寺院をとりまく人びとのかかわり
著者 渡邊 優歌
雑誌名 静岡市・由比 西部を中心に. ‑ (フィールドワーク 実習報告書 ; 平成30年度)
ページ 97‑103
発行年 2018‑12
出版者 静岡大学人文社会科学部社会学科文化人類学コース
URL http://hdl.handle.net/10297/00026298
寺院をとりまく人びとのかかわり
渡邊優歌
この口述記録は、2018(平成
30)年5月
28日に、寺尾地区にある日蓮宗寺院・海上山・
讃徳寺(以下、讃徳寺)において実施した、住職の大石英修さん(43 歳、男性)へのイン タビューを書き起こしたものである。インタビューでは、寺院で開催している年中行事をと おした人びとの交流、寺院同士の関係などについて話を聞くことができた。
讃徳寺は
1669(寛文 9)年に開山された寺院で、本尊は一塔両尊四士曼荼羅と日蓮聖人である。また、境内の七面堂には七面天女像が祀られている。この七面天女像は、讃徳寺の 周辺の村に疫病が蔓延した際、清水区伊佐布の安穏寺から分祀されたと伝えられている。七 面天女とは弁財天や吉祥天とも呼ばれ、七福神の一人で日蓮宗においては法華経を守護す る女神である。
住職の大石さんは、由比にある日蓮宗寺院・霊瑞山・本光寺の現住職の次男である。讃徳 寺の前住職が東京の寺院の住職も兼任していたことや、大学の講師を勤めていたことなど から多忙になったため、20 年近く前から大石さんが讃徳寺の住職を引き継いだ。讃徳寺の 住職は大石さんで
32代目だそうだ。
今回私は、 「個人化する地域社会における寺院の役割」というテーマで、寺院をとりまく
人びとの関係や交流を知るために大石さんに聞き取りをおこなった。日本では、寺院は古く
から社会の中で様々な役割を担ってきた。江戸時代には寺請制度が定められ、寺院は檀家の
管理や葬儀などの仏事をとりおこなうようになった。今もどこかの寺院と寺檀関係にある
家は少なくない。しかし近年、維持・管理が困難な状況にある寺院が増えているそうだ。そ
の背景には様々な要因がある。過疎化や少子高齢化が進んで家が途絶えてしまうことや、都
市部への移住などを機に墓を引き払ってしまうことによる檀家の減少、核家族化や個人化
などの影響で葬儀が簡略化されたり、葬儀会社に任されたりすることが多くなったことな
どが挙げられる。また「宗教離れ」という言葉もよく聞かれ、日常から仏教や寺院が切り離
されていっている傾向がある。このように、現代の寺院ではかつて寺院が担っていた役割が
徐々に薄れていっている部分がある。では、現代の寺院が担っている役割とは一体何だろう
か。また、これから先、どんな役割を担っていくことができるのだろうか。これらのことを
考えていく手がかりとして、まずは現状を知ることが求められる。
実施日時:2018年5月28日(月曜日)
09時00分~10時45分(45分)
場所:静岡市清水区由比寺尾・海上山讃徳寺 質問者:渡邊優歌(以下、私)
話者:讃徳寺住職・大石英修氏(以下、大)
<お寺での人々の交流>
私:日常的にどれくらい人が訪れるんですか。
大:そうですね、基本的には「お檀家さん」といっ てこのお寺にお墓がある方とお付き合いしている のが一番多いと思うんですけれども、このお寺の お檀家さんというのは寺尾、倉沢あたりにいらっ しゃる方が多くて、7割か8割は寺尾、倉沢に住ん でらっしゃる方ですね。
私:旧東海道沿いにあって、薩埵峠からのハイキン グコースにもなっていると思うんですが地域外か らも人は来るんですか。
大:はい、そういう人も、やっぱり神社仏閣にご興 味がある方は本堂にお参りされる方、いらっしゃ いますね。あと最近ははやりで御朱印をもらいに 来られる方もしばしばいるかな。
私:檀家さんは、一日に何人かは来られるんですか。
大:用事がなければそんなに頻繁に来られること はないですけども、何かこう、お寺の行事やあるい はそのお家でお寺に用事があるときには来られる ことがありますよね。例えば、わかりやすいところ で言えばお彼岸とか、お盆とか、そういうときには みなさんいらっしゃってお参りされるということ ですね。
私:若い人は来られるんですか。
大:そうですね、やっぱ、基本的に年配の方が多い ですね。どうだろう、60以上の方とお付き合いし ているのが一番多いと思うんですけども。ただお 祭りがありまして、その時だけは子どもさんとか その親の世代の方がお寺に足を運んでくれるって いうことはありますね。あ、そうそうお祭りがね、
