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駒澤大学佛教学部論集 30 004石井 修道・小川 隆「『禅源諸詮集都序』の訳注研究(十)」

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Academic year: 2021

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(1)

NII-Electronic Library Service 『

 

 

 

  凡

 

一 、 凡

は 『

紀 要 』

五 十 四 号 に 準

 

 

ず る 。

 

 

禅 源 諸 詮 集 都

目 次 〔 一 〕

の 序

上 ( 目 次 省 略 )

 

 

 

〔 二 〇 〕   ( 以 上 「 紀 要 』 第 五 十 三 号 ) 〔 二 一 〕

〔 二 五 〕   ( 以 上 『 紀 要 』 第 五 十 四 号 ) 〔 二 六 〕

〔 二 九 〕   ( 以 上 『 論 集 』 第 二 十 七 号 ) 〔 三 〇 〕

〔 三 二 〕   ( 以 上 『 紀 要 』 第 五 十 五 号 )

 

〔 三 三 〕   空 宗 と

宗 の

の 相

〔 三 四 〕

 

法 と

の 解 釈 の

 

 

 

駒 澤 大 學 佛 教 學 部 論 集

三 十 號   卒 成

一 年

月 〔 三 五 〕 〔 三 六 〕 〔 三 七 〕 〔 三 八 〕 〔 三 九 〕 〔 四 〇 〕 〔 四 一 〕 〔 四 二 〕 〔 四 三 〕 〔 四 四 〕 〔 四 五 〕 〔 四 六 〕 〔 四 七 〕        

       

性 と 心 の

性 の

 

 

 

 

理 の

ら わ し 方 の

違 名 と

と 三

違 三

違 仏

に つ い て の

違 禅 の 三

に お い て は 一 第 二 十 八 号 ) 頓

々 な

( 以 上

                 

 

 

 

 

つ で あ る ( 以 上 頓

の 二 の

                 

 

 

『 紀 要 』 第 五 十 六

) 一

こ そ

法 の

源 で あ る                  

 

 

 

 

五 九 『 論 集 』 N工 工一Eleotronlo  Llbrary  

(2)

〔 四 八 〕 〔 四 九 〕 〔 五 〇 〕 〔 五 一 〕 〔 〔 五 五 〕 〕  

 

〔 五 五 〕  

 

  ホ (

1

述 、

勘 自 他 、  

 

ゆ                                             ホ         ホ

賢 聖 、 爲

、 佛

位 、

 

 

   

 

                      な

於 凡

、 不

、 不

、 不

佛 心

。 (

2

重 是 一 藏

所 治 法

中 、 蒲

生 起 元 由 、

 

 

   

 

      な     ホ 乃 至

重 、 遙

。 後

重 是

法 、 默 撃

退 、 蛩

乃 至 卆

贓 ・ 之

。 『 禅 源 諸 詮 集 都 序 』 の 訳 注 研 究 ( 十 ( 石 井 ・ 小 川 ) 仏 が

い た

と 三

の 教

生 、

と の

係  

 

                す が た 迷 い の 過

凡 夫 の 相

 

 

( 以 上 『 論

』 二 十 九 号 )

り へ の

り と

い の

系 を 図 示 す る 理

 

 

  悟 り と 迷 い の 図 式 に よ っ て 反

す べ き こ と  

 

                              つ ま び 〔 五 四 〕 〔 五 五 〕 〔 五 六 〕 〔 五 七 〕 〔 五 八 〕 〔 五 九 〕            

 

   

 

   

 

六 〇 悟 り と 迷 い の 図

 

 

( 以 上 『 紀 要 』

五 十 七 号 ) 悟 り と 迷 い の 図

に よ っ て 反

す べ き こ と 修 道 の 心 が ま え む す び

9

む す び

後   記                                 以 上 今 号 )  

 

   

 

   

 

    あ き ら  

ら か に

述 を 究 め 、

か に 此 の 図 を

勘 し 、

聖 を 想 え 。 は た

同 じ き や 為 異 る や 、

な り や

な り や

れ は

れ の

り や 、

 

 

   

 

   

 

は   た                                     は   た れ の

に 在 り や 為 当

に す る や 、

復 源 を 同 じ く す る や と 。 即 ち

然 に 凡  

 

   

 

   

 

   

 

            た ん た い

せ ず 、 聖 位 を

見 に 耽 滞 せ

、 仏 心 に

せ ざ ら ん 。      

 

   

 

          然 る に 初 め の 十 重 は

れ 一

経 の 所 治 の 法 身 の

に て く 第 一 重 な り V 、

悩 の

     

 

   

 

   

 

    ハ ヨ   の 生 起 す る 元 由 の く 次 の 二 重 な り V

に 加

し 〈 我 法 二 執 〉 、 乃 至

重 と な り      

 

   

 

   

 

   

 

                            ハ さ                     す サ 〈 三 毒、 業 を 造 る 〉 、 慧 の

す る 〈

を 受 く 〉 の

な り 。

重 は 是 れ 法

の 方 を      

 

   

 

   

 

  ら               い で       い                           ハ     信 じ

を 服 し 〈 前 の 三 重 な り 〉 、 汗 出 て

え 〈 菩 提 心 の 開 発 な り 〉 、 理 を

っ て

  た だ                     ア   を

し 〈 六 波 羅 蜜 〉 、

退 し て く 後 六 よ り 九 に 至 る V 、 乃 至 平

す る 〈 成 仏 〉 の

な り 。

(3)

NII-Electronic Library Service (

3

一 人 、 紐

具 足 、 躯 騨 強

、 鉗 稚 鰤 鰻 い

、 鞭 秘

鱸 騨

乃 至

麟 新

f

嬾 娜 鰍 榊 忽 遇

醫 、 鰍 離

、 規 从

乃 至

漸     ホ     ロ                                       ホ

、 噺 師 掛

至 卆 復 、 鹹 ・

、 無

 

,                     ホ         ホ (

4

) 以

一 一 對

一             ホ 切

不 具

難 云 、

光 者 。

                    ホ

之 人 、

便

藝 也 。

脈 。 若 不 對 病 状

。 若 不

淺 深

。 法 醫 亦 爾 。   た と                                       マ    

え ば 一 人 有 り 〈 在 纏 の 法 身 〉 、 諸

し 〈 恒 沙 の 功 徳 〉 、 強

に し て 〈 常 住 不                                                               ね 変 に し て 、 妄 も 染 す る こ と

