中国におけるテレビ番組販売
ハンドブック
2007 年 3 月
本報告書に関する問い合わせ先: 日本貿易振興機構(ジェトロ) 市場開拓部 輸出促進課 〒107-6006 東京都港区赤坂 1 丁目 12 番 32 号 TEL:03-3582-5313 FAX:03-5572-7044 報告書内で引用しました記事、インタビュー、各種統計データの他の出版物などへの無断転用は 著作権上の都合にてお控え下さいますようお願い致します。 【免責条項】 ジェトロは、本報告書の記載内容に関して生じた直接的、間接的、派生的、特別の、付随的、あ るいは懲罰的損害および利益の喪失については、それが契約、不法行為、無過失責任、あるいは その他の原因に基づき生じたか否かにかかわらず、一切の責任を負いません。これは、たとえ、 ジェトロがかかる損害の可能性を知らされていても同様とします。
©
JETRO 2007アンケート返送先 FAX
03-5572-7044
ジェトロ 輸出促進課 宛 (平成 19 年 3 月現在)
●
ジェトロ海外マーケティング調査報告書のご利用アンケート
●
∼「中国におけるテレビ番組販売ハンドブック」∼
本レポートをご利用頂き、誠にありがとうございました。 ジェトロの今後のサービス向上に向けて、皆様のご意見を伺いたく存じますので、アンケートにご記入 下さいますようご協力お願い申し上げます。 ■ 質問1: 本報告書は、中国におけるテレビ番組販売ビジネスの現況をご紹介することを目的に作 成いたしましたが、どの程度満足されましたか?(○をひとつ) ■ 質問2: 上記のように判断された理由、またその他本報告書に関するご感想をご記入下さい。4:満足 3:まあ満足 2:やや不満 1:不満
■ 質問3:その他、ジェトロへの今後のご希望等がございましたら、ご記入願います。お名前
ふ り が な会社・団体名
部署
役職
住所
TEL
FAX
http://
★今後、お客様のご関心のあると思われるジェトロおよび関係機関の各種事業、各種アンケート調査等 のご案内の可否につき、該当欄に✔をご記入願います< 送付可 送付不可 >
★ ご記入頂いたお客様の情報は適切に管理し、ジェトロのサービス向上のために利用します。 お客様の個人情報保護管理者:市場開拓部 輸出促進課長 TEL:03-3582-5313 ★ ご協力ありがとうございました。 日本貿易振興機構(ジェトロ)輸出促進課 〒107-6006 東京都港区赤坂 1-12-32 アーク森ビル 6 階 E メール: [email protected]はじめに
中国は 12 億人以上の視聴者人口を抱えており、テレビ番組販売市場としての大きな可能性を秘 めています。しかしながら、日本においても世論や法秩序などに基づいて放送倫理や放送基準と いった規定が設けられているのと同様、中国にも独自の内容規制が存在しています。加えて、視 聴習慣やテレビ局の分布、関連規制といったビジネスの根本に関わる環境も日本のものとは全く 異なっていますし、さらに、これらは社会の変化に伴い、刻々と変化しています。 このような状況の中で、テレビ番組販売ビジネスを始めることは必ずしも容易ではありません。 そこで、日本貿易振興機構では、中国でのテレビ番組販売ビジネスに興味をお持ちの方に向けて 中国でのビジネス環境の現況を紹介し、参考としていただくことを目的に、本ハンドブックを作 成しました。一概にテレビ番組と言っても、ドキュメンタリーや報道、バラエティなど、さまざ まなジャンルが存在していますが、本ハンドブックでは、特にドラマ分野に焦点を当てて作成し ています。ただし、他分野の関係者の皆様にもお役立ていただけるよう、関係資料や関係者から のヒアリングなどを通じて、幅広く情報を収集するように留意しました(なお、アニメ分野に関 しては、別途「中国アニメ市場調査(2005 年 6 月発行)」を作成しています。経年により一部状 況が変化している内容等もありますが、同分野に関心のある方はこちらもご参照下さい)。 本ハンドブックでご紹介する情報が、中国でのテレビ番組販売ビジネスを検討されている皆様 のみならず、日中間の共同制作やその他関連のビジネス交流に関心をお持ちの皆様の一助となれ ば幸いです。 なお、本ハンドブックでは、金額を提示する際にはより具体的な理解を得るために、可能な限 り日本円の概算額も併記しています。換算にあたっては、1 元=15 円、1 ドル=120 円で計算して います。また、本ハンドブックに掲載されている企業などが、必ずしも日本企業の提携先として 適当な企業とは限りません。掲載企業とのいかなるトラブルについてもジェトロは責任を負いま せんことを、ご了承ください。 日本貿易振興機構(ジェトロ) 市場開拓部 輸出促進課 北京センター目 次
第 1 章 中国のテレビ番組市場の状況 ... 3 第 1 節 市場規模と発展状況 ... 3 1.中国テレビ市場の発展経緯 ... 3 1-1.第 1 段階 1958∼1978 年:政策宣伝の手段としての存在 ... 4 1-2.第 2 段階 1979 年∼1998 年:民間制作会社による番組制作参入 ... 5 1-3.第 3 段階 1999 年∼現在:中国テレビ業界の市場化が進む ... 6 2.中国テレビ産業の市場規模 ... 10 2-1.テレビ局 ... 10 2-2.テレビ番組 ... 15 2-3.テレビ番組制作状況 ... 18 2-4.テレビ業界の収益 ... 19 第 2 節 中国における海外テレビ番組輸入状況 ... 21 1.海外ドラマ(テレビ放送向け映画・アニメを含む)輸入の状況 ... 21 2.海外テレビ番組輸入の状況 ... 29 3.海外テレビ番組の視聴率状況 ... 29 4.海外テレビ番組輸入方式 ... 34 5.海外テレビ番組輸入許可及び視聴率に影響する要素 ... 35 第 2 章 輸入テレビ番組の収益ルートの分析 ... 37 第 1 節 海外ドラマの輸入形式 ... 37 1. 海外コンテンツホルダーの収益ルート ... 37 2.海外ドラマ制作会社の中国市場参入モデル ... 40 第 2 節 ドラマ以外の海外テレビ番組の輸入形式 ... 43 1. 海外コンテンツホルダーの収益ルート(ドラマ以外のテレビ番組) ... 43 2.ドラマ以外の海外テレビ番組制作会社の中国市場参入モデル ... 46 3.ドラマ以外の海外テレビ番組輸入ケーススタディ ... 48 第 3 節 主要テレビ番組制作・発行会社の紹介 ... 49 第 4 節 中国の主要テレビ局の紹介 ... 52 1.中国中央電視台(CCTV http://www.cctv.com/) ... 532.上海文広新聞メディア集団(Shanghai Media Group、SMG ... 56
3.北京テレビ局(BTV http://www.btv.org/) ... 57 4. 広東テレビ局(GDTV http://www.gdtv.gov.cn/) ... 58 5.湖南ラジオ・映画・テレビ集団(湖南広播影視集団) ... 59 第 5 節 中国の主要広告会社の紹介 ... 60 1. 中国の主要広告会社の紹介 ... 60 2.テレビ局と長期提携する広告会社 ... 62 第 6 節 中国のテレビ祭 ... 65 1.4 大テレビ祭の現状... 65
第 3 章 海外テレビ番組輸入の審査手続き ... 69 第 1 節 中国テレビ業界の管理体制 ... 69 1.管理機関と職能 ... 69 2.海外テレビ番組輸入の管理体制及び機能の紹介 ... 72 3.海外テレビ番組輸入関連法規 ... 72 第 2 節 海外ドラマ番組輸入審査過程 ... 73 1.海外ドラマ番組の輸入から放送までの過程 ... 73 第 3 節 ドラマ以外の海外テレビ番組輸入審査過程 ... 87 1. ドラマ以外の海外テレビ番組の輸入から放送までの過程 ... 87 2. ドラマ以外の海外テレビ番組の輸入から放送までのプロセス ... 88 3. 海外ドラマ及びその他テレビ番組輸入に関連する審査(関連法規及び審査機関)... 94 4.ドラマ以外の海外テレビ番組の輸入のポイント ... 94 第 4 章 海外テレビ番組輸入の市場価格 ... 96 第 1 節 海外ドラマ輸入の市場価格 ... 96 1.取引額の相場 ... 96 2.中国国産ドラマ制作コスト ... 98 第 2 節 ドラマ以外の海外テレビ番組輸入の市場価格 ... 98 1.取引額の相場 ... 98 2.制作コスト ... 99 付録 1:「ドラマ制作許可証(甲種)」を保有するテレビ番組制作会社 ... 103 付録 2:CM価格表... 107 付録 3:中国のテレビ「視聴率」についての解説 ... 112 参考文献 ... 114
