奈良教育大学学術リポジトリNEAR
鶏の小腸に寄生する膜様条虫の生活史について(予 報)
著者 澤田 勇
雑誌名 奈良学芸大学紀要
巻 1
号 3
ページ 231‑233
発行年 1952‑03‑20
その他のタイトル Preliminary Note on the Life‑history of Poultry Cestode, Hymenolepis carioca.
URL http://hdl.handle.net/10105/5180
−j治ユー
鶏の小腸に寄生する膜櫻条虫の生活史について(予報)
澤 田 勇 (生物学数寄)
(1951年7月3日受領)
1 はしがき
鶏の小鴨には種々の条虫が寄生しているが、そのう ちでも隈様条虫 的研ど〝0ゆゐ C〟γOCα は私細な種 に麗し、体全体が自糸状を呈している。
その中間宿主について環在までに海外に於て知られ ているものは次の6種亡ある。即ちGUmE肌1Ⅷ(1m拍)
による 5わ刑0町∫ でα/dわ一α′〜∫ 上n肯.(サシバェ)、
MYRざA F.J。XTS(1928)による.4♪0茄は g・α〃〝γ〟J
(マグソコが皐の一軍)、CRAM e七二旺YRNA(I929)によ る C加紺最短明ゐ加納磁短(コガネムシ科の一種)、
』壷∫0物馳目顔葡(コガネムシ科の−一種)、 Eur最yI・l Jl)Ml弓(1933)による0待句碑堅調.わ′Zが,0月兢やら一 喝購 ♪細り血冊玩(共にエソマコガ奉の一種)であ
る。併し本邦に於ては未だその中尾宿主に㌢いては明 らかに一されていないので、その生活史を明らかにする 為に行ったもので、本研究は農林省家畜試験場環官理 学博士尾形藤冶先生の御懇簡なる御指導と、奈良学芸 大学教授屋学博士岩乳正俊元生の御校閲とに対し深謝
するものである。
2 材料及び雪蹟方法
本研究に便照した瞑様条虫は、Ip50年10月1 6日に解剖した、白色レグホンの雌の′J、陽からと仁封 されたものである。その成体の各部の観琴を行い、後 端部の成熟片節を茄如γ¢α二hUeが〃Jl∫正opmIAN(コエソ
マムシ)に与え、一定期間飼育してから、その振部を切 1 印し、内ぞうをスライドグラス上にのせ.藍徴鏡で擬 革尾虫の有無を検し.体内に感染していた成評数嚢昆 虫を、予め検便して虫卵のないことを確めた祭に食わ せて、飼育中は外部から昆虫その他の生物が一切侵入 しないように細心の注意をし、20日後に窯を殺して、
/J、陽中の寄生条虫の有無をしらべた。筒本研究では六 鈎幼虫から、擬壷屋虫になるまでの種々の発育庭帽に ついて観察する拶会がなかったので、詳細については 他日にゆずる。
3 成条虫の形態
本条虫の成虫はアルコ←ル浸液標本にて.全長90 へ′12「0汀n−×1−1.かt。−「頭部の長さ400の巾
280〝、江部142匹、額Lは楕円形で鈎はなく、
その大さ104x47〝、吸盤も楕円形で釣は認め難 く、その大さ80×76〝、排催管iま吸盤の後方で左 右及び背晦のものが合流している(第1図)b
図 1 頗節 ×220
図 2 成熟片節 ×200 1.陰尊重 2.膣 4.卵巣 5・箪丸 7.貯精嚢
図 3 六鈎幼虫 ×450
奈良学芸大学紀要・俸1各 停3号、l的年 昭和27年)3月針月
3.受精蜜
6.卵茸腺
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亀の小鴨に寄生する隈相身虫の生活史について(予車齢
成熟片節の従軍は371〝、横樫は104〝、生殖孔 は片節の中央より碑々前方で開口している。この条虫 の特徴は畢兄が3個しかない事である(第2図)
4 六絢幼虫の形態
一片節中に入っている六釣幼虫にまで発育した卵の 数は11〜15で(第3回)他の条虫に比乾して一片節 中にある六鈎幼虫の数は少く、各瞑中に六釣幼虫は1 個づつその中央に入っていて、その周囲には4個の薄 い膜がある。即ち外膜は72×65〝、外中東隈は6
2x62匹、内申央摸52×49〝、この外中央隈の 問には租粒構造があって、薄い隈層を形成している0 内膜は47×44〝で六鈎幼虫に程んどくっついてい る。六的幼虫10個の大さを計測して見るに次の様で ある。
39.1乞 細.12 4乞.;9 45.(良 48・90 3p.12 39.12 45.64 く5.64 52・16
六鈍幼虫の中には10.5−16〝の長さの鈎が6倍存在 している。
5 賃壊締果 1)擬嚢匡虫の感染
1950年10月16日、E色レグホン雄を解剖し てその中陽に富生していた隈好条虫の菜善子片胃を6匹 のコユンマムシに夫々、1−2片賢与えて∴.シャーレ ー・の中て昇虫の片許を食しない様に1五重意して昏苦
し、5日後の10月2日一打夫々のコユンマムSを酢 普溜顕した処、6匹共成芦菅薮匡速力貰生していたr髭 も多数感染していたものに、2只野与えて29匹¢擬 重臣一虫の感染をみた。少いものでも10匹の定昇カみ られた。こ町挨嚢首虫事巨億蘭と夕藩有力にできだ区 別出来、全形力殆んど詞形を呈L、瓢証208!、存置 229〃、前端部のヰ臭は防凹した紅い置匪力左石0 役端部の中央にも僅カの駈匹窃あり、こ⊥カらズ草薮 昆虫の特徴である巨富「様¢隈匡野力旺てい芝(好現㌢0
