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二層型有機エレクトロルミネッセンス素子における 動作機構の研究

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(1)

二層型有機エレクトロルミネッセンス素子における 動作機構の研究

中, 茂樹

https://doi.org/10.11501/3178974

出版情報:Kyushu University, 2000, 博士(工学), 論文博士 バージョン:

権利関係:

(2)

41

第3章 有機EL素子の発光機構

3.1 はじめに

有機EL素子の発光機構は, 積層型素子についてのTangらによる検討が有名である8) Fig.3.1にTangらが発光機構を検討した際の模式図を示す. 彼らはホール輸送層と電子輸送 性発光層(この章では特に断りがない限り発光層と呼ぶ)の二層積層型有機EL素子におけ る発光機構として, 以下のように説明している.

1 陽極からホール輸送層ヘホールが司 陰極から発光層へ電子が注入される 2外部電場によりホールおよび、電子が移動する

3. ホール輸送層と発光層の界面の極狭い領域でホールと電子が再結合し, 励起子を生成 する.

4. 生成した励起子はその失活寿命までの時間, 発光層中を拡散し発光する.

彼らはこの現象を発光層中の一部に蛍光色素であるDCMαをドープし, その発光スペクトル 解析から求めた. しかし, 発光層にドーピングを行うことにより膜構造が変わるだけではな く, キャリヤの輸送現象も変化するといった問題点も考えられる. 森らは同線のドーピング 法を用いた素子を作製し, その温度特性を解析することで発光機構の解明を検討しているが,

Tangらのモデルでは説明できないとしている73) 宇津木らはドープ型素子においてドーパ ントでのキャリヤトラップ効果について報告している74) また, 松村らは発光の直接光と 陰極での反射光の干渉効果を利用した発光スペクトル解析から, 発光領域の印加電圧依存性 について検討している75).

α4-dicyanomethylene-6-(p-dimetylaminostyryl)-2-methyl-4H-pyran, Fig. 1.5参照

(3)

ITO diamine

N arrow recombination zone

Alq3 DCM doped Alq3

(50

A)

MgAg

Diffusion lengt

!?

of

exciton c:>

200

A

FIG.

3.1.

Emission model by Tang et al.

(4)

第3章有機EL素子の発光機構

43

上述の実験では, キャリヤの再結合がホール輸送層と発光層の界而の極狭い領域でのみ起 こると仮定しているが, 直接的にキャリヤ再結合領域を確かめた研究はなく, また積層型デ バイスにおいて, 発光層rlJを再結合せずに通り抜けるキャリヤ(ここではホール)がないの かという疑問が残る. 本研究では, 第2章で示したように, 有機EL素子の特性が陰極の仕 事関数に影響されること, および発光層の膜厚に影響されることに注目し76-78), この特性 変化を解析することにより二層積層型有機EL素子の発光機構の解明を試みた.

(5)

3.2 実験方法

ここでは第2章と同様にホール輸送材料であるTPDと電子輸送性発光材料であるAlq3の 2層積層型素子を作製した. ここでは発光層であるAlq3の膜厚と陰極材料を変化させた. 陰 極材料として仕事関数の異なるマグネシウム(Mg), アルミニウム(AI)および銅(Cu)を使 用した. TPDの膜厚は500 Âとした. 素子構造は以下の通りである.

(

α

) ITO/TPD (500 Â)/Alq3 (

x

Â)/Mg (1000 Á) (b) ITO/TPD (500 Â)/Alq3 (

x

Â)/Al (1000 Â) (

c

) ITO/TPD (500 Â)/Alq3 (x Á)/Cu (1000 Â)

Fig. 3.2に素子構造を, またTable 3.1に陰極金属の仕事関数を示す. その他, 素子の作製 方法および測定方法の詳細に関しては第2章と同様である.

T ABLE

3.1. \iVork function of cathode metal under study.

metal �lg AI Cu

work function

(e \')似)

3.7

4

. 2

4.7

(6)

第3章有機EL素子の発光機構 45

。AハUハUハリ噌ai,,e、、

111L、,BEJ

吋a一uert mぽe11 ωA 出

FLmu 免uz川 σか

Alq3 (200-1000 Å)

Glass substrate

平コ

ITO anode

FIG.

3.2.

Devicc structure.

(7)

3.3 有機EL素子の発光機構の検討

3.3.1

有機EL素子特性の陰極金属依存性

ここではAlq3の膜厚を600 Åと一定にした場合について述べる. Fig. 3.3 (α)に 陰極と してMg, AlおよびCuを使用した素子の電流密度-印力n電圧特性を示す. 図は2章の結果 と同様, 陰極の仕事関数が高くなるに従い, 電流密度-印加電圧特性は高電圧側ヘシフトす ることを示す. 陰極としてMg を用いた素子は10 rnA/cm2の電流密度を得るのに 5Vが必 要であったのに対し, Al, Cuを用いた素子はそれぞれ6.2 V, 7.8 V が必要であった. また 1 cd/m2の発光輝度を得るときの電圧を発光開始電圧とすると79) , 発光開始電圧は Mg, Al,

Cuの場合にそれぞれ約3, 4 , 6.5 V であった.

Fig. 3.3 (b)に 発光輝度-電流密度特性を示す. 2章の結果からMgより低仕事関数の金属 を陰極として用いた場合, Fig. 2.3において, 発光輝度-電流密度特性はほとんど変化しな かったが, �fgより高仕事関数金属を用いた場合は輝度が低下することが明らかとなった.

10 mA/cm2の電流密度での発光輝度はlVIg, Al, Cuを陰極とした場合にそれぞれ220, 120,

8 cd/m2であった. また発光輝度-電流密度特11全の傾斜が陰極によって異なることが示され た. このことについては3.3.2 で述べる.

ここで発光効率について考える. 有機EL素子における発光効率に は視感発光効率, 発光 重子効率などが月jいられる. 視感発光効率77 ( lrn/vV)は

"7 =π

一一­L

V.J' (3.1 )

で与えられる. ここでLは発光輝度(ccl/m2), Vは印加電圧(V), Jは電流密度(A/m2)で ある. また発光量子効率'17øは電子とホールの注入バランスに関する因子γ, -1fT項励起子 の生成率りT' 一重項励起子からの発光量子効本ηfを用いて

17ø =γηTηJ, (3.2 )

で表される72) また単純に (発光輝度/電流密度)(cd/ A)を発光効率とする場合もある. 今 回作製した素子は陰極以外は同一条件で作製しているため, Eq. (3.2 )においてηr' ηfは変 化しないと考えられ, 陰極の仕事関数が高くなるに従い, 電子とホールの注入バランスに関 する因子γが小さくなると考えられる.

(8)

第3章有機EL素子の発光機構 47

吋4ハU4Ei

:Mg

・:Al .: Cu ti

nu nu

nu

(NEυ司自)、企∞ロω℃

(l)

510-i

u

10-2 0 5

Applied voltage V

(V) (α)

15

内令dnu 噌,EA

10-1 100 101

Current density J

(mNcm2) (b)

「,hnU 4EEA

,-._

102

主に自J

101

s

g

L •

j 100 L-

• •

司,ムハU1111 ハU噌,aA

FIG.

3.3.