第 1 章 中国のテレビ番組市場の状況
第 1 節 市場規模と発展状況 1.中国テレビ市場の発展経緯 中国のテレビ市場は、下記の通り 3 段階を経て発展した。以下に各段階の概要を示す。 【図表-1 中国テレビ市場の発展経緯】 ルート 発展段階 中国政府-外国政府 中国政府-外国政府・外国企業 中国政府・中国企業-外 国政府・外国企業 第1段階 政治宣伝としての存在 ◎ ̶̶ ̶̶ 第2段階 民間制作会社が番組制作 に参入 △ ◎ ̶̶ 第3段階 市場化が進む △ ○ ◎ 政府はテレビを政策宣伝 の手段とみなし、テレビ 産業を完全に管理下に置 いた。 Step1:政策宣伝手段とし ての存在 (1958年-1978年) Step2:民間制作会社の 市場参入開始 (1979年-1998年) Step3:市場化が進み 外資の投資を許可 (1999年-現在) テレビ産業が一部民間制作 会社に開放され、大衆化が 始まる。しかし、まだ政府 が管理し、政治色が濃かっ た。 テレビ業界の市場化、大衆化が 進み、エンターテイメント性を 追求する傾向が強くなる。政策 はポルノ・暴力的内容を取締り、 国内産業を保護し産業発展のサ ポート役を担う。 1958年 1979年 1999年 現在 1979年 CM放送開始 1982年 CCTVのドラマ制作部 門が独立、番組制作 会社が誕生 1983年 市級、県級テレビ局開局 1999年 「ラジオ・テレビ 番組制作会社許 可証制度」実施 2004年 外資制作会社の 参入を許可する 政府はテレビを政策宣伝 の手段とみなし、テレビ 産業を完全に管理下に置 いた。 Step1:政策宣伝手段とし て存在 (1958年-1978年) Step2:民間制作会社の 市場参入開始 (1979年-1998年) Step3:市場化が進み 外資の投資を許可 (1999年-現在) テレビ産業が一部民間制作 会社に開放され、大衆化が 始まる。しかし、まだ政府 が管理し、政治色が濃かっ た。 テレビ業界の市場化、大衆化が 進み、エンターテイメント性を 追求する傾向が強くなる。政策 はポルノ・暴力的内容を取締り、 国内産業を保護し産業発展のサ ポート役を担う。 1958年 1979年 1999年 現在 1979年 CM放送開始 1982年 CCTVのドラマ制作部 門が独立、番組制作 会社が誕生 1983年 市級、県級テレビ局開局 1999年 「ラジオ・テレビ 番組制作会社許 可証制度」実施 2004年 外資制作会社の 参入を許可する 【図表-2 第 1∼3 段階の輸入ルート比較】 注: ◎多い ○比較的多い △少ない —ごくわずか 【図表-3 第 1∼3 段階における海外テレビ 番組輸入の特徴】 特徴 発展段階 テレビ番組の役割 番組作製機関 資金 収入 海外ドラマ 輸入機関 政府の役割 第 1 段階 政治宣伝としての 存在 政策理念を伝える宣伝道具 政府系テレビ局 政府予算 無し 政府部門(文化部、 国家広電総局、大使 館) 完全支配 (制作、放送) 第 2 段階 民間制作会社が番 組制作に参入 視聴者のニーズを満足させる前提 で政策宣伝に利用 主にテレビ局、民間 制作会社は少数 主に政府予算、 一部は企業の協賛 CM 収入・企業協賛 政府系テレビ局以外 に、省級テレビ局 5 局 テレビ産業の管理者 第 3 段階 市場化が進む 視聴者のニーズを満たす、中国民 族文化を保護 制作(民間企業)と 放送(テレビ局)の 分担が進む 企業投資 CM 収入、版権販売など多様化 省級以上のテレビ局 テレビ産業の調整役1-1.第 1 段階 1958∼1978 年:政策宣伝の手段としての存在 ①テレビ局の発展の経緯 1958 年 5 月 1 日 中国初のテレビ局「北京テレビ局(現在の中央テレビ局)」が開局。 1958 年 10 月 上海テレビ局が開局。1966 年の文化大革命までに、21 局が開局。 1976 年末 26 省・自治区・直轄市でも、北京テレビ局の受信が可能となる(チベット 自治区、新彊ウイグル自治区、内モンゴル自治区及び香港・マカオ・台湾 を除く)。 1978 年 5 月 1 日 北京テレビ局が中央テレビ局(以後、「CCTV」という)に改称。 中央政府は省政府のみテレビ局を開局することを許可し、すべての番組に 対し政府機関での審査を義務付ける(CCTV に関しては局内審査が可能)。 ②ドラマの発展経緯 1958 年から 1978 年の 20 年間、ドラマは大衆文化というよりも、政策や思想を宣伝するための 手段とみなされていた。当時、テレビ番組の制作には政府予算が充てられ、営利目的ではなかっ た。 1958 年 6 月 15 日 中国初のドラマ「一口菜餅子」が放送される。メディアを通じて政策や理 念を伝達する試験段階であった。 1958 年∼1966 年 CCTV において合計 80 作品以上のテレビドラマが放送された。 1966 年∼1976 年 文化大革命。この期間、「考場上的反修闘争」、「杏花塘辺」など政治闘争に 関連するテレビドラマが制作された。1976 年までに累計 180 作品のテレビ ドラマが放送された。外国ドラマ「鋼鉄はいかに鍛えられたか」、「党は彼 を救った」(共に旧ソ連)などは政治宣伝を目的に放映された。 ③海外テレビ番組の輸入状況 【図表-4 第 1 段階 海外テレビ番組輸入ルート】 政府はテレビを政策宣伝 の手段とみなし、テレビ 産業を完全に管理下に置 いた。 Step1:政策宣伝手段とし ての存在 (1958年-1978年) 国営テレビ局及び 政府系輸入機関 政府機関 (文化部・外交部) 中国政府 中国政府 国営テレビ局 政府機関 大使館 外国政府 外国政府 無償提供 Step2:民間制作会社の 市場参入開始 (1979年-1998年) テレビ産業が一部民間制作 会社に開放され、大衆化が 始まる。しかし、まだ政府 が管理し、政治色が濃かっ た。 Step3:市場化が進み 外資の投資を許可 (1999年-現在) テレビ業界の市場化、大衆化が 進み、エンターテイメント性を 追求する傾向が強くなる。政策 はポルノ・暴力的内容を取締り、 国内産業を保護し産業発展のサ ポート役を担う。 政府はテレビを政策宣伝 の手段とみなし、テレビ 産業を完全に管理下に置 いた。 Step1:政策宣伝手段とし ての存在 (1958年-1978年) 国営テレビ局及び 政府系輸入機関 政府機関 (文化部・外交部) 中国政府 中国政府 国営テレビ局 政府機関 大使館 外国政府 外国政府 無償提供 Step2:民間制作会社の 市場参入開始 (1979年-1998年) テレビ産業が一部民間制作 会社に開放され、大衆化が 始まる。しかし、まだ政府 が管理し、政治色が濃かっ た。 Step3:市場化が進み 外資の投資を許可 (1999年-現在) テレビ業界の市場化、大衆化が 進み、エンターテイメント性を 追求する傾向が強くなる。政策 はポルノ・暴力的内容を取締り、 国内産業を保護し産業発展のサ ポート役を担う。 1958 年から 1978 年の間に、中国は 合計 20 作品のテレビ番組を輸入し た。すべて中央政府を経由した外交 ルートによる輸入で、他国の政府と の番組交換または無償提供によるも のであった。
1-2.第 2 段階 1979 年∼1998 年:民間制作会社による番組制作参入 この期間は、テレビが政治理念の宣伝手段から、大衆文化をバックにした商業メディアへと移 行し始めた時期である。この時期を象徴する事項は以下の通り。 ①テレビ CM 放送開始 1979 年 1 月 28 日、上海テレビ局は「参桂補酒(漢方薬酒)」の CM を 1.5 分放送した。これが中 国初のテレビ CM であった。これはテレビ業界が政府予算以外に市場から収益(広告収入)を得た ことを意味し、同時にテレビ業界も市場原理の影響を受けることを意味した。1979 年 12 月、CCTV も CM を放送し始め、テレビの大衆化を加速させる結果となった。90 年代、北京テレビ芸術セン ター(北京電視芸術中心)が制作したドラマ「京都紀事(全 100 話)」や「常青藤劇場(全 300 話)」 は、各話に CM を付帯した形式で全国のテレビ局に配給された。このような民間資本の流入はテレ ビ産業の市場化を加速させた。 ②民間テレビ番組制作会社が誕生 政府及び省級テレビ局の中に、ドラマ制作部門を制作会社として独立させる局が現れた。 例:1982 年 9 月、CCTVはドラマ制作部門を分離し、中国初のドラマ制作機関である北京テレビ 制作廠1を設立。 1983 年、中国テレビ芸術委員会ドラマ制作部、ラジオ芸術団テレビドラマ部、CCTVドラマ 制作部が、中国テレビドラマ制作センター2を設立。 中国テレビ業界の市場化が進んだ理由のひとつに、当時、以下の政策によって急速にテレビ局 数が増加したことが挙げられる。 ③「四級テレビ局開局」政策3 1983 年 10 月、ラジオ、映画、テレビ業界を管轄する政府部門である国家ラジオ・映画・テレ ビ総局(国家広播電影電視総局、以下「国家広電総局」という)が「ラジオ・テレビ部門党組織 における書面指示及び転送に関する通知(ラジオ・テレビ業界従事者の報告書要綱 中発 1983-37 号文書)」を公布(以下通知の要旨)。 ・中央政府、省政府だけでなく、条件を満たす全ての市、県政府4に対しテレビ局の開局を許可。 ・市及び県政府が開局したテレビ局も自局で番組を制作できる。 この政策により、地方テレビ局数が急速に増加し、1985 年末には全国において市級、県級テレビ 局 172 局が開設された。 政府はドラマを国家理念の表現手段とみなし、これを受けて「北洋水師」、「太平天国」などの ように中国の伝統文化と愛国主義を謳ったドラマが多く制作された。 国家広電総局は民間番組制作会社の参入を管理するために、「映画・テレビ番組制作経営許可証 1 現在の北京テレビ芸術センター(北京広播影視集団に所属) 2 CCTV所属のテレビドラマ制作の専門機関 3 従来のCCTV及び省級テレビ局に加えて、市級及び県級テレビ局の開局を許可する政策 4 中国の行政区分では、 「市」は「県」より上位に設置されている。日本の「県」は中国の「省」相当する。
5」を発行した。ただし、政治に関連する内容の番組は民間企業ではなく、テレビ局が制作するこ とが求められた。 1997 年 11 月、国家広電総局の主催により、全国新聞・映像メディア業界改革フォーラムが開 催され、民間テレビ番組制作会社の発展の可能性が検討された。このように、政府の黙認の下で、 テレビメディアは次第に「独立経営、自己責任」を原則とした第三次産業へと移行していった。 【図表-5 第 2 段階 海外テレビ番組輸入ルート】 ④海外テレビ番組の輸入状況 Step2:民間制作会社の 市場参入開始 (1979年-1998年) テレビ産業が一部民間制作 会社に開放され、大衆化が 始まる。しかし、まだ政府 が管理し、政治色が濃かっ た。 国営テレビ局及び 政府系輸入機関 政府機関 (文化部・外交部) 中国政府 中国政府 国営テレビ局 政府機関 大使館 外国政府 外国政府 民放テレビ局 テレビ番組制作会社 外国民間 外国民間 Step3:市場化が進み 外資の投資を許可 (1999年-現在) テレビ業界の市場化、大衆化が 進み、エンターテイメント性を 追求する傾向が強くなる。政策 はポルノ・暴力的内容を取締り、 国内産業を保護し産業発展のサ ポート役を担う。 政府はテレビを政策宣伝 の手段とみなし、テレビ 産業を完全に管理下に置 いた。 Step1:政策宣伝手段とし ての存在 (1958年-1978年) Step2:民間制作会社の 市場参入開始 (1979年-1998年) テレビ産業が一部民間制作 会社に開放され、大衆化が 始まる。しかし、まだ政府 が管理し、政治色が濃かっ た。 国営テレビ局及び 政府系輸入機関 政府機関 (文化部・外交部) 中国政府 中国政府 国営テレビ局 政府機関 大使館 外国政府 外国政府 民放テレビ局 テレビ番組制作会社 外国民間 外国民間 Step2:民間制作会社の 市場参入開始 (1979年-1998年) テレビ産業が一部民間制作 会社に開放され、大衆化が 始まる。しかし、まだ政府 が管理し、政治色が濃かっ た。 国営テレビ局及び 政府系輸入機関 政府機関 (文化部・外交部) 中国政府 中国政府 国営テレビ局 政府機関 大使館 外国政府 外国政府 民放テレビ局 テレビ番組制作会社 外国民間 外国民間 Step3:市場化が進み 外資の投資を許可 (1999年-現在) テレビ業界の市場化、大衆化が 進み、エンターテイメント性を 追求する傾向が強くなる。政策 はポルノ・暴力的内容を取締り、 国内産業を保護し産業発展のサ ポート役を担う。 政府はテレビを政策宣伝 の手段とみなし、テレビ 産業を完全に管理下に置 いた。 Step1:政策宣伝手段とし ての存在 (1958年-1978年) テレビ局のテレビ番組に対する ニーズの増加に伴い、海外テレビ 番組のニーズも急速に増加した。 1981 年、CCTV は毎週 1 作品の海外 テレビ番組を放送するまでに至っ た。80 年代末から 90 年代中期にか けて、CCTV は「世界各地」、「外国 文芸」、「動物世界」、「人与自然」、 「佳芸大世界」などの番組を輸入 した。 1989 年に放送された輸入テレビ 番組数は前年の倍近い数量に増加 し、海外ドラマ数は全放送番組数 の約 35∼55%を占めた。このため、 国家広電総局は海外ドラマ数を全 体の 20%以下とし、ゴールデンタイムでの放送を 15%以下に規制する法令(「海外テレビ番組の 輸入、放送に関する管理規定」)を公布した。一方で、CCTV 以外に北京、上海、広東、福建の省 級テレビ局 4 局のみに独自にテレビ番組を輸入する権利を与えた。ただし、これら 4 局は CCTV と は異なり、自主審査・放送権は与えられておらず、原則として国家広電総局の審査を経た上で初 めて放送が可能となった。 しかし、当時は管理が厳格ではなく、未認可の海外テレビ番組を放送するテレビ局もあったた め、国家広電総局は規制を強化すべく、海外テレビ番組の輸入の可否を国家広電総局が審査・管 理する統一管理制度を実施することにした。さらに、1998 年 1 月 1 日には、北京、上海、広東、 福建の省級テレビ局の輸入権が取り消された。 1-3.第 3 段階 1999 年∼現在:中国テレビ業界の市場化が進む 1980 年代にはテレビが急速に普及し、テレビ保有台数は 1979 年には 485 万台であったのが、 1982 年には 2,761 万台に達した。その後も急速に増加し、1987 年には 1 億 2,000 万台に上った。 その結果、47.8%の家庭がテレビを所有し、視聴者は 1978 年の 8,000 万人から急増し、1987 年 7 月には約 6 億人(総人口の 56%)に達した。中国は世界で最多の視聴者を有する国となった。 家庭にテレビが普及するに伴い、テレビ番組へのニーズも高まり、多様化を見せた。1990 年代 5 中国語では「影視制作経営許可証」という
後期、「劇説乾隆」、「還珠格格」に代表される「劇説歴史(時代劇)」ドラマが多く制作された。こ れらの時代劇は現実の政治勢力と直接関係が無く、視聴者のニーズに沿って制作されたものであ った。1999 年、「還珠格格」は一世を風靡し、上海では視聴率 42%を記録した。 また、最近の「超級女声」、「夢想中国」、「開心辞典」など視聴者参加型番組の流行も、中国の テレビ市場が政府の政策を PR するための産業ではなくなり、大衆化、エンターテイメント化が進 んだことを示している。 テレビ局は人気番組を放送して多くのスポンサーを獲得しようとしたが、中小テレビ局の番組 制作能力には限界があった。そこで、民間の番組制作会社が番組を制作し、テレビ局に提供する 形式が見られるようになった。 【図表-6 テレビ保有台数と視聴者数の推移】 4 8 5 2 , 7 6 1 3 5 , 0 0 0 3 7 , 0 0 0 1 2 , 0 0 0 3 2 , 0 0 0 2 3 , 0 0 0 3 0 4 6 , 9 6 5 111,500 8,990 123,800 109,400 80,600 59,000 8,000 0 5 , 0 0 0 1 0 , 0 0 0 1 5 , 0 0 0 2 0 , 0 0 0 2 5 , 0 0 0 3 0 , 0 0 0 3 5 , 0 0 0 4 0 , 0 0 0 1978年 1979年 1982年 1985年 1987年 1992年 1997年 2002年 2004年 テレビ保有台数 (万台) 0 20,000 40,000 60,000 80,000 100,000 120,000 140,000 視聴者数(万人) テレビ保有台数(万台) 視聴者数(万人) 出所:央視-索福瑞媒介研究所6HP ①「制作・放送の分離」、民間番組制作会社が番組制作 1998 年 10 月、国家広電総局は「<ラジオ・テレビ番組制作経営許可証>及び<ドラマ制作許可証 >発行の通知(広発社字[1998]653 号)7」を公布し、民間のテレビ番組制作会社にも経営許可証を 与えることを公表した。これにより、従来の「映画・テレビ番組制作経営許可証」よりも、取得条 件が大幅に緩和された。これに基づき、国家広電総局は、2003 年 8 月及び 2004 年 6 月の 2 回に わたり、合計 24 社の民間映画及びテレビドラマ制作会社に長期間有効の「ドラマ制作許可証」を 発行した。 6央視-索福瑞媒介研究所(以後「CSM」という) 7同政策に基づく許可証は「ラジオ・テレビ番組制作経営機関の審査登録に関する通知(広発社字〔1997〕881 号)」 に基づいて、登録された番組制作機関(民間を含む)に発行された。また、同政策は 1998 年に公表されたが、実 際の施行は 1999 年であったため、本書の分類上では第 3 段階の項目に含めた。
