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駒澤大學佛教學部研究紀要 28 - 006福田 孝雄「分別論註釈「除癡論」(和訳)」

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Academic year: 2021

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全文

(1)

」 (

) ま え が き   「 分 別 論 」 ( < ぴ げ ⇔ 》 αq 螢 ) に 対 す る 仏 音 ( bd ⊆

げ 9 αq げ o 芻 ) の 註 釈 「 除 癡 論 」 ( ω 餌 ヨ 巨 o げ m 之 ヨ o ( げ ⇒ 同 ) の 和 訳 を 試 み 、 本 紀 要 第 二 十 七 号 に そ の 第 一 回 分 と し て 、 「 蘊 分 別 註 釈 」 ( 〆 げ p  

丘 げ ゲ

αq ⇔ <

) の 「 経 分 別 註 釈 」 ( も。 三

B

三 餌 げ ゲ 餌 冒 巳 団 9 < 鋤 骨 仁 9 昌 餌 ) 中 か ら 、 「 色 蘊 の 義 釈 」 ( 閑 O 唱 Q 犀 『 『 o コ 餌 げ o 巳 ユ 山 o ・・ 鋤 ) の 部 分 を 訳 出 し 、 掲 載 さ せ て 頂 い た 。 今 回 は 前 回 に 引 続 き 、 「 受 蘊 の 義 釈 」 ( く   詠 旨 鋤 犀 岸

鋤 ロ こ 焦   墨 ) 「 想 蘊 の 義 釈 」 ( ω ⇔ 帥 識 鋤 】 { 犀 げ 鋤 口 α 『 P 旨 一 勉 鎚   の 勉 ) 、 「 行 蘊 の 義 釈 」 ( q。

閃 げ 紳

犀 げ

巳 匹 山   畧 ) 及 び 「 識 蘊 の 義 釈 」 ( < ヨ

9

犀 犀 ゲ 鋤 口

穿

p 巳 匙 匹   °・ 卑 ) の 和 訳

試 訳 の 域 を 出 な い が

を 掲 載 さ せ て 頂 く こ と に し た 。 こ れ に よ り 、 蘊 分 別 註 釈 の 中 、 経 分 別 註 釈 の 和 訳 は 一 応 終 了 し た こ と に な る が 、 紙 数 の 制 限 か ら 「 論 分 別 」 ( 〉 げ 巨

o 巨 ヨ p げ 『 餅 冒 巳

) 及 び 「 問 難 」 ( ℃

9

。 げ 肆 ) に       分 別 論 註 釈 「 除 癡 論 」 ( 和 訳 ) ( 福   田 )

ま で 到 る こ と は 出 来 な か っ た 。 そ れ ら は 後 の 機 会 に 譲 り た い 。   前 回 で も 触 れ た 通 り 、 本 註 釈 書 も 、 他 の 註 釈 書 と 同 様 、 論 本 中 の 重 要 な 文 字 章 句 を 諸 種 の 経 論 等 の 例 を 引 用 し つ つ 註 釈 し て い る が 、 特 に 本 書 で は 、 清 浄 道 論 ( <

σq 帥 ) と 言 句 の 一 致 す る 場 合 が 多 く 見 ら れ 、 今 回 の 訳 出 し た 部 分 に お い て も 、 全 体 を 通 し て 同 論 と 一 致 す る 個 所 が 数

に 亘 っ て い る 。   本 書 の 翻 訳 に 際 し て は 、 本 学 の 先 生 方 に 多 大 の 御 教 示 を 賜 わ っ た が 、 特 に 本 論 中 、 清 浄 道 論 と 一 致 す る 部 分 に つ い て は 、 南 伝 大 蔵 経 に 収 録 さ れ て い る 水 野 弘 元 先 生 の 訳 文 を 参 照 さ せ て 頂 い た 。   尚 、 底 本 は ℃ → ω ( 一 旨 ω 嶂 ) 本 を 使 用 し た 。 〈 〉 は 論 本 の 語 句 で あ り 、 (   ) は 前 後 の 関 係 か ら 推 測 し て 、 意 味 が 通 じ る よ う 訳 者 が 補 っ た も の で あ り ま た 他 の 経 論 か ら の 引 用 文 、 ま た は 内 奪 的 に 一 致 す る も の は 「   」 に 収 め た 。                                   六 五

(2)

分 別 論 註 釈 「 除 癡 論 」 ( 和 訳 ) ( 福   田 )

  受 蘊 の 義 釈 等 に お い て は 以 前 に 説 か れ た と 同 じ も の を 捨                                       ロ エ   て て 、 我 々 は 新 た に 説 明 解 釈 を な す で あ ろ う 。 〈 有 ら ゆ る 受 は V                             り と は 、 四 地 受 を 遍 取 す る 。 ( 楽 受 〉 と は 、 過 去 等 に よ り て 説 明 さ れ た 受 を 自 性 に よ り て 示 す た め に 、 最 初 に 説 か れ た も の で あ る 。 そ こ で 楽 受 は 身 が あ り 、 心 所 が あ る 。 同 様 に 苦 受 は ( 身 が あ り 、 心 所 が あ る ) 。 不 苦 不 楽 ( 受 ) は 、 眼 等 を 浄 身 に 関 し て 法 門 に よ り て 身 が あ り 、 心 所 が あ る 。 そ こ で 身 は 欲 界 で あ る 。 そ の 如 く に 心 所 は 苦 受 で あ る 。 心 所 の 楽 ( 受 ) は 三 地 で あ る 。 不 苦 不

( 受 ) は 四 地 で あ る 。   か の 凡 て の 方 法 に お い て 、 相 続 に よ り 、 刹 那 等 に よ り 過 去 等 の 状 態 は 知 ら る べ き で あ る 。 そ こ で 相 続 に よ り て ( い え ば ) 、 一 路 ・ 一 速 行 ・ 一 等 至 の 完 成 ・ 一 種 類 の 対 境 ( と の ) 結 合 ( に よ る ) 転 起 が 現 在 ( 相 続 ) で あ り 、 そ れ よ り 以 前 は 過 去 ( 相 続 ) で 、 ( そ れ よ り ) 以 後 は 未 来 ( 相 続 ) で あ る 。 刹 那 等 に よ り て ( い え ば ) 刹 那 の 三 が 完 成 し 、 過 去 未 来 、 現 在 に 至 っ て 自 己 の 責 を な し つ つ あ る 受 は 、 現 在 で あ り 、 そ れ よ り 以 前 は 過 去 、 ( そ れ よ り ) 以 後 は 未 来 で あ る 。 そ こ で 刹 那 等 の 状 態 に よ り て 、 過 去 等 の 状 態 に 関 連 し て 、 こ の 義 釈 が な さ れ た と 知 ら る べ き で あ る 。                                   六 六                         ョ     麁 と 細 の 義 釈 に お い て 、 〈 不 善 受 は 〉 と は 種 類 に よ り 麁 と 細                                             ご の 状 態 を 示 す た め に 、 最 初 に 説 か れ た の で あ る 。 〈 苦 受 は

で あ る 〉 と は 、 自 性 に よ り て ( 示 す た め に ) 最 初 に ( 説 か れ             つコ ヒ た の で あ る ) 。 ハ 不 定 中 の 受 は 〉 と は 、 入 に よ り て ( 示 す た め                               へ に   に ) 最 初 に ( 説 か れ た の で あ る ) 。 〈 漏 〉 と は 、 世 闇 出 世 間 に よ り て

と 細 の 状 態 を 示 す た め に 、 最 初 に 説 か れ た の で あ る 。 そ こ で 不 善 は

苦 悩 と 苦 の 異 熟 の た め に

で あ る 。 善 は 苦 悩 な く 、 楽 の 異 熟 の た め に 細 で あ る 。 無 記 は 、 無 能 力 と 無 異 熟 の た め に 細 で あ る 。 善 不 善 は 有 能 力 と 有

熟 の た め に 麁 で あ る 。 無 記 は 、 説 か れ た 方 法 に よ り 細 で あ る 。 苦 は 、 不 可 意 と 苦 の た め に 麁 で あ る 。 楽 は 、 可 意 と 楽 の た め に 細 で あ る 。 不 苦 不 楽 は 善 と 妙 勝 の た め に 細 で あ る 。 楽 苦 は 動 揺 と 頒 満 の た め に 麁 で あ る 。 楽 受 も ま た 、 動 揺 し 遍 満 す る 。 そ の 如 く 苦 受 も ま た ( 動 揺 し 、 遍 満 す る ) 。 楽 の 生 起 し つ つ あ る こ と は 、 全 身 を 震 え さ せ つ つ 、 動 転 さ せ つ つ 、 充 た さ れ つ つ 、 酔 わ さ れ つ つ 、 喜 ば せ つ つ 、 冷 水 の 瓶 よ り 散 水 さ れ つ つ あ る 如 く 生 起 す る 。 苦 の 生 起 し つ つ あ る こ と は 熱 せ ち れ た 鉄 板 の 内 に 入 り つ つ あ る 如 く 、 草

の 外 で 焼 か れ つ つ あ る 如 く 生 起 す る 。 不 苦 不 楽 は 説 か れ た 方 法 に よ り 細 で あ る 。   不 定 巾 の 受 は 、 種 々 の 所 縁 に お い て 混 乱 せ る 状 態 に よ り 麁 で あ る 。 定 中 の 受 は 一 種 の 相 に お い て の み 行 ず る か ら 細 で

(3)

あ る σ 有 漏 は 滑 の 生 起 の 因 に よ り 麁 で あ る 。 漏 の 所 行 な る も の は 、 専 ら

で あ る 。 無 漏 は 、 説 か れ た 異 門 に よ り 細 で あ る 。   そ こ に 、 善 三 法 に お い て 熟 知 す る 者 は 一 人 も な く 、 受 三 法 に お い て ( 熟 知 す る 者 は 一 人 も ) な い 。 彼 は 、 『 自 分 は 善 三

を 護 る 』 と ( い い て ) 受 三 法 を 破 る 。 『 自 分 は 受 ゴ 一 法 を 護 る 』 と ( い い て ) 善 三 法 を 破 る 。 或 る 者 は 『 自 分 は 三 法 を 護 る 』 と ( い い て ) 地 の 内 を 破 り 、 或 る 者 は 破 ら な い 。 何 故 で あ ろ う か 。  