Characteristics of ITO/TPD

(500

Á)/ Alq3

(600

Á)/cathode devices.

( α )

Current density vs. applicd voltage characteristics.

(b)

Luminance vs. current density characteristics

(9)

ここで電子とホールの注入バランスに関する因子γについて考える72). 外部回路に電流 Iが流れているとき, 素子に陽極, 陰極それぞれの側で実際に注入されるホールと電子の量 を1Ã, 1�, 陽極と陰極から素子外へ放出される電子とホールの量を1h, 1!とするb 素子内 で再結合して消失する電子またはホールの数をLとすると, 電荷中性条件から

I = IL十円=I:十1�"

11' 二 1� -1h

=え-IL

(3.3) (3.4)

が成立する. γはLとIの比で与えられることになる.

γ 1

L

(3.5)

第2章の結果より陰極の仕事関数が大きくなるとAlq3

/

cathode界面のショットキー障壁が 大きくなり, 注入される電子が減少すると考えられる. ここで, γが小さくなる要因のーっ として, Alq3に注入された電子はすべて再結合に消費され, Alq3に注入されたホールの一 部がAlq3中を再結合せずに通過すると仮定した場合について考えると,

1 - 1� >ι

1hヂ0,

ど-

0,

(3.6) (3.7) (3.8)

となり,

1 - 1;1 =九十1�

11' 1� = 111 -1;

(3.9) (3.10)

であるので

μμ“一円九凡

-li 一一 ~ー (3.11)

と考えることができる. 以ヒよりγは1より小さくなり, 発光効率向は減少する可能性が ある.

b各添え字は九:hole, e:�lectron, 'i:injection, t:.throughの頭文字とした.

(10)

第3章有機EL素子の発光機構

49

3.3.2 有機EL素子における発光層の膜厚依存性

Fig. 3.4 (α)に陰極としてNIgを使用した素子における電流密度-印加電圧特性のAlq3の 膜厚依存性を示す. 図よりAlq3の膜厚が厚くなるに従い, 電流密度 印加電圧特性は高電圧 側へシフトすることが示された. これはAlq3の膜厚が厚い素子において, 膜厚が薄い素子 と比較して同ーの電界強度を得るために高い電圧が必要であることを示している. しかし素 子はTPDとAlq3の異種材料の積層膜となっているため, 単純に横軸を全体‘の膜厚に対して

定と考えた電界強度としても同一特性とはならず, TPDとAlq3の電界強度分布が異なっ ていることが考えられる. Fig. 3.4 (b)にこのときの発光輝度-電流密度特性を示す. いずれ の膜厚においても特性 変化は小さかった.

同様にFig.3.5 (α)に陰極としてAlを使用した素子における電流密度-印加電圧特性の Alq3の膜厚依存性を示す. 図よりAlq:3の膜厚が厚くなるに従い, 電流密度-印加電圧特性 はIvlgを用いた場合と同様に高電圧側ヘシフトすることが示された. Fig. 3.5 (b) にこのとき の発光輝度-電流密度特性を示す. 陰極としてAlを用いた場合, �1gを用いた場合と異なり Alq3の膜厚が薄くなるに従い, 発光輝度は大幅に低下した.

Fig. 3.6に示すように陰極としてCuを用いた場合も, Alを用いた場合と同様の変化が見 られた.

発光輝度と電流密度の関係 は次式で与えられる80)

L cx

,pt (3.12)

いずれの素子の特性 においてもにおいても高電流密度時に発光輝度-電流密度特性は良い直 線関係を示し,

Eq.

(3.12)を満たしていることがわかり, ηを求めることができる. Fig. 3.7 にFig.3.4 (b), 3.5 (b), 3.6 (b)における電流密度5rv50 mAj cm2範囲についてEq.(3.12)を 用いたフィッティングにより求めたηの値とAlq3の膜厚の関係を示す. ηの値は陰極材料 によって異なり, また膜厚には依存せず一定であった. Mg, Al, Cuを用いた素子のηの値 はそれぞれ1.03, 1.14, 1.30であった. 電子とホールの注入バランスがとれているときは,

17,=1となると考えられる. l\IIgを用いた素子はほぼ電子とホールの注入バランスがとれて いるといって良いと考えられる. しかしAl, Cuを用いた素子はMgを用いた素子と比較し てAlq3に対する電子障壁が高いと考えられるので電子注入が制限され, 電子とホールの注

(11)

]02

N1 R101

』、

台回q J 1 00

o _ � 0 724563000000 000000λ λ λ

A

入 A

j 10- 1

ð. �. ••

口-

E ー司,、 - ••

10-2

2

4 6

8

10

Applied voltage V

(V) (α)

句、dハU噌・24

� .0

r/

ハU(NE\℃υ)

� ()

101

c\l

g

:;:j

....:l

10u

10-1 100 101

Current density J

(mAJcm2) (b)

102

FIG.

3

.

4

.

Characteristics of ITO/TPD (500 A)/Alq3 (400-700 A)/Mg devices. (

α

) Current

density vs. applied voltage characteristics. (b) Luminance vs. current density characteristics

(12)

第3章有機EL素子の発光機構

ti

nu

ハU

ハU

(NEU\〈自)hdhgロω℃

ω ,

5 1 0 - i

υ

ハU(NE\℃υ)

』斗 1

� ] 0 1

g

10 U

51

勺L

nu 唱aaA

0:

200A

�:

300A

0:

400Å

ロ:

500A

・:

600A

V:

700A

固:

800A 10-2

0 5

唱EEA nu

QU e oo v 〆,‘、、 V 、、,,,,

15 すL、‘I' J月

α

r ・‘ 、 〆,.、、 V

d e

.,EA

''EA ny p A

司、d

nu 噌Ei

内,­

nu tlA 4E,A nU 4EA

10-1 100 101

Current density J

(mAJcm2) (b)

勺ムハU噌EEA

FIG. 3.5. Characteristics of ITOjTPD (500 Á)j Alq3 (200-800 Á)j Al devices.

(

α) Current density vs. applied voltage characteristics. (b) Luminance vs. current density characteristics

(13)

勺&ハU‘.EA

h、

主?100

ω マコ

。:

400A

・:

600A

ロ:

800A

・:

1000A

ハU(Ngu迫田)

Q.)

510-i

υ

5 nU 4EEA 15

20

、、,,〆 V /'a、、 V ρu ob 9u

4EE.、、E,ノ

J凡

α

「 ‘、 /'・1・、 V AU e

・噌EA

ny ny A

内‘dnu 噌a'A

』斗 3

8 10 1

j 100 g

10-1 - 1 00 101 102

Currcnt density J

(mNcm2)

(b)

ゎ102

主ヨυ

FIG.

3.6.

Characteristics of ITO/TPD (500 Ã)/ Alq3 (400-1000 Ã)/Cu devices.

(

a

)

Current density vs. applied voltage characteristics. (b) Luminance vs. current density characteristics

(14)

第3章有機EL素子の発光機構

53

4‘

A

• •

• •

'

1.4

NhES∞ロOU注Mu--Hω注O仏 1.2

.:Mg

・:Al A:CU 0.8

L cx: Jn

ハUnu ハU・E'A

500

Alq3 thickness x

(入)

0.6

Powcr law constant for various Alq3 thickness in

ITO/

TPD (500

Ã)/

Alq3

3.7.

