1 1 6 Sc i . a n dTe c h . E n e r g e t i cNa t e r i a l s . Vo l . 6 4 , No . 3 , 2 0 0 3
‑ 自由面破砕の破壊 プロセスに及ぼす圧力波形の 影響 に関する数値解析
趣 祥鏑',三宅 秀和●,木村 哲●̀.金子勝比舌●
‑自由面破砕における装鼻孔内壁に作用する圧力の時間的変化させた数値解析を行い,圧力波形 と破墳形鰻との関係について基礎的な検肘を行った。その結果,圧力波形が異なると破壊形態は顕著 に異なること.破壊形態は,主として圧力の立ち上り時間に依存することを示 した。また,亀裂進展 と波面走時との関係か ら,破壊が終息するまでの時間は,作用圧力のピークに対応する反射波の到達 時間で大略表現されることを明らかにした。さらに,圧力の立ち上が り時間を装英孔中心への反射波 初動の到達時間で除 した無次元時間によ り種々の条件における解析括巣を整理 し,勤的破蟻〜準静 的 ・静的蔽蟻への遷移額域が無次元時間
2 . 0‑4. 0
の範囲にあることを明らかにした。最後に,強度 不均一性の程度が破蟻形態に及ぼす影響の検討を加えた。1.緒 言
穿孔発破では,破砕対象物や破砕 目的に応 じて薬 種と装薬条件が選択される。また,穿孔発破と同様 に.ボアホールを利用する破砕方法も多 く存在 し, 近年では油圧式破砕法や放電を利用 した破砕法など 火薬類を用いない種々の方法も開発されてきている I)。 ここで発破において英種 ・装薬条件を変化させ た場合,さらに無発破破砕工法を用いた場合等を比 較すると,それぞれの破墳形鰻は大きく異なること が知 られている。 ここで,発破との比較のため無発 破破砕工法におけるポアホールも装薬孔 と呼ぶ こと にすると,このような種々の火薬類 .非火薬類を用 いた破砕法における破砕形鰻の適い札 装薬孔に作 用する圧力の大きさと時間的変化の相速であると考 えることができる。
装薬孔内壁に肋的内圧が作用すると,岩盤中に応 力波が誘発され これが岩盤中を伝播 していく。そ して,装薬孔内壁に作用する内圧の加圧速度が遅い 場合には装薬孔壁か ら致本の放射状引張亀裂が生成 されるが,内圧の加圧速度が速い場合には裟英孔壁 から多くの放射状引張亀裂が生成されること.加圧 速度が速 く圧力も大きな場合には,装薬孔近傍に庄
2 0 0 3
年4
月3 0
日受付2 0 0 3
年5
月9
日受理'北港道大学大学院工学研究科窮境資源工学専攻
〒
0 6 0 ‑ 8 6 2 8
札幌市北区北1 3
粂西ST
EITEL O
l卜7 0 6 ‑ 6 3 2 5
m
X Ol 卜7 0 6 ‑ 6 3 2 5 E‑ Ma il c s T I O 7 2 4 @m c t i a n . c o m
●
●
(秩)西松建設 技術研究所〒
2 4 2 ‑ 8 5 2 0
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縮破壊圏が形成 され,その周【削こ放射状引覗亀裂が 生成されること,などが知 られている ZJ。これらの 知見は.装薬孔内壁に作用する内圧の大きさと時間 的変化によ り装薬孔周囲岩盤中の動的応力状態が変 化 し.その括巣 として,破壊プロセスと破頓形態が 異なってくることを示 しているが,これ らの遷移条 件について定虫的に議姶 した例は少ない。
そ こで本研究では,装薬孔内壁に作用する圧力の 時間的変化 (圧力波形)が形成 される破壊にどのよう な影響を及ぼすかについて,基礎的な検討を行った。
特に,最も一般的な‑・自由面破砕を対象として,典 なる圧力波形の条件で解析を行い,それ らの結果か ら破壊状況と圧力波形との関係を分析 し,動的破蟻 か ら準静的 ・静的敵機への遷移条件とそのメカニズ ムについて検討を加えた。
2.
