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消化性潰瘍に対する外科的治療

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(1)

(翻蠕,』第縞52鱗)

〔綜 説〕

消化性潰瘍に対する外科的治療

恩田

オン ダ

小川

オ ガーワ

野山

ノ..グチ

ミツノリ  カワタ.

健.治・矢川

ケンジ . ヤガワ.

友義・.平.島

トモヨシ  ヒラ シマ

    東京女子医科大学消化器病センター 光憲・.川田 彰得・菊池.

アキノリ キク チ

裕一・橋本

.ヒロカズ ハシモト

勇・大村

  イサム サカキ バラ

榊原

オオムラ

  山  旦  ノブル

        ムし          ヴーへ

二二・三上

 トモミツ    ミ カミ

忠美・朝戸

タダヨシ. アサド

.秀俊.・横堀

ヒデトシ.. ヨコボリ

直文・

ナオフ.ミ

末男・

スエオ 直.孝.・

ナオタカ

(受付 昭和52年6月6日)

       Surgical Trea㎞ent of Pept量。 Ulcer

    Mitsuno㎡ONDA, A㎞o㎡KAWATA, Tomo皿itsu KIKUCHI, Naof面通M㎜,

      K呵iOGAWA, Hirokazu YAGAWA, Tadayoshi HASHIMOTO, Sueo ASADO,

      Tomoyosh董NOGUCHI, Isamu H皿USHIMA, H且detosb量00MURA,

      Naotaka YOKOBOR五and Nobum SAKAKIBARA       Department of Gas.troenterology, TokyO Womcn,s Mcdic昂l College

    Ageneral explanation.on the change,重h合.selection, and the long−term results of operati6n techniques in th・…g二・al treatm・nt・・n pPpti・ulcer i・p士・・e・t・d・

    The broad gastrectomy which.has been carried out in.o廿r departm6nt so飴r is Io㌔v in rgcur士ehcc rate ahd sa免in techniqUe.. HoweVer, si11¢e there still rcmains such probleIns 3s a symptorh of the miロia−

ture stomach, weight loss, and.disturbahces in. iron absorption alld in digest玉on a負cr operation, i口s very ilnport昂nt to reduρe the. PQst−oper昂tive complaint呂as much as possible in the gastric surgery,

    Recelltly, as one qf the t6ごhniques to. resolve such problems, gastric vagotomy aga玉hst duodenal ulcer has beep es亘e¢ially exami耳6d. Selective gastric vagotomy with antrectomy is ef艶ctive. fbr the patients with. hゾpgracidityわecause a sy真nptom of the mi耳iaturc stomach is never seen by the vagotomy with a high rate of decrease ip acidity.a耳d a IQw fate of recurrence・Selective proxim批I vagotomy量s not yet estab−

Iished as a.common operative tcchnlque beρause it requires d士ainage and the problem 6f recurrence is

・till.・xi・ting・蝉1・it i・exp・ρt・d中・t・n・cc…ence・at・・f p・・t一・か・・ative c・即1・int・i・v・・y l・w with a.mo中rate decrease in. aci4ity a耳d.虚ithout any disturbances in stomach蝕nctions∴

(2)

         はじめに

 われわれはこれまで,胃十二指腸潰瘍に対する 術式として幽門側広範囲胃切除術を主に施行して

きた.現在では広範囲胃切除術は安全な術式とな り,縫合不全等で諌死することはほとんど見られ ない.しかし,術後の食餌摂取量の減少などの小 回症状,体重減少,鉄吸収障害,消化吸収障害な どの不都合な問題もおこり,術後愁訴として根強 く患者の満足度をそこねている場合がある.術後 愁訴をできるだけ少なくするということは胃外科 の重要な問題の1つである.最近,その解決法の 1つとして迷走神経切断術(以下迷切術)がとり あげられ,種々の検討がなされている.われわれ も十二指腸潰瘍に対して二二術を行ない検討して いるが,消化性潰瘍に対する外科的治療としての 広範囲胃切除術と迷切除に対しての現在の考え方 について,総説を試みたい.

