshiaki

是枝 開

KORE-EDA Hiraku

杉浦幸子

SUGIURA Sachiko

高島直之

TAKASHIMA Naoyuki

専任教員

担当科目一覧 担当科目一覧 担当科目一覧 担当科目一覧

(5)

8

9

林家たい平

HAYASHIYA Taihei

村井良子

MURAI Yoshiko

安斎聡子

「ミュゼオロジー実習」

石黒敦彦

「表象文化論Ⅴ

(福祉とアートマネジメント)

磯 達雄

「都市と書物」

伊藤 剛

「表象文化論III

(マンガ)

伊藤里麻子 「西洋美術史概論」

「表象文化論Ⅱ

(越境する美術‒音楽と舞台芸術へ‒)

稲川方人

「表象文化論IV

(映画)

梅田亜由美 「ミュゼオロジーと教育」

江崎聡子

「原書講読」

岡しげみ

「ミュゼオロジーと保存」

小川 希

「文化社会論I」

長内研二

「デジタルデザイン基礎Ⅰ・Ⅱ」

垣内恵美子 「芸術文化政策特論I」大学院

嘉藤笑子

「表象文化論Ⅵ

(パブリックとアート:公共における文化芸術)

加藤庸子

「アートセラピー」

金子隆一

「写真論I・II」

河原啓子

「芸術文化特論I」「ミュゼオロジーと運営」

河内晋平

「メディアと情報IIA」

官浪辰夫

「ブランディング」

菊池宏子

「Museum Study & English Communication」

熊谷篤史

「ウェブデザイン」

倉林 靖

「文化社会論II」

沢山 遼

「現代芸術論」

申 明浩

「表象文化論I

(絵本)

杉山亨司

「造形民俗学I・II」

鈴木紀慶

「編集計画」

田中七星

「ヴィジュアルコミュニケーションデザインB」

千葉 慶

「表象文化論VII

(イメージとジェンダー)

塚本文雄

「プランニング概論」

鶴岡明美

「日本美術史概論」

中島 智

「イメージ人類学」

橋本 薫

「デザインマネジメント」

林 浩平

「芸術文化政策特論I」大学院

姫井理子

「マーケティング」

平野智紀

「メディアと情報IIB」

堀越洋一郎 「デジタルアーカイヴス」

宮崎匠

「西洋美術史概論」

村田良二

「メディアと情報I 」

結城康太朗 「絵画II・III」「造形総合・素描と油彩画の表現A」

(2018年5月現在)

客員教授

任期付特任教授

非常勤講師

1964年 埼玉県生まれ 武蔵野美術大学造形学部卒業 1988年 林家こん平に入門 1993年 NHK新人演芸コンクール 優秀賞受賞/北区若手落語家競 演会 優勝 1994年 にっかん飛切落語会 特別賞受賞 1998年 にっかん飛切落語会 奨励賞受賞(1999年も同賞受賞) 1999年 国立演芸場主催 花形演芸会 銀賞受賞/さいたま芸術劇場 主催 彩の国落語大賞受賞2000年真打昇進 2004年 国立演芸場主催 花形演芸会 金賞受賞(2008年同賞受賞) 2008年 平成 19年度(第58回)芸術選奨文部科学大臣新人賞受賞 1957年生まれ 法政大学文学部卒業 1991年 有限会社プランニング・ラボ設立 代表取締役 現在に至る 松戸市立博物館研究員(2000年~)・公益財団法人横浜市ふるさ と歴史財団理事(2011年~)兼任、その他全国のミュージアムの協 議会委員や外部評価委員を歴任。 主な実績に、「多摩六都科学館第2次基本計画」、「横浜市金沢動物 園再生構想案・エコ森プロジェクト」、江戸東京博物館・日本科学 未来館などの展示評価調査、「金沢21世紀美術館ミュージアムアイ デンティティ計画」、DDA研究賞特別賞(1997年)など。 主な著書に「イベント事典」(産業調査会・1990年)、「入門ミュー ジアムの評価と改善」(アム・プロモーション・2002年)、「指定管 理者制度」(時事通信社・2006年)、「博物館教育論」(ぎょうせい・ 2012年)、「動物園学入門」(朝倉書店・2014年)、「ミュージアム・ マネジメント学事典」(学文社・2015年)、「ミュゼオロジーの展開」 (武蔵野美術大学出版局・2016年)など。

助手

勝俣 涼

専門分野:美術批評、近現代美術史、芸術理論 1990年生まれ 武蔵野美術大学造形学部芸術文化学科卒業 武蔵野美術大学大学院造形研究科修士課程美術専攻 芸術文化政策コース修了