数値解析法及び解析条件解析には,強度不均一性 と亀裂の発生 ・進展を考 慮 した勤的有限要素法を用いた。本解析では,岩石 の破壊 として引張破壊 と圧縮破壊を考え,破壊基準 はそれぞれ最大引張応力基準およびモール ・クー ロ ン基準を用いた。そ して,引覗破域は要素境界辺に 発生するものと仮定 し.要素境界辺の引張強度をワ イブル分布 (均一性係数
m )
で与えた。亀裂の発生 ・ 伸長は要素境界辺の分離 として表現 し,引韻披蟻 と 判定された要素境界は新節点を追加 して要素を再分 割 した。また.亀裂プロセスゾーンの結合力は引髄 軟化則l /4
モデルで与え,亀裂開口変位から結合力 を求め,これを亀裂面上に節点力として作用させた。Sc i .a n dTe c h .E n e r g e t i cMa t e r i a l s ,Vo l . 6 4 ,No . 3 .2 0 0 3
117Co n t i T t u O u S Ro c kna s a
Fr
eef A c c Fi g ・ 1
cc o mc t T yO f a n a J y
s l ' smo
dcl・ また.圧縮破蛾 は要素の破蟻 として取 り扱 い.襲来 の圧縮強度は要素周囲境 界
辺の引張強度の平均値の 定数伯で与えた。そ して.
妓蟻我坤を上回る場 合に は.その過剰応 力を符号反
転 させた ものを要素初期 応 力として与 え. この要素初期応 州 こ対
応す る要素 初期ひずみによ り降伏後の塑性ひずみを表
わ した。
なお.解析法の詳細については参考文献3)を参照 さ
れたい。本研究では.‑自由面破砕で装薬孔 に
垂政な断面 を想定 した
2
次元モデルを用いて解析を行 った
。F l ' g.
1
にモデルの形状 ・寸法を示す。解析餓域は縦
4m,
横6m
とし.点小抵抗線長を 1m.
襲黄孔径を
0.1m
と政定 した。有限酵素モデルの初州総節点数は1 4 5 4 0 .
総要素数は2 8 5 5 2
であ り.解析に用いた物性偵及び 初期条件等は
Ta b l c
lに示すようである。また.装薬 孔壁に次式の開放で与え られる圧力を作用 させた。
P(I)‑Pc
fr c x p
(‑aE トc x p
(rpL
))(l) ただ し.poは励大圧九また. aおよび
p
は定数である。E,は圧 力Ja大幡 までの時間 (以下.立ち上が り 時rlqと呼ぶ).<Pは正規
化定数であ り.LO=log(
P / a ) /
中一a ) . P l /f c x p( ‑
at
o) ‑c x p( ‑ p l o) )
で与え られ る。
この圧 力波形は
FL ' g . 2
に示すよ うであ り,良人圧 力 までの時間はLoによ り,巌大庄 力後の減衰傾向 は
p / a
の伍で表現 され る。そ
こで, これ らを,
J 0‑l
ops,L O O p s .5 0 0 p s .1 0 0 0 p
s,p / a
‑I . 5 ,1
0 0
とそれぞれ変 化 させて解析 を行った。 また,本解析では,仕 力の 時間的変化 に注 目し,最大圧 力 poは
1 0 0
MPa
と一定 に した。ただ し.装薬孔壁に与え られる力持 ((I)式 の械分値)は toと
p
/aのIBに依存 し,岩盤 に投入れるエネルギー もこれ らの偶 によ り鵜なる。 さ
Ta b l e1 Pa r a mc t c r sofa n
a ] y s l SmO d e
l・Pa r a me t e r Va l u
c p‑ wa v cv e t o c t ' t y V,(
m. S
‑')5 0 0 0 S‑ wa v cv e
L o c i l y V,( m
.S‑L)2 8 9 0 Dc n s i
l y( k g. m
‑3)2 7 0 0 P o l ' S S O nー
sr a t i o
ン0 . 2 5 El a s t L ' CmO d u l t l s
E ( G P a ) 5 6 . 4
Fr
a c
tur c
ener
g y
GI ( P a . m) 3 0 0 Com
f}r C
SSives(rc n g
th S
c(MP a ) 7
5
Tc
n
sncstreng th S t (
MPa)5 . 0
Th
cst e
p At( p s ) I .
