九州大学学術情報リポジトリ
Kyushu University Institutional Repository
円筒状固体電解質型燃料電池構成材料の高性能化に 関する研究
相澤, 正信
https://doi.org/10.11501/3130942
出版情報:Kyushu University, 1997, 博士(工学), 論文博士 バージョン:
権利関係:
第5章 インターコネクタ
材料の研究
第1節 緒言
インターコネクタは、 前述(第1章)したように、 900 oC --1 000 oCの高温 下で酸化・還元の両雰囲気で高い電子伝導性を有し、 発電環境下で他の電池構 成材料との化学的な安定性にも優れることが要求される。 また高い発電効率を 得るためには燃料の有効利用を図る必要があり、 そのためにはインターコネク タは綴密でなければならない。 このような機能上の制約から、 現在LaCr03 が 最もインターコネクタ材料に適していると考えられる 1)0 LaCr03 は、 融点が 2400 oC以上で耐熱性が高いベロブスカイト型酸化物である。 一般に室温では 斜方晶系であり、240 oC --280 oCで菱面体品系に相転移することが知られてい る2),3)。
アルカリ土類金属をLaCr03に固溶させると、 Sr, ca はLa のサイトに、 Mg,
Co, Zr, Cu, Ni, Fe, Al, TiなどはCrのサイトに置換固溶する 4)ご6)。 クロム イオンは3dバンドにホールを有するため、LaCr03は通常p型の半導体となる。
この酸化物は、 酸化雰囲気では酸素定比性を示すため、 電荷補償のために Cr+
から Cr4+への転移が生じ導電性は増大する7)。 導電機構は、 本実験(第2章) の結果から、 スモールポ-ラロンホッピング機構8)と考えられた。 一方、 還元 雰囲気では、 酸素欠損によって電荷補償が行われるため、 導電性の向上は期待 できない8)。 したがって、 この酸化物をインターコネクタコネクタに用いる場 合、 電池の内部抵抗低減のため薄膜技術が重要となるが、 その際ドープされた LaCr03に高い酸素ポテンシャル勾配下での化学的な安定性が要求される9)。
LaCr03はCr203の高い蒸気圧に起因して本来難焼結性の材料であるが、Ca を添加することで大気中、 比較的低温下で綴密な焼結体が作製可能であること を本実験(第2章)で明らかにした。 綴密化に至る焼結の機構は、 Ca-Cr-O系 の液相の生成に起因するものと推測されるが10)、 この液相により材料の変質10) や、 国体電解質型燃料電池の他の構成材料との反応(例えば界面近傍でのカチ オンの相互拡散11)ー14))が懸念される。 ペロプスカイト型酸化物やYSZにおい て、 一般にカチオンの拡散は、 酸化物イオンの拡散に比べて数倍小さいため、
後述する酸素透過(漏れイオン電流)に対してはそれ程影響をおよぼさない。
しかしながら、 国体電解質型燃料電池の作動条件のように高い酸素ポテンシ ヤル勾配下にさらされた場合、 次式に従って還元側に酸素空孔が生成し、 それ にともなって電荷補償のために逆の勾配で金属イオンの化学ポテンシャル分布 が生じることが予想される15)ロ
2CいOJ こ刈+円+
j
O2 5・(1)118
このポテンシャル分布は、 国体電解質型燃料電池の構成材料の界面で、 元素 の相互拡散や反応を助長し、 電池の寿命・信頼性を低下させる一因となること が十分に推察される。
また、 5-(1)式の反応において、 酸素空孔の拡散速度が無視で、きないとき、 酸 素空孔とホールの双方向拡散が生じ、 綴密体であっても酸素が電気化学的に透 過するいわゆる漏れイオン電流の発現が生じることが報告されている 16)引)。 こ の漏れイオン電流は、 固体電解質型燃料電池の電流密度にともなって増大する ことが報告されており 17)、 例えば0.1 A cm-2程度の高い漏れイオン電流が生じ た場合、 発電効率に対し大きな阻害因子となることが予想想、されている2均2勾)
このようにインタ一コネクタ材料は、 高い酸素ポテンシャル勾配下にさら さ れることに起因して、 それ自身の変質, 劣化あるいは他の構成材料との反応に よる劣化などの重要な課題が挙げられる。
そこで本研究では、第2章に示したCaをドープした(La,Ca)Cr03に対しその 長期的な安定性を評価することを目的として実験を行った。 まず、 種々の Ca 添加量を有する(La1_XCaX)Cr03に対し大気中アニール処理を行い、 結晶相や導 電率の変化について測定を行うことで酸素ポテンシャル勾配が無い場合の長期 安定性を評価した。 次に酸素ポテンシャル勾配下で、 第3章にて示した空気極 材料の(La,Sr)Mn03 との反応性について試験を行い、 その挙動について熱力学 的な見地から考察することで、(La1_XCaX)Cr03 の長期的な安定性を評価すること を目的とした。
第2節 実験方法
インターコネクタ材料には(La1_XCaX)Cr03(X=0.15-0.3) を、 空気極材料には 第3章にて示したSr をドープした(La,Sr)Mn03を用いた。 粉末の合成には各種 金属硝酸塩の混合水溶液を熱分解することで、行った。 その詳細については第2 章に示した通りである。 大気中 でのアニール試験においては、 組成として X=0.15, 0.2, 0.25, 0.3 の(La1_XCaX)Cr03を用い、 プレス成形(6.5 kgf mm勺
した圧粉体を1300 ocで10 h焼成した後、 研削加工によって4X4X40 mm3の 角柱状とした試料を用いた。
作製した試料について、 アルキメデス法を用いた嵩密度の測定からいずれの 試料も理論値に対する密度(相対密度) が97%以上であることを確認した後、
室温でのX線回折(XRD)法により結晶相の同定および大気中室温から1000 oc での導電率を直流4端子法にて測定した。 次に1050 ocで500 hのアニール熱 処理を行い、 熱処理後、 再び結晶相の同定および直流4端子法による導電率の 測定を行った。 この処理を繰り返すことで、 最大で5000 hまでのアニール処理 を行った。
119
一方、酸素ポテンシャル勾配下での空気極材料との反応性や酸素透過率を評 価する実験においては、粉体をプレス成形し焼成した後に研削研磨加工するこ とで作製したディスク状(直径16 mm、 厚み1 mm )の試料を用いた。
インターコネクタ材料は、(Laa.7sCao.2S)Cr03(LCC )とし、空気極材料にはA サイトが10%欠損した(Laa.7SSrO.2s)o.9MI1o.89sAlo.olsNio.o903 (LSMN)および1 0/0欠 損した(Laa.7SSrO.2S)O.99Mn03(LSM)の2種類の組成を用いた。 LCC ディスクの 相対密度は97%以上であることを確認した。 また反応におよぼす界面 組織の効 果を調べるため、LSMN試料には、相対密度が 97%以上である綴密体と相対密 度が約740/0の多孔質体の2種類の試料を用いた。 多孔質試料は、粉体の仮焼温 度を1300 ocとし、璃瑠乳鉢で粉砕した粗大な粉末をプレス成形、焼成するこ とで作製した。 LCC およびLSMN, LSMのそれぞれのディスクの片面 に通電 のための電極としてPtペーストを印刷し、1200 ocで5h焼成した後試験に供 した。 また、 各試料の研磨面に対して行ったXRD測定の結果から、 LSMNに はごく僅かながらMn304の第2 相が存在するものの、 LCC、 LSMは単一相で あることを確認した。 表5-1に試料の特性を要約する。