わ ざ る な り 〉 、 多

な る も 〈 恒 沙 の 妙 用 〉 、

と し て     え 病 を 得 く 無 始 の 無 明 V 、

し 〈 其 の 次 の 七 重 〉 、 乃 至

絶 し て 〈 第 十 重 な り 。                     ぜ                                                                       し

に 随 い て 報 い を 受 く 〉 、 唯 だ 心 上 の み

し 〈 頼 耶 識 の 中 の 無 漏 智 の 種 〉 。

                                                        ぜ                     し に 遇 い 〈 大 善 知 識 〉 、

る を 知 り 〈 凡 夫 人 も 即 心 是 れ 仏 な る を 見 る 〉 、

い         そ そ て

薬 を 灌 げ ば 〈 初 め は 聞 い て 信 ぜ ざ る も 、 頻 り に 説 い て 捨 て ず 〉 、 忽

と し て 甦

        に                         も の い                             わ ず し 〈 悟 解 す 〉 、

め は

だ 言 う こ と 能 わ ざ る も 〈 纔 か に 始 め て 悟 解 す れ ば、 心 は 明 了                                               し だ い                 よ な り と 雖 も 猶 お 未 だ 説 法 問 答 す る こ と 能 わ ず 〉 、 乃 至

に 語 り く 能 善 く 説 法 し 人 を 化 す る な り V 、

に 能 く

し て 〈 漸 に 十 地 六 度

の 法 を 行 ず る な り 〉 、 直 に 平

に             よ く 至 り 〈 成 仏 〉 、

す る

芸 、 為 さ ざ る

し 〈 神 通 光 明、 千 変 万 化 、 一 切 妙 智 、             む 善 巧 方 便 な り 〉 。   法 を 以 て

せ ば 、

ん の 疑 い か

か ざ ら ん 。

ち 知 る 、 一 切

生 の

                              ハ ほ ロ     い へ   と ら

用 す る こ と

わ ざ る は 、

わ る る を 以 て な る の み に し て 、 己 が 法 身 に

を 具 え ざ る に は

ざ る こ と を 。

ま 愚 者 の

じ て 、 汝 既 に

悟 し て 即 ち 仏 な れ ば 、

ん ぞ 光 を

た ざ る や と 云 え る は 何 ん ぞ

だ 平 復 せ ざ る 人 を                       な                                                                 ぜ し て 、

便

上 の 本 芸 を

さ し め ん と す る に 殊 な ら ん や 。

る に

の 処

は 必           う か が

先 に

う 。 若 し

せ ず ん ば

ん ぞ

ぜ ん や 。     せ ん ゆ                                                                 そ く     の つ と 若 し

深 に 約 せ ず ん ば 、

ん ぞ 理 を 将 っ て

る こ と を

ぜ ん や 。 法

      し か も 亦 た

り 。

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11

( 底 ) ハ 以 下 補 写 。 田 原 本 略 称、 田 ) ヲ 参 考 ト ス 。 * 賢 聖 ー 聖 賢 ( 弘 ) 。 * 妄

11

眞 ( 明 ) 。 * 眞

11

妄 ( 明 ) 。 * 耽

11

耽 ( 弘 ) 。 * 〈 重 >

11

〈 重 也 〉 ( 弘 ) 。 ( 底 ) ハ 「 也 」 ヲ 補 筆 ス 。 以 下 同 。 * 〈 二 >

11

〈 一 〉 ( 底

11

〈 三 〉 ( 弘 ) ( 明 ) 。 * 〈 重 >

11

〈 重 也 〉 ( 弘 ) 。 * 〈 受 報 >

1

ー ナ シ ( 弘 ) 。 * 状

11

状 〈 受 報 〉 ( 弘 ) 。 『 禅 源 諸 詮 集 都 序 』 の 訳 注 研 究 ( 十 ) ( 石 井 ・ 小 川 ) 亠

(4)

『 禅 源 諸 詮 集 都 序 』 の 訳 注 研 究 ( 十 V ( 石 井 ・ 小 川 ) 六 二 * 〈 重 >

11

〈 重 也 〉 ( 弘 ) ー 〈 重 汗 出 〉 ( 明 ) 。 * 汗 出

1

ー ナ シ ( 弘 ) 。 * 〈 後 >

11

〈 從 〉 ( 弘

X

明 ) 。 * 〈 七 V11 〈 十 〉 ( 底 ) 。 * 〈 隨 業 受 報 >

1

ー 〈 也 V ( 弘 )

1

ー ナ シ ( 明 ) 。 * 上

11

頭 ( 弘 ) ( 明 ) 。 * 〈 説 V −

1

〈 就 〉 ( 明 ) 。 * 甦 惺

11

蘇 醒 ( 弘 ) ( 明 ) 。 * 〈 纔 始 悟 解 心 雖 明 了 獪 未 能 説 法 問 答 V11 〈 初 悟 人 説 法 答

問 難 悉 未 的 也 V 〔 弘 ) ー

1

〈 初 悟 之 人 未 能 誂 法 答 他 問 難 皆 悉 未 得 V ( 明 ) 。 * 〈 能 善 V11 〈 解 〉 ( 弘 )

11

〈 能 〉 ( 明 ) 。 * 〈 化 人 〉 ー 〈 也 〉 ( 弘

X

明 ) 。 * 李

11

履 ( 明 ) 。 * 〈 漸 行 十 地 六 度 等 法 >

11

〈 十 地 十 波 羅 密 也 〉 ( 弘 ) “ 〈 十 地 十 波 羅 蜜 〉 ( 明 ) 。 * 伎 ー 技 ( 弘 ) 。 * 〈 千 變 萬 化 >

1

ー ナ シ ( 弘

X

明 ) 。 * 〈 妙 智 善 巧 方 便 〉 “ 〈 種 智 〉 ( 弘

X

明 ) 。 * 何

11

有 何 ( 弘 ) ー

1

何 有 ( 明 ) 。 * 不 除 ー 事 而 不 除 也 ( 弘 )

11

而 不 除 也 明 ) 。 * 變

11

弘 V 。 * 也

1

ー ナ シ ( 弘

X

明 ) 。 * 瘉 ー 愈 ( 弘

X

明 ) 。   (

1

) 前 に

べ た こ と を

細 に 見 究 め 、 こ の 図 を は っ き り と 観 察 し 、 そ こ で

他 ( 衆 生 ) を つ き あ わ せ 、

( 仏 ) に 思 い を い た せ 。

じ な の か 異 っ て い る の か ま た 妄 な の か

な の か 、

分 は ど の 入 り 口 の と こ ろ に い る の か 、

は ど の 位 に あ る の か 、 そ の 両

は 本 体 を 別 に す る の か 、 そ れ と も

源 を

じ く す る の か 、 と 。 そ う す れ ば 、

然 に 凡 夫 に も 執

せ ず 、 聖 位 を も 僣

せ ず 、

に 溺 れ る こ と も な く 、 仏 心 に

下 す る こ と も な く な る で あ ろ う 。   (

2

) そ こ で は じ め の ( 染 法 の )