・ 苦 受 は 麁 で あ る 。 不 苦 不 楽 受 は 細 で あ る と 、 受 三 法 に お い て 説 か れ た の で あ る 。 或 る 者 は そ れ を 否 定 し 、 凡 て の 不

不 楽 ( 受 ) は 細 で は な く 、 そ れ は で あ り 不 善 で も あ り 無

で も あ る 。 そ こ で 善 不 善 は 麁 で あ り 、 無 記 は 細 で あ る 。 何 故 で あ ろ う か 。 善 三 法 は 、 三 蔵 聖 典 に 伝 承 さ れ て い る か ら で あ る と 。 か く の 如 く 善 三 法 は 護 ら れ て い る が 受 三 法 は 破 ら れ て い る 。   善 不 善 の 受 は 麁 で あ り 、 無 語 受 は 細 で あ る と 善 三 法 に お い て 説 か れ て い る と こ ろ の も の を 或 る 者 は 否 定 し 、 凡 て の 無 記 ( 受 ) は 細 で は な く 、 そ れ は 楽 で あ り 、 苦 で も あ り 、 不 苦 不 楽 で も あ る 。 そ こ で 苦 楽 は 麁 で あ る 。 不 苦 不 楽 は 細 で あ る 。 何 故 で あ ろ う か 。 受 = 一 法 は 一 一 蔵 聖 典 に 伝 承 さ れ て い る か ら で あ る と 、 か く の 如 く 受 三 法 は 護 ら れ て お り 、 善 三 法 は 破 ら れ 分 別 論 註 釈 「 除 癡 論 」 ( 和 訳 ) ( 福   出 ) て い る 。  

三 法 の 伝 承 さ れ た る と こ ろ で 、 受 三 法 を 見 ず 、 受 三 法 の 伝 承 さ れ た る と こ ろ で 、

三 法 を 見 ず 、 善 三 法 の 相 に よ り 善 等 の 受 三 法 の 相 に よ っ て

等 の 麁 ・ 細 を 説 き つ つ あ る 者 は 破 ら ず と い う 。  

不 善 受 な る も の は 、 麁 で あ る 。 無 記 受 は 細 で あ る と 、 善 三 法 に お い て 説 か れ 、 そ こ で 或 る 者 は 善 な る 出 世 間 の 受 も ま た 同 じ く 麁 で あ る と い う 。 異 熟 乃 至 二 の ( 前 ) 五 識 倶 生 も ま た 同 じ く 、 細 で あ る と い う 。 彼 は か く の 如 き 善 に し て 勝 れ た る 出 世 間 の 受 を 麁 と な し つ つ 、 二 の ( 前 ) 五 識 と 相 応 せ る 無 因 の 劣 っ た 愚 癡 な る

を 細 で あ る と な し つ つ コ ニ 法 を 護 る で あ ろ う 』 と ( い う の ) は 地 の 内 を 破 る こ と で あ る 。 そ れ ぞ れ の 地 に お い て 、 善 を そ れ ぞ れ の 地 の

熟 と 共 に 結 合 し て 説 き つ つ あ る 者 は 、 破 る こ と は な い 。 そ こ で こ の 説 が あ る 。 即 ち 、 欲 界 善 は

で あ る 。 欲 界

熟 は 細 で あ る 。 色 界 ・ 無 色 界 ・ 出 世 間 の 善 は 麁 で あ る 。 色 界 ・ 無 色 界 ・ 出 世 間 の 異 熟 は 細 で あ る と こ の 方 法 に よ り て 説 き つ つ あ る 者 は 破 る こ と は な い と い う 。   ロ ァ     三 蔵 小 竜 長 老 は 、 か く い う . 即 ち 、 不 善 に お い て は 麁 ・ 細 の 性 な る も の は 、 引 き 上 げ ら る べ き で は な い 。 そ れ は 専 ら 麁 な の で あ る 。 出 世 聞 に お い て は 麁 ・ 細 の 性 は 引 き 上 げ ら る べ き で は な い 。 そ れ は 専 ら 細 な の で あ る 。 こ の 説 は 繰 返 し て 三 六 七

(4)

分 別 論 註 釈 「 除 癡 論 」 ( 和 訳 ) ( 福   田 ) 蔵 小 無 畏 長 老 に 語 ら れ た の で あ る 。 か く の 如 く ( 小 竜 ) 長 老 に よ っ て 語 ら れ た の で あ る 、 と 。 三 蔵 小 無 畏 長 老 は い う 。 即 ち 、

正 覚 者 に よ り 阿 毘 達 磨 に 達 し 、 一 、 二 の 句 の 伝 承 さ れ た と こ ろ に 説 を 与 え る べ く 、 相 応 せ る と こ ろ で 説 が 与 え ら れ て い な い と い う こ と は な く 、 説 を な す べ く 、 相 応 せ る と こ ろ で

が な さ れ て い な い と い う こ と は な い 。 こ こ に 『 自 分 は 一 人 の 教 師 で あ る 』 と 伺 察 し つ つ 、 不 善 に お い て 麁 ・ 細 の 性 を 引 き 上 げ つ つ あ る 者 は 後 悔 す る 。 等 正 覚 者 に よ り 出 世 聞 に お け る 麁 ・ 細 の 性 は 引 き 上 げ ら れ た と 。 か く の 如 く い い て 、 こ の 経 を 誦 す の で あ る 。 即 ち 、 大 徳 よ 、 そ こ で こ の 道 は 苦 で あ り 、 遅 通 達 で あ る 。 大 徳 よ 、 こ の 道 は 苦 性 と 遅 性 の 二 に よ っ て 劣 っ た も の で あ る と 話 さ れ る の で あ る 、 と 。 こ こ で 、 世 間 。 出 世 聞 の 混 合 せ る 四 道 が 語 ら れ た の で あ る 。   ハ ビ     〈 あ る い は ま た そ れ ぞ れ の 〉 と は 、 こ こ で 最 下 の 説 が 見 ら る べ き で は な く 、 そ れ ぞ れ に よ っ て 語 ら る べ き で あ. る 。 二 種 の 不

は 、 食 倶 ( 受 ) と 瞋

( 受 ) と で あ る 。 そ こ で 瞋 倶 ( 受 ) は

で あ り 貪 倶 ( 受 ) は 細 で あ る 。

倶 ( 受 ) に も 、 決 定 な る も の と 不 決 定 な る も の と の 二 種 が 存 す る 。 そ こ で 決 定 ( し て 存 す る も の ) は 麁 で あ り 、 不 決 定 な る も の は 細 で あ る 。 決 定 ( し て 存 す る も の の 中 に お い て ) も 劫 住 の も の は 麁 で あ り 劫 住 な ら ざ る も の は 細 で あ る 。 劫 住 者 ( の 中 に お い て ) も 無 行 な る も の は 麁 で あ り 、 有 行 な る も の は 細 で あ る 。 六 八 ( 次 に ) 貪 倶 ( 受 ) に は 、 見 相 応 の も の と 、 見 不 相 応 の も の と の 二 種 が あ る 。 そ こ で 見 相 応 の も の は 麁 で あ り 、 見 不 相 応 の も の は 細 で あ る 。 見 相 応 ( の 中 に お い て ) も 決 定 な る も の は 麁 で あ り 、 不 決 定 な る も の は 細 で あ る 。 か の 無 行 な る も の は 麁 で あ り 、 右 行 な る も の は 細 で あ る 。 総 じ て 不 善 ( 受 ) に 到 っ て 、 多 く 異 熟 を 齎 ら す と こ ろ の も の は

で あ り 少 な く ( 異 熟 を 齎 ら す ) と こ ろ の も の は 細 で あ る 。 善 に 到 っ て 、 少 な く 異 熟 ( を 齎 ら す も の ) は 麁 で あ り 、

く 異 熟 ( を 齎 ら す も の ) は 細 で あ る 。 四 種 の 善 ( 受 ) に お い て 、 欲 界 善 ( 受 ) は 麁 で あ り 色 界 善 ( 受 ) は 細 で あ る 。 か の ( 色 界 善 受 ) が 麁 で あ れ ば 、 無 色 界 善 ( 受 ) は 細 で あ る ∪ か の ( 無 色 界 善 受 ) が 麁 で あ れ ば 、 出 世 間 善 ( 受 ) は 細 で あ る 。 こ れ は ま ず 地 に お け る 、 種 に よ ら ざ る 方 法 で あ る 。   種 に よ り て ( い え ば ) 欲 界 ( 善 受 に ) は 布 施 ・ 戒 ・ 修 所 成 の 三 種 が あ る 。 そ こ で 布 施 所 成 の も の は 麁 で あ る 。 戒 所 成 の も の は 細 で あ る 。 か の ( 戒 所 成 の も の ) が 麁 で あ れ ば 、 修 所 成 の も の は 細 で あ る 。 か の ( 修 所 成 の ) も の ( に ) は 、 二 因 の も の と 、 三 因 の も の と の 二 種 が あ る 。 そ こ で 二 因 の も の は

で あ り 、 三 因 の も の は 細 で あ る 。 三 因 ( 受 に ) は 有 行 ・ 無 行 の 種 に よ る 二 種 が あ る 。 そ こ で ( 三 因 受 に お い て も ) 有 行 な る も の は 麁 で あ り 、 無 行 な る も の は 細 で あ る 。 色 界 ( 善 受 ) に お い て 拡 、 初 禅 善 受 は 麁 で あ る 。 第 二 禅 ( 善

) … …

(5)

乃 至 … … 第 五 禅 善

は 細 で あ る 。 か の ( 第 五 禅 善 受 の ) も の が 麁 で あ れ ば 、 空 無 辺 処 善 受 の も の は 細 で あ る 。 ( 無 色 界 の ) 空 無 辺 処 善

で あ り … … 乃 至 … … 非 想 非 々 想 処 善 受 は 細 で あ る 。 か の ( 非 想 非 々 想 処 善 受 の ) も の が 麁 で あ れ ば 、 観 倶 生 は 細 で あ る 。 か の ( 観 倶 生 の ) も の が

