日機連18高度化―19
平成18年度
国際的な事業再編成及び 技術提携事例研究報告書
平成19年3月
社団法人 日本機械工業連合会 株式会社 メ デ ィ ア ゲ イ ン
この事業は、競輪の補助金を受けて実施されたものです。
http://keirin.jp
序
我が国機械工業における技術開発は、戦後、既存技術の改良改善に注力することから 始まり、やがて独自の技術・製品開発へと進化し、近年では、科学分野にも多大な実績 をあげるまでになってきております。
しかしながら世界的なメガコンペティションの進展に伴い、中国を始めとするアジア 近隣諸国の工業化の進展と技術レベルの向上、さらにはロシア、インドなどBRICs 諸国の追い上げがめざましい中で、我が国機械工業は生産拠点の海外移転による空洞化 問題が進み、技術・ものづくり立国を標榜する我が国の産業技術力の弱体化など将来に 対する懸念が台頭してきております。
これらの国内外の動向に起因する諸課題に加え、環境問題、少子高齢化社会対策等、
今後解決を迫られる課題も山積しており、この課題の解決に向けて、従来にも増してま すます技術開発に対する期待は高まっており、機械業界をあげて取り組む必要に迫られ ております。
これからのグローバルな技術開発競争の中で、我が国が勝ち残ってゆくためにはこの 力をさらに発展させて、新しいコンセプトの提唱やブレークスルーにつながる独創的な 成果を挙げ、世界をリードする技術大国を目指してゆく必要があります。幸い機械工業 の各企業における研究開発、技術開発にかける意気込みにかげりはなく、方向を見極め、
ねらいを定めた開発により、今後大きな成果につながるものと確信いたしております。
こうした背景に鑑み、当会では機械工業に係わる技術開発動向等の補助事業のテーマ の一つとして株式会社メディアゲインに「国際的な事業再編成及び技術提携事例研究」
を調査委託いたしました。本報告書は、この研究成果であり、関係各位のご参考に寄与 すれば幸甚です。
平成19年3月
社団法人 日本機械工業連合会 会 長 金 井 務
序
東西冷戦終結後の90年代前半から、欧米先進諸国では大型の企業買収、合併が頻発 し、産業界の再編成が進行しています。近年では、米英仏独などの主要国に加え、中東 欧など新たなEU加盟国やロシア、中国、インドなどの新興工業国企業をも巻き込んだ 世界的な事業や技術の合従連衡が行われています。わが国でも昨年の王子製紙による北 越製紙に対する敵対的買収提案などに見られるように、国内での事業再編成の動きが顕 在化しております。
こうしたグローバルな企業間競争や買収・合併などが益々激しくなる中、今年5月よ り、いわゆる「三角合併」が解禁され、今後様々な経済的、政治的、社会的問題や紛争 が惹起される可能性は高まっております。
このときにあたり、政府・民間企業共に欧米や中国、インドにおける事業再編成の主 要なケースを調査、分析し問題点をあらかじめ整理し対策を講じるための基礎資料を作 成することは喫緊の課題であると存じます。
このような経緯から、この度、社団法人日本機械工業連合会より「国際的な事業再編 成及び技術提携事例研究」の調査委託を頂き、現下の課題に応えるべくここにその研究 成果をまとめた次第です。
関係各位の皆様にご高覧賜り、ご参考となれば幸甚です。
平成19年3月
株式会社メディアゲイン 代表取締役 小川 勝正
【目次】
1.日機連、金井 務会長の序・・・・・・・・・・・・・(P.1) 2.メディアゲイン、小川 勝正代表取締役の序・・・・・(P.2) 3.目次・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(P.3) 4.事業運営組織・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(P.6) 5.報告書本文
第1章 鉄鋼業界再編に関する報告書・・・・・・・・・(P.8)
1.鉄鋼業界再編図
2.鉄鋼業界上位5社の動向 3.業界再編ケーススタディ
(ⅰ)《JFEの誕生》 日本鋼管(NKK)・川崎製鉄の経営統合(2003年4月) (ⅱ)米鉄鋼業界再編の経緯
4.業界再編と政府の関わり (ⅰ)アルセロール・ミタル (ⅱ)新日本製鐵(1970年創立)
第2章 製薬業界再編に関する報告書・・・・・・・・・(P.29)
1.製薬業界再編図
2.製薬業界上位5社の動向 3.業界再編ケーススタディ
(ⅰ)ヘキスト(ドイツ)とローヌ・プーラン(フランス)合併による アベンティス誕生(98年12月)
(ⅱ)ロシュ(スイス)による中外製薬の買収(01~02年) (ⅲ)巨大企業合同・IGファルベン誕生(1925年・独)の誕生 4.業界再編と政府の関わり
(ⅰ)サノフィ・サンテラボによるアベンティス買収問題 (ⅱ)新日本製鐵
第3章 化学業界再編に関する報告書・・・・・・・・・(P.46)
1.化学業界再編図
2.化学業界上位5社の動向
第4章 自動車業界再編に関する報告書・・・・・・・・(P.54)
1.自動車業界再編図
2.自動車業界上位5社の動向 3.業界再編ケーススタディ
(ⅰ)独ダイムラー・ベンツと米クライスラーの合併による ダイムラークライスラーの誕生(1998年の5月) 4.業界再編と政府の関わり
(ⅰ)米GMによる韓国大宇自動車買収問題(2001年9月)
第5章 紙パ業界再編に関する報告書・・・・・・・・・(P.69)
1.紙パ業界再編図
2.紙パ業界上位5社の動向 3.業界再編ケーススタディ
(ⅰ)UPM-Kymmene(フィンランド)とインターナショナル・ペーパー(米国)による チャンピオン・インターナショナル(米国)の
買収合戦の経緯(2000年2~6月)
(ⅱ)Stora Enso(フィンランド)による Vision グループ(ブラジル)買収(2006)
第6章 石油業界再編に関する報告書・・・・・・・・・・(P.81)
1.石油業界再編図
2.石油業界上位5社の動向 3.業界再編ケーススタディ
(ⅰ)エクソン・モービル合併(1999) 4.業界再編と政府の関わり
(ⅰ)トタルフィナ(仏・ベルギー)による
エルフ・アキテーヌ(仏)買収の経緯(1998年12月~2000年2月) (ⅱ)中国石油(CNOOC)によるユノカル(アメリカ)買収失敗問題
(ⅱ)ガスプロム(ロシア)によるサハリン2プロジェクト参入の経緯
第7章 電力業界再編に関する報告書・・・・・・・・・・(P.98)
1.電力業界再編図
2.電力業界上位5社の動向
3.欧州統一エネルギー市場の創設を巡る攻防 4.業界再編ケーススタディ
(ⅰ)イベルドロラによるスコティッシュ・パワー買収提案(2006年11月) 5.業界再編と政府の関わり
(ⅰ)仏 GDF と仏 Suez の合併計画(2006年2月~)
(ⅱ)独 Eon による Endesa(スペイン)の買収計画(2006年2月~)
【事業運営組織】
組織図
専務執行役員 高橋 前雄
ビジネスインテリジェンスアドバイザリーサービス部(調査・分析)
シニアアドバイザー 野間 健 シニアアドバイザー 畔蒜 泰助 シニアアソシエイト 松本 徹 シニアアソシエイト 世良 裕之 シニアアソシエイト 才口 実希
Confidential
鉄鋼業界再編に関する報告書
Confidential
2
①業界再編図 (1-1)
Confidential
①業界再編図 (1-2)
Confidential
4
①業界再編図 (1-3)
Confidential
②上位5社の動向 (2-1)
