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Premature termination of reprogramming in vivo leads to cancer development through altered epigenetic regulation

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Academic year: 2021

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Title

Premature termination of reprogramming in vivo leads to cancer

development through altered epigenetic regulation( 要約版

(Digest) )

Author(s)

大西, 紘太郎

Report No.(Doctoral

Degree)

博士(医学) 甲第948号

Issue Date

2014-03-19

Type

博士論文

Version

none

URL

http://hdl.handle.net/20.500.12099/49082

※この資料の著作権は、各資料の著者・学協会・出版社等に帰属します。

(2)

リポジトリ関係(別紙4)/Repository(Form4)

学位論文要約

Extended Summary in Lieu of the Full Text of a Doctoral Thesis 甲第 948 号 氏 名: Full Name 大 西 紘太郎 Kotaro Ohnishi 学位論文題目: 生体内での不完全なリプログラミングによって引き起こされるエピゲノムの変化が 関連する癌化

Thesis Title Premature termination of reprogramming in vivo leads to cancer development through altered epigenetic regulation

学位論文要約: Summary of Thesis 遺伝子変異の蓄積は発癌に深く関与している。各種の細胞へと分化することが可能なiPS細胞は, 遺伝子の変異を伴わずに樹立することが可能であるが,同細胞の特徴として,癌細胞と同様な「無 制限の細胞増殖能の獲得」が挙げられる。そこで申請者は,体細胞の初期化過程と癌の発生・増 殖の過程において,共通するメカニズムがあるのではないかと考えた。本研究では,生体内で初 期化因子を強制的に発現することができるマウスモデルを作製し,生体内での細胞初期化と発癌 の関連を検討した。 【対象と方法】 生体内で体細胞を初期化できるマウスモデルを作製するために,ドキシサイクリン誘導性に細 胞初期化因子(Oct3/4, Sox2, Klf4, c-Myc)及び蛍光タンパク質を生体内で強制発現することがで きるマウスを作製した。マウス生体内での初期化因子の誘導は,ドキシサイクリンの飲水投与(2 mg/ml)により行った。マウスは安楽死処理後,病理組織学的解析とともに,免疫染色にてタンパ ク質発現を検討した。各臓器から抽出したmRNAを用いて,qRT-PCR解析とともに,マイクロアレ イを用いた網羅的な遺伝子発現解析を行った。網羅的DNAメチル化解析は,バイサルファイト処 理後に次世代シークエンサーにて行った。遺伝子変異については,癌関連遺伝子のexon sequencin g,アレイCGHにて解析した。 【結果】 細胞初期化因子誘導可能マウスにドキシサイクリンを飲水投与することで,様々な臓器での細 胞初期化因子,および蛍光タンパク質の発現を確認することができた。さらに4週間のドキシサイ クリンの投与にて,腎臓,膵臓等の臓器に腫瘤が形成された。これらの腫瘤は三胚葉への分化傾 向を示す奇形腫であった。奇形腫腫瘍細胞を試験管内で培養したところ,キメラマウスへの寄与 能を有する多能性幹細胞が樹立された。これらの結果より,生体内で体細胞を初期化できるマウ スモデルの樹立に成功したことが確認された。次に,不完全な細胞初期化を誘導するために,初 期化因子誘導可能マウスにドキシサイクリンを一週間投与し,続いて一週間休薬した後解剖し観 察したところ,腫瘤形成を認めた。これらの腫瘤は奇形腫とは異なる,未分化な細胞にて構成さ れていた。同腫瘤における異型細胞は,癌細胞と同様に他臓器への浸潤傾向を示していた。この 浸潤性異型細胞の増生は,癌遺伝子であるc-Mycを除く3因子でも誘導された一方で,細胞初期化 に重要なOct3/4以外の3因子では誘導されないことが確認され,癌類似病変の形成には多能性幹細 胞へと向かう細胞初期化が関与していることが明らかとなった。不完全な細胞初期化にて誘導さ れた,腎臓腫瘍の遺伝子発現をマイクロアレイにて網羅的に解析すると,腎臓特異的な遺伝子の 発現が低下する一方,NanogやLin28aなど多能性幹細胞で特異的な遺伝子(群)の発現が上昇して いた。しかしながら,多能性幹細胞では発現が抑制されているPolycomb repressive complexの標的 遺伝子群の一部は,むしろ活性化していることがわかった。細胞の初期化にはDNAメチル化を含 めたエピゲノムの改変が広く生じることが知られているが,腎臓腫瘍では,すでに多能性幹細胞 でメチル化されている領域にメチル化が付加されている一方で,腎臓の細胞でメチル化されてい る領域の脱メチル化はそれほど認められなかった。不完全な細胞初期化により誘導される腎臓腫 瘍は,小児腎腫瘍の代表であるWilms腫瘍に組織学的に類似するのみならず,遺伝子発現のパター ンも類似することが分かった。不完全な細胞初期化による腎臓腫瘍の遺伝子変異解析では,明ら かな癌遺伝子での変異や染色体異常は確認されなかった。腎臓腫瘍細胞からiPS細胞を樹立しキメ ラマウスを作製すると,腫瘍細胞由来iPS細胞は非腫瘍性の腎臓細胞へと分化することが確認され た。

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【考察】 今回の研究結果より,不完全に初期化された細胞は癌細胞と非常に類似した性質をもち,生体 内で腫瘍を形成することが明らかになった。発生した腫瘍は元の細胞の性質を失い,脱分化が積 極的に発癌を促進することが示唆された。腫瘍細胞において明らかな遺伝子配列異常が確認され ず,また腎臓腫瘍細胞から作製したiPS細胞が非腫瘍性の腎臓細胞に分化したという事実から,こ の発癌は遺伝子変異ではなく,エピゲノム制御機構の変化により生じた可能性が示唆された。さ らに,今回観察された腎臓腫瘍は,その組織学的所見と遺伝子発現のパターンがWilms腫瘍に類似 していたことより,Wilms腫瘍の発生においても,エピゲノム制御の変化を背景とした分化異常が 重要な役割を果たしている可能性が示唆された。 【結論】 申請者は,生体内で細胞初期化因子を強制発現することができるマウスを作製した。同マウス モデルにおいて,生体内で一過性に細胞初期化因子を発現させることで,生体内にDNAメチル化 の変化を伴った腫瘍が形成された。不完全な細胞初期化により発生した腎臓の腫瘍は,小児腫瘍 の一つであるWilms腫瘍に類似していた。また腎臓の腫瘍細胞は,完全な初期化により非腫瘍性腎 臓細胞に分化したことより,この発癌がエピゲノム制御の変化によるものであることが示唆され た。本研究結果は,癌細胞発生機構の解明,およびWilms腫瘍の発生機序の理解やその治療法開発 を進めていく上で,非常に意義深い研究結果であると考えられる。 Cell 156,663-77(2014).

参照

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