        術式の変遷

 現在本邦で主に行なわれている消化性潰瘍に対 する手術術式は,表1のごとくである.

 胃切除術は1881年Theodor Billroth1)による胃 癌に対する成功例にはじまり,胃潰瘍に対して胃 切除術をはじめて行なったのは,Rydyg1er(1882)2)

であるとされ,1918年置Finsterer3)の発表は,

現在のような広範囲胃切除術が施行される発端と

表1 消化性潰瘍に対する術式選択の一般的な  考え方

胃潰瘍

幽門部から胃角部  高酸 広範囲胃切除術    幽門洞切除兼選迷切術  低酸 幽門洞切除または胃半切除術

胃体部 広範囲胃切除術    分節体部切除兼幽門形成術

    (高酸の場合は選迷切術を加える場合もある)

噴門部 噴門側胃切除兼幽門形成術    噴門側胃切除兼用近一切術

十二指腸潰瘍

 高酸 広範囲胃切除術     選一切削幽門洞切除術  比較的低酸の場合     選近短軸兼幽門形成術

なった.そして,広範囲胃切除術が広く行なわれ るようになったが,消化性潰瘍に対する広範囲 胃切除術の理論的根拠は大井4)5)により確立され た.すなわち,壁細胞密分布区域およびガストリ ソ産生の場である幽門洞を同時に除去することに より,潰瘍の再発を防止するものである.

 広範囲胃切除術が一般に広く行なわれるように なってみると,術後いろいろの障害が時に見られ ることがわかってきた.これらは胃を切除するた めに発生するものであり,これら術後障害の発生 を防止するためには胃をできるだけ温存し,胃酸 等による攻撃因子をできるだけ少なくする術式が 考えられるべきであろう.その1つとして十二指 腸潰瘍に対して,胃をなるべく温存し,しかも生 理的機能に基づいた迷走神経切断を加え減酸を計

る術式が検討されるようになった.

 消化性潰瘍に対し乳切術を施行したのはLatar・

jet(1922)6)で,十二指腸潰瘍に対して減酸を 目的とし迷弓術をとりあげたのはDragstedt&

Owens(1943)7)である.

 はじめ全幹雲切術が施行された.この術式では 術後胃内容停滞が問題となり,また,それによっ てガストリン性胃酸分泌増強があり,それが再 発の主因となるとし,Dragstedtら(1955)8)は Gastroenterostomyの付加を主張している.

 ドレナージ手術はHeinecke−Miculizのpylor−

oPlastyをWeinberg(1951)9)が応用し,以来諸 家により工夫され,迷切十ドレナージ手術が施行 されるにいたった.

 全幹迷二二は術後下痢の発生率が高いため,

Franksson(1948)10)は壁細胞に分布する神経の みを切離し,二二,腹腔枝を温存する選択的胃迷 走神経切断術(以下選点弓術)を提唱した.その 後,Harkins(1957)11)らにより,選田切術でも 減酸効果が得られることが示された.

 選迷切術は,肝枝温存により胆道機能失調を,

また腹腔枝温存により膵腸機能失調を防止でき る.さらにガストリン分泌の場である幽門洞を合 併切除する術式はHarkins, Gri缶th, Nyhus12M5)

らにより確立され,欧米では広く歓迎されるよう

(3)

になった.しかし選迷切兼幽門洞切除術は,術後 胃運動障害と胃内容停滞がいちじるしく,また術 後強度の減酸のための胃内蛋白消化障害,腸より の鉄吸収障害,膵分泌障害などによる消化不良な

どの問題が残るとされる.