北嶋勇佑

専門分野:版画 1989年生まれ 武蔵野美術大学造形学部建築学科卒業 武蔵野美術大学大学院造形研究科修士課程美術専攻 版画コース修了

高橋明子

専門分野:近代日本美術史 1988年生まれ 武蔵野美術大学造形学部芸術文化学科卒業 武蔵野美術大学大学院造形研究科修士課程美術専攻 造形理論・美術史コース修了

教務補助員

安部杏奈

専門分野:絵画、インスタレーション 1994年生まれ 武蔵野美術大学造形学部芸術文化学科卒業

黒川瑞希

専門分野:絵画 1994年生まれ 武蔵野美術大学造形学部芸術文化学科卒業

柴田 光

専門分野:都市観察 1994年生まれ 武蔵野美術大学造形学部芸術文化学科卒業

野沢泰史

専門分野:映像、西洋美術史 1993年生まれ 武蔵野美術大学造形学部芸術文化学科卒業

芸術文化を考える上で、私は映像というメディア(媒体)が歴史

的に人の営みの中でどのような役割を果たしてきたのか、そして

今後どのような可能性があるのかを「映像デザイン」という視点

から考えています。映像デザインの意味は、この場合、社会にお

いて映像表現がどのように機能するかを考え、情報伝達やコミュ

ニケーションにおいて、映像表現における新たなニーズを提案す

ることに他なりません。そのため、基礎課程においては講義だけ

でなく、映像技術を身につけるため、実技を多く取り入れたプロ

グラムを実践しています。企画、プレゼンテーション、段取り、撮

影、編集、仕上げ、発表という流れにおいて、必要となる知識と

技術を伝えます。またそれを応用して、社会との関わりを積極的

に作り出し、芸文ならではの、ユニークな情報伝達の提案をデザ

インしていきます。映像は多様なジャンルにおいて私たちの生活

に日々新しい情報を送り続けています。それを批評的に読み解く

能力(リテラシー)を身につけ、芸文生ひとり一人が、映像メディ

アを、自分が考えるための、そして表現するためのツールとして

扱えるようになることを目標にしています。

私は、グラフィックデザイナーとして、企業や自治体などのポス

ター、フライヤー、書籍、カタログなどの紙媒体、また映像やウェ

ブサイト、電子媒体などのアプリほか、さまざまなコミュニケー

ションメディアの企画・編集・デザインをしています。また最近

では、アートプロジェクトなどのドキュメントブックを主とした「コ

ト」の記録に取り組んでいます。

大学の授業では、1・2年次の「デジタルデザイン基礎」を中心に、

グラフィックデザインの分野を担当しています。なかでも、エディ

トリアルの授業では、取材、編集、レイアウトを通して、物事を見

る目を育て、伝える方法を習得します。専門課程では、メディア

をとりまくあらゆる環境に目を向け、メディアの役割や機能の分

析を手がかりとし、コミュニケーションのあり様を探求します。

そうしたメディア環境やコミュニケーションをデザインする上でと

ても大事なのがマネジメントです。マネジメントでは、デザインす

る、あるいはデザインしたモノやコト、またそれに関わる人、その

組織づくり、お金、時間、場所、技術、知識、目的や目標の設定な

どを想定し、計画していきます。

1964年 愛知県生まれ 武蔵野美術大学造形学部視覚伝達デザ イン学科卒業。1988年 学研映像制作室 に勤務。1990年武蔵野美術大学助手、 1995年より視覚伝達デザイン学科非常 勤講師およびフリーランスのメディアディ レクターを経て、1999年武蔵野美術大 学芸術文化学科着任。 1970年 大阪府生まれ 武蔵野美術大学造形学部視覚伝達デザ イン学科卒業。1996年武蔵野美術大学 助手。2000年西中デザイン事務所設立。 同年、武蔵野美術大学芸術文化学科およ び視覚伝達デザイン学科非常勤講師を経 て、2017年武蔵野美術大学芸術文化学 科任期付特任教授として着任(2017年 度から2019年度)。