重 は 一 大

の 治 療 の 対

と な る 法

に お い て 〈 第 一 重 〉 、

が 元 凶 よ り 生 起                                                             あ ら し く 次 の 二 重 V 、

し て く 我 法 の 二 執 六 七 ) ま で V 、 ひ い て は

く 重 い 迷 い の 心 か ら 〈 ( 八 と 九 の ∀ 三

に よ り 業 を 造 る 〉 、

慧 の

亡 に ま で 至 る

を 示 し た も の で あ る 〈 ( + の ) 報 を 受 け る 〉 。 後 の ( 浄 法 の )

重 は

が 処 方 を

じ て

を 服 用 し 〈 前 の ( 】 、 二 三 の ) 三 重 〉 汗 が 出 て

が や や 癒 え 〈 ( 四 の ) 菩 提 心 の 開 発 〉 、 理 に か な っ た

に よ り 〈 ( 五 の ) 六 波 羅 蜜 〉 、

が 減 退 し て く 六 よ り 九 に 至 る V つ い に 平

に 至 る く ( 十 の ) 成 仏 V 様 を 示 し た も の で あ る 。   (

3

) 譬 え ば 、 一 人 の 人 が い る と す る 〈 在 纏 位 の 法 身 〉 。

で あ る 六

え A 無 量 の 功 徳 〉 、

強 で あ っ て く 常 住 不 変 で 、 妄 心   け が も

す こ と が で き な い V 学 問

芸 に

ん で い る 〈 ( 以 上 一 の ) 無 量 の 妙 用 〉 。 そ れ が 、 突 然 に

と な り く ( 二 の ) 無 始 の 無 明 V 、

に 悪 化 し て く そ の 次 の ( 三 〜 九 の ) 七 重 V つ い に

絶 え 〈 第 十 で あ る 。

に よ っ て そ の 報 い を 受 け る の で あ る 〉 、 心

だ け が

か い

に 至 る 〈 ( 一 の ) 阿 頼 耶 識 の 中 の 無 漏 智 の 種 子 〉 。 と こ ろ が ふ と 良 医 に め ぐ り

い 〈 ( 二 の ) 大 善 知 識 〉 、 ま だ

る こ と が

り く ( 二 の ) 凡 夫 に お い て も そ の 心 こ そ が 仏 で あ る と い う こ と を 見 抜 く V 、 無 理 や り に

を 流 し 込 ま れ る く 初 め は

い て 信 じ な く て も 、 く り か え し 説 い て 見 捨 て な い V 。 す る と 突 然 に

醒 し て 〈 解 悟 す る 〉 、 初 め は も の

う こ と が で き な く と も 〈 ( 四 の ) 初 め て 悟 解 し た ば か り で は 、                                                               し だ い 心 は 明 了 で あ っ て も 、 ま だ 説 法 や 問 答 を す る こ と は で き な い 〉 、 や が て は 漸 に

し 〈 巧 み に 法 を 説 き 人 を 教 化 す る こ と が で き る 〉 、

(5)

NII-Electronic Library Service し だ い に

け る よ う に な り 〈 ( 五 〜 九 で ) 段 階 的 に 十 地 六 波 羅 蜜 等 の 法 を 踏 み 行 っ て ゆ く の で あ る 〉 つ い に は

に 至 り 〈 ( 十 の ) 成 仏 〉 、 持 ち

芸 も 一 つ と し て で き ぬ も の は な い よ う に な る の で

る 〈 神 通 光 明 、 千 変 万 化 、 一 切 妙 智 善 巧 方 便 の こ と で あ る 〉 。   (

4

) こ の よ う に 諸 法 を 一 つ 一 つ つ き

せ て い く な ら ば 、 い か な る 疑 い が 取 り 除 か れ ぬ こ と が あ ろ う か 。 さ す れ ば 、 一 切 の

                                              と ら わ 生 が 神 通 妙 用 を 発

で き な い の は 、

識 や

に 執 れ て い る だ け の こ と で あ っ て 己 が 法

徳 が

わ っ て い な い か ら で は な い 、 と い う こ と が 判 る の で あ る 。 い ま

か な

が 非 難 し て

う 、 あ な た が

し て

そ の も の で あ る な ら ば 、 ど う し て 光 明 を

た な い の か 、 と 。 こ の 言 い ぐ さ は 、

癒 し て い な い 人 に

の 伎 芸 を し ろ と い う の と 同 じ で は な い か 。 世 間 の 医

の 処 法 は ま ず 先 に 脈 を 調 べ る も の 。 も し

重 に 対 応 す る の で な け れ ば ど う し て 処

箋 の 是

を 判 断 で き よ う か 。 も し                                                                                   い や

の 浅 深 に

わ せ る の で な け れ ば 、 ど う し て 理 に か な っ た

だ と

え よ う か 。 仏 法 の

し も ま た

じ こ と な の で あ る 。

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1

) 初 め の 十 重

11

五 一 段 の 迷 い の 過 程 。 五 四 段 の 図 で い え ば 、 染 の 十 重 を さ す 。 (

2

 

二 重 な り

11

迷 い の 第 二 の 不 覚 を い う が 弘 治 本 と 明 蔵 本 が 三 重 と す る の は そ の 第 二 の 不

よ り 妄 念 が 起 こ る (

11

念 起 ) 段 階 を も     数 え た が 故 に

違 が 生 ま れ た も の で 、 理 解 に 根 本 的 な 相 違 が あ る 訳 で は な い 。 (

3

)   後 の 十 重

11

五 二 段 の 悟 り へ の 道 。 五 四 段 の 図 で い え ば 、 浄 の 十 重 を さ す 。 (

4

 

11

後 文 に 「 薬 を 服 す 」 等 と あ る の で こ こ は 薬 の 処 方 の こ と 。 (

5

) 前 の 三 重

11

五 二 段 の 一 、 遇 善 知 識 開 示 。 二 発 悲 智 願 、 誓 証 菩 提 。 三 、 随 分

習 五 行 を 指 す 。 五 四 段 の 図 で は 一 、

頓 悟 四     信 、 二 、 発 菩 提 心、 三 、 修 業 五 行 覚 察 妄 心 と な る 。 第 三 に つ い て は 諸 本 が 一 致 す る が 、 第 一 、 第 二 は 図 が 明 確 に 一 致 す る と は     言 え な い 。 (

