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(1)

ア コ ヤ ガ イ Pinctada martensii (DÜNKER) 生殖巣 の周年変 化 に関 する組織学的観察

立石 新吉 ・ 安達 甫朗

Histological Observation of the Gonad of the Pearl-oyster Pinctada martensii (DÜNKER)

Shinkichi TATEISHI and Ichirô ADACHI

患 者

従来アコヤガイ

Pinctada martensii (D

四 日

R)

の生殖巣の周年変化を察知する方法としては,養殖実 際家によってその産卵期が経験的に知られて居る事から,叉生貝の生殖巣からピペット様の器具で生殖細胞 を吸い採って検鏡する事に依って, あるいは叉体表面から透視される生殖巣の色彩から, その成熟過程を知 る程度であって,増殖の基礎知識としては更に精細な資料が皇まれるはずである。近年藤吉

('55)1)

はアコ ヤガイの生殖巣の組織学的観察について講演持したが未だ会刊に至っていない。小島・前木

('55)

はアコヤ ガイの生殖巣の発達について,主として細胞学的の研究報告をなし, その精子及卵の発育過程をせん閉して この方面の知識の発達に貢献した。然しその研究に用いた材料は

5

6

各月上旬

2

回に三重県下において 採集された

32

個体に限られており,養殖業の基礎知識としては更に各季節における:生殖巣の変遷の状態を知一

る事が望ましい。更にアコヤガイの生殖巣に関係ある諸問題の中には,性転換に関する乙と,卵抜きの組織 学的機構,捌日放精の時期推定の方法の考慮,生態的あるいは従って地域的差異に関する事等々,養殖産業 の基礎知識としてのみならず生物学的にも細胞組織学的に知りたい点が少なくない。

筆者等はまず一定海域におけるアコヤガイについて生殖巣組織の周年変化を観察し,続いて生態的条件を 異にする他の海域の材料に及び, これ等を総合して一応の結果を概括しようと志

L

, まず最初に佐世保湾内 崎辺地先海域における材料を用いて研究に着手し,その結果の概要をここに報告する事とした。

この機会にこの研究に使用した材料動物を寄贈された高島及浦里両真珠養殖所に対し厚く感謝の意を表す

P

材 料 及 び 方 法

実験に用いたアコヤガイは大村湾所産 2~4 年貝で殻長6cm京高6.5cm く何れも平均値〉の成貝で, 1955年

1

月から

11

月までの

11

ケ聞に計

114

個体を次々に使用した。関殻後主として直腸に近い部分の生殖巣を凡そ

1 cm

立方程切出し,

Bouin

,氏液叉は

Allen'sBouin

液で固定,

paraffin

切片とし

Delafield'shaema‑

toxylin

eosin

,時

K Heidenhain's haematoxy1in

で染色の上観察した。予め個体の性別を鑑定す る必要ある場合には生殖巣の生体観察に依ってく雌雄同体等特別の個体の外〉凡そ目的を達する事が出来る

O

観 察

1. 

生殖巣の発達過程

供試材料の生殖巣について総ての切片を観察した結果, アコヤガイの生殖巣はその発育過程を次の

5

段階 K分けて取扱う事が便利であると思われるので先ずそれについて記載したい。即ち穏胞期・生長前期・生長 後期・成熱期・放出期の

5

区分であって,それ等各段階については次に述べる。

A. 

源胞期く

follicular stage)

ーこの期の組織像に

2

匿の場合を区別し得る。即ち

(a)

前年度の成熟穏 胞の放卵叉は放精後の空虚な糖胞から引続いて発達するもの,

(b)

前者と直接関係なく結締組織中に生殖上皮 の進入する乙とによって新民形成せちれるものである。前の場合即ち

spent

の漉胞というのはち援した袋状 を呈し

1

層の細胞より成る瀬胞壁を有する. もっともこれ等の中には放出が不完全である為に卵や精子が種

日本水産学会九州支部大会

('54

ー佐世保〉講演

(2)

76

kな程度に残存する事があり,これ等残存卵母細胞の多くは崩壊吸牧される運命にあり,叉この吸牧過程に は自走細胞が関与する状態が見られることはしばしばである。この状態から新しい生殖巣が形成されるに際 しては,薄い濾胞壁をなす細胞が肥厚を始めその中のある者は新らしい卵原細胞に分化を開始する.このこ