①売上(10億ドル)※為替は年度末の終値で換算
05年度 04年度 03年度 02年度 01年度
Mittal 28.1 22.2 9.6 7 5.4
Arcelor 38.6 40.7 32.5 27.8 ―
新日鉄 33 31.6 22.9 19.4 22.3
POSCO 21.7 19.3 11.7 10.1 8.3
JFE 26.1 26.1 23.3 ― ―
―
― 2,473
2,803 3,014
JFE
2,782 2,806
2,890 3,020
3,142 POSCO
2,614 2,990
3,273 3,279
3,395 新日鉄
― 4,400
4,280 4,450
4,665 Arcelor
1,863 2,454
2,744 4,207
4,989 Mittal
01年度 02年度
03年度 04年度
05年度
②粗鋼生産量(万トン)
8.6 10.5
12.1 15.7
17.4 POSCO
9.7 8
15.6 17.2
26.2 新日鉄
― 6.2
8.9 14.6
13.5 Arcelor
― 2.4
3.5 12.3
13.4 Mittal
01年度 02年度
03年度 04年度
05年度
③株式時価総額(10億ドル)※年度末終値基準
Confidential
6
②上位5社の動向 (2-2)
④ROS(売上高当期純利益率)
05年度 04年度 03年度 02年度 01年度
Mittal 16.80% 27.60% 13.50% 9.90% -0.70%
Arcelor 13.40% 10.50% 2.80% 2.90% ―
新日鉄 14% 11% 5.90% 2.50% 0.60%
POSCO 27.20% 25.50% 21.20% 15.60% 12.80%
JFE 16.70% 16.40% 8.80% ― ―
―
― 6.50%
13.10%
14.60%
JFE
4.60%
6.30%
11.10%
19.20%
17.60%
POSCO
0.40%
6.10%
4.80%
9.80%
13%
新日鉄
― 3.01%
2.99%
10.60%
12.18%
Arcelor
-0.50%
8.80%
12.80%
32%
15.20%
Mittal
01年度 02年度
03年度 04年度
05年度
⑤ROA(総資本利益率)
―
― 15.90%
18.70%
28.60%
JFE
8.40%
10.20%
16.20%
26.30%
22.50%
POSCO
3%
6.10%
4.80%
20.70%
24%
新日鉄
― 1.01%
6.17%
22.02%
24.60%
Arcelor
15.40%
18.20%
25.20%
30.50%
32.60%
Mittal
01年度 02年度
03年度 04年度
05年度
⑥ROE(株主資本利益率)
Confidential
③業界再編ケーススタディ (3-1)
(ⅰ)《JFEの誕生》 日本鋼管(NKK)・川崎製鉄の経営統合(2003年4月)
1.目的
グローバルな競争時代における生き残りを目的に、経営規模の拡大と効率の最大化を果たすため経営統合。
2.背景
90年代後半以降の世界的な自動車業界の再編(6大グループ化)、鉄鉱石業界の再編(3大グループ化)、さらに 中国鉄鋼メーカーの躍進などの国際環境の中、わが国では業界トップの新日鐵以外、従来の企業規模ではグローバル な競争に勝ち残ることが困難となり、業界2位の日本鋼管(NKK)と同3位の川崎製鉄は2001年12月経営統合に関する基 本合意書を締結した。
とりわけ2001年1月の日産自動車による鋼板調達シェアの見直し(カルロス・ゴーンCEOの「日産リバイバルプラ ン」)で、従来同じ芙蓉グループ内企業として25%程度のシェアを確保していたNKKが10%に落とされ、新日鐵が60%
に突出(従来28%)したことにNKK経営陣が強い危機感を覚えたことが経営統合へのきっかけとなったといわれている。
Confidential
8
③業界再編ケーススタディ (3-2)
3.統合の経緯
1912年 日本鋼管株式會社(NKK)が川崎市に設立される。
1950年) 川崎重工業株式會社から製鉄部門が分離独立して、川崎製鉄株 式會社(川鉄)が神戸市中央区に設立 される。
2000年4月 NKKと川鉄の千葉(千葉市)、川崎(川崎市)、水島(倉敷市)、福山(福山市)の4製鉄所の立地条 件を活用した製鉄所運営の効率化を推進するため、物流・補修・購買関連分野の協力について検討。9月 に合意。
2000年10月 NKKのLSI設計事業、電子デバイス事業を富士通に譲渡し撤退。
2001年4月 製鉄及びエンジニアリング事業をコア事業とした、グループ会社も含めた全面的な経営統合を行なう ことについて両社が基本的に合意。
2001年4月1日 NKKの重工部門を分離して住友重機、川崎重工、日立造船と合併、スチールプランテックとなる。
2001年12月 経営統合について基本合意書を締結。グループ名を「JFEグループ」とする。2002年5月に統合契約書 調印。
2002年1月 NKKの米国子会社ナショナル・スチールを、米国USスチールに売却。
2002年3月 川鉄のリース子会社を東京リースに売却。
2002年9月26日 NKK 1,000株に対し、ジェイエフイーホールディングス75株、川鉄1,000株に対し、同100株の比率で株 式を移転。9月27日 ジェイエフイーホールディングス設立登記。
2002年10月1日 NKKの造船部門を分離して日立造船と合併、ユニバーサル造船となる。
2003年4月1日 NKK、川鉄の両社を分割、鉄鋼事業をJFEスチール(継承会社は川鉄)、エンジニアリング事業をJFE エンジニアリング(継承会社はNKK)、化学事業を新設のJFEケミカル、NKKの都市開発事業を新設のJFE 都市開発、NKKの基盤技術研究所を新設のJFE技研に再編。川鉄子会社の川崎マイクロエレクトロニクス をジェイエフイーホールディングスの子会社とする。
Confidential
【第一ステップ】
株式の移転 2002年 9月26日
移転をなすべき日 9月27日
JFEホールディングス 設立登記日
【第二ステップ】
傘下会社の再編 2003年4月
*JFEホームページより
*統合後の財務指標については別紙をご参照ください。
③業界再編ケーススタディ (3-3)
Confidential
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③業界再編ケーススタディ (3-4)
4.統合の結果
NKKが抱える重工部門やLSI事業など不採算部門を切り離し、NKKの鉄鋼部門 を事実上川崎製鉄に吸収させたことで、きわめて効率の良い経営・生産体 制が構築され、実質統合初年度の2003年3月期決算では経常利益2,183億円 を達成し、新日鐵(同688億円)を超えた。
2001年12月、鉄鋼業界3位、4位の住友金属工業と神戸製鋼所は新日鐵と資 本業務提携を結び、日本の鉄鋼業界は新日鐵連合対JFEの2強時代に突入し た。
グローバルな展開として、新日鐵は仏ユジノール(02年合併によりアルセ ロール)と01年1月に自動車鋼板分野で提携し、従来から関係の深い韓POSCO とは株式持合いを強化している。JFEも、米AKスティールや独ティッセン・
クルップと同じく自動車鋼板分野で提携している。
鉄鋼流通分野では2001年10月に伊藤忠と丸紅が「伊藤忠丸紅鉄鋼」を設立 三菱商事と日商岩井も2002年5月「メタルワン」を設立し、高炉業界の再編 に対応する動きを見せた。