芸術文化を映像デザインの視点で捉え

表現する

マネジメントから、新しいデザインのあり方を

考える

映像デザイン、映像文化研究、

ヴィジュアルコミュニケーションデザイン

ヴィジュアルコミュニケーションデザイン、

デザインマネジメント

専門分野 専門分野

米徳信一

YONETOKU Shinichi

西中 賢

NISHINAKA Ken

芸術文化入門、デジタルデザイン基礎Ⅰ、デジタルデザイン基礎Ⅱ、ヴィジュアル コミュニケーションデザインA、エディトリアル、ウェブデザイン、芸術文化演習Ⅰ (ゼミ)、芸術文化演習Ⅱ(ゼミ)、アーツプロジェクト、芸術文化政策演習Ⅰ(大 学院)、芸術文化政策特論Ⅱ(大学院) 担当科目一覧 芸術文化入門、映像デザインⅠ、映像デザインⅡ、デジタルデザイン基礎Ⅰ、デジ タルデザイン基礎Ⅱ、ムービングイメージ、造形総合Ⅱ類・造形と批評、芸術文 化演習Ⅰ(ゼミ)、芸術文化演習Ⅱ(ゼミ)、アーツプロジェクト、造形総合5期・ムー ビングイメージ、芸術文化政策演習Ⅰ(大学院)、芸術文化政策演習II(大学院)、 芸術文化政策特論Ⅱ(大学院) 担当科目一覧

学生の学習・研究を支える場

「オレンジルーム」は、学生の自己学習のためのフリー スペースです。 学科の蔵書がいつでも自由に閲覧できる開架図書 やミーティングも可能なスペース、学内外で開催さ れている展覧会やイベントなどの情報が閲覧できる コーナーがあります。

(6)

芸術文化入門

芸文での学びの基盤を作る

入学して最初に行われるこの授業では、4年間の 学びの核となる「芸術文化学」と、それを教える 専任教員それぞれの専門分野について、じっくり 学びます。そして、これまでの生活で身についた、 考え方や価値観を今一度見直し、ゆっくりと解き ほぐしながら、自立して情報を受け取り、発信す ることができる「メディア=つなぎ手」となる基 礎を作ります。毎回の授業では、武蔵野美術大 学 美術館・図書館、会議室といった教室以外の 場所も活用して、講義だけでなく、制作やワーク ショップ、ディスカッションといった、さまざまな 学びの形式を経験します。

デジタルデザイン基礎 I

グラフィック表現の基礎を学ぶ

この授業は、日常に浸透したデジタル環境の基 礎を理解し、表現活動に必要なスキルの基礎を 身につけることを目指しています。講義では、コ ンピュータ環境をベースとした、文字や画像な どのグラフィックの基礎を学び、Illustratorや Photoshopといったアプリケーションを使用し 作品を制作します。設定されたテーマにそって、 各自が執筆したテキストと写真画像を用いてグラ フィック表現を行い、展示による発表をします。

デザイン基礎

実践の思考的基礎力と表現力を養う

身の回りのモノは全てデザインされ、視覚的要素、 使うための機能、壊れない構造や安全性などが考 慮されます。しかしデザインの大きな目的は、デ ザインされたモノによってどういった生活をしたい のかにあります。それはデザインの方法論によっ て問題解決を図る文脈にもつながります。変革を 伴う文化としてのデザインを考察すると同時に、 ふさわしい表現スキルのトレーニングも行います。

西洋美術史概論

西洋美術の歴史と視点を学ぶ

1年次の必修授業「西洋美術史概論」では、芸術 文化を学ぶ基礎となる西洋美術の歴史を、先史 時代から第二次世界大戦まで、ひとつの流れとし て学びます。美術史をさまざまな角度から学び、 研究してきた教員たちが、独自の視点から授業を 行う点が「芸文的」西洋美術史の特徴です。時代、 社会背景をふまえ、作品を自分の視点から論じる 力を身につけます。

造形総合 絵画 I・彫刻 I

絵画や彫刻を基本から学ぶ

絵画や彫刻の実技を基本から学ぶことができるカ リキュラム「造形総合」は「共通絵画」「彫刻学科」 という2つの研究室によって行われています。誰 の中にも潜在的な表現力と可能性があります。絵 が描けなくても美大で学びたい、実技が苦手とい う人も、充実した環境の中で制作の基本からじっ くりと学ぶことができます。

映像デザイン I

映像を知り、活用する

この授業では、映像メディアが生まれてからこれ まで、どのように人々に受容されてきたかを考え、 メディアとしての特性を理解することを目的とし ています。図書館が所蔵するさまざまな視覚装置 資料の見学や、実際に映像を企画・制作し、映像 の魅力を実感し、「表現のツール」として活用する 能力を身につけます。

芸術文化特論 I

コミュニケーション力と

思考力を身につける

1年生の必修科目「芸術文化特論Ⅰ」では、大学 における学びの基本となる、言葉によるコミュ ニケーションを学び、社会人になっても役立つ スキルを実習します。授業では、インタビューや 取材をして文章を作成。伝えたい情報の的確な 表現法や人から話を聞く聴き取り方法について、 ジャーナリスト経験のある教員が、わかりやすく 指導します。プレゼンテーションにも取り組み、 効果的に語る方法論を解説します。さらに、写真 などのヴィジュアル・コミュニケーション、アイデ ア出しに有効な思考術、専門的な学術論文の執筆 法も学習し、実践力を養います。 芸術文化入門「ムサビを知る、優秀作品展を見る」授業風景 「関係をデザインする-本でつながる」授業風景 インタビュー、取材、プレゼンテーションの方法を学ぶ 制作した作品を展示し講評会を行う 上|石のモチーフをさまざまな材料を使い自由に表現する 下|習熟度に合わせ、デッサンを基本から学ぶ 上|コンピュータ演習室での制作風景 下| 図書館が所蔵する視覚装置の見学 「私の一品」パネル表現