I 1 8 Sc i . a n dTe c h . E n e r B e t i cNa t e r i a l s . Vo l . 6 4 , No . 3 . 2 0 0 3
と変化させた場合の.時間の進行に伴 う出火主応ノ) 分布の変化 と破蟻の進展プロセスを
F i g. 3
に示す。図には主応力の俵を色の変化で,亀裂を盟線で示 し ている。また.圧縮破機械は表示されていないが, (a)および(b)において.装薬孔近傍で他裂が発生 し ていない鏡城が圧縮攻城域に対応 している。ここで, 装薬孔か ら半径方向に伝播する直接波に対 しては.
半径方向応 力は常に圧縮であるため.瓜大主応力は 描線方向応 力に対応 していることに注意されたい。
これ らの図を比較すると,圧力の最大値が一定の場 合でも,その立ち上が り時間により装典孔周朗岩盤 中の動的応力状態が炎な り,これによ り破域の進展 プロセスも典なることが分かる。そ こで.まず.盛 大主応力分布を見ると,
l
0‑1 0
psおよびJ Q =1 0 0 p s
の 場合は,装薬孔を中心 として最初に接線方向Jf̲綿の 波が.続いて接線方向引髄の波が同心円状に伝播 し ているが.L 0 ‑5 0 0
psの場合は最初の接線方向圧縮応 力の債が小さくな り.J q =1 0 0 0 p s
になると,般初の 接線方向圧縮の波がほとんど認め られないことが分 かる。その結果,Lc‑1 0 p s
およびE . ‑1 0 0
psの場合は.装薬孔壁近傍に圧縮破蟻域が形成 され.その周囲に 引張亀裂が伸長するが
.t Q =5 0 0
ps,1 0 0 0
psの場合は 装薬孔壁か ら引覗亀裂が生成・伸長 していく。また.応力波が自由面で反射 した後は自由面近傍に引張応 力域が現れるが.
J
0‑1 0
psの場合は自山繭垂Lra方向 が最大主応力となるが,t q ‑L O O p s
の場合は自由面平 行方向が最大主応力となる。 これは,f
0‑1
Opsの場 合は自由面平行方向の引報亀裂 (スポー リング破頓 に対応する)が生成するが.L0‑1 0 0
psの場合は自由 面垂直方向の引覗亀裂が生成することか ら確認でき る。これは応力波の波長が粒小抵抗線良に比較 して 十分長くなると,スポー リング破壊か ら自由面垂直 方向の引韻亀裂発生に移行することを示 している ●)。 また,J
0‑1 0
psの場合は応力波の拡散に伴って応力 波後方の鱗域の応力が急激に低下するため.装薬孔 周囲の破境域 も狭いが.J o = 1 0 0 p s
の喝合は,波長が 良いため,引鶴応力傾城も広 くな り.装薬孔周防の 破壊域も大きくなることがわかる。さらに,J 。 ‑5 0 叫S . 1 0 0 0
psになると,応力波の通過後に準静的応力域が 形成され これに伴って.装薬孔壁か ら伸長する亀 裂の数が減少することがわかる。なお.F i g. 3
には 示されていないが,J Q = 5 0 0p s ,1 0 0 0 p
sの条件では.作用圧力が ピークに近付 くと(‑軸圧縮強度以上と なると).褒美孔近鰍 こ圧縮破壊が発生する(この圧 縮破壊域は
Fi 8 . 4
に示されている)。ただ し・この段 階では亀裂が長 く伸びていて,装薬孔の変形も大き くなっているため,実際の破砕において.圧縮披蟻を生 じさせるまで圧力を作用させることは少ないと 思われる。