秋にありまして「お会式」っていうんですけど。讃 徳寺は日蓮宗で、お会式っていって日蓮さんの御 法事を1年に1回やっておりまして、まあほんと は御法事だからお祭りじゃないんだけども、むか しむかし長い間に日蓮さんを讃えてっていうのが あって今はこう、お祭りのような形で、そういうと きには若い方も来ます。ここに写真がね、こんなか んじで集まるんですけどね。
私:結構いっぱい来られるんですね。子どもたちも いっぱい来られるんですね。
大:このときだけは…。あとは、2月3日の節分が あってそのときも子どもさんと親世代の方が、豆 まきをするもんで来られるかな。何年か前までは 七面さん〔七面天女、日蓮宗において法華経を守護 するとされる女神〕のお祭りっていうのがあって、
春の 4 月ごろいつもやってて、今はちょっと小規 模でやってるんですが、何年か前までは裏に宗像 神社っていうのがありまして、そこに常設の相撲 の土俵があって、このお寺に祀ってある七面さん の奉納相撲で相撲をやってたんですけど、数年前 に少子化で廃止になっちゃって、讃徳寺で小規模 にやってるんです。だから過去には、にぎわってた 頃にはこの寺尾、倉沢の子どもさんももちろんな んだけども由比全体からもお子さんが相撲しに来 たり、外からも相撲とりに集まって…。この後他の 人にも話を聞くなら出てくるかもしれない。結構 このへんではにぎわう盛大なお祭りだったと聞い ています。
私:檀家さんや地域の人とはお寺に来た際、おすそ わけやお供えなど何か物のやり取りはあったりす るんですか。
大:そうですね、やっぱり田舎の風習が残ってまし て、農作物とか自分の畑でとれたものをいただい たりとか、たくさんもらったからと言ってお供え してくれたりとか、そういう方はいらっしゃいま すね。
私:どういうものをもらうんですか、お野菜とかで すか。
大:そうですね、お野菜とか、あとここの裏山はほ とんどがみかん畑なので、甘夏、夏みかんっていう んですかね、もう終わっちゃったかな、最近それで も世代が変わっちゃって、会社に勤めていらっし ゃるのでなかなかそっちに手が回らないみたいで すが、その上の世代の方は熱心にやってらっしゃ る方いますね、そういうのをいただいたり、お供え させていただいたりっていうのはありますね。最 近は柏餅をもらったりしましたね。あと無償で庭 の手入れをしてくれる方がいますよ。お檀家さん で、山を持ってる方なのでその手入れのついでに なのかな。やっぱりそういうお寺を大事にしよう っていう気持ちが根底にある方がいる地域なのか もしれないですね。
私:お寺側からはなにかあるんですか
大:そうですね、先ほど言っていたお盆やお彼岸に は必ずお檀家さんがお参りに来られるので、その ときには各家の仏さんにお供えできるような日用 品をお渡ししたり、塔婆をお渡ししたり。4月の七 面さんのときにはくず湯を渡すのが伝統ですね。
なんでくず湯なのかはわからないですが。七面さ んの家紋じゃないですけどマークになってるんで すよね。あとはお守りとお札を来られた方にお渡 ししたりします。
私:お守りやお札にはどんな意味が込められてる んですか。
大:七面さんは特に日蓮宗の仏様の1つで、信心の あるお参りをされる方をお守りするというのが大 きな意味だそうで、全てにおいてお守りするとい うのが、この七面さんの御利益ですね。むかしむか し病気が流行ったもんで、ここの地域ではお参り される方の病が治るようにとか、日々の生活をつ つがなく過ごせるように守るというような意味だ と思いますね。そういうことで、ここで根付いてい
るんだと思います。この七面さんっていうのはこ のお寺の宝物っていうか、一番古いもので、まあど このお寺に行っても古いものっていうのはあると 思うんだけど、これが一番讃徳寺では古いものか な。むかしむかし正徳6年〔1511年〕にこのあた りに病気が流行ったもんで、それを鎮めるために 祀られたということらしいですね。いつごろから さっき言ってた相撲が始まったのかはわからない ですけど結構長くやってたんじゃないですかね。
私:本やネットで見たんですけど、薩埵峠を挟んで このお寺と興津のお寺で、薩埵峠で亡くなった旅 人の供養を行っていたっていうのを見たんですけ どそうなんですか。
大:はい、そうですね。今でこそそういう何か大々 的なものをやってるわけじゃないんですけども、