NKK・川崎製鉄の統合と相前後して、両社のメインバンクである富士銀行と 第一勧業銀行が興銀と共に「みずほホールディングス」を設立して統合
(2000年9月)を果たしている。
Confidential
③業界再編ケーススタディ (3-5)
(ⅱ)米鉄鋼業界再編の経緯
ここでは02年2月、米投資会社W.L.Ross & Coの米鉄鋼会社LTV社買収による米International Steel Groupの誕生 から、04年10月、蘭鉄鋼会社Ispat社とLNM Holgings社(両社とインド系企業家のラクシュ・ミタル氏が支配)の 米ISG社買収による蘭ミタル・スチールの誕生までの経緯を分析する。
1.政府の関与の仕方
02年3月、米ブッシュ政権は、長年の構造的な苦境に喘ぐ米国内の鉄鋼産業に対し、国際的な競争力回復に不可欠な 改革を実施する為の「一時的な猶予期間」を与えるべく、3年間の期限付きで国内鉄鋼産業への一時的な救済策
(セーフカード)を発動、14品目の鉄鋼製品に8~30%の追加関税を課した。これが、その後の米鉄鋼業界の再編を促 進させる一つの契機となった。
2.政府が関与した理由・背景
米鉄鋼産業は長期的な苦境の中にあり、97年以降では42社が破産申請を行い、8万人以上の労働者が影響を受けてい る。こうしたなかでブッシュ大統領は02年3月、3年間の期限付きでセーフガードを発動し、14品目の鉄鋼製品に 8~30%の追加関税が課した。ブッシュ政権はこの措置を「国内鉄鋼産業が国際的な競争力の回復に不可欠な改革を実 施する“一時的な猶予期間”を与える為のもの」と説明した。
なお「ブッシュ政権は米大統領選における鉄鋼産業の政治的な重要性を鑑みて、これに支援を与える為にセーフ ガードを発動したのであり、これはむしろ弱い企業を助け、逆に業界再編を遅らせた」と指摘する向きもある。
(『みずほ米州インサイト―米鉄鋼輸入制限撤廃が意味するもの~ますます強まる「選挙シフト」~―』03年12月9日 発行 みずほ総合研究所)
とはいえ、一連の再編を主導した米ISG社のウィルバー・ロス(Wilbur Ross)会長自身(ISG社はロス氏率いる米投 資会社W.L.Ross & Coが米鉄鋼会社LTV社買収して誕生)が「それ(ブッシュ政権による関税引き上げ)はとても重要 だった。我々の場合、ブッシュ大統領がこれを発表する直前にLTV買収に踏み切ったが、それは、彼が何か重要な決断 を下すと予測されたからだ。それなしに、我々はLTVを買収することはなかっただろう」と述べている。(03年3月 14日付英FT紙)このことからも、動機の如何は別にして、ブッシュ政権によるセーフガードの発動が、その後の 米鉄鋼産業の再編を促す起爆剤になったのは間違いないであろう。
Confidential
12
③業界再編ケーススタディ (3-6)
3.関係者・当事会社の対応
・破綻企業の再生を得意とする米投資家ウィルバー・ロス氏がその後の米鉄鋼産業の再編を主導。02年2月、同氏 率いる米W.L.Ross & Coは、約一年前に米破産法第11条の適用申請した米鉄鋼大手LTV社を2億ドル相当の債務ご と1億2500万ドルで買収した。
・W.L.Ross & CoのLTV社買収によって誕生したISG社は、その後、やはり米破産法第11条の申請企業の米第三位の 鉄鋼会社Bethlehem Steel社(03年5月8日)をはじめとする米鉄鋼会社・事業を相次いで買収。一時は米U.S. Steel 社を抜いて、米国最大の鉄鋼会社に躍り出た。(cf)U.S.Steel社は03年5月20日、米National Steel社を
買収して米最大の鉄鋼会社の座をISG社から再び取り戻した。
・なお、米ISG社を軸として、米国鉄鋼産業の再編が一挙に進んだもう一つの背景として、同社が、買収企業が抱える 退職者への諸々の給付金(所謂レガシー・コスト)の切り離しに成功し、また、買収企業の労働組合を束ねる全米 鉄鋼労働組合(USWA)との間で、現従業員を対象とした生産性向上のためのインセンティブ導入を組み合わせた柔 軟な労働協約の締結に漕ぎ着けたことが挙げられる。総額130億円とも言われるレガシー・コストの存在は企業を破 産に追い込むと共に、その後の合併等による業界再編の妨げとなっていたが、ISG社が作った先例がその後の業界再 編を促すスタンダードとなった。
・04年10月、インド系企業家ラクシュ・ミタル氏は、自らの支配下にあるオランダを本拠とする鉄鋼会社Ispat社と LNM Holiding社を通じて、米投資会社W.L.Ross & Coから米ISG社を約450億ドル(現金と株式の組み合わせ)で買収 した。これにより、世界最大の鉄鋼会社ミタル・スチールが誕生すると共に、W.L.Ross & Coを率いる米投資家 ウィルバー・ロス氏はこの合併会社ミタル・スチールの取締役に就任した。
・なお、ミタル氏率いる蘭Ispat社とLNM Holding社による米ISG社の買収に対して、米ブッシュ政権並びに全米鉄鋼労 働組合がこれに反対する声明・行動を見せた形跡はない。
Confidential
④業界再編と政府の関わり (4-1)
(ⅰ)アルセロール・ミタル
1.政府の関与の仕方
2006年1月27日、ミタルがアルセロールに買収提案を行った直後、主にフランスとルクセンブルグの政府当局者が、
議会、またはマスメディアを通じ、同提案に対し相次ぎ懸念を表明した。2月1日には、シラク仏大統領とドビルパン 仏首相は、パリでルクセンブルグのユンケル首相と会談し、「アルセロール買収」反対で共同歩調を取ることを確認 している。但し、ルクセンブルグ政府がアルセロールの最大株主(5.6%)であるのに対し、フランス政府は同社の株 式を保有しておらず、後者は懸念を表明する以外、本件に介入する手段はなかった。一方、ルクセンブルグ政府は敵 対的買収に直面した企業が株主の同意なしで買収防止措置を講じることの出来る法案を検討したが、これは成立しな かった。
2.政府が関与した理由・背景
【文化・人種摩擦】
非ヨーロッパ人、インド生まれのラクシュ・ミタル氏による欧州の名門鉄鋼メーカー買収という文化的、人種的違 和感が買収提案に懸念を表明したフランス、ルクセンブルク政府当局者の心情の根底に存在したことは否定できない。
因みに、5月、アルセロールが、同じ白人系のロシア人、アレクセイ・モルダショフ率いる露鉄鋼会社セベルスター リへの株式売却によって、ミタルによる買収を回避するプランを打ち出した際には、フランス、ルクセンブルグ政府 当局者は共に好意的な反応を示していた。
【雇用問題】
当時、フランスでは約3万人が、ルクセンブルグでは約6千人がアルセロールに雇用されていた。ミタルは世界 15カ国に工場を保有するグローバル企業であり、コストの安い地域・環境を求めてドライなリストラを敢行する恐れ があり、失業問題の発生が政府当局に懸念された。ただミタル会長が「雇用維持」方針をたびたび打ち出したことで、
ミタルへの懸念の声も徐々にトーンダウンしていった。
3.関係者の対応
6月2日、欧州委員会は、ミタル・スチールによるアルセロール買収の新提案(下記参照)を、ミタルが買収後に 一部工場を売却することを条件に承認した。欧州連合(EU)の欧州委員会競争政策総局は、合併規則に基づき、EU域 内でのM&A案件の承認権限を持つ。欧州委員会のネーリー・クルス委員(競争政策担当)は、当初から「公正競争確保 の立場からのみ計画を審査する」と述べ、雇用問題への懸念などを理由にミタルによるアルセロール買収提案に反対 するフランス、ルクセンブルグ政府を牽制していた。