次に.装薬孔壁に作用する圧力が最大値に通 した 後の圧 力の減衰擁向が破頓形態に及ぼす影響を牧村 するために,上記の圧力の立ち上が り時間についい て
, 〝α
‑1 . 5 ,1 5 0
と変化させた場合の,解析され た戯紋的な破壌形態をFi g. 4
に示す。F) ' g. 4
よ り.立 上が り時間の短い L0‑1 0 p s
の場合は.p / a
の値の増 大に伴って.装薬孔周囲境域域は拡大 し,自由面近 傍の舷蟻も自由面に平行な引韻披蟻か ら自由面に垂 直な引覗破壊に移行する。 これは圧力持続時間の増 大に伴って.装薬孔壁に与える力積が増大 (投入エネ ルギーの増大)すること.および応力波の波長が長 く なることに関係 している。 これに対 し,立ち上が り 時間J 0 ‑1 0 0
psの場合は, P/
aの値の増大に伴って, 装薬孔周囲の引張亀裂の長さが若干長くなるが,そ の変化は小さい。 これは.装薬孔壁に与える力根が ある程度以上となると.破境域寸法は最大圧力値と 岩盤の物性 ・幾何形状に関係 した一定の値に収束 し ていくことを京 している。そ して.立ち上が り時間 が長いJ 0 ‑5 0 0
ps,1 0 0 0
psの場合には.破壊形態は以 上とは糊著に異なるが,亀裂の虫大長さはP/
aの俵 にほとんど依存 しないことが分かる。これは静的な 圧力が作用する場合の廠境域寸法は,作用圧の大き さと岩盤の物性 ・幾何形状のみによ り決まることに 対応 している。また,破壊形態は,立ち上が り時間が比較的短い 場合は,発破における破墳形嘘に類似 し,立ち上が り時間がある程度以上長い場合は,コンクリー ト破 砕器や燕気圧破砕剤などにおける破壊形態に類似 し ていることが分かる。 したがって.本解析により.
これ ら破砕法による舷蟻形態の差違が表現されてい ることが分かる。また.以上の解析結果か ら.破蟻 形態は.圭として圧力の立ち上が り時間に依存 して いることも分かる。
4.
破墳形舷の変化に関する考察4.1
地境形態変化のメカニズム圧力の立ち上が り時間による故頓形態の変化の メ カニズムを検討するために.応力波伝播 と亀裂伸長 との関係を分析 した。すなわち.
p / a= 1 . 5
の条件で 立ち上 り時間が1 0 0 p s ,5 0 0 p s ,l D O
Opsの場合の解析 結果( F i g . 4( b )
(C )( d
))において.特定の亀裂に注 目 し,応力波の波面位匿および亀裂先端位置 と時mJと の関係をFi g.
5に示す。図中の取触 (横軸)は装薬孔 中心か ら自由面平行方向の距離である。また.対象 とした私製は.F i g . 4
中に矢印で示した自由面とほぼsclandTech EnergetlCHAlerlals.Vol64.rJo3,2003 119
平行な方向に伸長する他裂である。さらに.応力波面 としては.溶接波の初動波面 Do(I‑x/Cp)とそれか ら時間 Jq後の波面 D.(F x/Cp+(),自山面か らの 反射波の初動波面 Ro(t‑ (x!+4W:)l':/cp)とそれか ら時間 lo後の波面 R.(t= (x'+4W:)L':/cp+I.)のそれ
Sci.andTech.EnereeticMaterials.Vol.64.No.3.2003 121
ぞわを示している(ただし.