むかしむかしはそういうことをやっていたようで すね。お寺の前の道が東海道なもんですから、大勢 の方が通られたようで、中にはね、厳しい道であっ たようですから。そのためだと思うんですけど、お 題目塔っていってあの、「南無妙法蓮華経」ってい うのを書いた石の塔が、階段を上ってきた左側に ありまして、これが京都の谷口法悦っていう方が やはりこういう東海道とかそういうところで命を 落とされたかたの供養のための、また自分の功徳 を積むためだったのもあると思うんですけど、全 国各地にこれを建てられているようですね。たま たまうちにもあるんですけど。交通の要所といえ ば要所ですけど、今は車が主流ですからね。
私:回覧板とかは回したりするんですか。
大:お寺なんだけど、一応やっぱ隣保班っていうの かな、寺尾の中にも10いくつかに班がわかれてま して、ここは6班なんですけど、われわれ讃徳寺も その中に入れてもらって、その中で回覧板も回し てますね。
<お寺同士の交流>
私:お寺の外に住職さんが出ていくことはあるん ですか。
大:一番大きいのはお盆になると各お檀家さんの お家にお経をあげさしていただくことが一番大き いかな、それ以外にも何かあればおじゃましに行 くことはありますけどね。あと、外に行くっていう とほかのお寺さんのお手伝いであったりとか。
私:どういうときにほかのお寺に行くんですか。
大:ほかのお寺さんには、ご葬儀があったときにそ こにお手伝いに行ったりとかお寺の行事に行った りとか、そういうときが多いかな。ま、あとは勉強 会なんかもあるもんで。
私:そうなんですね。昨日地すべりセンターで別の お寺の住職さんとお話ししたときに、讃徳寺の大 石さんは本光寺〔静岡市清水区由比・霊瑞山本光 寺〕の次男さんだとうかがったんですが。
大:そのとおりですよ。
私:どういう経緯でこのお寺の住職になられたん ですか。
大:先代のご住職が東京にもお寺を持っていて、か けもちされてて、さらに大学の先生なんかもやっ てたりして、ちょっと忙しくなってしまって、誰か いないかなって探しておられたときに、たまたま 私が本光寺の次男でいて、仏教系の学校で勉強を 始めたころだったもんで、将来的にここの住職に なってほしいというお話を、ご縁をいただいて、不 思議なことで、それで、ここに入らせていただいて、
今32代目でございます。
私:そういうのは、日蓮宗の本部的なところから
「ここに行きなさい」とかいうんじゃなくて、個人 で次の引き継ぎ手を探していく感じなんですか。
大:これは他の宗派の場合は結構そういう、本部か ら言われる場合もあると聞いたことがあるんです けど、日蓮宗の場合は、そういう場合もあるんです けど今おっしゃてる個人のケースのほうが多いん
じゃないでしょうかね。
私:自分で探すってことですか。
大:自分で…探す、というか、まぁ結局誰か師匠と いいまして、師につかないとならないもんで、そう いう方を頼りにしてどこかふさわしいお寺があれ ば将来的に住職にならせてもらうっていうのが多 いかもしれないですね。あと多いのはやはりお寺 で生まれた長男であったり次男であったりが継ぐ っていうのが多いんじゃないでしょうかね。僕み たいに次男であったりすると、長男は本光寺の副 住職なもんで、本光寺を継ぐんですけど。
私:住職を引き継ぐときに檀家さんに対しては、
「これから引き継ぎます」っていう会みたいなの はあったんですか。
大:ありましたね、それはもう20年近く前の話で すけど、檀家さんにこのお寺に集まっていただい て、ありましたね、席というか会というか。
私:お寺どうしのつながりは他にもあるんですか。
大:由比のお寺にも実は仏教会というのがありま して、10何ヵ寺…16ヵ寺くらいあるのかな、16軒 くらい由比にお寺があるんですけど、宗派関係な くお付き合いさせてもらってますね。年に 2 回托 鉢をやったりとかですね、由比の倉沢からずっと 神沢川酒造〔静岡市清水区由比にある株式会社神 沢川酒造場〕ってわかりますか。正雪っていうお酒 を造ってる、由比と蒲原の境目なんですけど、そこ まで行ったりとか、あと山間部は入山とかそちら の方まで。春と秋の2回かな。あと、戦没者の慰霊 祭があったりとか。それから由比にはこども園〔幼 保連携型認定こども園〕が3つあるもんで、そこに 行って、御釈迦さんの誕生日の花まつりっていう 行事をやったりだとか。そういうことをやってま すね。
私:そういうときは宗派関係なく参加するんです か?