で あ れ ば 、 須 陀 疸

倶 生 の も の は 細 で あ る 。 か の ( 須 陀 沍

倶 生 の ) も の は

で あ り … … 乃 至 … … 阿 羅 漢 道 倶 生 の も の は 細 で あ る 。   四 種 の 異 熟 に お け る 欲 界 異 熟 受 は 麁 で あ る 。 か の ( 欲 界 異 熟 受 の ) も の は 麁 で あ り … … 乃 至 … … 出 世 聞 異 熟 受 は 細 で あ る 。 か く の 如 き は ま ず 種 に よ ら ざ る ( 方 法 な ) の で あ る 。 種 に よ れ ば 、 欲 界 異 熟 は 無 因 で あ り 、 有 因 で あ る 。 有 因 は ま た 二 因 で あ り 、 三 因 で あ る 。 そ こ で 無 因 の も の は 麁 で あ り 、 有 因 の も の は 細 で あ る 。 か の 二 因 の も の は 麁 で あ り 、 三 因 の も の は 細 で あ る 。 そ こ で ま た 有 行 の も の は 麁 で あ り 、 無 行 の も の は 細 で あ る 。 初 禅 異 熟 は 麁 で あ る 。 第 二 禅 … … 乃 至 … … 第 四 禅 異

は 細 で あ る 。 か ( の 第 四 禅 異 熟 ) が 麁 で あ れ ば 、 空 無 辺 処

熟 は 細 で あ る 。 か ( の 空 無 辺 処 異 熟 ) が 麁 で あ れ ば … … 乃 至 … … 非 想 非 々 想 処 異 熟 は 細 で あ る 。 か ( の 非 想 非 々 想 処 異 熟 ) が 麁 で あ れ ば 須 陀 沮 果 受 は 細 で あ る 。 か ( の 須 陀 沮 果 受 ) が 麁 で あ れ ば

含 … … 乃 至 … … 阿 羅 漢 果 受 は 細 で あ る 。         三 唯 作 ( 受 ) に お け る 欲 界 唯 作 受 は 麁 で あ る 。 色 界 唯 作 受 分 別 論 註 釈 「 除 癡 論 」 ( 和 訳 ) ( 福   田 ) は 細 で あ る 。 か ( の 色 界 唯 作

) は 麁 で あ り 、 無 色 界 唯 作 受 は 細 で あ る 。 か く の 如 き が ま

種 に よ ら ざ る ( 方 法 な ) の で あ る 。 種 に よ れ ば 、 無 因 等 に よ り 破 壊 せ る 欲 界 唯

の 無 因 唯 作 の 受 は 麁 で あ り 、 有 因 唯 作 ( 受 ) は 細 で あ る 。 ま た か の 二 因 の も の は 麁 で あ り 、 三 因 の も の は 細 で あ る 。 そ こ で ま た 有 行 な る も の は 麁 で あ り 、 無 行 な る も の は 細 で あ る 。 初 禅 に お け る 唯 作 受 は 麁 で あ り 、 第 二 禅 に お け る ( 唯 作 受 ) は 細 で あ る 。 か ( の 第 二 禅 に お け る 唯 作 受 ) は 麁 で あ り 、

三 禅 に お け る … … 乃 至 … … 第 四 禅 に お け る ( 唯 作 受 ) は 細 で あ る 。 か ( の 第 四 禅 に お け る 唯 作 受 ) は 麁 で あ り 、 空 無 辺 処 唯 作 受 は 細 で あ る 。 か ( の 空 無 辺 処 唯 作 受 ) は 麁 で あ り 識 無 辺 処 … … 乃 至 … … 非 想 非 々 想 処 唯

受 は 細 で あ る 。 麁 な る ( 受 ) は 、 劣 り た る も の で あ る 。 細 な る ( 受 ) は 、 勝 れ た る も の で あ る 。   た    

( 近 の ) 二 法 の 義 釈 に お い て 、 不 善

は 異 分 の 故 に 、 離 れ た る が 故 に 、 善 ・ 無 記 よ り

で あ る 。 こ の 方 法 に よ り て 、 凡 て の 句 に お け る 遠 性 は 知 ら る べ き で あ る 。 若 し 、 不 善

の 受 を 有 す る 者 と 苦 等 の 受 を 有 す る 者 と 、 そ れ ぞ れ 三 人 の

が 一 つ の 臥 床 に 坐 し て い る と す れ ば 、 彼 等 の 受 は 異 分 の 故 に 、 離 れ た る が 故 に 遠 で あ る 。 入

の 受 等 を 有 す る 者 達 に お け る ( 遠 性 ) も ま た 、 こ の 方 法 ( に よ り て 知 ら る べ き ) で あ る 。 不 善 ( 受 ) は 、 同 分 の 故 に 、 似 同 の 故 に 、 不 善 ( 受 ) に 近 し 六 九

(6)

分 別 論 註 釈 「 除 癡 論 」 ( 和 訳 ) ( 福   田 ) と い う こ の 方 法 に よ り て 、 凡 て の 句 に お け る 近 性 は 知 ら る べ き で あ る 。 若 し 、 ま た 不 善 等 の 受 を 有 す る 三 人 の 者 の う ち 、 一 人 は 欲 有 に 、 一 人 は 色 有 に 、 一 人 は 無 色 有 に あ る と き 、 彼 等 の そ の 受 は 同 分 で あ る こ と に よ り 、 似 同 で あ る こ と に よ り 、 近 し と い う 。

等 の 受 を 有 す る 者 に お い て も ( 近 性 は ) こ の 方 法 ( に よ り て

ら る べ き ) で あ る 。   〈 そ れ ぞ れ の 〉 と は 、 こ こ で は 最 下 の 方 法 を 観 る こ と は せ ず 、 そ れ ぞ れ に よ り て 説 か る べ き で あ る 。 説 き つ つ あ る 場 合 に 、 遠 よ り 近 が 引 き 上 げ ら る べ き で は な く 近 よ り 遠 を 引 き 上 げ る べ き で あ る 。 二 種 の 不 善 ( 受 ) は 食 倶 ( 受 ) と 瞋 倶 ( 受 ) で あ る 。 そ こ で 貪 倶 ( 受 ) は 貪 倶 ( 受 ) に 近 し と い い 、 瞋 倶 ( 受 ) に 遠 し と い う 。 瞋 倶 ( 受 ) は 瞋 倶 ( 受 ) に 近 し と い い 、 食 倶 ( 受 ) に 遠 し と い う 。 瞋 倶 ( 受 の 中 に お い て ) も 泱 定 ( し て 存 す る も の ) は 、 決 定 に 近 し と い う 。 か く の 如 く 不 決 定 ( も 同 様 ) で あ る 。   劫 住 の 三 法 の 無 行 ・ 有 行 の 種 を 貪 倶 ( 受 ) 等 に お い て 、 ま た 見 相 応 等 の 種 の 凡 て を 麁 二 法 の 義 釈 に お い て 、 詳 述 せ ら れ た こ と に よ り 、 そ れ に 従 い て 、 そ れ ぞ れ の 部 分 の 受 は 、 そ れ ぞ れ の 部 分 の 受 に 近 く 、 他 の も の は 他 の も の に 遠 し と 知 ら る べ き で あ る と 。   こ れ が 受 蘊 の 義 釈 で あ る 。

七 〇                     バ リ い   想 蘊 の 義 釈 に お い て 〈 有 ら ゆ る 想 は 〉 と は 、 四 地 想 を 遍 取         む   す る 。 〈 眼 触 所 生 の 想 〉 と は 、 過 去 等 に よ り て 説 明 さ れ た 想 を 、 自 性 に よ り て 説 示 す る た め に 最 初 に 説 か れ た も の で あ る 。 そ こ で 眼 触 所 生 に よ り て ( い え ば ) 、 眼 触 に お い て 生 ぜ る を 眼 触 所 生 と い ら 。 残 余 に お い て も 、 ま た こ の 方 法 ( に よ り て 知 ら る べ き ) で あ る 。 こ こ で 最 初 の 五 眼 浄 等 は 基 で あ る 。 意 触 所 生 は 心 基 と 心 基 に あ ら ざ る も の と で あ る 。 凡 て は 四 地 想 で あ る 。                   カ     麁 の 義 釈 に お い て 〈 有 対 触 所 生 〉 と は 有 対 に お い て 眼 浄 等 が 基 を 作 し て 、 有 対 に お い て 色 等 に 関 し て 生 ぜ る 触 が 有 対 触 所 生 で あ る と い う 。 そ れ よ り 、 か ( の

対 ) に お い て 生 ぜ る も の が 、 有 対 触 所 生 で あ る と い う 。 〈 眼 触 所 生 の 想 … … 乃 至 … … 身 触 所 生 の 想 〉 と は 、 ま た か の 基 よ り の 名 称 で あ る 。 〈 色 想 … … 乃 至 … … 触 想 〉 と は 、 ま た か の 所 縁 よ り の 名

で あ る 。 こ れ は 基 と 所

よ り の 名 称 で あ る 。 有 対 は 基 に 依 り て 、 有 対 と 所 縁 に 関 し て 生 ぜ る も の 、 こ れ が 有 対 触 所 生 の 想 と い わ れ た 。   〈 意 触 所 生 〉 と は 、 ま た 異 門 に よ り こ の

称 が あ る 。 眼 識 を 意 と い う 。 そ れ と 共 に 生 ぜ る 触 が 意 触 で あ る と い う 。 か の 意 触 に お い て 、 そ れ よ り 意 触 が 生 ぜ る が 故 に 意 触 所 生 で あ る 。

(7)

そ の 如 く 耳 ・ 鼻 ・ 舌 ・ 身 識 を 意 と い う 。 そ れ と 共 に 生 ぜ る 触 が 意 触 で あ る と い う 。 か の 意 触 に お い て 、 そ れ よ り 意 触 が 生 ぜ る が 故 に 意 触 所 生 で あ る 。   ハ ど   〈 増 語 触 所 生 の 想 〉 と は 、 ま た 異 門 に よ り こ の 名 称 が あ る 。 三 無 色 蘊 は 自 ら 背 後 の 車 と な り て 、 自 ら 倶 生 の 想 に 増 語 触 所 生 の 想 と 名 称 を つ け た 。   非 異 門 に よ れ ば 、 有 対 触 所 生 の 想 は 五 門 の 想 と い う 。 ま た 増 語 触 所 生 の 想 は 意 門 の 想 と い う 。   そ こ で 、 五 門 の 想 が 観 て 知 る こ と が 可 能 で あ ろ う と い う の は 麁 で あ る 。 染 着 し て 、 恋 慕 し つ つ あ る も の を 、 染 着 し て 恋 慕 す る と 、 怒 り て 、 恋 慕 し つ つ あ る も の を 怒 り て 恋 慕 す る と 観 て 知 る の で あ る 。 そ こ で こ れ が 理 由 で あ る 。 即 ち 二 人 の 婦 人 が 坐 し て 糸 を 紡 い で い る 。 二 人 ( の 比 丘 ) が 小 村 落 を 遊 行 し つ つ あ る 時 一 人 が 先 に 来 て 、 一 人 の 婦 人 を 見 た 。 他 の 婦 人 は 、 そ ( の 婦 人 ) に 尋 ね て ( い う に ) 『 こ ( の 比 丘 ) は 何 故 に あ な た を 見 た の で す か 』 と 。 ( こ れ に