・ろは既に残存卵はほとんど丁丁し尽されるのが普通であるが,時に新濾胞の形成が既に或程度進行しながら なお多くの卵の残存が見られる様な例もあった。雄iにおいては残存精虫塊を見ることしばしばであり,これ 等は寸寸される事なく越年するのが寧ろ普通の様に考えられる。

 新に体組織中に形成せらる㌧濾胞(一三放卵等の経験がない幼若個体を含む)のこの期にあるものは,始 め断面において環状を呈する未成熟濾胞群であるが,やN発育が進むとそれ等の細胞のある者は核が異常に 大きく細胞質が割合に口少な生殖原細胞に秀化し漸次中央に張出して中空の部分を埋める傾向をとる.畑原 三月は分裂豫を現わすものがしばしば見られる様になり,雌では卵原細胞に混じて卵母細胞も既に現われて

.来る。何れにしても雌堆共にこの期の生殖巣は生殖細胞は未だ分化著しからずs全体として袋状構造をとり

・中央附近に腔の存在を示すものを以て濾胞期にあるものとした。

:B.生長前期(early growth stage)一この期及び次の生長後期は共に雌雄の生殖細胞が受(叉は授)精 一を可能にする為に分化生育する時期であるが雌准によりその状態を異にするのでまず卵巣の場合を述べる。

この期の卵巣では濾胞壁の卵原細胞は著しく其の数を増し既に卵母細胞となったものは,その一部は濾胞 壁に附着したまy他端は中央部に伸出し細胞核も中央方向に移動して来るので,切片では濾胞の申央部が 卵母細胞で充満する様に見える。各卵母細胞は核も細胞質も著しく大きくなり,核あ周閃の細胞質中には

haematoxylinに濃染する環状(時に半月状)のいわゆるpallial substanceが顕著}こ見られる。

C.生長後期(1ater growth stage)一卵母紬胞は卵黄を貯えて著しく中央部に向って伸長し歯状部の基 端は依然として濾胞壁に附着し,細胞全体の形はいわゆる洋梨型あるいは無花果型を呈する。このころの曲 論細胞の長径は40μ前後であって50μ以上に至るものはほとんど見られなかつfこ。濾胞の周壁には,生長前期 心様に卵原細胞が存在するけれどもその数は著しく減少する。前期と同じく濾胞腔は稚い卵母細胞で占めら れるのであ るが洋梨三山細胞が多くなり成熟期の近いことを思わせる。精巣においては卵巣の場合の様に生 長期に前後の区分を置くことは困難であって,精母細胞のeg一一画面第:二分裂を了し面面形成に至るまでの連 続一連の変化が引続いて行われて居り,大部分の生殖細胞がこの経過申にある期間を,精巣の生長期と呼称

したい。以上の様な取扱いをするとすれば,生長期の終りにおいて見るに,精巣ではその生殖細胞は既に成 熟分裂を了しておるに対し卵巣では卵前細胞は未だ減数分裂を経過して居ないのであるが,精卵両生殖巣が 放精血卵の準備を整えた事を成熟したと称するならば,生殖細胞の減数分裂の終了と否とには必ずしも拘わ

るに及ぶまいと考えるo

D.成熟期(mature stage)一この期においては雌雄何れの生殖巣においても恐らく授精可能となった生

麟□♂醗♀

1

 Fig.1.アコヤガイ生殖巣の成熟度月別分布図 A.濾胞期 B,生長前期 C,生長後期 D.成熟  期E,放出期数字は各月別処門門物数の%

E  菊

娼  響3

D

尋2 26 2σ13

C 3D  菊

P2

33

@ 13 13

B  舶

QQ 20  4 26

A 20 2020 2但33

ε0

S0

o1日

1へ!4 5月 6月 一8月 9月 10阿

殖細胞即ち雌iでは卵母細胞,雄iでは精虫が濾胞の腔 に密集して見られる。前の期の洋梨型卵黄細胞はそ の附着したに壁から分離して游離細胞となり球形若 しくは楕円に近い形となり申央部に密集するを常と する。この時濾胞壁は一層に近い細胞から成る薄い 膜様となり画数の卵原叉は卵母細胞が壁に近く散見 する。精巣においてはその精姦形成は,一部に可成 多量の成熟した精虫を有するに至ってもなお継続さ れておるが故に,相当多量の成熟した精虫を持つに 至れば其の精巣は成熟期に入ったものと考えてよい