(200-800

Ã) /

cathodc cleviccs FIG.

(15)

入バランスが崩れ, nは“1"とはならない. また, nが“1"より大きいことより, 高電流密 度になるに従い, 電子とホールの注入バランス因子γが“1"に近づいていくものと考えら

れる.

ここで, Fig. 3.5, 3.6を詳細に見ると, Alq3膜厚が薄く, かつ低電流密度時に特性の傾 きが大きくなっている. これはホールがAlq3膜中を通り抜け, 陰極に到達する非発光ホー ル電流成分の増大によると考えられる. たとえばAl陰極, Alq3 厚200 Åの場合, 特性は 0.3 mA/cm2の, またCu陰極, Alq3厚400 Åの場合l.5 mA/cm2の非発光電流成分を考え るとうまく説明できる.

Fig. 3.8に101nA/cm2時における発光輝度のAlq3膜厚, 陰極金属依存性を示す. いずれ の陰極を用いた場合もAlq3膜厚が厚くなるとともに, 発光輝度が上昇することが明らかに なった. I\lgを用いた素子においては, Alq3の膜厚が約500 Å以1:, Alを用いた素子におい ては約650 Å以上で輝度は一定となる傾向がある. Cuを用いた素子においては1000 Åに おいても輝度が一定となる傾向が現れなかった. また, 一定となる輝度も陰極材料によって 異なり, I\1gにおいては240 cd/m2, 140 cd/m2であった.

3.3.3 発光モデル

発光モデルを考えるにあたって, まず再結合確率について述べる. 単一準位を考えるSRH モデルによると再結合確率Uは以下の式で与えられる81)

U二 σpσηυthNt

[

pn

- n � ]

ση

[

η+叩(Rt-Ei)/kT

]

+σp

[

p + nie(E,-Et)/kT]

(3.13)

ここでNLは再結合中心の密度,りt九はキャリヤの熱速度,pとηは自由キャリヤ需度, σpと σ71は再結合tll心のホールおよび電子に対する実効的大きさの程度を示すキャリヤの捕獲断 面積, Eiは真性フェルミ準位, Etはトラップエネルギー密度, kはBoltzmann定数, Tは 温度である. 簡単のためにホールと電子の捕獲断面積を等しい(σp二九二σ)とおくと

ηη- n�

u=συLhNt

L - - \ 、

(E+ - Eィ \

η+ LTJ + '

2ni cosh

- - --- \ kT ) I - L

_ _

-. 1

(3.1

4

)

(16)

第3章有機EL素子の発光機構

55

今コハU噌EE』

. -

102

b-

r 、

• ミ

4

g 巳 ヨ)

r •

-

] �

100 J;; -:A:Ml g .: 企: Cu

10-1

。 500 1000

Alq3 thickness x

(λ)

FIG.

3.8.

Luminance - Alq3 thickness凶ationship of ITO

/

TPD

(500 Å) /

Alq3

(

x

Å) /

catl

(17)

となる. また, Aiq3のバンドギャップは約2.7 eVと無機半導体と比較して非常に大きく, ま たトラップも深いため95)真性キャリヤ密度の項が無視できると仮定するとc

(3.15)

となる. これより, 電子ーホールの注入バランスが崩れると, 膜内での再結合確率分布が変 化することが示唆される. また, 3.3.1 の考察により有機EL素子駆動時において, Alq3に注 入されたホールの一部はAlq3中を再結合せずに通過すると考えれば, TPD/Alq3界面のみ ではなくAlq3膜の全体にホールが存在し, 再結合はAlq3膜全体で起こりうることが考えら れる.

これまでの結果を説明するために, 発光位置が陰極の仕事関数によって変化する発光モデ ル(variable emission site model)を考える. まずFig 3.9に示すように, TPD/Alq3界面を

.T = 0 とし, Alq3の膜厚方向をr軸, Xr(丸三0)をTPD/Alq3界面からの距離, XdをAlq3

の膜厚とする. ここで, 以下の仮定を行った.

l. 電子・ホール再結合はTPD/Alq3界面(:E = 0)でのみではなく, Alq3膜内で起こる.

2. 電子・ホール再結合により生成した励起子は移動し, TPD/Alq3界面では反射, Alq3/

陰極界面では消失する.

3. 電子・ホール再結合はXrで起こり, これにより励起子が発生し, 発光はXTの両方向 (X = 0 rv XT およびZこみrv Xd)へ指数関数的に広がる(第1モデル). または, 電 子.ホール再結合がXT付近で最大を取り, その点から指数関数的に小さくなる形で起 こる. これにより直後またはその再結合最と対応する形で発生した数の励起子により,

最終的に発光する(第2モデル)

4陰極上に仮想的な電子.ホール再結合を考える.

5. ここでの電子 .ホール再結合は, 発光に寄与する成分のみについて限定する

仮定3の第2モデルにおいて, 電子・ホール再結合後, 励起子の拡散を考えても同様に考え られる. また, 4.について, 陰極上での電子.ホール再結合は当然, 発光には寄与しない.

む宙性キャリヤ密度同はni =ゾ刃5芳子exp( -Eg/2kT)でうえられる. ただし, Nc, Nvはそれぞれ伝導 帯, 価電子帯の実効状態密度である. 付録B参照.

(18)

ー圃.

第3章有機EL素子の発光機構

(α) (Xd

Xr)

ITO TPD

(b) (Xd

>

Xr)

ITO TPD

Alq3 cathode

X,

X

aXlS

Alq3

Xr

FIG.

3.9.

Variable emission site model.

57

cathode

(19)

以上の考えの基, 膜厚と発光輝度の関係を示す次式を考えた.

L= �

Ll仰

( - ι ) I州共 )

-

II

' (均台、)

.LIlノ1 / L \ 1J Dlノ

11

�___

( Xr \ 1

T

r.. ( ( X d -X 1' \ ì 1

Ll

L

1 1

(

\

- γ

lJDlノJ

) 1

+

L 2 1

L

1 - 州

,,

- (

\

.ÆJa

T D2 .ÆJ1'

) r 1

)J

(Xd

>ん)

(3.16)

ここで, Lい んはそれぞれ TPD/Alq3界面方向(X二o I"V Xr), Alq3/陰極界面β!白IJ

(

x =

Xr I"Vュ:d)の上限輝度とした. また , LDl' LD2はそれぞれTPD/Alq3界面方向(1; = 0 I"V X1')' Alq3/陰極界面方向への拡散長とした.

まず, 電子・ホール再結合は Xrのごく薄い範岡でのみ起こり, そこで発生した励起子が 両方向へ拡散し, 発光する場合(第1モデル)について考える. ここでLD1= LD2ニ300 Å,

Ll二L2= Lmω/2およびXrの値をMgについて250 Å, Alについて320 Å, Cuについて

550 Åを仮定したときの, Eq. (3.16)から計算した結果について, Fig. 3,8上にプロットした

グラフをFig. 3.10に示す. 図中の実線は各陰極材料をついてEq. (3.16)を用いた計算結果を 不す. また点線は, Tangらのモデルによる(再結合はTPD/Alq3界面でのみ起こる, すな わち.1;7二Oを仮定し, 拡散長を 300 Å としたときの)計算結果である. Tangらのモデルは Alq3の膜厚が薄い場合, 実測結果とずれが生じることが示された. しかし, Eq. (3.16)から

計算した結果は, 実験結果をよく表すことが明らかになった.