し て か の 婦 人 は ) 『 こ の 比 丘 は わ た く し を 異 性 心 に よ っ て 見 た の で は な く 、 若 い 姉 妹 の 想 に よ っ て の み 見 た の で す 』 と 。 ( 一 方 ) 二 人 の 比 丘 が 村 落 に 行 っ て 食 堂 に 坐 し た 時 他 の 比 丘 は 、 か の 比 丘 に 尋 ね て ( い う に ) 『 か の 婦 人 は 汝 に よ り 見 ら れ た か 』 と 。 ( こ れ に 対 し て か の 比 丘 は ) 『 友 よ 、 ( か の 婦 人 は わ れ に よ り ) 見 ら れ た 』 と 。 ( 再 び 問 う て い う に ) 『 如 何 な る 義 に よ 分 別 論 註 釈 「 除 癡 論 」 ( 和 訳 ) ( 福   田 ) り ( 見 ら れ た ) か 』 と 。 ( こ れ に 対 し て か の 比 丘 は ) 『 わ れ の 姉 妹 に 類 似 の も の と し て 、 か ( の 婦 人 ) を 見 た 』 と い っ た 。 か く の 如 く 五 門 の 想 は 、 観 て 知 る こ と が 可 能 で あ る と

ら る べ き で あ る 。 そ れ は 浄 基 で あ る 。 何 が 速 行 転 起 せ る か を 説 明 す る 。   意 門 の 想 は 、 一 臥 床 に 、 一 小 牀 に 坐 し て 、 他 の 思 念 し つ つ あ る こ と 、 思 惟 し つ つ あ る こ と を 如 何 に 思 念 し 、 如 何 に 思

す る か 、 と 問 う て 、 彼 の 言 葉 に よ り て 知 ら る べ き で あ る が 故 に 細 で あ る 。 残 余 の 受 蘊 等 も 同 様 で あ る 。   こ れ が 想 蘊 の 義 釈 で あ る 。

                    お ヒ   行 蘊 の 義 釈 に お い て 〈 有 ら ゆ る 行 は 〉 と は 、 四 地 行 を 遍 取 す る 。 〈 眼 触 所 生 の 思 は 〉 と は 過 去 等 に よ っ て 説 明 さ れ た 行 を 自 性 に よ っ て 示 す た め に 、 最 初 に 説 か れ た も の で あ る 。 〈 眼 触 所 生 V と は 、 最 初 に 説 か れ た 義 で あ る 。 〈 思 〉 と は 、 最 下 の 終 辺 で 勝 行 に よ り て 説 か れ た 。

下 の 終 辺 乃 至 眼 識 と 共 に 聖 典 に 伝 承 さ れ 、 四 行 が 生 起 す る 。 そ れ ら に お い て 思 は 、 精 勤 で あ り 、 努 力 に よ り て 明 ら か と な る 。 そ れ 故 こ れ が 把

さ れ た 。 そ れ に 相 応 せ る 行 は 、 か の 把 握 に よ り 把 握 さ れ て い る 。 こ こ に 最 初 の 五 眼 浄 等 の 基 が あ る 。 意 触 所 生 は 心 基 で あ 七 一

(8)

「 分 別 論 註 釈 「 除 癡 論 」 ( 和 訳 ) ( 福   田 ) り 、 ま た 心 基 で は な い 。 凡 て は 四 地 思 で あ る 。 残 余 の も の は 受 蘊 と 同 様 で あ る 。   こ れ が 行 蘊 の 義 釈 で あ る 。

                      り ね   識 蘊 の 義 釈 に お い て 〈 有 ら ゆ る 識 は 〉 と は 四 地 識 を 遍 取       か ロ す る 。 〈 眼 識 〉 と は 、 過 去

に よ っ て 説 明 さ れ た 識 を 、 自 性 に よ っ て 示 す た め に 最 初 に 説 か れ た も の で あ る 。 そ こ で 限 識 等 は 五 眼 浄 等 の 基 で あ る 。 意 識 は 心 基 で あ り 、 ま た 非 心 基 で あ る 。 凡 て が 四 地 識 で あ る 。 残 余 は 受 蘊 と 同 様 で あ る 。   こ れ が 識 蘊 の 義 釈 で あ る 。   今 五 蘊 に お い て 、 生 起 に よ り 、 前 後 に よ り 、 時

に よ り 、  一 生 ・ 種 々 滅 に よ り 種 々 生 ・ 一 滅 に よ り 、   生 ・ 一 滅 に よ り 、 種 々 生 ・ 種 々 滅 に よ り 、 過 去 ・ 未 来 ・

在 に よ り 、 内 ・ 外 に よ り 、 麁 ・ 細 に よ り 、 劣 ・ 勝 に よ り 遠 ・ 近 に よ り 、 縁 に よ り 、

起 に よ り 、 円 成 に よ り 、 有 為 に よ り と い う 十 六 の 行 相 に よ っ て 、 種 々 な る も の が 知 ら る べ き で あ る 。   そ こ に 二 種 の 生 起 が あ る 。 即 ち 胎 生 者 の 生 起 と 化 生 者 の 生 起 で あ る 、 と 。 そ こ で 胎 生 者 の 生 起 は か く 知 ら る べ き で あ る 。 胎 生 の 有 情 達 の 結 生 の 刹 那 に 五 蘊 は 後 で な く 前 で な く 一 緒 に 出 現 す る 。 そ の 刹 那 に 出 現 せ る 羯 羅 藍 ( 凝 滑 ) と 名 づ け 七 二 ら れ た 色 相 続 は 小 さ く 、 小 さ き 蝿 の 僅 か な 努 力 に よ り て 飲 ま る べ き 量 で あ る と い い 、 更 に ( そ れ に 対 し て 別 の 説 が あ る ) 即 ち 、 そ れ は 極 め て 多 く 繊 細 な 針 の 胡 麻 油 に 投 げ 入 れ て 、 引 き 上 げ た る に よ り 滴 り 落 ち て 、 頂 点 に 残 っ た 点 滴 の 量 で あ る と い わ れ た 。 そ れ を 否 定 し て 、 一 本 の 毛 髪 の 胡

油 よ り 引 き

げ て 得 ら れ た と き 、 か の 滴 り 落 ち て 頂 点 に 残 っ た 量 で あ る と い わ れ た 。   そ れ を 否 定 し て 、 こ の 地 方 の 人 々 の 毛 髪 が 八 種 に 裂 か れ た る 時 、 そ れ よ り 一 の 部 分 の 量 が 北 倶 廬 洲 の 人 々 の 毛 髪 で あ る 。 そ れ の 清 き 胡 麻 油 か ら 揚 げ ら れ 時 、 頂 点 に 残 っ た 点 滴 の 量 で あ る 、 と 。   そ れ を 否 定 し て 、 そ れ は 多 く 、 極 細 毛 な る も の は 細 で あ り 、 そ の 一 本 の 糸 の 清 き 胡 麻 油 に 入 れ て 揚 げ ら れ た 時 、 頂 点 に

っ た 点 滴 の 量 で あ る 、 と い わ れ た 。 か ( の 羯 羅 藍 ) は 、 澄 み 明 浄 に し て 濁 り な く 、 清 浄 に し て 、 清 き 胡 麻 油 の 滴 と 等 し き 色 で あ る 。   こ れ が ( 偈 と し て ) 説 か れ た 。     ま り   「 胡 麻 油 の 滴 の 如 く 、 酥 精 の 如 く 濁 り な く 、   か く 羯 羅 藍 は 色 が 相 似 せ り と 説 か れ た り 、 と 。 」             お り                                               お ワ か く の 如 く 小 色 相 続 に 三 相 続 が 初 め に あ る 。 即 ち 、 基 十 法 、 ハ ハ ね             ぬ                                     身 十 法 、 女 性 の 女 根 に よ る 、 男 性 の 男 根 に よ る 性 十 法 で あ る と 。 そ こ で 基 色 そ の 所 依 た る 四 大 種 、 そ れ に 依 止 せ る 色 ・

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香 ・ 味 ・ 食 素 、 命 根 と こ れ を 基 十 法 と 名 づ け る 。 身 浄 そ の 所 依 た る 四 大 種 、 そ れ に 依 止 せ る 色 ・ 香 ・ 味 ・ 食 素 、 命 根 と こ れ を 身 十 法 と 名 づ け る 。 女 の 女 性 、 男 の 男 性 、 そ の 所 依 た る 四 大 種 、 そ れ に 依 止 せ る 色 ・ 香 ・ 味 ・ 食 素 、 命 根 と こ れ を