〈1年次〉

理論と実践の基礎を育む

写真スタジオでの撮影実習風景 デザイン基礎の課題作品 授業動画作品 ︵ ウ ェ ブ サ イ ト ︶ 2 0 1 7 年度 Aク ラ ス 2 0 1 7 年度 Bク ラ ス

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左|色彩演習[調色]の制作風景 右上|造形基礎:講評風景 右下|立体造形演習[中心軸のある形体]作品 上|展示基礎:展示会場設営風景 下|デジタルデザイン基礎II:シルクスクリーン印刷風景

〈2年次〉

専門性の獲得に向けた具体的研究と実践を行う

上|屋外での、俳句を題材にした授業の様子 左|「芸文妖怪大図鑑」作品

展示基礎

人とモノと場をつなぐ空間デザイン

学芸員資格取得に必要な展示について、理論と 実践を通して学びます。展示の基本についてのレ クチャーや演習、武蔵野美術大学美術館の展示リ サーチの後に、「デジタルデザイン基礎 II」で制 作されたTシャツとリーフレットを展示し、人とモ ノをつなぐ場をプロデュースします。他の授業と の連動から生まれる学生間のコミュニケーション や、来場者からのフィードバックから、ミュージア ムにおける展示について多くの学びを得ることが できます。

デジタルデザイン基礎 II

モノとコトのデザインを学ぶ

この授業では、学生がこれまでの「自分の歴史」 をふりかえり、Illustratorでデザインした自分を 伝えるマークやイメージをTシャツにシルクスク リーン印刷し、コミュニケーションメディアとし て制作します。さらに、InDesignにより、Tシャ ツと自分自身を文章と写真で他者に伝えるリーフ レットを編集・制作します。また「展示基礎」と のコラボレーションにより、制作したTシャツが 展示されることで、コトのデザインへ関係してい くことも学びます。

アートマネジメント

アートと生きるということ

芸文の学びの柱のひとつが、アートを社会の中で 機能させ、アートと社会をつなぐ上で重要な役割 を果たす「アートマネジメント」です。マネジメン トの基本的な概念を、政治、行政、地域、企業、マー ケット、価格、環境、著作権、福祉といったキーワー ドを軸に、アート作品やアーティスト、ミュージア ムや劇場、ホール、展覧会、公演、プロジェクトと いった、アートに関わる人、モノ、場、コトと関連 づけ、幅広く学びます。

デザインマネジメント

プロデュース力の獲得

デザインの語源はラテン語のDesignare、意味は 「計画を記号に記す」と言われています。日本で は一般的に意匠という解釈でしたが、最近ではそ れらが作られる背景までを指し、社会をもっと素 敵なものにしていくための活動と考えられていま す。この講義ではこういった観点から、具体的な 事例を参考に社会で活動するために必要なもの の見方・考え方を学びます。同時に、感性力・企 画力・プレゼンテーション力・実現力の獲得を目 指します。

芸術文化学概説

美的感情の近代史

江戸時代の18世紀後半から1868年の「明治維 新」を経た19世紀後半、そして20世紀初頭の 1910年代までの「日本美術の近代」を論じる、2 年生必修の講義科目。共通科目にある「日本美 術史」と重なるところはもちろんありますが、こ の科目はより広く文化社会学的な見地から、社会 制度や生活習慣をふまえ、その時代の「視覚」の あり方を社会史全般と照らし合わせます。いわば 「美的感情の近代史」としてとらえる視点を提示・ 解説する授業です。

芸術文化論 I

自分と向き合い自分を知る

ムサビを卒業し、落語家として活躍する林家たい 平先生が担当するこの授業では、芸文の学生が身 につけたい「コミュニケーション力」を学びます。 たい平先生は、コミュニケーション力を養うのに 一番重要なのが「自分と向き合うこと」だと語り ます。自分と向き合うことで自分を知り、自分を 応援できるようになる。それが、他者とのコミュ ニケーションを可能にすると考えているのです。 この授業には、芝生に座って俳句を詠み、お互い の句から相手の視点を感じ取ったり、自分自身の 嫌いな部分を取り出してオリジナル妖怪を作り、 それらを集めた「芸文妖怪大図鑑」を作る、といっ た、日々のことに目を向けたり、自分を見直すきっ かけになる、さまざまな仕掛けが取り入れられて います。忙しい大学時代にこそ、ちょっと歩みを 止めて、自分と向き合う時間を持ってみよう。た い平先生は、この授業を通して、学生たちにそう 語りかけます。

