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切除不能進行・再発胃癌における血清HER2タンパクと組織HER2発現の一致率に関する検討

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Academic year: 2018

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学 位 論 文 審 査 の 概 要

博士の専攻分野の名称 博士(医 学) 氏 名 佐々木 尚英

主査 教授 野口 昌幸

審査担当者 副査 教授 平野 聡

副査 准教授 神山 俊哉

副査 教授 大場 雄介

学 位 論 文 題 名

切除不能進行・再発胃癌における血清 HER2 タンパクと組織 HER2 発現の一致率に関する検討

(Relationship between serum HER2 level and tissue HER2 status

in patients with advanced/recurrent gastric cancer)

HER2 タンパクの一部は血中に遊離することが知られており、化学発光免疫測定法を用い血液を

材料として定量的に測定できる(血清 HER2)が、胃癌における血清 HER2 の意義は十分に検討さ

れていない。今回、切除不能・進行再発胃癌100例を対象とし、血清HER2の分布、組織HER2と

の一致率を検討した。結果、血清HER2の中央値は9.3ng/mLで、カットオフ値を15ng/mLとした

場合の陽性率は 16%であった。血清 HER2 と組織 HER2 には有意な相関が認められ、組織 HER2 を基

準とした血清HER2の感度は52.4%、特異度は93.7%、陽性的中率は68.8%、陰性的中率は88.1%、

一致率は 85.0%であった。また、血清 HER2 高値例には肝転移を有する症例が多く認められた。血

清 HER2 は胃癌の HER2 診断の補助手段として有用である可能性が示唆された。

この論文の内容に関して野口昌幸主査、大場雄介副査から、胃癌の血清 HER2 の上昇の背景につ

いて質疑がなされた。本検討では血清HER2は組織HER2陽性例で有意に高値となった。腫瘍の組

織型や腫瘍量、年齢、性別などとの相関は認めなかったが、肝転移とは有意に相関したと回答し

た。

このほか、平野聡副査、神山俊哉副査、大場雄介副査から、組織 HER2 の検査材料に生検と手術

検体が混在した理由、組織HER2染色および血清HER2の測定を検査会社に委託した理由、今回検

討により得られた血清 HER2 測定の意義などの質疑があり、概ね問題なく回答した。

この論文は、胃癌における血清 HER2 の頻度、分布を詳細な臨床情報と比較した点、組織 HER2

との一致率をもとに HER2 診断の補助手段としての有用性を示唆した点で高く評価され、今後、血

清HER2上昇の機序を追加検討することで、腫瘍マーカーとしての血清HER2の有用性が示される

ことが期待される。審査員一同は、これらの成果を高く評価し、大学院課程における研鑽や取得

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