十 法 と 名 づ け る 。   か く の 如 く 胎 生 者 達 の 結 生 に お い て 、 高 貴 の 限 定 に よ り 正 に 三 十 の 業 生 色 が 色 蘊 で あ る 。 結 生 心 に よ り 倶 に 生 ぜ る 受 は 受 蘊 で あ り 、 ( 倶 に 生 ぜ る ) 想 は 想 蘊 で あ り ( 倶 に 生 ぜ る ) 行 は 行 蘊 で あ る 。 結 生 心 は 識 蘊 で あ る と 、 か く の 如 く 胎 生 者 達 の 結 生 の 刹 那 に は 、 五 蘊 が 完 成 し て い る 。   若 し 中 性 の 結 生 で あ れ ば 、 性 十 法 は 消 失 す る 。 二 の 十 法 に よ り 正 二 十 の 業 生 色 が 色 蘊 と 名 づ け ら れ る 。 受 蘊 等 は 説 か れ た 方 法 ( で 明 か ) で あ る 、 と 。 か く の 如 く 胎 生 者 達 の 結 生 の 刹 那 に お い て 、 五 蘊 は 完 成 し て い る 。   こ の 処 に お い て 、 三 等 起 の 系 統 が 説 か る べ き で あ ろ う 。 そ れ を 説 か ず し て 、 化 生 の 生 起 な る も の が 示 さ れ た の で あ る 。 化 生 者 達 の 完 全 な 処 の 結 生 の 刹 那 に 、 下 に 説 か れ た 三 ( 法 ) 、 眼 ・ 耳 ・ 鼻 ・ 舌 十 法 と 七 色 相 続 が 初 め に 明 ら か に な る 。 そ こ で 眼 十 法 等 は 身 十 法 と 同 様 で あ る 。 中 性 の 性 十 法 は な い 。   か く の 如 く 、 完 全 な 処 の 化 生 有 情 の 正 七 十 と 、 正 六 十 の 業 生 色 は 色 蘊 と 名 づ け る 。 受

等 は 説 か れ た 方 法 で ( 明 ら か で あ り ) 、 か く の 如 く 、 化 生 有 情 達 の 結 生 の 刹 那 に お い て 、 五 分 別 論 註 釈 「 除 癡 論 」 ( 和 訳 ) ( 福   田 ) 蘊 が 完 成 し て い る 。 こ れ が 化 生 有 情 の 生 起 と い う 。 か く の 如 く 、 ま ず 五 蘊 が 生 起 せ る こ と よ り 知 ら る べ き で あ る 。   前 後 よ り と は 、 か く の 如 き 胎 生 有 情 達 の 後 で な く 前 で な く 生 起 せ る 五 蘊 に お い て 、 如 何 な る 色 が 最 初 の 色 を 等 起 せ し め る か 、 或 は 無 色 を ( 等 起 せ し め る ) か 。 色 は 色 を こ そ 等 起 せ し め 無 色 を ( 等 起 せ し め ) な い 。 何 故 で あ ろ う か 。 結 生 心 の 色 を 生 起 し な い が た め に 。 一 切 有 情 の 結 生 心 と 、 漏 尽 者 の 死 心 と 、 二 の ( 前 ) 五 識 と 四 無 色 ( 界 ) 異 熟 と の 十 六 心 は 、 色 を 等 起 せ し め な い 。 そ こ で 結 生 心 は ま ず 基 の 力 弱 き た め 停 住 せ ざ る た め 、 縁 の 不 全 の た め 外 来 性 の た め 色 を

起 せ し め な い 。 そ こ で 倶 生 の 基 は 、 生 の 刹 那 に 力 が 弱 い と い う の で 基 の 力 弱 き た め 等 起 せ し め な い 。 断 涯 に 落 ち つ つ あ る 者 が 、 他 の 人 の 依 止 と な り 得 な い 如 く 、 そ の 如 く 業 が 急 速 に 捨 て ら れ た る た め 断 涯 に 落 ち つ つ あ る 者 の 如 く 静 止 し な い 。 か く 業 が 急 速 に 捨 て ら れ 静 止 せ ざ る た め に 、 色 を

起 せ し め な い 。 結 生 心 は 基 と 共 に 後 で な く 前 で な く 生 起 せ る も の で 、 か の 基 は 前 生 と な っ て 、 縁 と な る こ と は 出 来 な い 。 若 し ( 縁 と な る こ と が ) 可 能 で あ ろ う な ら ば 、 色 を 等 起 せ し め る で あ ろ う 。   基 が 前 生 と な り 、 縁 と な る な ら ば 、 系 統 が 結 ば れ る と こ ろ で 、 心 は 身 分 よ り 欠 失 せ ず 、 色 を 等 起 せ し め る 。 苦 し 心 が 住 の 刹 那 に 、 ま た

の 刹 那 に 色 を 等 起 せ し め る で あ ろ う な ら 七 三

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分 別 論 註 釈 「 除 凝 論 」 ( 和 訳 ) ( 福   田 ) ば 、 結 生 心 は 色 を 等 起 せ し め る で あ ろ う 。 心 は か の 二 の 刹 那 に 、 色 を 等 起 せ し め な い 。 地 よ り 生 じ つ つ あ る 茸 と 芽 が 塵 土 の 砕 末 を 持 ち て 生 ず る 如 く 、 か く 心 は 前 生 の 基 に 依 っ て 生 起 せ る 刹 那 に 八 色 を 取 り て 生 ず る 。 結 生 の 刹 那 に 基 は 前 生 と な り 、 縁 と な り 得 な い と い う 助 縁 の 不 全 性 に よ り 、 結 生 心 は 色 を 等 起 せ し め な い 。   外 来 の 人 が 以 前 に 来 た ら ざ る 地 方 に 行 き 、 他 の 人 達 に 『 友 よ 来 た れ 、 汝 達 に 村 内 で 飲 食 物 や 香 や 華 髴 を 与 え る で あ ろ う 』 と 自 ら の 非 境 の た め 、 供 物 の 少 な き た め い う こ と が 出 来 ざ る 如 く 、 そ の 如 く 結 生 心 は 外 来 の も の で 、 自 ら 外 来 性 に よ り 色 を

起 せ し め な い 。   ま た 正 三 十 の 業 生 色 は 、 心 等 起 色 の 住 を 取 り て 侘 立 せ る の で 、 結 生 心 は 色 を 等 起 せ し め な い 。   漏 尽 者 の 死 心 は 、 輪 廻 の 根 の 消 滅 せ る た め 色 を 等 起 せ し め な い 。 か の ( 漏 尽 者 の ) 凡 て の 有 に お け る 輪 廻 の 根 が 寂

し つ つ あ り 、 再 生 の 不 可 能 な る た め 、 再 生 の 系 譜 な る も の は 存 在 し な い 。 須 陀 濱 の 七 有 を 除 い て 、 第 八 ( の 有 ) に お け る 輪 廻 の 根 が 寂 滅 し つ つ あ り 、 そ れ 故 か の 死 心 は 七 有 に お い て 色 を 等 起 せ し め 、 斯 陀 含 の 二 ( 有 ) に お い て ( 色 を 等 起 せ し め ) 、 阿 那 含 の 一 ( 有 ) に お い て ( 色 を 等 起 せ し め ) 、 漏 尽 者 の 凡 て の 有 に お い て 、 輪 廻 の 根 の 寂 滅 し つ つ あ る た め ( 色 を )

起 せ し め な い の で あ る 。 七 四   二 の ( 前 ) 五 識 に お い て 、 禅 支 は 存 在 せ

、 道 支 は 存 在 せ ず 因 は 存 在 し な い か ら 心 支 は 力 弱 く 、 心 支 の 力 弱 き た め か の 色 を 等 起 せ し め な い 。   四 無 色 ( 界 ) 異 熟 は 、 そ の 有 に お い て 、 色 の 不 存 在 の た め に 色 を 等 起 せ し め な い 。 そ れ は 不 完 全 で あ る か ら 、 他 の か の 有 に お い て 、 八 欲 界 善 、 十 不 善 、 九 唯 心 四 無 色 善 四 無 色 唯 作 一. 一 道 心 四 果 心 の 四 十 二 心 が 生 起 し 、 そ こ で 色 の 不 存 在 の た め に 、 色 を 等 起 せ し め な い 。   か く の 如 く 結 生 心 は 色 を 等 起 せ し め な い 。 時 節 は 第 一 の 色 を 等 起 せ し め る 。 こ の 時 節 と は 如 何 な る も の で あ ろ う か 。 結 生 の 刹 那 に 生 起 せ る 正 三 十 の 業 生 色 の 内 部 の 火 界 で あ る 。 そ れ は 住 に 達 し て 八 色 を 等 起 せ し め る 。 時 節 な る も の は こ れ 徐 緩 の

で あ る 。 心 は 急 速 な る 滅 で あ る 。 そ れ が 持 続 し つ つ あ る 時 に 、 正 に 十 六 心 が 生 起 し て 滅 す る 。 そ れ ら に お け る 結 生 に 直 ち に 引 続 く 第 一 有 分 心 は 、 生 起 の 刹 那 に 八 色 を

起 せ し め る 。 声 の 生 起 の 時 に な る な ら ば そ の 時 に は 時 節 心 は 声 九 法 な る も の を 等 起 せ し め る で あ ろ う 。 段 食 は 住 に 達 し て 八 色 を 等 起 せ し あ る 。 段 食 は 何 処 よ り あ る の で あ ろ う か 。 ( 段 食 は ) 母 よ り ( あ る ) 。 こ れ が ( 偈 と し て ) ま た 説 か れ る 。 即 ち 、     な ロ   「 彼 の 母 が 食 う と こ ろ の 食 物 や 飲 物 や 食 事 に よ り て 、   か の 母 胎 に 在 り し 者 は 其 処 に て ( 生 命 を ) 維 持 す と 。 」

(11)

か く の 如 く 、 母 胎 に 在 り し 子 は 母 の 食 せ る 食 物 や 飲 物 や 食 素 に よ り 生 存 す る 。 か ( の 食 素 ) は 住 に 達 し て 八 色 を 等 起 せ し め る 。 か の 食 素 は 粗 で あ り 基 は 細 で あ れ ば 、 ( そ れ は ) そ こ で 如 何 に 住 立 す る の で あ る か 。 ま ず 第 } に は 住 立 せ ず 、 一 ま た は こ の 七 日 に 達 せ る 時 住 立 す る 。 そ れ よ り 前 に 住 立 せ よ 、 後 に ( も 住 立 せ よ ) 、 母 よ り 食 せ ら れ た 食 物 や 飲 物 や 食 素 が 子 の 身 体 に 住 立 す る 時 、 そ の 時 に 八 色 を 等 起 せ し め る 。   化 生 ( 有

) の 自 然 に 用 意 さ れ た 瞰 食 ・ 軟 食 の 存 在 す る 処 に 発 生 せ る 時 そ れ ら を 取 り て 食 す る た め に 、 住 に 達 し て 食 素 は 色 を 等

せ し め る 。 或 る 者 が

物 や 飲 物 の 無 き 空 閑 処 に 生 ず る と ( そ こ に は ) 大 飢 餓 が あ り 、 自 か ら 舌 に 唾 液 を 出 し て 燕 下 す る 。 そ こ で そ の 住 に 達 し た 食 素 は 色 を 等 起 せ し め る 。   か く の 如 く 二 十 五 の 部 分 に お け る 火 界 と 段