インターコネクタと空気極材料の電気化学的な反応性の評価に用いた試験機 を図5-1 に模式的に示す。
Table 5-1 インターコネクタと空気極材料の
反応性評価に用いた試料の特性
Sample Composition A-site Relative Second deficiency density phase
LCC (LaO.7SCaO.2S)Cr03 > 970/0 None
LS加IN
Cathode 1 LS恥1Na 10% > 97% 恥In304
Cathode 2 LSMNa 100/0 74% Mn304
LSM
Cathode 3 (LaO.7SS rO.2S)O.99MnO 3 1% > 979ら None
a (LaO.7SSrO.2S)O.9恥1nO.89SAlo.01SNio.0903
120
6. Pt wire 9. AI203 tube 5. Thermocouple
1. Air electrode sample 2. fnterconnect sample
LaO.7SCa0..2SCr03 8. Au ring
10. YSZ tube 9. AI203 tube
H2
合
+ H20 (p(H2):p(H20)=96.2:3.8)Fig. 5-1 インターコネクタと空気 極 材料の電気化学的な反応性
評価 に用いた試料 および試験機の模式図
3. Pt electrode
6. Pt wire
7. Pt probes 4. Pt mesh
的 〔lv
MCω』』コω
LSMNあるいはLSM (図5-1 ,No.1)とLCC(No.2)のそれぞれのディスク試 料の積層体を、 LSMあるいはLSMN側に空気が、 LCC側に加湿水素ガス
(PH2/PH20=96.2/3.8 )が供給さ れるように設置した。
LCC (No.2) とYSZチューブ(No.l0)間の気密なガスシールを得るために、
シール材にはAuリング(NO.8)が用いられた。Pt線(No.6)、Pt電極(No.3,4) を通じて定電流(0.35A cm-2)がLSMあるいはLSMN (No.1)側からLCC 側(No.2) に通電され、 その際の試料の積層体聞の電位をPt線 (No.6) を通 じて測定された。 また、 YSZチューフ�(No.10)に、Ptプロープ(No.7)を取り付け、
YSZの酸素濃淡電池の原理に基づいて生じる起電力を測定することで、燃料ガ ス中の酸素ポテンシャルを算出した口
この反応性評価の試験は、 1000 ocで300 h行った。 試験後にそれぞれの試 料の表面および断面についてSEM観察、XRD法を用いた相解析を行った。
121
第3節 実験結果および考察
3-1 大気中のアニール耐久試験
図5-2に大気中1050 ocのアニール処理時間に対する(La1_XCaX)Cr03の導電率 (大気中、 1000 OC)の依存性を示す。
50 45
ハ U
戸 、 d 《 J n u AUT 司、 〕 勺ムベ 引 』 {pgυ∞\ω
30
b 15 10卜 -e- X=0.15 一合一 X=0.25 5卜 --+- X=0.2 -.- X=0.3 0
o 5 10 1 5 20 25 30 35 40 45 50 Annnaling Time / 1 02 h
Fig. 5-2 (La1_XCaX)Cr03の大気中 , 1000 ocでの導電率(0・e)の
アニール(大気中、 1050 OC)時間への依存性
Ca量(X)が少ないX=O.l5, 0.2の酸化物では、 5000 hまでのアニール処理 において導電率は安定しており、 劣化の兆候は無くむしろ導電率は僅かながら 増加する傾向が観察された。 Xが増加するにつれ導電率に変動が観察され、 と くに X=0.3の酸化物に顕著に観察された。
第2章で述べたように、 これらの酸化物では導電性のメカニズムとして スモールポーラロンホツピング機構が考えられる。 アニール処理を行ったすべ
ての酸化物で、 導電率と温度の積の対数のアレニウスプロットにおいて測定温 度が200 oc --1 000 ocの範囲で明確な直線関係が得られた。 この 直線領域より 求めた活性化エネルギ(Ea)のアニール時間依存性を図 5-3に示す。
122
Nい10ω〉 7
-司
、\
凶 5
�。心〉、
』ω ロ A
凶 ""t I -e--
X=O.l 5
5ト 十X=0.2
� 3,
一色-
X=0.25
話 I
---.-X=0.3
2
o
5 10 15 20 25 30 35 40 45 50
Annealing Time
/
102
hFig. 5-3 導電率と温度の積の対数のアレニウスプロットの直線領域
より求めた活性化エネルギ(Ea)のアニール時間依存性
X=0.15の酸化物では、アニール処理に伴い高温での導電率が増加したため、
活性化エネルギが僅かながら増加する傾向が観察された。 すべての酸化物にお いて活性化エネルギに幾分の変動は観察されるものの、 著しい変化の兆候は観 察されず導電性の機構はこれらのアニール処理において安定であると考えられ た。図5-4""図5-7にX=O.l 5"" O. 3の酸化物のアニール時間とXRDパターンの 関係を示した。 X=0.15の酸化物では、 5000 hのアニール処理においでほぼペ ロブスカイト型酸化物単相であったが、 Xミ0.2の酸化物では1000 hあるいは 2000 h以上のアニール処理において、 Ca5(CrOん00.5と考えられる酸化物が検 出された。 また、 Ca5( crO 4)300.5に起因するXRD強度はX値やアニール時間と ともに高くなる傾向が観察された。
123
。
As-fired
o 0
・・4〉、
ωロω】己目
2 e / deg (CuKα)
Fig. 5-4 (Lao.85Uo.15)Cr03のXRDパターンとアニール時間の関係
O;(La1_XCaX)Cr03
。
。 o A s-fire d
。
‘・a〉、
1 0 5 0 oc X 1 000 h
ωロω】己目
1 0500C x 4000 h
2 e / deg (CuKα)
Fig. 5-5 (Lao.8Cao.JCr03のXRDパターンとアニール時間の関係
O;(La1・xCax)cr03' ・; Ca5(Cr04)300.5 124
。
As-fired
。 。
。
命圃d・〉、
ωロω一-ZH
20 30 40 50 60 70
2 () / deg (CuKα)
Fig. 5-6 (L30.7SC30.2S)Cr03のXRDパターンとアニール時間の関係
O;(La1・xCax)cr03' ・; CaS(Cr04)300.S
。
。 。 As・fire d
。 。
。.... 〉、
•
, 0 S O.C x , 000 h
, 0 S O.C x 2000 h
∞ロωω口同
2 () / deg (CuKα)
Fig. 5-7 (L30.6C30.4)Cr03のXRDパターンとアニール時間の関係
。;(La,・xCax)cr03' ・; Ca5(Cr04)300.5 125
図5ふ図5-9にX=0.15, 0.3の酸化物について、 表面のSEM観察、EDX による分析結果および断面の表面からの深さ方向のEDX分析結果を示す。
曙F
l!'.:Iï
白内
.