造形基礎

さまざまな表現へとつながる

エッセンスを学ぶ

造形表現の基礎を理解する観点から、多様な造 形表現に共通する基本的な要素を、分析しながら 体感し実感する、芸文独自の造形基礎演習です。 絵画、彫刻、デザイン、映像、建築、工芸、あるい はメディア・アートなど、幅広くさまざまな表現 へとつながる原初的な造形のエッセンスを、演習 を通して体験します。色彩演習、模写演習、立体 演習、リズムや調子の演習などの実技とともに、 造形の分析方法の基本的な考え方を学びます。

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専門性をサポートする幅広い授業

マリアンネ・グレーバー氏(写真家/ヴィデオ・アーティスト)による授業の様子

世界のプロフェッショナルとのつながり

ムサビは、2013年に文部科学省「グローバル人材育成推進事業」の選定を受 け、大学全体で、学生が世界で広く活躍する基盤を作るサポートを行ってい ます。芸文でも、海外で活躍するキュレーターやアーティストを訪問教授とし てお招きし、レクチャーやワークショップを行っています。また世界共通語で ある英語に親しみ、使いこなす力をつけるために、芸文独自の英語での授業 も開講し、海外のアートに関する文献を講読したり、海外経験のあるキュレー ターが最先端の情報を取り入れた授業を行っています。また、海外への留学 やミュージアムなどでのインターンシップに関心のある学生からの相談も随 時受けつけています。

協定留学制度を活用した学び 

パリ国立高等美術学校(フランス) 伊藤ルイ(芸文4年生) 芸文に入学し、キュレーションと作品制作の基礎を学んだ後、2年次に、アー トを通して人と人が出会い、コミュニケーションが生まれる場を作りたいと思 い、「フリーダ・カーロの遺品 石内都、織るように」(2015年制作、ノンデ ライコ配給)の上映会と、写真家の石内都氏、映画監督の小谷忠典氏、プロ デューサーの大澤一生氏によるトークイベントを合わせた課外講座をムサビ 生有志で企画しました。そこで、アーティストと観客が出会い、リアクション を起こすことで、互いに新たな考えが生まれること、また、学ぶ環境•実践を 自ら生み出せることを学びました。 留学中は、アトリエと二つの工房に通い、学期末には交換留学生の展覧会を キュレーションしました。留学先のフランスでは、表現したいことの技術を専 攻する日本の学びとは異なり、コンセプトが重視されます。言語の壁がある 中で、展覧会や作品のコンセプトをディスカッションすることで、物事を明確 に伝える力が習得できたように感じています。 帰国後は芸文での学びと留学の経験を活かし、アートを広めつつ、芸術の新 たな発見の機会を作るようなキュレーター、とりわけ美術館での教育普及に 特化した活動に挑戦していきたいと思います。

グローバルな人材育成

近年招聘した訪問教授 ● クシシュトフ・ヴォディチコ氏(メディア・アーティスト/ハーバード大学教授) ● ズジスワフ・シュベルト氏(元ポズナン国立博物館 ポスター・アンド・デザイン・ギャラリー長) ● マリア・クルピク氏(前ヴィラヌフ・ポスター美術館長、現ワルシャワ国立博物館・保存修復部) ● ライヤー・クラス氏(元アムステルダム市立美術館キュレーター、インダストリアル・デザイナー) ● ボニー・リチラック氏(フリーランス・キュレーター、彫刻家、元イサム・ノグチ庭園美術館主任学芸員) ● ロジャー・グリフィス氏(ニューヨーク近代美術館修復家)

モザイク工房 交換留学生との展覧会

表象文化論 I

(絵本)

物事の理解や考え方を学ぶ

子どものときに読んだ絵本を今読 むと、なぜか違う。それは、表現や 理解が、状況や立場によって異なる 世界を感じさせ、気づかせ、語りか けるからです。選択授業である絵 本論は、表現や理解の考え方を学 びます。

写真論 I

近代写真の軌跡をたどる

この授業は、「写真とは何か」とい う根源的な問いかけに対して、「写 真史」という局面からアプローチし ます。「写真論Ⅰ」では、「近代・写 真史」として、写真にとって「近代」 とは何なのかをあきらかにしていき ます。