x:
装薬孔壁か らの取離,W:
舶小抵抗線良である)。なお,上記の波面走時は破 壊が発生しない場合の走時で代表させている。Fig.4か ら.亀裂の伸長に伴って.亀裂伸長速度 (図 中の瞬 きの逆数)が低下す ること.圧 力の立ち上 り
(a)t0‑10FLSandβ/α=1・5・
(a')(0‑10ILSandB/a=100 (b)
1 2 2 Sc i . a n dT e c h . En e r g e t i cMa t e r i a l s , Vo J . 6 4 , No , 3 . 2 0 0 3
Hole
Di s L a n
CCrrOr nt J I C b us t J I O l e
(m)( a )
Ho l e Di s t A r L
CCRromt h e
b l a s t h o l e
(n)( b
)
Fi g ・ 5Rc l a t i o n s h i pt xt wc e nc t a c ka n d
sbtSSW PrO脚 ons
wh c n ( a )
tq =1 0 0p s
,(b)Ed =5 0 0p sa n d
(C)L o =
1 0 0 0
ps:DO :F r o n tp h a s eo fdi r e c ts t r e s swa v e , Dl :P e a kp h a s eo fdi r e c ts t r e
s swa v e ,RO :F r o n t p h a s co fr c f l c c t c ds t r e s swa
v ea n dRl :P e a k
p h a s eo fr e f ) e c t e ds t r e s swa v e ・
時間が長くなると,全体 として亀裂伸長速度が低下 していくこと,などが分かる。また,いずれの場合 も波面
R
lが到達 した時刻付近で亀裂の伸長が止ま ることがわかる。 これは,亀裂の伸長が停止するま での時間,
言い換えれば,破壊が終息するまでの時 問は,装薬
孔に作用させた圧力のピークに対応する 反射波面の
到達時間で大略近似できることを示 して いる。この
考えに基づ(と,Loが十分大きな場合(to>
>(x2
+4 w
Z)'n/cp)には,波面R
.の到達時刻は Joで 近似できることか ら,破頓終息時間
は J。のみで表現 されることになる。これは,破壊
域がその時に装薬 孔壁に作用 している圧力の大きさによ り
決まること を示 し,静的な加圧における破壊に相当
する。以上 か ら.破壊の終息時問は,波面R.の到
達時間に関係 し,LOが比較的小さな場合は,主
として虚小抵抗線 良と
P
波伝播速度に依存するが,J。が大きくなるとJ♂ のみ,すなわち,装薬孔内圧の加圧速度のみに
依存 すると考えることができる。そ して.前者が動
的攻 城の条件であり,後者が静的破壊の条件である
と考 えることもできる。なお. ここでは自由面に平
行な 方向の亀裂を対象として分析を行ったが,他の
方向 の亀裂に対 しても基本的に同様な議論ができる。
以上では,波面と亀裂との関係を示 したが,応力 喝の観点からは次のように考えることができる。す なわも,波面
D。〜D
.間 もしくは波面R。 〜R.
間の距 離は応力波の波長に比例する虫として取 り扱
えるこ とから,これら波面間距離の増大に伴って波
面問の 錦城の応力状態は静的応 力状態に近付いてい
くと考 えることができる。また,破墳形娘の変
化は次のように説明すること ができる。前述のよう
に,立ち上が り時間が短い場 合は.装薬孔近傍のほ
ぼ全周に引張亀裂が生成 し, これ らの亀裂が伸長 し
ていく段階で.伸長する亀裂 の数が減少 して幾つか
Sc i .a n dTe c h .E n e r B e t i cMa t e r i a l s .Vo l . 6 4,No . 3 .2 0 0 3 1 2 3
ら.亀裂進展速度が遅 くなる軌 隣接亀裂に対する 抑制効果が発現されやす くなる。 したがって.立ち 上が り時間が長 くなると.初期の段階からこの抑制 効果が現れるため,亀裂の款が少なくなる。
4.2
地境形態の遷移条件3.
において,圧力の立ち上 り時間の増大に伴って 破蟻形態が動的破壊か ら準静的 ・静的破頓の形態に 変化することを示 し,4.1
において,この舷填形態 の遷移のメカニズムについて鎗 じた。そ こで,次に, この破域形態の遷移条件の定則 ヒを試みた。肋述のように.反射波の到達時間は,自由面に平行 力向の亀裂に対 しては.戯′ト抵抗線長 W.装薬孔壁 か らの取
頗 x . P
波速度cpと立ち上が り時間 Loで表 現できるが.装薬孔中心位固 くx‑0)を考えればW,
cpと JQのみで表現できる。そこで,立ち上が り時 rm loを装薬孔中心への反射波初動の到達時rm w/cp で除 した無次元時間cptc/Wを考え,Cplo/Wと最 終破壊形態との関係を分析 した。なお.この無次元 時間は.応力波の代表波長cploと‑自由面破砕の代 表寸法 Wとの比であると解釈することもできる。以上の考えのもとに.上記と同様のモデル(最小抵
sTJ O
lもJsTJ0 0
t4'sTloo
E=0Jsdooot も ヽ
2 k m/ S
抗線長W=5 0 0
ps.1 0 0 1m) 0
ps)について.および立ち上が り時PP
波速度を的0
cp‑l ‑2 o p s .l k m/ o o S p . s .