Confidential
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④業界再編と政府の関わり (4-2)
4.当事会社の対応
1月28日 アルセロールは、前日のミタルによる買収提案を正式に拒否。
4月4日 アルセロールは4月4日、近い将来予想されるミタル側からの株式公開買い付け(TOB)に備えるべく、
増配方針を改め前年比約2.8倍の一株当たり1.85ユーロに引き上げると発表。これとは別に50億ユーロ相当 の株主還元を実施すると発表。
5月9日 ミタル、買収額引き上げの可能性を正式に表明。
5月18日 ミタル、各国金融当局への買収手続き完了を受けてTOB開始。
5月19日 ミタル、買収額を3割以上引き上げて(258億ユーロ)現金部分の比率を上げた新買収案を発表。
一方、アルセロールは同日、自社株買いの承認取得を目指した臨時株主総会が定足数に達せず。
5月21日 アルセロール、臨時取締役会でミタルの新提案を協議、検討の姿勢示す。
5月25日 アルセロール、臨時取締役会でセベルスターリとの合併計画を決定。
5月26日 アルセロール、セベルスターリとの合併計画を発表。
5月31日 ミタルのアドバイザーの米ゴールドマン・サックスの呼びかけによって、アルセロールの全株主の
1/3以上に署名された要望書をアルセロールに送付。セベルスターリとの合併計画の承認を求める臨時株主 総会の開催を要求。ゴールドマン・サックスの呼びかけに、アルセロール株を所有する多くの英米ヘッジ ファンドが応じ、これに署名した。(※)
6月2日 欧州委員会、ミタルによる買収新提案を条件付で承認。
6月11日 アルセロール、ミタルによる新買収提案を正式に拒否。但し、新たな提案がなされればこれを検討すると 共に、セベルスターリとの合併計画については臨時株主総会で承認を得ることを約束。
6月18日 アルセロールはセベルスターリとの合併計画に関する臨時株主総会の開催をキャンセル。
6月21日 セベルスターリ、アルセロールの株主の懸念を和らげるべく、買収提案条件の修正を表明。
6月25日 アルセロール取締役会、ミタル・スチールとの合併を全会一致で決定。
(※) 06年6月26日付け英FT紙はジョン・プレンダー氏の『アルセロール、ミタル、そしていつものヘッジ・ファンドの容疑者たち
(Alcelor, Mittal and the usual hedge fund suspects)と題したコラムを掲載。蘭ミタルが、露セベルスターリとのアルセ ロール買収合戦で勝利する上で、英米のアクティビスト(モノ言う株主)系ヘッジ・ファンドが、ミタルのアドバイザーを務める 米投資銀行ゴールドマン・サックスと連携して決定的な役割を果たした事実を指摘している。このように「買収を狙う企業が、
アクティビスト系ヘッジ・ファンドと緊密に連携して挟み撃ちでターゲット企業を攻略する」というケースが見られる。要注意
である。
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④業界再編と政府の関わり (4-3)
(ⅱ)新日本製鐵(1970年創立)
1.背景
1934年(昭和9年)官営八幡製鐵所、釜石製鉄、輪西製鉄、富士製鋼、九州製鋼、三菱製鉄が合同、日本製鉄が設立 された。従業員45,000人、粗鋼生産国内シェア52%の巨大企業となった。
敗戦後、1947年(昭和22年)GHQ指令により過度経済力集中排除法が制定され、日本製鉄は1950年に八幡製鉄と富士 製鉄に分離解体された。以来両社は激しい競争を繰り広げながらも、永野重雄、稲山嘉寛の両社幹部は再統合への悲 願を持ち続けていた。また昭和30年代、鉄鋼業界は、乱売合戦と過剰な設備投資で共倒れの危機にあり、トップ2社は 業界の共存共栄のため何らかの対策を講ずる必要に迫られていた。
Confidential
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④業界再編と政府の関わり (4-4)
2.行政(通産省、公正取引委員会)、政治家・議会の関与の仕方とその理由・背景
・通産省
日本は60年代の高度経済成長により1964年IMF8条国への移行、OECDへの正式加盟など、先進国入りした。これに伴 い、輸入の部分自由化を開始、1967年からは資本の自由化の開始が迫っていた。
通産省は、1966年事務次官に就任した山本重信が中心となって、欧米企業に比して自己資本比率の低い借金体質の 日本企業がいかに資本自由化に立ち向かうかの対策立案を急いでいた。67年、通産省は第一次自由化措置として、
50%の資本参加を認める業種、100%の資本参加を認める業種を発表、鉄鋼業は競争力の高い分野として100%自由化 業種に指定された。
山本次官は1968年3月に八幡製鉄・稲山社長、富士製鉄・永野社長、興銀・中山頭取と会談し、「八幡・富士の合併 は自由化に対抗できるモデルケース」として合併支援を約束した。国際化、自由化の荒波に対抗できる企業を作り出 す必要性を強く感じていた通産省の総意であった。合併上の壁は独占禁止法を管轄する公正取引委員会の動向であり、
山本は同じ行政官庁である公取・山田委員長への水面下での根回しを担当したが、頑強な抵抗にあい、難航した。同 時にNKKなど同業界内の説得にあたり賛同を取り付けた。
当時の資本自由化というグローバリズムに対抗するべく、日本企業の規模や技術力を強化するための巨大合併を積 極的に推進し、日本の産業を守ろうとしたのが通産省の立場であった。
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④業界再編と政府の関わり (4-5)
・公正取引委員会
1968年5月、両社は公取に対し合併趣意書を提出。内容は、合併により過剰設備投資による過当競争を断ち切る、技 術開発力が強化される、国際競争力が強化される、という3点が柱であった。
公取は両社からの資料提出、意見聴取など事前審査を行い、一部品目(ブリキ、レール、鋼矢板、鋳物銑)につい て独禁法に抵触するおそれがあると結論付けた(69年2月)が、両社は69年3月合併期日を6月1日とする合併契約書に 調印した。
5月7日公取山田委員長は、独禁法第15条「当該合併によって一定の取引分野における競争を実質的に制限すること となる場合」合併をしてはならない、との規定に基づき、「合併中止」を勧告、東京高裁に緊急停止命令を申請した。
両社は6月1日の合併を取り下げ、「和解」とも言うべき「同意審決」を公取に申請し、10月30日の審決発表まで一 種の法廷闘争を展開する。
両社は、寡占の弊害、価格の吊り上げ、を危惧する公取の合併反対論に対し、上記4品目の生産・販売部門や関係会 社をライバル社に売却したり、系列から外したり、技術供与を行うなど、あらゆる手段で疑念の解消に努めた。
10月30日公取山田委員長は同意審決により両社の合併を正式に承認した。
これらの背景に以下のような当時の状況があった。
両社の合併は、1968年(昭和43年)4月16日毎日新聞にスクープされたが、それ以前の同年2月より山本通産次官は 山田公取委員長に極秘に会って合併についての説明を行い、問題点を洗い出していた。稲山社長も山田委員長に会っ ていたが、4月16日のスクープにより山田委員長は態度を硬化させたといわれる。