 そこで,アメリカのGri缶th&Harkins(1957)

11)らの動物実験に基づく選択的近位迷走神経切断 術(以下選近迷切術)が登場した.Holleら16)17)

は,1964年より,選近江切術,つまり壁細胞区域 に分布する迷走神経のみを切離し,肝枝,腹腔枝 を温存するぽかりでなく,幽門洞枝を温存する術 式を臨床的に応用し,1973年までに810例の胃十 二指腸潰瘍に対し,選近四切術,潰瘍の切除,幽 門形成術(以下幽成術)を施行し,その成果を発 表した18)19).選近雲切術は選良切術にくらべ,胃 運動機能の障害はほとんどなく,酸分泌のAntral i並hibit五〇nの保持と,胃内容停滞によるガストリン 分泌増強の防止が期待されるとしている.

 1970年イギリスでJohnstonら20)21)は同術式を HighIy select童ve vaggtomyとして発表し,とく にドレナージ手術の省略を強調した.以後,ドレ ナージ手術付加の可否についてwithかwithout

drainageかと議論されているが, Holle19), Willi−

amUS22)によりwith・utの方が胃内容停滞がいちじ るしく,血中ガストリン値が高いことが示されて いる.withoutの術式が発表されていまだ6年で あり,可否を論ずるには今後の遠隔成績の調査に

よる解決を待つ段階である.

 本邦において,Billroth I法一中山変法23)が広 く行なわれてきたが,一方現在のような迷切術が 施行されるに至ったのは,1962年堺24),山岸25)ら による全気迷切術兼幽門洞切除術からであり,

1970年田北26)により二二迷切兼二成術が発表さ;れ るにいたった.以後,現在も広範囲胃切除術のみ を施行している施設も多いが,選択的手術,すな わち十二指腸潰瘍に対しては選迷切干幽門洞切除 術または選近迷切兼ドレナージ術も行なわれるよ うになり,術後成績より検討が加えられている.

         手術適応

 消化性潰瘍の手術適応の決定は」良性疾患であ

るがゆえに多くの論議がある.

 一般的には潰瘍合併症が発生した場合および難 治性潰瘍を手術適応としている.Ivy2りは狭窄,

出血,穿孔,頑固な痛み,癌腫が疑われる潰瘍の 場合をあげている.またHolle18)は絶対的および 相対的手術適応とにわけ,穿孔,大量出血乳狭窄 など潰瘍合併症の場合を絶対的手術適応とし,相 対的手術適応は第1に穿孔や出血の既往があり潰 瘍症状が再発した場合と,2年以上の経過をとっ た場合などをあげている.

 佐藤28)も絶対的適応と相対的適応とにわけ,絶 対的適応を,大:叢叢一二,穿孔,幽門狭窄,悪性変 化の場合,相対的適応として,厳重な内科的治療 を2,3か月続けても治らない:初発潰瘍および再 発・再燃潰瘍をあげている.

 このように難治性潰瘍を手術適応としてはいる が,その診齢こは客観的資料もなく,ただ症状を 指標としているにすぎなかった.そこでわが施設 の星野29)は十二指腸潰瘍の手術適応の決定に当っ て,臨床症状や経過を加味しX線診断,内視鏡診 断に基づくことはもちろんであるが,.さらに生検 を加えることにより潰瘍の動的な経過を把握し,

潰瘍の質的な性状診断と潰瘍周辺粘膜の性状診断 を行なうことにより手術適応を決定できるとし た.すなわち,

 1)経時的な1か月間隔2回生検で難治性潰瘍

と診断できた言合.

 2)経時観察と生検診断から再発再燃が確認さ れた場合.および潰瘍合併症の既往があり,生検 で活動性潰瘍と診断される場合.

 3) 内視鏡の二部挿入不能な場合,および挿入 できても観察困難な場合.

 以上を手術適応ありとした.生検によって,潰 瘍の動的経過観察を加えたことは大いに意義ある

・ことであろう.