②合弁、提携の形式で外資企業の参入を認める 2001 年、国家広電総局が公表した「ラジオ・テレビ番組制作配給業界参入実施細則(広発弁字 [2001]1476 号)」では、外資企業が単独、合弁、合作の形式で制作会社を設立することを明確に 禁止した。 2004 年 8 月、国家広電総局公布の「ラジオ・テレビ番組制作経営管理規定(総局第 34 号令)」 では、「社会組織、企業機関がラジオ・テレビ番組制作会社を設立することを奨励する(外資独資 または中国企業との合弁・合作企業を含まない)」 とされた。 2004 年 10 月、国家広電総局及び商務部が公布した「合資、提携によるラジオ・テレビ番組制 作会社経営管理規定(商務部第 44 号令)」において、外資企業(香港、マカオ、台湾を含む)が 合弁、合作の形式で番組制作会社を経営することが許可された。 これにより、政府は報道関連の番組を除いて、民間企業及び外資企業にテレビ番組市場を開放 したことになった。しかし、多くの外資企業は番組を販売することで中国市場に参入し、実際に 中国制作会社と提携し事務所などを構えるケースは少なかった。 ③企業スポンサーの投資が主な収入源 政府によるテレビ局への補助金が減少し、スポンサーからの投資が増加した。 ④海外テレビ番組の輸入状況 【図表-7 第 3 段階 海外テレビ番組輸入ルート】 テレビ番組制作会社 中国民間 中国民間 国営テレビ局及び 政府系輸入機関 政府機関 (文化部・外交部) 中国政府 中国政府 国営テレビ局 政府機関 大使館 外国政府 外国政府 民放テレビ局 テレビ番組制作会社 外国民間 外国民間 Step3:市場化が進み 外資の投資を許可 (1999年-現在) テレビ業界の市場化、大衆化が 進み、エンターテイメント性を 追求する傾向が強くなる。政策 はポルノ・暴力的内容を取締り、 国内産業を保護し産業発展のサ ポート役を担う。 政府はテレビを政策宣伝 の手段とみなし、テレビ 産業を完全に管理下に置 いた。 Step1:政策宣伝手段とし ての存在 (1958年-1978年) Step2:民間制作会社の 市場参入開始 (1979年-1998年) テレビ産業が一部民間制作 会社に開放され、大衆化が 始まる。しかし、まだ政府 が管理し、政治色が濃かっ た。 テレビ番組制作会社 中国民間 中国民間 国営テレビ局及び 政府系輸入機関 政府機関 (文化部・外交部) 中国政府 中国政府 国営テレビ局 政府機関 大使館 外国政府 外国政府 民放テレビ局 テレビ番組制作会社 外国民間 外国民間 Step3:市場化が進み 外資の投資を許可 (1999年-現在) テレビ業界の市場化、大衆化が 進み、エンターテイメント性を 追求する傾向が強くなる。政策 はポルノ・暴力的内容を取締り、 国内産業を保護し産業発展のサ ポート役を担う。 テレビ番組制作会社 中国民間 中国民間 国営テレビ局及び 政府系輸入機関 政府機関 (文化部・外交部) 中国政府 中国政府 国営テレビ局 政府機関 大使館 外国政府 外国政府 民放テレビ局 テレビ番組制作会社 外国民間 外国民間 Step3:市場化が進み 外資の投資を許可 (1999年-現在) テレビ業界の市場化、大衆化が 進み、エンターテイメント性を 追求する傾向が強くなる。政策 はポルノ・暴力的内容を取締り、 国内産業を保護し産業発展のサ ポート役を担う。 政府はテレビを政策宣伝 の手段とみなし、テレビ 産業を完全に管理下に置 いた。 Step1:政策宣伝手段とし ての存在 (1958年-1978年) Step2:民間制作会社の 市場参入開始 (1979年-1998年) テレビ産業が一部民間制作 会社に開放され、大衆化が 始まる。しかし、まだ政府 が管理し、政治色が濃かっ た。 ・省級テレビ局に海外ドラマ輸入権 現在、中国のあらゆるテレビ局 がドラマ、アニメを除く海外テレ ビ番組(バラエティ、ドキュメン タリー、音楽、科学番組など、以 下、「海外テレビ番組」とする)を 輸入できる。海外ドラマに関して はCCTVの下部組織である中国国際 テレビ総公司(以下「CITVC」とい う)、CCTV-4、CCTV-6、CCTV-8 及 びすべての省級以上8のテレビ局 が輸入権を保有する。 ・輸入番組ニーズ増加の可能性 2004 年時点で、中国のテレビ局 数は、小規模なテレビ局も合わせ れば約 3,000 局に上ると言われる(具体的な数字は出所ごとに若干異なっている)。2004 年に 制作及び購入された番組時間は 852 万時間であったが、番組放送時間は 1,103 万時間に上った。 両者の格差約 250 万時間は、再放送などで埋められていると考えられる9。 8 「省級以上のテレビ局」とは、省級テレビ局、省都(省政府所在地)テレビ局、計画単列都市(大連、青島、ア モイ、深セン、寧波)テレビ局を含む。 9 上級テレビ局から下級テレビへの番組の譲渡は一種の義務であり、無料である場合が多い。
【図表-8 1996 年∼2004 年 中国テレビ局の番組制作能力と番組放送時間 】 745 434 55 62 73 79 87 158 168 852 1,103 209 331 348 398 956 1,095 1,101 0 200 400 600 800 1,000 1,200 1996年 1997年 1998年 1999年 2000年 2001年 2002年 2003年 2004年 時間(万時間) 制作+購入番組時間 全番組放送時間 出所:国家広電総局編『中国ラジオ・テレビ年鑑』中国ラジオ・テレビ年鑑社・2005 年 注:▲の数値は「テレビ局が制作した(外部委託を含む)番組」、「輸入テレビ番組」、「国内で購入また は交換した番組」の時間を含み、国家広電総局ではこれらを「自弁節目(自社番組)」と総括している。
2.中国テレビ産業の市場規模 中国のテレビ産業の現状をテレビ局、番組、制作会社、収入の 4 つの角度から紹介する。 2-1.テレビ局10 (1)テレビ局数の動向 国家広電総局が公表した「2005 年全国ラジオ・テレビ・映画発展概況11」によると、2005 年末 の時点で全国のテレビ局(ラジオ・テレビ局など小規模テレビ局を含まない)は 302 局で合計 2,899 番組が放送された。年間テレビ放送時間は 1,259 万時間に上り、1 日の平均放送時間は 3 万 4,000 時間であった。 【図表-9 中国テレビ局数の動向】 292 366422 469509 543 586 684 302 766 837 880 923 167 122 202 314 363 368 357 354 353 347 114 118 106 0 200 400 600 800 1,000 1980年 1983年 1986年 1989年 1992年 1995年 1998年 2001年 2004年 テレビ局数(局) 出所:国家広電総局編『中国ラジオ・テレビ年鑑』中国ラジオ・テレビ年鑑社・2005 年 (2005 年のデータは広電総局 HP 上公表数値) 1996 年∼1998 年にかけてのテレビ局数の大幅な変化: 1996 年 12 月、国務院は「新聞、出版及びテレビ放送の管理強化についての通知(庁字(1996)37 号)」を公布して、当時 880 局あったテレビ局を以下の通り整理、統合した。 ・未認可のテレビ局を廃止。 ・県級と市または省級の地上波テレビ局、ケーブルテレビ局の合併を進める。 ・県級のテレビ局がテレビ番組を自主制作または大量に購入することを制限。CCTV の番組の再 放送を主業務とする。 広播電影電視部(現国家広電総局の前身)は、3 年間かけてテレビ業界の調整を図り、1999 年 4 月には国内のテレビ局数は 347 局まで整理された。 10 ここで指すテレビ局とは、国家級、省級、市級、県級、特設テレビ局を含む 11 国家広電総局HP http://www.sarft.gov.cn/manage/publishfile/51/3887.html