1959年三井物産と第一物産合併、1964年新三菱重工業、三菱日本重工業、三菱造船が合併、三菱重工復活、1966年 日産自動車、プリンス自動車合併、1967年石川島播磨重工、呉造船所合併、1969年川崎重工、川崎航空機工業、川崎 車両合併、など旧財閥系をはじめとした大型合併が続出、経済の民主化、競争維持政策の守護者としての公正取引委 員会の存在が形骸化していたことから、戦後最大規模の八幡・富士合併を認めると独禁政策自体不要になるという危 機感が強かったといわれる。
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18
④業界再編と政府の関わり (4-6)
・政治家・議会
合併スクープ直後の国会答弁。
椎名悦三郎通産大臣「市場占有率は40%に近づくといっても、国際的に門戸が開放されている現在、それだけで独 占だと論ずるべきでない。合理的な体系ができれば国民経済にプラスだろう」
宮沢喜一経済企画庁長官「現状では、八幡・富士合併で管理価格ができるとは思わないし、合併で競争が制限され るとは考えられない。事後に価格などの報告を求め、監視を続けていけばよいことではないか」
一方野党・社会党は商工委員会などで合併反対、競争維持を主張、公取委員を追及し、与党・自民党は合併推進の 立場から同じく公取委員をつるし上げた。
同意審決審議中の膠着状態の間、大平正芳通産大臣は極秘に山田委員長ならびに他委員と接触し、合併推進への根 回しを行っている。
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④業界再編と政府の関わり (4-7)
3.関係者の反応
・鉄鋼業界
業界3位のNKK (日本鋼管)赤坂武社長は山本通産次官の打診に対し「八幡と富士が過当競争でね、非常に困ってい ます。骨肉の争いというか。ぜひ二社の合併を推進してもらいたいと、私も考えています」(稲山嘉寛『私の鉄鋼昭 和史』)というように、基本的に業界挙げて賛成。公取が問題視した4品目の独禁法違反疑惑についても、NKKは富士 製鉄釜石のレール生産設備の譲渡を受け、鋳物銑では神戸製鋼が八幡・東田六号高炉を借り受けるなどして新日鉄の 独占シェア落としに協力した。
・学界
内田忠夫、館龍一郎両東大教授、建元正弘京大教授などの近代経済学者や独禁法学者である正田彬慶大教授らは
「競争が有効に働いている多くの分野に安易な合併と競争制限の機運を誘発し、将来の日本の社会の発展に重大な支 障をきたすおそれがある」と68年6月15日に声明を発表し、合併に反対した。ただ大学紛争の時期とも重なりその後学 者の目立った反対は見られなかった。
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20
④業界再編と政府の関わり (4-8)
4.合併までの経緯(時系列)
1857(安政4) 釜石で、日本初の洋式溶鉱炉の出銑に成功 1886(明治19) 釜石で、田中長兵衛が出銑に成功
1897(明治30) 農商務省、八幡に製鉄所の建設を着工 1901(明治34) 官営八幡製鐵所操業開始
1909(明治42) 北海道炭礦汽船株式會社輪西製鐵場創業 1934(昭和9) 2月1日、日本製鐵株式會社創立
〔官営八幡製鐵所と輪西製鐵(株)・釜石鉱山(株)・三菱製鐵(株)・富士製鋼(株)
・九州製鋼(株)・東洋製鐵(株)との製鉄合同による〕
1939(昭和14) 日本製鐵株式會社広畑製鐵所を設置
1950(昭和25) 4月1日、過度経済力集中排除法にもとづき日本製鐵株式會社を解体、第2会社として八幡製鐵株式會 社(八幡製鐵所)、富士製鐵株式會社(室蘭・釜石・広畑の各製鐵所・川崎製鋼所)、日鐵汽船株式 會社、播磨耐火煉瓦株式會社としてそれぞれ発足
1955(昭和30) 八幡製鐵が光製鐵所を設置
1958(昭和33) 富士製鐵と中部財界との共同出資で東海製鐵株式會社を創立、八幡製鐵が戸畑製造所を設置 1961(昭和36) 八幡製鐵が堺製鐵所を設置
1963(昭和38) 八幡製鐵が工作本部を設置 1965(昭和40) 八幡製鐵が君津製鐵所を設置
1967(昭和42) 富士製鐵が東海製鐵(株)を吸収合併、名古屋製鐵所と改称 1968(昭和43) 八幡製鐵、八幡鋼管(株)を吸収合併
1970(昭和45) 3月31日、新日本製鐵株式會社発足
1971(昭和46) 富士三機鋼管(株)を吸収合併、大分製鐵所を設置
*新日鐵ホームページより
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④業界再編と政府の関わり (4-9)
*新日鐵ホームページより
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製薬業界再編に関する報告書
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①業界再編図 (1-1)
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3
①業界再編図 (1-2)
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①業界再編図 (1-3)
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5
①業界再編図 (1-4)
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①業界再編図 (1-5)
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7
②上位5社の動向 (2-1)
①売上(10億ドル)※為替は年度末の終値で換算
05年度 04年度 03年度 02年度 01年度
Pfizer(米) 51.2 52.5 44.7 32.9 28.9
Johson & Johnson(米) 50.5 47.3 41.8 36.2 32.3
Glaxo Smith Kline(英) 37.2 38.2 37.5 34.1 29.7
Bayer(独) 23.1 17.2 22.7 28.2 34.0
Sanofi-Aventis(仏) 23.0 10.9 ― ― ―
―
―
― 39
83 Sanofi-Aventis(仏)
29 14
13 13
22 Bayer(独)
153 113
133 134
144 Glaxo Smith Kline(英)
181 159
150 188
178 Johson & Johnson(米)
248 188
254 202
171 Pfizer(米)
01年度 02年度
03年度 04年度
05年度
②株式時価総額(10億ドル)※年度末終値基準
Confidential
②上位5社の動向 (2-2)
③ROS(売上高当期純利益率)
05年度 04年度 03年度 02年度 01年度
Pfizer(米) 22.4% 26.6% 7.2% 36.4% 34.4%
Johson & Johnson(米) 25.9% 26.0% 23.3% 24.2% 23.1%
Glaxo Smith Kline(英) 25.2% 25.0% 28.7% 31.5% 29.5%
Bayer(独) 10.3% 8.1% -3.9% 5.1% 5.5%
Sanofi-Aventis(仏) 10.5% 16.3% ― ― ―