次に, 電子・ホール再結合が.τTをピークにAlq3内全体に広がる場合(第2モデル )につい て考える. Fig. 3.11に

.TrとFig.

3.8の最大輝度からEq.(3.16)に基づいて仮定された発光強 度分布を示す. .'Erの値は第1モデルと同様にMgについて250 Å, Alについて320 Å, Cll について550 Åを仮定している. Fig. 3.12 (α)は発光に寄与するキャリヤ成分だけを考え た電子とホールの濃度分布についての計算結果の例を示す. 陰極からの電子注入量は:rvIgを l.0とすると, Alは 0.554, Cuは 0.0555であり, これらの伯はFig. 3.8の最大輝度から得て

いる. Eq. (3.16)における拡散長として300 Å を仮定しているが, 電子とホールの濃度分布 は単なる指数関数とはならな い. これは Alq3へ注入された電子とホールは拡散だけではな くドリフトの影響を受けることを示唆している. Fig. 3.12 (b)に, このような電子とホール の濃度分布とEq.(3.15)から計算される再結合割合を示す. この再結合割合はFig. 3.11と等 価である. 陰極として高仕事関数金属を用いることによる注入電子量の減少に伴い, 発光位 置はTPD/Alq3界面からAlq3/陰極界面の方向ヘ移動することが明らかになった.

(20)

第3章有機EL素子の発光機構

59

今、dハU唱Ei

102 p

d ミEヨA

23

u 口

OE

5

G

10l

100

b- /

-:AMl g ••

Â: Cu

l o nU 4EEA

500

Thickness Xd

(A)

nu ハUハU句ai

FIG.

3.10. Lum

in

a

nc

e (L)

versus Alq3 thickness relationship of ITO

/

TPD

/

Alq3

(200-1000 Á) /

cathode

metal (Mg,

Al or Cu

)

devices at current density of

10 mA/

crn2. Solid line shows the

calculatcd results

using

Eq. (3.16).

Dashed linc calculates in

Mg

cathode device, whcre

the

recombination site is

assumed

at thc TPD

/

Alq3 interface

(21)

忽ロ ..0

+]

Uロ 3

O U g

L

200 400 600 800 '『i nu ハu ハU Thickness Xd

(A)

and Eq. (3.16)

FIG.

3.11.

The

image of the emission profile ill the Alq3 layer based on the second model

(22)

第3章有機EL素子の発光機構 61

一ー一一 Electron

ー-

- - Hole

0.6

a5J

04

。 200 400 600 800 1000

Thickness Xd

(A) (α)

(25D.S・沼)85ロCZ吋口五508出

加19

。 200

、、BJ' O o A (U /tt、

ぷU,G

x pδ、、,/

活b

ι L 〆'E、、 。 ω 【u ・ 句'A 4 刊

800 nu ハUAU 'SEA

FIG.

3.12. (α)

The llormalized electron and hole concentrations. Solid and dotted lines show the electron and the hole concentrations, respectively.

(b)

The recombination rate

(23)

第2モデルにおいて励起子の拡散について検討していないが, 拡散を考慮する場合におい て指数関数的に変化するものであれば, Eq. (3.15)より基本的考え方に違いはない. より詳 細の検討を行うためには, Alq3の電子・ホールの移動度測定およびその電界依存性, Alq3に 印加される電界およびその電界でのキャリヤ注入量などの解明が必要である.

(24)

第3章有機EL素子の発光機構

63

3.4 まとめ

本章では有機EL素子の特性が:lvIg, Al, Cu陰極の仕事関数に影響されること, および発 光層の膜厚に影響されることに注目し, この特性変化を解析することにより発光機構の検討 を行った. 以下にその結果をまとめる.

1. 発光輝度一電流密度特性において, 陰極により顕著な変化が生じ, 十分な電子注入が行 われない状態において, Alq3に注入されたホールの一部はAlq3中を再結合せずに通 過する可能性を示した.

2. 発光輝度は電流密度のη乗に比例し, nの値は発光層の膜厚には依存せず, 陰極の仕 事関数が高くなるに従い大きくなることを明らかにした.

3. 電子.ホール再結合がAlq3膜内で起こり, その発光位置が陰極の仕事関数によって変

化する発光モデル ( variable

ernission sitr

model ) を提案し, 発光輝度と膜厚の関係を

明らかにした.

(25)

第4章 有機EL材料のキャリヤ移動度

4.1 はじめに

有機EL素子に用いられている材料の物性値としてキャリヤ移動度が挙げられる. このキャ リヤ移動度, その電界依存性およびキャリヤ愉送現象を調べることは有機EL素子の動作機 構を明らかにするためにも非常に重要である82) 有機固体におけるキャリヤ輸送の研究は,

これまで主に結品やポリマ一系および低分子をポリマーに分散させた系において行われた.

低分子系有機 EL素子の薄膜として利用されている, アモルファス状態におけるキャリヤ輸 送物質固有のキャリヤ輸送特性を明らかにするためには, 有機物質単独のアモルファス状態 におけるキャリヤ輸送の研究が不可欠である.

キャリヤ移動度を求めるためにはHall測定, Time-of-Flight(TOF)法83,84)などが利用さ れる. 手f機ELでは, 高い移動度を持つTPDとAlq3の積層型素子において, その発光遅れ からAlq3の電子移動度を見積もった例がある42) また, 星らは真空中でのin-8itu FET測

定を行い, TPDやAlq3の移動度を求めている85)

本研究ではTOF法を用いて有機EL材料のキャリヤ移動度を測定した. TOF法の特徴は,

キャリヤ移動j度の決定と同時に膜内でのキャリヤの挙動も同時に観察できる点である. ここ では発光層材料として使用されるアルミニウム鉛休の電子移動度, ホール移動度について検 討した. また, ホール輸送材料として使用されるトリフェニルアミン誘導体(TPD)とナフ チル置換ベンジジン(αNPD)のホール移動度を測定し, その移動度がアルミキノリノール 錯体(Alq3)との積層構造素子に与える影響について検討した. 最後に高電子移動度を有す る材料の模索として, フエナントロリン誘導体(BPhen)について検討した.

(26)

第4章有機EL材料のキャリヤ移動度 65

4.2 実験方法

本研究では, Time of Flight (TOF)法によりキャリヤ移動度を測定した. 本節では, TOF 法によるキャリヤ移動度の測定原理について述べ, 本研究での測定法について具体的に示す.