(2)テレビ局の分類 ①級別の分類 中国のテレビ局は、国家級、省級、市級、県級、特設12に分類される。各級には一般のテレビ局 と教育テレビ局が所属する。 【図表-10 2005 年中国のテレビ局分類 】 ― ― 武漢教育 テレビ局 上海教育 テレビ局 中国教育テレビ 例 1,932 0 1,776 155 1 0 ラジオ・テレビ局 合計 特設 県級 市級 省級 省級 国家 国家級級 新疆生産建設 兵団広播 テレビ局 紹興 テレビ局 深セン テレビ局 上海テレビ局 CCTV 例 62 0 0 51 10 1 教育テレビ局数 302 1 32 259 1 9 テレビ局数 ― ― 武漢教育 テレビ局 上海教育 テレビ局 中国教育テレビ 例 1,932 0 1,776 155 1 0 ラジオ・テレビ局 合計 特設 県級 市級 省級 省級 国家 国家級級 新疆生産建設 兵団広播 テレビ局 紹興 テレビ局 深セン テレビ局 上海テレビ局 CCTV 例 62 0 0 51 10 1 教育テレビ局数 302 1 32 259 1 9 テレビ局数 級別 種類 海外ドラマの輸入を許可されてい るテレビ局 本調査の対象範 囲には含まない 出所:国家広電総局HP「2005年全国ラジオ・テレビ・映画発展概況」の統計データを基に作成 (3)テレビチャンネルの分類 中国のテレビ局の多くは、複数のチャンネルを所有している。チャンネルの 86%は市級及び県 級のテレビ局に集中しているが、これらのテレビ局が自主制作した番組の放送時間は日平均 1.5 時間に満たない。大半の時間は国家級や省級のテレビ局の番組を再放送している。 【図表-11 2003 年中国のテレビ局(ラジオ・テレビ局を含む)チャンネル総数及び平均チャンネル数】 23 255 869 1,139 10 11.5 6.1 2.7 0.9 1.1 0 200 400 600 800 1,000 1,200 国家級 省級 市級 県級 特設 チャンネル総数 0 2 4 6 8 10 12 14 平均チャンネル数 チャンネル総数 平均チャンネル数 出所:張暁明、胡恵林、章建剛主編『2006 年文化産業発展報告』社会科学文献出版社・2006 年 12特設テレビ局とは、軍隊や国有大手企業が設立した内部のテレビ局。企業や軍隊敷地内で放送される。 ラジオ・テレビ局とは、ラジオ局にテレビ局を併設した小規模な地方放送局を指す。
【図表-12 衛星テレビ、ケーブルテレビ、公共無線テレビの特徴一覧表】 特徴 チャンネル 放送カバー範囲 受信料 送信方法 所属 例 衛星テレビ 全国の複数の省に跨って広範囲 にカバーする、CCTVの衛星チャ ンネルは海外でも受信可能 有料 通信衛星 省級以上のテレビ局 湖南衛星 ケーブルテレビ 所在する省内の都市のみ受信可 能、2004年末の時点で、全国の ケーブルテレビネットワークは 242万km 有料 地上中短波 市級以上のテレビ局 北京テレビ局有線放送テレビ 公共無線テレビ 小規模な都市または県内で受信可能 無料 地上波 ― 隋州ラジオ・テレビ局 2005 年 8 月、文化部、国家広電総局、新聞出版総署、商務部、税関総署公布の「文化作品の輸入管理強化弁 法」により、海外衛星放送チャンネルが新たに中国に進出することが原則上禁止された。すでに中国で放送し ている海外衛星放送チャンネルに対しては監視を強化することを公表した。さらに、個人や企業・団体が許可 無く衛星放送を受信することや、受信設備を紹介することを規制した。 (4)中国テレビ業界における CCTV の影響力 CCTV は国家級のテレビ局として、中国全体のチャンネル総数に占める比率は低いものの、大き な影響力を有する。以下に、放送エリアと視聴率から CCTV の中国テレビ業界における位置づけを 示す。 ①放送エリアカバー率 2005 年、視聴率調査会社 CSM が 102 の市・県において実施した放送エリアのカバー率調査によ ると、CCTV の 15 チャンネルのうち 12 チャンネルが上位 20 位に入った。これにより、CCTV の多 くのチャンネルが中国の大部分の地域で視聴されていることが分かる。 【図表-13 2005 年 テレビチャンネル放送エリアカバー率ランキング 】 順位 チャンネル カバー率 (%) 順位 チャンネル カバー率 (%) 1 CCTV-1 95.9 11 浙江衛星放送 69.4 2 CCTV-2 84.4 12 山東衛星放送 69.1 3 CCTV-6 82.5 13 湖南衛星放送 67.3 4 CCTV-5 82.2 14 上海東方衛星放送 67.3 5 CCTV-3 81.1 15 広東衛星放送 66.9 6 CCTV-8 81 16 CCTV11 66.7 7 CCTV-4 79.3 17 CCTV児童 65.8 8 CCTV-7 77.7 18 CCTV10 65.1 9 CCTV報道 75 19 四川衛星放送 61.7 10 安徽テレビ局1 70 20 江蘇ニュース総合 54.3 出所:CSM 編『メディア研究 2005 年基礎調査』CSM・2005 年
②視聴シェア13 ・テレビ局級別 2005 年、全国放送のテレビチャンネル 61 チャンネルのうち、CCTV は 15 チャンネル、中国教育 テレビ局(以下、「CETV」という)は 3 チャンネル、省級衛星テレビは 43 チャンネルであった。 一方、視聴シェアでは、下図の通り CCTV の 15 チャンネルが全体の約 3 分の 2(67.1%)を占め た。CETV の視聴シェアは僅か 0.7%であった。 【図表-14 2005 年 全国放送テレビチャンネルの視聴シェア】 CCTV 67.1% CETV 0.7% 省級衛星 テレビ 32.2% 出所:王蘭柱編『2006 年中国テレビ収視年鑑』中国伝媒大学出版社・2006 年 2005 年、視聴シェアの上位 15 位のテレビチャンネルのうち、CCTV 系チャンネルが 3 分の 2 を 占めた。省級テレビ局の中では、湖南衛星放送が第 4 位にランキングされ、他の省級テレビ局と 比較して群を抜いた。 【図表-15 2005 年視聴シェア上位 15 位チャンネル】 2005年 2004年 1 CCTV総合 22.9 24.8 2 CCTV8(ドラマ) 8.4 7.4 3 CCTV3(音楽) 6.8 5.2 4 湖南衛星放送 6.4 5.7 5 CCTV6(映画) 6.2 7.1 6 CCTV5(体育) 5.3 7.6 7 CCTV2(経済) 4.3 3.3 8 CCTV報道 3 3.1 9 CCTV4(国際) 2.9 2.8 10 CCTV児童 2.5 不明 11 安徽1 2.4 3 12 浙江衛星放送 1.8 1.5 13 山東衛星放送 1.7 2.2 14 江蘇衛星放送 1.7 1.6 15 CCTV10(教育・科学) 1.5 不明 順位 チャンネル 視聴シェア(%) 出所:王蘭柱編『2006 年中国テレビ収視年鑑』中国伝媒大学出版社・2006 年 13各局の視聴率の合計を 100 として、そのうち特定局または番組の占める割合を言う。占拠率とも言う。
③番組ジャンル 2005 年、全国放送テレビ局におけるテレビ番組 15 ジャンルのうち、12 ジャンルにおいて CCTV が視聴シェア 70%以上を占めた。省級衛星テレビはドラマにおいて 49%を占め、CCTV の 49.9% と同等の勢力を有した。CETV のドラマは 1.1%に留まった。 【図表-16 2005 年 全国放送テレビ局の番組ジャンル別視聴シェア比率】 97.5% 94.9% 91.7% 89.5% 80.0% 77.1% 79.0% 77.9% 74.2% 72.8% 72.2% 70.3% 67.5% 57.5% 49.9% 18.8% 22.7% 20.1% 22.0% 24.8% 27.2% 27.6% 28.4% 31.8% 41.8% 49.0% 5.0% 2.0% 2.6% 10.0% 0.2% 0.2% 5.9% 0.5% 1.2% 0.2% 0.9% 0.2% 1.1% 0.2% 0.2% 1.3% 0.1% 0.7% 1.1% 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% 映画 体育 教育 法制 特集 バラエティ 児童 報道 経済 演劇 音楽 生活 全番組 その他 ドラマ CCTV 省級衛星テレビ局 CETV 出所:王蘭柱編『2006 年中国テレビ収視年鑑』中国伝媒大学出版社・2006 年
2-2.テレビ番組 (1)テレビ番組の放送時間 国家広電総局によると、2005 年末、テレビ番組放送時間は 1,259 万時間に上り、そのうち映画・ ドラマの放送は 560 万時間と全体の 44.5%を占めた。 (2)テレビ番組視聴シェアの状況 ①ジャンル別視聴シェアの比較 ドラマ、報道、特集、バラエティ、映画、体育の 6 ジャンルの番組が高い視聴シェアを占め、 2005 年には 71%を占めた。中でもドラマ、報道、バラエティ番組は特に視聴率が高く、その 3 種 で 54%のシェアを占めた。 【図表-17 2004 年ジャンル別視聴シェア 】 体育 5.0% 児童 2.1% 音楽 1.9% 特集 7.1% その他 16.0% ドラマ 36.3% 映 画 6.7% バラエティ 6.7% 演劇 0.8% 教育 0.2% 経済 0.8% 生活 2.6% 報道 13.8% 【図表-18 2005 年ジャンル別視聴シェア 】 体育 5.1% 児童 3.1% 音楽 2.9% 特集 7.1% 演劇 1.0% ドラマ 31.8% その他 15.5% 法制 1.9% 映画 4.9% バラエティ 9.1% 経済 0.9% 生活 2.8% 教育 0.5% 報道 13.5% 出所:王蘭柱編『2006 年中国テレビ収視年鑑』中国伝媒大学出版社・2006 年 2005 年は前年と比べると、バラエティ番組及び児童番組がそれぞれ視聴シェアを伸ばした。バ ラエティ番組は「超級女声」、「夢想中国」などの視聴者参加型番組が人気を呼んだ。児童番組は国 家政策のサポートを受けて、地方の児童チャンネルでの放送が増加した。