líI
局
4ー、
,〆' 〆�
‘P
制がや
.r 、
L..,
旬勝 577
..rJ
� 3
=、
、、
内,
1'11
1 2 3 4
l.a 421 79.0 406 43.0 cà 7.3 41 6.7 8.3 0 免6 16.9 527 4&7
Æmr'{�".,I.11.'.:ummr"�Ælnûl
(a) 表面のSEM像およびEDXによる元素濃度分析結果
60
ミヌ
-- 50 4020
・υ
2
ロd 100
-e- La -trーCr --iIトca
o 10 20 30 40 50 60 70 80 90
Depth
fromsurface
/μm(b)EDX法による断面の深さ方向の元素濃度
Fig. 5-8 (L�.85Cao.15)Cr03の1050 uc x 1 000 hアニール後の SEM観察およびEDX分析結果
126
1 2 3 La 34.3 33.3 1.7 ca 16.9 16.1 '5).7 (} 48.9 免7 424
(a)表面のSEM像およびEDXによる元素濃度分析結果
60
ミヌ
、、、 50
40 30 υ ロ。
� y -e-- La 一合一 Cr
20
1-ハ
-e←caロ 10
。
。。 10 20 30 40 50 60 70 Depth from surface /μm (b)EDX法による断面の深さ方向の元素濃度
Fig. 5-9 (Lao.7Cao.30)Cr03の1050 oC x 1 000 hアニール後の SEM観察およびEDX分析結果
127
X=0.15の酸化物では、表面のごく一部 に粒子状の析出物(図5-8(a) 中のNo.2) が観察され、 EDX分析からCa-lÍchな 組成であることが確認された。 このよう な析出物を除いてほとんどの領域で、ほほ調合値 に近い組成であることがわか った。 また、 断面の深さ方向の元素濃度のプロファイル(図 5-8(b)) から、 表 面近傍で僅かながらAサイトのカチオンがリッチであるものの、 ほぼ均一な分 布であることが確認された。 一方X=0.3の酸化物では、 図5-9に示すように表 面のほぼ全域 に わ た って Ca -lÍch の酸化物が 析 出 し て お り 、 こ の 組成は CaS(Cr04)300.SであることがXRD測定 (図5-7) より推測された。
このように大気中のアニール処理において、Ca を主成分とする酸化物が析出 し、この析出量はX値が多いほど顕著であることがわかった。 このCa-lÍchな 酸化物の生成に大気中の酸素が関与することが推測されるため 、 X=O.l5--- O. 3
の酸化物に対し、H2+3%H20雰囲気で1050oC x 1 000 hのアニール処理を行い XRD測定を行った。 結果を図5-10に示す。
o O;(La,・xCax)cr03
X=O.15
。 。
。
k(】一∞ロω】口同
20 30 40 50 60 70
2 e (CuKα) / deg
Fig. 5-10 (La1_XCaX)Cr03のH2+3%H20中1050oC x 1 000 hアニール 後のXRDパターン
図5-10に示す様に、 還元雰囲気下 でのアニール処理後では、 (La1_XCaX)Cr03 ほぼ単相であることが確認されたことから、 (La1_XCaX)Cr03 のインターコネク タ材料としての耐久性には、 大気中の酸素分圧が大きく影響をおよぼすことが 考えられた。 また図 5-2 に示した様に、(La1_XCaX)Cr03の導電率がこれらの析 出物 の発現によらず顕著な低下が観察されなかった理由として、 本実験では導 電率の測定のために、電位、電圧 の端子にPtペーストの焼成端子を用いており、
このPtによって(La,Ca)Cr03の通電部が、 大気中の酸素からの酸化が抑制され たことが推測される。
128
酸素ポテンシャル勾配下での耐久試験 3-2
3-2-1 導電率の変化
図5-11に試験中の時間に伴うサンプルの温度、ガルバノスタットで制御した 電流とこれによって生じたサンプルの電圧および燃料ガス中の酸素分圧に対応 する酸素センサ(図5-1,No. 7)の起電力などの変化の状況を示した。
1.04
1.02 >
E
o 0
1.∞ 2
、、、
弘司:E
0.98凶 5
〉E\〉AU寸
T 110
〈
5
105h・司
100
1.04
1.02
[;.J
Cコo
::: 1.00
、、、
ト 0.98
3
0.96 0.96
2
300 t
/ h
Fig. 5-11 Catho de 1を用いた耐久試験中のサンプル温度(T)、 電流(1)、
電圧(V)および酸素センサの起電力(EMF)の状況
200
95 100 0
図5-12に、 Cathode 1 �3を用いた耐久試験の導電率の時間依存性を示す。
導電率は、 Pt電極(図5-1,No.3)の面積、 各デ、イスクの厚みを用いて算出した。
40
30 35
25 20
-zgu∞\
hz〉ZUコカロoυ b
Cathode 3
y
15
ハU'EEA
5
ハUnu
300 t
/ h
Fig. 5-12 LCCとLSMNあるいはLSMディスクとの積層サンプル の導電率σの時間依存性
129
200 250
噌'A AU ハU 150
50
図5-12より、いずれのサンプルに おいても導電率は時間とともに僅かに増大 していることから、 酸素ポテンシャル勾配下でのLCCと Cathode 1
-.-
3の反応において 、電気的には大きな劣化は生じないことがわかった。これ らの結果は、
前節(3 -
1 )で示した結果と良く符合した。3
-
2-
2 SEM観察およびEDX分析すべてのサンプルについて、 LSMNディスクの空気側表面、LCCディスクと の相対面および LCCディスクの加湿水素側表面、LSMNあるいはLSMディス
クとの相対面について 分析を行った。図5-13 -.-図5-15にEDX法による界面近 傍の深さ方向の元素(カチオン)分布測定結果 を示す。
• Cr
Mn
T ママーマ~マーマーマ
@ー ._.-十・dマ
ローローロ~ローロロ
」
ロ ロローローローロ ーロLa
ï
ロ Laム-6��ユ ーム_6.4.企 I
Ca�l.・・-・-・-・一一・
+一一+一一+ーー+ー++!:Ni 斗
T
�60 50
ハu nu a品寸
「3
一口 げ内\一口。。{
)口。一定おロωυ口。υ55h)
a f'E\
20 10
10
-
6・
4 -2 0 2 4 6 8Dep出合om interface, xlμm 0 -8
-10
\ESノhu 〆''t、、
マ\マ---マー~マーーマCr
ロ
ロ
γ h
ロロ
・-・一一・一一・-一.Ca
nU Aυ
』品T
「4d
ピペ内\ 一口 。。{ ロ。宮内向吉ωυ口。υ口。ZM川)
6050
む-Â一色-t::.-6.t::.むiSr
\?
20 10
10 Depth合om interface, x/�m
Fig. 5-1 3 Cathode l/LCCディスク界面近傍の深さ方向の元素分布
(xの負値はCathode内の分布を、 正値はLCC内の元素分布を示す) (a)ディスクの中央部; x=oはLCC表面を示す, (b)ディスクの端部
8 6 4 2 -2 。
-4 -6 0 -8
・10
130
(a)
ハυ ハU nU A『
今3
「4
一口一円\一ロ
ロ02吋・ロロωωロ。υ 。。【
ロCZ何一)
Hω]{
(
b)
口... 。 吋L司
ロ ロ 40
u�
5
\ 30υë-ロ0 。。【
2司ハ)
60
(a)
50 マ
ロ
α一均一
マ ロ マ ロ マ ロ
マ/
ぷ句、 凹A小l1ロ,,‘口
-v ロ
av口門司・σ u fA4-N '引μr -口
\一av
ロ nU
AU nu d斗 弓J
?』
一口付\一ロ
ロ02吋・2ロωυロcυ
ム 攻 t:::. - J -6.