5.8%
6.5%
-9.7%
6.1%
14.4%
Bayer(独)
41.3%
59.4%
58.0%
70.2%
65.8%
Glaxo Smith Kline(英)
24.0%
26.4%
27.1%
27.3%
28.2%
Johson & Johnson(米)
42.5%
45.7%
5.9%
16.6%
12.3%
Pfizer(米)
01年度 02年度
03年度 04年度
05年度
⑤ROE(株主資本利益率)
―
―
― 2.8%
3.3%
Sanofi-Aventis(仏)
4.5%
3.7%
-3.1%
4.9%
7.6%
Bayer(独)
46.8%
49.5%
39.3%
25.0%
25.2%
Glaxo Smith Kline(英)
13.9%
15.3%
14.0%
15.1%
17.1%
Johson & Johnson(米)
25.4%
25.3%
2.7%
11.3%
9.8%
Pfizer(米)
01年度 02年度
03年度 04年度
05年度
④ROA(総資本利益率)
Confidential
9
③業界再編ケーススタディ (3-1)
(ⅰ)「ヘキスト(ドイツ)とローヌ・プーラン(フランス)
合併によるアベンティス誕生(98年12月)」
1.目的
・両社とも規模の拡大
独ヘキストマネージメント・ボードメンバーのホルスト・ウエッシェ氏の見解
「質・量ともに世界でのトップ、リーディング企業になるため。グローバル市場でリーディング企業になるためには、
十分な規模と一定の営業利益が必要。成長を維持するには、年間20億ドル以上の研究開発費が必要。ヘキストとローヌ・
プーランの98年度実績をもとにすると、アベンティスグループの売上高は177億ユーロ(一ユーロは約104円)、研究開発 費は27億ユーロの規模になる」(99年12月15日付日経産業新聞)
2.背景
90年代以降、医薬品業界において、欧米企業を中心とした大型かつ国境を越えた合併・買収が相次ぎ、売上高で「100億 ドル」、研究開発費で「20億ドル」を目指す動きが活発となっている。医薬品の研究開発に巨額の費用がかかることに加 え、さらに今後の主戦場である生命科学、バイオの分野への巨額の投資も不可欠で、その為にも規模の拡大が不可避と なっているからだ。
Confidential
③業界再編ケーススタディ (3-2)
3.合併の経緯
・1998年10月末~11月、独ヘキストと仏ローヌ・プーランの合併観測が浮上。
・1998年12月1日、独ヘキストと仏ローヌ・プーランは、医薬・農薬を中心とした生命科学部門を合併し、新会社
「アベンティス」を設立することで合意した。新会社の売上高は約200億ドルで、このうち医薬品分野が約140億ドル。
≪新会社は独仏両社が折半出資する持ち株会社で、本社を仏北東部のストラスブールに置く。独フランクフルトに医 薬品本部、仏リヨンに農薬本部を置く予定。新会社の社長にはヘキストのユンゲル・ドルマン社長が就任、副社長に はローヌ・プーランのジャンルネ・フルトゥ会長が就任。両社は化学部門を切り離し、生命科学部門に特化する≫
・1999年2月、独ヘキストの株式24.5%を保有する最大株主のクェイト石油会社が、仏ローヌ・プーランとの合併計画 に疑問を呈した。合併承認には、ヘキストの株主75%の賛成が不可欠。
・1999年3月16日、独ヘキストは最大株主のクェイト石油会社の支持を得るべく、当初、完全合併を予定していた2001 年或いは2002年という期日を大幅に早め、年内に完全合併を実現すると発表した。
・1999年5月14日、独へキスト最大株主のクェイト石油会社は、同社と仏ローヌ・プーランとの新たな合併計画を承認 した。
・1999年7月16日、独ヘキストの臨時株主総会は、仏ローヌ・プーランとの合併を承認した。
・1999年10月26日、独ヘキストと仏ローヌ・プーランは、両社の合併手続きを発表した。合併はローヌ・プーラン1株 に対し、ヘキスト株1.333を割り当てる公開買い付けを実施。
・1999年12月15日、ローヌ・プーランが臨時株式総会を開き、先に臨時株式総会を開いたヘキスト側に続き承認を得 た。これにより、独ヘキストと仏ローヌ・プーランの合併による世界最大級(当時)の生命科学会社アベンティスが 発足した。
・1999年12月17日、米連邦取引委員会(FTC)は、プラスティック製品を生産するロディア社株の保有率を5%未満に するほか、「トロイビン阻止因子」の医薬品関連の資産を第三者に売却することを条件に、独ヘキストと仏ローヌ・
プーランの合併を認めると発表した。
4.結果
両社は創業時からの化学事業を切り捨てて、医薬品・農薬関連を中心とした生命科学会社アベンティスを創設した。
これにより、合併発表時には売上高で世界第2位に躍り出た。だが、その後の米英企業の相次ぐ合併で、2001年初頭 の時点では、世界第5位にまで後退した。そして2004年初頭、仏サノフィ・サンテラボに敵対的株式公開買い付け
(TOB)を仕掛けれら、これを嫌ったアベンティスは、スイスのノバルティスと接触するも、フランス政府の介入も あって、結局同社は、仏サノフィ・サンテラボに買収されることとなった。
Confidential
11
③業界再編ケーススタディ (3-3)
(ⅱ)「ロシュ(スイス)による中外製薬の買収(01~02年)」
1.目的
・ロシュ:日本市場での販路の確保、規模の拡大、ライバル企業からの買収防衛
米国に次ぐ世界第2位の医薬品市場である日本市場での足場強化が主目的。また、長く独自路線を堅持してきた結果、
規模の点でも欧米ライバル企業に遅れをとっていた。そんな中01年5月には、ライバルのスイス製薬大手ノバルティス に議決権つき株式の20%を取得されていた。
・中外製薬:規模の拡大、海外市場での販路の確保、外資系企業からの買収防衛
グローバルな競争時代のなかで生き残っていくのに不可欠な巨額な研究開発資金を確保し、海外販売網を手に入れ ることが主目的。また01年9月の時点で、外国人持ち株比率が44.9%に達し、中外製薬経営陣には、外資系企業による 買収の懸念も高まっていた。結局、ロシュに発行済み株式の50.1%を明け渡し、同社の傘下に入る道を選択したが、
それでも、中外製薬は、国内外で独自の研究開発や製造販売を続け、独自性を維持する形の経営統合となった。
2.背景
上記の独ヘキストと仏ローヌ・プーランの合併と背景は基本的に同じ。なおこの時期、日本国内では、医療制度の 改革の一環として薬価引き下げが大きく進んだ。その為、国内市場に頼れない各社は、海外への新規市場を開拓せざ るを得ず、これも中外への傘下に入るという決断をするもう一つの背景となった。
Confidential
③業界再編ケーススタディ (3-4)
3.統合の経緯
・2001年12月、スイスの製薬大手ロシュと日本の製薬10位の中外製薬は、ロシュが中外の発行済み株式の50.1%を取 得し傘下に収めると発表した。合併計画は以下の通り。
≪ロシュグループと事業が競合する中外の米診断薬子会社ジョン・プローブをスピンオフした上で、ロシュが中外の 発行済み株式の約10%を対象に公開買い付けを実施(一株あたりの買い付け額は2,316円を下回らない額)。その後に 中外とロシュ日本法人の日本ロシュが合併、存続会社の中外が第三者割当増資を実施してロシュが中外の発行済み株 式の50.1%を取得する≫
・2002年5月、10月をメドに合併する中外製薬とスイス系製薬会社の日本ロシュは、両社併せて国内に6つある研究所 のうち二つを閉鎖し、7つの工場も4箇所に統合すると発表した。