1 2 4 Sc i . a n dTe c h . E n e r g e t i cMa t e r i a l s , Vo
l.64, No . 3 . 2 0 0 3
cpto/W‑3・0‑4・0程度であると考えることができる。
以上では,岩盤の強度不均一性に関しては,均一性 係数
m‑7
の一定の条件で解析を実施 した。そこで,( b)I ( d)t . =1 00F LS o =1 000〃s
Fi g
・7 Fr a c t ur epa t t e msi ndi f f e r e n tp r e s s u r e wa v e r o m
swh e nd l eC
Ce mc i e n t o r u n i f
or mbl
m‑2 0.
強度不均一性の程度が破墳形盤に及ぼす好守を検‑肘 するために,均一性係数
m‑2 8
の条件において解析 を実施 し, これ らを前出の結果 と比
較 した
。p / a‑
l . 5 . t
0‑l o p s ,l o o p s ,吉 o o p s ,1 0 0 0
psの条件につい て.m‑2 8
の場合の最終破壊形態をFi g. 7
Fi g. 7
とFi g. 6
における同一加圧条件の結果に示す。とを比 較すると,両者の結果は類似 していることがわかる。
ただ し,詳細に見ると
,n‑2 8
の場合はm‑7
の場 合に比較 して,装薬孔周囲で亀裂が密集する鱗域が 若干広 く卓越亀裂への収束が若干遅 くなって
いるこ と(cplo/〜‑0.
5
の場合),卓越亀裂が伸長する時に 亀裂の枝別れ
( f o r k i n g )
が少なくなること(cptQ/W‑
5 . 0
の場合).などがわかる。
ここで
,4 .
1において.装薬孔周囲のほぼ全周に 亀裂が生成 した後,幾つか
の卓越 した亀裂に収束 し ていくプロセスが,先行 し
て伸長 した亀裂の応力解 放による隣接亀裂の伸長抑
制効果に起因することを 示 したが.上記の傾向も同
様な考えで説明すること ができる。装藁孔か ら同心
円状の亀裂群が生成する 場合,それぞれの亀裂伸長
には強度差に応 じた時間 差があるが,均一性係数が
高くなると,この時間差 は小さくなるため,隣接亀
裂に対する伸長抑制効果 が発現される時刻が遅 くな
り,結果として.特定の 卓越亀裂に収
束する時刻が遅 くなる。 したがって, 不均一性の粒度により
,装薬孔周囲の亀裂群の様相 は若干異なる。 しか し
.卓虐亀裂に収束する亀裂進 展プロセスは基本的に
同一であ り,最終的な亀裂長 さは強度平均値によ
り定まるため,最終的な破壊形 態に顕著な相達が現れ
ることはない。
以上の解析結果および考察か ら
,
F) ' g, 6
に示 した 劫的破壊か ら静的破域への遷移傾向は.特定の均一 性係数の値に限定されるもの
でなく.不均一材料に 対 して一般的に成立すると考
えることができる。
なお.故5〉らは.ホプキ ン
ソン効果実験の数値解 析を行い,ホプキンソン効果
による亀裂の進展プロ セスはひずみ速度によって顕
著に異なることを示し、
そのひずみ速度の依存性は岩石の微視
的強度の不均 一性に起因することを明 らかにしてい
る。 したがっ て,立ち上が り時間が短い場合には,
自由面近傍の スポー リング破壊においてこの彩管が
現れる可能性 を指摘することができる。 この点を明確にする
s c i .a n dT e c h .E n e r g e t i cMa t e r i a l s ,Vo L6 4 .No . 3 .2 0 0 3 1 2 5
5 .