^UAA I
合A L
t.... 2竺 .
0'
L
-~
+ +山
/Depth企om interface, x/μm
。。【
ロOZ吋υ 10
、、,j'D /a・1
60
0 ロ
・F叫
...
cd上コロ ロー 40
ω F 、
= ー 3(
o -....
υ ロー 2(
50 Cr
\] \]-一一一切
/マ ママ v
口口
EK
Jnロロー�
-
La
←←+一“ペ
Mn ロ一口一一一
口一口 口口Q]La \ ロ02 CC【
吋υ20 � Sr 6_^_一一-6_
^ • 6 c.c. 11\
心
ふ 寸 I \l.
Ca' _10十 Ni I
í'・. _ /・ ・ 一一 ・
一 一 一 ー + + +1 \
+,U .__----L._-.I..... ・ ・ 041ト�
・10 ・8 -6 ・4 ・2 Ó 2 4 6 8 10 Depth企om interface, X/μm
Fig. .5-14 Cathode 2 / LCCディスク界面近傍の元素分布 (a)ディスクの中央部, (b)ディスクの端部
50 60
Crt:J211ZJ:::
10
8
10
Ca -・-・-・-・一一・
O,� -4 ・2 rf'" 2 4�-G
Depth企om interface, x/凶n
60
恥fu Cr
) �ーす一口�J
La十- z~九 - - 2
l -i - よJ-i414 1 50
l(
Fig. 5-15 Cathode 3 / LCCディスク界面近傍の元素分布 (a)ディスクの中央部, (b)ディスクの端部
Cathode 1を用いたサンプルにおいて、ディスク中央部および端部のSEM観 察およびEDX分析の結果を図5-16,.._,図5-19に、 Cathode 3を用いたデ、イスク 中央部について図5-20, 図5-21に示す。 これらの結果から、LCC とLSMNあ るいはLSMとの反応の状況の特徴は次のように3つに要約できる。
(a)Cathode1のAサイトが10%欠損した綴密な空気極とLCC の積層サンプ ルにおいて、Cathode1の空気側表面にMn酸化物の著しい偏析が観察された。
図5-16(a)に示す様に、ディスク中央部では、 Niを合んだMn系酸化物が、
シャープな形状の比較的大きなg ralnとして観察され、 端部では図5-18(a)に 示す様に、 小さなgralnとして観察された。 またLCCディスクのCathode 1 との界面近傍には、図5-17(a)に示す様にMn系酸化物の比較的小さなparticle が観察されたが、 相対するCathode 1ディスクのLCC側面には、 図5-16(b) に示す様にそのようなpar ticle は観察されなかった。
ディスクの中央部に比べて端部の方が、 LCC/Cathode 1聞の相互拡散ある いは反応は顕著であった。 図5-13(b)に示す様に、 LCCディスクのCathode 1 との界面近傍の内部に、 端部ではMn, Caが共にrichな領域が生成し、 それ に隣接してCr濃度は一定でCa濃度が減少する領域が観察されたが、ディス
ク中央部では図5-13(a)に示す様にそのような領域は観察されなかった。
図5-19(a)に示す様に、 LCCディスク端部のCathode 1との界面近傍には、
Mn系酸化物の大きな析出物が観察され、 この析出物にはCathode 1の構成 元素である Ni も比較的高い合有量で検出された。 このように端部の多くの 領域で、 LCC はCathode 1からのMn系酸化物の拡散に起因して、La, Ca,
Mn および Cr からなる酸化物に変化しており、 このような傾向は多孔質な Cathode 2を用いた場合も同様であった。
また、 図5-18(b)に示す様に、LCC と相対する端部のCathode1の面は、 多 孔質に変化しており、 これはCathode1側からLCC側にMn系酸化物が拡散 したことを支持するものと推測された。 また図 5-19(a)に示す様に、 LCC デ
ィスク端部のCathode 1との界面近傍でも幾分多孔質化されたことが確認さ れた。
(b )Cathode 2のAサイトが10%欠損した多孔質な空気極とLCC の積層サン プルにおいては、図5-14(a),(b)に示す様にMn系酸化物のLCC 内への著しい 拡散が生じた。 これに伴ってCathode 2と近傍のLCCディスク内部に、Mn,
Caが共にrichな領域が生成し、 それに隣接してCr濃度は一定でCa濃度が 減少する領域が観察され、 この傾向は Cathodelを用いたディスク端部に観 察された現象(図5-13(b) ) と良く符合した。また、Cathode 2と相対するLCC 面にCa系酸化物の偏析が観察された。 表面のSEM厄DX分析の結果から、
LCCディスクのCathode 2との界面には図5-19(a),No.2)と同様なcaとMn の複合系の酸化物 particle が析出し、 この領域ではまた図5-19(a)と同様な
132
s?|。:j it; 笠lid3 9 f
ca I
0.0 0.1
ca I0.3 2.5
Mn I
78.3 48.3
Mn I45.9 53.7
Ni I
20.4 5.9
Ni I4.0 12.4
0 I
0.5 0.1
Cr I0.1 0.2
Fig.
5-16 Cathode 1ディスク中央部のSEM像およびEDX分析
(a)空気側表面, (b)LCCディスクとの相対面
3Aran --r icd
CMNC 3Aran--r
i&
CMNC
36.1 15.0 0.0
0.0 0.0 47.4
Fig.
5-1
7Cathode 1と積層したLCCデ、イスク中央部のSEM像およびEDX分析結果
(a)Cathode 1ディスクとの相対面, (b)加湿水素側表面
a針〔UWNG
Fig.
5-1
8Cathode 1ディスク端部のSEM像およびEDX分析
(a)空気側表面, (b)LCCディスクとの相対面
an訂
〔凶胸.MG
an訂
ハは陥一MG
Fig.
5-1
9Cathode 1と積層したLCCディスク端部のSEM像およびEDX分析結果
(a)Cathode 1ディスクとの相対面, (b)加湿水素側表面
I 36.9 33.9 --- La
I 35.8 35.9
Sr I 1 4.3 1 9.1 Sr I 1 5.4 1 5.7
ca I 0.1 0.2 ca I 0.1 0.1
Mn I 48.7 46.8 Mn I 48.6 48.4
ct____l
0.0 0.0 CrI
0.0 0.0Fig. 5-20
Ca
thode3ディスク中央部のSEM像およびEDX分析
(a)空気側表面, (b)LCCディスクとの相対面
an訂 臼蜘 G
abω 仏陥 nU
Fig.