の 二 色 は 色 を 等 起 せ し め る 。 無 色 ( 界 ) に お け る 心 と 業 思 の 二 法 は 、 色 を 等 起 せ し め る 。 そ こ で 色 は 生 の 刹 那 と 壊 の 刹 那 に お い て は 力 弱 く 、 住 の 刹 那 に お い て は 力 強 き た め に 、 住 の 刹 那 に 色 を

起 せ し め る 。 心 は 住 の 刹 那 と 壊 の 刹 那 に 力 弱 く 生 の 刹 那 に こ そ 力 強 き た め に 、 生 の 刹 那 に こ そ 色 を 等 起 せ し め る 。 滅 せ る 業 思 は 縁 で あ る 。 十 万 倶 胝 劫 の 始 ま り の 過 去 に お い て 遂

せ る 業 は 現 在 の 縁 で あ る 。 現 在 遂 行 せ る ( 業 ) は 十 万 倶 胝 劫 の 終 末 の 未 来 に お け る 縁 で あ る と か く の 如 く 前 後 よ り 知 分 別 論 註 釈 「 除 癡 論 」 〔 和 訳 ) ( 福   田 ) ら る べ き で あ る 。   時 限 よ り ( い え ぱ ) 、 色 は 短 時 間 住 立 す る が 、 無 色 は ど れ 程 ( 住 立 す る ) か 。 色 は 重 き 変 化 で 徐 緩 な る 滅 で あ り 、 無 色                             へ の り は 軽 き 変 化 で 急 速 な る 滅 で あ る 。 色 が 存 続 し つ つ あ る 時 十 六 心 が 生 じ て 滅 す る 。 そ れ は 第 十 七 心 と 共 に 滅 す る 。 人 が 『 果 実 を 落 そ う 』 と ( い っ て ) 棍 棒 に よ り 木 の 枝 を

つ で あ ろ う な ら ば 、 果 実 と

は 一 刹 那 に 茎 よ り 落 下 す る で あ ろ う 。 そ こ で 果 実 は 自 か ら 重 き た め に 最 初 に 地 面 に 落 下 す る 。 葉 は 軽 き た め に 後 に ( 落 下 す る ) 。 か く の 如 く 棍 棒 の 打

に よ り

と 果

が 一 刹 那 に 茎 よ り 落 下 せ る 時 の 如 く 結 生 の 刹 那 に 色 と 無 色 の 諸 法 の 一 刹 那 に 出 現 す る 。 果 実 の 重 き た め に よ り 初 め に 地 面 に 落 下 す る こ と の 如 く 、 色 が 存 続 し つ つ あ る 時 に 、 十 六 心 の 生 じ て 滅 す る 。 葉 の 軽 き た め に 後 に 地 面 に 落 下 す る こ と の 如 く 、 色 の 第 十 七 心 と 共 に 滅 す る 。 そ こ で た と い 色 が 徐 緩 の 滅 で あ り 、 重 き 変 化 の も の で あ り ま た 心 は 急 速 な る 滅 で あ り 軽 き 変 化 の も の で あ っ て も 、 色 は 無 色 を 、 無 色 は 色 を 離 れ て 転 起 す る こ と は 不 可 能 で あ る 。 二 の 一 量 ( と な り て ) 転 起 す る 。   そ こ で こ れ が 譬 喩 で あ る 。 即 ち 一 人 は 矮 小 な 足 の 者 で あ り 、 一 人 は 長 き 足 の 者 で あ る 。 彼 等 が

を 一 縮 に 行 き つ つ あ る 時 に 、 長 き 足 の 者 は 一 歩 で 近 づ く 聞 、 そ の 間 に 他 方 ( の 矮 小 な 足 の 者 ) は 一 歩 ず つ 近 づ い て 十 六 歩 で 行 く 。 長 き 足 の 者 七 五

(12)

分 別 論 註 釈 「 除 癡 論 」 ( 和 訳 ) ( 福   田 ) は 矮 小 な 足 の 者 の 十 六 歩 の 時 に 、 自 か ら の 足 を 引 き 摺 り 、 引 き 上 げ て 一 歩 を な す 。 か く 一 人 は ( 他 の ) 一 入 を 超 え 過 ぎ る こ と は 不 可 能 で あ る 。 二 ( 人 ) の 行 く こ と は 一 量 と し て あ っ て 、 か く の 如 く 結 果 は 、 こ れ が 見 ち る べ き で あ る 。 矮 小 な 足 の 人 の 如 き は 無 色 で あ る 。 長 き 足 の 人 の 如 き は 色 で あ る 。 長 き 足 の 者 の 一 歩 を 歩 む 時 に 、 他 の ( 足 の 短 き 者 の ) 十 六 歩 を 歩 む こ と の 如 く 色 の 持 続 し つ つ あ る 時 に 、

色 法 に お い て 十 六 心 の 生 起 し て 滅 す る 。 二 人 の ( う ち )

小 の 足 の 人 の 十 六 歩 に お い て 他 の ( 長 き 足 の 者 の ) 自 か ら の 足 を 引 き 摺 り 、 引 き 上 げ て 一 歩 を な す 如 く 、 色 の 第 十 七 心 と 倶 に 滅 す る こ と で あ る 。 二 人 の 相 互 に 離 れ ず 、 一 量 に よ り て 行 く こ と の 如 く 無 色 の 色 を 色 の 無 色 を 離 れ ず 一 量 に よ り て 転 起 す る こ と で あ る 。 か く の 如 く 、 時

に よ り て 知 ら る べ き で あ る 。   一 生 ・ 種 々 滅 に よ り て と は 、 こ の 最 後 の 業 生 を お い て 説 明 さ る べ き で あ る 。 第 一 結 生 心 、 第 二 有 分 第 三 有 分 … …

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至 … … 第 十 六 有 分 で あ る 。 そ れ ら に お い て 各 自 に 生 ・ 住 ∴ 滅 に よ る 夫 々 三 刹 那 が あ る 。 そ こ で 銘 々 の 心 の 夫 々 三 刹 那 に お い て 、 夫 々 正 一 二 十 の 業 生 色 が 生 起 す る 。 そ れ ら に お い て 結 生 心 の 生 の 刹 那 に 生 起 せ る 業 生 色 は 、 第 十 七 の 有 分 心 の 生 の 刹 那 に こ そ 滅 す る 。 住 の 刹 那 に 生 起 せ る ( 業 生 色 ) は 住 の 刹 那 に こ そ ( 滅 し ) 、 滅 の 刹 那 に 生 起 せ る ( 業 生 色 ) は 、 滅 の 刹 那 に こ そ 滅 す る 。 か く の 如 く 第 二 有 分 心 を 最 初 と し て 、 夫 々 七 六 自 か ら 第 十 七 心 と 結 合 さ せ て 方 法 が 導 か る べ き で あ る 。 か く 、 十 六 の 三 聚 四 十 八 が あ る の で あ る 。 こ れ が 四 十 八 業 生 色 の 系 統 と い う も の で あ る 。 か れ は 、 こ の 夜 に ま た 昼 に 、 瞰 食 を 食 し つ つ あ る 者 達 に 、 ま た 軟 食 を 食 し つ つ あ る 者 達 に 、 ま た 眠 れ る 者 達 に 、 ま た 放 逸 な る 者 達 に 河 の 流 れ の 如 く 一 向 に 転 起 す る 。 か く の 如 く 、 一 生 ・ 種 々 滅 は 知 ら る べ き で あ る 。   種 々 生 ・ 一 滅 は 、 最 後 の 業 生 に よ っ て 説 明 さ る べ き で あ る 。 そ こ で 寿 行 の 終 末 に お い て 、 十 六 心 の 順 番 に あ る 時 、

の 十 六 後 の 十 六 の 二 を 一 緒 に 結 合 す べ き で あ る 。 前 の 十 六 に お い て 最 初 心 の 生 の

那 に 等 起 せ る 正 三 十 の 業 生 色 は 後 の 十 六 に お い て 、 最 初 心 の 生 の 刹 那 に こ そ 滅 す る 。 住 の 刹 那 に お い て 等 起 せ る も の は 、 か の 住 の 刹 那 に 、 滅 の 刹 那 に 等 起 せ る も の は 、 そ の 滅 の 刹 那 に こ そ 滅 す る 。 前 の 十 六 に お い て 第 二 心 の … … 乃 至 … … 第 十 六 心 の 生 の 刹 那 に 等 起 せ る 正 三 十 の 業 生 色 は 死 心 の 生 の 刹 那 に こ そ 滅 す る 。 そ の 住 の 刹 那 に お い て 等 起 せ る も の は 死 心 の 住 の 刹 那 に 、 滅 の 刹 那 に 等 起 せ る も の は 死 心 の 滅 の 刹 那 に 滅 す る 。 そ れ 以 後 は 、 業 生 色 の 系 統 は 転 起 し な い 。 若 し 転 起 す る で あ ろ う な ら ば 、 有

等 の 不 尽 不 滅 不 老 、 不 死 な る も の が あ る で あ ろ う 。   こ こ で 、 こ れ が 第 十 七 の 有 分 心 の 生 の 刹 那 に 滅 す る と い う 最 初 の 方 法 に よ り 、 一 心 の 住 の 刹 那 に お い て 生 ぜ る 色 は 、 他 の 生 の 刹 那 に お い て 滅 す る と 註 釈 書 に 到 っ た 為 に 説 か れ た と

(13)

                  ハ ぎ こ ろ の も の 、 そ れ が 「 身 行 が 滅 す る と こ ろ の 者 の 、 そ の 者 の 心 行 は

る の で あ る か 、 と 問 わ れ た も の 」 は 、 こ の 聖 典 に よ り 妨 げ ら れ る 。 何 故 で あ ろ う か 。 身 行 は 身 等 起 と 出 入 息 で あ る 。 心

起 色 は 心 生 の 刹 那 に お い て 生 じ 、 他 の 十 六 心 の 生 ず る

、 そ の 間 住 立 す る 。 そ の 十 六 ( 心 ) の 総 て の 最 後 の も の と 共 に 滅 す る 。 か く 心 と 共 に 生 じ る と こ ろ の も の は 、 そ れ 以 後