         術式の選択

 胃潰瘍と十二指腸潰瘍とは解剖学的,生理学的 に特徴,成因が異なっており,術式もそれぞれの 特徴,成因にあった選択的なものとなる.以下,

諸家によりいろいろな選択基準がもうけられてい

(4)

るが,統一した見解はなく,それらの共通した概 略について述べる。

 胃潰瘍は大井の理論30)で証明されるように胃底 腺,幽門線境界に接した幽門腺領域に出来る場合 が大多数であり,しかも胃液分泌態度を見ると高 酸を呈するものは少ないため,特に低酸の症例に 対しては,潰瘍を含めた幽門洞切除術または胃半 切除術などの小範囲胃切除術を行なう.高酸の場 合は,広範囲胃切除術または二二二二幽門洞切除 術を行なう.潰瘍が胃体部に存在し小範囲切除で は潰瘍が切除されない場合は広範囲胃切除術また は,分節体部切除山鼠成術,高酸の場合にはさら にそれに選迷切術または選山迷二二を加える場合 もある.潰瘍が噴門部に存在する場合は,噴門側 胃切除兼幽成術または噴門側胃切除二選二二切言 などが行なわれる.しかし,胃潰瘍に対して迷切 術は適応がないとする説31)もある.この問題につ いては今後さらに検討されるべきであろう.われ われも胃潰瘍に対していまだ追切術を行なってい

ない.

 他方,十二指腸潰瘍症例は高酸を示す例がほと んどであり,しかも神経性分泌機序が大きな役割 を果していると思われているため,迷病婦が広く 行なわれるようになってきている.

 胃分泌機能を知るために術前に胃液検査を施行 し,その成績が術式選択の基準となっている.

non vagal stimulantsであるHista加ne, Bentaz−

ole, Gastrin and Gastrin related polypeptidesなど や,またvagal stimulantsのInsulin, Tolubutami−

de,2−deoxy−D−glucose(2DG)が刺激剤として使 用され,その成績の組合わせにより術式選択を試 みている学者が多い.

 渡部32)33)はhexamethonium bromide, atropine で薬物迷切(mediCal block)し,その前後の最 高ヒスタローグ刺激による胃液検査のHCI MAO をくらべることにより,胃分泌に関与する迷走神 経の役割が大であるか,幽門洞が優位であるかを

判定し,vagal type, neutral type, antral typeと

して術式選択に応用している.十二指腸潰瘍の 外科治療の原則はいうまでもなく充分な減酸効果

をはかり術後の再発を防止することである.しか も胃運動機能が保持され,術後愁訴を残さず外科 的治療を行なうにはこれらの胃分泌態度を正確に 把握したうえで術式選択がなされるべきである.

 術式選択は,高酸の場合は,心迷切兼幽門洞切 除術,または広範囲胃切除術,比較的高酸でない 場合は,選近迷切兼ドレナージ術を行なうのが諸 家の選択基準の共通した一般的な考え方である.

各術式の術後減酸率は,広範囲胃切除術,選迷切 論幽門洞切除術は約90%であり,虚血迷 切術は70

%前後であるとされている.

 再発潰瘍の検討から術後至適酸度がいろいろ論 議されており報告されている。渡部32)は十二指腸 潰瘍で胃切除術を施行し再発を来たした再発時 MAOは全例10mEq/時以上であると報告してい る.青木34)は吻合部潰瘍に対し盛切術を施行した

7例について検討しているが,ガストリン刺激法 で術前PAOが5mEq/時に満たない症 例が3例 あり,かなりの低酸症例においても再発の認めら れる場合があることを示している.ただし原疾患 が不明であり,胃潰瘍症例も含まれることも考え

られ,渡部の報告と異なる原因とも思われる.

 われわれは1967年12月から1976年12月までに術 後吻合部潰瘍を56例経験しているが,そのうち術 前胃液検査を施行している30例について見ると図 1に示すごとくである.各論疾患別に著しい差は みられない.十二指腸潰瘍についてみると,11例 中MAo lomEq/時以下が10例,そのうちMAo

5mEq/時以下が5例に認められた.ただし切除 残胃の胃液検査は,術中十二指腸液の逆流が見ら れることが多く不適当な検査が含まれていると息 われるが,かなりの低酸症例にも再発がみられる

ことがあると思われる.