大:そうですね、宗派関係なく。やってます
私:喧嘩とかないんですか。
大:考え方がいろいろみなさん違うけど、そういう のは抜きにして、同じ仏教っていうくくりでやっ ております。
<檀家さんについて>
私:檀家さんのことについても聞きたいんですが、
檀家さんの中の係とか役員っていうのはどういう ふうになってるんですか。
大:基本的には、総代さんは代々そのお家の方にや っていってもらってるのが基本ですね。総代の下 が世話人ですね。
私:総代は1軒ですか。
大:今は5軒かな。
私:檀家さんは全部で何軒くらいいらっしゃるん ですか。
大:100ちょっとくらいですかね。
私:それをまとめるのが 5 軒の総代さんというこ とですね。世話人はどれくらいいらっしゃるんで すか。
大:世話人さんが今は14軒。
私:総代さんや世話人さんには特別な仕事があっ たりするんですか。
大:檀家さんを代表している立場だもんで、いろん な行事のときに準備をしたりだとか、法要の時に 率先してお経に参加したりだとか、あるいはお寺 のいろんなことを決めるのに年に何回か会議を開 いておりまして、そのときには出席してもらう役 目がありますね。
私:もうずっと総代と世話人は前の世代から引き 継いで同じ家が担っていってるんですか。
大:はい、そうですね、基本的にはそれを残してい るんですけども、今は時代も変わってやはりそれ だけだと、そのあとの方がやれないって場合が出 てきまして、なので今まで総代さん世話人さんじ ゃなかったお家の方でも、入ってもらってってい
う形でやっております。なかなか、どうしても、お 仕事があったり、その家の方でもこの土地に住ん でない方になりますとちょっと大変だよって言わ れることもあるもんで。
私:新しくなる方はどうやって決めるんですか。
大:総代さん、世話人さん現任の方々の意見を聞い てふさわしい方を、あの方だったらいいんじゃな いかっていう推薦をもらってお願いしにいくとい う形ですね。正直な話、断られることもあるんです けど、何回か行くんだけどどうしてもって。その反 面、1回でOK出していただける方もいるんですけ ど。昔はだから代々そのお家でやってたもんで、た ぶんいやだった方もいると思うんですけども、ま あ世襲制で、やめるわけにもいかないと。
私:この方たちが行事の運営にも携わっているん ですよね。
大:七面さんのお祭りと、お会式っていうのとその 前の万灯奉納〔日蓮聖人の命日の法要である御会 式で行われる、万灯を持って町を練り歩く行事〕が あって、このへんの準備がおもな仕事です。万灯奉 納っていってお会式にやるお祭りの支度をしても らうのが一番大きな仕事になってますね。結構大 変で、このお寺のお会式の日にももちろんやるん ですけど、それ以外にも身延山っていう山梨県の ところにもお寺がありまして、そこに行ったりと か、あと本光寺さんに行ったり、富士市のお寺に行 ったり、だから年に4回この機会があって、その都 度準備をしてもらうってことですね。
私:万灯奉納をいろんなところでするってことで すか。
大:そうです。特にここのお寺でするときには、10 月にやるんですけど、本光寺さんと富士のお寺さ んには、来てもらっていて。お互いに行ったり来た りしてて。行列してお祭りして、これ夜やるんです けども、それが終わった後食事をして帰ったりす るもんで、その準備とかも。総代さん世話人さんは
うちは 100%男性なんですけどもそれ以外にお寺 の中に婦人会がありまして、そういう方がこうい うときに調理とか清掃とかをやってくださってま すね。
私:総代や世話人が男性っていうのはもうずっと 決まってることなんですか。
