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かわりゆく日常

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Academic year: 2021

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5. 対象敷地

 対象敷地は、南国市久枝。

震災時の津波浸水被害予想が5m の地区で、津波避難 タワーが建てられている。多くの木造家屋が密集して 立ち並び、狭い路地がいくつも通っている密度の高い 地域だ。

6. 問題点

 木造密集地域であるため、風通しが悪く、日が当た らない場所が多くある。タワーによって、避難の先は 明確に示されているが、木造が密集した環境下におい て、住民は安全に非難することができるのかと、疑問 に思った。

7. 提案

7-1. 避難路住宅の提案

 住民が安全に避難できるような、道が必要である。

そして、密集という悪環境を改善し、密集という地域 を活かす避難路住宅を提案する。

災害を乗り越える仕掛けを、日常の生活に加える。人々 はそれを共有し、価値を見出してゆく。この町を演出 する、集合住宅の提案である。

7-2. 津波避難タワーの活用

 日常生活に馴染みが薄い津波避難タワーを、日常で 活用することを考える。日常的に利用できるようなス ペースをタワー付近に配置することで、タワーを日常 で活用してもらう。さらに、日常生活の中でタワーを 望むことができるようにすることで、タワー災害を啓 発する役割を果たす。 「日常」に溶け込ますことで、タ ワーを身近に感じることができるようになる。

3. 木造密集地域

木造家屋が密集した地区は、高齢化が進むとともに、

珍しいものではなくなった。

木造家屋が密集した地域には、問題点が多くある。一 つは、住環境の悪さである。密集地域では日の当たら ない住宅が多く、風通しも良くない。

4. 津波避難タワーの建つ木造密集地域

低層の木造家屋が立ち並ぶ地区には、津波避難タワー が建設されることがある。近くに高台がないため、タ ワーの有効性は大きいと思える。しかし、津波避難タ ワーを建設するだけで、本当に多くの人の命を救うこ とができるのだろうか。木造密集地域における津波避 難タワーの有効性を高めるために必要なことは何かと、

疑問に思った。

1. 津波避難タワー

 現在、高知県沿岸部には、数多くの津波避難タワー が建設されている。将来、来る災害に耐えうるような、

強靭で巨大な建設物が、100 箇所以上建設されている。

津波避難を可能にするという意味では非常に画期的で 有効性がある計画であり、津波被害に対する災害対策 の道筋が示された。 、周辺住民への防災意識の啓発や向 上に大きく寄与している

と思われる。

2. 津波避難タワーの問題点

 避難タワーは地震発生「直後」に被災者が徒歩で移 動して津波から避難するという形式をとらざるを得な い。地震発生直後は多くの家屋の倒壊や火災、電柱の 傾倒により道路が閉鎖され平常時よ も移動が困難に なる事が予想される。さらに地域に住む老人にとって は、単独で避難をしてタワーを登るということに重大 な問題が生じる可能性がある。

そして、日常の活用方法がないことも問題である。建 てられた津波避難タワーは老朽化する一方で、災害は

「非日常」の出来事に過ぎないのである。 「非日常」と いう実感のわかない特別な存在のままでは、住民の防 災意識は明確にはならない。

かわりゆく日常 -余白密集型避難路住宅の提案

1150143 宮川馨平

敷地写真 1 敷地写真 2

(2)

8-1-1.「町の壁」

 町のヴォイドに、道を形成する壁 を建ててゆく。それは同時に、耐火 の役割を果たす。

8-1-2.「家の壁」

 道の中に、住宅をつくる壁を建て る。道は住居の土間になり、家と町 の関係性を生み出す。

8-1-3.「あいだの壁」

 町の壁、家の壁で挟むように、あ いだの壁を建てる。町と住宅の関係 性は曖昧になり、土間は住宅の一部 で、町の一部になる。さらに曲線と することで、町に様々な隙間を生み 出してゆく。

8-1. ダイアグラム-壁

 町に張り巡らされた住宅は、様々な隙間を生み出す。

緑が生き、風が抜け、人が集まる隙間である。避難路 としての道は日常の中に溶け込み、町を演出する。空 き家、空き地を町のヴォイドとみなす。

それらを基点とし、新たな道を構想する。町のヴォイ ドと、緑をつなぎ合わせるように、タワーへの道を形 成する。町中に新たな道が形成され、 緑は街中へ広がっ てゆく。

津波避難タワー

8. 設計

8-2. ダイアグラム-町

8-3. 断面図

断面図

8-3. ダイアグラム-窓

 窓の重なりは、風景の変化をもたらす。

壁はときに住宅の一部となり、生活は土間へと溢れ出 してゆく。様々な窓の重ね合わせによって、外部と内 部の新しい関係性が生まれる。

 スラブの高さを変えることで、空間に変化をもたら す。パブリックな空間は高く、プライベートは低く。

さらに高さの変化によって、窓の重なりはより曖昧な 空間を生み出す。人の足だけが見える、 頭だけが見える。

日常生活の中で、町をさまざまな高さから望むことが できる。

 窓は連続する。視線を通したり、通さなかったり。

窓の窓の窓の向こう側は、あいまいにつながってゆく。

それらのさまざまな距離の日常が、刻々とこの窓の重 なりによって関係づけられてゆく。

壁の重なり

10 :30

参照

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