と思う。

E.放出期(sPawning stage)一生殖時季にな

ると中央部に密集して居た成熟卵はその接着が緩く

なり互に游離して排卵が起る。涯離した二二細胞は

球形のものが多くなり,細胞体の割合に大形な明瞭

(3)

…な核があり仁が顕著に見られる。濾胞壁は菲薄であるが若干の卵原細胞・聖母細胞が散見する事が多い。精

.・

モナはこの期に至っても依然として一部に精虫形成が続けられる事もあるが概して形成能力は弱くなり,完 熟した精虫群は渦巻状あるいは涜亡状等をなして濾胞腔内を充t,固定標本では濾胞壁との聞に間隙を示す

事がしばしばである。

2,生殖巣の周年変化・一一・・特に放卵同旨期について

 上記生殖巣の周期的分類に基き年間各月の生殖巣の変遷の状態を追求しナこ。その大要は挿図Fig・1に示す 通りである。次に大体月別に観察の結果を記載する。なお一つの個体の生殖巣内に発育程度を異にする濾胞 が混合する時は,その申最も多く見られるものを以て全生殖巣の発達段階を代表せしめることXした。

 1〜4月 この期に採取した個体の生殖巣は例外なく濾胞期の状態にある・中若干の個体は残存卵叉は精

.虫に依って雌雄の区分が可能であるが,大部分の個体では濾胞壁を構成する細胞中に卵原細胞叉は精原細胞 の分化が現われて来ず従って雌雄の弁別は不可能である。精虫残存の状態は可成顕著な個体があり.一見精

.虫は正常に見えるがこれ等が授精に関与する能力があるか否かは疑問である。

 5月 前月までの濾胞に比較するとその成熟過程には大きな飛躍が見られる。採取した至個体が生殖細胞 の発育への伸展を多少とも示しており,生長前期叉は以後の段階に属するものが大部分であっナこ。例外的に

.雄の少部分が発育が遅れて寧ろ濾胞期にあると思われるものがあったばかりである。雌雄i別に見ると生長後

・期に属するものは雌の個体のみであった。又雌雄共に濾胞期と生長前期以後の生殖巣とを同一個体で兼有す るものがあった。然しこの期においては未だ成熟期に達したと思われる個体には遭遇しない。

 6月 この月には上,申,下甑旬に1回づyの採取を行ったのであるがその生殖巣は何れも,少なくとも 一その一部に生長前期以後に属する濾胞を有する者であって,完全に濾胞期のみの個体は全く現われない。上

旬採取のものでは雄は生長前期,雌は生長後期のものが多く中旬になると生長前期にあるのは雄のみで生長 一後期・成熟期にあるのは雄は少なく雌が多い。下旬になると雌雄共に成熟期に到達するものが多くなるが雄

はなお生長後期にあるものもある。6月の材料全体としては生長前期にある個体約1/4同後期約1/2で残りの 一如1/4が成熟期に達しており,雄は雌に比しやy遅れて発達する傾向を示しておる。なお同一個体の生殖巣の

中に発達の程度の異る濾胞が混在するものがあり,叉成熟期にある個体の若干は既に放卵の状態が認められ

馳、た。

 7月 全般的に見てこの月採取の個体は成熟期又はそれに近い状態のものが多い。雌堆別に見ると生長前 期に属するものは雄のみで生長後期にあるものは雌雄共にあり,成熟期に到達しtsものは雌のみであった。

威熟期にある個体でもその一部に若い濾胞例えば濾胞期叉は生長前期にある濾胞を併有するものがあり,r噛 一部成熟濾胞では既に放卵のこん跡を示していたものもある。

 8月 供試個体の90%以上は成熟期以後の犀階に進んでいて生長後期に属するものが謹数あったに過ぎ ぬ。雄にして放愚物に到達したものが少数ではあるが,この月始めて出現しておる。