美術と教育

子どもの発達と美術教育

美術館や造形ワークショップなど で子どもたちと関わる機会が増え る中で、子どもの表現における発 達の段階や、子どもの生活におい て多くの時間を割く学校教育につ いて知り、子どものことを深く学び ます。

プランニング概論

論理的思考を展開する能力

この授業では、企画構想のベースと なるマーケティングや発想法、PR など、企画立案に必要な基礎力を 養います。企画書づくりの基礎を 学びながら、実践的テーマをもとに 企画書を作成・プレゼンテーショ ンを行います。

アートセラピー

アートと医療、福祉の関係

芸術療法について学ぶ授業です。 人の体と心の成長において芸術の 果たす役割や効果を考えていきま す。水彩・粘土造形のワークショッ プを受ける体験をしてもらい、自分 の心身によってアートセラピーの実 際に触れてみます。

編集計画

美術批評と紙面設計を実践

開催中の展覧会を学生自らが選択 し、作家・作品の紹介や印象・解 説を記す「批評」と、図版を配して デザインする「紙面設計」のふたつ を同時に学ぶ演習科目です。紙面 編集に使われるInDesignのスキル も身につけます。

芸文の学芸員課程科目

ミュゼオロジー入門

ミュゼオロジーと生涯学習

ミュゼオロジーと教育

ミュゼオロジーと保存

ミュゼオロジーと運営

ミュゼオロジーと資料

展示基礎

西洋美術史概説

日本美術史概説

造形民俗学Ⅰ・Ⅱ

メディアと情報Ⅰ・Ⅱ

ミュゼオロジー実習

芸術文化学科では卒業単位の中

で、学芸員資格を取得できます。

芸術文化学科の学芸員課程

部分が博物館法に定められた学芸員課程科目19単位

*教職課程も同時に取得可能です。ただし、教職課程科目は卒業単位に含まれません。

学芸員資格取得における芸文のアドバンテージ

学芸員になるための充実した学び

一般的な学芸員課程履修の場合

トータル

143

単位が必要

本学の場合、学芸員科目の合計が19

単位になるので、芸文以外の学生の

卒業必要単位は143単位になります。

卒業に必要な 単位数

124

学芸員科目 の単位数

19

芸術文化学科の場合

トータル

124

単位が必要

芸文では、通常なら卒業に必要な単位

(124単位)の外にあった学芸員課程

科目19単位分を、学科の専門科目と

して履修できます。

卒業に必要な 単位数

124

学芸員科目 の単位数

19

武蔵野美術大学 美術館・図書館との連携

「武蔵野美術大学 美術館・図書館」は、美術館、図書館、博物館機能が一体化した「美と知の複合施設」 です。美術館棟と図書館棟が隣接し、一体化した施設として来館者が往来するだけでなく、美術資料 や図書資料が有機的に結びつき、新たな教育研究支援の可能性を生み出します。 芸術文化学科は、「ミュゼオロジー実習」をはじめとするさまざまな科目で、武蔵野美術大学美術館・ 図書館と連携し、授業を行っています。 芸文の「ミュゼオロジー(博物館学)」では、ミュー ジアム(美術館を含む博物館全般)の機能である 「収集」「保存・修復」「調査・研究」「教育・展示」 を、理論と実践の両面から学びます。1年次に、 ミュージアムの概要やそこで行われる生涯学習に ついての基礎を固め、その後、ミュージアムの教 育的機能や展示、経営、モノの保存・修復、情報 の取り扱いを専門的に学びます。「ミュゼオロジー 実習」では、芸文と武蔵野美術大学美術館が共同 で開発したカリキュラムを通して、ミュージアム の実際を体験的に学びます。 芸文では、この単位を卒業に必要な単位数に含 むため、学芸員資格を取得しながら教職課程を 受講でき、教員免許を併せて取得できます。

その他の 必修科目

24

その他の 必修科目

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武蔵野美術大学の民俗資料室

造形民俗学Ⅰ

生活文化と造形の関わりについて

考察する

造形民俗学Iでは、暮らしを支えてきた身の回り の造形物に対するさまざまな見方や知識を身に つけ、日本の生活文化について考えます。講義で は、民俗学者の宮本常一や民芸の父と呼ばれる 柳宗悦の学問研究などをおさえながら、実際に本 学の民俗資料室や日本民藝館などでの見学実習 を行い、実物にふれる機会も持ちながら、 生活文 化と造形の関わりについて考察していきます。

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人や社会と連携し、実践で体感

個性豊かな3つの劇場で構成される多摩地域最 大規模の総合劇場施設を舞台に、展覧会やさま ざまなデザイン活動を展開しています。特に恒例 となったクリスマスディスプレイは、劇場中央ロ ビーの巨大吹抜き空間の全長52mにもなる壁面 全周に、学生たちが企画からデザイン、制作、展 示までを一貫して行います。華やかでモダン、そ して誰も見たことのない新たなクリスマスシーン を作り上げ、お客様に驚きと高揚感を与えて好評 を得ています。