5-21 Cathode 3と積層したLCCディスク中央部のSEM像およびEDX分析結果
(a)Cathode 1ディスクとの相対面, (b)加湿水素側表面
LCC表面の多孔化が確認された。 一方、多孔質な Cathode 2のディスクには、
耐久試験前と元素分布に変化はほとんど観察されなかった。
(c ) Cathode 3のAサイト欠損が1%で綴密な空気極とLCCの積層サンプルに おいては、図5-15(a), 図5-20 および図5-21に示す様に、ディスク中央部 で は、LCCと Cathode 3の間に相互拡散 あるいは反応 などの状況は観察されな かった。 一方、端部では、図 5-15(b)に示す様に Mn, Ca, Cr の相互拡散の
傾向が幾分観察され、表面の SEMÆDX分析 よりLCCディスク内部のLSM 側 との界面近傍に Ca-richなMn系酸化物が析出 し、それに隣接してca濃度 が減少する領域が生じる傾向 は、Cathode1, Cathode 2を用いた場合と一致 した。
またこれと相対する Cathode 3 では、組織的 な変化が観察された。 すなわ ち試験前 は 比較的大きなgraln が、試験後には幾分 多孔質化された小さ な grainに変化し た。 この 領域 では Caや Cr の 分布に顕著な変化は観察されな かったこと から、この多孔化はLSMからLCCにMn系酸化物が 拡散したこ とに起因するものと推測される。
3-3 反応におよぼす酸素ポテンシャルの効果
本実験 から、約300h程度の耐久試験を行った結果、LCCんSM(N)の導電率 には劣化は生じなかったものの、これまで述べたようにこれらのベロプスカイ ト型酸化物には 組成や組織的に多くの 変化が観察された。 国体電解質型燃料電 池には実用化の ためには、数万時間の耐久性が要求されること から、本実験の ように固体電解 質型燃料電池の模擬的 な条件下で得られた現象を物理化学的に 検討するこ と は電池材料を設計する上で重要である。
綴密なあるいは多孔質なLSM(N)とLCC を用いたディスクサンプルにおい て観察された現象 は、上述したように(1 )LSM(N)jLCC聞の相互拡散や化学反 応、( II)Mn系酸化物の LSMN の 空気側表面 上への偏析、(ill)Mn系 あるいは Ca-Mn系酸化物のLCC のLSM(N)側表面 への析出、など である。 これらの 現 象の模式を図 5-22に模式的に示す。 また、LCC 内の酸素ポテンシャルのプロ ファイルに関する解析17),23)では、とくに空気側近傍で高いポテンシャル勾配が 生じると報告されている。 また綴密なLSM(N)内 では、LCCに比べて拡散係数 の違いから酸素ポテンシャル勾配 は 小さいと報告されている21),24),25)。 これらの 酸素ポテンシャルの 関係につい ても 図5-22に併せて示した。
139
(a)Porous Cathode
AIR
FUEL
(b )Dense Cathode
AIR "'. Mn304
Pt FUEL
μ
μ
AIR LSWぜ
LCC
log(P(O 2))
edge AIR
G
log(P(O 2))
Fig. 5-22 LSM(N)とLCCの相互拡散, 化学反応およびディスクの
酸素ポテンシャル勾配の模式図
(a)多孔質LSMN/LCCの模式図(1 ; porous LSMN, n; porous CaMn03,
ill; LaCr03, N; unreacted LCC)
(b)微密質LSM(N)/LCCの模式図(界面にMn系酸化物が偏析、 析出)
140
図5-22 に示す様に、 多孔質LSMN を用いた場合LSMN 内では酸素ポテンシ ヤルの勾配は生じず、LSMN/LCC界面は高い酸素ポテンシャルに維持されるが、
一方綴密なLSM(N)を用いた場合、LSM(N)内の酸素ポテンシャル勾配に起因し てLSM(N)九CC界面は比較的還元雰囲気に維持されるものと推測される。
この酸素ポテンシャルの差が、綴密質あるいは多孔質なLSM(N)とLCCとの 間で観察された相互拡散や 化学反応の差の一因であることが推測された。
また、 ディスク端部ではそのポテンシャルは外部空気と平衡に達するため、
徽密質LSM(N)を用いても多孔質LSMN と比較的同じ様な酸素ポテンシャルプ ロファイルを示すものと考えられる。 先に示したように (( 1 ))、 多孔質 LSMN/LCCや 綴密質LSM(N)九CCの端部において、 Mn系酸化物のLSM(N) からLCCへの拡散、 LCC表面での Ca濃度の増大およびこれに隣接するLCC 内部の領域での Ca濃度の減少(例えば図5-14(b), 図5-15) などの著しい化学 反応が観察された。 この減少は、 次式のように推測される。
CaCr03 (inLCC) + LaMn03 (inLSMN)
= CaMn03 (inLCC) + LaCr03 (inLCC) 5-(2)
既報26)によると、(La,Sr, Ca) Mn03や( La,Ca,Sr) Cr03ではAサイトカチオンの 拡散がB サイトのそれに比べて速く、これらの酸化物の反応においてAサイト,
Bサイトのカチオンの再結合が比較的容易に起こりうることが報告されている。
5-(2)式においてGibbsのエネルギ変化は次式のように安定化エネルギと原子 価数の安定性の関数で与えられる26)。
企rG =企fG-(CaMnOj)+ふfGO (LaCr03 ) 一企fG-(C,αCr03)- L1 fGo (LaMn03)
==
{
δ(CaMnOj) +δ(LaCrOj) - 5(CaCrOj)一δ(LaMnOj)}
+
{
δ( Mnj+; Mn4+)-δ(C六Cr4+)}
5-(3)5-(3)式中第1項の安定化エネルギは、 トレランス因子 と関係づけられイオン サイズを考慮すると無視できる。したがって第2項の原子価数の安定性が5-(2) 式に示した反応の駆動力を与えることになる。 Cr イオンはLa 酸化物と反応し て3価に遷移し、 一方 Mnイオンはアルカリ土類酸化物と反応して4価に遷移 する傾向を有すことから、 5-(2)式の反応が進行するものと考えられる。 Aサイ トの欠損率については、 欠損量が高いほど Mn系酸化物の移動を促進すること が予想されるが、 例えば図5-13(b)、 図5-15(b)に示す様に10%欠損のサンプル
141
と1%欠損のサンプルで同様な現象が観察されたことから、 LSM(N)/LCC聞の 反応に対してそれほど重要な影響を与えないものと推測される。
反応生成物である、CaMn03やLaCr03は、LCC内部で図5-22に示した様に 層状に生成する。 前述したように、 Aサイト元素であるLa は、 BサイトのMn
に比べ拡散速度が速いため、 CaMn03-rich層を拡散し、 LCC内のCr 酸化物と 反応していcr03を生成するものと考えられる。 一方、LSM(N)内では元素分布 にほとんど変化は観察されなかった。 これはLa系やSr系酸化物の拡散は、Mn 系酸化物相内で十分に均質化されるほど高い速度で進行することを示唆するも
のと考えられ、 この傾向は既報26)とも良く符合した。
また、 先に述べたように((II))、 第2相 として少量のMn系酸化物を合有 する綴密質なCathode 1 (表5-1)において、 空気側表面に著しいMn系酸化物 の偏析が観察され(図5-16, 図5-18)、 一方多孔質なCathode 2では観察され なかった。 このことから綴密なLSMN内では、 生じた酸素ポテンシャル勾配に よって、図5-23に示す様にMn系酸化物あるいは他の金属元素について逆勾配 の化学ポテンシャルが生じたことが推測される。
ぱMn)
Since 402)
isnegligibly small,
di妊usion of either
Mn
n+ or e - becomes rate determining Bulk diffusionO2
gas
Enhancement of manganese oxide mlgration
.,EA n a FACd G TA -m Lu
a obAu u n o u
vA、J
+ 出勤 n n
M
Grain BOlldaηDiffusion alr