七 ( 心 ) と 共 に 滅 す る が 、 如 何 な る 心 の 生 の 刹 那 と 住 の 刹 那 に お い て 滅 せ ず 、 住 の 刹 那 と 滅 の 刹 那 に お い て 生 ず る か 。 こ れ が 心 等 起 色 の 法 性 で あ る と 決 定 し て 、 心 行 と 共 に 一 刹 那 に

す る が 故 に 「 問 わ れ た 」 と い わ れ た 。 こ れ が 心

起 の 刹 那 の 決 定 と い わ れ 、 ま た こ れ が 業 等 の 等 起 の 刹 那 の 決 定 で あ る と こ ろ の も の な る が 故 に 、 結 生 心 と 共 に 生 ぜ る 業 生 色 は そ れ 以

第 十 七 ( 心 ) と 共 に 滅 す る 。 結 生 心 の 住 の 刹 那 に 生 ぜ る ( 業 生 色 ) は 第 十 八 ( 心 ) の 生 の 刹 那 に 滅 す る 。 結 生 心 の

の 刹 那 に 生 ぜ る ( 業 生 色 ) は 、 第 十 八 ( 心 ) の 住 の 刹 那 に 滅 す る と 、 こ の 方 法 に よ り こ こ に 解 説 が な さ る べ き で あ る 。   こ れ よ り 後 に 時 節 等 起 の 系 統 が

立 し 、 除 去 し 、 破 壊 し て 転 起 さ る べ き で あ る 。 か く の 如 く 種 々 生 一 滅 な る こ と が 知 ら る べ き で あ る 。   一 生 一 滅 に よ り と は 、 色 が 色 と 共 に 一 生 で あ り 、 一 滅 で あ り 、 無 色 は 無 色 と 共 に 一 生 で あ り 、 】 滅 で あ る 。 か く の 如 く 分 別 論 註 釈 「 除 癡 論 」 ( 和 訳 ) ( 福   田 ) 一 生 一 滅 な る こ と が 知 ら る べ き で あ る 。   種 々 生 ・ 種 々 滅 な る こ と は 、 四 相 続 色 に よ り 説 明 さ る べ き                 か で あ る 。 即 ち 、 こ の 足 蹠 よ り 上 、 髪 の 頂 端 よ り 下 、 皮 膚 に 囲 ま れ た る 身

の 、 夫 々 の と こ ろ に 四 相 続 色 は 堅 肉 の 聚 の 存 在 と し て 転 起 す る 。 か く の 如 く 、 か の 転 じ つ つ あ る も の の 、   生 等 な る も の は 観 察 さ る べ き で は な い 。 白 蟻 の 列 、 ま た は 蟻 の 列 が 一 本 の 革 紐 の 如 く 観 察 さ れ つ つ あ る が 、 然 し 一 本 の

紐 で は な い 。 ま た 他 の 頭 の 近 く に 他 の 頭 ま た

の 近 く に 他 の 頭 ま た 腹 ま た 両 足 が 、 ま た 他 の 腹 近 く に 他 の

ま た 腹 ま た 両

が 、 他 の 足 の 近 く に 他 の 頭 ま た

ま た 両 足 が あ り そ の 如 く 四 相 続 色 の 他 の 生 の 刹 那 に 他 の 生 が あ り 、 ま た 住 が ( あ り ) 、 ま た 滅 が ( あ る ) 。 他 の 住 の 刹 那 に 他 の 生 が あ り 、 ま た

が ( あ り ) 、 ま た

が ( あ る ) 。 他 の 滅 の 刹 那 に 他 の 生 が あ り 、 ま た 住 が ( あ り ) 、 滅 が ( あ る ) 。 か く の 如 く こ こ に 種 々 生 種 々 滅 な る こ と が 知 ら る べ き で あ る 。   過 去 等 遠 二 法 の 終 末 が 聖 典 に 伝 え ら れ て い る 。 縁

起 は   ヘ ウ 「 業 生 で あ り 、 業 縁 で あ り 、 業 縁 時 節

起 で あ る 」 と 初 め の 方 法 に よ り 、 下 に 説 か れ て い る 。   五 と は 蘊 が 完 全 な る も の で あ り 、 不 完 全 な る も の で は な い 。 為 作 せ る も の で あ り 為 作 さ れ ざ る も の で は な い 。 ま た 完 全 な る も の で あ る 。 諸 自 性 法 に お け る 浬 槃 は 、 一 は 非 円 成 で あ り 不 完 全 の も の で あ る 。 滅 尽 定 は 如 何 な る

の 施 設 で あ 七 七

(14)

分 別 論 註 釈 「 除 癡 論 」 ( 和 訳 ) ( 福   円 ) る か 。 滅 尽 定 は 世 間 ・ 出 陸 悶 で あ る と は 、

作 せ る も の で あ り 、 為 作 せ る も の と は 円 成 せ る も の で あ り 円 成 せ る も の と は 転 ぜ ら る べ き も の で は な い 。 完 成 せ る も の で あ る と は 到 達 し つ つ あ る も の に よ り て 到 達 せ ら る べ き で あ る が 故 に 。 そ の 如 き が 名 の 施 設 で あ る 。 そ れ は 世 間 等 の 種 を 得 ず 。 完 全 で あ る と は 、 不 完 全 な ら ざ る も の で あ る 。 名 の 把 持 を 取 り つ つ あ る 者 は 取 る と 。 か く の 如 く 種 々 に よ り て 蘊 を 知 り て 、 再 び そ れ ら に お い て ( か く 説 か れ る ) 、       の レ   「 諸 蘊 に 関 す る 種 々 の 知 ( を 得 ん ) が 為 に 、 順 序 よ り ま た   差 別 よ り 不 増 減 よ り 及 び ま た

喩 よ り 、   ま た 二 種 の 所 見 よ り 、 か く の 如 く 見 つ つ あ る 者 の 義 の 成 就   よ り 、   決 定 説 が 正 し く 分 別 者 に よ り て 識 ら る べ し 。 」   そ こ で 順 序 よ り と は 、 こ こ に 生 起 の 順 序 、 捨 断 の 順 序 、 行 道 の 順 序 、 地 の 順 序 、 説 示 の

序 と い う 多 種 の 順 序 が あ る 。           の ヒ そ こ で 「 最 初 に 羯 羅 藍 ( 凝 滑 ) が あ る 。 羯 羅 藍 よ り 頗 部 曇 ( 胞 )                                          む   と な る 」 と い う が 如 き は 、 生 起 の 順 序 で あ る 。 「 見 に よ り て 捨 断 せ ら る べ き 法 が あ り 修 に よ り て 捨 断 せ ら る べ き 法 が あ る 」                                   へ ぬ   と い う が 如 き は 、 捨 断 の 順 序 で あ る 。 「 戒 清 浄 … … 心 清 浄 」 と い う が 如 き は 、 行 道 の

序 で あ る 。 「 欲 界 、 色 界 」 と い う が 如 き は 、 地 の

序 で あ る 。 「 四 念 処 、 四 正 勤 」 又 は 「 施 設 、 戒

」 と い う が 如 き は 、 説 示 の 順 序 で あ る 。 そ れ 等 の 中 、 こ 七 八 こ で は 先 づ 生 起 の

序 は 適 し な い 。 ( 何 是 な ら )

羅 藍 等 の 如 く 、 諸 蘊 の 前 後 確 定 に ょ り 、 生 起 す る こ と が な い 為 に 。

断 の 順 序 も ( 適 し ) な い 。 ( 何 是 な ら ) 善 ・ 無 記 の 捨 断 せ ら る べ き で な い が

に 。 行 道 の 順 序 も ( 適 し ) な い 。 ( 何 是 な ら ) 不 善 の 行 道 せ ら る べ き で な い が 為 に 。 地 の

序 も ( 適 し ) な い 。 ( 何 是 な ら ) 受 等 の 四 地 に 摂 せ ら れ る が 為 に 。   た だ ( 今 の 場 合 は )

尓 の

序 の み が 適 す る 。 世 尊 は ( 五 蘊 を ) 区 分 す る こ と な く 五 蘊 に お い て 我 執 に 陳 し た る 化 導 せ ら る べ き 人 々 に ( 五 蘊 の ) 集 団 の 簡 別 を 示 す こ と に よ り 、 ( 彼 等 を ) 我 執 よ り 脱 せ し め ん と 欲 し 、 ( 彼 等 を ) 利 益 せ し め ん と 欲 し 、 そ ( れ そ れ ) の 人 々 の 理 解 し や す き た め に 、 眼 等 の 対 象 た る 麁 な る 色 蘊 を 最 初 に 説 示 し 給 う た 。 そ れ よ り 好 ・ 不 好 の 色 を 覚 受 す る 受 を ( 説 き 給 う た 。 そ れ よ り ) 覚 受 す る も の を 想 念 す る が 故 に 、 か く 受 の 対 象 の 行 相 を 把 え る 想 を ( 説 き 給 う た 。 そ れ よ り ) 想 に よ り て 行 作 す る 行 を ( 説 き 給 う た 。 そ れ よ り ) そ れ ら 受 ( 想 行 ) 等 の 依 止 に し て 且 つ ( そ れ ら の ) 主 と な る 識 を ( 説 き 給 う た ) 。 か く の 如 く 先 づ 順 序 よ り の 決 定 説 が 識 ら る べ き で あ る 。   差 別 よ り と は 、 蘊 と 取 蘊 と の 差 別 か ら で あ る 。 そ れ ら の 差 別 と は 誰 か 。 先 づ 蘊 は 差 別 せ ず し て 説 か れ 取 蘊 は 有 漏 ・ 当                                         ハ お ら 取 の 状 態 と し て 差 別 し て ( 説 か れ た ) 。 所 謂 「 諸 比 丘 よ 我 は こ れ ら 五 蘊 と 五 取 蘊 と を 説 く で あ ろ う 。 そ れ を 聴 け 。 諸 比

(15)