 青木34)は吻合部潰瘍の成因について,原疾患の いかんを問わず,特定の攻撃因子が明らかに正常 範囲を越えて発生するものでなく,攻撃因子の減 弱以上の防禦因子の減弱状態が作られて成立する ものとしている.また無酸状態で発生する吻合部 潰瘍はないことを指摘している.さらに無酸状態 では蛋白消化障害,術後貧血,脂肪消化吸収障害

(5)

図AOmE

15

10

5

o

●、

3 8

3 o

o

o

8

8 8

8

BI B旺GEAnqstその他   GU GDU DUその他

(D術式別  (2)原疾患別

東京女子医大消化器病センター  (1967.12〜1976.12)

図1 吻合部潰瘍MAO

などの障害も現われることから,胃切除後り至適 酸度を決定することはなかなか困難であることを 痛感する.

   遠隔成績よりみた手術術式の検討

 遠隔成績として検討されるものは,死亡率,潰 瘍再発づ体重減少,社会復帰,各種腹部症状,術 後減酸率などである.今回,そのうち再発,体重 減少についてとり上げてみた.

 再発率:広範囲胃切除術についてみると,一般 に欧米での報告は本邦に比べ再発率が高く,.本邦 では0.1%から0.5%と低率である.わが施設で 1966年1月から1976年6月までに施行した広範囲 胃切除術1759例について,確認しえた吻合部潰瘍 は6例(0.34%)であつた.再発率が低いこと が,安全な術式として本邦で現在でも広くとり上 げられている理由の1つと思われる.再発率が最 も低いのは迷切兼幽門洞切除術で,本邦での再発 例は現在まで報告されていない.選近迷切術の再 発率は諸家の報告によりまちまちで,藤沢65)の報 告では18.8%にみられるが,一方,武藤42)は再発

表2 再発率

広範囲胃切除術. 迷切術+幽門洞切除術 迷切術+ドレナージ手術 選近迷切土ドレナージ手術

報告者 年度 報告者 年度 報告者 年度 報告者 年度

.Harkins. 196035) 3.7 Price 197037} 3.9 Price 197037) 8.9 Liavag 1973571 0 Smithwick 196336} 6.1 Farrner 197045) 1.5 Farmer 197045} 52. Grassi 197358) 1.3

Price 197037} 5.1 Wolf 197246) α6 St6mpien 197151) 27.2 Moberg. 197359) 2.3 綾 部 1971381 0.1 Sdhlicke 1卯247) 2.8 Griffith 197252) 2.7 Holle 19746①

大 井 1974391 0.34 Herrington 197348) 0.6 Schlicke 197247} 8.8 z,

DU

0.9

土 屋蜍v保 197440}41) 0.36 Palumbo

197549} 0.6 Kennedy 197353}

GU

2.4

武 藤 .1950〜P96142} 0.5

土 屋

蜍v保 197440}41} 0

pyloroplasty 4.8 Johnston、 197561} .0.7

G−Eanastomosis 3.0 1975621 .2.0

武 藤 197542} 0 Kennedy

1961−1975 0 Jordan 19745の 2.0 1倉7563} 22.0

島 津 197650) 0 Kronborg

渡 部 197643} 0.5

197564} 1.2

渡 部 197643} 0 Schr㏄k

フ集計 197555} 櫛 田

消化器病センター

197744) 0.34

5年 9.6 藤 沢 1975651 14.3

10年 14.9 島 津 197650} 3.2

佐藤  197456} 6.0 武 藤 1976421 0 渡部  197643} 0

(6)

表3 体重減少 広範囲胃 リ除術

迷切+幽門』

エ切除術 土 屋鋤

蜍v保41) 21.4% . 4.4%

島 津50} 19.7% 31.6%

渡 部43} 31.3% 33.3%

武 藤42} 27.2% 22.7%

榊原(幸)67) 29.7% 8.7%

消化器病センター 44.5%

例を経験していないとのべている.選白山話術の 場合,胃潰瘍として再発することが多く注意を要

する.