through LSMN
Fig. 5-23 酸素ポテンシャル勾配下でのMn系酸化物のLSl\⑪J表面
への偏析機構の模式図
e
142
この化学ポテンシャル勾配がMn系酸化物の表面への偏析の駆動力となるこ とが考えられた。同様に綴密なCathode3ではこの様な偏析は観察されなかっ たことから、 粒界あるいは3 相界面(three phase junctions)に存在する 第 2 相のMn系酸化物が、この駆動力の下で偏析したものと推測される。
一般に双方向拡散モデ、ルで、は、物質移動速度は、遅い拡散種によって支配さ れる。LSMNのように電子導電性の物質では、カチオンの拡散はバルク内の電 子の速い拡散によって助長されるものと考えられた。このような第2相の偏析 は、例えば(La,Ca)Cr03においても、CaCrmOnとして観察されることが報告され ているている 27)。
また先に述べたように( (皿))、 Cathode1とLCC との界面において、Mn 系酸化物が検出され、これ らはLCC上では比較的大きな粒子(図5-17(a),No.1) として、LSMN 上には多くの微少な析出物(図 5-16(b),No4)として観察され た。
熱力学的な解析モデル26),28)からAサイト欠損型のLaMn03では、低い酸素ポ テンシヤルの下では次式に従って分解反応が進行することが予想、される。
La1_X Mn03_Z == La1_y Mn1_yO、・ ・ • J +ZMω3 J ι咋 5-( 4)
前述したように綴密なLSMN を用いた場合、LSMN内の酸素ポテンシャル 勾配に起因してLS恥⑪�/LCC界面は比較的還元雰囲気に維持され、上記の分解 反応が助長されたものと考えられる。したがってこの反応によって生成した Mn系酸化物が Cathode l/LCC界面近傍で析出したものと考えられた。
LCC上では、ほとんどの析出物が比較的大きな粒子として存在していたこと から、LCC表面はこのような粒成長の核として作用することが推察される。
また、 図5-14に示した様に、多孔質なCathode2/LCC界面では著しい相互 拡散あるいは化学反応が観察された。(Lao.7Cao.32)Cr0327)において、酸素ポテン シャル勾配下に保持されると空気側に CaCrmOnが排出されることが報告されて いる。本実験においても前節に示した様に、大気中のアニール処理において CaS(Cr04)Oo.sの生成が観察された。CaCrmOnは一般に 低融点物質であり、
1000 oCで大きく 粒成長することが予想される。したがって、酸素ポテンシャ ルが高い Cathode2/LCC界面ではこのようなCaCrmOnが偏析し物質移動や元 素間の置換反応を促進したことが推測されるロ
このようにLSM(N)九CCの反応において、ペロブスカイト型酸化物の組成、
組織のみならず酸素ポテンシヤルが重要な役割を示すことが明らかとなった。
143
第4節 本章のまとめ
(La1_xCax)CrOlO.15 �玉X豆0.3)に対し、 大気中 あるいは加湿水素中で最大で 5000 hのアニール試験を行い、 導電率の測定および結晶相の同定を行ったロ
次に(Lélo.7 S Célo.2S) crO (LC C)に対し、 綴密または多孔質な3
(Lélo.7SSrO.2S)1-ZMnl_ Yl-Y2A1Yl Niy203空気極材料と積層状態でインターコネクタ を
模擬 した条件下で耐久試験を行い、 導電率の測定およびSEM氾DXを用いた分 析を行った。 結果は次のように要約できる。
(1) 大気中 1050 ocでのアニール処理においても 導電率およびその活性 化エネル ギに変化は観察されず、 電気的特性の耐久性 は良好で、あった。
(2)XRD法を用いた相 同定の結果から、 1000 h以上のアニール処理を行った Xミ0.2で、表面に CaS( crO 4)00.5が生成し、 Xの増大 とともに析出量が増加
することが確認された。 加湿水素中で、アニール処理 を行った酸化物では、 x 値によらずこのよう な Ca系酸化物の生成は観察されなかったことから、 こ の析出には大気中の酸素が関与することが推測された。
(3) インターコネクタの模擬的な作動条件下で300 hの耐久試験を行った。 その 結果、空気極の性状によらず大気中でのアニール試験と同様にLCCの導電率 に変化は観察されず良好であった。
(4)Aサイトが10%欠損した綴密な空気極(Cathode1)とLCCの積層サンプル において、 Cathode1の空気側表面にMn酸化物の著しい偏析が観察された。
またLCCのCathode1側表面には、 Mn-Ca系酸化物の比較的小さ なoarticle が観察されたが、 相対するCathode1デ、イスクのLCC側表面には、
そ
のようなparticle は観察されなかった。 ディスクの中央部に比べて端部の方が、
LCC/Cathode 1聞の相互拡散あるいは反応は顕著であった。 Cathode1 と相 対する LCC の表面近傍で Mn-Ca- rich な領域に隣接して、C r濃度は一定で
Ca 濃度が減少する領域 が観察されたD このように多くの領域で、 LCC は Cathode 1からのMn系酸化物の拡散に起因して、 La, Ca, MnおよびC rか らなる酸化物に変化しており、 このよう な傾向は多孔質な空気極 を用いた場 合も同様であった。 また、 LCC と相対する端部のCathode1の表面 は、 多孔 質に変化しており、 これはCathode1側からLCC側にMn系酸化物 が拡散し たこ とを支持するものと推測された。 LCCのCathodel側の端部表面でも 同 様に幾分多孔質化されたことが確認された。 また導電率に変化が観察されな かった理由として、 LCC表面に析出したCa-Mn系酸化物に比較的高い導電
性があることが推測された。
(5)Aサイトが10%欠損した多孔質空気極(Cathode2)のLCCの積層サンプルに おいては、 Mn系酸化物のLCC内への著しい拡散およびCathode2 と相対す るLCC表面にはCaとMnの複合系の酸化物 particleが析出した。 この領域 ではLCC表面の多孔化が確認された。 Mn, Ca-rich な領域に隣接して、LCC
144
内部でCr 濃度は一定でCa濃度が減少する領域が観察され、この傾向は Cathode 1を用いたディスク端部に観察された現象と良く符合 した。 一方、
Cathode 2には、耐久試験前と元素 分布に変化はほとんど 観察されなかった。
(6)Aサイト欠損 が10/0で、綴密な空気極(Cathode 3)とLCCの積層サンプルにお いて は、ディスク中央部では、LCCとCathode 3 に相互拡散あるいは反応な
どの状況は観察されなかった。 一方、端部では、Mn, Ca, Crの相互拡散の 傾向が幾分観察され、表面の SEM厄DX分析よりLCCのLSM側の表面 に Ca-richなMn系酸化物が析出し、その領域に隣接し てCr 濃度は一定でCa
濃度が減少する領域が生成する傾向はCathode1, Cathode 2を用いた場合と 一致した。 また これと相対するCathode 3では、組織的な 変化が観察された。
すなわち試験前 は比較的大きな graIn が、試験後 には幾分多孔質化された小 さ なgrmnに変化した。 この領域ではCaやCrの分布に顕著な 変化は 観察さ れなかったことから、この多孔化はCathode 3からLCCにMn系酸化物が拡
散したこと に起因するものと推測された。
(7)このような元素の相互拡散あるいは化学 反応 は、熱力学的な検討の結果から 酸化物内の酸素ポテンシャルが関与すること示唆されたJとくにLCC での多 孔質化組織の発現はインターコネクタに要求されるガスセパレート機能(綴 密性)を損ない、固体電解質型燃料電池の効率を大幅に低減させる可能性が あるため、今後このような 組織 変化に対する耐久性に優れたペロブスカイト 型酸化物の開発が重要であること が明らかとなった。
145
参考文献
1 )Nguyen Q. Minh, 1. Am. Ceram. Soc., 76, 563-588 (1993).