 9月 この月の上旬の個体は放出期の様相を示すものyみであったが,下旬では既に放出を了しf: sbent の濾胞期にあり,申旬では両方の状態が相混じて居る。もっとも濾胞期に入ったものでも,塒にこの期にお 1いては未排出の生殖細胞が未だ崩壊に至らずして存在する事がしばしば見られ,特に雄の個体では未放出精

虫塊を包蔵する連月包が少からず存する。

 10〜11月 前9月下旬の状態に引続いて被検の全個体の生殖巣は濾胞期の様相を呈する。従って残存卵や 未排出精虫群が認められない限り雌雄の区分が判然としない場合が多く.この傾向は残存生殖細胞の分解が 進むに従い著しくなって来る。一部少数個体の濾胞壁の細胞は既に肥厚を始めたものも見られ,新に次年度 の生殖細胞形成の途上に一歩踏み出したものもある・かような組織像がアコヤガイの越冬の肇であることは 澗違いないものと思う。

3.雌雄同体(hexmaphrodi te)の生殖巣

 被検114個体中明らかに雌雄同体と認められるものが3個体見出された。出現率は2.6%である。何れの場 合もその生殖巣は本来精巣であって図版第8図に示す様に成熟卵母細胞は雄性濾胞中の精虫群に囲まれて存 在する・いわゆる精巣卵と称せらる㌧類のものである。その出現の状態をよく観察すると,精巣卵が見られ

た生殖巣の何れの濾胞においても出現するというのではなく,ある限られた部分の濾胞に見出されるものy

(4)

78

如くである。従って切片にされなかった生頭巣の他の部分に存在する場合も恐らくあり得るであろう。最も 多数に精巣卵を含有す.る部分の組織を注意して観察すると・その部の濾胞壁には若い卵母細胞の種々の発育 程度のものが存在しており,叉恐らぐ卵原細胞であろうと見られる大形の細胞が可成多数存在する事が認め られる。従ってかような悶絶では更に多数の卵の出現が予想されあるいは雄性生殖巣の雌性転化の初期では ないかとも考えられる。観察された限りではこれ等精巣卵はその発育経過,構造共に普通卵母細胞と異る処

はない様である。

1.アコヤガイの産卵期

 山口( 55)3)に依ると従来三重県下ではアコヤガイの産卵期は6〜7月とされておる。本州交において取 扱つた範囲の佐世保湾産の個体ではその産卵期は6月に始まり7・8・9月と経続されるようであるので,産 卵の持続期間は大体三重早産のものと一致すると言い得よう。然し産卵盛期については多少の差異が見られ る。放出可能の個体の最も多い時期即産卵盛期であると考えると,前述の通り本研究の材料では8月中旬よ り9月上旬に至る間であるので,三重県下の場合とは一致しない。更に叉産卵持続期間のほY 静間に最盛期 がある主重県下の場合と,持続期間の末期に最盛期が存在する本贋文記載の例とは,可成に明らかな対比を なして居る。この食違いの原因を何処に求めるかは今の処将来の研究課題とする外はない。

2『.雌雄生殖巣の成熟度の差異

 挿入図表によってアコヤガイ生殖巣の雌推別の成熟度を5,6,7,8各月について比較すると,各月共 にその成熟経過は雌が雄に先行している事が了解出来ると思う。9月になって雌の個体は既に放卵を終った ものが多く僅かに10%余がなお熟卵を持って居るに過ぎないのに,雄の方では約50%が放出期の様相にある という事も雌性先熟の現われの様に思う。こyに現われた資料のみでそれがアコヤガイの生殖習性であると して二野化して考える事は碕早であろうが,この事も将来の研究課題の一つとして考えてみたい。

3.生殖巣の部位による熟度の違い

著者等がこ\に取扱つた限りにおいては,同一個体の生殖巣の各濾胞によってその成熟度に可成の差異が 見られた。多数の個体において生殖巣の一方では成熟期においては放出期の濾胞があり他の一方には未だ若 い濾胞期に:ある濾胞群が見られる。一般に雌准共に体の外側に近い濾胞群は内側のものに比し早く成熟する 傾向を示す。この事はナコヤガイの生殖期間が相当永い期間にわたり継続される事と関連することであろ う。生殖巣の熟度を簡単に知る方法として,スポイト等を以て生貝の体面直下の生殖細胞を吸出して検鏡す る方法がしばしば採られて居るが,この際も上記の事実を念頭に置くべきである。