6

 

菩 提 心 の 開 発

11

五 二 段 で は 、 四 、 大 菩 提 心 従 此 顕 発 と あ る か ら 、 悟 り へ の 道 の 四 段 階 で あ る 。 こ の こ と は 一 応 、 五 四 段 の 図 も     諸 本 一 致 し て い る と

せ よ う 。 (

7

 

六 波 羅 蜜

11

次 の 文 の 割 注 は 「 六 よ り 」 と あ る の を 参 照 す れ ば 、 悟 り へ の 道 の 五 段 階 に 相 当 す る こ と に な ろ う 。 た だ 、 五 二 段 の 五     は 以 知 法 性 無 慳 等 心 と あ り 、 六 に お い て 随 順 修 行 六 波 羅 蜜 、 定 慧 力 用 我 法 双 亡 … … と 「 六 波 羅 蜜 」 の 語 が 出 る 。 五 四 段 の 図 で     は 、 迷 い の 六 ・ 七 の 執 法 ・ 執 我 が 対 応 す る 悟 り へ の 道 の 五 ・ 六 の 我 法 双 亡 で あ る こ と か ら 、 六 波 羅 蜜 に よ り 我 亡 を 修 す る と し て も 、     六 波 羅 蜜 と 迷 い の 七 の 執 我 が 直 接 対 応 す る 図 と は な ら な い 。 そ こ に 諸 本 の 図 の 一 致 し な い と こ ろ が 表 面 化 す る 。 故 に 、 六 波 羅 蜜 だ     け を 問 題 に す れ ば 四 に 含 め る こ と も 、 五 に 含 め る こ と も 可 能 と い え よ う 。 『 禅 源 諸 詮 集 都 序 』 の 訳 注 研 究 ( 十 ( 石 井 ・ 小 川 ) 六 三

(6)

『 禅 源 諸 詮 集 都 序 』 の 訳 注

究 ( 十 ) ( 石 井 ・ 小 川 ) 六 四 (

8

 

の 法 身

11

煩 悩 に 覆 わ れ た 法 身 。 如 来 蔵 を い う 。 三 段 の 注 (

6

) 参 照 。 『 都 序 』 本 文 で 在 纏 の 語 は 一 八 段 に 既 出 。 (

9

)   恒 沙 の 妙 用

11

以 上 は 五 一 段 の 迷 い の 過 程 の コ 切 衆 生 に 、 皆 な 本 覚 真 心

り 」 を 指 し て い る 。 (

10

> 忽 然 … …

11

再 び 迷 い の 過 程 を 、 第 十 の 受 報 ま で 略 記 す る 。 (

11

) 無 漏 智 の 種

11

阿 頼 耶 識 の 第 八 識 と 種 子 に つ い て は 、 一 八 段 の 注 (

8

) (

11

) 、 特 に 二 五 段 の 注 〔

35

} を 参 照 さ れ た い 。 こ れ よ り 、 悟 り へ     の 道 が 、 再 び 略 説 さ れ る 。 (

12

)   即 心 是 れ 仏 ー 即 心 即 仏 に 同 じ 。 四 段 と そ の 注 (

7

お よ び 一 一 段 に 既 出 。 (

13

 

11

頓 悟 と 同 じ で 蘇 醒 に 喩 え ら れ て い る 。 澄 観 の 『 華 厳 経 行 願 品 疏 』 巻

続 蔵 経 巻 七 − 二 五 二 右 上 以 下 ) と 『 演 義 鈔 』 巻 二 一     ( 大 正 三 六 − 一 六 四 c ) を 踏 ま え た 「 大 疏 鈔 』 巻 三 下 や 『 略 疏 鈔 』 巻 四 に ま と め ら れ る 悟 相 を 解 悟 と 証 悟 の 二 種 に 分 け る 説 で い え ば 、     頓 悟 漸 修 の 頓 悟 は 解 悟 の こ と で あ る か ら 、 こ こ の 悟 解 も そ の 解 悟 の こ と と 理 解 し て よ か ろ う 。 (

14

)   初 め は 未 だ 言 う … … 。

11

人 を 教 化 で き る よ う に な り 、 成 仏 が 完 成 さ れ て い く 過 程 を

明 し た も の 。 使 用 さ れ て い る 仏 教 用 語 は 既                                                           あ ん り     に 出 て い る も の で あ り 語 句 注 は 再 説 し な い 。 な お 「 行 李 」 は 「 行 履 」 の 意 で あ る が 、 こ こ は 前 後 か ら ふ つ う の 歩 行 の 意 に 解 し た 。     『 祖 堂 集 』 巻 十 鏡 清 道 ● 章 (

ml

五 二 ) 、 「 問 う 、 十 二 時 中 如 何 に 行 李 せ ん 。 師 云 く 一 歩 も 移 す を 得 ざ れ 」 。                                             お こ (

15

 

業 識 ー

1

『 起 信 論 」 に 心 に 依 っ て 意 と 意 識 と が 転 る こ と を 説 き、 意 に 業 識 ・ 転 識 ・ 現 識 ・ 智 識 ・ 相 続

の 五

名 を 挙 ぐ 。 そ の 最 初     に つ い て コ に は 名 づ け て 業 識 と 為 す 、 謂 く 無 明 の 力 に て 不 覚 心 が 動 ず る が 故 な り 」 ( 岩 波 文 庫 本 四 〇 頁 ) と あ る 。 (

16

 

惑 病 ー 法 蔵 の 『 華 厳 経 探 玄 記 』 巻 一 七 ( 大 正 蔵 巻 三 五

i

四 三 一 二 c ) に 「 二 の 行 満 を 明 か す 。 一 は 惑 病 を 除 く 。 二 は 無 明 を 破 す 」 と あ     る 。 惑 業 に つ い て は 、 二 五 段 三 二 段 お よ び そ の 注

4

) を、 三 毒 の 惑 に つ い て は 五 一 段 お よ び そ の 注

14

×

18

×

19

) 参 照 。 (

17

)   世 医

11

法 医 に 対 し て 、 世 間 の 医 者 の こ と 。 『 祖 堂 集 』 巻 六 洞 山 良 价 章

Hl

六 四 ) の 「 汝、 道 う を 見 ず や 、 世 医 ( 代 々 の 名 医 ) 手 を     こ ま ね     拱 く と 」 と あ る の と は 別 。 江 藍 生 ・ 曹 広 順 『 唐 五 代 語 言 詞 典 』 頁 三 四 一 参 照 ( 上 海 教 育 出 版 社 一 九 九 七 年 ) 。 〔 五 六 〕  