4.2.1 Time of Flight法によるキャリヤ移動度の測定方法

TOF法は, 測定試料に電界を印加した状態で, 試料表面にパルス光を照射し, 生成した キャリヤが薄膜中を移動することにより生じる過渡光電流を測定することでキャリヤ移動度 を決定する方法である83) 平行平板電極問を被測定物質で満たし, 外部から電圧11を印加 すると, 電極上に

Q=ClI ( 4.1)

の電荷 Qが誘起される. ここでCは試料の電気容量である. この状態で光照射により試料 のプラス極近傍(x = 0)にホール(+q)と電子( -q)が生成したとする. 生成した+qと-q の電荷は, 見かけ上互いに対をなしているが, キャリヤ+qはプラス電極上の電街+Qに追 われた電界方向Eに沿って対極へと移動する. このキャリヤが電界方向にzだけ移動する とマイナス電極上には, dを試料の厚さとすると

q' = (x/ d)q (4.2)

だけさらに電荷が誘起され, 一( Q+ q')となる. すなわち電荷q'が外部回路を通じて電流t としてマイナス電極側からプラス電極側へ流れる.

dq'

v

z=27=dq

ここでυは+qが移動する速度である.

(4.3)

TOF法はこの誘起電流の原理を応用した測定法である. Fig.

4.1

(α)に示すように, 試料 表面に光照射によりキャリヤがシート状に発生した後, 印加電界にしたがって, キャリヤは 見かけ上, 束となり対極へ移動する. 時間とそのキャリヤが対極へ移動することによって流 れる電流をプロットするとFig.

4.1

(c)に示すような平坦部と減衰部を持つ非分散型過渡光 電流波形が観測される84), 最も速い(束の先端の)キャリヤが対極に到達した時聞から電流

(27)

第4章有機EL材料のキャリヤ移動度 66

(1) (11) (II1)

×

×

×

×

)<

(α)

(1) (II) (III)

(b)

fヘ

令dυコ

. �・4

.S見)

】ロωドロdυO]04仏

Time t

(arb.

units)

(c)

FIG.

4.1.

Schematic問)resentation of carrier propagation under Gaussian conditions.

(

α

)

Po-

sition of representative carriers in the sample bulk at

t

=

0(0), tくtT(・),

an d

t

f'V

tT (

X

)

(b)

Charge distribution in sample bulk at

t

=

0, tくtT,

and

t

f'V

tT. (

c

)

Current pulse in external circuit induced by charge displacement.

(28)

第4章有機EL材料のキャリヤ移動度

67

は大幅に減少するので, 平坦部と減衰部の交点の時間をキャリヤの移動時間 tTとして決定 する• tTが実測されれば, 単位電界中を単位時間に移動する距離で定義されるキャリヤ移動

度μは次式により求められる.

μ=5E

d

( 4.4)

ここで, dは試料膜厚, Eは電界強度である.

また, 試料内のトラップ密度が大きい場合やホッピングサイト分布の不規則性が非常に大 きい場合は, キャリヤはさらに広い分散を持って移動し, その過渡光電流はFig.

4

.2

(c)に

示すような屈曲点を持たない単調減衰波形(分散君主過渡光電流波形)となる. 過渡光電流が 屈曲点のない分散型である場合には, ScherとMontrollの解析法に従い電流と時間の両対数 ( log 1

-

log t)フロットからtTを決定する86). Scherとl\lontrollの解析法では, 非品固体内 のランダムに分布した局在サイト問のホッピングにおける過渡光電流Iの時間依存性は次式 で表せるとしている.

I

+-(1-(1,)

.

Iαd

I

t-(l+αf)

(tくtT)

(t > tT

)

(4.5)

ここでαi,Jは無秩序の程度を表すパラメータで, 無秩序の程度が大きいほどαωの値は小さ くなる. この式で表されるキャリヤの走行時間tTは, Fig. 4.2 (c)のように log1

-

log tプ

ロット上の, 傾きが一(1一角)と-(1+αf)の2つの直線の交点で表される. αi,Jは状態密 度が指数分布していると仮定した場合, αi-αf(三α)と一定となり, この場合0<αく 1で ある. このとき状態密度は次式に示される87)

N(ε)二川

叫三) (4.6)

ここでε。はトラッフエネルギーである. 有機非品固体のようにガウス分布型の状態密度を 不し, また分子配向にも乱れを持つ場合には厳密には適用できない場合もあり, αtチαfと なる場合もある88) このとき状態密度は次式で示される.

\11111ノ F}一

一一 σ

戸乙一 /'IIl‘ー\

DA x

ε一σ

e

ε 川7

N (4.7)

ここでNtは状態の数,εtはエネルギー, σは分布l憶を示す.

(29)

問 一 /

×

x

、、.,ノG 〆'a‘、

(b)

(2Eロ.2H吋)二口ω匂5054仏

�(I)

(幻自己.fs

TinlC l (arb.

units)

HロωトMMDQO一-04仏

Time t

(arb. units)

、、E/〆t 〆 , . . ‘ 、 、、,,〆,d /,,、、

FIG.

4.2.

Schematic representation of carrier propagation under non-Gaussian conclition-

s. (α吋) POωsi比tion of

t rv tT( x). (作例bめ)

Cαharge cl心lis“tri巾bu比tiわon in sample bu叫凶1k a机t

t

= 0,

t

tTれ,

and

t rv tT. (c)

Current

pulse in external circuit induced by charge displacement in logarithmic units.

(30)

ー一 司�

第4章有機EL材料のキャリヤ移動度 69

Fig. 4.3に本研究で用 いたTOF法の測定系の概略を示す. 光源として波長337 nm, パル ス幅10 nsの窒素(r\2)レーザ(Laser Science社製, VSL 337 Nitrogen laser)を用いた. ま た測定 においては, 終端抵抗Rを測定回路の時定数RC ( C:試料の静電容量) に対して,

tT>> RCとなるように設定して行った. 試料の静電容量はマルチフリーケンシーLCBメー タ(横河ヒューレットパッカード社製, 4274A)を用い, 1 V, 100 kHzの交流を印加しなが ら測定した.

TOF法の測定システムの性能(測定時間範囲あるいは電流範囲)は, 以下の 3点から制限 される.

1 パルス光の半値幅または強度

2測定回路の時定数

3 測定メモリー装置の時間分解能力

1の パルス光の半値幅は, 測定システムの測定可能な時間範囲を制限する. すなわち パ ルス光の幅よりも短い時間範囲で 応答を検出しでも, 観測した応答信号 には意味がない. 換 言す れば, パルス光の半値幅よりも短い時間範囲での測定は行うことができない. またパル ス光の強度は, 信号の大きさを制限する. ノりレス光強度が極端に小さい場合, 信号はノイズ

に隠れ, 測定が行えなくなる.

2の測定回路の時定数について, 回路の終端抵抗Rは信号の大きさを決める. しかし, 時 定数は測定時間範囲 を制限する. R を大きくすること によりRCが大きくなり, 時定数RC

がキャリヤの走行時間tTと同程度となり, tT>> RCの条件からはずれ, 測定時間範囲内で 速い成分の測定が行えなくなる. このため に, 測定の際には信号の大きさと時定数を考えて 終端抵抗Rを選択する必要がある.

3のメモリー装置の時間分解能は測定の時間範囲を決定する.

TOF法ではこ れらの点に注意しながら測定 を行わなければならな い. そこで以下に本研 究でのキャリヤ移動度の測定手}II買について示す.

l. 測定試料 をクライオスタット(Oxford社製, Cryostat DN1754)にセットする

(31)

cryostat

: sample

tClminal reslstance

digital

computer

FIG. 4.3. Time-of-Flight measurement apparatus.