倍この附厨敏は借僻によ㌢て訊畳 差力昇り、長いも のでけ嚢倦欝の10倍仁のヰのもあそ(賢五臣)0
内嚢休。縦裡196〃、綬裡209/′。匹的こ完成 した吸髭と叡Lがある。吸雇は降匹好を呈L、紺裡6
1〝、頗裡43匹、釣は話せられない。
外嚢体。内峯体をおお㌢てい三部克て、汐、¢2苦労よ りなっている。 a)内部、一層の軋状紺組性¢蔚医が ある。厚さは程んど同じで3.6〃。b二番解部 a)町外
図 4
コエソマムシの旗降中虹寄生してV、た成熟鏡褒尾虫
×150 図 5
コエソマムシの旗降中れ寄生していた特に尾部膳陽属 物の長∨・成黙殺泰尾虫 ×50
側Cつ部分ご頁に内、外層に別れる。内層は厚さ1・5〟で 従端部の両側に於て少々厚くなっている。外層は外車 体の景外部を形成していそ筋肉層で、正中鰊附近ほ比 較酢薄い。
列包瞑。最夕順をおお㌢ていそ首班のクチクラ幕の 積喋で厚さ3.恥6倍この芙敵中の筐軌は10−20。
Clてあった。
2)発√、の感染実験
上記の笑険て得た広針鞍蒙犀虫を鶏に与えて癒穿試 艶をした鮮某は汐の通りてある。第】芦診。10月2
1日、9月2E財イヒの巨色レグホンの放雛に5匹す成 声〜擬象定虫を与えて20日後の11月9日、艶を敬し て4狼を昏許し犬釘、約10(m¢居野際材穿虫3匹 の富生をみた。穿2賢紛。l許と置好¢教に4Pグ毅 装置且を与えて25日鑑の11月13日に4折を砂関 してみた夏的0(m¢扇ぎ、瀾材多良2F¢賢生を考え0
6 専#
オ軌劉こ於けぞ形相穿虫の年に存ゴ¢椒芽は、コユ
ンマムシに膠厨条虫の只許を創;せて、そ¢匪肛年に
成訂投資庁虫を発見したもので、これは酎こ′栄庭染
に成功したのみであてて、巨財蔽梁に㌢もては沫ナし
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Resume
Preliminary Note on the Life-history of Poultry Cestode, Hymenolepis carioca.
Isamu SAWADA
Kara Gakugei University
(1) Hymenolepis carioca is a white thread- like slender cestode and scolex (Fig. 1) flattened dorsal-ventrally, 400/i long and 280/iside. There are four unarmed sucker, spherical, 76/t to 80/! in diameter. The rostellum is also unarmed erd situated on
thetopof the scoiex. The size of the
rostellum is 104/j in diameter. Still more, the characteristics of the cestode is that its each of segments has three testis (Fig.2).
(2) The number of the eggs found in a
mature segment is ll-15 £rd fewer in
comparison with other cestodes. Eggs in gravid uterus are spherical or oval, with
four thin membranes and onchospheres are found in the center of the eggs. Theonch-
osphere (.Fig.3) has six small hooks, ll- lQfi long.
(3) Eating Hitter cadaverinus Hon'-UAXsr, these or.chospheres begin to grow in the abdominal cavity and become mature cys- ticercoids. The cysticercoid (Fig. 4) has a caudal appendage.
(4) The cysticercoids developedinto adult cestodes in the small intestine in about 20th day after the fowl swallowed mature cyst- icercoids. From this, the writer found that Hister cadaverinus Hoffmaks could be an
intermediate host of this cestode.