 体重減少:選近迷切術については報告者が少な く,島津ら50)の24.6%,松木ら66)の7.7%の報告 がある.広範囲胃切除術と迷切出幽門洞切除術と をくらべると,広範囲胃切除術では19.7%から 31.3%と報告されている.盛切兼幽門洞切除術の 場合,4.4%から33.3%と,高率としている報告 者もあるが,低率と報告している者もある.野

口68)はわが施設で1966年1月から1976年6月まで に消化性潰瘍に対し施行した広範囲胃切除術1759 例につき,術後のアンケート調査を施行したが,

回答のあった988例のうち, 440例(44.5%)

に2kg以上の減少を見た,諸家の報告とくらべる と,かなり減少例が多い.減少例が高頻度にみら れたことはアンケート調査という調査法にも問題 があると考えられるが,術後愁訴としてきわめて 重要であることを示していると考えられる.一 方,最近行なつた迷嘉例で体重減少を認めたもの はごく少数例にすぎない.

 武藤ら69)は,40%以上幽門洞切除例で,体重減 少は29.3%,40%以下で16.0%と,幽門洞切除の 範囲により体重減少の差を認めている。十二指腸 潰瘍例に迷切術に幽門洞切除術を併せ施行する場 合は,術後体重減少を考慮すると,可及的に小範 囲の幽門洞切除にすべきであると思われる.

 わが施設では確実かつ可及的な小範囲幽門洞切 除術を施行するために,術中内視鏡によるコンゴ

ーレット法を行ない,腺境界を決定し,切除線を 決めているが,この問題については稿を改めての

べたい.

         おわりに

 消化性潰瘍に対する手術術式として,現在施行 されている各術式の変遷,術式の選択,遠隔成績 等につき検討した.

 わが施設で現在まで施行されて来た広範囲胃切 除術は,技術的に慣れた術式でかつ再発率が低い ため安全な術式である.しかし術後の体重減少が 高率に見られることは考慮すべき問題である.暗 迷切兼幽門洞切除術は減酸率が高く,再発率も低 く,高酸の潰瘍例には有効である.選近四切術 は,より機能的な術式であるが,まだ歴史寮浅 く,減酸率,再発の点で問題があり,ドレナージ 術の必要性が現在検討されている段階であり,一 般的に行なう術式とはなっていない.

(本論文の要旨は昭和52年3月17日消化器病センター 胃グループ抄読会で発表した.)

        文  献

1)B董1置rot翫, T.3 Wien Med Wschr 31272   (1881)

2)Ry yg量er, L言Berlin Klin Wschr 1939〜41   (1882)

3)F童nsterer, H.3 Zbl Chir 45 434〜435   (1918)

4)大井 実:「胃潰瘍症」南江堂(1957)

5)大井 実。山口吉康:胃・十二指腸潰蕩1一潰  瘍,現代外科学大系35A中山書店257〜462  頁(1970)

6)Latar事et, A.=Bull Acad Med 87681(1922)

7)Dragstedt, LR. et a1.= Ann Surg 126   687〜708 (1947>

8)Oberhelma囎n, H。A. Jr and L.R。 Drag■

  s重edt 3 Surg Gynec Obstet 101 194〜200   (1955)

9)We畳nberg, J. et a1。;Arch Surg 62161〜170   (1951)

10)Franksson, C。= Acta Chir Scand 96409〜

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11)Grif最出, C.A. and H.N. Hafki皿s; Gastro−

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12>Ha面血5, H・N・et a且・言westJSurg 61316〜

  319 (1953)

13)Harkins, H.N. et a1。= Arch Surg 80743〜.

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14)Harkins, H.N。 et aL 3 Ann Surg 158448〜

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(7)

15)Gτim出, C.A. et a止3. Ga5troebterology 39   582国589(1960)

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  Heldelberg(1974)..

20)Johnston, D・and A・R・W董1kinso血書Bril   JSurg 57289〜296 (1970)

21) Jo1鳳11st①n, D・le重a1・3 Bri亡J Surg 58.725〜

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  (1974).

参照

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