の 心 が ま え (

1

重 之 本

      ぴ                                                                       ホ 經

統 説 三

照 之 、 如

掌 。 勸

心 。 行

一                     ホ 門

。 不 得

便

          つ ぶ   故 に 今 ま 具 さ に 迷 と

と の

々 の

重 の

べ 、

の 経

っ て 三

の                                           こ れ

深 を 統 説 す 。

し て 之 れ を 照 ら せ ば 、

す が

く な ら ん 。

々 の             よ ろ し                                                     ユ ロ 学

に 勧 む

く 心 を

ん ぜ よ 。 行 は

の 一

に 任 す も 解 は 即 ち

ら                               う れ                   も う と う く 通 達 無 礙 な る べ し 。

局 を

え て 、

便

ち 濤

と し て

帰 す る 所

き を

(7)

NII-Electronic Library Service 湃

指 歸 。

源 流

分 菽 麥 、

使

。 鏡 像 千

好 醜 、 鏡 明 一

。 千 器 一 金 、

、 一

、 元 不 混

蓮 心 、

盧 空

、 在 毫

。 見 色

、 自 思 如

 

 

 

 

   

 

   

 

愛 否 、 炎

乃 至

、 一 一

、 實

意 一

否 。

、 即 色

 

 

 

 

    ネ

似 影 、

也 。

人 、

分 。 六 砠 大

云 、

説 一 切 法 、

一 切 心

一 切

須 一 切 法 。

人 但

心 否 。 若 無 心

、 八

。 設 習

未 盡 、 瞋 念

他 心 、

蓮 起 時 、

心 、 見 他 榮 盛

、 無 嫉

 

 

 

 

   

 

   

 

   

 

    の 妬 求

、 一

己 無

心 、

恐 人

賤 心 乃 至 種 種 、 此

 

 

 

 

  ネ 爲 無 一

。 此 名 修 道 。 若

對 違

 

  ホ                                                                       ホ 等 境 無

、 此 名 得 道 。 各

返 照 、    

 

   

 

あ き ら                                                     こ れ 。

に 須 ら く

か に 源 流 を 鑑 み て 、

た し め

同 の

に 異 を 見 、

を 見 せ し む べ し 。

は 千 差 な る も 、 好

す る こ と

れ 。 鏡 明 は 一    

 

   

 

ハ ヨ ロ 相 な れ ど 、

を 忌 む こ と 莫 れ 。 千 器 は 一 金 に し て 、

だ 阻

一 珠 は 千

な れ ど 、 元 よ り

。 志 を 建 て 心 を

ぶ こ と

界 に

し く 非 を

を 察 す る こ と 、

の 間 に 在 れ 。 色 を

い て は 、

ら 思 え 影 と 響 と の  

T

)                                                     は か

き や 否 や と 。

を 動 か し 意 を

ぐ る に 、

れ 、

法 の

な り や 否 や と 。

ぜ ん       さ ん 膳 と 糲 喰 と に 、

ら 想 え

き や

や と 。 炎 と 涼 、

と 暖 と に、

   

 

   

 

   

 

   

 

な い し                                 5 >         つ ま よ 、 避 と

き や

や と 。 乃 至

と 誉 と 称 と 譏 と 苦 と

と に 、

び ら                                                                                           も 自 か に 返 照 せ よ 、 実 に 情 意 の 一

な る を

る や 否 や と 。 必 若 し 自 ら

る に 、

だ 此 く の 如 く な る を

ず ん ば 、 即 ち 色 は

だ 影 に 似 ず 声 は

だ 響 に 似 ざ る な り 。 た と                                                                           ね 設 い

す る も 、 終 に

ら く 漸

す べ し 。

の 人 の 、

を 数 え    

 

   

 

   

 

   

 

ヲ ロ                                 す け て 、 自 ら

き が

く な る こ と 莫 れ 。 六

云 く 、 「 仏 の 一 切 の

   

 

   

 

   

 

   

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  ハ ユ                             も ち く は 、 一 切 の 心 を

せ ん が 為 な り 、

れ に 一 切 の 心

し 、

ん ぞ 一 切 の 法 を

い    

 

   

 

   

 

   

 

 

 

 

も                                                                   す ん や 」 と 。

の 人 は 但 だ 此 の

っ て

を 軽 ん ず る の み に し て 、

べ て

   

 

   

 

  あ   ら 実 に 無 心 を

る や

や を

心 な ら ば

も 動 か す こ と

わ ざ る    

 

   

 

   

 

   

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

   

 

    あ だ な り 。 設 い 習

き ず し て

運 に 起 る

に も 、

と す る の 心

く 、

る 時 も

求 し て

し め ん と す る の 心

く 、

の 栄

な る を 見 る に も 、

の 心

く 、 一 切 時

、 自 己 に

い て

う る の 心    

 

   

 

   

 

   

 

 

  な い し

人 の

賎 す る を 恐 る る の 心 乃 至

く ん ば 、 此 れ

づ け て 一

  な                                                                                                     ロ ユ 心

き 人 と 為 す を

る な り 。 此 れ

す と

つ く る な り 。

の 境 に

し て

悪 す る こ と

き を 得 ば 、 此 れ 道 を 得 た り と

つ く 。

照 し て 、    

 

   

 

   

 

   

 

 

 

 

 

    セ  

ら ば 即 ち 治 せ 、

く ん ば 薬 の む 勿 れ 。 『 禅 源 諸 詮 集 都 序 』 の 訳 注 研 究 ( 十 ) ( 石 井 ・ 小 川 ) 六 五 N工 工一Eleotronlo  Llbrary  

(8)

        『 禅 源 諸 詮 集

序 』 の 訳 注 研 究 〔 十 )

病 即 治 、

。 (

2

便

必 對 治 。

、 若

汝 今 忽

重 病

痛 苦 即 空

便

治 。 須

瞋 ホ                                                                                 ネ 空 而 能 發

空 而 能

而 只 麼 難 忍 。

前 圖

 