大:べつにそういう規約があるわけではないんで すけども、過去からの流れでそういうことになっ てますね。
私:じゃあもしかしたらこれから女性もするかも しれないですか。
大:ええ、僕は大歓迎です。
<お寺のこれからについて>
私:檀家さん以外の地域の人との交流は、今はあま りないですか。
大:そうですね、まったくないわけではないんです が、檀家さんとの関係が中心ですね。過去には七面 さんのお祭りのときに奉納相撲で、それはもう檀 家さん関係ないもんですから、寺尾地区のお祭り としてやってた部分もあって、ほんとに大勢の方 がお参りとか、相撲をみに来られたようですね。最 近はそれもやらないもんで、檀家さん中心になっ ちゃってるんですけども、あとは節分。これはもう 檀家さん関係なく地域のとくに子どもさん、豆ま きをするもんで、お菓子もらいに来てくださいと いうことで。
私:やっぱり檀家さんじゃないと普段からお寺に 来られることはないですか。
大:そうですね、やっぱり来にくいみたいですね。
あとは、葬儀があったときに、今でも地域の隣保班 で葬儀を手伝ったりするもんで、そういうときに なると、檀家じゃなくてもお寺に来られますね。
私:災害のときにお寺に避難するって話をちらっ と聞いたんですけど、そういう取り組みはされて るんですか。
大:一段高くなってるからかな、ここは海抜20メ ートルくらいで、裏の神社に行くと30メートルく らいになるんですけど、とりあえずここまで逃げ て来ようってことですかね。日蓮宗としても災害 時に避難所として提供しましょうってことで取り 組みはしてるんですけどね。立地条軒や住職の考 え方にもよるので一概には言えませんが。
私:災害のときにはお寺にきてもいいですよって いうのは地域の人には言ってるんですか。
大:とくにそういうことは言ってはないんですけ ど、暗黙の了解というか、一応確か公式の避難場所 は裏の宗像神社なんですよね。
私:今お寺のことで悩みとかってあるんですか。
大:今、一番気になることはお墓をみてくれる人が いなくなるケースが徐々に出てきておりまして、
そういった方々のことをまた考えていかなきゃな らないなと思いますね。今はまだ供養してくださ る方がいるんですけど、将来的に次の代がいない とか、娘さんがいたんだけどほかの所へ嫁いで行 ったりとか、そういうケースは不安な面もありま すね。あとはやっぱりどうしても60代以上とかの 高齢な方とお付き合いすることが多いもんで、も うちょっと若い方にも興味をもってもらえるよう にしなきゃいけないと思ってるんですけどね。お 寺に足を運んでもらうというか、そういう機会を つくれたらいいなと思うんですけどね。
私:これから先やっていきたいこととかあります か。
大:そうですね、御先祖様とか供養とか仏教の基本 的なところを大事にしながらも、今の考え方も取 り入れた楽しいことがあればいいかなと思います。
大々的なことはちょっと大変かもしれないけど。
若い人も来れる感じの。
私:これは続けていきたいっていうことはありま すか。
大:やはり過去からやってきた七面さんのお祭り
は規模や内容がどうであれ続けていかなきゃいけ ないなと思います。それから日蓮宗なのでやはり お会式などの日蓮宗の行事も毎年続けてきている 伝統なので形は変わっても続けていくつもりでい ます。どうしてもね、少子高齢化もそうですし、寺 尾の人口も増えてはいないので。なにをやるにも 人がいないとね。そういうネガティブな側面もあ るんですけど、それはそれで、それに準じたという か、無理ないところでできることをやっていこう と思います。