②テレビ番組の需要・供給バランス 【図表-19 2005 年ジャンル別テレビ番組需要・供給バランス比較】 分類 放送率(%) 視聴率(%) 資源使用効率 指数(%) 報道 7.4 12.7 71.1 バラエティ 5.8 9.1 57.3 演劇 0.6 0.9 49.2 法制 1 1.5 47.1 ドラマ 25.9 36.2 39.8 体育 2.6 3.1 17.6 映画 6.6 5.9 -9.9 児童 3 2.6 -12.5 音楽 2.4 2.1 -14.6 特集 7.8 5.6 -28.1 経済 1.6 0.8 -49.1 教育 0.3 0.1 -56.3 生活 6.5 2.8 -56.9 外国語 0.3 0.1 -66.7 その他 28.3 16.6 -41.4 「資源使用効率指数14」は、テレビ 局の番組供給と視聴者の番組ニー ズのバランスを示す。また、視聴 者ニーズの変化を読み取ることが できる。2005 年のデータによると、 報道番組、バラエティ、演劇、法 制、ドラマなどは供給が需要に追 いついていない。また、経済、教 育、生活類の番組は需要が供給を 下回っている。 出所:王蘭柱編『2006 年中国テレビ収視年鑑』中国伝媒大学出版社・2006 年 (3)テレビ番組の流行と傾向 ①ドラマ 【図表-20 2005 年 5 大テレビ局別ドラマ視聴率ベスト 3】 テレビ局 順位 ドラマ名 制作地区 視聴率(%) 1 亮剣 中国本土 10.5 2 京華煙雲 中国本土 9.8 3 家風 中国本土 6.5 1 馬大師 中国本土 14.8 2 隋唐英雄伝 中国本土 11.7 3 中国式離婚 中国本土 11.1 1 馬大師2 中国本土 30.3 2 半路夫妻 中国本土 16.7 3 十日十夜 中国本土 16.5 1 馬大帥2 中国本土 24.1 2 守望幸福 中国本土 22.9 3 出軌 中国本土 18.3 1 Wars Of In-Laws 香港・マカオ 20.2 2 The Prince's Shadow 香港・マカオ 18.7 3 Scavenger's Paradise 香港・マカオ 18.3 その他 CCTV 省級衛星放送 省級テレビ局 市・県級テレビ局 『2005 年中国ラジオ・テ レビ年鑑』によると、2005 年ドラマ全体の視聴シェ アは 31.8%に上った。2005 年、全国 40 都市 195 チャ ンネルが 17 時から 24 時ま で に 放 送 し た ド ラ マ は 1,919 部、22 万 9,835 話あ り、視聴率は 2.33%と前年 の 2.74%をやや下回った (日中の視聴率の算出方 法の違いについては付録 3 を参照)。 出所:王蘭柱編『2006 年中国テレビ収視年鑑』中国伝媒大学出版社・2006 年 14 資源使用効率指数=(視聴シェア−放送シェア)/放送シェア×100 映画やテレビ番組の活用効率性を示し、指数がプラスで 0 に近い場合は効率よく活用されていることを示し、 マイナスの場合は利用率が低いことを示す。
●地域による人気ドラマの傾向 ・時代劇の人気は全体的に下降気味であるが、中国南部ではやや高い。 ・中国北部は現実的なテーマを扱ったドラマに人気がある。 ・華南地区(中国南部の広東省を中心とした地区)では言語や文化的な影響から、香港や台湾 のドラマの人気が高い。 ・近年「韓流ブーム」が起こり、韓国ドラマの放送時間が増加した。「宮廷女官チャングムの誓 い(「大長今」」や「頑張れクムスン(「加油、金順」)」などは多地域で放送され、 高視聴率を 得た。 ②バラエティ 2002 年以降、バラエティ番組が増加傾向を示している。CSM によると、2005 年に放送されたバ ラエティ番組数は 5,800 作品以上に上り、1 人当りの年間平均視聴時間は 4,251 分に達した。視 聴シェアにおいて全体の 7.4%を占めた。 【図表-21 2002∼2005 年バラエティ番組が全体に占める視聴シェア】 4.5% 5.7% 6.7% 7.4% 0.0% 1.0% 2.0% 3.0% 4.0% 5.0% 6.0% 7.0% 8.0% 2002年 2003年 2004年 2005年 出所:CSM 公表統計データ 中国のバラエティ番組: ・内容:歌謡・舞踊ショー、コント・漫才、コンテスト、クイズ、芸能ニュースなど ・放送形態:固定放送時間枠を持つレギュラー番組、不定期のイベント番組 ・放送比率:レギュラー番組が約 60%、イベント番組は約 25%、芸能ニュースなど約 12% 近年のバラエティ番組の傾向として、CCTV の「非常 6+1」、「夢想中国」、「星光大道」、湖南衛視 テレビの「超級女声」、上海東方衛星テレビの「我型我 show」、「創智大赢家」、安徽衛星テレビの「超 級大赢家」など視聴者参加型番組が人気を呼んでいる。全体的にバラエティは多様化を見せている が、バラエティ番組の平均視聴時間トップ 10 の中に視聴者参加型番組が 4 作品ランクインした。
【図表-22 2005 年バラエティ番組平均視聴時間ベスト 10】 順位 番組 平均視聴時間 (min) 1 星光大道 111 2 演芸競技場 109 3 曲苑雑壇 85 4 歓楽中国の旅 82 5 非常6+1 79 6 幸運52 77 7 快楽途中駅 72 8 想挑戦? 66 9 動感地域快楽大本営 62 10 国際芸苑 54 注:第 1,5,6,8 位は視聴者参加型番組 出所:王蘭柱編『2006 年中国テレビ収視年鑑』中国伝媒大学出版社・2006 年 2-3.テレビ番組制作状況 (1)テレビ番組制作機関 中国のテレビ番組の市場化はドラマ制作から始まった。1983 年に国家級、省級も加えて市級、 県級の「4 級」テレビ局が開局し、テレビ番組、特にドラマに対する需要が大幅に増加したため、 ドラマを専門に制作する民間会社が登場した。その中には、映画、演劇などの文芸機関から独立 したテレビ番組制作会社や大企業がテレビ番組制作に投資するケースもあったが、多くはスポン サー収入に頼る中小企業であった。衛星チャンネルの増加と番組のニーズの増加に従い、制作会 社は急速に増加した。2004 年 9 月時点で、中国の番組制作会社は 900 社近くに上り、ドラマ制作 会社は 300 社に達した。 国家広電総局公表のデータによると、2005 年に中国のテレビ局が制作したテレビ番組の時間は トータルで約 255 万時間、またドラマは 945 部 20,075 話であった。映画やドラマの放送時間は全 体の 44.5%を占めた。 【図表-23 2003∼2004 年 ドラマ制作投資額及び放送数量】 年 ドラマ撮影投資額 (億元)<億円> 放送数(話) 2003 年 30<450> 8,000 2004 年 35<525> 10,000 出所:国家広電総局編『中国ラジオ・テレビ年鑑』中国ラジオ・テレビ年鑑社・2005 年