體 空

。 踊

空 、

              ホ             ホ             ホ 即

知 地

煮 楚

空 、 只

楚 痛 。 若 云

現 今 設

人 、 以 火

刀 斫 汝 何

任 。 今 觀 學 道 者 、

        ホ 一

不 能 任

ホ 乎 。 ( 石 井 ・ 小 川 ) 六 六  

う 、

瞋 等 の 即 ち 空 な る を

便

ち 一 切 の

し と

づ け な ば 、

ん ぞ

治 す     も ち                                   し か る を 必 い ん や 。 答 う 、

ら ば 汝 今 ま 忽 ち 重

苦 に 遭 わ ん に 、

即 ち 空 な る を

便

病 と

づ け な ば 、 何 ん ぞ 薬 も て 治 す を 必 い ん や 。 須 ら く

る べ し 、 貪 瞋 は 空 に し て 而 も

を 発 し

た 空 に し て 而 も

苦               か   く も 亦 た 空 に し て 只 麼 も 忍 び

き こ と を 。 故 に

に 体 空 ・ 成 事 と せ り 〈 猶           き お 机 木 の 上 の

の 全 く 空 な る も 、 只 麼 も 人 を 驚 か し て 、 奔 走 し て 地 に 倒 れ 、 頭 を 打 ち て 額 を 破 り 裂 か し む が 如 し 〉 。

し 業 の 即 ち 空 な る に 、

の 只

を 造 る を 以 て せ                                   む   ば 、 即 ち 須 ら く 知 る べ し 、 地 獄 の 焼 煮 の 楚 痛 の 、

も 亦 た 空 な る も 、 只

                                                    も

な る こ と を 。 若 し

に 任 す と 云 わ ば 、 即 ち 現 に 今 、 設 し 人

り 、

を 以             き て

き 刀 も て

ら ん に 、

ん ぞ 任 せ ざ る を

ん や 。

道 の

る に 、 一                                                 し よ う し や く                   が え ん

情 の 語 を 聞 い て す ら 、

お 任 す こ と 能 わ ず 、 豈 に 焼 斫 に

す こ と を

ぜ ん や 。

驢 譱

痛 シ ゜

ll

 

ll

1

11

* 繕 *

il

1

警探

姦璽

x

II

゜ 返 ゜ 須

11

i

b1

* 處

麓 鷲

有 * ° シ

琶色

  ゜ 而 シ % (

1

) そ こ で い ま 迷 い と

り の 各 々 の

重 の

末 を 具

的 に

べ 、

論 に よ っ て 三

深 を

し 、

し て こ れ ら を 照 合 す れ ば 、 そ れ は 、 あ た か も 己 が

す が ご と く に 明 瞭 と な ろ う 。 諸 々 の

に 勧 め る 、 善 く 心 を

ん ぜ よ 。

(9)

NII-Electronic Library Service た と え

行 に お い て は

の 一

お う と も

解 に お い て は 自 由 無 碍 に

し て い な け れ ば な ら な い 。 し か し 、 ま た 偏 り                                                                                         ま め を

れ る あ ま り 芒 然 と し て

点 の 無 い

態 に 陥 っ て も な ら な い 。 源 と

と 明

し て

と 麦 の 区

を し 、

の 中 に

を 見 、 異 の 中 に

な け れ ば な ら な い 。 鏡 に 映 っ た 像 が 千

で あ っ て も 、 そ の 美 醜 の 別 に

し て は な ら ぬ 。 だ が 鏡 の

す は た ら き が 一 つ で あ る か ら と い っ て 、

の 別 を 忌 避

る こ と は な い 。 ま た

の 器 も 一 つ の 金 で で き て い         は ば     へ だ て 、 互 い に

て る こ と は 無 く 、 さ り と て 一 つ の

に 映 る

の 影 は 、 も と よ り 入 り

れ る こ と が な い の で あ る 。 志 を 立 て 心 を

ぶ こ と

と 同 じ く し 、

を 察 知 す る に は 、 わ ず か な 一

え ね

な ら ぬ 。

を 見 、

に は 、

え、 そ れ は 影 や 響 の よ う な も の で は な い か と 。 身 を 動 か し 心 を は た ら か せ る 際 に は 、

ら 思

せ よ 、 そ れ が

法 に か な っ て い る か ど う か 、 と 。 美

や 粗

に 対 し て は 、

ら 想 え 、 好 き

い の 思 い が

か っ た か ど う か と 。 暑 さ と

し さ

え と 暖 か さ と に 対 し て は 、 自 ら

よ 、 そ れ を 避 け た り そ れ に 就 い た り す る こ と が

か っ た か ど う か 、 と 。 さ ら に 、 ( 八 風 の )

と 衰 、

と 誉 、

、 苦 と

と に つ い て も 、 一 つ 一 つ 仔

に 返 照 せ よ 、 真 に

と 意 と が 一 つ で あ り 得 た か ど う か 、 と 。 も し

ら 思 料 し て

だ こ の よ う に な り

て い な い な ら ば 、 色 は 影 の よ う で は な く 声 は 響 き の よ う で は な い こ と に な っ て し ま う の で あ る ( つ ま り 実 体 あ る も の だ と い う こ と に な っ て し ま う ) 。 た と え 実

に 「

」 し た と し て も 、 結 局 は 「 漸

」 が 必

で あ る 。 貧 乏 人 が 一 日

人 の 宝 を

し て 、

分 は

銭 の 取 り

も な い 、 と い う ふ う で あ っ て は な ら ぬ 。 六

師 も 言 っ て い る 、 「

が 一 切

い た の は 、 一 切 の

心 を

脱 さ せ ん が

で あ る 。 だ が 、 わ た し に は 一

な ど

い 、 ど う し て 一

な ど 必 要 で あ ろ う 」 と 。

の 人 は 、 た だ こ の 語 に 基 づ い て 、

え を 学 ぶ こ と を 軽 ん

る ば か り で 、 自 ら が 実 際 に

心 を 得 て い る か ど う か を 全 く 顧 み な い 。

心 で あ れ ば 、 八

も 動 か す こ と は で き な い の で あ る 。 た と い 習

は 尽 き て い な い に せ よ

り の

が ふ と

っ た 時 で も

ち の の し る

の 心 は

く 、

り の

が ふ と 起 っ た 時 で も そ れ を 何 と か 手 に 入 れ よ う と す る 心 は 無 く 他 人 の 栄 華 を 目 に し た

で も

妬 し て そ れ に 勝 ち た い と

心 は

己 に お い て も

に 飢 え や

え を

う る 心 が

人 か ら さ

す ま れ る の を

れ る

や 、 そ れ に 類 し た 種 々 の 心 が

い 、 さ す れ ば 一 切 の 心 の

い 人 と 名 づ け て よ い の で

る 。 こ れ を 「

を 修 す 」 と い う 。 も し

逆 等 の 境 遇 に 対 し て 、

り や

悪 の

い よ う に で き れ ば 、 こ れ を 「

た 」 と い う の で あ る 。 各

照 し て 、

れ ば 治 せ

け れ ば 薬 は 無 用 で あ る 。 (

2

う 、 「

り 瞋 り

が 空 に ほ か な ら な い 、 そ れ を 一

の 心 が

い と

づ け る と い う の な ら 、 ど う し て 対 処 が 必 要 で あ 『 禅 源 諸 詮 集 都 序 』 の 訳 注 研 究 ( 十 ) ( 石 井 ・ 小 川 ) 六 七 N工 工一Eleotronlo  Llbrary  