府中の森芸術劇場デザインワーク

このプロジェクトは、小 平 市と株 式 会 社トー ショー、芸文による産官学共同プロジェクトです。 小平市が観光まちづくりのコンセプトとして掲 げる「都心に一番近いプチ田舎」をテーマに、小 平市にあるトーショービルのショーウィンドウに ディスプレイを行いました。調査・企画・プレゼ ンテーション・制作・展示というデザインワーク の流れを学び、ユニークな企画を実践することで、 地元小平市を元気にすることを目指しました。

ウィンドウディスプレイ

プロジェクト

小平アートプロジェクトは、大学が立地している小 平市の中央公民館と連携して実施しています。中 央公民館が運営する市民講座「ジュニア大学」で、 講師となるアーティストと共に、小平の魅力をリ サーチして、企画を立ち上げ、小中学生を対象と したワークショップを実施します。また「小平ふ るさと村」でも作品展示とイベントを開催し、子 どもから年配の方まで、共に楽しめるアートをと おしたコミュニケーションをプロデュースします。

小平アートプロジェクト

今 年 で6回 目と な る「Glass×Geibun Project (GGP)」は、工芸工業デザイン学科ガラス専攻 とコラボレーションしたプロジェクト型授業です。 ガラス専攻の学生が制作した作品を預かり展示 を行い、さらに、さまざまな運営、広報、教育活 動を行うことを通して、学芸員の仕事をリアルに、 多角的に学びます。基礎課程で学んできたことを 生かし、バーチャルなシミュレーションにとどまら ず、アートで人と社会を活性化するコトのデザイ ンに取り組みます。

Glass×Geibun Project

アートやデザインにおいて、

「モノ」「人」「コト」の関係を作ることを「マネジメント」と考えたとき、それを実践

的に学ぶのが、芸文の「アーツプロジェクト」です。学外のさまざまな機関と連携し、社会的な文脈でアート・

デザインを捉え直し、それらを媒介に社会を活性化させようとする取り組みです。自分だけのシミュレーション

に終わらせず、他者との恊働を重視した実践をめざし、社会にアプローチしています。

「グリーンロードの四季」 展示期間2017年9月17日~11月11日 府中の森芸術劇場クリスマスディスプレイ 展示期間2017年11月16日~ 12月25日 左|展示作品 上|ガラス専攻講評風景  

「Glass and Geibun Project 2017 まどろみ -光を内包するガラス-」 展示期間2017年6月10日~ 6月16日

かつて私たちの生活と深く関わってきた馬と、そ こから生まれた馬の文化。UMARTsはその魅力 をアートを通して再発見してもらう展覧会&ワー クショッププロデュースプロジェクトです。若い アーティストに五感で馬を体験してもらい、生み 出された作品を、馬事文化財団のミュージアムに 展示し、馬に関連したワークショップを企画・実 施します。また、チラシ、ポスターの制作やプレ スリリース、SNSによる広報、記録も行います。

UMARTs

左| ワークショップ風景 上|「UMARTs2017 うまからうまれるアート展」展示風景 馬の博物館 展示期間2017年11月5日~12月1日 左| 小平ふるさと村  上|「発見!こだいら」展示風景 小平ふるさと村 展示期間2017年11月25日~11月29日

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目に見えない大切なものを知った

この展覧会のために「馬」をテーマにした作品の制作を アーティストに依頼しました。展示に至るまで、実際に工 房を訪問して制作過程を見学しながら作家と交流し、作品 への理解を深めていきました。このプロセスはとても印象 的で、作家のモチーフの捉え方や表現についての考え方な ど、一見しただけではわからない部分まで知ることができ ました。また、私はデザイン班として、Tシャツやパーカー、 名刺を制作しました。デザインの経験はほとんどありま せんでしたが、先生の指導のおかげでとても良いものに 仕上がったと思います。メンバーともとても親しくなり、 積極的に参加して本当によかったと感じています。

さまざまなスキルがアップした

子ども向けのワークショップを6回に渡って行い、企画力、 リサーチ力、アドリブ力がアップしたと感じています。特 に企画立案には、事前リサーチを重点的に行うなど、最も 時間をかけました。しかし本番当日、スタッフ間での連携 が上手くいかない部分があり、万全の準備に加えて、現場 でのアドリブ力が重要であることを痛感しました。実施 後には、活動を振り返りながら、記録冊子・映像を制作し、 デザイン・編集のスキルも身につきました。今後は新し いメディアの表現にも挑戦しながら、活動の場を学外に 広げていきたいと思っています。