・2002年5月、中外製薬は、診断薬販売を手がける全額出資子会社、中外診断科学の全株式を富士レビオに売却すると 発表した。診断薬開発を手がける米子会社、ジェン・プローブ者との資本関係切り離しに伴う措置。日本ロシュと合 併するのに伴い、診断薬事業をやめ医療用医薬品事業に経営資源を集中させる。
・2002年6月、中外製薬は10月1日付けの合併を予定しているスイスの製薬会社ロシュによる株式公開買い付け(TOB)
の買い付け価格が一株あたり2,800円に決まったと発表した。
・2002年8月16日、スイスの製薬大手ロシュは、中外製薬への株式公開買い付け(TOB)を16日に開始した。期限は9月 19日まで。TOBは100%子会社のロシュ・ファームホールディング・ビー・ヴィ(オランダ)を通じて実施する。TOB価 格は一株当たり2,800円。買い付け総額は840億円。
・2002年10月1日、中外製薬は日本ロシュと正式に合併した。
4.結果
これは第10位以内の日本の医薬品会社が外資系企業に買収された初めてのケース。ロシュは、中外製薬の買収に よって、世界第2位の日本市場で第5位に浮上した。なお、この合併劇により、特に日本政府が動いた形跡はない。
むしろ、薬価引き下げなどを通じて、規模の面でも国際競争力に乏しい日本の医薬品業界の再編を、間接的に促した とさえいえるだろう。
Confidential
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③業界再編ケーススタディ (3-5)
(ⅲ)巨大企業合同・IGファルベン(1925年・独)の誕生
1.目的
第一次大戦中の1916年、ドイツの主要化学産業(染料、製薬、爆薬など)8社は戦争経済体制の一環として、各社の 独立性を保ちながらも単一の利益共同体(ドイツ・タール染料製造所利益共同体)を結成した。同共同体は、戦後、
在外資産の差し押さえ、国内工場施設の接収などで国際競争力を失ったが、ハイパーインフレ下の経済状況の中、
労働問題の解決、技術開発力の強化、世界市場の奪還、などを実現するには、各社の垣根を取り払い、完全な単一企 業として再出発するべきだとして1925年IGファルベン(Interessengemeinschaft Farben-industrie
Aktiengesellschaft)を設立し、米デュポン、米アライド・ケミカル、英ICIと並ぶ世界4大化学企業として復活し た。
Confidential
③業界再編ケーススタディ (3-6)
2.経緯
1850年代に誕生したドイツ化学・染料産業は、20世紀初頭までに先行していた英仏企業を追い越し、世界市場で支配 的な地位を築き、同時に医薬品など関連分野にも進出した。
この間、各種製品カルテルの形成と崩壊を繰り返した後、バイエル社のデュースベルクの主導の下、企業間協調を 目指す交渉が行われ、1904年バイエルとBASFを中心とする利益共同体(3社同盟)と、ヘキストを中心とする資本結合
(3社連合)の二つの独占体が成立した。これにはアメリカで進行していたトラスト・ムーブメント(合同運動)で誕 生したスタンダード・オイルやUSスティールなどの大企業群を、目の当たりに見聞したデュースベルグの1903年の訪米 経験が元になっているといわれている。世界最大の化学企業として台頭していた米デュポンに対抗するには、ドイツ 化学産業を合同させなければならない、と当時デュースベルグは覚書を残している。
1914年第一次大戦が勃発、戦争の長期化に伴い、戦時総動員体制確立のため化学工業においても主要企業を包摂する 単一の利益共同体(ドイツ・タール染料製造所利益共同体)が形成された。化学企業各社は火薬、爆薬、毒ガスなど軍 需品生産に特化、政府の資金援助もあって企業規模を拡張し、高い利益率を確保した。
1918年ドイツ敗戦により、化学産業は国内的には軍需から民需への転換、占領に伴う工場接収、原料や燃料の不足、
賃金の上昇、8時間労働制などで打撃を受け、国外的には英米仏スイスなどのライバル企業の発展、保護主義的関税政 策の発動など、厳しい環境におかれた。
戦時につくられ、戦後も維持された利益共同体は加盟各社の独立性を保ちながらも、技術交換の促進、過大投資の抑 制、小工場の閉鎖などの合理化を図り、1923年には染料の世界シェア50%を達成し、企業業績も回復した。
1923年のフランス・ベルギー軍によるルール地方占領で、ドイツ国内では史上空前のインフレが発生、ドイツ産業界 全体に「産業合理化」の嵐が吹き荒れた。化学産業も操業短縮、解雇、減資、低配当などで対応したが、各社の独立性 を優先する利益共同体方式での合理化では、その限界に突き当たっていた。それは技術革新が急速で、世界市場で勝ち 残るには常に機動的な開発投資を迫られる化学産業の宿命でもあった。
1925年、バイエルのデュースベルグとBASFのボッシュが中心となって、利益共同体は企業合同を果たし、IGファルベ ンという巨大化学トラストが創設された。
Confidential
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③業界再編ケーススタディ (3-7)
3.結果
IGファルベンは資本金11億ライヒスマルクで当時ドイツ最大、従業員数10万人に達した。ドイツ化学工業の投下資 本の50%、売上の30%、輸出の50%、就業者の30%を占めた。
海外子会社は93カ国に、間接的な資本参加や販売会社も含めると447社を数えた。
英国最大の化学会社ICI(Imperial Chemical Industries, Ltd)は、IGファルベン設立への対抗策として1926年、
4社が合同して設立された。
IGファルベンは第二次大戦中、戦争経済を主体的に支えた「戦犯企業」として戦後米英仏ソ占領軍により解体され た。
1951年、旧IGファルベンはバイエル、BASF、ヘキストの三社に分割されて再出発した。
バイエルは製薬業界世界4位、BASFは化学業界世界トップ、ヘキストは1999年仏製薬大手ローヌ・プーランと合併 しアヴェンティスとなり、さらに2004年仏サノフィ・サンテラボと合併して製薬業界世界5位のサノフィ・アヴェン ティスとなって、IGファルベンの命脈を今に伝えている。
参考文献
『現代ドイツ化学企業史』工藤章著 ミネルヴァ書房(1999)
『スケール・アンド・スコープ』チャンドラー著 有斐閣(1993)
『ドイツ化学工業史序説』加来祥男著 ミネルヴァ書房(1986)
『イー・ゲー・ファルベンの対日戦略』工藤章著 東大出版(1992)
『ヒトラーの特許戦略』ライマン著 ダイヤモンド社(1983)
Confidential
④業界再編と政府の関わり (4-1)
(ⅰ)「サノフィ・サンテラボによるアベンティス買収問題」
1.政府の関与の仕方
【コメント発表】
・2004年3月16日、ラファラン仏首相のコメント
「TOBが国益を損なわないように注視している。スイス企業がアベンティスを買収すると同社が持つ生物テロ対策に不可欠な世 界有数のワクチン部門が失われ、安全保障上問題がある」
・2004年5月4日、サルコジ仏経済財務産業大臣のコメント
「統合の仲介は政府として当然。自由市場を支持するが、自国産業が消滅してはいけない」
【政治家の直接介入】
・2004年4月25日、サルコジ仏経済財務産業大臣が直接介入