4。雌雄異体について

 アコヤガイの性についての観察や考え方は今までに幾つか記載された例があるが,未だ研究の余地がある 様に思う。若い貝に雄の個体が多く成貝に雌が多いということ.性転換の事実を観察記載した例があること 等から考えるとアコヤガイの性は極めて不安定であるが如くであるが,一方この貝は雌准異体であると一般 には考えられて居り.筆者等の取扱つた材料ではその性比はほ朗:1であり,かような性比は性の分化が 安定した生物に見られる値であろう。小島・下木(!55):■)はアコヤガイにおいて雌雄同体の個体があること を記載した。筆者等も本研究に用いたアコヤガイ114個体の中3個体において雌雅同体の組織像を見た。3例 共にその生殖巣は大部分の濾胞が雄性であり一部の雄性濾胞中に卵母細胞が時に僅数,叉時に依っては相当 多数出現する。.後の場合では濾胞壁に接して卵原細胞と見らるy大型の細胞が相当多数に見られる事から,

この種濾胞においては引続き卵母細胞の形成が行われるものと考えられ,かような現象が何等かの原因で生 殖巣に広範囲に現われるとすれば性転換が起る事もあり得るであろうと思われる。

1..アコヤガイの生殖巣につき組織学的観察を行い,その周年変化を追求した。

2.組織像から見て佐世保湾内のアコヤガイの産卵期は6月から9月の間であり,最:盛期は8月下旬から

 9:月上旬にあると思われる。

3.雌の生殖巣は雄の生殖巣より早く成熟する傾向を示した。

(5)

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S・ TATEisH( : Histological Observation of Gonad of Pearl−oyster.

(6)

79

4.同一個体の生殖巣では体の内部に近い濾胞よりも外表面に近い濾胞が早く成熟する傾向が見られた。

5.供試材料中少数の個体に雌雄同体の組織像を見出しこれを記載し憧転換に言及した。

1)

2)

3)

       文      献 藤吉誠一:日・水・会九州支部大会(佐世保)講演(1955).

小島吉雄i・前木孝道:遺伝学雑誌,30,4(1955).

山口正男:アコヤガイの養殖とその真珠,水産庁調査研究部(1955)

       第 H 図 版 説 明

     アコヤガイPinctada martensii(DUNKER)の生殖巣組織写真

Ol甚だ稚い卵母細胞,02やy成長した卵母細胞,03洋梨型卵母細胞,04成熟せる卵母細胞,

L濾胞腔,F濾胞壁, S精虫, SF未放出濾胞, EF放出して空虚となった濾胞,

Fig.1,3,6及び8は凡そ× 600, Fig.2及び7は凡そ×400, Fig,4及び5は凡そ×200。

Fig・ 1.

Fig・ 2.

Fig・ 3.

Fig・ 4.

Fig・ 5.

Fig・ 6.

Fig・ 7.

Fig・ 8.

濾胞期にある卵巣一濾胞壁の卵母細胞は発育を始む。

生長前期にある卵巣一卵母細胞は肥大しほとんど濾胞腔を埋める。

生長後期にある卵巣一卵母細胞のあるものは既に成熟に近づきいわゆる洋梨型となるも 未だその基部は濾胞壁に附善する。濾胞壁には未だ幼稚な発育状態にある卵母細濾胞が

見られる。

成熟期の卵巣一各卵母細胞は大体球状となって成熟し濾胞壁を離れる。

既に大部分の放出を終った卵巣一下部には空虚な濾胞(EF)が見え,上部には一・部未 放出の濾胞(SF)がある。

成熟期にある精巣。

精巣卵(Oi)を有する成熟期の精巣。

同上,濾胞壁には発育中の卵母細胞(Ol ,02)が多数見られまた既に成熟卵母細胞(04)

も精虫群中に混じて存する。

(7)

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