(32)

第4章有機EL材料のキャリヤ移動度

71

2. 測定前にロータリーポンプ(ULVAC社製, Rotary p ump GCD 135-XA)で真空に排気 する

3 測定の際には, 直流電圧を高圧直流 電源(Fluke社製, 415B High voltage power sup ply) により印加する

4 パルス 光を照射し, 過渡光電流 を終端抵抗を介して電圧に変換し, トランジェントメ モリ

(KAWASAKI Electronica社製, Transientmemory TNIR--100), あるいはデジ タルストレージスコープ(岩崎通信機社製, DS-9121) に記録するいずれ も10ビットの A/Dコンバータ を有する.

5. GP-IBインターフェース を介して信号をコンビュータ(NEC社製, PC-9821)に転送 し, 過渡光電流の解析を行う

4.2.2 測定試料の作製

TOF法によるキャリヤ移動j度測定では, キャリヤ発生過程が輸送過程に影響を及ぼすこ とを防ぐため, 有機薄膜の表面近傍にて薄膜の膜厚に比べ薄いシート状にキャリヤを発生さ れ なければならない. また, 少なくとも測定の間は結品化や吸湿といったキャリヤ輸送を妨

げる原閃となるような劣化が起こらないといった条件が必要である.

Alq3の場合ではその蒸着!撲をN2レーザ(337 nm)で直民励起するのでシート状にキャリ ヤを発生させるためには十分厚 い膜厚 が必要である. F ig. 4.4に 200 nm厚のAlq3' TPD,

α-NPDにおける吸収スペクトル を示す. 吸収スペクトルの測定には自記分光光度計(目立 社製, H330)を用いた. いずれの材料についても337 nmの波長で高い吸収を示す. 337 nmに おけるAlq�1' TPD, α-NPDの吸収係数はそ れぞれ16400 cm-1, 75550 cm-1, 75550 cm-1 であった. またFig. 4.5にAlq3とTPDの膜厚に対する337 nmの光の吸収率の計算結果を 不す. 337 nmにおけるAlq3の吸収係数は 16400 cm-1であることから, 約1μmの膜厚で 95 %以上の光が吸収され ることを示す. そ こで本研究では, TOF測定において10μmの膜 厚でキャリヤがシート上に発生しているとして実験を行った.

基板としてN2レーザの吸収による光強度の低下を防ぐため, 25 mmx25 mmの石英基 板を用いた. レーザ照射側電極として,

基板上に2mm幅の半透明アルミニウム電極(膜厚

(33)

TPD 337

nm (N21aser)

0.5 (でgomCC685fgA〈

700

500 600

Wavelangth入(nm)

300 400

Absorption spectra in vacuum deposited films of 200 nm thick Alq3, TPD, and

-: Alq3 一一一:TPD

ハUnu 'E'A

(民)25.∞∞〈 80

4.4.

α-l'\PD.

FIG.

ハU'EEA

6 8 Film Lhickness d

(μm)

4

。 2

Absorption ratc in Alq3 ancl TPD film at 337 nm. The Absorption coefficient at FIG. 4.5.

337 nm were estimated to be 16400 cm-1 and 68200 cm-1 from absorption measurernent on 200 nm thick Alq3 and TPD samples, respectively.

(34)

第4章有機EL材料のキャリヤ移動度

73

10 nm)を蒸着法により成膜した. 基板は有機層の成膜前にあらかじめ純水およびアセトン による超青波洗浄, エタノールによる煮沸洗浄, uvオゾンクリーナーにより洗浄を行った.

洗浄した基板を蒸着装置にセットし, 約1 X 10-7 Torrの真空度で有機層の成膜を行った. 有 機層の蒸着にはタングステン製ボートを使用した. TOF測定のサンプルはレーザ光の吸収 および素子符量を考慮、し, 約10μmとした. 蒸着法を用いて約10μrn )享の膜を成膜するに は大量の材料を必要とする. そこで蒸着源と基板の距離を約35 rnmとすることで, 100 mg の材料で約10μm厚の膜を得ることが可能である. 蒸着速度は1rv10 nm/secであった. 蒸 着源と基板の距離が近い場合, 試料内の股厚むらを考慮しなければならない. 本研究におい て, 計算ヒおよび膜厚測定において試料内の膜厚むらは5%以内であり, 測定には支障がな いものとした. 膜厚の測定には表面形状・段差測定器(日本真空技術社製, DEKTAK3)を用 いた. 有機層成膜後, レーザ照射側電極と交差するように2 mnl幅のステンレス製シャドー マスクを用いて対向電極(Al)を15 nmの厚さに成膜した.

(35)

4.3 アルミニウム錯体蒸着膜の移動度

アルミニウム錯体は一般的な有機EL素子構成材料の一つである. 特にTangらによっ て報告されたAlq3 は発光層材料であるが, それ自身電子輸送特性を有しているため電子 輸送層としても使われる40). 細川らはTPD/Alq3積層構造の発光遅れを利用してAlq3の 電子移動度を求めた42) また, KeplerらはAlq3蒸着膜の電子移動度およびホール移動度 をTOF法により求めている43). 電界強度4 X 105 V /cmにおける移動度の値はそれぞれ

1.4 X 10-6, 2 X 10-8 cm2/Vsであると報告している . しかし, Alq3のホール移動度につい

てLinらは2つのホール輸送材料に挟まれた1rv3nmと非常に薄いAlq3薄膜の時間解析に よって10-6 rv 10-5 CH12/VSという高いホール移動度を報告している89). またCampbellと SmithはAlq3単層構造素子の電流-電圧特性のシミュレーションによってLinらと同程度の ホール移動度を決定している90) もしAlq3のホール移動度が電子移動度と同等であるなら ば, Alq3内での電子ーホール再結合は十分なキャリヤ注入の条件下では膜全体で起こること になるので興味深く, 確認が必要である.

Fig.4.6にAlq3,tris(8-phenant hri仁linolate) alunlÍnum

(III)

(Alph3) 91)およびtris(4-methyl- 8-quinolinolato) alurninunl

(III)

(Almq3) 92,93)の分子構造を示す. Alph3は明るい黄色発光 を示す発光材料として有効である. また, Almq3を発光層として使用した有機EL素子は非 常に高い発光効率を示すことが知られている. このようなAlq3およびAlq3とは異なる配位 子を持つアルミニウム錯体の移動度を測定した.

4.3.1

アルミキノリノール錯体蒸着膜の移動度

Fig. 4.7 (0)にAlq3蒸着肢において, 得られた電子の過渡光電流波形を示す. 電界強度は

7.3 X 106 V /cmである. 得られた波形は, Keplerらの結果と同様に分散型波形を示した43)

従って, Fig. 4.7 (b)に示すようにScher-Ì\lontroll法に従い, log 1 -log tプロットを行った.

このプロットにより明確な屈曲点が得られ, その周曲点前後の直線の交点から過渡時間を決 定した. この結果からAlq3蒸着膜内では電子は広い分散を持って移動していると考えられ る. 得られた電子移動度は3.4 X 10-6 cm2/V-sであった.