丘 よ 、 五 蘊 と は 云 何 。 諸 比 丘 よ 、 あ ら ゆ る 過 去 ・ 未 来 ・ 現 在 … … 乃 至 … … 近 な る と こ ろ の も の 、 こ れ を あ ら ゆ る 行 の … … 乃 至 … … あ ら ゆ る 識 の … … 乃 至 … … 近 な る と こ ろ の も の 、 諸 比 丘 よ 、 こ れ を 識 蘊 と い う 。 諸 比 丘 よ 、 こ れ ら を 五 蘊 と い う 。 ( 次 に ) 諸 比 丘 よ 、 五 取 蘊 と は 云 何 。 諸 比 丘 よ 、 あ ら ゆ る 色 の … … 乃 至 … … 近 に し て 有 漏 ・ 当 取 な る と こ ろ の も の 、 諸 比 丘 よ 、 こ れ を 色 取 蘊 と い う 。 あ ら ゆ る 受 の … … 乃 至 … … あ ら ゆ る 識 の … … 乃 至 … … 近 に し て 有 漏 ・ 当 取 な る こ ろ の も の 、 こ れ を

取 蘊 と い う 。 諸 比 丘 よ こ れ ら を 五 取 蘊 と い う 。 こ の 中 受 等 に は 無 漏 な る も の と ま た 有 漏 な る も の が あ る が 色 は そ の 如 く で は な い 。 た だ そ ( の 色 ) は 聚 の 義 に よ っ て 蘊 と い う 状 態 に 適 す る が 故 に 、 蘊 に お い て 説 か れ た 。 ま た ( 色 の ) 聚 の 義 と 有 漏 の 義 に よ っ て 取 蘊 と い う 状 態 に 適 す る が 故 に 、 ( そ の 故 に ) 取 蘊 に お い て 説 か れ た 。 ま た 受 等 は 無 漏 な る も の は 蘊 と し て 説 か れ 、 有 漏 な る も の は 取 蘊 と し て ( 説 か れ た ) 。 取 蘊 と は 、 こ こ で は 取 の 境 た る 蘊 が 取 蘊 で あ る と い う 如 き 義 で あ る と 知 ら る べ き あ る 。 而 し て こ こ で は こ れ 等 ( 蘊 と 取 蘊 の ) 一 切 を 一 括 し て 、 蘊 と い っ た の で あ る 。   不 増 減 よ り と は 、 何 故 に 世 尊 は 蘊 を 五 と 説 か れ て 、 ( そ れ よ り も ) 多 く も 少 な く も ( 説 か れ ) な か っ た の か 。 そ れ は 一 切 有 為 を 同 分 に 従 っ て ( 五 に ) 分 類 す る が 故 に ま た 我 ・ 我 所 執 の 事 も 究 極 は こ ( の 五 ) と な る が 故 に 、 ま た 他 ( の 戒 蘊 分 別 論 註 釈 「 除 癡 論 」 ( 和 訳 ) ( 福   田 ) 等 ) も そ ( の 五 蘊 ) に 包 含 せ ら れ る が 故 に ( 五 と な っ た の ) で あ る 。 即 ち 多 く の 種 類 の 有 為 法 を 同 分 に 従 い て 包 摂 す る 場 合 に 色 は 色 の 同 分 に よ り て 一 括 せ ら れ て 一 蘊 と な る 。

は 受 の 同 分 に よ り て 一 括 せ ら れ て 一 蘊 と な る 。 同 様 に 想

も ( 各 一 蘊 と な る ) 。 故 に 一 切

為 を 同 分 に 従 い て 類 別 す る が 故 に 五 と な る と い わ れ た 。 次 に こ の 我 ・ 我 所 執 の 事 た る 色 等 の 五 も 究 極 は こ ( の 五 ) と な る 。 即 ち か く 説 か れ た 。     む   「 諸 比 丘 よ 、 色 あ る 時 色 を 取 り 色 に 住 著 す る も の に 、 『 こ れ は 我 所 で あ り 、 こ れ は 我 で あ り こ れ は わ が 我 で あ る 』 と い う が 如 き 見 が 生 起 す る 」 と 。 「 受 、 想 、 行 、 識 あ る

識 を 取 り 、 色 に 住 著 す る も の に 『 こ れ は 我 所 で あ り 、 こ れ は 我 で あ り こ れ は わ が 我 で あ る 』 と い う が 如 き 見 が 生 起 す る 」 と 。 故 に 我 ・ 我 所 執 の 事 も 究 極 は こ ( の 五 ) と な る と い わ れ た の で あ る 。   ま た 他 の 戒 等 の 五 法 蘊 が 説 か れ た が 、 そ れ ら は す べ て 行 蘊 に 含 ま れ た る も の で あ る 。 故 に 他 も そ ( の 五 蘊 ) に 包 含 せ ら れ る が 故 に 五 と な る と 言 わ れ た の で あ り 、 か く の 如 く 不

減 よ り 決 定 説 が

ら る べ き で あ る 。   譬 喩 よ り と は 、 こ こ に 色 取 蘊 は 病 舎 の 如 き も の で あ る 。 ( 色 取 蘊 は ) 病 人 の 如 き 識 取 蘊 の 基 ( 所 依 ) ・ 門 ( 根 ) ・ 所 縁 (

) と し て 、 住 所 の 義 あ る が 故 に 。 受 取 蘊 は 痛 患 を

す が 故 に 病 の 如 し 。 想 取 蘊 は 、 欲 想 等 に よ り て 貪 等 と 相 応 し て 七 九

(16)

分 別 論 註 釈 「 除 癡 論 」 ( 和 訳 ) ( 福   田 ) ( 憂 苦 等 の ) 受 を 生 ぜ し む る が 故 に 、 病 の 等 起 ( 因 ) の 如 き も の で あ る 。 行 取 蘊 は 受 た る 病 の 因 縁 な る が 故 に 、 不 適 当 な                                 れ り る 看 病 の 如 き も の で あ る 。 け だ し 「 ( 諸 行 は ) 受 を 覚 受 の 性                                         ホ   と し て 行 作 す 」 と

か れ た か ら で あ る 。 ま た 「 不 善 業 の 作 さ れ 、 積 ま れ た る が た め に 異 熟 ( 報 ) と し て 苦 倶 の 身 識 が 生 起 せ る の で あ る 」 と も ( 説 か れ た か ら で あ る ) 。 識 取 蘊 は 受 た る 病 を 遍 脱 し て い な い が 為 に 病 人 の 如 き も の で あ る 。   ま た こ れ ら ( 五 蘊 ) は 牢 獄 ・ 懲 罰 ・ 罪 科 ・ 懲 罪 者 ・ 囚 人 の 如 く 、 ま た 食 器 ・ 食 物 ・ 調 味 料 ・ 給

人 ・ 食 す る 者 の 如 く 、 こ の 如 く 譬 喩 よ り の 決 定 説 が 識 ら る べ き で あ る 。   二 種 の 所 見 よ り と は 簡 畧 と 詳 細 と の こ の 二 種 の 所 見 よ り 、 こ こ に 決 定 説 が 識 ら る べ き で あ る 。 簡 畧 と は 五 取 蘊 を 、 む ロ 毒 蛇 喩 ( 経 ) 中 に 説 か れ た 道 理 に よ り て 剣 を 振 上 げ た る 敵 で                   ま   あ る と (

る べ し ) 、 重 担 経 の 道 理 に よ り て 、 重 担 で あ る と ( 見 る べ し ) 、 所 食 の 教 説 に よ り て 、 食 す る 者 で あ る と ( 見           の   る べ し ) 、 焔 摩 迦 経 に よ り て 、 無 常 ・ 苦 ・ 無 我 ・ 有

・ 殺 戮 者 な り と 見 ら る べ き で あ る 。   詳 細 と は こ こ に 色 は ( 無 常 で あ り ) 、 泡 団 の 如 く で あ る                   ゐ ロ                               た と 見 ら る べ き で あ る 。 受 は 水 泡 の 如 く で あ る 。 想 は 陽 炎 の 如           ま り                                       ま   く で あ る 。 行 は 芭 蕉 の 幹 の 如 く で あ る 。 識 は 幻 の 如 く で あ る 。 か く ( 偈 に ) 説 か れ る 。     あ     色 は 泡 団 の 如 く 、 受 は 水 泡 の 如 し 、 八 〇     想 は 陽 炎 の 如 く 、 行 は 芭 蕉 の 如 し 、     識 は 幻 の 如 し 、 日 種 に よ り て ( か く )     説 示 さ れ た り と 。 そ こ で 色 等 は 泡 団 等 に よ り て 、 か く の 如 く 等 同 性 が 知 ら る べ き で あ る 。 泡 団 は 無 堅

な る が 如 く 、 色 も ま た 常 堅 実 ・ 恒 堅 実 ・ 我 堅 実 が 無 き こ と に よ り 無 堅 実 で あ る ( と 知 ら る べ き で あ る ) 。 彼 は 『 こ れ に よ り 鉢 か 小 鉢 か を 作 る で あ ろ う 』 と 取 る こ と は 不 可 能 で あ り 取 ら れ た る も の は 、 そ の 目 的 を 遂 行 せ ず 、 破 れ る の み で あ る 如 く 、 そ の 如 く 色 は 常 住 で あ る と 、 ま た 常 恒 で あ る と 、 ま た 我 で あ る と 、 ま た 我 所 で あ る と 取 る こ と は 不 可 能 で あ る 。 取 ら れ た る も の は そ の 如 く 住 立 せ ず 無 常 苦 無 我 不 浄 で あ り 、 そ の 如 く 泡 団 と 等 同 の も の で あ る 。   泡 団 は 種 々 の 孔 隙 あ り 種 々 の

閉 が 結 合 せ ら れ た る が 故 に 、 水 蛇 等 の 生 物 の 住 処 で あ る 如 く そ の 如 く 色 は ま た 種 々 の 孔 隙 あ り 、 種 々 の 隙 間 が 結 合 せ ら れ て い る 。 家 に よ れ ば こ こ に 八 十 蛆 虫 の 家 が あ る 。 そ れ は

等 の 産 室 で あ り ま た 厠 房 で あ り 、 ま た 病 舎 で あ り 、 ま た 塚 間 で あ る 。 彼 等 は 他 の 処 に 行 か ず 、 出 産 を な す の で あ り 、 か く の 如 く 泡 団 と 等 同 の も の で あ. る 。   泡 団 は 最 初 よ り 棘 の 熟 果 の 量 と な り 、 次 第 に 山 頂 の 量 と な る 如 く そ の 如 く 色 は 最 初 よ り 羯 羅 藍 と な り 、 次

に 一 尋 の

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