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学 位 論 文 審 査 要 旨 公開審査日 2017 年 9 月 27 日(水)

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学 位 論 文 審 査 要 旨 公開審査日 2017 年 9 月 27 日(水)

報告番号:甲・乙 第 号 氏名: 小野 泰之

論文審査

担当者 主査 印

副査 印

副査 印

審査論文の題目:

The influence of parental care and overprotection, neuroticism and adult stressful life events on depressive symptoms in the general adult population (一般成人におけるうつ症状 に対する両親の養育態度、neuroticism、成人期ライフイベントの影響)

著 者: Yasuyuki Ono, Yoshikazu Takaesu, Yukiei Nakai, Masahiko Ichihiko, Jiro Masuay, Ichiro Kusumi, Takeshi Inoue

掲載誌: Journal of Affective Disorders 217:66-72 (2017) 論文要旨:

本研究では「両親の養育態度(養護・過保護)」が「neuroticism」 を介して作用し「うつ症 状」に影響を与えるという仮説を立てて、一般成人で成人401名を対象として自記式質問紙で調 査を実施し、共分散構造分析により検証した。方法は、1.PHQ-9:うつ症状評価尺度、2.PBI:両 親の養育態度、3.EPQ-R短縮版よりneuroticism12 項目:neuroticism、4.LES:最近l年間のライ フイベントのネガテイブな影響の強度、の4 つの質問紙を使用し、構造方程式モデルを作成し 共分散構造分析最尤法(SPSS Amos22) により解析を行った。

結果、neuroticismやライフイベントのネガテイブな影響は直接的にうつ症状に作用している が、両親の養育態度は直接的に作用していなかった。両親の養護はneuroticismを介してうつ症 状を軽減させる方向で作用しており、両親の過保護はneuroticismを介してうつ症状を悪化させ る方向で作用していた。また、両親の養育態度(養護、過保護) はライフイベントのネガテイブ な影響を介してうつ症状に作用していなかった。 この構造方程式モデルにおけるうつ症状につ いての重相関係数の平方は、養護を検討したモデルで0.342、過保護を検討したモデルで0.339 であった。これらの結果より、両親の養育態度(養護、過保護)がneuroticismを介して間接的に うつ症状に影響を与えていることを明らかにした。

審査過程:

1. 研究の意義や現状に関した明瞭で適切な説明がなされた。

2. 本研究に用いた検査方法に関して質問がなされ、的確な回答が得られた。

3. 結果ならびにその解釈について質問がなされ、明瞭な説明がなされた。

4. 質問表の結果の再現性ついて的確な回答が得られた。

5. 臨床背景について質問がなされ、的確な回答が得られた。

6. 共分散構造分析最尤法について質問がなされ、的確な回答が得られた。

7. 今回の結果を踏まえた今後の研究や応用について質問がなされ、適切な回答が得られた。

価値判定

うつ症状と幼少期の両親の養育態度、neuroticism、成人期ライフイベントとの関連は既に報告されてき たが、 うつ症状に対する幼少期の両親の養育態度、neuroticism、成人期ライフイベントとの要因同士 の共分散構造分析による相互作用について検討した研究は今までになかった、本研究の結果から、

両親の養育態度(養護、過保護)が直接的にうつ症状に作用していることはなく、neuroticismを

介して間接的にうつ症状に影響を与えていることを明らかにした。これらのことは、うつ症状

を予防するうえで早期の介入(養護者への指導)によるうつ症状の改善の可能性を示唆し、臨

床的に有用な情報を与えると考えられ、学位論文としての価値を認めた。

参照

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