(2)番組制作と放送のバランス 下記の対比表のように、番組制作時間と番組放送時間のバランスが取れていないことが分かる。 2005 年、ドラマの制作は同年に制作した全番組の 8%(約 20 万時間)を占めるのに対し、放送し たドラマは放送した全番組の 44%(約 553 万時間)を占め、その格差は大きい。つまり、放送さ れているドラマの大部分は再放送(他局で放送されたことがあるもの)または輸入ドラマで占め られている。 【図表-24 2005 年 テレビ番組制作時間と放送時間】 番組制作時間 前年比増加率(%) 255万時間 21 番組放送時間 前年比増加率(%) 1,259万時間 14 ニュース・報道類(%) 25 ニュース・報道類(%) 12 ドキュメンタリー類(%) 21 ドキュメンタリー類(%) 11 バラエティ類(%) 15 バラエティ類(%) 9 映画・ドラマ類(%) 8 映画・ドラマ類(%) 44 CM類(%) 21 CM類(%) 12 初回放送番組時間 446万時間 全体に占める比率 35 再放送番組時間 587万時間 全体に占める比率(%) 47 番組制作 番組放送 出所:国家広電総局 HP 2-4.テレビ業界の収益 2005 年のラジオ・テレビ放送業界の総収入は 931 億 1,500 万元(約 1 兆 3,967 億円)であった。 (1)テレビ CM 収入 CM 収入はテレビ局における営業収入全体の 90%以上を占めるといわれている。 【図表-25 2004 年テレビ業界の CM 総収入と広告収入トップ 3 テレビ局】 2004年テレビ業界の CM総収入 テレビ局 CM収入額 全収入に対する比率 CCTV 80億300万元 (1,204億5,000万円) 27.4% 上海文広新聞集団 24億4,500万元 (366億7,500万円) 8.4% 北京テレビ局 15億4,000万元 (231億円) 5.3% 291億5,000万元 (4,372億5,000万円) 出所:国家広電総局編『中国ラジオ・テレビ年鑑』中国ラジオ・テレビ年鑑社・2005 年 近年は、地方テレビ局の台頭や海外衛星テレビ番組の違法受信拡大が発展を抑制する要因とな っているものの、CCTV の CM 収入は依然としてテレビ業界 CM 総収入の 3 分の 1 から 4 分の 1 を占 め、省級衛星テレビをはるかに引き離している。2005 年 11 月に行われた 2006 年の CCTV-CM 入札 会では、CCTV-1 のゴールデンタイムの CM 枠に 58 億 6,900 万元(880 億 3,500 万円)の値がつい た。
【図表-26 2003∼2004 年中国テレビ CM 収入ベスト 10】 順位 テレビ局名 2004 年収入 (億元)<億円> 2003 年収入 (億元)<億円> 増加率(%) 1 CCTV 80<1,200> 75.3<1,129.5> 6.3 2 上海文広新聞集団 24.4<366> 21.3<318.9> 15 3 北京テレビ局 15.4<231> 14.3<214.2> 7.8 4 広東テレビ局 12<180> 10<150> 20 5 湖南ラジオ・映画・テレビ伝播集団 8.6<129> 6.6<99> 30.9 6 浙江テレビ局 8.2<123> 6.9<102.9> 19.5 7 山東テレビ局 7.68<115.2> 7.6<114> 1.1 8 広東深センテレビ局 7.1<106.5> 5.58<83.7> 27.2 9 江蘇放送総局 6.6<99> 5.6<84.15> 17.6 10 安徽テレビ局 6.6<99> 5.2<78> 26.9 出所:謝耕著『2005 年中国テレビメディア競争報告』・『現代伝播』2005 年第 6 期 (2)有料デジタル放送 2003 年に有料デジタル放送が誕生し、各地のアナログ放送もハイビジョンへと移行しつつある。 2004 年、国家広電総局は 28 の省(自治区・直轄市)49 都市でデジタル試験放送と有料デジタル 放送用番組 136 番組の放送を許可した。また、関連企業・組織として、中央デジタルテレビ公司 (中央数字電視公司)や有料のケーブル・デジタルテレビ連合体などが設立された。 2000 年、CCTV はインターネット上でのテレビ放送(有料)を開始した。2003 年、北京、上海、 長沙、鄭州、広州、合肥などの都市で、モバイルテレビサービス(有料)が開始された。上海に おけるモバイルテレビサービスは 2003 年 1 月に開始され、すでに視聴者は 200 万人を超えている。 2004 年には 2,000 万元(3 億円)の売上げを記録した。2004 年 5 月 28 日には、北京で運行するバ ス 8,000 台でモバイルテレビの試験放送が始まり、年間 CM 契約金額は 3,000 万元(4 億 5,000 万 円)を超えた。このように、テレビ放送業にも新規事業が登場してきている。有料テレビは 2005 年末までに 108 チャンネルに増え、CCTV は有料デジタル放送チャンネルを 32 設置し、6,400 万 世帯をカバーした。視聴者数は月 20 万世帯を上回り、受信料は 3,500 万元(5 億 2,500 万円)に 上った。
第 2 節 中国における海外テレビ番組輸入状況 1.海外ドラマ(テレビ放送向け映画・アニメを含む)輸入の状況 国家級テレビ局、省級以上のテレビ局(省都テレビ局、計画単列都市テレビ局を含む)のみ海 外ドラマを輸入できる。これら輸入資格を有するテレビ局は、「指標」と呼ばれる輸入枠を与えら れている。輸入枠制度の特徴は以下の通り。 ・輸入枠は 45 分間単位 ・輸入枠は海外からのドラマ及びテレビ放送を目的とするアニメ、映画の輸入に適用される ・国家広電総局が省級テレビ局に毎年 20 枠15、CITVC 16に 400 枠を配分する ・輸入枠内であれば国別の数量規制はない ・自局がもつ輸入枠が不足する場合は、他局の輸入枠を購入する場合もある ・CCTV-4(国際チャンネル)と CCTV-6(映画チャンネル)、CCTV-8(ドラマチャンネル)には輸 入枠の制限がなく、自局審査のみで国家広電総局の審査を受ける必要がない(映画の輸入は審 査を受ける必要がある) 15中央政府の特別支援地区として、西部地域のテレビ局には輸入枠が多く割り当てられることがある。 16 CITVCは中国国際電視総公司の略。同社が購入した海外番組は主にCCTVに提供される。
【図表-27 海外ドラマ輸入が許可されているテレビ局】 No. テレビ局名称 No. テレビ局名称 1 上海テレビ局 32 鄭州テレビ局 2 北京テレビ局 33 成都テレビ局 3 広東テレビ局 34 西安テレビ局 4 湖南テレビ局 35 長沙テレビ局 5 浙江テレビ局 36 チベットテレビ制作センター 6 山東テレビ局 37 南京テレビ局 7 江蘇テレビ局 38 ラサテレビ局 8 安徽テレビ局 39 長春テレビ局 9 福建テレビ局 40 広東南方テレビ局 10 四川テレビ局 41 福州テレビ局 11 黑龍江テレビ局 42 石家庄テレビ局 12 重慶テレビ局 43 瀋陽テレビ局 13 湖北テレビ局 44 南昌テレビ局 14 陝西テレビ局 45 西寧テレビ局 15 遼寧テレビ局 46 昆明テレビ局 16 河北テレビ局 47 太原テレビ局 17 江西テレビ局 48 海南テレビ局 18 吉林テレビ局 49 貴陽テレビ局 19 河南テレビ局 50 フフホトテレビ局 20 広西テレビ局 51 銀川テレビ局 21 貴州テレビ局 52 ハルピンテレビ局 22 天津テレビ局 53 武漢テレビ局 23 雲南テレビ局 54 ウルムチテレビ局 24 山西テレビ局 55 済南テレビ局 25 新疆テレビ局 56 蘭州テレビ局 26 内モンゴルテレビ局 57 合肥テレビ局 27 甘粛テレビ局 58 杭州テレビ局 28 寧夏テレビ局 59 広州テレビ局 29 青海テレビ局 60 南寧テレビ局 30 チベットテレビ局 61 CCTV 31 新疆生産建設兵団テレビ局 1 2 3 4 5 アモイテレビ局 大連テレビ局 計画単列都市テレビ局 深センテレビ局 寧波テレビ局 青島テレビ局 出所:国家広電総局 HP
(1)2004 年、2005 年に輸入されたドラマ(テレビ放送向け映画・アニメを含む)の国別比率 2005 年の中国が輸入した海外ドラマの総数は 271 作品で、2004 年より 8 作品増加した。米国が 最多で、香港がそれに続く。2005 年、「韓流ブーム」の影響で韓国ドラマの輸入は前年より大き く増加したが、日本ドラマは 10 作品から 2 作品と減少した。 【図表-28 2004 年、2005 年に輸入された海外ドラマの国別比率】 輸入作品数 全体に占める 比率(%) 輸入作品数 全体に占める 比率(%) 1 米国 90 34.2 98 34.2 2 香港 43 16.3 45 16.6 3 台湾 25 9.5 21 7.7 4 英国 18 6.8 12 3.0 5 オーストラリア 16 6.1 8 4.4 6 韓国 13 4.9 33 12.2 7 ドイツ 12 4.6 12 4.4 8 フランス 12 4.6 9 3.3 9 日本 10 3.8 2 0.7 10 カナダ 1 0.4 10 3.7 11 その他 23 8.7 21 7.7 順位 輸入先 2004年 2005年 合計 263 271 出所:国家広電総局 HP(配給許可ドラマリストを基に作成) (2)海外ドラマ放送例 実際に輸入されたテレビドラマがどのように放送されているのか、放送状況を確認するために、 無作為にある一日を選択し(2006 年 9 月 11 日)、当日の「中国広播電視報(中国ラジオ・テレビ 新聞)」、「北京広播電視報(北京ラジオ・テレビ新聞)」の番組欄から海外ドラマの放送をピック アップした。詳細は図表 29 の通り。