Fig. 4 .8にAlq3蒸着膜において, 得られたホールの過渡光電流波形を示す. Alq3におい

(36)

第4章有機EL材料のキャリヤ移動度 75

Alq3

A1ph3

Almq3

FIG. 4.6. Nlolccular山uctures of aluminum complexes under study. TOP: tris(8-quinoli­

nolato) aluminum (III) (Alq3)' Middle: tris(8-phenanthridinolate) aluminum (III) (Alph3) Bottom: tris( 4-methylふquinolinolato) aluminum (III) (Almq3)

(37)

30 I 1

ε〈 20

I I 7.3x105 V/cm

l悦司

Time

t

(msec) (α)

2 3

ny nu 咽Bi F「dハU唱Ei

10-4

t

(scc) (b)

司、dnu 'Ei

FIG.

4.7.

Typical transient photocurrent profiles measured at

298

K and for an elect.ric field of 3 x 105 V jcm. Sample thickness of Alq3 was

9.6μrn.

Data are plotted in both (α) double-linear and (b) double-logarithmic representations

(38)

第 4章有機EL材料のキャリヤ移動度

tロE

..0

.胸、a

。 0.1

Time

t

(sec)

5xl05 V/ClTI

77

0.2

FIG.

4.8. Typical transient photocurrcnt profiles measured at

298 K

and for an clectric field

of

5 x 105 V

/

C111.

Salnple thickness of Alq3

was

9.6μm

(39)

ては典担的な非分散型の波形を示した. しかしKeplerらはAlq3のホールに対する過渡光電 流は分散型を示すと報告している43). このようにKeplerらの結果と一致しない埋由として は成膜条件の違いが影響しているのではないかと考えている. 本実験において蒸着レートは 5rv10 nm/sと速いのに対し, Keplerらは0.5 nm/sであり, この成膜条件がAlq3の膜構造 を変化させたためであると推測される. 速い蒸着レートで成膜することは実質的に高真空下 で成膜することと同様の効果が期待できる. これにより蒸着過程における不純物の混入が小 さくなること, または蒸着中はAlq3が非常に速く供給されるため基板上でのAlq3のマイ グレーションが制限され, アモルファス膜を作りやすいためであると考えられる. l\laginと Borsenbergcrは結晶化しやすいペリレン誘導体のTOF測定において, 冷却基板上に成膜す ることでアモルファス膜を得, 非分散型の波形を得ることに成功している94) Alq3のホー

ル移動度は5 X 105 V /nlの電界強度において, 3 X 10-8 crn2/V.sであった.

Alq3におけるホールの過渡光電流波形は非分散型を示し, 電子の過渡光電流波形は分散型 を示すことから, Alq3膜では分子問距離のばらつきは小さく, 電子に対するトラップが存在 するのではないかと考えられる95).

Fig. 4.9にAlq3蒸着膜での電子およびホール移動度の電界強度依存性を示す. 図より電子,

ホールの移動度とも電界強度の上昇と共に増加しており, 電界強度Eの1/2乗と電子移動 度の対数log μはよい線形関係を示す.

有機非品固体中のキャリヤ移動は有機分子をホッピングサイトとしたホッピング伝導であ るといわれている. キャリヤ移動度の電界依存性には様々な議論があるが, 多くの化合物に おいて広く受け入れられているものにPool-Frenke 1機構がある. これはホッピングサイトの エネルギー障壁を電界が低下させるとして説明される96) 以上のことから, このときのキャ リヤ移動度は

( E0- ß E& \

μ(E, T)

=附xp

l - -U ki - ) (4 .

8

)

で表される. ここでE。はホッピングサイトの活性化エネルギーであり, kはボルツマン定 数である. ßはエネルギー分布の分散とホッピングサイト間距離の分散により決定される定 数である.

このPool Frenkel機構が適用できるならば log μ_ El/2プロットにおいて線形関係が認め られることとなる.

(40)

第4章有機EL材料のキャリヤ移動度

79

。。0 0 0 O B

ロ: Kepler ef al.

0: experiment

ドc

u'

A『nu --aA

バU

っ,

ハu

nu 'Ei

唱'i (∞〉\NEQ)ユkpz五cg一口OH]υo日

nxu ハU'Ei F「dAU 'Ei ハunu nv 唱EEム

400 600 800 E1/2 (V/cm)1/2 nu --EA QJ ハU 200

Logarithmic electron and hole mobilitics of Alq3 (circIes) compared with that of 4.9.

G F

Alq3 (sq uares )叫)rcsent the results repo巾d by Kepler et al.7 versus square root of clcctric

field.

(41)

Alq3蒸着膜における電子およびホール移動度の電界依存性はlogμ_ E1/2プロット が線 形関係を持つことから , Po ol-Frenkel機構に基づく可能性が考えられる が,移動j交の温度依 存性の測定などさら なる検討が必要である. さらに , 得られ た移動度の電界強度依存性を Keplerらのグルーフによって求められ た移動度の電界強度依存性43)と共にプロットすると,

ほぼ同じ直線上にプロットできることからAlq3蒸着膜の キャリヤ移動度は膜厚, 作製方法 には依存しないことを示す.

4.3.2

アルミニウム錯体蒸着膜のホール移動度

Alq3のホール移動度に関しては,4.3.1で示 したのでここでは説明を省略する- Fig.4.10に Alq3, Alph3およびAlmq3のホールに対する過渡光電流波形 を示す- Alq3' Alph3, Almq3 の膜厚はそれぞれ 9.6, 11.6, 12.8μmであった.

Al ph3 ' Almq3では分散型の波形を示し, リニアプロットでは過渡時間は決定でき な かっ た. Fig.4.11にこれらの過渡光電流の雨対数プロット を示す. Alph�, Ahnq3の過渡光電流 波形において明確な屈曲点が得られ, その胤出点前後の直線の交点から過渡時間を 決定し

た- Alph3のホール移動度は3 X 105 Y /mの電界強度において, 3 X 10-9 cm2/Y'8であり,

Almq3のホール移動度は5 X 105 Y /mの電界強度において, 9 X 10-10 cln2/Y-8であった.

過渡時間前後の近似直線からEq. (4.5)における分散パラメータが求まる. しか しその屈曲 点前後の 分散パラメータはAlph3において, α7・二0.6,αf二0.1 であり,Almq3において,

αi = 0.5,αf二0.3 であった. またすべての電界強度において屈曲点前後のαυの値は異なっ た. 分散パラメータαi,fは

内iJ

- 竿 ( ln J2; 7E r 2 ( 1土 j hL斗 (4.9)

で表される8R) ここで式中の(+)はαi, (-)はαfを示す. また ,μcはキャリヤ移動度,ァは トラップでの寿命を示す. Lebedevらは p oly(p-phenylenevinylene)(PPY)においてμァとし て10ー11 cm2/y, およびσとして0.1 rv 0.2 eVを得ている88) 例としてFig.4.12にAlmq3 におけるαzの電界依存性とEq. (4.9 )において,μT = 3.5 X 10-9 cm2/Y,およびσ= 0.32 eY を仮定したときの計算結果を破線で示す. 未知数が多いため一概には言えないが,計算結果 は実験結果をよく表し,Almq3におけるHOMO準位が比較的大き な状態密度 分布を持つ可

(42)

第4章有機EL材料のキャリヤ移動度

: 111

4司

2

.蜘暗

0.1

5

5 Time

t

(sec)

81

Alq3

5×105V/cm

0.2

Alph3 3xl05

V/cm

10

Almq3 5x105 V/cm

10

FIG.