サノフィ・サンテラボによる買収額を当初の470億ユーロから14%引き上げ、約540億ユーロとさせ、拒否の姿勢をとり続けてい たアベンティスに最終的に買収提案を受諾させた。
2.政府が関与した理由・背景
【安全保障問題】
・アベンティスが持つ細菌兵器などバイオテロを防ぐ上で不可欠なワクチン部門が、隣国とはいえスイス企業にわたることへの 危機感を政府が強く意識していた。
【セクターチャンピオン主義】
・当時、ラファラン首相は、フランスが保護育成すべき戦略重点産業として輸送、航空宇宙、医薬、通信を上げていた。製薬・医 療分野に長い伝統を誇る同社として世界2位~3位の製薬企業が海外企業に買収されることは、国策上耐えられなかった。
3.関係者の反応
労組をはじめ国内世論もフランス企業同士の合併を支持した。
Confidential
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④業界再編と政府の関わり (4-2)
4.当事者の対応(時系列)
・2004年1月26日サノフィ・サンテラボはアベンティスに対しTOBを実施すると発表。実現すれば売上高で世界3位の巨 大製薬企業に。
・2004年1月27日アベンティスは断固拒否、ノバルティス(スイス、世界6位)と接触へ
・2004年3月16日ラファラン仏首相「TOBが国益を損なわないよう注視している。スイス企業がアベンティスを買収す ると同社が持つ生物テロ対策に不可欠な世界有数のワクチン部門が失われ、安全保障上の問題がある」
・2004年3月17日ノバルティスが仏金融当局にアベンティスとの統合を検討中と通知、実現すれば世界第2位の製薬企 業に
・2004年3月23日ノバルティスは、仏政府の介入を受けない条件でアベンティスとの経営統合交渉をはじめる、と発表
・2004年4月25日アベンティスはサノフィ・サンテラボの買収提案受け入れを決定。フランス政府の仲介で、
サノフィ・サンテラボは買収額を当初の470億ユーロから14%引き上げ、約540億ユーロとし、拒否の姿勢をとり続け ていたアベンティスも最終的に受諾した
・2004年4月25日ノバルティス(スイス)は「フランス政府の強力な介入を受けてアベンティスとの交渉を中止する」
と発表
・2004年5月4日サルコジ仏経済財務産業大臣「統合の仲介は政府として当然。自由市場を支持するが、自国産業が消 滅してはいけない」
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化学業界再編に関する報告書
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①業界再編図 (1-1)
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①業界再編図 (1-2)
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①業界再編図 (1-3)
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①業界再編図 (1-4)
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①業界再編図 (1-5)
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②上位5社の動向 (2-1)
②株式時価総額(10億ドル)※年度末終値基準
05年度 04年度 03年度 02年度 01年度
Dow Chemical(米) 42.3 47.5 38.0 27.1 32.0
BASF(独) 28.1 21.2 19.7 19.6 27.3
Royal Dutch/Shell(英蘭) 211.2 158.8 149.0 189.9 ―
Exxon Mobil(米) 344.4 328.1 269.2 234.1 267.5
Total(仏) 153.6 138.1 88.5 109.4 ―
17.5(18) 18.2(18)
20.1(17) 24.9(16)
27.7(11) Total(仏)
15.9(7) 16.4(8)
20.1(8) 27.7(9)
31.1(12) Exxon Mobil(米)
14.2(8) 15.2(8)
15.1(7) 29.4(11)
34.9(11) Royal Dutch/Shell(英蘭)
24.7(85) 25.2(83)
30.7(81) 38.1(82)
43.6(82) BASF(独)
28.0(100) 27.6(100)
32.6(100) 40.1(100)
46.3(100) Dow Chemical(米)
01年度 02年度
03年度 04年度
05年度
①売上(10億ドル)※売上は化学品のみ
※カッコ内は総売上に占める、化学品の割合
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②上位5社の動向 (2-2)
③ROS(売上高当期純利益率)
05年度 04年度 03年度 02年度 01年度
Dow Chemical(米) 9.7% 6.9% 5.3% -1.4% -1.4%
BASF(独) 13.6% 12.9% 8.0% 8.2% 3.7%
Royal Dutch/Shell(英蘭) 7.0% 5.8% 4.8% 4.5% 6.5%
Exxon Mobil(米) 9.7% 8.4% 8.4% 5.3% 7.0%
Total(仏) 16.7% 13.6% 12.2% 9.8% 12.1%
12.1%
11.8%
15.9%
19.2%
22.6%
Total(仏)
7.0%
7.2%
12.0%
12.9%
17.3%
Exxon Mobil(米)
6.5%
5.8%
6.0%
7.3%
8.6%
Royal Dutch/Shell(英蘭)
3.7%
8.4%
7.4%
12.9%
17.7%
BASF(独)
-1.4%
-1.0%
4.1%
6.0%
9.8%
Dow Chemical(米)
01年度 02年度
03年度 04年度
05年度
④ROA(総資本利益率)
22.5%
18.4%
26.0%
33.0%
35.0%
Total(仏)
21.3%
15.5%
26.2%
26.4%
33.9%
Exxon Mobil(米)
15.4%
14.2%
16.3%
22.0%
26.7%
Royal Dutch/Shell(英蘭)
36.6%
9.3%
6.0%
12.7%
18.6%
BASF(独)
-3.8%
-4.4%
18.8%
22.7%
29.4%
Dow Chemical(米)
01年度 02年度
03年度 04年度
05年度
⑤ROE(株主資本利益率)
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自動車業界再編に関する報告書
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①業界再編図 (1-1)
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①業界再編図 (1-2)
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①業界再編図 (1-3)
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