(10)

『 禅 源 諸 詮 集 都 序 』 の 訳 注 研 究 ( 十 ) ( 石 井 ・ 小 川 ) 六 八 ろ う か 」 。 答 え 、 「 そ う だ と す る と 、 あ な た が も し

痛 に 遭 っ た 場

、 そ の 苦 痛 が 空 に ほ か な ら な い 、 そ れ は 病 が

い と い う こ と で そ れ な ら

で 治

す る 必 要 も な い 、 と い う こ と に な っ て し ま う 。 つ ま り 、 貪 り 瞋 り は

で あ り な が ら し か も               お こ 業 ( 悪 い 行 為 ) を 発 す こ と が で き 、 そ の 業 も 空 で あ り な が ら よ く 苦 を

く こ と が で き 、 さ ら に 苦 も 空 で あ り な が ら こ れ ほ ど に 忍 び

い 、 と い う こ と を 知 ら ね ば な ら ぬ 。 そ れ 故 に

の 図 の

空 ・

と 言 っ た の で あ る く た と え ば 枝 葉 の な い 木 が 幽 霊 に 見 え る の は 全 く の 空 で あ る が か く も 人 を 驚 か せ 、 そ の せ い で 人 は 逃 げ 回 り 地 に 倒 れ 、 頭 が 割 れ 額 が 裂 け る の で あ る V 。

が 空 で あ り な が ら 、 そ の 空 が か く も

る と い う こ と か ら す れ

、 地 獄 で

か れ

ら れ る

み に つ い て も 、 そ の

み が 空 で あ り な が ら し か も か く も 痛 む の だ と い う こ と を 知 ら ね ば な ら な い 。 も し そ れ で も

む ま ま に

す と

う の で あ れ ば 現 に

も し 人 が い た と し て 、 火 で 焼 か れ 刀 で

ら れ る

合 、 あ な た は ど う し て そ れ に

に お れ な い の か 。

の 者 を 観 る に 、

に 入 ら ぬ

を 一 言

い て す ら 、 そ の ま ま に

す こ と が で き な い の に 、 ど う し て 焼 か れ 切 ら れ る ま ま に

せ た り で き よ う か 。 (

1

 

随 寄

11

修 行 者 が 指 導 者 に 随 い 、 そ の 人 に た よ る こ と 。 (

2

 

菽 麦 を 分 た し め

11

『 春 秋 左 氏 伝 』 成 公 十 八 年 ( 『 十 三 経 注 疏 』 巻 二 八 − 二 八 丁 左 ) の 故 事 に 基 づ く 。 「 菽 麦 不 分 」 で ま め と 麦 の 区 別 が     つ か な い こ と 、 愚 か な こ と の 喩 え 。 『 碧 巌 録 』 三 八 則 評 唱 ( 岩 波 文 庫 本 − 中 八 〇 頁 ) に も 「 菽 麦 不 分 」 と あ る 。 (

3

)   青 黄

11

青 黄 は す べ て の 色 の 代 表 。 そ こ か ら こ の 二 字 で 】 切 の 差 別 相 を 言 い 表 わ す 。 例 え ば 南 嶽 慧 思 の 偈 に 「 天 も 蓋 う 能 わ ず 地   も 載 せ ず 無 来 無 去 無 障 礙、 無 長 無 短 無 青 黄 、 中

及 び 内 外 に 在 ら ず 」 と あ る ( 『 景 徳 伝 燈 録 』 巻 二 十 七 ・ 禅 文 化 本 五 五 六 頁 。 ) 。 (

4

)   影 と 響 と の 如 し

11

『 祖 堂 集 』 巻 】 五 〔

Wl

一 〇 〇 ) の 汾 州 無 業 章 に コ 切 諸 法 は 影 の 如 く 響 の 如 く 、 実 な る 者 有 る こ と 無 し 」 と あ   る 。 以 下、 六 つ の 具

的 な 修 行 の 点 検 項 目 を あ げ る 。 (

5

)   利 と 衰 と … …

11

後 文 に 言 う 「 八 風 」 の こ と , 八 風 は 『 起 信 論 』 ( 岩 波 文 庫 本 九 二 頁 ) の 忍 門 に も 説 か れ、 そ の 文 は 五 二 段 の 注

)   に 既 に 引 用 す 。 (

6

)   設 い 実 に 頓 悟 … …

11

宗 密 教 学 の 根 本 思 想 の 「 頓 悟 漸 修 」 説 で あ り 、 「 漸 修 」 を 強 調 す る と こ ろ に 注 意 す べ き で あ る 。 (

7

 

貧 窮 の 人 の … …

11

『 華 嚴 經 』 の 「 菩 薩 間 明 品 」 ( 大 正 巻 一 〇

1

六 八 a ) に 「 人 の 他 の 宝 を 数 え て 自 ら 半 銭 の 分 無 き が 如 く 法 に 於   て 修 行 せ ざ る 、 多 聞 の も の も 亦 た 是 の 如 し 」 と あ る に よ る 。 (

8

>   六 祖 大 師 云 く … … ー 『 伝 心 法 要 』 ( 入 矢 義 高 訳 注 本 ー 三 〇 頁 ) と 『 宛 陵 録 』 ( 同 − 九 七 頁 ) に 同 文 が 引 用 さ れ、 前 者 は 「 祖 師 云 」 と い

(11)

NII-Electronic Library Service   う 。 鎌 田 本 に は 『 六 祖 壇 経 』 ( 敦 煌 本 ) に 「 無 念 法 者 、 見 一 切 法、 不 著 一 切 法 遍 一 切 処、 不 著 一 切 処 」 ( 参 照 楊 曽 文 『 敦 煌 新 本 六   祖 壇 経 』 三 一 二 頁 ) と 見 え る の み と 指 摘 す る 。                                                                                                       し (