結 官本研究では,‑ 自由面破砕における岩石の破壊 プ ロセスを数億解析 し.その解析結果に基づいて,入 射圧 力波形が破機 プロセス と破噂形態に及ぼす影啓 について考察 した。その結果,圧力波形が先なると 破壊形掛 ま顕著に典なること,破壊形態は,主 とし て圧力の立ち上 り時間に依存することを示 した。す なわも,立ち上が り時間が短い場合は,装薬孔近傍 のはば全周 に引覗亀裂が生成 し. これ らの亀裂が伸 長 していく段階で,伸長す る亀裂の数が減少 して幾 つかの卓越 した亀裂に収束 していくが,立ち上が り 時間が長 くなると.早い段階で亀裂数が減少 し,卓 越伸長する亀裂の数が少な くなる。また,亀裂進展 と波面走時 との関係か ら,砥堀が終息す るまでの時 間は.作用圧力の ピークに対応す る反射波の到達時 間で大略表現 され 圧力の立ち上 り時間が比較的小 さな場合は主 として虚小抵抗線長 とP波伝播速度 に 依存するが,圧 力の立ち上 り時間が大きくなると立
ち上 り時問のみに依存する ことを明 らかに した。 さ らに.圧力の立ち上が り時間 を装薬孔中心への反射 波初動の到達時間で除 した無次元時間によ り種々の 条件 における解析 結果 を整理 し,動的破壊 〜準静 的 ・静的破壊への遷移鏡域が無次元時間
2 . 0‑4 . 0
の 聴聞にあることを明 らかにした。文 献
l)例えば,ジェオフロンテ研究会.割岩工法および 割岩工法併用発破 に関する技術資料
( 2 0 0 2 ) 2 )
例えば,
「火薬ハ ン ドブック」,( 2 0 0
1).共立出版株式会社
3)金子勝比古,松永幸徳.山本雅昭,火薬学会誌,
5 6 ,2 0 7 ‑ 2 1 5( 1 9 9 5 )
4 )
伊藤 一郎 佐 々 宏一,日本鉱業会誌,8 0( 9 0 7 )
,2 ‑ 6( 1 9 6 4 )
5)租 祥餌,野原清春,金子聯比古,火薬学会誌
,6 4
,8 7 ‑ 9 6( 2 0 0 3 )
Ef f e c to ft h ewa v e f o r mo f a p p l i e dp r e s s u r eo nr o c k f r a c t u r ep r o c e s si no T L ef r e e ・ f a c emo d e l
sa n gHoCh
0° , Hi d e k a z uMi y a k e ' , Tc t s uKi mu r a ' ' , a n dKa t s uh i k oKa n e k o●
Toi n v e s t i g a t er o c kf hc t u r cp r o c e s sd u et ov a r i o u sa p p l i e dp r e s s u r et oac h a r s eh o l ei T tO t t Cf r e e ‑ f a c e , r l s l n g a n dd e c a yt i mef o rt h ewa v c f o r mso fL h ca p p l i e dp r e s s u r e swe r ev a r i e d・Th ef ra c t u r cp r o c e s s e swe r e s i mu l a t e db yan u me r i c a lme t h o d ,b a s e do nd y n a m icf i n i t ee l e me n tme t h o da n d
h ct u r eme c h a n i c s .I tw
asc 一 e a r e dt h a tt h e斤a c t u r ep r o c e s s e swe r ea f f e c t e db yr i s i J l gt i mei n c r c a s ] n g .F r o mt h ec o mp a r i s o n sb c l we e n s t r e s swa v ep r o p a g a t i o n sa n dc r a c kp r o p a g a t i o n sa l v a r i o u sns l T t gt i me s , i t wa sT e a ) i z e dt h a t t h ec r a c k ‑ a r T C S t e d t i mec ou l db ee x p e c t e d斤o mt h ep r o p a g a t i o nt i meofr e ne c t e dwa v ep e a kp h a s e .Th et r a n s i t i o nb e t we e n q u a s i ‑ s t a t i ca n dd y n a mi cf ra c t u r ep r o c e s swa sd i s c u s s c dw it hn o n ・ di mc n s i o n a tt i me
CptQ / W ,i nwh i c h
Cpi s p‑ wa v ev e l o c i t y , E oi st h er i s i n gl i mea n d w i sb u r d e n .Th et r a n s i t i o ne x i s t e da t2 1 0 ‑ 4 . 0n o n ‑ d i me n s i o r L a l t i me s ・ Th ei n nL ) e n C eO fT O C ki n b o mo g e n e i t yo nf ra c t u r ep r o c e s swa sa l s oi n v e s t i g a t e d .
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