武藤亜嵐|

MUTO Aran

2 年|2017年度入学

高橋奈央|

TAKAHASHI Nao

3 年|2016 年度入学

アーツプロジェクトでのそれぞれの学び

UMARTs2017

小平アートプロジェクト2017

♪        

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M

LIFE

nO

1-A34 芳賀 嵩大 Haga Takahiro 今日も、 「音」から 1 日が、始まる。

高校では音楽科に通い、声楽を専攻していました

が、マネジメントに興味を持ち、音大以外の進路

も考えていました。そのようなとき、芸文の卒

業生にお会いする機会があり、マネジメントを

含めた幅広い芸術文化を学ぶ環境が芸文にあ

ることを知りました。

実際に授業を受け、領域の広さに驚きまし

たが、やはり芸術文化という根本の部分で

つながっていることを感じます。どの授業もと

ても楽しいのですが、特にさまざまな音楽を

実際に聞き、それに結びつく美術のお話を聞

く「表象文化論Ⅱ(越境する美術—音楽と舞

台美術へ)」の授業を楽しみにしています。

将来は、演奏家のマネジメントを中心に、人

と芸術の架け橋となるような仕事をしたいと

考えています。

私の好きな授業は、作家・作品への敬意を学んだ

「ミュゼオロジー」と、商業的側面から芸術を伝え

る方法を学んだ「アートマネジメント」です。そし

て、障がいを持つアーティストの方々の作品展示や

グッズ販売を行う「マウクーカ プロジェクト」への

参加、他学科の学生作品を展示する授業

「GGP‒ガラスの展覧会プロデュース」

などの実践的活動を通して、作品と鑑

賞者をつなぐ場や伝え方の探求に興味

が湧きました。

現在は、

「映画」分野を中心に、映

画鑑賞の場やメディアの変容を調

査し、時代の変化の中で芸術がど

のように伝わっていくのかを研究

しています。

作品の魅力を伝え、人の心

を動かすような仕事がした

いと思い、将来は芸文で

学んだことを、志望する映

画産業の場で活かしていき

たいと考えています。

芸文の学びにはオールマイティーで、さまざまなスキルが身

につくという強みがあります。私は、春休みに3つの課外プ

ロジェクトに参加しました。その中の1つ、

「『スマホをかざして電子マネー』を大学

生に普及させるアイディアを提案せよ!」

という課題のビジネスコンテストで、芸

文3名のチームで最優秀賞を受賞し

ました。

この背景には、これまで芸文で学ん

できた、企画力、イメージをビジュ

アルで表現する力、プレゼンテー

ション力を高めるカリキュラムがあっ

たと感じています。

中でも、1年次に受講した「プランニン

グ概論」では、課題を提出するたびに

先生からのフィードバックがあり、早

い段階で企画を考える基礎が身につ

きました。将来は、これまでの経験を

活かし企画系の仕事に就きたいと考え

ています。

小林果奈|

KOBAYASHI Kana

1年|2018 年度入学

芳賀嵩大|

HAGA Takahiro

2 年|2017年度入学

デザイナーとして

社会と関わっていきたい

演奏家の

マネジメントがしたい

作品の魅力を伝え、

人の心を動かすような仕事がしたい

五味紅葉|

GOMI Kureha

3 年|2016 年度入学

プレゼンテーション力を身につけ

企画系の仕事がしたい

國岡麻衣子|

KUNIOKA Maiko

4 年|2015 年度入学

DTPのスキルとグラフィックデザインの基礎を学ぶ、1年次の

「デジタルデザイン基礎Ⅰ」の授業をきっかけに、本格的にデ

ザインを学びたいと考えるようになりました。この授業では、

実際にデザイナーとして活躍されている先生に、アプリケーショ

ンの使い方を一から教わりました。

そこで身につけたスキルを活かし、春休みには課外で学生映画

祭のポスターデザイナーとして活動しました。入学までは、美

術とどう関わっていくかを決めかねていましたが、1年生から、

映像、デザイン、絵画、美術史など、さまざまな分野を学び、

「こ

れだ」というものをみつけることができました。将来はデザイ

ナーとして社会と関わっていきたいと思っています。

多様な興味や活動内容

参照

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キーワード:感染症,ストレスマネジメント,健康教育,ソーシャルネットワーキングサービス YOMODA Kenji : Concerns and stress caused by the novel coronavirus disease

乗次 章子 非常勤講師 社会学部 春学期 English Communication A11 乗次 章子 非常勤講師 社会学部 春学期 English Communication A23 乗次 章子