9

)   一 切 の 心 無 し

11

『 伝 心 法 要 』 ( 前 掲 書 一 二 頁 ) に 「 十 方 の 諸 仏 を 供 養 す る よ り は 一 箇 の 無 心 の 道 人 を 供 養 す る に 如 か ず 。 何 が 故                                                                         ゆ る                                                         ふ さ         さ   ぞ 。 無 心 と は 一 切 の 心 な き な り 。 如 如 の 体 は 、 内 は 木 石 の 如 く に し て 、 動 か ず 揺 が ず、 外 は 虚 空 の 如 く に し て 塞 が ず 礙 え ず 、                                           お も む                                                                         せ い は く   能 所 無 く 、 方 所 無 く 、 相 貌 無 く 得 失 無 し 。 趨 く 者 は 敢 え て 此 の 法 に 入 ら ず、 空 に 落 ち て 棲 泊 の 処 な か ら ん こ と を 恐 る れ ば な り 」   と あ る 。                                                                           そ                                         か (

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)   無 心 を 得 る

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『 菩

逹 摩 無 心 論 』 ( ス タ イ ン 五 六 一 九 号 ) は 次 の よ う に 始 ま る 。 「 夫 れ 理 は 無 言 な り 。 言 を 仮 り て 理 を 顕 わ す を 要                       そ                                     あ ら                   し ば   す 。 大 道 は 無 相 な り 、 麁 を 接 す る 為 め に 形 を 見 わ す 。 今、 且 ら く 仮 り に 二 人 を 立 て 、 共 に

心 の 論 を 談 ず 。 弟 子 和 尚 に 問 う て                                                                     よ   曰 く 、 有 心 か 無 心 か 。 答 え て 曰 く 無 心 。 問 う て 曰 く 無 心 な ら ば 誰 か 能 く 見 聞 覚 知 し 誰 か 無 心 な る こ と を 知 る 。 答 え て 日       ゑ                                                                                                                                                                                                                                           ま さ   く 、 還 た 是 れ 無 心 、 能 く 見 聞 覚 知 し 、 還 た 是 れ 無 心 能 く 無 心 な る こ と を 知 る 。 問 う て 曰 く 、 既 に 若 し 無 心 な ら ば 、 即 ち 合 に 見   聞 覚 知 有 る こ と 無 か る べ し 。 云 何 が 見 聞 知 有 る こ と を 得 ん 。 答 え て 曰 く 我 れ は 無 心 と 雖 も 、 能 く 見 、 能 く 聞 き 能 く 覚 し 、 能   く 知 る 」 ( 柳 田 聖 山 『 禅 語 録 』 八 一 頁 。 中 央 公 論 社 ) 。 ま た 『 伝 心 法 要 』 ( 前 掲 書 = 二 頁 ) に 「 此 の 心 は 即 ち 無 心 の 心 な り 。 一 切 の 相 を   り                                                                                                                                     く   オ よ う   離 せ ば 衆 生 と 諸 仏 と 更 に 差 別 な し 。 但 だ 能 く 無 心 な る 便 ち 是 れ 究 竟 な り 」 と か 「 此 の 法 即 ち 心 な り 心 外 に 法 無 し 。 此 の 心                                                                         も                   な み                                 う   即 ち 法 な り 法 外 に 心 無 し 。 心 自 か ら 無 心 な ら ば、 亦 た 無 心 な る 者 無 し 。 心 を 将 っ て 心 を 無 す れ ば 、 心 却 っ て 有 と 成 る 」 と あ る 。                                                                                                                 ほ   つ (

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)   違 順 等 の 境

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違 は 逆 境 、 順 は 順 境 。 三 祖 僧 環 の 『 信 心 銘 』 ( 『 景 徳 伝 燈 録 』 巻 三 〇 所 収 。 禅 文 化 本 六 一 六 頁 V に 「 現 前 せ ん と 欲 得 す                         な   れ ば 順 逆 を 存 す る こ と 莫 か れ 。 違 順 相 い 争 う 、 是 れ を 心 の 病 と 為 す 」 と あ る 。 (

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>   病 有 ら ば … …

11

『 二 人 四 行 論 』 に い わ く 、

 

「 有 る 人 、 顕 禅 師 に 問 う 、 何 を か 薬 と 謂 う 。 答 う、 一 切 の 大 乗 は 是 れ 病 い に 対 す る 語                                                                 も ち   な り 。 若 し 能 く 心 に 即 し て 病 い を 起 さ ざ る 時、 何 ぞ 病 い に 対 す る 薬 を 須 い ん 。 … … 此 れ は 是 れ 病 い に 対 す る 語 な り 。 若 し 病 い 無   き 時、 何 ぞ 此 の 薬 を 須 い ん 」 ( 柳 田 『 達 摩 の 語 録 』 六 六 ・ 禅 の 語 録 一 ・ 二 三 】 二 頁 ) 。 (

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地 獄 の 焼 煮

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『 大 疏 』 巻

三 ( 続 蔵 巻 一 四 ー 一 六 四 右 下 に 経 文 の 地 獄 を 釈 し て 次 の よ う に 言 う 。 「 地 獄 と は 、 梵 に 捺 落 迦 (

)     と 云 い 、 此 に 苦 器 と 云 う 。 謂 く 是 れ 受 苦 の 人 を 盛 り 貯 え る 器 な り 。 今 ま 地 獄 と 云 う は 地 下 に 獄 有 り 、 罪 人 を 拘 繋 し て 種 種         さ ず                                                                                   し     の 苦 を 受 く 。 此 方 の 刑 獄 の 称 に 順 ず る が 為 に 故 に 訳 し て 爾 か 云 う 」 。 ま た 、 根 本 と 近 辺 と 孤 独 の 三 種 類 の 地 獄 を 分 け 、 根 本 に 八   熱 と 八 寒 を 説 き 、 八 熱 に つ い て 次 の よ う に 言 う 。 「 八 熱 と は 処 所 の 縦 広 は 皆 な 十 千 由 旬 な り 。 初 め 此 よ り 下 は 二 万 二 千 由 旬 を                                                                     さ                                                               い                       も   過 ぎ て 等 活 地 獄 有 り く

く 共 に 聚 集 し て 苦 具 も 護 畷 漕 サ 謁 に 悶 絶 し て 地 を 蹲 く 。 空 中 の 声 の 言 く 還 た

扎 つ 吠 活 く べ し 。 飲 然 え     て 復 た 起 こ る V 。 等 活 の 下 の 四

に 黒 繩 〈 繩 も て 耕 り 刺 り 鑿 る 等 〉 衆 合 く 多 く の 人 聚 集 し 、 両 つ の 鉄 も て 題 ・ 馬 ・ 象 ・ 虎 ・ 師 子 『 禅 源 諸 詮 集 都 序 』 の 訳 注 研 究 ( 十 〉 ( 石 井 ・ 小 川 ) 六 九 N工 工一Eleotronlo  Llbrary  

参照

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