2)S. Geller, Acta Crystallographinia, 10, 243-248 (1957).
3)1. S. Ruiz, A. M. Anthony, and M. Foëx, Comptes Rendus de l' Academie des Sciences Paris, 264B, 1271-1274 (1967).
4 )B. K Flandermeyer, M. M. N asrallah, A. K Agarwal, and H. U. Anderson,
1. Am. Ceram. Soc., 67 195-198 (1984).
5)S. P. Tolochko, I. F. Kononyuk, Yu. G. Zonov, and L. S. Ivashkevich,
Inorganic Materials, 23 743-747 (1987).
6)S. Hayashi, K. Fukaya, and H. Saito, Joumal of Materials Science Letters,
7 457-458 (1988).
7)S. P. Tolochko, I. F. Kononyuk, V. A. Lyutsko, and Yu. G. Zonov, Inorganic Materials, 22, 1342-1345 (1987).
8)相漂正信, 西山治男, 江口浩一, 荒井弘道,
1. Ceram. Soc.Japan, '104, 677- 681 (1996)9)1. Yasuda and T. Hikita, Proceedings of 2nd Intemational S ymposium on SOFCs, Ed by F. Gross, P. Zegers, S. C. Singhal,and O. Yamamoto,
Commission of The European Communities, Luxembourg, pp. 645-652 (1991 )
10)N. Sakai, T. Kawada, H. Y okokawa, and M. Dokiya, Proceedings of 2nd Intemational Symposium on SOFCs, Ed by F. Gross, P. Zegers, S.C.
Singhal,and O. Yamamoto, Commission of The European Communities,
Luxembourg, pp. 629-636 (1991)
11)I. Yasuda and M. Hishinuna, Solid State Ionics, 78, 109-114 (1995) 12)D. M. Tricker and W. M. Stobbs, in High Temperature Electrochemical
Behaviour of Fast Ion and Mixed Conductor,Ed by F.羽T. Paulsen et al. ,p.453, RISO, Roskilde, Denmark, (1993).
13)H. Kaneko, H. Taimatsu, K. Wada, and E. Iwamoto, Proceedings of the 2nd Intematuinal Symposium on SOFCs, Ed by F. Gross, P. Zegers, S. C.
Singhal,and O. Yamamoto, Commission of The European Communities,
Luxembourg, pp. 673 (1991)
14)H. Y okokawa, T. Horita, N. Sakai, T. Kawada, and M. Dokiya, Proceedings of the 1 st European Solid Oxide Fuel Cell Forum,Ed by U. Bossel, Luceme,
Switzerland, P.425, (1994).
15)H. Yokokawa, T. Horita, N. Sakai, T. Kawada, M. Dokiya, H. Nishiyama, M.
Aizawa, Proceedings of the 4th Intematuinal Symposium on SOFCs, Ed by M. Dokiya et al., pp.975-984 (1995)
146
16)H. Y okokawa, N. Sakai, T. Kawada, and恥1. Dokiya, 1. Solid State Chem., 94,
106 (1991)
17)I. Yasuda and T. Hikita, Proceedings of the 3rd Intematuinal S ymposium on SOFCs, Ed by Ed by S. C. Soinghal, pp354-363 (1993).
18)酒井夏子, 堀田照久, 横川晴美, 土器屋正之, 川田達也, 樋渡研一, 相津正 信, 第21回国体アイオニクス大会予稿集, 73-74 (1995).
19)酒井夏子, 山地克彦, 堀田照久, 横川晴美, 土器屋正之, 川田達也, 樋渡研 一, 相津正信, 第22回国体アイオニクス大会予稿集, 73-74 (1996).
20)S. Elangovan, 1. Hartvigsen, K. F. Carpenter, and A. C. Khandkar,
Proceedings of the 2nd of Intemational S ymposium on Ionic and Mixed Conducting Ceramics, ED. by,T. A. Ramanarayana et al., p. 222, The Electrochemical Society (1993).
21 )T. R. Armstrong, 1. W. Stevenson, P. E. Raney, L. R. Pederson, 1994 Fuel Cell Seminar, Courtesy Associates, Inc. Washington, p.l 05 (1994).
22)N. Sakai, T. Horita, H. Yokokawa, M. Dokiya, T. Kawada, K. Hiwatashi, A.