【図表-29 2006 年 9 月 11 日の海外ドラマ放送状況】 ドラマ名称 輸入先 ジャンル 輸入機関 放送時間 放送チャンネル 「完美爸爸」 イタリア ホームドラマ CCTV 15:03 CCTV-8 「公爵と少女」 ドイツ ホームドラマ CCTV 6:00 CCTV-8 「グッドナイト・ムーン」 メキシコ ホームドラマ CCTV 22:00 CCTV-8 14:05 北京テレビ局-9 8:30 内モンゴル衛星テレビ 10:05 河北テレビ局-2 北京テレビ局−3 17:58 上海教育チャンネル 深センテレビ局 20:00 山西衛星テレビ 12:25 雲南衛星テレビ 16:55 四川衛星テレビ 0:52 安徽衛星テレビ 「金枝欲孽」 香港 時代劇 湖南テレビ局 22:00 湖南衛星テレビ 「OH! 必勝」 韓国 ラブストーリー 雲南テレビ局 22:16 浙江衛星テレビ 「我的野蛮奶奶」 香港 ラブストーリー 安徽テレビ局 9:37 安徽衛星テレビ 「ホテリアー」 韓国 ラブストーリー 浙江テレビ局 13:06 広西衛星テレビ安徽衛星テレビ 黑龍江テレビ局 ラブストーリー 台湾 「天国のウェディングドレス」 浙江テレビ局 ラブストーリー 韓国 「皇太子の初恋」 深センテレビ局 ラブストーリー 韓国 「重返巴黎」 北京女児紅広告公司と 太原テレビ局が 共同で輸入 ラブストーリー インド 「KOSHISH EK AASHA」 出所:サンプリング調査 (3)2004 年、2005 年に輸入された日本ドラマ(テレビ放送向け映画・アニメを含む) 2005 年、中国が輸入した日本ドラマは 2 作品で、2004 年の 10 作品から大幅に減少した。 【図表-30 2004 年日本のドラマ輸入一覧表(合計:10 部)】 ドラマ名称 話数 輸入機関 許可証発行日 マリア 10 広東テレビ局 2004/4/27 サラリーマン金太郎 2 海南テレビ局 2004/3/1 ソウル 2 江西テレビ局 2004/4/2 ゴジラvsキングギドラ 2 江西テレビ局 2004/4/2 君の手がささやいている(1) 2 CITVC 2004/2/11 君の手がささやいている(2) 2 CITVC 2004/2/11 君の手がささやいている(3) 2 CITVC 2004/2/11 菊次郎の夏 2 CITVC 2004/7/1 天国のダイスケへ 2 CITVC 2004/10/28 天の瞳 2 CITVC 2004/11/15 出所:国家広電総局 HP(配給許可ドラマリストを基に作成)
【図表-31 2005 年日本のドラマ輸入一覧表(合計:2 作品)】 ドラマ名称 話数 輸入機関 許可証発行日 ekiden 2 新疆テレビ局 2005/3/25 Good Luck 10 貴陽テレビ局 2005/9/28 出所:国家広電総局 HP(配給許可ドラマリストを基に作成) (4)2004 年外国制作会社と共同撮影したドラマ(テレビ放送向けアニメを含む) 2004 年、中国国内のドラマ制作会社と海外ドラマ制作会社による共同制作ドラマは、2003 年よ り 2 作品増加し、合計 10 作品(289 話)に達した。相手国は主に香港である。 【図表-32 2004 年 中外共同制作ドラマの国別比率】 No. ドラマ名称 話数 中国国内制作会社 国・地域外制作会社 1 マーチンの朝(アニメ) 26 上海 フランス
2 Fight For Love-談談情練練武 20 CITVC 香港
3 飛虎雄獅 20 CITVC 香港 4 三宝医館 0 北京 香港 5 白手風雲 5 北京 台湾 6 功夫足球(カンフーサッカー) 30 CITVC 香港 7 北京我が愛 31 CITVC 韓国 8 Love in Miracle 32 大連 香港 9 鐘無艶を愛してる 30 深セン、北京 シンガポール 10 天下第一 35 CITVC、北京 香港 3 3 出所:2005 年国家広電総局が配給を許可した共同制作ドラマリスト
(5)2005 年 輸入ドラマ(テレビ放送向け映画・アニメを含む)リスト
(注:話数が 5 話以上のものを記載、4 話以下は映画であることが多い)
【図表-33 2005 年 放送が許可された海外ドラマリスト(合計 70 作品)】
輸入機関 ドラマ名称 輸入先 話数
広西テレビ局 「My Fair Lady」 韓国 20
ラサテレビ局 「Adam's Company Growing Up 」 シンガポール 5
南昌テレビ局 「Hi-Fly」 台湾 20 浙江テレビ局 「皇太子の初恋」 韓国 20 大連テレビ局 「Love Storm」 台湾 20 「愛神奔馳」 台湾 20 「Snow Angel」 台湾 20 「サンド」 韓国 20 「楚漢雄驕」 香港 20 成都テレビ局 「新梁山伯と祝英台(下篇)」 台湾 20 「Royal Tramp 1」 香港 20 「Royal Tramp 2」 香港 20 「百分百千金」 台湾 10 福州テレビ局 「吾家有女」 台湾 20 「俗世情真」 香港 20 「俗世情深」 香港 10
「The Condor Heroes-絶世侠侶」 香港 10 「The Condor Heroes-侠骨丹心」 香港 20
「千金情縁」 台湾 20
「千金百分百」 台湾 10
武漢テレビ局 「大唐双龍記」 香港 20
「香之恋」 台湾 10
「The Gentle Crackdown 」 香港 20
広西テレビ局 「靚女郎」 台湾 20
「天使」 台湾 9
「Good Luck」 日本 10
貴州テレビ局 「ベストカップル」 韓国 20
海南テレビ局 「任我邀遊」 シンガポール 19
「The Condor Heroes-昿世奇縁」 香港 20 「The new WB Thursday」 アメリカ 20
「又見橘花香」 台湾 20 「天国のウエディングドレス」 台湾 20 フフホトテレビ局 「新笑傲江湖之東方不敗」 シンガポール 20 湖北テレビ局 「恋の香り Scent of Love」 台湾 20 湖南テレビ局 「チャングムの誓い-成功篇」 韓国 20 吉林テレビ局 「ワンダフル・ライフ」 台湾 20 江蘇テレビ局 「新上海灘」 香港 20 「惊変」 韓国 20 「火鳥之燃焼之愛」 韓国 20
「Women's World II」 韓国 20
「鄭板橋」 香港 20
ラサテレビ局 「Adam's Company Growing UpⅡ」 シンガポール 8
遼寧テレビ局 「笑傲江湖」 シンガポール 20 貴陽テレビ局 黑龍江テレビ局 江西テレビ局 昆明テレビ局 長春テレビ局 広東テレビ局 河南テレビ局 長沙テレビ局 福建テレビ局 広東南方テレビ局
輸入機関 ドラマ名称 輸入先 話数 「マーメイド」 韓国 16 「双壁伝説」 台湾 20 南寧テレビ局 「大唐双龍記」 香港 20 南京テレビ局 「Fate Twisters 」 香港 20 「鴨寮街的金蛋」 香港 20 「愛してると言ってくれ」 韓国 20 青島テレビ局 「1%の奇跡」 韓国 20 青海テレビ局 「ローズマリー」 韓国 20 「鴨寮街的故事」 香港 10 「八路汽車」 香港 10 「八号バス」 香港 20 「プラハの恋人」 韓国 10 「パリの恋人」 韓国 20
寧夏テレビ局 「The Girl Next Door」 韓国 20
瀋陽テレビ局 「無考不成冤家」 香港 20 石家庄テレビ局 「紫藤恋」 台湾 20 四川テレビ局 「KOSHISH EK AASHA」 インド 8 太原テレビ局 「火の鳥(ブルセ)」 韓国 19 「傾城の恋」 韓国 20 「Myhome」 台湾 20 チベットテレビ制作センター 「商道之臻」 韓国 20 「幸福酒庄」 台湾 20 「宮廷女官チャングムの誓い-頑強篇」 韓国 20 「宮廷女官チャングムの誓い-掘起篇」 韓国 20 「宮廷女官チャングムの誓い-成功篇」 韓国 lO 「鄭克柔」 香港 10
西寧テレビ局 「Top on the Forbidden City 」 台湾 20
「Paramount 」 香港 20
「楚漢争雄」 香港 10
雲南テレビ局 「OH! 必勝」 韓国 20
鄭州テレビ局 「To Love with No Regrets」 香港 20
「黒と白」 イタリア 4 「オードリー・ヘップバーン メモリーフィルム」 米国 4 「銭湯の男たち」 韓国 20 「銭湯の男たち-成長篇」 韓国 20 「譲愛留在心底」 韓国 22 「銭湯の男たち-煩悩篇」 韓国 23 「銭湯の男たち-幸福篇」 韓国 24 「当愛己成往事」 韓国 23 「愛、譲我們在一起」 韓国 24 中国国際テレビ総公司(CITVC) アモイテレビ局 内モンゴルテレビ局 寧波テレビ局 上海テレビ局 チベットテレビ局 西安テレビ局 深センテレビ局 出所:国家広電総局公表データを整理
(6)海外ドラマ(テレビ放送向け映画・アニメを含む)の輸入傾向と輸入機関の状況18 注:国家広電総局公表リストのうち 5話以上のドラマを対象とした。 【図表-34 2004 年、2005 年海外ドラマを輸入したテレビ局・機関の内訳】