4.10.

Typical transient photocurrent profiles measured at

298

K. Sample thicknesses of Alq3, Alph3 and Almq3 were

9.6, 11.6

and

12.8μm,

respectively.

(43)

C/J

、田'"

._

C

Almq3

-(戸足 )

判何回ωしロコハVO]04仏

司ノ】

ハU噌EEA ハU唱EEA nu ハU1i nu 'EEA

Time

t

(sec)

FIG.

4.11.

Doublc-logarithmic plot of the transient photocurrents of Alq3l Alph3 and Alrrlq3・

(44)

第4章有機EL材料のキャリヤ移動度 83

能性を示唆している.

Fig.4.13にアルミニウム錯体のホール移動度の電界依存性を示す. アルミニウム錯休のホー ル移動度は, いず れの材料においても電界依伝性は非常に大きく, 10-10

rv

10-8 cm2/V.sの

オーダーであった. この値はAlq3の電子移動度と比較して二~三桁程度低い.

JJ莫rllでのホールの拡散について考える. ホールの拡散長(Lp)は, 以下の式で与えられ る.

L下二布λ (4.10)

こ こで Dpは拡散定数, Tpはキャリヤの寿命である. 添え字のpはホールを示す. またDp はアインシュタインの関係より

D

F kT

iLp

q

(

4

. 1 1 )

で表される. Eqs. (4.10), (4.11)よりTpが一定であれば仰の二~三桁の変化でんは A桁以 上小さくなり, 二層構造素子において発光層としてAlq3を用いた場合と比較して, Alph3,

Almq3を用いた場合, 再結合せずに通過するホールの割合が小さくなることが考えられる.

(45)

0.8ト

0.6ト

0.4ト

'1

Q

てえ、Jコ

、.

0.2 0.4

μτ=3.5xl0-9 cm2/V σ=0.32 eV

、、

。、 0....、o、

0.6 0.8

、σ、.0、

Electric field

E

(MV/cm)

-・:.

FIG. 4.12. Electric field dependence of αi for Almq3 at room temperature. The dashed li即日how the theoretical field dependence ofαi obtained from Eq.

(4.10)

with

μ7二3.5 X

10-9

cm2

/

V and σ二0.32 eV

(46)

第4章有機EL材料のキャリヤ移動度

司IAU 噌ai

0:

Alq3

å:

Alph3

ロ:

Almq3

0 0 0 0

ハU噌Ei

(∞〉\Ngυ)

..c

F田吋〉、

...-1

,.r) 0 5

き10-9

::r:

aa ♂

66

/

ハUnU ハU旬Ei

200 400 600 800

Elect11c neldl/2El/2(V/cm)

85

1000

FIG.

4.13.

Hole mobilities of Alq3 (circles), Alph3 (triangles) and Almq3 (squares) versus square root of thc electric field.

(47)

4.4 ベンジジン誘導体蒸着膜の移動度

ホール輸送層は, 陽極より注入されたホールを発光層ピ伝達する機能を有し, この層を陽 極と発光層との聞に置くことにより, より低電圧で多くのホールを発光層に注入できる. さ らに, 発光層とホール輸送層の界面に存在する電子の障壁により陰極側から発光層に注入さ れた電子は発光層内に蓄積され, 発光効率が向上する.

ホール輸送層に用いられる物質は, イオン化ポテンシャルが小さいものが多い. ホール輸 送材料は, 古くから電子写真感光材料の電荷輸送材料として研究され. 低分子電子供与性物 質を高分子バインダー中に溶解したものがホール輸送層として利用されている. 有機EL素 子のホール輸送材料としてトリフェニルアミン誘導体, ベンジジン誘導体などが一般に用い

られる.

Fig.

1.3にいくつかのホール輸送材料の分子構造を示した.

ここではTOF法を用いてNヲN'-bis(3-methylphenyl)-N, N'-diphenylbenzidine

( TPD ) お よびN,

N'-bis(l-naphthyl)-N, N'-diphenybenzidine

( α-NPD )

のホール移動度を測定した.

4.4.1 TPD哀着膜の移動度

TPDはTangらが用いたジアミン誘導体6) と類似の構造を持ち, Adachiらの報告以降有 機EL素子のホール輸透材料として広く用いられている材料である7) 図4.14

(

α

)

にTPD 蒸着膜

(

10.6μm)におけるホールの過渡光電流波形の一例を示す. TPDは明確な屈曲点を 持つ典型的な非分散型の波形を示す. これはTPDにおいて分子間距離のばらつきは小さく,

ホールはトラップなどの影響を受けず、に移動することを示す. その屈曲点を走行時間tTと し, Eq.

(

4.4

)

よりホール移動度を求めた. TPDのホール移動度はl.3 X 105 V

1

mの電界強 度において, 8.9 X 10-11 cm2

/

V'sであった. また電子の移動は観察されないことから, 有機 EL素子構造でAlq3からTPDへの電子注入量は小さいものと予怨される.

凶4.14

( b ) に TPDにおけるホール移動度の電界依存性を示す. 参考としてStoll也らに

よって求められた値も同時に示す29). Stolkaらのサンプルは溶液から作製された. 今回の

実験結果はStolkaらの結果とよく一致し, またメルト注入法によって作製されたTPD膜の

ホール移動度とも同様によく一致することから97), TPDの成膜条件によってその移動度が

変化することは無いことを示す. また, ホール移動度は2.8

X

104

rv

3

.

8

x

105

V

I cmの電界

(48)

第4章有機EL材料のキャリヤ移動度 87

80

つ |

lT

QOく〉。 d b

-

5

t ヨ8

0

4

4 0 CH3 H3C

20

20 Time t

(μsec)

(α)

「,,-ハU句'・A

10-.)

r ... ...�Aν μ� 血a岨

“が

.. , d『司

ぷD

Eコ 10-4 c ω

企: Stolka et al.

ð : this experiment 10-5

200 400 600 800

Electric field

E 112

(V

/

cm) (b)

FIG. 4.14.

(α)

Typical transient photocurrent profiles measured at 298 K. Sample thicknesses of TPD was 10.6μm. (b) Hole mobilities of TPD versus square root of the electric field.

Solid and open triangles represent the results of reported by Stolka and this experiment,

respectively.

FIG.  3.3.  Characteristics  of  ITO/TPD  (500  Á)/ Alq3  (600  Á)/cathode  devices.  ( α )  Current  density vs
FIG.  3 . 4 .  Characteristics  of ITO/TPD  (500  A)/Alq3  (400-700  A)/Mg  devices.  ( α )  Current  density vs
FIG.  3.6.  Characteristics  of ITO/TPD  (500  Ã)/ Alq3  (400-1000  Ã)/Cu  devices.  ( a )  Current  density vs
Fig. 3.8に101nA/cm2時における発光輝度のAlq3膜厚, 陰極金属依存性を示す. いずれ の陰極を用いた場合もAlq3膜厚が厚くなるとともに, 発光輝度が上昇することが明らかに なった
+7

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