Ueno, M. Aizawa, Proceedings of 2nd European Solid Oxide Fuel Cell Forum, Ed by B. Thorstensen, pp531-540 (1996)
23)B. A. van Hassel, T. Kawada, N. Sakai, H. Yokokawa, and M. Dokiya, Solid State Ionics, 66,41 (1993)
24)T. Kawada, T. Horita, N. Sakai, H. Yokokawa, and恥1. Dokiya, Solid State Ionics, 79, 201 (1995)
25)安田勇, 小笠原慶, 菱沼祐一, 川田達也, 土器屋正之, 電気化学協会, 第 62回大会予稿集, p74 (1995)
26)H. Yokokawa, M. Fujishige, S. Ujiie, and M. Dokiya, Kagaku gijitsu Kenkyusho Hokoku, 83 (Special issue), 1 (1988)
27)N. Sakai, T. Kawada, H. Yokokawa, and恥1. Dokiya, Science and Technology of Zirconia, V, Ed by S. P. S. Badwal, p764, Technomic, Lancaster, PA
(1993)
28)H. Schmalzried, 1. Chem. Soc., Faraday Trans., 86, 1273 (1990)
147
第6章 円筒状固体電解質型
燃料電池の発電特性
第1節 緒言
国体電解質型燃料電池の実用化のためには、 セル性能のみならずセルコスト が重要となる。 ここでセルに必要とされる性能には、 出力性能や耐久性能が挙 げられる。 出力性能において、 運転中は800 oC�l 000 oCの高い作動温度をセ ル自身のジュール熱により維持される (熱的な自立)必要があるため、 出力の 絶対値以外に出力密度も重要な評価項目となる。 また、 固体電解質型燃料電池 を発電プラントに適用する場合、 プラントは計画的にあるいは不測の事態に備 えて起動停止が行われるため、 その耐久性能には例えば定格長期運転下での経 時的な出力の劣化率の低減以外に、 ヒートサイクルなどの信頼性にも優れた特 性が要求される。
一方、 セルコストの低減を図るには量産性に優れたセル作製技術の開発が重 要となる。第1章に述べたように、国体電解質型燃料電池には円筒型1)・6)と平板 型7)ー10)の2つの型式が提案されている。 平板型は、 円筒型;こ比べて理論的に出 力の向上が期待されるが、 上述したようなヒートサイクル特性を満足しうるセ ル聞のガスシール技術や接触抵抗の低減に極めて高度な技術が要求され、 現在 のところ有効な技術が明らかでない11)。
一方、 円筒型は構造的に電流パスが長くなるため、 平板型に比べ単位体積あ たりの理論的な出力は低下するものの、 綴密な電解質やインターコネクタが作 製されればガスシールが比較的に容易であるため、 発電効率の向上が期待され る。 また、 独立した単セルを用いてモジュールが構成され、 単セル同士は例え ばNiフェルトのように剛性の低い材料を用いて接続可能であるため、 単セル に加わる力学的な応力が小さく、 ヒートサイクルなどの信頼性にも優れている ことが予想される。 そこで、本研究では信頼性の確保に重点を置き、 円筒状固体 電解質型燃料電池の開発に焦点を当て、 その発電特性におよぼす電池構成酸化 物の組成、 組織の効果を検討することとした。 円筒状固体電解質型燃料電池に は前述したように長い電流パスが存在するため、 出力の向上を図るためには、
電池構成材料に起因する内部抵抗を極力低減するための技術が必要とされる。
電極支持体型2),12)のセルデザインはガス拡散抵抗を大幅に低減しうることか ら、 内部抵抗を低減する上で効果的なセルデ、ザインと考えられる。 また、第1 章に示したように、 電解質やインターコネクタの薄膜化も必要とされるが、 そ のためには上述したようにセルコスト低減を考慮し、 量産化に適した薄膜技術 の採用が重要である。本研究では、薄膜技術の研究として化学蒸着技術(CVD) について検討したが、この方法では薄膜合成のために高い真空度が必要とされ、
また薄膜組織の合成温度依存性が比較的高いことが明らかとなり、 均質な薄膜
148
合成のためには小規模なバッチ型生産になることが推測された。
一方、 近年量産性に優れる薄膜技術としてスラリーコート法12),13)などの湿式 法が提案されているo
そこで本章では、 これまでに行った研究(第l章~第5章)で得られた知見 をもとに、 電極支持体型の円筒状固体電解質型燃料電池を湿式法を用いて作製 し、 その性能を評価することで、 出力向上のために必要とされる空気極やイン ターコネクタなどの電池材料の望ましい特性を明らかにすることを目的に実験 を行った。
また、 低温作動特性についても検討を加え、 出力向上のために貴金属触媒の 添加効果について検討した。 最後に、 電池の連続運転試験を行い耐久性を評価 することで本研究の有効性を検証することを第2の目的とした。
第2節 実験方法
電極支持体型のインタ-コネクタが縦縞状(図1-6参照)の固体電解質型燃 料電池を作製した。 支持体用の電極として、 空気極あるいは燃料極のどちらを 採用するかは重要な課題である。 燃料極は一般にNi+YSZ などのサーメツトで あり、 ある程度の靭性も期待されるため支持体としての特性は、 空気極よりも 優れていることが予測される。 しかしながらこの場合、 集電が酸化雰囲気で、行 われるため集電材料に高価な貴金属(例えば白金)あるいはセラミックスの使 用が余儀なくされる。 このためコストの面であるいはセル聞の力学的な応力を 低減する面で不利となることが考えられる。 したがって本 研究では、 空気極支 持体型のセル構造を採用した。 空気極組成として、 比較的高い分極導電率(第 3章参照)とインターコネクタとの高い化学的安定性(第5章参照)を示した (Lao.7SSrO.2S)Mn03 (LSM)とした。 各種金属硝酸塩の熱分解法(第 2 章参照) で原料粉末を作製した。 850 oC�1300 ocの範囲で10 h仮焼した粉体を解砕整 粒し、 水、 パインダ(メチルセルロース系)を適量添加して混練した後、 押し 出し成型法にてチューブ状(直径13 mm�16 mm、 厚み1.7 mm�3.1 mm、 長 さ約50 mm�200 mm)の支持体を成形した。 乾燥後、 1300 oc � 1 400 ocの範 囲で焼成することで種々の特性の空気極支持体を作製した。
支持体と同じ素地で、バルクサンプル(直径6mm、 長さ50 mm)も同様に作 製し、 このサンプルについて直流4端子法による比抵抗の測定、 アルキメデス 法による気孔率の測定および3点曲げ試験による強度測定を行い、 支持体の特 性を代用することとした。 電解質については、 Zr02+8 mol% Y203 (YSZ)粉末 (TZ-8 Y)をエタノール、 パインダ(PVB)を用いてボールミル混合を行うこと
149
でスラリを作製した。 YSZスラリに、 インターコネクタ部をマスキングした空 気極支持体を浸積(デイツピング)し、 乾燥後再度デイツピングを行った。 こ の処理を数回行い、 デマスキングした後、1450 ocで5 h焼成を行うことで電 解質膜を作製した。 膜の綴密性について、 インターコネクタ部などの非YSZ 膜領域を樹脂系の接着剤でマスキングした後、5X103 Paの差圧下で窒素ガス をチューブ内部に供給し、 外部への透過量を測定することで評価した。
インターコネクタについては、 先(第5章)に空気極との反応性を検討した (Laa.7SCaa.2S)Cr03とし、空気極同様硝酸塩の熱分解法(第2章参照)により粉末 を合成した。 合成した粉末にたいし、 電解質と同様な条件でスラリを作製し、
縦縞状に成膜するためのマスキングした後、 デイツピング法により成膜した。
デマスキングし乾燥後、1450 ocで5 h焼成することでインターコネクタを作 製した。
燃料極については、 Ni+YSZサーメットととし、 NiO(住友金属鉱山製, BET 2 m2 g-I)とYSZを重量比でNiO:YSZ=7:3 に混合した粉末を原料とし、
インターコネクタ部をテープマスキング、し、 デイツピンク、
法
により成膜した。デマスキングし乾燥後、1350 ocで2 h焼成することで燃料極を作製した。
また一部のセルついて低温作動特性の向上を目的として、空気極へのpt触媒 添加効果を検討した。 Pt触媒として、 BET値が1.2 m2 g-Iの粉末を用いた。
850 ocで10 h仮焼したLSM粉にpt粉を適量混合したスラリを作製し、 空 気極支持体にデ、イツピング法により成膜し1450 ocで5 h焼成することで、 表 面にPtが担持された空気極支持体を作製した。 担持量は、LSM/Pt混合スラリ 中のPt量を制御することで、行った。 この触媒担持型空気極支持体を用いて、 電 解質膜、 インターコネクタおよび燃料極を同様にデイツピング法によって作製 した。
作製した固体電解質型燃料電池は、 図6-1 ( a) --( c)に示す様に3種類である。
150
空気極支持体
電解質
燃料極 空気極支持体
電解質
φ10IHm
燃料極
6富島
(a)縦縞型円筒セル (c)平板型集電セル
Fig. 6-1 作製した3型式の国体電解質型燃料電池